(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5779423
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】基層保持体の貼合せ
(51)【国際特許分類】
B42C 11/04 20060101AFI20150827BHJP
B42C 9/00 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
B42C11/04
B42C9/00
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-143777(P2011-143777)
(22)【出願日】2011年6月29日
(65)【公開番号】特開2012-11780(P2012-11780A)
(43)【公開日】2012年1月19日
【審査請求日】2014年5月9日
(31)【優先権主張番号】10 2010 030 807.2
(32)【優先日】2010年7月1日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】503276388
【氏名又は名称】クグラー−ウオマコ・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】マルクス・ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】ゼバスティアン・シュペングラー
【審査官】
櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−138664(JP,A)
【文献】
特開平10−129149(JP,A)
【文献】
特開昭59−162097(JP,A)
【文献】
特開平10−314642(JP,A)
【文献】
特開平09−220877(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00− 3/18
7/00− 9/08
B42B 2/00− 9/06
B42C 1/00−99/00
B42D 1/00−15/00
15/04−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基層保持体(50)と表紙(40)とを結合させる方法において、表紙(40)が表紙輸送手段(14)によって基層保持体(50)に搬送され、表紙(40)の輸送中の直線的搬送部分において接着材塗布手段(30)によって表紙(40)の一つの側面に接着材が塗布され、そしてa)直線的搬送部分において表紙(40)の搬送前或いは搬送中の少なくとも一方に接着材塗布手段(30)の直線的昇降運動が表紙(40)の搬送平面を横切って直線的搬送部分において接着材塗布前に実施されること、或いはb)直線的搬送部分において表紙(40)の搬送前に表紙輸送手段(14)の直線的昇降運動が表紙(40)の搬送平面を横切って直線的搬送部分において実施されることの少なくとも一方の実施a)或いはb)が行われ、そして表紙(40)が表紙(40)の一つの側面に接着材を塗布した後に準備された基層保持体(50)に搬送され、次に表紙(40)と基層保持体(50)がひとまとまりに互いに結合されること、接着材を備えるべき表紙(40)が準備位置において表紙輸送手段(14)により、負圧を作用された或いは作用できる吸引手段の使用の下で把持され、表紙(40)の把持後に表紙(40)が表紙輸送手段(14)によって直線状、即ち水平に引渡し位置まで搬送されることを特徴とする方法。
【請求項2】
接着材塗布手段(30)の昇降運動が制御手段によって制御されるか、或いは接着材塗布手段(30)の昇降運動が表紙輸送手段(14)の搬送位置に依存して調整手段によって調整されるか、または表紙輸送手段(14)の昇降運動が制御手段によって制御されるか、或いは表紙輸送手段(14)の昇降運動が表紙輸送手段(14)に依存して調整手段によって調整されるかの少なくとも一方の制御或いは調整が行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
表紙(40)が直線的搬送部分において水平に搬送されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法。
