(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ハウジング内に配された移動可能な圧力応答部材と、入口と、出口とを有する圧力調整器において、上記移動可能な圧力応答部材は上記入口の入口圧力および上記出口の出口圧力に応答して移動し、上記圧力調整器はガス発生装置に流体的に結合され、上記ガス発生装置は、反応室部を具備し、上記反応室部は、固体反応物を含み、かつ上記出口から液体反応物を受け取って上記固体反応物を上記液体反応物と反応させてガスを発生させることができ、上記出口圧力は上記ガス発生装置の圧力であり、
上記圧力応答部材は、上記入口の近傍の上側端部と上記出口の近傍の下側端部とを有し、上記下側端部は上記上側端部より大きく、
上記移動可能な圧力応答部材は溝を形成し、上記液体反応物は選択的に上記溝を通り抜けて上記出口へと流れることを特徴とする圧力調整器。
上記入口は上記移動可能な圧力応答部材の上記溝と不整合な入口溝を有し、もって、上記移動可能な圧力応答部材が移動するときに、上記流体が上記入口溝から上記移動可能な圧力応答部材の溝および上記出口へと移動可能になる請求項1記載の圧力調整器。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、反応物、すなわち燃料および酸素の化学エネルギを直流(DC)の電気に直接的に変換する装置である。多くの用途において、燃料電池は、化石燃料の燃焼のような従来の発電やリチウムイオン電池のような携帯用蓄電池より効率が良い。
【0003】
一般に、燃料電池技術は、アルカリ燃料電池、高分子電解質燃料電池、リン酸燃料電池、溶融炭酸燃料電池、固体酸化物燃料電池、および酵素燃料電池のような様々な異なった燃料電池を含む。今日、より重要な燃料電池は、いくつかのカテゴリ、すなわち、(i)燃料として圧縮水素(H
2)を利用している燃料電池、(ii)アルコール、例えばメタノール(CH
3OH)、金属水化物、例えば水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4)、炭化水素、または水素燃料に改質される他の燃料を用いるプロトン交換膜(PEM)燃料電池、(iii)非水素燃料を直接に消費できるPEM燃料電池、すなわち直接酸化燃料電池、および、(iv)高温で炭化水素燃料を直接電気に変換する固体酸化物燃料電池(SOFC)を含む。
【0004】
圧縮水素は、一般的に高圧下に維持され、そのため取扱いが難しい。その上、大きい貯蔵タンクが一般的に必要となり、そのため家庭用電子機器のために十分に小さくすることはできない。従来の改質燃料電池は、燃料を水素に変換させて燃料中の酸化剤を反応させるために、改質材や他の気化および補助システムを必要とする。最近の進歩により、家庭用電子機器用に改質材または改質燃料電池が有望になっている。最も一般的な直接酸化燃料電池は直接メタノール燃料電池またはDMFCである。他の直接酸化燃料電池は、直接エタノール燃料電池と直接テトラメチルオルトカーボネート燃料電池を含む。メタノールが燃料電池において酸化物と直接に反応させられる場合、DMFCは最も簡単で潜在的に最も小さな燃料電池であり、消費者向け電子機器用の電力供給のために有望である。固体酸化物燃料電池(SOFC)は、ブタンのような炭化水素燃料を高熱で電気に変換する。SOFCは、燃料電池反応を起こさせるために、1000°Cの範囲の比較的高温を必要とする。
【0005】
電気を発生させる化学反応は燃料電池のそれぞれのタイプごとに異なる。DMFCでは、各電極での化学電気反応と直接メタノール燃料電池に関する総合的な反応は以下のとおり記述される:
アノードでの半反応:
CH
3OH + H
2O → CO
2 + 6H
+ + 6e
−
カソードでの半反応:
1.5O
2 + 6H
+ + 6e
− → 3H
2O
全体の燃料電池反応:
CH
3OH + 1.5O
2 → CO
2 + 2H
2O
【0006】
PEMを通る水素イオン(H
+)がアノードからカソードを通り抜けてマイグレーションするために、また、自由電子(e
