【文献】
関根 一利,戦国BASARA2 公式ガイドブック 初版,株式会社カプコン 辻本 春弘,第1版,第332-333頁
【文献】
ファンタシースターポータブル2,電撃PlayStation 第16巻 第11号,株式会社アスキー・メディアワークス
【文献】
流星のロックマン3 ブラックエース/レッドジョーカー,DS&Wii 最新ソフト 隠しネタ大全,株式会社毎日コミュニケーションズ,第14巻
【文献】
モンスターハンター ポータブル3rd HD Ver. MONSTER HUNTER PORTABLE 3rd,電撃PlayStation 第17巻 第18号,株式会社アスキー・メディアワークス
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0026】
(1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。
このゲームシステムにおいて、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と有線又は無線で接続される。なお、ゲームサーバ20とデータベースサーバ30は、通信網NWを介して接続しても良い。
通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10上でウェブページに対する操作を行うことにより、ゲームを実行する。
【0027】
また、
図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0028】
(2)通信端末の構成
図2及び
図3を参照して通信端末10について説明する。
図2は、通信端末10の外観の例を示す図であって、(a)は、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものであり、(b)は、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。
図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0029】
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。そのようなプラグインの一例は、アドビシステムズ社(米国)によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画及び音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたユーザID(ユーザ識別情報)、あるいは指示入力部15を介して入力されるユーザIDを含むアクセス要求メッセージを、通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
【0030】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ゲームサーバ20から取得したHTMLデータを解釈して、画像処理部14を介してウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、ユーザが指示入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはメニューが選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果に応じたHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。
【0031】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0032】
通信端末10が釦入力方式の通信端末(
図2(a)に示す)である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。
図2(a)に示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
【0033】
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(
図2(b)に示す)である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、
図2(b)に示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
【0034】
通信端末10に表示されるウェブページ上のメニューの選択操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、選択操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
【0035】
(3)ゲームサーバの構成
図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。
図4に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0036】
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0037】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ゲームサーバ20のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行う。例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、通信端末10から受信したHTTPリクエスト(例えば、ウェブページ上でのユーザのハイパーリンクまたはメニューの選択結果を含む。)に基づいて所定のデータ処理や、演算処理を行い、その処理結果を含むHTTPレスポンスをゲームサーバ20のウェブブラウザに返す。HTTPレスポンスには、ウェブページを更新するためのHTMLデータが含まれる。また、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0038】
(4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30(記憶装置)は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。
図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
【0039】
本実施形態のゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、実施形態のゲームの一例として、モンスターカード(以下適宜、単に「カード」という。)を用いたデジタルカードゲーム(以下適宜、単に「ゲーム」あるいは「本実施形態のゲーム」という。)を採り上げる。このゲームは、ユーザが、モンスターが描かれたデジタルカード(モンスターカード)を入手することによって自らのチーム(カードデッキ)を作り上げ、コンピュータ又は他のユーザのチームとバトルを行うように構成されている。なお、カードデッキは、一般的に複数のカードによって構成されている。
このゲームは、例えば、以下の処理を含む。
・クエスト処理:
少なくとも一枚のモンスターカードからなる自らのチームを作り上げていくために、ゲーム上で設定されているエリアを探索してモンスターカードを得る処理である。このゲームでは、クエスト処理を実行することで一定量の体力ポイント(後述する)を消費する。
・対戦処理:
ユーザのチームと、コンピュータ又は他のユーザのチームとの間で対戦を行う処理である。ここで、コンピュータのチームとは、例えばCPU21によって任意に抽出された複数のモンスターカードからなるチームである。対戦処理では、ユーザの入力に基づき、ユーザのチームとコンピュータのチームとの間で対戦を行うイベント(以下、COM対戦という。)、あるいはユーザのチームと他のユーザのチームとの間で対戦を行うイベント(以下、ユーザ間対戦という。)のいずれかが発生するようになっている。
なお、本実施形態の説明において、COM対戦は、「対戦イベント」の一例である。また、本実施形態の説明において、ユーザ間対戦は、「イベント」の一例である。
【0040】
また、ここでは詳しく述べないが、本実施形態のゲームは、例えばユーザがゲーム上保有するモンスターカードにおいて、当該ユーザのチームに含まれるモンスターカードと、それ以外のモンスターカード(つまり、当該ユーザのチームに含まれないモンスターカード)との交替等を実行するための編成処理を含んでもよい。
【0041】
図6に、本実施形態のゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名/表示画像、進行レベル、体力ポイント、勝利ポイント、仲間のユーザID、保有カードのデータの各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