【請求項4】
接着材が表紙(40)の上面に或いは下面に所定幅に渡って塗布されることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法。
【請求項5】
接着材が接着材塗布手段(30)の一つのノズルの直線的接着材流出領域に渡って表紙(40)上に塗布されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
表紙(40)の前縁が直線的搬送部分において接着材塗布手段(30)のノズル、即ち幅広スリットノズル(30)の一つの線状の接着材流出領域の傍を通して搬送されるか、或いは搬送された後に、接着材が表紙(40)の側面に塗布されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
表紙(40)の後縁が直線的搬送部分において接着材塗布手段(30)のノズル、即ち幅広スリットノズル(30)の一つの線状の接着材流出領域の傍を通して搬送される前に、表紙(40)の側面への接着材塗布が終了されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
接着材としてポリウレタン接着材が塗布されるか、或いは使用されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
引渡し位置に準備された基層保持体(50)への接着材を備える表紙(40)の引渡し後に表紙(40)と基層保持体(50)が圧縮によって互いにひとまとまりに中間製品に結合され、圧縮後の次の方法工程では、中間製品の少なくとも一つの或いは複数の縁が切断されることによって、中間製品が加工されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
基層保持体(50)と表紙(40)とを結合させる装置(10)において、装置(10)が表紙(40)用の表紙輸送手段(14)と接着材を専ら表紙(40)の一つの側面へ塗布する接着材塗布手段(30)とを有し、a)装置(10)は,直線的搬送部分で表紙(40)の搬送中に接着材塗布手段(30)の昇降運動が一つの直線的搬送部分における表紙(40)の搬送平面を横切って、接着材の塗布前に実施されるか、或いは実施できるように、接着材塗布手段(30)用の昇降手段を有すること、或いはb)装置(10)は,直線的搬送部分で表紙の搬送前に表紙輸送手段(14)の一つの直線的昇降運動が直線的搬送部分における表紙(40)の搬送平面を横切って実施されるか、或いは実施できるように、表紙輸送手段(14)用の昇降手段を有することの少なくとも一方の実施a)或いはb)が行われ、そして装置(10)は接着材を備える表紙(40)を基層保持体表紙として基層保持体(50)に引渡す引渡し位置を包含すること、表紙輸送手段(14)は、接着材を備えるべき表紙(40)を把持して、その把持後に引き渡し位置へ直線状に搬送するように、負圧を作用された或いは作用できる吸引手段を有することを特徴とする装置(10)。
【請求項11】
接着材塗布手段(30)の昇降運動或いは表紙輸送手段(14)の昇降運動の少なくとも一方が表紙輸送手段(14)に依存して調整されるか、或いは調整されているように、接着材塗布手段(30)の昇降手段用の制御手段或いは表紙輸送手段(14)の昇降手段用の制御手段の少なくとも一方が設けられているか、或いは接着材塗布手段(30)の昇降手段用の調整手段或いは表紙輸送手段(14)用の調整手段の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の装置(10)。
【請求項12】
接着材塗布手段(30)が表紙(40)の一つの側面へ接着材を塗布するための、幅を調整可能な幅広スリットノズル(30)を有し、幅広スリットノズル(30)の幅が幅広スリットノズル(30)の接着剤分配室(33)に調整可能な或いは移動可能なピストン(37)の使用の下で調整できることを特徴とする請求項10或いは11に記載の装置(10)。
【請求項13】
基層保持体(50)用の供給手段が設けられていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項14】