−)がPEMを通り抜けられないため、電子は外部回路を通って流れなければならず、外部回路を通して電流を生じさせる。この外部回路は、モバイルすなわちセル電話、計算機、パーソナルデジタツアシスタンツ、ラップトップコンピュータ、動力工具などの有益な消費者向けの電子製品であってよい。
【0007】
DMFCは、特許文献1および特許文献2に開示されており、詳細は参照してここに組み入れる。一般に、PEMはNafion(商標)などのポリマーから作られており、これはDuPontから入手可能であり、厚さが約0.05mm〜約0.50mmの範囲のペルフルオスルホン酸系ポリマー、その他の膜である。アノードは、典型的には、白金ルテニウムなどの触媒の薄層によってサポートされたテフロン(Teflonized。登録商標)のカーボン紙から製造される。カソードは、典型的には、白金粒子が膜の一面に接着されるガス拡散電極である。
【0008】
他の直接酸化燃料電池において、水素化ホウ素燃料電池(DBFC)は、以下のとおり反応する。
アノードでの半反応:
BH
4−+8OH
−→BO
2−+6H
2O+8e
−
カソードでの半反応:
2O
2+4H
2O+8e
−→8OH
−
【0009】
化学金属水素化物燃料電池において、水素化ホウ素ナトリウムが以下のように改質されて反応する。
NaBH
4+2H
2O→(加熱または触媒)→4(H
2)+(NaBO
2)
アノードでの半反応:
H
2→2H
++2e
−
カソードでの半反応:
2(2H
++2e
−)+O
2→2H
2O
【0010】
この反応に適切な触媒は、白金およびルテニウム、その他の金属である。水素化ホウ素ナトリウムを改質して生成された水素燃料は燃料電池中で、酸化剤例えばO
2と反応させられ、電気(すなわち電子の流れ)および水の副産物を生成する。ホウ酸ナトリウム(NaBO
2)の副産物もこの改質プロセスで生成される。水素化ホウ素ナトリウム燃料電池は特許文献3に検討されており、参照してここに組み入れる。
【0011】
燃料電池を利用する上で最も重要な特徴の1つは、燃料ストーリッジである。他の重要な特徴は、燃料カートリッジから燃料電池への燃料の搬送を安定化させることである。商業的に有益にするためには、燃料電池、例えばDMFCまたはPEMシステムが、消費者の通常の使用を満たすのに十分な燃料を貯蔵する容量を持たなければならない。例えば、モバイル、すなわちセルラー電話、ノートブックコンピュータ、およびパーソナルデジタルアシスタンツ(PDA)については、燃料電池はこれら装置を少なくとも現行のバッテリと同程度、好ましくは、それよりも長く電源供給できなければならない。さらに、燃料電池は、容易に交換可能な、または再充填可能な燃料タンクを具備して、現行の再充電バッテリに要求される長時間の充電が必要でなくなるようにしなければならない。
【0012】
基地の水素ガス発生装置の1つの欠点は、反応が一旦始まるとガス発生装置のカートリッジが反応を制御できないということである。このため、反応物の供給が終了し、または反応物のソースを手作業で遮断するまで、反応が継続する。
【0013】
したがって、少なくとも1つの反応物の反応室への流入を自己制御できる水素ガス発生装置、および燃料の流れを調整する他の装置を実現することが望まれている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付の図面に示され以下に詳細に検討するように、この発明は燃料サプライに向けられており、この燃料サプライは燃料電池燃料、例えば、メタノールおよび水、メタノール/水の混合物、メタノール/水の種々の濃度の混合物、純粋なメタノール、および/または、米国特許第5,364,977号および同第6,512,005B2号に説明されるメチルクラスレートを貯蔵する。これら特許の内容は参照してここに組み入れる。メタノールまたは他のアルコールは多くの種類の燃料電池、例えば、DMFC、酵素燃料電池、および改質燃料電池、その他において使用可能である。