特許第5779544号(P5779544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5779544
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】インクジェットプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20150827BHJP
   B41J 2/21 20060101ALI20150827BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20150827BHJP
   B41J 2/155 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   B41J2/165 201
   B41J2/21
   B41J2/01 401
   B41J2/155
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-105681(P2012-105681)
(22)【出願日】2012年5月7日
(65)【公開番号】特開2013-233671(P2013-233671A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2013年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】100165261
【弁理士】
【氏名又は名称】登原 究
(74)【代理人】
【識別番号】100194076
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 篤志
(72)【発明者】
【氏名】大津 和彦
(72)【発明者】
【氏名】久保田 敦
【審査官】 島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−193416(JP,A)
【文献】 特開平03−227659(JP,A)
【文献】 特開2002−059559(JP,A)
【文献】 特開2011−189609(JP,A)
【文献】 特開平1−221251(JP,A)
【文献】 特開平4−278361(JP,A)
【文献】 特開2011−152661(JP,A)
【文献】 特開2005−144921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 − 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
黒インクを吐出する第1の黒色記録ヘッドと、
黒インクを吐出する第2の黒色記録ヘッドと、
カラーインクを吐出するカラー記録ヘッドと、
前記第1の黒色記録ヘッドをメンテナンスする黒色メンテナンスユニットと、
前記第2の黒色記録ヘッドと前記カラー記録ヘッドをメンテナンスするカラーメンテナンスユニットと、
前記第1の黒色記録ヘッドで記録する際に前記カラーメンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させ、前記第2の黒色記録ヘッドおよび前記カラー記録ヘッドを用いて記録する際に前記黒色メンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させるコントローラを備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記コントローラは、前記第2の黒色記録ヘッドと前記カラー記録ヘッドを用いて記録媒体に印刷する際に、前記第1の記録ヘッドを前記黒色メンテナンスユニットでメンテナンスを行わせることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記第1の黒色記録ヘッドと前記第2の黒色記録ヘッドと前記カラー記録ヘッドそれぞれは、搬送される記録媒体の搬送方向と直交方向に対して、前記記録媒体より長い幅を有するラインヘッドユニットの構造になっていることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記黒色メンテナンスユニットおよび前記カラーメンテナンスユニットは複数種類のメンテナンス機能を備えていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
搬送されるシートに対してモノクロ印刷を行うかカラー印刷を行うかを判断し、
この判断に基づいてモノクロ印刷を行う際には第1の黒色記録ヘッドを用いて印刷をするように指示し前記判断に基づいてカラー印刷を行う際には第2の黒色記録ヘッドを含めて印刷をするように指示し、
前記第1の黒色記録ヘッドで記録する際に、前記カラーメンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させ、前記第2の黒色記録ヘッドおよび前記カラー記録ヘッドを用いて記録する際に前記黒色メンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させることを特徴とするインクジェットプリンタ。
【請求項6】
第2の黒色記録ヘッドを含めて記録媒体に印刷する際に、前記第1の記録ヘッドをメンテナンスすることを特徴とする請求項5記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットのメカニズムを用いたインクジェットプリンタがある。インクジェットプリンタがカラー対応の場合には各色用の記録ヘッドを備えている。最近では、高速化印刷の要望に応えるために、記録ヘッドが搬送される記録媒体の搬送方向と直交方向に対して、記録媒体より長い幅を有するラインヘッドになっているインクジェットプリンタがある。
【0003】
一方、インクジェットプリンタは、ノズルより吐出されるインクの吐出不良を起こさないように、定期的にメンテナンス処理をする必要がある。メンテナンス処理をする際には通常の印刷をすることができない。したがって、頻繁に記録ヘッドのメンテナンス処理を行うと、その都度印刷処理が停止してしまい、ライン型の記録ヘッドを用いても高速印刷が実現できない。
【0004】
そこで、カラー印刷時にはモノクロ用の記録ヘッドすなわち黒色用の記録ヘッドのメンテナンスを行い、モノクロ印刷時には黒色用以外の記録ヘッドのメンテナンスを行う技術がある。この技術では、カラー印刷時に黒ドットに相当する色については、黒色以外の複数色を用いてコンポジット黒と言われる色を造り対応している。
【0005】