準備された基層保持体(50)と接着材を備える表紙(40)の結合によって形成され且つ結合された中間製品用の搬出手段が設けられていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基層保持体と表紙を結合する方法並びに基層保持体と表紙を結合する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術には、紙、ボール紙、厚紙などから成る製品が例えば表紙として合成樹脂箔を備えていて、製品を環境の及ぼす影響に対して抵抗力のあり、場合によっては偽造に対して安全にさせる。
【0003】
表紙を基層表紙として基層保持体、例えば書類或いは画像上に塗布するために、表紙が接着材を備えているか、或いは貼付けられ、引き続いて、基層保持体への表紙の供給後にこれらを互いに圧縮させる。
【0004】
さらに、例えばドイツ特許出願公開第19756958号明細書(特許文献1)から、全紙などから成るブロックの背面に接着剤層を塗布する装置が知られていて、搬送手段によってブロックが前後に接着位置に移送される。さらに、接着剤塗布手段が接着剤塗布接触でブロック背面に平行にもたらされ、搬送手段の停止時間中に接着剤塗布手段がブロック背面の全長を塗る。その際に、接着剤塗布手段として接着剤ノズルが設けられている。
【0005】
さらに、欧州特許第1419900号明細書(特許文献2)は基層に流体を塗布する、特に本ブロックを接着させる装置を開示し、基層が装置に対する主運動方向に移動できる。この装置はさらに被覆すべき基層の側面に流体膜を塗布させるように流体源と接続できる幅広スリットノズルを有し、さらに、幅広スリットノズルが基層の主運動方向を横切ってスリットノズル出口の幅を調整する閉鎖手段を包含する。
【0006】
さらに、ドイツ実用新案第202008006782号明細書(特許文献3)には、本ブロックに接着剤塗布するのに適合させる装置と接着剤の接着剤塗布ステーションにおける本ブロック背面が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第19756958号明細書
【特許文献2】欧州特許第1419900号明細書
【特許文献3】ドイツ実用新案第202008006782号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この先行技術から出発して、この発明の課題は、特に紙加工産業の表紙を備えた製品の製造を準備し、製造が出来るだけ簡単であることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、表紙が基層表紙或いは基層カバーとして表紙輸送手段によって基層保持体に対して搬送され、表紙の輸送中に直線的搬送部分には、接着材が接着材塗布手段によって表紙の片面に塗布されていて、直線的搬送部分の表紙の搬送の前或いは中の少なくとも一方で接着材塗布手段の直線的行程運動が直線的搬送部分の表紙の搬送平面を横切って接着材の塗布前に実施されること、或いは直線的搬送部分の表紙の搬送の前に表紙輸送手段の直線的行程運動が直線的搬送部分の表紙の搬送平面を横切って実施されることの少なくとも一方が行われ、そして表紙が表紙の片面への接着材塗布後に準備された基層保持体に対して搬送され、次に表紙と基層保持体が特に一部材に互いに結合されることを特徴とする基層保持体と表紙を結合させる方法によって解決される。
【0010】
この発明は、例えばポリウレタン接着材(PUR接着材)の使用の下で表紙、或いはカバー或いは結合すべき製品の基層保持体が直線的搬送区間或いは搬送平面に接着材或いは接着剤を備えているので、基層保持体に表紙を全面貼付けによって基層保持体が貼り合せられる思想に基づいている。特に準備されてばらばらにされた表紙がそれぞれに冷間接着剤により貼り合せられる。PUR接着材が他の接着材或いは接着剤より短い乾燥位相を有するので、PUR接着材の使用によって製品の加工処理が短縮される。基層保持体の材料は表紙の結合後に基層保持体と耐久性的に互いに結合されているので、接着剤結合が機械的に加工すべきであり、貼り合せられた材料を互いから分離させる。通常には貼付けられた製品の機械的加工が製品の破壊を導き、それにより貼り合せられた製品の安全性特徴事項或いは安全性特性になる。
【0011】