【0042】
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザIDごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
・ユーザ名/表示画像
ゲームの実行時に通信端末10のユーザを特定するために表示されるユーザ名及び表示画像である。ユーザ名はユーザによって予め指定される所定長以下のテキストであり、表示画像は例えばユーザによって予め選択されるアバタ画像である。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・進行レベル
ゲーム上のユーザの進行レベルを示すデータである。例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値であり、例えば、クエスト処理が継続的に実行されることで、順次進行レベルが上がるように構成される。
・体力ポイント
クエスト処理を実行する上で必要となるポイントである。体力ポイントは、探索を行う度に低減し、所定の時間が経過する毎に回復(増加)する値である。
・勝利ポイント
ユーザが、対戦処理においてコンピュータ又は他のユーザのチームとの対戦に勝利することにより取得したポイントである。このゲームでは、ユーザの勝利ポイントの合計が予め設定された所定値に達するごとに、当該ユーザに対してゲーム上の特典が付与されるようになっている。
・仲間のユーザID
例えば仲間になるための申請などを契機として、ユーザと関連付けられた他のユーザ(仲間)のユーザIDのリストである。
・保有カードのデータ
ユーザがゲーム上保有するモンスターカードのデータである。モンスターカードのデータの内容については後述する。
【0043】
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報を記憶、更新する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。本実施形態のゲームの場合を例に挙げれば、ゲームの進行に関する情報は、例えば対戦結果についての情報(例えば勝敗等)などを含む。
また、ゲームデータベース32は、上述した各種処理に関連して、モンスターカードデータベース及びイベントデータを記憶する。
【0044】
モンスターカードデータベースは、本実施形態のゲームで用意される全てのモンスターカード(オブジェクト)の情報が記述されているデータベースである。なお、ここでは、オブジェクトの一例としてモンスターカードを挙げるが、オブジェクトは、ゲーム上の使用対象あるいは操作対象などになり得るオブジェクトであれば如何なるものでもよく、例えばゲーム上のアイテムやキャラクタを含んでもよい。キャラクタとは、例えば現実世界に存在するもの(例えばスポーツ選手や歌手、アイドル、動物等)を模したものや、ゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものやフィギュアになっているものをも含む。
図7は、モンスターカードデータベースのデータ構成の一例を示す図である。
図7に例示するモンスターカードデータベースは、モンスターカードの識別コード(図の例では、MC001,MC002,…)ごとに、対象となるモンスターカードの画像データ(画像)、対象となるモンスターの名前(モンスター名)及び対象となるモンスターカードの属性(図の例では、攻撃力や防御力などのモンスターの能力を示すパラメータ及びレア度)の各項目のデータを含む。例えば、攻撃力や防御力などのパラメータが大きいほど、モンスターカードに対応するモンスターの能力が高いことを示すように設定されてもよい。
また、レア度は、モンスターカードの希少価値の度合を示す値であり、例えば、その値が高い(つまり、希少価値が高い)ほど、ゲーム内で出現する確率が低く設定されてもよい。例えば、レア度を1〜5の5段階で表した場合、能力の際立ったモンスターや人気のあるモンスターに対応するモンスターカードのレア度が高く(例えば、4あるいは5など)設定されてもよい。
なお、属性は、例えば、オブジェクトの特徴や性質などを示す情報であってもよいし、オブジェクトの特徴や性質などを分類するための情報であってもよい。例えば、野球ゲームの場合、属性には、ゲーム上の選手(オブジェクト)のチームや、ポジション(例えば投手、捕手、一塁手、左翼手など)などが含まれてもよい。
【0045】
イベントデータは、対戦に関する情報がユーザごとに記述されているデータである。イベントデータのデータ構成例を
図8に示す。
図8に示すイベントデータは、ユーザ(ユーザID)ごとに、ユーザ間対戦(イベント)の発生確率と、対戦(COM対戦及びユーザ間対戦を含む)の抽選権利回数とが含まれる。
ユーザ間対戦の発生確率は、対戦処理においてユーザ間対戦が発生する確率である。本実施形態のゲームでは、ユーザ間対戦の発生確率は、COM対戦の結果に応じて変動し得る。また、ユーザ間対戦の発生確率は、所定時間(例えば1分)が経過するごとに、所定値(例えば1%)だけ低減するようになっている。
対戦の抽選権利回数は、対戦処理において対戦(つまり、COM対戦又はユーザ間対戦のいずれか)が発生する回数である。対戦の抽選権利回数は、上限値(例えば、5)が設定されていてもよい。本実施形態のゲームでは、対戦の抽選権利回数は、対象となるユーザが対戦を発生させたときに1つ減少し、所定時間(例えば1時間)が経過するごとに1つ増加するようになっている。なお、対戦の抽選権利回数は、例えばユーザの進行レベルが1つ上昇したときや、所定のアイテムを使用したときなどに上限値まで増加するようにしてもよい。
【0046】
(5)本実施形態のゲーム
以下、本実施形態のゲームの内容について、
図9〜11を参照しながら説明する。
図9〜11はそれぞれ、クエスト処理が実行されるときの通信端末10上に表示されるウェブページの表示例を示す図である。
なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
【0047】
図9のトップページP1は、モンスター画像表示領域101、ユーザデータ表示領域102及びメニュー表示領域103を含む。トップページP1は処理対象のユーザ毎に構成されるが、
図9のトップページP1は、処理対象のユーザが「ABC」というユーザ(以下、「ユーザ:ABC」と表記する。)である場合の例である。
モンスター画像表示領域101は、処理対象となるユーザのユーザデータに含まれる複数のモンスターカードのうち当該ユーザによって予め指定されたモンスターカードに対応する画像が表示される領域である。ユーザデータ表示領域102は、処理対象となるユーザのユーザデータに含まれる、進行レベル、体力ポイントの各項目のデータ(
図6参照)が表示される領域である。メニュー表示領域103には、本実施形態のゲームに設けられる処理(クエスト処理、対戦処理)にそれぞれ対応するメニューm1(「クエスト」)及びメニューm2(「対戦」)が含まれる。なお、メニュー表示領域103には、上述した編成処理に対応するメニューが含まれてもよい。
このトップページP1上で、メニューm1〜m2のいずれかが選択操作されることで、ゲームの実行が開始される。
【0048】
先ず、クエスト処理の一例を説明する。
図9のトップページP1上でメニューm1が選択操作されると、クエスト処理の実行が開始され、P2に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP2には、探索の対象となるエリア(図の例では、エリア4)の進行度合いを示す達成率のゲージと、探索処理を実行するための「クエスト実行」と表記されたメニューm10と、1回の探索に要する体力ポイントの値(図の例では8ポイント)などが含まれる。
メニューm10がユーザ:ABCによって選択操作される度に一定の、あるいはランダムな増加量で達成率の値が増加する。そして、達成率が100%に達すると、エリアの探索が終了して次のエリアに進むことができる。メニューm10が選択操作される度に、ユーザ:ABCの体力ポイントが所定量(
図9の例では、8)だけ消費される。探索対象のエリアは、複数設けられてもよい。なお、クエスト処理では、メニューm10が選択操作される度に、所定の、あるいはランダムな確率で、ゲーム上で用意されているモンスターカードあるいはアイテムなどのオブジェクトをユーザが入手できるように構成されている。
【0049】
なお、ウェブページP2においてメニューm10の選択操作を繰り返し行うと、上述したように体力ポイントが低下していくが、体力ポイントが1回の探索に要する体力ポイント(例えば8)よりも少なくなると、それ以上探索の実行ができない状態となる。その場合、ユーザが再び探索を実行できるようになるには、時間の経過によって体力ポイントが回復(増加)するまで待機することが必要となる。
【0050】
次に、対戦処理の一例を説明する。