しかしながら、ライン型記録ヘッドを用いた印刷では、ポスターなど、色彩を重要視する印刷物が多くされるため、コンポジット黒を用いて印刷をおこなうと、画質低下を招くことになり、所望の印刷物ができない問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−202491公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、高速化を確保した上で、コンポジット黒を用いず、所望の印刷物を提供できるインクジェットプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態におけるインクジェットプリンタは、黒インクを吐出する第1の黒色記録ヘッドと、黒インクを吐出する第2の黒色記録ヘッドと、カラーインクを吐出するカラー記録ヘッドと、前記第1の黒色記録ヘッドをメンテナンスする黒色メンテナンスユニットと、前記第2の黒色記録ヘッドと前記カラー記録ヘッドをメンテナンスするカラーメンテナンスユニットと、前記第1の黒色記録ヘッドで記録する際に前記カラーメンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させ、前記第2の黒色記録ヘッドおよび前記カラー記録ヘッドを用いて記録する際に前記黒色メンテナンスユニットを用いてメンテナンスを実行させるコントローラを備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタの縦断面図である。
図2】第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタのカラーメンテナンス用ニット実行時の縦断面図である。
図3】第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタのブロック図である。
図4】第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタのブロック図である。
図5】第1の実施の形態に係るフローチャートである。
図6】第1の実施の形態に係る第1の黒色記録ヘッドメンテナンス実行指示のサブフローチャートである。
図7】第1の実施の形態に係る第2の黒色記録ヘッドメンテナンス実行指示のサブフローチャートである。
図8】第2の実施の形態に係るインクジェットプリンタのブロック図である。
図9】第2の実施の形態に係るインクジェットプリンタのブロック図である。
図10】第2の実施の形態に係るメインフローチャートである。
図11】第2の実施の形態に係る第1の黒色記録ヘッドメンテナンス判断処理のサブフローチャートである。
図12】第2の実施の形態に係る第1の黒色記録ヘッドメンテナンス実行指示のサブフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、図1乃至図5を用いて、第1の実施形態について説明をする。図1は第1の実施の形態に係るインクジェットプリンタ1の縦断面図である。インクジェットプリンタ1は、給紙部10、搬送部20、画像形成部30、排紙部80、表示部90等を備えている。
【0011】
給紙部10は、記録媒体である用紙Pを積層して収納する第1の用紙カセット11と、用紙Pを積層して収納する第2の用紙カセット12と、 第1の用紙カセット11に収納されている用紙Pをピックアップする第1の給紙ローラ13と、第2の用紙カセット12に収納されている用紙Pをピックアップする第2の給紙ローラ14などを備える。
【0012】
搬送部20は、第1の用紙カセット11や第2の用紙カセット12から給紙された用紙を搬送するための搬送ガイド対21、搬送ガイド対21に沿って配置されている複数の搬送ローラ対22、画像形成直前の位置に配置されたレジストローラ対23などを備える。レジストローラ対23は、第1の給紙ローラ13によって繰出された用紙の搬送ガイドと第2の給紙ローラ14によって給紙された用紙の搬送ガイドが合流した部位より、搬送方向下流側に位置している。
【0013】
画像形成部30は、データに応じて用紙にインクを吐出する複数の記録ヘッド、複数の記録ヘッドに対応するインクカートリッジ、搬送ベルト51、搬送ベルト内部に設けられた複数のローラ52、53、54、搬送ベルト内部に設けられた負圧チャンバ55、ファン56、負圧チャンバ55とファン56との間を連結しているダクト57などが設けられている。
【0014】
複数の記録ヘッドには、第1の黒色記録ヘッド31と第2の黒色記録ヘッド41とカラー記録ヘッド43を含む。第1の黒色記録ヘッド31は黒色インクを吐出する。第2の黒色記録ヘッド41は黒色インクを吐出する。カラー記録ヘッドは、シアンインクを吐出するシアン記録ヘッド43C、マゼンダインクを吐出するマゼンダ記録ヘッド43M、イエローインクを吐出するイエロー記録ヘッド43Yを含んでいる。第1の黒色記録ヘッド31と第2の黒色記録ヘッド41とカラー記録ヘッド43のそれぞれは、用紙搬送方向と直交する方向にインクを吐出するノズルが所定の解像度でライン上に形成されている。すなわち各記録ヘッドは、用紙幅より長い距離を有するライン型の記録ヘッドである。ライン型の記録ヘッドは、一つの記録ヘッドで実現させても、複数の記録ヘッドの一部を重複させて千鳥状に配置させてユニット化し一つの色の記録ヘッドとさせてもよい。また、各記録ヘッドは、用紙の搬送方向上流側からイエロー記録ヘッド43Y、マゼンダ記録ヘッド43M、シアン記録ヘッド43C、第2の黒色記録ヘッド41、第1の黒色記録ヘッド31の順番に配置されている。
【0015】
第1の黒色記録ヘッド31は黒色のインクを充填している第1の黒色インクタンク32と接続している。第2の黒色記録ヘッド41は黒色のインクを充填している第2の黒色インクタンク42と接続している。シアン記録ヘッド43Cはシアンインクを充填しているシアンインクタンク44Cと接続し、マゼンダ記録ヘッド43Mは、マゼンダインクを充填しているマゼンダインクタンク44Mと接続し、イエロー記録ヘッド43Yは、イエローインクを充填しているイエローインクタンク44Yと接続している。本実施の形態において、各色のインクには固形成分や添加剤以外の成分の内30乃至80重量%の水分を有する水性インクである。
【0016】
さらに画像形成部30には、メンテナンスの際に第1の黒色記録ヘッド31から吐出されたインクを受ける廃インクトレイを含む第1のメンテナンスユニット(モノクロメンテナンスユニット)35と、メンテナンスの際に第2の黒色記録ヘッド41から吐出されたインク、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Cの各ヘッドからそれぞれから吐出されたインクを受ける廃インクトレイを含む第2のメンテナンスユニット(カラーメンテナンスユニット)45とを含む。第1のメンテナンスユニット35は、搬送ベルト51の上方で第1の黒色記録ヘッド31の側方に配置されている。第2のメンテナンスユニット45は、搬送ベルト51の上方でシアン記録ヘッド43Cの側方に配置されている。すなわちシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41、第1の黒色記録ヘッド31を中央にして、その一方側に第1のメンテナンスユニット35が配置されており、他方側に第2のメンテナンスユニット45が配置されている。第1のメンテナンスユニット35の第1の黒色記録ヘッド31と対向する面の水平方向の幅は、第1の黒色記録ヘッド31の水平方向の幅より長い。また、第2のメンテナンスユニット45のシアン記録ヘッド43C等と対向する面の水平方向の幅は、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の合計の水平方向の幅より長い。また、第1のメンテナンスユニット35と、第2のメンテナンス用ニット45は異なっており、第2のメンテナンスユニット45は、第1のメンテナンスユニット35よりも大きい。
【0017】