表紙の片面への接着材の迅速塗布を達成するために、表紙の搬送中に接着材塗布手段の行程運動が実施され、接着材塗布手段の行程運動が表紙輸送手段の運動により調整されるか、或いは制御されるか、或いは同期されている。選択的構成では、表紙の搬送中に表紙輸送手段が表紙と一緒に直線的行程運動を実施し、特にこの場合に、静止的に形成されている接着材塗布手段に対して接着材塗布用の表紙を備えることが可能である。
【0012】
さらに、この発明の範囲内で、表紙輸送手段と接着材塗布手段がそれぞれに行程運動を実施し、表紙輸送手段の直線的搬送区間において表紙を接着材により片面に備えることが可能である。
【0013】
表紙の塗布或いは接着剤付けの際に、その上、表紙が全幅に渡って接着剤付けされ、表紙が片側の全面に接着材を備えていて、引き続いて、準備された基層保持体に搬送されることが企図される。この場合には、基層保持体が特に停止位置に配置されていて、接着剤付けされて基層保持体表紙として形成された表紙を接着剤付けされた或いは接着材を備えた側面を備えて側面上の基層保持体と結合させる。
【0014】
さらに、好ましい実施態様では、接着材塗布手段の昇降運動が制御手段によって制御されるか、或いは接着材塗布手段の昇降運動が表紙輸送手段の搬送位置に依存して調整手段によって調整されること、又は表紙輸送手段の昇降運動が制御手段によって制御されるか、或いは表紙輸送手段に依存して調整手段によって調整されることの両方或いはいずれか一方が行われる。これにより表紙輸送手段と接着材塗布手段の運動経過が例えば互いに同期され、PUR接着剤を適切に且つ時間最適に表紙或いは表紙の側面に塗布させる。
【0015】
特にある構成では、表紙が直線的搬送部分に水平に搬送されること、或いは接着材が表紙の表面或いは下面に所定幅に渡って塗布されることの少なくとも一方が行われることが好ましい。この発明の範囲内には、例えば幅広スリットノズルの使用の下で接着材塗布部材或いは接着材塗布手段としてノズルが立って配置されていて、重力に逆らって接着剤流出が上方へ行われることが可能である。選択的構成では、幅広スリットノズルが吊り下げて配置されているので、幅広スリットノズルから下方への接着剤流出が行われ、それにより幅広スリットノズルの下面には表紙の直線的搬送領域或いは搬送部分が形成されていることが可能である。
【0016】
特に接着材の再現態様では、ノズルの直線的接着材流出領域に渡って接着材塗布手段が片面に塗布されている。
【0017】
そのために、更に接着材が表紙の側面に塗布されて、その後に表紙の前縁が直線的搬送部分に接着材塗布手段のノズル、特に幅広スリットノズルの一つの或いは直線状接着材流出領域の傍を通して搬送されるか、或いは搬送されていることが企図されている。
【0018】
表紙のきれいな加工は、さらに、表紙の後縁が直線的搬送領域に接着材塗布手段のノズル、特に幅広スリットノズルの直線状接着材流出領域の傍を通して搬送されることによって与えられる。
【0019】
特に接着材としてポリウレタン接着材が塗布されるか、或いは使用される。
【0020】
さらに、この方法は、接着材を備える表紙が表紙輸送手段の準備位置に、特に圧力下で作用された或いは作用できる吸引手段の使用の下で把持され、特に表紙の把持後に表紙が表紙輸送手段によって直線に、特に水平に引渡し位置まで搬送されることを特徴とする。特に真空プレートなどを備える表紙輸送手段が形成されている。
【0021】
その上、この発明の構成では、引渡し位置に準備された基層保持体に接着材を備えた表紙を引渡した後に表紙と基層保持体が圧縮によって互いに片側で一つの中間製品或いは製品に結合されていて、特に次の方法工程では、中間製品が加工されて、特に中間製品の少なくとも一つの或いは複数の縁が切断される。
【0022】
さらに、この課題は、基層保持体と表紙とを結合させる装置によって解決され、この装置は表紙用の表紙輸送手段と接着材を塗布する接着材塗布手段とを有し、特に最終的に表紙の側面を有し、a)装置は,直線的搬送部分で表紙の搬送中に接着材塗布手段の昇降運動が直線的搬送部分における表紙の搬送を横切って、特に接着材の塗布前に実施されるか、或いは実施できるように、接着材塗布手段用の昇降手段を有すること、或いはb)装置は,直線的搬送部分で表紙の搬送前に表紙輸送手段の一つの特に直線的昇降運動が直線的搬送部分における表紙の搬送平面を横切って実施されるか、或いは実施できるように、表紙輸送手段用の昇降手段を有することの少なくとも一方a)或いはb)が行われ、そして装置は接着材を備える表紙を基層保持体表紙として基層保持体に引渡す引渡し位置を包含する。