図10のトップページP1上でメニューm2が選択操作されると、対戦処理の実行が開始され、P3に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP3には、ユーザ:ABCが保有する勝利ポイント(図の例では、3000)と、対戦相手のチームの抽選を行うための「対戦チーム抽選」と表記されたメニューm20と、ユーザ:ABCの対戦の抽選権利回数を表すマーク(図の例では、5つの星のマークST)と、ユーザ:ABCのユーザ間対戦の発生確率を示すゲージなどが含まれる。
対戦の抽選権利回数が1以上(図の例では、星のマークSTの数が1つ以上)の場合に、ユーザ:ABCがメニューm20(「対戦チーム抽選」)を選択操作すると、COM対戦あるいはユーザ間対戦のいずれかの対戦が発生する。ここで、ウェブページP3に示す例では、ユーザ間対戦の発生確率は50%である。
【0051】
次に、ウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されたときにCOM対戦が発生した場合におけるゲームの流れの一例を説明する。COM対戦が発生した場合、P4に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP4には、対戦相手(つまり、コンピュータ)の表示画像とともに、対戦開始を指示するための「対戦開始」と表記されたメニューm21などが含まれる。ウェブページP4上でユーザ:ABCがメニューm21(「対戦開始」)の選択操作を行うと、ユーザ:ABCのチームとコンピュータのチームとの間で対戦(COM対戦)が行われる。
COM対戦が終了すると、対戦の結果を通知するウェブページ(P5に例示するウェブページ)がユーザ:ABCの通信端末10上に表示される。なお、ウェブページP5は、ユーザ:ABCがCOM対戦に勝利した場合に通信端末10の表示部16に表示されるウェブページの一例を示している。このゲームでは、ユーザ:ABCがCOM対戦に勝利すると、所定量の勝利ポイント(図の例では100)が特典としてユーザ:ABCに付与されるとともに、ユーザ:ABCのユーザ間対戦の発生確率が所定値(図の例では10%)だけ増加するようになっている。
なお、ユーザ:ABCがCOM対戦で敗北した場合、ユーザ:ABCのユーザ間対戦の発生確率は変動しなくてもよいし、所定値(例えば5%)だけ低減してもよい。
【0052】
ウェブページP5がユーザ:ABCの通信端末10に表示されてから所定時間経過すると、P6に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP6の構成は、ウェブページP3の構成と同様である。ウェブページP6では、ユーザ:ABCがCOM対戦に勝利したことにより、勝利ポイントの値及びユーザ間対戦の発生確率が所定値だけ増加した状態で表示される。また、ウェブページP6では、COM対戦が発生したことにより、対戦の抽選権利回数を表す星のマークSTの数が1つ減少している。
【0053】
次に、ウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されたときにユーザ間対戦が発生した場合におけるゲームの流れの一例を説明する。ユーザ間対戦が発生した場合、P7に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP7には、対戦相手(つまり、他のユーザ)の表示画像とともに、対戦開始を指示するための「対戦開始」と表記されたメニューm21などが含まれる。ここで、ユーザの対戦相手となる他のユーザは、例えば抽選によって決定されてもよい。ウェブページP7上でユーザ:ABCがメニューm21(「対戦開始」)の選択操作を行うと、ユーザ:ABCのチームと他のユーザのチームとの間で対戦(ユーザ間対戦)が行われる。
ユーザ間対戦が終了すると、対戦の結果を通知するウェブページ(P8に例示するウェブページ)がユーザ:ABCの通信端末10上に表示される。なお、ウェブページP8は、ユーザ:ABCがユーザ間対戦に勝利した場合に通信端末10の表示部16に表示されるウェブページの一例を示している。このゲームでは、ユーザ:ABCがユーザ間対戦に勝利すると、所定量の勝利ポイント(図の例では500)と、所定のアイテム又はキャラクタ(図の例ではレア度4のモンスターカード)とが特典としてユーザ:ABCに付与されるようになっている。ここで、このゲームでは、ユーザがユーザ間対戦で勝利した場合、当該ユーザがCOM対戦で勝利したときと比べて大きな特典が当該ユーザに付与されるようになっている。つまり、ユーザは、ユーザ間対戦で勝利することによって、ゲームを有利に進めることが可能になる。また、このゲームでは、ユーザ間対戦が発生すると、ユーザ間対戦の発生確率は0%まで低減する。
【0054】
ウェブページP8がユーザ:ABCの通信端末10に表示されてから所定時間経過すると、P9に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP9の構成は、ウェブページP3の構成と同様である。ウェブページP9では、ユーザ:ABCがユーザ間対戦に勝利したことにより、勝利ポイントの値が所定値だけ増加した状態で表示される。また、ウェブページP9では、ユーザ間対戦が発生したことにより、対戦の抽選権利回数を表す星のマークSTの数が1つ減少するとともに、ユーザ間対戦の発生確率が0%まで低減している。
【0055】
なお、ユーザ間対戦の発生確率は、所定時間(例えば1分)が経過するごとに、所定値(例えば1%)だけ低減するように構成されている。このため、ユーザ:ABCには、ユーザ間対戦を発生させ易くするために、例えばユーザ間対戦の発生確率が高い間に集中してゲームを実行することがもとめられる。
【0056】
このようにして、ユーザ:ABCは、メニューm20を選択操作することによって、ユーザ間対戦の発生確率に基づきユーザ間対戦を発生させることができる。また、ユーザ:ABCは、COM対戦で勝利することによって、ユーザ間対戦の発生確率を変動(増加)させることが可能となる。このため、ユーザ:ABCは、例えばユーザ間対戦が自身にとって有利になり得るイベントである場合には、ユーザは、COM対戦において勝利することによって、ゲームの進行上有利になる可能性を高めることができる。
【0057】
(6)ゲーム制御装置における各機能の概要
本実施形態では、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述したゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、
図12を参照して説明する。
図12は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
なお、
図12の機能ブロック図において、発生手段54及び変動手段55が本発明の主要な構成に対応している。その他の手段(つまり、登録手段51、実行手段52、提示手段53、付与手段56)は必ずしも必須の構成ではないが、本発明をさらに好ましくするための構成要素である。
【0058】
登録手段51は、例えば通信端末10に提供するウェブページ上での通信端末10への適切な操作入力に基づいてユーザの要求を認識し、登録処理(ユーザ登録)を行う機能を備える。
登録手段51の機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25を介して通信端末10から登録要求メッセージを受信する。登録要求メッセージは、ゲームサーバ20から提供されるウェブページ上での通信端末10に対する所定の操作(例えば、所定のメニューの選択操作やユーザが指定するユーザIDやパスワード等のテキスト入力等)によって自動的に生成されるように、ウェブページが構成されていてもよい。登録要求メッセージには、送信元の通信端末10を特定するための情報(例えば、UID(Unique Identifier)などの端末の個体識別情報、IPアドレス、メールアドレス等)が含まれていてもよく、あるいは、ユーザが既に同一のサービス提供者による他のゲームを利用している場合には、そのユーザIDが含まれていてもよい。
CPU21は、登録要求メッセージを受信し、登録要求メッセージにユーザIDが含まれていない場合には、ユーザIDを新規に発行してそのユーザIDの登録処理を行った後、登録処理が完了した旨のメッセージを通信端末10へ送信する。CPU21は、登録要求メッセージを受信し、登録要求メッセージにユーザIDが含まれている場合には、そのユーザIDの登録処理を行った後、登録処理が完了したことを示す登録完了メッセージを通信端末10へ送信する。
登録が完了すると、CPU21は、ユーザIDに対応するユーザデータを生成し、ユーザデータベース31に格納する。登録が完了すると、ユーザは、本実施形態のゲームを実行することが可能となる。
【0059】
実行手段52は、通信端末10に対するユーザのウェブページ上の選択操作に応じてHTTPリクエストを受信し、通信端末10に表示されるウェブページを逐次更新するためのHTMLデータ(つまり、HTTPレスポンス)を送信することで、ウェブサービスにより本実施形態のゲームを実行する機能を備える。