燃料サプライは他の種類の燃料電池燃料、例えば、エタノールまたはアルコール、水素化物、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素へと改質可能な他の化学物質、または燃料電池の改質または効率を改善する他の化学物質を含んでよい。燃料は、また、水酸化カリウム(KOH)電解質を含み、これは金属燃料電池またはアルカリ燃料電池とともに使用でき、燃料サプライに貯蔵可能である。金属燃料電池に対しては、燃料は、KOH電解質反応溶液中に浸漬された流体担持亜鉛粒子の形態であり、電池キャビティ内のアノードは亜鉛粒子から生成された粒子アノードである。KOH電解質溶液は、2003年4月24日に発行された「1またはそれ以上の負荷に電力を供給するよう構成された燃料電池システムの使用方法」と題された米国特許出願公開第2003/007493号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。燃料は、また、メタノール、過酸化水素、および硫酸の混合物を含み、これはシリコンチップ状に形成された触媒を通過して流れ燃料電池反応を生成する。燃料は、また、メタノール、水素化ホウ素ナトリウム、電解質、および他の化合物、例えば、米国特許第6,554,877号、同第6,562,497号、および同第6,758,871号に説明されているもののブレンドまたは混合物を含み、これらは参照してその内容をここに組みこむ。燃料は、また、米国特許第6,773,470号に説明されている、溶媒中に部分的に溶解し、部分的に懸濁するもの、ならびに、米国特許出願公開第2002/076602号に説明されている、液体燃料および固体燃料を含むものを含む。適切な燃料は、また、2005年6月13日出願の「水素発生カートリッジ用の燃料」というタイトルで出願番号第60/689,572号の本出願人に係る仮特許出願に開示されている。これらは参照してその内容をここに組みこむ。
【0018】
燃料は、また、上述のように、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4)のような金属水素化物および水を含む。燃料は、さらに、炭化水素燃料を含み、炭化水素燃料は、これに限定されないが、ブタン、灯油、アルコール、および天然ガスを含み、これは、「液体ヘテロインタフェース燃料電池デバイス」という題名で、2003年5月22日に公開された米国特許出願公開第2003/0096150号に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、燃料と反応する液体酸化物を含む。したがって、この発明は、サプライ中に含有され、また、その他、燃料電池システムにより使用される、任意のタイプの燃料、電解質溶液、酸化物溶液または液体または固体に制約されない。ここで使用される用語「燃料」は、燃料電池または燃料サプライ中で反応することができるすべての燃料を含み、また、上述の適切な燃料、電解質溶液、酸化物溶液、液体、固体および/または化学物質ならびにこれらの混合物のすべてを含むが、これに限定されない。
【0019】
ここで使用される用語「燃料サプライ」は、これに限定されないが、使い捨てカートリッジ、再充填可能/再使用可能カートリッジ、電子製品内に配置されるカートリッジ、取り外し可能なカートリッジ、電子製品の外部に配置されるカートリッジ、燃料タンク、燃料再充填タンク、燃料を貯蔵する他のコンテナ、および、燃料タンクおよびコンテナに結合された管材を含む。1のカートリッジがこの発明の例示的な実施例との関連で以下に説明されるが、これら実施例は他の燃料サプライにも適用可能であり、この発明は燃料サプライのいかなる特定のタイプにも限定されないことに留意されたい。
【0020】
この発明の燃料サプライは、燃料電池で使用されない燃料を貯蔵するのに使用しても良い。これらの用途は、これに限定されないが、シリコンチップ上に構築されたマイクロガスタービン用の炭化水素および水素燃料を貯蔵することであり、”Here Come the Microengines”、The Industrial Physicist(2001年12月/2002年1月)、pp.20−25に検討されている。この出願の目的に関し、「燃料電池」はこれらマイクロエンジンも含む。他の用途は、内燃機関エンジン用の伝統的な燃料や、ポケットおよび実用ライター用の炭化水素例えばブタンおよび液体プロパンを貯蔵することである。