【0023】
さらに、装置の再現態様は、接着材塗布手段の昇降手段用の制御手段と表紙輸送手段の昇降手段用の制御手段が設けられているか、或いは接着材塗布手段の昇降手段用の調整手段と表紙輸送手段の昇降手段用の調整手段が設けられていることの少なくとも一方が設けられていて、接着材塗布手段の昇降運動或いは表紙輸送手段の昇降手段の少なくとも一方が表紙輸送手段に依存して調整されるか、或いは調整されていることを特徴とする。
【0024】
このために、好ましくは、その上、表紙の一側面に接着材を塗布する特に幅を調整できる幅広スリットノズルを有し、特に幅広スリットノズルの幅が幅広スリットノズルの接着材縦室で調整可能な或いは移動可能な又は作動できるピストンの使用の下で調整できるか、或いは調整されることが企図されている。
【0025】
特にさらに、基層保持体用の供給手段或いは準備された基層保持体と接着材を備える表紙との結合によって形成され且つ結合された中間製品用の流出手段の少なくとも一方が設けられていることが企図されている。
【0026】
好ましくは、基層保持体と表紙を結合させる前記装置が同様に前記方法によって稼働される。繰り返しを回避するために、上記実施例を明確に示唆されている。
【0027】
この装置のそれ以上の特徴は、請求項と添付図面と一緒にこの発明の実施態様の記載から明らかになる。この発明の実施態様は個々の特徴事項或いは複数の特徴事項の組合せを満たす。
【0028】
この発明は、次に一般発明思想の制限なしに実施例に基づいて図面を参照して記載されてテキストで詳細に説明されていないこの発明の詳細のすべてに関して、明確に図面に示唆されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】表紙と基層保持体を貼り合せる装置の斜視図を示す。
【
図2a】貼り合せる装置の一つの図を概略的に示す。
【
図2b】貼り合せる装置の一つの図を概略的に示す。
【
図2c】貼り合せる装置の一つの図を概略的に示す。
【
図2d】貼り合せる装置の一つの図を概略的に示す。
【
図3】
図2dに図示された切断線A−Aにより貼り合せる装置を通る横断面を概略的に示す。
【
図4】幅広スリットノズルの横断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次の図には、それぞれに同じ或いは同様な要素或いは一致する部材が同じ参照符号を備えているので、一致する新たな紹介を行われない。
【0031】
図1には、基層保持体50を貼り合せる装置10の斜視図が概略的に斜視図で図示されている。
図2a乃至2dには、装置10の異なった作業位置で貼り合せる装置10の図が示されている。
【0032】
基層保持体50を貼り合せる装置10は、一つの準備テーブル12を有し、その準備テーブル上に製造する製品用のばらばらにされた表紙40(
図2a参照)が基層保持体と表紙から準備される。表紙40は準備テーブル12にばらばらにされて供給されて置かれる。表紙40が置かれている(
図2a参照)準備テーブル12の上部には、水平に移動可能な表紙輸送手段14が配置されていて、駆動体16によって可逆に二つの終端点の間に前後に移動されて、水平昇降運動を実施する。駆動体16は駆動ベルト18を介して軸19に配置された転向ロール20の使用の下で片側に軸19に配置された二つの転向ロール21、22と結合されていて、適切な駆動ベルト23、24、特に歯付きベルトを介して案内されている。
【0033】
さらに、間隔を置かれた駆動ベルト23、24の間に二つの水平整合ガイドロッド25、26が配置されているので、適切な保持体を介して表紙輸送手段14がガイドロッド25、26と結合されている。さらに、表紙輸送手段14が適切な結合手段或いは保持体の使用の下で駆動ベルト23、24と結合されているので、駆動体16の回転方向に依存して、表紙輸送手段14が準備テーブル12から離れて移動されるか、或いは準備テーブル12まで接近して移動される。
【0034】
表紙輸送手段14の上部には、駆動体28が配置されていて、表紙輸送手段14と連結されていて、駆動体28によって表紙輸送手段14が縦方向に移動できるので、表紙輸送手段14が上方へ或いは下方へ移動される、即ち上昇されるか、或いは下降される。
【0035】
この装置10の機能態様が次に
図2a乃至2dに概略的に図示された表紙輸送手段14の異なった作業位置に基づいて説明される。