実行手段52は、ゲームで実行される複数の処理が各々割り当てられた複数のメニューを通信端末10に表示させる。具体的には、CPU21は、複数のメニューを含むウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して通信端末10宛に送信する。そして、CPU21は、通信端末10においてウェブページ上のメニューが選択されたときに、選択されたメニューについての情報を通信端末10から受信し、受信した情報に基づいて、選択されたメニューに割り当てられた処理を実行する。
【0060】
実行手段52がクエスト処理を実行する機能は、例えば以下のようにして実現される。
ゲームサーバ20のCPU21は、トップページ(
図9のP1に例示するウェブページ)上でメニューm1が選択操作されると、クエスト処理用のウェブページ(
図9のP2に例示するウェブページ)を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10宛に送信する。次に、CPU21は、メニューm10(「クエスト実行」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、以下の一連の処理を行う。すなわち、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDの体力ポイントの値を更新する(減少させる)。次に、CPU21は、ユーザの達成率の値を所定量だけ増加させる。さらに、CPU21は、例えば、増加した達成率の値を含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。このとき、CPU21は、達成率の値が100%に達したと判断した場合には、探索対象を次のエリアに移行するように、HTMLデータを生成する。
クエスト処理では、探索対象となるエリアごとに、1回の探索に要する体力ポイントが異なってもよい。つまり、探索対象となるエリアごとに、1回の探索で減少する(消費される)体力ポイントの量が異なってもよい。例えば、ユーザの進行レベルが上がるごとに、消費される体力ポイントの量を多くしてもよい。
【0061】
クエスト処理において、CPU21は、メニューm10に対する選択操作を認識すると、複数のモンスターカードの中から選択されたモンスターカードをユーザに付与する(対応付ける)ことを、所定の、あるいはランダムな確率で決定する。ここで、CPU21は、モンスターカードを付与することを決定した場合、モンスターカードを入手したことを通知するウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10宛に送信してもよい。CPU21は、複数のモンスターカードの中から選択されたモンスターカードをユーザに付与することを決定した場合には、クエスト用に予め設けられた複数のモンスターカードの中から、ユーザに対して付与されるモンスターカードを選択する。次に、CPU21は、選択したモンスターカードのデータをモンスターカードデータベースから読み出した後に、ユーザデータベース31にアクセスする。そして、CPU21は、対象となるユーザIDのユーザデータ(保有カードのデータ)に対して、読み出したデータを追記する。
また、CPU21は、クエスト処理において、モンスターカードと同様に所定のアイテムをユーザに付与してもよい。ここで、所定のアイテムは、例えば、ユーザの対戦の抽選権利回数を上限値まで増加させるアイテムなどであってもよい。
【0062】
また、実行手段52は、対戦処理において、対戦を実行する機能を備える。この機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ウェブページP4又はP7上でメニューm21(「対戦開始」)が選択操作されたことを認識すると、処理対象のユーザ(ここでは、ユーザ:ABC)のチームと、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)のチームとの対戦結果を決定する処理を行う。
対戦結果の決定方法は、各チームに含まれるモンスターカードのパラメータの値がその勝敗に影響を与える方法である限り如何なる方法を採ることができる。例えば、対戦を行う2つのチームの各々に含まれる複数のモンスターカードのパラメータの値の合計を比較し、合計が大きな方のチームが高い確率(例えば、60〜90%の範囲内の所定の確率)をもって勝利するように設定してもよい。この勝率は、パラメータの値の合計の差が大きいほど高い確率としてもよい。このとき、
図7に示したように、パラメータの値を示す項目が複数(
図7の例では、攻撃力と防御力の2つ)存在する場合には、各モンスターカードのパラメータの値を代表する値として、各項目の値に対して所定の重み付け(例えば、
図7の例では、「攻撃力」を0.4、「防御力」を0.2の重み付けにする等)を行うことにより、総合的なパラメータの値を設定してもよい。
【0063】
次に、CPU21は、対戦の結果を決定すると、対戦結果をユーザ:ABCに通知するウェブページ(例えば、ウェブページP5,P8など)を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。なお、CPU21は、後述する変動手段55及び付与手段56の機能に基づく処理を行った後に、HTMLデータを生成する。
【0064】
また、CPU21は、対戦の結果を決定した場合、対戦の抽選権利回数を更新(減少)する処理を行う。この場合、CPU21は、イベントデータにアクセスして、処理対象のユーザ(ここでは、ユーザ:ABC)のユーザIDに対応する対戦の抽選権利回数の値を1つ減らす。
さらに、CPU21は、例えば所定時間(例えば1時間)が経過するごとに、対戦の抽選権利回数を更新(増加)する処理を行ってもよい。この場合、CPU21は、例えば所定の時刻を起点として所定時間が経過するごとにイベントデータにアクセスして、全てのユーザ(ユーザID)の対戦の抽選権利回数の値を1つ増加させる。また、CPU21は、例えばゲーム上で所定のアイテムが使用された場合、イベントデータにアクセスして、当該アイテムを使用したユーザのユーザIDに対応する対戦の抽選権利回数を上限値(例えば、5)まで増加させてもよい。
【0065】
提示手段53は、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)に関する情報をユーザに提示する機能を備える。
提示手段53をゲーム制御装置に設けることにより、ユーザは、ユーザ間対戦の発生確率に関する情報が提示されることによって、ユーザ間対戦(イベント)の発生確率を認識することができる。このため、ユーザが入力を行う際に、ユーザ間対戦が発生するか否かを当該ユーザに期待させる仕組みとすることができる。
【0066】
提示手段53の機能は、例えば以下のように実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、トップページP1上でメニューm2(「対戦」)が選択操作されたことを認識すると、ウェブページP3を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10宛に送信する。ウェブページP3を表示するためのHTMLデータの生成に当たって、CPU21は、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率及び対戦の抽選権利回数を抽出する。また、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する勝利ポイントを抽出する。そして、CPU21は、抽出した情報をウェブページに含むようにHTMLデータを生成する。ここで、ユーザ間対戦の発生確率は、例えばゲージ形式で表示されてもよい。また、CPU21は、抽出した対戦の抽選権利回数に相当する数のマーク(ウェブページP3の例では星のマーク)をウェブページに含めてもよい。
【0067】
また、CPU21は、上述した実行手段52の機能に基づいて対戦の抽選権利回数を更新すると、ウェブページP6又はP9を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10宛に送信する。ウェブページP6又はP9を表示するためのHTMLデータの生成におけるCPU21の処理内容は、ウェブページP3と同様である。
なお、ユーザ間対戦の発生確率に関する情報は、例えば音声データや画像データなどで構成されてもよい。
【0068】
発生手段54は、ユーザの入力情報に基づいて、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)でユーザ間対戦(イベント)を発生させる機能を備える。