【0021】
適切な既知の水素発生装置は、本出願人の出願に係る米国特許出願公開第2005−0074643号および米国特許出願公開第2005−0266281号、および2005年2月25日出願の11/066,573に開示されている。その内容は参照してここに組み入れる。
【0022】
この発明のガス発生装置は、オプションの第1の反応物を含む反応室部、および第2の反応物を具備する貯蔵部を有して良い。第1および第2の反応物は金属水素化物、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、および水であってよい。両反応物は、気体、液体、含水、固体の形態であって良い。好ましくは、反応室部に蓄えられる第1の反応物は、固体金属水素化物または金属ホウ化水素であり、選択された添加物および触媒、例えばルテニウムを伴い、第2の反応物はオプションとして添加物または触媒を混合した水である。この発明の水および金属水素化物は反応して水素ガスを生成し、これが燃料電池で消費されて電気を生成する。他の適切な反応物または試薬は親出願において検討され、すでにその内容はすでにここに組みこんでいる。
【0023】
さらに、ガス発生装置は貯蔵部から反応室部への第2の反応物の搬送を制御できるデバイスまたはシステムを含んで良い。反応室部および/または貯蔵部内の動作条件、好ましくは、反応室部内の圧力が、貯蔵部内の第2の反応物の反応室部への搬送を制御できる。例えば、反応室部内の圧力が予め定められた値より小さいとき、好ましくは、貯蔵部内の圧力より小さいとき、さらに好ましくは、貯蔵部内の圧力より予め定められた量だけ小さいときに、貯蔵部内の第2の反応物が反応室部へ案内されてよい。第2の反応物の貯蔵部から反応室部への流れは自己調整されることが好ましい。そのため、反応室部が予め定められた圧力、好ましくは、貯蔵部内の圧力より大きな予め定められた圧力に到達したときに、第2の反応物の貯蔵部から反応室部への流れが停止されて水素ガスの生成が停止されてよい。同様に、反応室部の圧力が減少して貯蔵部の圧力を下回ると、好ましくは、予め定められた量だけ貯蔵部の圧力を下回ると、第2の反応物が貯蔵部から反応室部へ流れて良い。貯蔵部内の第2の反応物は任意の既知の手法で反応室部内へ案内でき、この手法は、これに限定されないが、ポンピング、浸透作用、毛細管現象、圧力差分バルブ、他のバルブ、またはこれらの組み合わせを含む。第2の反応ブルは、バネで加圧液体、ガスにより加圧されてもよい。
【0024】
図1を参照すると、この発明の燃料サプライシステムが示される。このシステムは、ハウジング13内に包含されるガス発生装置12を含み、これが燃料管16およびバルブ34を介して燃料電池(図示しない)に結合されている。好ましくは、燃料管16はガス発生装置12内において出発し、バルブ34はその管16と流体連通される。燃料管16は可撓性のチューブ、例えばプラスチックまたはゴムのチューブでよく、またハウジング13に結合された実質的に堅固な部品であってよい。
【0025】
ハウジング13内において、ガス発生装置12は、好ましくは2つの主たる室部、すなわち、流体燃料成分22を含有する流体燃料成分貯蔵部44、および固体燃料成分24を含有する反応室部18を含む。燃料ガス、例えば水素を、流体燃料成分22の固体燃料成分24との反応によって生成させることが必要となるまで、貯蔵部44および反応室部18は相互にシールされる。ハウジング13は好ましくは内側壁部19によって分断されて貯蔵部44および反応室部18を形成する。
【0026】
