【発明の効果】
【0009】
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果1−1》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
図1(A)(B)または
図3(A)(B)に例示するように、棒状部(7)の先端(7a)からの突出部(8)の突出寸法(P)を棒状部(7)の先端(7a)の直径寸法(D)で除した値(P/D)の百分率が23%以下となるようにしたので、突出部(8)の表面積が理想的な大きさとなり、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
この適正範囲の上限値を上回ると、突出部(8)の表面積が大きくなり過ぎ、エンジン運転中、副室(1)から突出部(8)を介して多量の燃焼熱が逃げ、熱損失が大きくなり、燃料消費率が高くなり、燃焼騒音も大きくなる。
【0010】
《効果1−2》 冷始動性能を高く維持することができる。
図1(A)(B)または
図3(A)(B)に例示するように、棒状部(7)の先端(7a)からの突出部(8)の突出寸法(P)を棒状部(7)の先端(7a)の直径寸法(D)で除した値(P/D)の百分率が3%以上となるようにしたので、突出部(8)の表面積が理想的な大きさとなり、冷始動性能を高く維持することができる。
この適正範囲の下限値を下回ると、突出部(8)の表面積が小さくなり過ぎ、冷始動時にグロープラグ(5)の発熱部(6)からの放熱量が不足し、副室(1)の予熱が不十分になり、冷始動性能が低下する。
【0011】
《効果
1−3》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
グロープラグ(5)の突出部(8)の表面積(S1)を副室の表面積(S2)で除した値(S1/S2)の百分率が1.28%以下となるようにしたので、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
この最適範囲の上限値を上回ると、渦室副室(1)に対するグロープラグ(5)の突出部(8)の表面積の影響が大きくなり過ぎ、エンジン運転中、副室(1)から突出部(8)を介して燃焼熱が逃げやすく、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させる機能が弱まるおそれがある。
【0012】
《効果
1−4》 冷始動性能を高く維持することができる。
グロープラグ(5)の突出部(8)の表面積(S1)に関する値(S1/S2)の百分率が0.66%以上となるようにしたので、冷始動性能を高く維持することができる。
この最適範囲の下限値を下回ると、副室(1)に対するグロープラグ(5)の突出部(8)の表面積の影響が小さくなり過ぎ、冷始動時にグロープラグ(5)からの放熱が制限され、冷始動性能を高く維持する機能が弱まるおそれがある。
【0013】
(
請求項2に係る発明)
請求項2に係る発明は、
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果
2−1》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
図1(A)(B)または
図3(A)(B)に例示するように、副室(1)へのグロープラグ(5)の進出寸法(C)に関する値(C/D)の百分率が150%以下となるようにしたので、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
この最適範囲の上限値を上回ると、副室(1)に対するグロープラグ(5)の発熱部(6)の表面積の影響が大きくなり過ぎ、エンジン運転中、副室(1)から発熱部(6)を介して燃焼熱が逃げやすく、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させる機能が弱まるおそれがある。
【0014】
《効果
2−2》 冷始動性能を高く維持することができる。
図1(A)(B)または
図3(A)(B)に例示するように、副室(1)へのグロープラグ(5)の発熱部(6)の進出寸法(C)に関する値(C/D)の百分率が115%以上となるようにしたので、冷始動性能を高く維持することができる。
この最適範囲の下限値を下回ると、副室(1)に対するグロープラグ(5)の発熱部(6)の表面積の影響が小さくなり過ぎ、冷始動時にグロープラグ(5)の発熱部(6)からの放熱が制限され、冷始動性能を高く維持する機能が弱まるおそれがある。
【0015】
(
請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明は、
請求項1または請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果
3−1》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
燃焼室の圧縮比が22.5〜25.0となるようにしたので、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
この最適範囲の下限値を下回ると、圧縮温度が低くなり過ぎ、燃焼効率が低下し、燃料消費率を低減させる機能が弱まるおそれがある。
この最適範囲の上限値を上回ると、圧縮温度が高くなり過ぎ、急激な予混合燃焼が起こりやすく、燃焼騒音を低減する機能が弱まるおそれがある。
【0016】
《効果
3−2》 冷始動性能を高く維持することができる。
燃焼室の圧縮比が22.5以上となるようにしたので、冷始動性能を高く維持することができる。
この最適範囲の下限値を下回ると、圧縮温度が低くなり過ぎ、冷始動性能を高める機能が弱まるおそれがある。
【0017】
(
請求項4に係る発明)
請求項4に係る発明は、
請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果
4−1》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
図1(A)に例示するように、グロープラグ(5)の突出部(8)の全部を凸曲面(8a)としたので、圧縮空気(9)が滑らかな凸曲面(8a)に沿って流れ、突出部(8)による圧縮空気(9)の乱れが起こりにくく、圧縮空気(9)と噴射燃料との混合が均一化され、良好で緩やかな燃焼が実現され、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
【0018】
《効果
4−2》 冷始動性能を高く維持することができる。
圧縮空気(9)と噴射燃料との混合が均一化され、良好な燃焼が実現され、冷始動性能を高く維持することができる。
【0019】
(
請求項5に係る発明)
請求項5に係る発明は、
請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果6−1
5−1》 燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
図3(A)に例示するように、グロープラグ(5)の突出部(8)は、棒状部(7)との隣接部(8b)を凸曲面(8a)とし、先端(8c)を平坦面としたので、圧縮空気(9)が滑らかな凸曲面(8a)に沿って流れ、突出部(8)による圧縮空気(9)の乱れが起こりにくく、圧縮空気(9)と噴射燃料との混合が均一化され、良好で緩やかな燃焼が実現され、燃料消費率と燃焼騒音とを低減させることができる。
【0020】
《効果6−2
5−2》 冷始動性能を高く維持することができる。
圧縮空気(9)と噴射燃料との混合が均一化され、良好な燃焼が実現され、冷始動性能を高く維持することができる。