発生手段54の機能は、例えば以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、例えばウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されたことを認識すると、COM対戦又はユーザ間対戦のいずれかを発生させることを決定する。ここで、CPU21は、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を抽出する。次に、CPU21は、抽出した発生確率に基づいて、ユーザ間対戦を発生させるか否かを決定する。例えば、発生確率が50%の場合には、CPU21は、0.1〜1.0の範囲内で0.1間隔の乱数を発生させ、発生した数が0.5以下であったときにユーザ間対戦を発生させると決定してもよい。また、CPU21は、ユーザ間対戦を発生させないと決定した場合、COM対戦を発生させることを決定する。
また、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する保有カードのデータの中から、ユーザ:ABCのチームに含まれる複数のモンスターカードの識別コードを抽出する。そして、CPU21は、抽出した識別コードに対応するモンスターカードの情報をモンスターカードデータベースから取得して、RAM23に記録する。
【0069】
CPU21は、COM対戦を発生させることを決定した場合、モンスターカードデータベースにアクセスして、例えば予め設定されたチームに含まれる複数のモンスターカードの情報(例えば、モンスターカードのパラメータなど)を抽出して、RAM23に記録する。次に、CPU21は、ウェブページP4を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。
また、CPU21は、ユーザ間対戦を発生させることを決定した場合、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザデータベース31に含まれるユーザの中からユーザ:ABCの対戦相手となる他のユーザを、ランダム、あるいは所定の規則に基づき決定する。このとき、対戦相手の進行レベルは、ユーザ:ABCと同一の進行レベルであってもよい。CPU21は、対戦相手となる他のユーザを決定すると、当該他のユーザのユーザIDに対応する保有カードのデータの中から、当該他のユーザのチームに含まれる複数のモンスターカードの識別コードを抽出する。そして、CPU21は、抽出した識別コードに対応するモンスターカードの情報をモンスターカードデータベースから取得して、RAM23に記録する。次に、CPU21は、ウェブページP7を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。
CPU21は、上述した実行手段52の機能に基づいて、RAM23に記録された各チームのモンスターカードの情報を用いて対戦実行処理を行う。
【0070】
なお、ここでは、イベントがユーザ間対戦である場合を一例として説明したが、イベントは対戦に限られない。例えば、イベントは、アイテムやキャラクタ等のオブジェクトの抽選であってもよい。この場合、イベントにおける抽選によってユーザが入手できるオブジェクトは、例えば通常の抽選によって入手できるオブジェクトよりも価値が高く設定されてもよい。
また、イベントは、上述したスカウト処理であってもよい。この場合、イベントにおけるスカウト処理は、通常のスカウト処理と比べて、1回の探索(メニューm10の選択操作)における達成率の増加量が大きく設定されてもよい。
【0071】
変動手段55は、所定の条件を満たす場合にユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を変動させる機能と、時間の経過に伴ってユーザ間対戦の発生確率低減する機能とを備える。
ここで、「所定の条件」は、ユーザによるゲームの実行状況あるいは実行結果に関する条件であってもよい。「所定の条件」は、例えば、ユーザがゲーム上の対戦に勝利又は敗北することであってもよいし、ユーザがゲーム上で特殊なアイテムやキャラクタ等を入手する、又は奪われることであってもよいし、ユーザによるゲームの進行度が所定の閾値に達したことであってもよい。また、「所定の条件」は、例えば、ユーザに対応付けられたゲーム上のパラメータの値が所定値以上であることとしてもよいし、ユーザとゲーム上関係付けられた他のユーザ(例えば仲間)の数が所定の閾値以上であることとしてもよい。さらに、「所定の条件」は、例えば、ユーザによるゲームの実行中に当該ゲームを実行しているユーザの数が所定値以上であることとしてもよい。
この場合、ユーザは、自らのゲームの実行状況あるいは実行結果が所定の条件を満たす場合に、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を変動させることができる。これにより、ユーザは、ユーザ間対戦を発生させ易くするために、所定の条件を満たすようにゲームを実行することが動機付けられる。
【0072】
また、所定の条件は、ユーザ間対戦(イベント)以外のCOM対戦(対戦イベント)においてユーザが勝利することである第1の条件を含むとき、変動手段55は、前記第1の条件を満たす場合にユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を増加させてもよい。
この場合、ユーザは、COM対戦において勝利することにより、ユーザ間対戦の発生確率を増加させることができる。このため、ユーザには、ユーザ間対戦を発生させ易くするために、COM対戦に勝利する戦略性がもとめられる。これにより、興趣性の高いゲームを実現することができる。
【0073】
変動手段55の機能は、例えば以下のようにして実現される。なお、ここでは、ユーザがCOM対戦に勝利すること(第1の条件)が所定の条件に含まれる場合を一例として説明する。ゲームサーバ20のCPU21は、COM対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば10%)だけ増加させる。
なお、CPU21は、ユーザ間対戦(イベント)が発生した場合に、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を減少してもよい。この場合、CPU21は、ユーザ間対戦が発生すると、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば0%)まで減少させる。
【0074】
また、変動手段55が、時間の経過に伴ってユーザ間対戦の発生確率を低減する機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば、所定時間(例えば1分)が経過するごとに、イベントデータにアクセスして、全てのユーザ(ユーザID)の各々に対応するユーザ間対戦の発生確率の値を所定値(例えば1%)だけ低減する。
なお、ユーザ間対戦の発生確率は、時間の経過に伴って連続的に低減してもよい。
【0075】
ここで、所定の条件を満たす場合のユーザ間対戦の発生確率の変動量(ここでは、増加量)と、時間の経過に伴うユーザ間対戦の発生確率の減少量のそれぞれは、任意に設定されてもよい。
例えば、所定の条件を満たすタイミングが連続して発生する場合に、当該タイミングにおけるユーザ間対戦の発生確率の増加量は、連続するタイミング間における時間の経過に伴うユーザ間対戦の発生確率の減少量よりも大きくなるように設定されてもよい。
この場合、例えば、N+1(N:1以上の整数)回目のタイミングにおけるユーザ間対戦の発生確率は、N回目のタイミングにおけるユーザ間対戦の発生確率よりも高くなる。このため、所定の条件を満たすタイミングが連続して発生する回数が多くなるほど、ユーザ間対戦の発生確率が高くなる。これにより、ユーザは、ユーザ間対戦を発生させ易くするために、所定の条件を満たすタイミングが連続して発生するように継続的にゲームを実行することが動機付けられる。
CPU21は、例えば、ユーザがCOM対戦に連続して勝利するときの時間間隔についての複数のユーザ間の平均値をもとめ、もとめた平均値を例えばゲームデータベース32に記録してもよい。そして、CPU21は、所定時間(例えば1分)が経過するごとに、ユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば1%)だけ低減するとしたときに、ユーザがCOM対戦に勝利したときのユーザ間対戦の発生確率の増加量を当該平均値に応じて設定してもよい。例えば、平均値が10分であった場合、ユーザ間対戦の発生確率の増加量を15%としてもよいし、20%としてもよい。このとき、N+1(N:1以上の整数)回目にCOM対戦に勝利したときのユーザ間対戦の発生確率は、N回目にCOM対戦に勝利したときのユーザ間対戦の発生確率よりも高くなる。
【0076】
付与手段56は、ユーザ間対戦(イベント)におけるユーザによるゲームの実行状況に応じて、前記ユーザに対して特典を付与する機能を備える。
付与手段56をゲーム制御装置に設けることにより、ユーザは、ユーザ間対戦が発生した場合、ユーザ間対戦におけるゲームの実行状況に応じて特典を得ることができる。このため、ユーザは、特典を得るために、所定の条件を満たすようにゲームを継続的に実行してユーザ間対戦を発生させ易くすることが動機付けられる。