第1の実施の形態において第1のメンテナンスユニット35は、インク廃液を受けるトレイとそのトレイを移動させるための機構である。なおこの第1のメンテナンスユニット35に第1の黒色記録ヘッド31をキャッピングする機能としてキャップやスポンジなどを場合によっては備えていてもよい。また、第2のメンテナンスユニット45も同様の構造になっている。
【0018】
また、搬送部20は、画像形成部30から送り出された用紙Pを搬送する搬送ローラ対24を備えている。また、用紙Pの搬送方向に対して搬送ローラ対24よりも下流側にフラッパー25を設け搬送経路を変更することができる。フラッパー25によって変更される一方搬送経路は排紙部80に接続し、その他方は用紙Pの反対側の面を印刷するために搬送ローラ対22側に戻る経路に接続し、搬送ローラ22に戻る経路には複数の搬送ローラ対26が設けられている。搬送ローラ22に戻る経路は、レジストローラ対23近傍で、第1の用紙カセット11または第2の用紙カセット12から搬送されてくる用紙Pの経路に合流するように配置されている。また、レジストローラ対23の近傍には、フラッパー27が設けられている。フラッパー27は一方側に位置している状態では、第1の用紙カセット11または第2の用紙カセット12から搬送されてくる用紙Pの経路から搬送されてくる用紙Pをレジストローラ対23に導き、他方側に位置している状態では複数の搬送ローラ対26によって搬送される用紙を搬送ローラ対22側へ導く機能を有する。なお、フラッパー27が他方側に位置している際の用紙の搬送では、用紙Pが搬送路ローラ対26と搬送ローラ対22に同時に挟持タイミングが存在している。
【0019】
排紙部80は、フラッパー25が一方側に位置している際に用紙Pが送られてきた際に、用紙Pをインクジェットプリンタ1の外部に排出する複数の排紙ローラ対81を備える。
【0020】
また、インクジェットプリンタ1の筐体部分には表示部90がある。表示部90は、内部の状態を表示する表示器91とオペレーションパネル(オペパネ)92である複数のボタンが設けられている。この複数のボタンはタッチパネルであり、表示器91と共通化している。
【0021】
図1は、第1の黒色記録ヘッド31及び第2の黒色記録ヘッド41いずれもがインクを吐出していない状態を示している。また、図2は、第1の黒色記録ヘッド31によって黒色インクが吐出されモノクロ印刷がされているとともに
第2の黒色記録ヘッド41とカラー記録ヘッド43は第2のメンテナスユニット45によってメンテナンスが実行されている状態を示している。本実施の形態におけるメンテナンスとは、吐出回復動作のものを示す。
【0022】
次に図3及び図4を用いて本第1の実施の形態のインクジェットプリンタ1の制御に係るブロック図の説明をする。
【0023】
インクジェットプリンタ1は、コントローラであるCPU(中央制御装置)101と、各種のプログラムなどを記憶しているROM(リードオンリーメモリ)102と、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶しているRAM(ランダムアクセスメモリ)103と、外部からのデータを入力したり、外部へデータを出力したりする、インターフェース(I/F)104を有する。 CPU101は、バス100を介してROM102、RAM103、I/F104と接続している。また、インクジェットプリンタ1は、バス100を介して給紙・搬送・排紙制御駆動回路120と、ベルト駆動モータ制御回路130と、ファン制御駆動回路140と、表示器オペパネ制御回路150と、第1の記録ヘッド制御駆動回路230と、第2の記録ヘッド制御駆動回路240と、第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250と、第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路260と、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270と、第2の記録ヘッド離間移動制御駆動回路280と接続している。給紙・搬送・排紙制御駆動回路120は、個々の給紙ローラ13、14接続している複数の給紙ローラモータ121、122を制御し、レジストローラ対23と個々の搬送ローラ対22、24、26等の一方に接続されている複数の搬送ローラモータ123、124、125・・・を制御している。また、給紙・搬送・排紙制御駆動回路120は、複数の排紙ローラ81対の一方に接続されている排紙ローラモータ127を制御し、各フラッパー25、27に接続している各切替ソレノイド128、129を制御している。また、ベルト駆動モータ制御回路130はローラ54に接続されたベルト駆動モータ131を制御する。ファン制御駆動回路140は、ファン56に接続しているファンモータ141を制御している。表示器オペパネ制御回路150は、表示器91及びオペパネ92と接続し制御している。
【0024】
第1の記録ヘッド制御駆動回路230は、第1の黒色記録ヘッド(第1B記録ヘッド)31に接続し制御している。第2の記録ヘッド制御駆動回路240は、第2の黒色記録ヘッド(第2B記録ヘッド)41に接続し制御しているとともにシアン記録ヘッド43Cとマゼンダ記録ヘッド43Mとイエロー記録ヘッド43Yとも接続して制御している。第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250は、第1のメンテナンスユニット35を搬送ベルト51の移動方向に沿って移動させる第1の移動モータ251と接続し制御している。第2のメンテナンスユニット45を搬送ベルト51の移動方向に沿って移動させる第2の移動モータ261と接続し制御している。第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270は、第1の黒色記録ヘッド31を搬送ベルト51の表面に対して隣接離間する方向に移動させる第1の離間移動モータ271と接続し制御している。第2の記録ヘッド離間移動制御駆動回路280は、第2の黒色記録ヘッド41を搬送ベルトの表面に対して隣接離間する方向に移動させるとともにシアン記録ヘッド43Cとマゼンダ記録ヘッド43Mとイエロー記録ヘッド43Yをも搬送ベルト51の表面に対して隣接離間する方向に移動させる第2の離間移動モータ281と接続し制御している。なお、第2の離間移動モータ281は、一つのモータで第2の黒色記録ヘッド41とシアン記録ヘッド43Cとマゼンダ記録ヘッド43Mとイエロー記録ヘッド43Yを搬送ベルト51の表面に対して隣接離間する方向に移動させても個々の記録ヘッドにそれぞれモータを設けてもよい。
【0025】
ここで、インクジェットプリンタ1の印刷の作用について説明をする。最初にインクジェットプリンタ1によるモノクロ片面印刷の作用について説明をする。インクジェットプリンタ1は、I/F104を介して外部から印刷(記録)データを受けっとったならば、用紙サイズに応じて第1の用紙カセット11または第2の用紙カセット12から用紙Pが第1の給紙ローラ13または第2の給紙ローラ14によって搬送ガイド21へ給紙される。第1の給紙ローラ13等によって給紙された用紙Pは、搬送ローラ対22によってレジストローラ対23の方向へ搬送される。さらに用紙Pの先端がレジストローラ対23に接した後に所定のタイミングでさらに搬送され、次に搬送ベルト51によって搬送される。用紙Pは、搬送ベルト51によって搬送されながら受信した印刷データに基づいて第1の黒色記録ヘッド31からインクが吐出されて、用紙P上にモノクロ画像が印刷される。さらに用紙Pが搬送されると、用紙Pは搬送ローラ対24、排紙ローラ対81を介して用紙Pは、インクジェットプリンタ1の外部に排出される。