ただし、貯蔵部44は、好ましくは、ライナー、ブラダーまたは類似の流体コンテナ21を含んで、流体または液体燃料成分22を図示のとおり含有してよい。流体燃料成分22、好ましくは、水および/または添加物/触媒、または他の液体反応物を含む。付加的な適切な流体燃料成分および添加物がさらにここで検討される。適切な添加物/触媒は、これに限定されないが、凍結抑制剤(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、および他のアルコール)、触媒(例えば、塩化コバルトおよび他の既知の触媒)、pH調整剤(例えば硫酸のような酸、その他の良く知られた酸)を含む。好ましくは、流体燃料成分22は、例えば、バネ。または圧縮/液化ガス(ブタンまたはプロパン)によって加圧されるけれども、非加圧であってもよい。液化炭化水素が使用される場合、これが貯蔵部44に注入されて、ライナー21およびハウジング13の間のスペースに含有される。
【0027】
貯蔵部44および反応室部18は燃料搬送管88によって流体的に連通される。流体搬送管88は管15に連結され、これがライナー21内の液体燃料と流体的に連通され、また流体搬送管88は1または複数の管17に結合され、これが液体燃料成分22を固体燃料成分24に接触させる。オリフィス15は直接に管88に結合されて良く、あるいは、
図1に示すように、その内部に管88を形成するプラグ86の外側面に形成された溝84に結合されてよい。穴87が表面の溝84を管88に結合する。プラグ86の機能については後に説明される。流体搬送管88はハウジング13の内部に形成された溝または類似の空洞であってもよく、またハウジング13の外部に配された外部管であってもよい。他の構造も適切である。
【0028】
反応室部18はハウジング13内に含有され、内側壁部19により流体燃料成分貯蔵部44から隔離され、好ましくは、流体非浸透性材料、例えば、ステンレス鋼のような金属、または、樹脂、またはプラスチックから製造される。液体燃料成分22が固体燃料成分24と反応室部18内で混合されて燃料ガス、例えば水素を生成する際に、反応室部18は好ましくはハウジング13内に配された圧力逃がしバルブ52も含む。圧力逃がしバルブ52は好ましくは圧力トリガーバルブ、例えばチェックバルブまたはカモノハシバルブであり、これは、反応室部内の圧力P
18が特定のトリガー圧力に到達したときに自動的に生成燃料ガスを排出する。他の圧力逃がしバルブは流体燃料成分貯蔵部44側に設けてもよい。
【0029】
固体燃料成分24は、粒状、塊状、または他の形態であってよく、固体燃料コンテナ23内に配され、この実施例では、これが気体透過性のブラダー、ライナー、またはバッグである。フィラー、および、他の添加物および化学薬品を固体燃料成分24に炭化して液体燃料成分との反応を改善させて良い。好ましくは、流体搬送管88、管15および17の内部のバルブおよび他の要素を腐食させることがある添加物は固体燃料24内に含まれるべきである。固体燃料成分24は固体燃料コンテナ23内に充填され、これが、好ましくは、1または複数の流体分散要素89の周りに、例えば、ゴムまたは金属バンドのようなゴム製または弾性ベルト、熱縮退ラップ圧着テープ、その他によって、緊密に帯びしめ、または包囲される。固体燃料コンテナ23は熱成形によって形成されてもよい。1実施例において、固体燃料コンテナ23は複数のフィルムを有し、これらフィルムは選択的に穿孔されて液体反応物、ガス、および/または副産物の流れを制御する。流体分散要素89の各々は管17と流体的に連通され、これを通じて液体燃料が固体燃料へと搬送される。分散要素89は好ましくは非反応性の材料から製造された堅固なチューブ上の空洞構造であり、その長さ方向に沿って、またその先端に開口91を具備して流体燃料成分22の分散の最大化を図り固体燃料成分24と接触させる。好ましくは、流体分散要素89内の開口91の少なくともいくつかは毛細流体管90を含み、これが比較的細い管状延長部であり、固体燃料成分24の全体にわたってより効率的に流体を分散させる。毛細管90はフィラー、ファイバ、または他の毛細管であってよい。流体分散要素89の各々は装着部85によって反応室部18内で保持されており、これは、流体分散要素89が管17および流体搬送管88に結合されるポイントである。