【0077】
ここで、「特典」とは、ゲーム上のポイント若しくはアイテム、又はゲーム上の有利な効果などであってよい。ここで、アイテムとは、例えば、ユーザがゲーム上で保有することができるオブジェクトであってもよいし、ユーザがゲーム上で収集することが必要なオブジェクトであってもよいし、ユーザがゲーム上で有利な効果を得られるオブジェクトなどであってもよい。例えば、アイテムは、キャラクタのパラメータやポイントなどを回復する回復薬や、キャラクタの能力を上昇させる薬品などであってもよいし、キャラクタが使用する武器や防具などであってもよい。
また、ゲーム上の有利な効果とは、例えば、ゲーム上保有するアイテムのパラメータを上昇させることであってもよいし、アイテムを用いることなくキャラクタの能力を向上させることであってもよい。また、ゲーム上の有利な効果とは、例えば、ユーザが、特殊なアイテムや希少価値の高いアイテムを入手できること、あるいはこれらのアイテムを入手できる確率を上昇させることであってもよい。さらに、ゲーム上の有利な効果とは、ゲームにおけるシナリオの進行を進め易くするように設定を調整することであってもよく、例えば、ユーザの操作などに応じて消費するゲーム上のポイントの消費量を通常よりも低減させることであってもよいし、ポイントを入手できることであってもよい。さらにまた、ゲーム上の有利な効果とは、間接的にゲームを有利に進められるようにゲーム上の設定を調整することであってもよく、例えば、ユーザが特殊なアイテムを取得可能なイベントを発生させることでもよいし、アイテムのパラメータが大幅に上昇する確率を上昇させることであってもよい。
【0078】
付与手段56の機能は、例えば以下のようにして実現される。なお、ここでは、ユーザ間対戦におけるユーザによるゲームの実行状況が、ユーザ間対戦における当該ユーザの勝敗である場合を一例として説明する。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ間対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、ユーザ:ABCに対して特典を付与する処理を行う。この処理の内容は例えば以下のとおりである。なお、特典の内容は任意に設定されてもよいが、ここでは、所定量の勝利ポイントと所定のレア度のモンスターカードが特典として付与される場合を一例として説明する。CPU21は、先ず、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する勝利ポイントの値を所定値(例えば500)だけ増加させる。また、CPU21は、モンスターカードデータベースにアクセスして、所定のレア度(例えばレア度4)のモンスターカードをランダム、あるいは所定の規則に基づいて抽出する。そして、CPU21は、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する保有カードの項目に、抽出したモンスターカードの識別コードを追記する。
なお、ここでは、ユーザ:ABCがユーザ間対戦に勝利した場合に特典が付与される場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、ユーザ:ABCによる特殊なアイテムの取得、ユーザ:ABCによる特殊なアイテムの取得数、特定のオブジェクト(例えば、敵キャラクタなど)に対してユーザ:ABCが与えたダメージの量、あるいは、ユーザによる特定のオブジェクトの討伐数などに応じた特典がユーザ:ABCに付与されてもよい。
【0079】
また、付与手段56は、COM対戦(対戦イベント)におけるユーザによるゲームの実行状況に応じて、前記ユーザに対して特典を付与してもよい。この場合、ユーザに付与される特典は、ユーザ間対戦(イベント)におけるユーザによるゲームの実行状況に応じて当該ユーザに付与される特典より小さくてもよい。
この場合における付与手段56の機能は、例えば以下のように実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、COM対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、ユーザ:ABCに対して特典を付与する処理を行う。この処理の内容について具体的に説明すると、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する勝利ポイントの値を所定値(例えば100)だけ増加させる。この場合、勝利ポイントの増加量は、ユーザ間対戦に勝利した場合の勝利ポイントの増加量と比べて低く設定されている。また、ユーザ:ABCがCOM対戦に勝利した場合には、ユーザ:ABCに対してモンスターカードが付与されてもよいが、例えば付与されるモンスターカードのレア度は、ユーザ間対戦に勝利した場合と比べて低く設定されていることが好ましい。
【0080】
(7)本実施形態のゲーム制御装置の主要な処理のフロー
次に、本実施形態のゲーム制御装置により行われる主要な処理のフローの一例について、
図13〜
図16のフローチャートを参照して説明する。
図13は、本実施形態のゲームにおいてクエスト処理を行うときのフローチャートである。
図14は、本実施形態のゲームにおいて、対戦処理を行うときのフローチャートである。
図15は、本実施形態のゲームにおいて、対戦実行処理を行うときのフローチャートである。
図16は、本実施形態のゲームにおいて、時間の経過に伴ってユーザ間対戦の発生確率を低減するときのフローチャートである。
なお、
図13〜
図16のフローチャートにおける各処理の実行に伴って適宜、P2〜P9の各ウェブページを表示するためのHTMLデータがゲームサーバ20から通信端末10宛に送信されるが、煩雑とならないようにHTMLデータの送信処理をフローチャートには記載しない場合もある。フローチャート上で、ウェブページP2〜P9の各々が表示されるタイミングは、P2〜P9の符号で示してある。
また、
図13〜
図16のフローチャートでは、ユーザ:ABCがゲームを実行する場合を一例として説明する。
【0081】
先ず
図13のフローチャートにおいて、トップページP1上でメニューm1(「クエスト」)が選択操作されたことを認識すると、ゲームサーバ20のCPU21は、
図9のP2に例示するウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。CPU21は、メニューm10(「クエスト実行」)が選択操作されたことを認識すると(ステップS100:YES)、複数のモンスターカードの中から選択されたモンスターカードをユーザ:ABCに付与することを、所定の、あるいはランダムな確率で決定する(ステップS102)。次に、CPU21は、モンスターカードを付与することを決定すると(ステップS102:YES)、ユーザ:ABCにモンスターカードを付与する処理を行う(ステップS104)。この場合、CPU21は、ゲームデータベース32内のモンスターカードデータベースにアクセスし、クエスト用に予め設けられた複数のモンスターカードの中から、付与されるモンスターカードを選択する。次に、CPU21は、選択したモンスターカードのデータをモンスターカードデータベースから読み出した後に、ユーザデータベース31にアクセスする。そして、CPU21は、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する保有カードのデータに対して、読み出したデータを追記する。なお、CPU21は、ステップS102においてモンスターカードをユーザに付与しないことを決定した場合(ステップS102:NO)、ステップS106の処理に移行する。
CPU21は、ユーザ:ABCの達成率と体力ポイントとを更新し(ステップS106)、更新後の達成率を表示するHTMLデータを生成してユーザ:ABCの通信端末10に送信する。
なお、CPU21は、メニューm10が選択操作されずに所定時間経過した場合(ステップS100:NO)、クエスト処理を終了してもよい。
また、CPU21は、ステップS102の処理において、ユーザ:ABCに対して所定のアイテム(例えば、ユーザの体力ポイント及び対戦の抽選権利回数を上限値まで回復させるアイテム)を、所定の、あるいはランダムな確率で付与することを決定してもよい。
【0082】
次に、
図14を参照して、対戦処理を行うときのフローチャートの一例を説明する。
CPU21は、トップページP1上でメニューm2(「対戦」)が選択操作されたことを認識すると、P3に例示するウェブページを表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。次に、CPU21は、ウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されたことを認識すると(ステップS200:YES)、COM対戦又はユーザ間対戦のいずれかを発生させることを決定する(ステップS202)。