【0026】
次にインクジェットプリンタ1によるモノクロ両面印刷の作用について説明をする。インクジェットプリンタ1は、I/F104を介して外部から印刷(記録)データを受けっとったならば、用紙サイズに応じて第1の用紙カセット11または第2の用紙カセット12から用紙Pが第1の給紙ローラ13または第2の給紙ローラ14によって搬送ガイド21へ給紙される。第1の給紙ローラ13等によって給紙された用紙Pは、搬送ローラ対22によってレジストローラ対23の方向へ搬送される。さらに用紙Pの先端がレジストローラ対23に接した後に所定のタイミングでさらに搬送され、次に搬送ベルト51によって搬送される。用紙Pは、搬送ベルト51によって搬送されながら受信した印刷データに基づいて第1の黒色記録ヘッド31からインクが吐出されて、用紙P上に画像が用紙Pの第1面(表側)にモノクロ画像が印刷される。さらに用紙Pが搬送されると、用紙Pは搬送ローラ対24によって搬送されるようになり、搬送ローラ対24より搬送方向下流側のフラッパー25が排紙ローラ対81側の経路を塞ぐように傾いているために、用紙Pは搬送ローラ対26側に搬送される。複数の搬送ローラ対26によって搬送される用紙Pは搬送ローラ対22によって第1の給紙カセット13等の方向に搬送される。用紙Pの後端がフラッパー27の位置を通過したならば、搬送ローラ対22の回転が止まるのとともに、フラッパー27が図1に示す傾き方向に変わる。搬送ローラ対22の回転方向が逆方向に変わり、用紙Pはレジストローラ対23の方向に搬送される。今回は第1面と反対側の面が第1の黒色記録ヘッド31と対向するようになっており、用紙Pは、搬送ベルト51によって搬送されながら受信した印刷データに基づいて第1の黒色記録ヘッド31からインクが吐出されて、用紙P上に画像が用紙Pの第2面(裏側)にモノクロ画像が印刷される。以降の処理は片面印刷の説明と同様であるため、説明を省略する。
【0027】
次にインクジェットプリンタ1によるカラー片面印刷の作用について説明をする。インクジェットプリンタ1は、I/F104を介して外部から印刷(記録)データを受けっとったならば、用紙サイズに応じて第1の用紙カセット11または第2の用紙カセット12から用紙Pが第1の給紙ローラ13または第2の給紙ローラ14によって搬送ガイド21へ給紙される。第1の給紙ローラ13等によって給紙された用紙Pは、搬送ローラ対22によってレジストローラ対23の方向へ搬送される。さらに用紙Pの先端がレジストローラ対23に接した後に所定のタイミングでさらに搬送され、次に搬送ベルト51によって搬送される。用紙Pは、搬送ベルト51によって搬送されながら受信した印刷データに基づいてシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41からインクが吐出されて、用紙P上にカラー画像が印刷される。さらに用紙Pが搬送されると、用紙Pは搬送ローラ対24、排紙ローラ対81を介して用紙Pは、インクジェットプリンタ1の外部に排出される。
【0028】
次にインクジェットプリンタ1によるカラー両面印刷の作用について説明をする。インクを吐出するための記録ヘッドはカラー片面印刷と同じである。その他の部分についてはモノクロ両面印字と同じであるため、説明を省略する。
【0029】
次に図5のフローチャートを用いて、第1の実施の形態の作用を説明する。CPU101は、パーソナルコンピュータなど外部からの送信を受けたならば、図5のフローチャートの制御を開始する。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷(記録)に関する指示か否かを判断する(A301)。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷に関する指示であると判断したならば(A301のY)、第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理を実行する(A302)。すなわち前回の第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスからどの程度の時間が経過しているかの情報を取得し、メンテナンスが必要か否かを判断する。例えばRAM103の所定の領域に前回のメンテナンス実行時刻を記憶しておき、この時刻と現在の時刻からの差がたとえば1時間を超えているか否かを判断して超えていれば、メンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶する。
【0030】
次にCPU101は、第2の記録ヘッド制御駆動回路240にシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41を用いて送られてきている情報に基づいて印刷する指示を出す(A303)。印刷する指示があると、第2の記録ヘッド制御駆動回路240が駆動されカラー印刷が開始される。
【0031】
次にCPU101は、A302でメンテナンスを実行する情報(フラグ)があるか否かを判断する(A304)。CPU101は、メンテナンスが必要でないと判断したならば(A304のN)、このフローを終了する。また、CPU101が、メンテナンスが必要であると判断したならば(A304のY)、第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示を行う(A305)。
【0032】
次に図6のフローチャートを用いて、第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示の作用を説明する。
【0033】
CPU101は、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270に第1の離間移動モータ271を駆動させるように指示をする(A321)。これにより第1の離間移動モータ271が駆動し、第1の黒色記録ヘッド31が搬送ベルト51と反対方向に移動して搬送ベルト51と所定の間隔が確保される。第1の離間移動モータ271による第1の黒色記録ヘッド31の上昇距離は、第1のメンテナンスユニット35が搬送ベルト51と第1の黒色記録ヘッド31の間に挿入できる間隔以上である。CPU101は、第1の記録ヘッドメンテナンス制御移動回路250に第2の移動モータ251を駆動させるように指示をする(A322)。これにより第1の移動モータ251が駆動し、第1の黒色記録ヘッド41と搬送ベルト51との間に第1のメンテナンスユニット35が移動する。移動距離は、第1のメンテナンスユニット35の移動方向先端が第2の黒色記録ヘッド41の下方の位置にかからず、第1の黒色記録ヘッド31の下面側と対向する位置になる距離である。次に、CPU101は、第1の記録ヘッド制御駆動回路230に第1の黒色記録ヘッド31から少量のインクを吐出させるように指示をする(A323)。すなわち、スピット動作を指示する。スピット動作とはインクを吐出して増粘インクなどをノズルから排除する予備吐出のことを示す。この時、第1の黒色記録ヘッド31の図示しない総てのノズルから少量のインクが吐出される。吐出されたインクは第1のメンテナンスユニット35内に配置されている廃液トレイに溜まる。