【0036】
図2aに図示された作業位置では、吸引プレート或いは真空プレートを形成した表紙輸送手段14が準備テーブル12の上部に配置されていて、準備テーブルにはばらばらにされた表紙40が置かれている。表紙輸送手段14が引き続いて縦方向に下降され、表紙輸送手段14の(ここで図示されていない)吸引手段の使用の下で表紙輸送手段14の(ここで図示されていない)適切な吸引孔が負圧を作用され、表紙40を下面に把持して保持する。引き続いて、表紙輸送手段14が貼付けられない表紙40と一緒に縦方向に上昇され、引き続いて或いは同時に水平方向(矢印D)に幅広スリットノズル30が移動される(
図2bを参照)。
【0037】
図2bに図示された作業位置では、表紙40の前縁が準備テーブル12の傍に配置された幅広スリットノズル30の領域にもたらされる。
【0038】
幅広スリットノズル30は縦方向に移動自在に準備テーブル12の傍に配置されている。幅広スリットノズル30の縦方向昇降運動(矢印V)を実施するために、幅広スリットノズル30がレバー配列32を介して例えば空圧シリンダ34の態様で駆動体と結合されているので、空圧シリンダ34の操作の下で空圧シリンダ34の移動されたラムの直線状運動がレバー配列32を介して幅広スリットノズル30の縦方向昇降運動に変換される。
【0039】
表紙輸送手段14により保持された表紙40(
図2bを参照)を幅広スリットノズル30に接近の際に、この幅広スリットノズル30が上方への昇降運動の実施によって表紙40の下面に接近され、接着材が幅広スリットノズル30を介して表紙40の下面に引き渡されるので、表紙40の前縁が接着剤の幅広スリットノズル30への流出開口に到達した。引き続いて、表紙輸送手段14の水平運動(矢印D)の下で下面に保持された表紙40が幅広スリットノズル30の流出スリットを介して案内されるので、表紙40の全幅に渡って接着材、特にポリウレタン接着材が塗布される。
【0040】
表紙40の後縁が幅広スリットノズル30への流出開口に到達したか、或いは幅広スリットノズル30の傍を通して案内されるか、或いは案内され
たらすぐに、表紙40の
下面への接着材塗布が停止される。表紙40の後縁を幅広スリットノズル30への終端前に、或いは表紙40の後縁を幅広スリットノズル30への傍を通して案内後に接着材塗布が終了され、幅広スリットノズル30が縦方向に下方へ下降される(矢印W)。この作業位置は
図2cに概略的に図示されている。
【0041】
表紙40の下面には接着材が塗布された後に、表紙輸送手段14が準備された基層保持体50の上部で下面に接着材を備えた表紙40用の引渡し位置に到達するまで、表紙輸送手段14が接着材を備えた表紙40と一緒に再び水平(矢印D)に移動される。これは、
図2dに概略的に図示されている。
【0042】
引渡し位置では、表紙輸送手段或いは表紙40の下部には、基層保持体50が例えば一つの引渡しテーブル上に準備されているので、表紙40の縦方向下降後に基層保持体50が表紙40と連結されている。この場合には、基層保持体50が例えば紙製品、厚紙製品、糊製品などとして形成されている。
【0043】
引き続いて、基層保持体50とその上に配置されて基層保持体50を貼付けた表紙40とから成る結合された製品が表紙輸送手段14の始動後に搬送される。
【0044】
図1では、表紙40の搬送方向が矢印Dにより概略的に示され、基層保持体S或いは基層保持体から表紙の下に製造された製品の搬送方向が参照符号Sにより示されている。
図1から明らかであるように、表紙40と供給手段並びに搬出手段に搬送された基層保持体50(搬送方向S)の搬送方向DとSが互いに垂直に形成されていて、表紙40が直線状に表紙輸送手段14による把持後に引渡し位置に対して水平に基層保持体50の上部に搬送される。
【0045】
表紙40の引渡し位置では接着材を備えた表紙40が準備された基層保持体50上に塗布されるので、これらは片側で互いに連結される。引き続いて、結合された(中間)製品が搬送方向Sに搬送装置に搬送される。
【0046】