【0083】
CPU21は、ユーザ間対戦を発生させないこと決定した場合、すなわちCOM対戦を発生させることを決定した場合(ステップS204:NO)、COM対戦を発生させる処理を行う(ステップS206)。具体的には、CPU21は、モンスターカードデータベースにアクセスして、例えば予め設定されたチームに含まれる複数のモンスターカードの情報(例えば、モンスターカードのパラメータなど)を抽出して、RAM23に記録する。次に、CPU21は、ウェブページP4を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。
【0084】
一方、CPU21は、ユーザ間対戦を発生させることを決定した場合(ステップS204:YES)、ユーザ間対戦を発生させる処理を行う(ステップS208)。具体的には、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザデータベース31に含まれるユーザの中からユーザ:ABCの対戦相手となる他のユーザを、ランダム、あるいは所定の規則に基づき決定する。このとき、対戦相手の進行レベルは、ユーザ:ABCと同一の進行レベルであってもよい。CPU21は、対戦相手となる他のユーザを決定すると、当該他のユーザのユーザIDに対応する保有カードのデータの中から、当該他のユーザのチームに含まれる複数のモンスターカードの識別コードを抽出する。そして、CPU21は、抽出した識別コードに対応するモンスターカードの情報をモンスターカードデータベースから取得して、RAM23に記録する。次に、CPU21は、ウェブページP7を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザ:ABCの通信端末10に送信する。
【0085】
次に、CPU21は、後述する対戦実行処理を行う(ステップS210)。
なお、CPU21は、ウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されない状態で所定時間が経過した場合(ステップS200:NO)には、対戦処理を終了してもよい。
【0086】
次に、
図15を参照して、対戦実行処理を行うときのフローチャートの一例を説明する。
CPU21は、ウェブページP4又はP7上でメニューm21(「対戦開始」)が選択操作されたことを認識すると(ステップS300:YES)、処理対象のユーザ(ここでは、ユーザ:ABC)のチームと、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)のチームとの対戦結果を決定する処理を行う(ステップS302)。
そして、CPU21は、ユーザ:ABCが対戦に勝利した場合(ステップS304:YES)、ユーザ:ABCに対して特典を付与する処理を行う(ステップS306)。ここで、CPU21は、COM対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する勝利ポイントの値を所定値(例えば100)だけ増加させる。一方、CPU21は、ユーザ間対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する勝利ポイントの値を所定値(例えば500)だけ増加させる。また、CPU21は、モンスターカードデータベースにアクセスして、所定のレア度(例えばレア度4)のモンスターカードをランダム、あるいは所定の規則に基づいて抽出する。そして、CPU21は、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する保有カードの項目に、抽出したモンスターカードの識別コードを追記する。
なお、CPU21は、ユーザ:ABCが対戦に敗北した場合(ステップS304:NO)、ステップS310の処理に移行する。
【0087】
次に、CPU21は、ユーザ間対戦の発生確率を変動させる処理を行う(ステップS308)。具体的には、CPU21は、COM対戦においてユーザ:ABCが勝利した場合、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば10%)だけ増加させる。
そして、CPU21は、対戦の抽選権利回数を更新する(ステップS310)。この場合、CPU21は、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応する対戦の抽選権利回数の値を1つ減らす。
【0088】
なお、CPU21は、ウェブページP4又はP7上でメニューm21(「対戦開始」)が選択操作されない状態で所定時間経過した場合、対戦実行処理を終了してもよい。
また、CPU21は、ユーザ間対戦が発生した場合、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば0%)まで減少させてもよい。
【0089】
次に、
図16を参照して、時間の経過に伴ってユーザ間対戦の発生確率を低減するときのフローチャートの一例を説明する。
CPU21は、例えば予め設定された時刻が到来すると、内蔵したタイマ回路を用いて計時を開始する(ステップS400)。次に、CPU21は、計時を開始してから所定時間(例えば1分)が経過すると(ステップS402:YES)、イベントデータにアクセスして、全てのユーザ(ユーザID)の各々に対応するユーザ間対戦の発生確率の値を所定値(例えば1%)だけ低減する(ステップS404)。
そして、CPU21は、計時を停止する(ステップS406)。
また、CPU21は、計時を開始してから所定時間が経過するまでの間(ステップS402:NO)、継続して計時を行う。
なお、CPU21は、常時計時を行い、所定時間が経過するごとにユーザ間対戦の発生確率を低減してもよい。
【0090】
上述したように、本実施形態のゲーム制御装置によれば、ユーザは、自らの入力によって、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)に基づきユーザ間対戦を発生させることができる。また、ユーザは、COM対戦で勝利する(所定の条件を満たす)ことによって、ユーザ間対戦の発生確率を変動(増加)させることが可能となる。この場合、ユーザがCOM対戦で勝利する回数が多くなるほど、ユーザ間対戦が発生し易くなる。このため、例えばユーザ間対戦がユーザにとって有利になり得るものである場合には、ユーザは、COM対戦で勝利するようにゲームを実行することによって、ゲームの進行上有利になる可能性を高めることができる。また、このゲーム制御装置によれば、ユーザ間対戦の発生確率が時間の経過に伴って低減するので、ユーザは、ユーザ間対戦を発生させるために、ユーザ間対戦の発生確率が高い間に集中してゲームを実行する、あるいはユーザ間対戦の発生確率が低下しないように継続してゲームを実行することがもとめられる。これにより、ユーザを継続して引きつけるゲームを実現することができる。
【0091】
(8)変形例
以下、上述した実施形態の変形例について説明する。
【0092】
(8−1)変形例1
上記実施形態において、所定の条件は、ユーザ間対戦(イベント)以外のCOM対戦(対戦イベント)においてユーザが敗北することである第2の条件を含むときに、変動手段55は、前記第2の条件を満たす場合にユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を低減してもよい。
本変形例によれば、ユーザがCOM対戦で敗北すると、ユーザ間対戦の発生確率が低減する。この場合、ユーザには、ユーザ間対戦を発生させ易くするために、COM対戦で敗北しないようにCOM対戦を慎重に実行する、あるいは戦略的に実行することがもとめられる。これにより、興趣性がより向上したゲームを実現することができる。
【0093】
本変形例における変動手段55の機能は、例えば以下のように実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、COM対戦においてユーザ:ABCが敗北した場合(第2の条件を満たす場合)、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば5%)だけ減少させる。
【0094】
(8−2)変形例2
上記実施形態では、ユーザがCOM対戦(対戦イベント)で勝利することが所定の条件である場合を一例として説明したが、所定の条件はこの場合に限られず、任意に設定され得る。
【0095】
例えば、所定の条件は、ユーザによるゲームの実行中に当該ゲームを実行しているユーザの数が所定値以上であることとしてもよい。
この場合、変動手段55は、ユーザのログインに関する情報を取得する機能を備えてもよい。この場合における変動手段55の機能は、例えば以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザIDに基づく所定の情報を受信すると、ログインに関する情報をゲームデータベース32内のログデータに記録する。