【0034】
第1の黒色記録ヘッド31から所定のインク量が吐出されると、CPU101は、第1の記録ヘッドメンテナンス制御移動回路250に第1の移動モータ251を駆動させるように指示をする(A324)。これにより第1の移動モータ251が駆動し、第1の黒色記録ヘッド31と搬送ベルト51との間に位置している第1のメンテナンスユニット35が移動する。すなわち、第1のメンテナンスユニット35が、第1の黒色記録ヘッド31から退避する方向へ移動する。移動距離は、第1の黒色記録ヘッド31と図1の垂直方向に対して異なる位置の基準位置まで移動する。CPU101は、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270に第2の離間移動モータ271を駆動させるように指示をする(A325)。これにより、第1の離間移動モータ271が駆動し、第1の黒色記録ヘッド31が搬送ベルト51の方向に移動し、モノクロ印刷が指示された際の印刷実行可能の所定の位置に移動する。A325に処理が終了すると第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示の処理が終了する。
【0035】
図5に戻り説明を続ける。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷に関する指示でないと判断したならば(A301のN)、第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理を実行する(A312)。すなわち前回のシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41のメンテナンスからどの程度の時間が経過しているかの情報を取得し、メンテナンスが必要か否かを判断する。例えばRAM103の所定の領域に前回のメンテナンス実行時刻を記憶しておき、この時刻と現在の時刻からの差がたとえば1時間を超えているか否かを判断して超えていれば、メンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶する。
【0036】
次にCPU101は、第1の記録ヘッド制御駆動回路230に第1の黒色記録ヘッド31を用いて送られてきている情報に基づいて印刷する指示を出す(A313)。次にCPU101は、A302でメンテナンスを実行する情報(フラグ)があるか否かを判断する(A314)。CPU101は、メンテナンスが必要でないと判断したならば(A314のN)、このフローを終了する。また、CPU101が、メンテナンスが必要であると判断したならば(A314のY)、第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示を行う(A315)。
【0037】
次に図7のフローチャートを用いて、第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示の作用を説明する。
【0038】
CPU101は、第2の記録ヘッド離間移動制御駆動回路280に第1の離間移動モータ281を駆動させるように指示をする(A341)。これにより第1の離間移動モータ281が駆動し、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41が搬送ベルト51と反対方向に移動して搬送ベルト51と所定の間隔が確保される。第2の離間移動モータ281によるシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の上昇距離は、第2のメンテナンスユニット45が搬送ベルト51とシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の間に挿入できる間隔以上である。CPU101は、第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路260に第2の移動モータ261を駆動させるように指示をする(A342)。これにより第2の移動モータ261が駆動し、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41と搬送ベルト51との間に第2のメンテナンスユニット45が移動する。移動距離は、第2のメンテナンスユニット45の移動方向先端が第1の黒色記録ヘッド31の下方の位置にかからず、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の下面側と対向する位置になる距離である。すなわち図2の状態になる。次に、CPU101は、第2の記録ヘッド制御駆動回路240にシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41から少量のインクを吐出させるように指示をする(A343)。すなわち、スピット動作を指示する。この時、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の図示しない総てのノズルから少量のインクが吐出される。吐出されたインクは第2のメンテナンスユニット35内に配置されている廃液トレイに溜まる。
【0039】
第1の黒色記録ヘッド31から所定のインク量が吐出されると、CPU101は、第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路260に第2の移動モータ261を駆動させるように指示をする(A344)。これにより第2の移動モータ261が駆動し、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41と搬送ベルト51との間に位置している第2のメンテナンスユニット45が移動する。すなわち、第2のメンテナンスユニット45が、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41から退避する方向へ移動する。移動距離は、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41と垂直方向に対して異なる位置の基準位置まで移動する。CPU101は、第2の記録ヘッド離間移動制御駆動回路280に第2の離間移動モータ281を駆動させるように指示をする(A345)。これにより、第2の離間移動モータ281が駆動し、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41が搬送ベルト51の方向に移動し、カラー印刷が指示された際の印刷実行可能の所定の位置に移動する。A345に処理が終了すると第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示の処理が終了する。
【0040】
第1のメンテナンス実行指示(A305)または、第2のメンテナンス実行指示(A315)が終了すると、図5のフローチャートの処理は終了する。
【0041】