この発明の範囲では、ここでは、図示されていない実施態様には、同様に、表紙が表紙の上部に配置された幅広スリットノズル30から上面に接着材を備えられることが可能であり、表紙の上部に設けられた幅広スリットノズル30が幅広スリットノズルの流出スリットの領域に表紙の接近の際に或いは接近後に縦方向昇降運動を実施し、接着材を表紙の上面上に塗布させる。この場合には、接着材塗布の終了後に幅広スリットノズルが上方へ引き上げられるので、上側の幅広スリットノズルが同様に昇降運動を実施するのに対して、表紙が連続的に水平に搬送平面に搬送される。
【0047】
この発明の範囲では、ここでは、図示されていない構成では、接着材塗布のために、表紙輸送手段が例えば静止式、即ち固定式幅広スリットノズルに対して昇降運動、例えば縦方向昇降運動を実施し、静止式幅広スリットノズルに接近後に接着材を表紙の側面に塗布させル。この場合に、直線的搬送部分において接着材塗布中に表紙輸送手段の昇降運動を実施した後、接着すべき或いは接着材を備える表紙が水平搬送平面において搬送部分に搬送される。
【0048】
図2a乃至2dに示された経過によると、接着すべき表紙40が表紙輸送手段14の真空プレートに吸引されて、表紙輸送手段14が真空プレートと吸引された表紙40を備えて幅広スリットノズル30によって案内される。表紙40の水平搬送平面に対する幅広スリットノズル30の運動が例えば表紙輸送手段14の位置把持によって制御されて、幅広スリットノズル30が接着材塗布を開始するために昇降運動によって制御されて接着すべき表紙40に移動され、例えば表紙40の前縁を接着材から開放し、接着材が幅広スリットノズル30において前記接着材塗布の終了後に場合によっては伴流されている。
【0049】
接着材塗布の終了には、幅広スリットノズル30が表紙40の反対方向に特に縦方向昇降運動によってはな制御され、正確な接着剤或いは精密な接着材塗布を接着材除去によって支援させる。接着された表紙40が引き続いて表紙輸送手段14によって再び輸送され、基層保持体50と接合状態に統合される。引き続いて、更なる仕上げ工程では、接着された或いは貼付けられた製品が押圧されて載置ベルト上に置かれている。さらに、この発明の範囲では、更なる加工工程では、突き出す表紙の四つの縁を切揃えるか、或いは表紙の接着された縁を除去することが可能である。
【0050】
図3では、
図2dに示された切断線A−Aによる横断面図が概略的に示されている。
【0051】
図4では、幅広スリットノズル30の実施例は横断面で概略的に図示されている。幅広スリットノズル30は、供給通路35が形成されている基礎部材31を有する。供給通路35を介して接着材が、幅広スリットノズル30の幅に渡って並んで配置されている出口側接着剤開口36を有する接着剤分配室33にもたらされる。
【0052】
接着剤分配室33の内部には、移動可能なピストン37が配置されていて、遮蔽側にパッキングリング38を有する。ピストン37の移動によって出口側接着剤開口36の数が上昇されるか、或いは低下され、それにより接着剤塗布の幅が幅広スリットノズル30にて増大されるか、或いは減少されることが可能である。ピストン37の直線状調整(二重矢印K)によって同時に接着剤分配室33の容積が接着剤塗布の幅に一致すして調整される。幅調整可能な幅広スリットノズル30によって、必要な接着剤塗布を接着すべき製品、例えば表紙40のフォーマットに、幅に適合させることが特に簡単に可能である。
【0053】
この発明の範囲では、適切な幅広スリットノズル30が本背面を接着するためにも例えば熱接着剤などによって使用されることが可能である。
【0054】
図面のみに採用するすべての上記特徴事項並びに他の特徴事項と組合せで開示されている個々の特徴事項は、単独に且つ組合せで発明の本質と見做される。この発明の実施態様は個々の特徴事項或いは複数の特徴事項の組合せによって満たされ得る。
【符号の説明】
【0055】
10.....装置
12.....準備テーブル
14.....表紙輸送手段
16.....駆動体
18.....駆動ベルト
19.....軸
20.....転向ロール
21.....転向ロール
22.....駆動ベルト
23.....転向ロール
24.....駆動ベルト
25.....ガイドロッド
26.....ガイドロッド
28.....駆動体
30.....幅広スリットノズル
31.....基礎部材
32.....レバー配列
33.....接着剤分配室
34.....空圧シリンダ
35.....供給通路
36.....接着剤流出開口
37.....ピストン
38.....パッキングリング
40.....表紙
50.....基層保持体