図17にログデータの構成例を示す。
図17に示すように、ログデータは、ユーザID、ログインの時刻の情報が、ログインがあった時刻の順に記述されたデータである。例えば、CPU21は、P1に例示するトップページを表示するためのHTMLデータの送信要求を受信したときに、ユーザID及びアクセスの時刻の情報をログデータに記録してもよいし、P1に例示するトップページを表示するためのHTMLデータの送信要求に先立って、パスワードや個体識別番号等、認証に必要な情報などを通信端末10から受信したときに、ユーザID及びアクセスの時刻の情報をログデータに記録してもよい。
【0096】
CPU21は、例えば、ウェブページP3上でメニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作されたことを認識すると、ゲームデータベース32内のログデータを参照して、メニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作された時刻を基準としてログインしている他のユーザ数を算出する。あるいは、CPU21は、ゲームデータベース32内のログデータを参照して、メニューm20(「対戦チーム抽選」)が選択操作された時刻を基準として所定時間内にアクセスしている他のユーザ数を算出してもよい。
そして、CPU21は、算出した他のユーザ数が所定の閾値(例えば100)以上であると判別した場合、イベントデータにアクセスして、ユーザ:ABCのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば10%)だけ増加させてもよい。
なお、CPU21は、算出した他のユーザ数が多いほど、ユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)の増加量が多くなるように当該発生確率を変動させてもよい。
また、所定の条件は、ログインしている他のユーザのうち、処理対象のユーザに関係付けられたユーザ(仲間のユーザ)の数が所定値以上であることとしてもよい。この場合、CPU21は、算出した他のユーザ数のうち処理対象のユーザの仲間のユーザ数をもとめ、当該仲間のユーザ数が所定の閾値以上であると判別すると、処理対象のユーザの発生確率を増加させてもよい。なお、CPU21は、仲間のユーザを判別するために処理対象のユーザのユーザデータを参照する。
【0097】
また、例えば、所定の条件は、ユーザがゲーム上で特殊なアイテムやキャラクタ等を入手することとしてもよい。この場合、変動手段55は、所定の条件を満たす場合にユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を増加してもよい。
ここで、特殊なアイテムやキャラクタ等を入手するタイミングは、例えば、上述したクエスト処理において処理対象のユーザの達成率が所定値に達したときであってもよいし、処理対象のユーザがCOM対戦で勝利した回数が所定数に達するごとであってもよい。また、当該タイミングは、例えばアイテムやキャラクタ等の抽選処理がゲームに設けられている場合には、当該抽選処理が実行されたときであってもよい。さらに、当該タイミングは、例えば、処理対象のユーザが他のユーザ又はコンピュータとの対戦に勝利することによって、当該他のユーザ又はコンピュータの保有するアイテムやキャラクタ等を奪ったときであってもよい。
また、特殊なアイテムやキャラクタは、例えば、所定のレア度(例えばレア度が4以上)のモンスターカードであってもよいし、ユーザ間対戦の発生確率を増加させるためのアイテムであってもよい。
CPU21は、処理対象のユーザが特殊なアイテムやキャラクタを入手したときに、イベントデータにアクセスして、処理対象のユーザのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば10%)だけ増加させる。
【0098】
また、例えば、所定の条件は、ユーザの保有する特殊なアイテムやキャラクタ等が奪われたこととしてもよい。この場合、変動手段55は、所定の条件を満たす場合にユーザ間対戦の発生確率(所定の確率)を低減してもよい。
例えば、処理対象のユーザが他のユーザ又はコンピュータとの対戦に敗北したときに、処理対象のユーザの保有するアイテムやキャラクタ等が当該他のユーザ又はコンピュータによって奪われるようにゲームが構成されている場合、CPU21は、処理対象のユーザが対戦に敗北すると、イベントデータにアクセスして、処理対象のユーザのユーザIDに対応するユーザ間対戦の発生確率を所定値(例えば5%)だけ減少させる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態及び各変形例に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。
【0100】
上述した実施形態では、複数のカード(モンスターカード)を用いてバトルを行う場合を例として説明したが、これに限られない。カードでなく、例えば、ユーザのアバタ画像等の各種オブジェクトを用いてバトルを行ってもよい。また、バトルにおけるカードやオブジェクトは複数でなくてもよく、単一のカードやオブジェクトで構わない。あるいは、カード等のオブジェクトを使用せずにバトルを行ってもよい。
【0101】
上述した実施形態では、実行対象のゲームが、モンスターカードを用いたカードバトルゲームである場合の例について説明したが、本発明のゲームはこれに限られず、任意のゲームに適用することができる。例えば、ロールプレイングゲーム、テーブルゲーム、パズルゲーム、スポーツゲーム、レースゲーム、シューティングゲーム、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲームなどの各種ジャンルのゲームにおいて、ユーザの入力情報に基づいてイベントが発生可能に構成されている場合には、本発明を好適に適用することができる。
【0102】
上述した各実施形態では、ユーザによる通信端末10に対する所定の操作入力は、ユーザの通信端末10に対する所定の操作釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末10に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えた通信端末10を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末10に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末10がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能な通信端末10の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0103】
上述した実施形態では、ソーシャルゲームに適用される場合を例として説明したが、これに限られない。例えば、ネットワーク上に置かれたサーバ装置と家庭用オンラインゲーム機とを接続した、いわゆるオンラインゲームシステムにおいても、上述した実施形態と同様に、ユーザによるゲームの進行を制御できることは言うまでもない。
また、例えば、家庭用ゲーム機がオフライン状態の場合であっても、上述した実施形態と同様に、ユーザによるゲームの進行を制御することができる。
さらに、例えば、アドホックネットワーク等のように、複数の通信端末(例えば携帯電話やゲーム機など)が自律的にネットワークを構成して、データの送受信を各通信端末間で直接行う場合においても、上述した実施形態と同様に、ユーザによるゲームの進行を制御することができる。
【0104】
上述した各実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、発生手段54及び変動手段55の各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらのすべての手段を通信端末10によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採ることができるため、上記各実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。例えば、
図18(a),(b)に、
図12に示した機能ブロック図の各機能について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との機能分担の例を示す。また、上述した各実施形態では、各種データ(例えば、モンスターカードデータベース、イベントデータなど)をデータベースサーバ30(ゲームデータベース32)が記憶している構成としたが、通信端末10内の記憶装置に記憶させてもよい。その場合には、記憶装置は、通信端末10内のRAM13や図示しないHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置であってよい。