図5に示したように、第1の黒色記録ヘッド31とシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41のグループの一方が印刷指示に基づいて印刷を実行している際に、他方がメンテナンスをしている。黒色を含むカラー印刷すなわち墨入れが可能なカラー印刷をしながら、第1の黒色記録ヘッドのメンテナンスをしているので、メンテナンスのために印刷を止めることなく高速印刷が可能で、カラー印刷の高画質を維持できる。逆に、モノクロ印刷している際に、インクジェットプリンタの動作を止めることなく、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41のグループのメンテナンスができる。
【0042】
(第2の実施の形態)
次に図8から図12を用いて第2の実施形態について説明をする。なお、インクジェットプリンタ1の断面図は第1の実施の形態と同様であるので、図示及び説明を省略する。
【0043】
第2の実施の形態においては、吐出回復動作の種類が複数あることが異なる。スピット動作の他に、ポンプを用いて吐出口やインク液室からインクを吸引して排出させるインク吸引回復(吸引)機能、ポンプを用いてインクを加圧して排出口やインクの液室からインクを排出させるインク加圧回復(パージ)機能、各記録ヘッドの図示しないオリフス表面に残留するインクを拭き取るワイプ機能を備える。前回のメンテナンスとの時間間隔に応じて、適切な種類を実行することができる機能を有する。
【0044】
図8及び図9を用いて本第2の実施の形態のインクジェットプリンタ1の制御に係るブロック図の説明をする。図8は第1の実施形態で図3を用いて説明をした部分と同一であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0045】
図9において、第1の実施の形態で図4を用いて説明をした第1の記録ヘッド制御駆動回路230、第2の記録ヘッド制御回路240、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270、第2の記録ヘッド離間移動制御駆動回路280および各制御駆動回路に接続されている記録ヘッドやモータなども第1の実施の形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250及び第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路260は第1の実施の形態と同様にバス100に接続されている。第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250は、第1のメンテナンスユニット35を搬送ベルト51の移動方向に沿って移動させる第1の移動モータ251と接続し制御している点は第1の実施の形態と同様である。
【0047】
第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250は、第1の移動モータ251の他に、第1の黒色記録ヘッド31からインクを吸引するための第1の吸引ポンプ252と、第1の黒色記録ヘッド31からインクをパージするための第1のパージポンプ253と、第1の黒色記録ヘッド31の図示しないノズル面をワイプするための第1のワイプモータ254も接続している。第1の吸引ポンプ252と第1のパージポンプ253と第1のワイプモータ254は第1のメンテナンスユニット35に収納されている。
【0048】
第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路260は、第2の移動モータ261の他に、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41からインクを吸引するための第2の吸引ポンプ262と、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41からインクをパージするための第2のパージポンプ263と、シアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41の図示しない各記録ヘッドのノズル面をワイプするための第2のワイプモータ264も接続している。第2の吸引ポンプ262と第2のパージポンプ263と第2のパージポンプ263と第2のワイプモータ264は第2のメンテナンスユニット45に収納されている。また、第2の吸引ポンプ262と第2のパージポンプ262と第2のパージポンプ263と第2のワイプモータ264は各色ごとの記録ヘッドそれぞれに備えてもよいし、第2のメンテナンスユニット45内に共通化して一つのみ備えていてもよい。また、第1のメンテナンスユニット35及び第2のメンテナンスユニット45の中にスピット処理のための廃液トレイも備えている。
【0049】
次に図10のフローチャートを用いて、第2の実施の形態の作用を説明する。CPU101は、パーソナルコンピュータなど外部からの送信を受けたならば、図10のフローチャートの制御を開始する。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷(記録)に関する指示か否かを判断する(A401)。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷に関する指示であると判断したならば(A401のY)、第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理を実行する(A402)。第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理の詳細については後述する。次にCPU101は、第2の記録ヘッド制御駆動回路240にシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41を用いて送られてきている情報に基づいてカラー印刷する指示を出す(A403)。印刷する指示があると、第2の記録ヘッド制御駆動回路240が駆動されカラー印刷が開始される。次にCPU101は、A402でメンテナンスを実行する情報(フラグ)があるか否かを判断する(A404)。CPU101は、メンテナンスが必要でないと判断したならば(A404のN)、このフローを終了する。また、CPU101が、メンテナンスが必要であると判断したならば(A404のY)、第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示を行う(A405)。第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示の詳細については後述する。第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示が終了するとこのフローチャートを終了する。
【0050】
次に図11を用いて第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理の作用について詳細に説明をする。CPU101は、第1の黒色記録ヘッド31に対して、前回の第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスからワイプ処理が必要な時間経過しているか否かを判断する(A451)。例えば、第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスから1日以上経過している場合は、ワイプ処理が必要な時間と判断する。RAM103の所定領域に前回のメンテナンス実行時刻を記憶しておき、この時刻と現在の時刻からの差がたとえば24時間を超えているか否かを判断して超えているかを判断する。CPU101は、ワイプ処理が必要な時間経過していると判断したならば(A451のY)、ワイプ処理が必要の情報をRAM103の所定領域に記憶させる(A452)。すなわちRAM103の所定領域にメンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶させる。さらにメンテナンスの種類を示すフラグをたとえば1にしてRAM103の所定領域に記憶させる。
【0051】
CPU101は、ワイプ処理が必要な時間経過していないと判断したならば(A451のN)、パージ処理が必要な時間経過しているか否かを判断する(A453)。例えば、第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスから12時間以上経過している場合は、パージ処理が必要な時間と判断する。CPU101は、パージ処理が必要な時間経過していると判断したならば(A453のY)、パージ処理が必要の情報をRAM103の所定領域に記憶させる(A454)。すなわちRAM103の所定領域にメンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶させる。さらにメンテナンスの種類を示すフラグをたとえば2にしてRAM103の所定領域に記憶させる。
【0052】
CPU101は、パージ処理が必要な時間経過していないと判断したならば(A453のN)、吸引処理が必要な時間経過しているか否かを判断する(A455)。例えば、第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスから5時間以上経過している場合は、吸引処理が必要な時間と判断する。CPU101は、吸引処理が必要な時間経過していると判断したならば(A455のY)、吸引処理が必要の情報をRAM103の所定領域に記憶させる(A456)。すなわちRAM103の所定領域にメンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶させる。さらにメンテナンスの種類を示すフラグをたとえば3にしてRAM103の所定領域に記憶させる。
【0053】
CPU101は、吸引処理が必要な時間経過していないと判断したならば(A455のN)、スピット処理が必要な時間経過しているか否かを判断する(A4)。例えば、第1の黒色記録ヘッド31のメンテナンスから1時間以上経過している場合は、吸引処理が必要な時間と判断する。CPU101は、吸引処理が必要な時間経過していると判断したならば(A457のY)、吸引処理が必要の情報をRAM103の所定領域に記憶させる(A458)。すなわちRAM103の所定領域にメンテナンスの実行のフラグをONさせるとともに、メンテナンス実行時刻を現在の時刻に置き換えて記憶させる。さらにメンテナンスの種類を示すフラグを例えば4にしてRAM103の所定領域に記憶させる。
【0054】
CPU101は、スピット処理が必要な時間経過していないと判断したならば(A455のN)、今回はメンテナンス処理が不要と判断して、RAM103の所定領域にメンテナンスの実行のフラグをOFFさせるとともに、メンテナンスの種類を示すフラグをたとえば0にしてRAM103の所定領域に記憶させる(A460)。
【0055】
次に、図12を用いて第1の記録ヘッドメンテナンス実行処理の作用について詳細に説明をする。CPU101は、第1の黒色記録ヘッド31に対して、ワイプ処理のメンテナンスが必要か否かの判断をする(A471)。すなわちRAM103の所定領域がメンテナンスの実行のフラグをONになっていてメンテナンスの種類を示すフラグを1になっているか否かを判断する。CPU101が、第1の黒色記録ヘッド31に対して、ワイプ処理のメンテナンスが必要と判断したならば(A451のY)、ワイプ処理のメンテナンス実行指示をする(A475)。すなわち、CPU101は、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270に第2の離間移動モータ271を駆動させるように指示するとともに第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250に第1のワイプモータ254を駆動させるように指示する。
【0056】
CPU101が、第1の黒色記録ヘッド31に対して、ワイプ処理のメンテナンスが必要ないと判断したならば(A451のN)、パージ処理のメンテナンスが必要か否かの判断をする(A473)。すなわちRAM103の所定領域がメンテナンスの実行のフラグをONになっていてメンテナンスの種類を示すフラグを2になっているか否かを判断する。CPU101が、第1の黒色記録ヘッド31に対して、パージ処理のメンテナンスが必要と判断したならば(A453のY)、パージ処理のメンテナンス実行指示をする(A474)。すなわち、CPU101は、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270に第2の離間移動モータ271を駆動させるように指示するとともに第2の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250に第1のパージポンプ253を駆動させるように指示する。
【0057】
CPU101が、第1の黒色記録ヘッド31に対して、パージ処理のメンテナンスが必要ないと判断したならば(A453のN)、吸引処理のメンテナンスが必要か否かの判断をする(A475)。すなわちRAM103の所定領域がメンテナンスの実行のフラグをONになっていてメンテナンスの種類を示すフラグを3になっているか否かを判断する。CPU101が、第1の黒色記録ヘッド41に対して、吸引処理のメンテナンスが必要と判断したならば(A455のY)、吸引処理のメンテナンス実行指示をする(A476)。すなわち、CPU101は、第1の記録ヘッド離間移動制御駆動回路270に第1の離間移動モータ271を駆動させるように指示するとともに第1の記録ヘッドメンテナンス制御駆動回路250に第1の吸引ポンプ252を駆動させるように指示する。
【0058】
CPU101が、第1の黒色記録ヘッド31に対して、吸引処理のメンテナンスが必要ないと判断したならば(A455のN)、スピット処理のメンテナンスが必要と判断をする(A477)。このスピット処理については図7と同様であるので図面とともに説明を省略する。
【0059】
第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理及び第1の記録ヘッドメンテナンス実行処理が終了すると、図10に戻る。
【0060】
図10に戻って説明を続ける。CPU101は、送られてきた情報がカラー印刷(記録)に関する指示でないと判断したならば(A401のN)、第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理を実行する(A412)。第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理の詳細については後述する。次にCPU101は、第1の記録ヘッド制御駆動回路230に第1の黒色記録ヘッド31を用いて送られてきている情報に基づいてモノクロ印刷する指示を出す(A413)。印刷する指示があると、第1の記録ヘッド制御駆動回路230が駆動されモノクロ印刷が開始される。次にCPU101は、A412でメンテナンスを実行する情報(フラグ)があるか否かを判断する(A414)。CPU101は、メンテナンスが必要でないと判断したならば(A414のN)、このフローを終了する。また、CPU101が、メンテナンスが必要であると判断したならば(A414のY)、第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示を行う(A415)。第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示の詳細については後述する。第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示が終了するとこのフローチャートを終了する。
【0061】
次に第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理(A412)の説明をする。図11で説明をした第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理の第1の黒色記録ヘッド31がシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41に変わる以外は同様であるので、図面とともに説明を省略する。次に、第2の記録ヘッドメンテナンス実行処理(A415)の説明をする。図12で説明をした第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理の第1の黒色記録ヘッド31がシアン記録ヘッド43C、マゼンダ記録ヘッド43M、イエロー記録ヘッド43Y、第2の黒色記録ヘッド41に変わる以外は同様であるので、図面とともに説明を省略する。第1のメンテナンス実行指示(A405)または、第2のメンテナンス実行指示(A415)が終了すると、図10のフローチャートの処理は終了する。
【0062】
第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理のA451において、前回のメンテナンスから1日以上経過している場合は、ワイプ処理のみが必要としてRAM103を記憶させ、A453において、前回のメンテナンスから12時間以上1日未満経過している場合は、パージ処理のみが必要としてRAM103を記憶させている。しかしながら、これに限定されず、各記録ヘッドのノズル面が乾いている場合にワイプ処理のみを行うとノズル面にダメージを与える可能性があるので、前回のメンテナンスから12時間以上経過している場合は、ワイプ処理及びパージ処理を同時実行が必要とRAM103に記憶させてもよい。これに合わせて、第1の記録ヘッドメンテナンス実行処理でCPU101は、ワイプ処理及びパージ処理を同時実行させる処理としてもよい。また、第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理及び記録ヘッドメンテナンス実行処理も同様である。
【0063】
本実施例において、前回のメンテナンスとの時間間隔に応じて、適切な種類のメンテナンスを実行することができる機能を有する。
【0064】
また、第1のメンテナンスユニット35及び第2のメンテナンスユニット45は、メンテナンス時に搬送ベルト51と各色の記録ヘッドとの間に挿入する場合について説明をしたが、これに限定されず第1のメンテナンスユニット35及び第2のメンテナンスユニット45は、搬送ベルト51の近傍にはなくインクジェットプリンタ1の所定の場所に固定されており、各色の記録ヘッドがメンテナンスユニットの上方に移動させる場合であってもよい。また、メンテナンスの際に対象となる各色記録ヘッドを搬送ベルト51から上方に移動させる際に、対応する色のインクタンクも上方に移動させてはいるがインクタンクは固定であってもよい。また、インクタンクについて各記録ヘッドに対応して個別に配置してもインクタンクを一つにしてその内部で色ごとに区分けしてもよい。すなわち黒色インクタンク32及び42を共通の黒色インクタンクにしてもよい。インクタンクの容量を各色の記録ヘッド総て同じ大きさにしているがこれに限定されず、シアン、マゼンダ、イエローのインクタンクの容量は同じであり、2つの黒色の個々のタンクの容量をシアン、マゼンダ、イエローのインクタンクの容量より大きくしてもよく、2つの黒色タンクの容量にも差を設け、第1の黒色インクタンク32の方が第2の黒色インクタンク42よりも大きくしてもよい。
【0065】
また、メンテナンスについては、一方側の黒色記録ヘッドで印刷している際に他方側の黒色記録ヘッドをメンテナンスする場合を例にして説明をしたが、これに限らず、一方側の一方側の黒色記録ヘッドで印刷している際に他方側の黒色記録ヘッドをメンテナンスさせなくともよい。この場合には、第1の黒色記録ヘッド31と第2の黒色記録ヘッド41の記録ヘッドの使用頻度を均一化して黒色インクの消費の平均化及び寿命の均一化のために、モノクロ印刷の場合に奇数頁は第1の黒色記録ヘッド31で印刷し、偶数頁は第2の黒色記録ヘッド41で印刷することもできる。この場合、第2の黒色記録ヘッドの方が使用頻度についてカラー印刷時の分多くなるので、第1の黒色記録ヘッド31を2頁に対して第2の黒色記録ヘッド41を1頁の割合に使うように、第1の黒色記録ヘッドの使用頻度より第2の黒色記録ヘッド41の使用頻度が少ない割合でモノクロ印刷を実現させてもよい。
【0066】
また、実施の形態にもいて、印刷指示の後にメンテナンス実行指示をする場合について説明をしたが、メンテナンス実行指示の後に印刷指示を行ってもよい。
【0067】
また、本実施例ではインクジェットプリンタを例にして説明をしたが、これに限定せず、インクジェットプリンタ方式の多機能複合機(MFP)に適用してもよい。この場合、MFPは本実施の形態で説明したインクジェットプリンタ1の範疇に入る。
【0068】
このような実施例に適用することによって、印刷業界等で用いるインクジェットプリンタで、メンテナンスのために印刷動作を止めず高速印刷を維持しつつカラー印刷の高画質を実現することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
【0069】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
1 … インクジェットプリンタ
10 … 給紙部
20 … 搬送部
30 … 画像形成部
31 … 第1の黒色記録ヘッド
35 … 第1のメンテナンスユニット
41 … 第2の黒色記録ヘッド
43C … シアン記録ヘッド(カラー記録ヘッド)
43M … マゼンダ記録ヘッド(カラー記録ヘッド)
43Y … イエロー記録ヘッド(カラー記録ヘッド)
45 … 第2のメンテナンスユニット
101 … CPU
A302… 第1の記録ヘッドメンテナンス判断処理
A305… 第1の記録ヘッドメンテナンス実行指示
A312… 第2の記録ヘッドメンテナンス判断処理
A315… 第2の記録ヘッドメンテナンス実行指示
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12