【0030】
流体分散要素89の内側直径は液体燃料成分22が搬送されていく量および速度を制御するようにサイズおよび形状のものとされる。所定の例では、要素89の有効内径は、十分に小さく、そのような小さな管の製造が困難であったり、高価であったりする。このような場合、大きな管89aを小さなロッド89bとともに用いてこれを大きな管89a内に配置して大きな管89aの有効内径を小さくしてよい。液体燃料成分は、管および内側ロッドの間の環状のスペース89cを通って搬送され、これは
図1Dに示すとおりである。
【0031】
他の実施例において、固体燃料成分24を通る液体燃料成分22の透過性を増大させるために、親水性材料、例えば、ファイバ、発泡短ファイバ(foam chopped fiber)、または他のウィッキング材料を固体燃料成分24に混ぜてもよい。親水性材料は固体燃料成分24内において相互結合されたネットワークを形成できるが、透過性を向上させるために、親水性材料を固体燃料成分中において相互に連結する必要はない。
【0032】
固体燃料コンテナ23は多くの材料から製造して良く、柔らかくても、著しく堅固であってもよい。
図1Aに示される実施例においては、固体燃料コンテナ23は好ましくは気体透過性、液体非透過性材料、例えばCELGARD(商標)およびGORE−TEX(商標)の単一層54から製造される。この発明に利用可能な他の気体透過、液体非透過性部材は、これに限定されないが、約0.1μmから約0.45μmの孔サイズのSURBENT(商標)ポリビニリデンフルオライド(PVDF)であり、これはMillipore社から入手できる。SURBENT(商標)PVDFの孔サイズは、システムから出る液体燃料成分22または水の量を調整する。W.L.Gore & Associates社から入手可能な0.2μmハイドロの電子ベントタイプ材料のような材料もこの発明に使用してよい。さらに、Applied Porous Technologies社から入手可能な約10μm未満の孔サイズの焼結および/またはセラミック多硬質材料もこの発明に使用できる。さらに、または代替的に、本出願人の出願の米国特許出願第10/356,793号に開示された気体透過、液体非透過性材料もこの発明に使用でき、その内容は参照してここに組み入れる。そのような材料を使用すると、液体燃料成分22および固体燃料成分24を混紡させて生成された燃料ガスを固体燃料成分23を通じて反応室部18へ排出でき、燃料電池(図示しない)は搬送でき、同時に、液体および/またはペースト状の化学反応副産物が固体燃料成分23の内部に入るのを阻止できる。
【0033】
図1Bは固体燃料コンテナ23の代替的な構造を示す。この実施例において、固体燃料コンテナ23の壁部23は複数の層56から形成される。すなわち、吸収層58により分離された外側層57および内側層56である。内側層56および外側層57の双方は、そこに少なくとも1つのスリット55を具備可能な当業界で知られている任意の材料から製造してよい。スリット55は、内側層56および外側層57に形成された開口であり、生成燃料ガスを固体燃料コンテナ23から排出可能にする。スリット55を通って排出されてよい固体燃料成分22および/またはペースト状の副産物の量を最小化するために、吸収層58が内側層56および外側層57の間に配されてバリアを形成する。吸収層58は当業界で知られている任意の材料で製造されてよいけれども、好ましくは液体を吸収する一方で気体を透過させることが可能である。このような材料の1つはポリアクリレートナトリウム結晶を含有する紙製綿毛であり、そのような材料は広くおむつに使用されている。他の例は、これに限定されないが、フィラー、不織布、紙および発泡体を含む。当業者には理解されるように、固体燃料コンテナ23は任意の枚数の層を含んでよく、これは、スリット55を含有する層および吸収層の間で逆になってよい。
【0034】
図1Cに示される例において、固体燃料成分24は4つの層54a、54b、54c、54dに包囲される。これらの層は好ましくは気体透過性、液体非透過性である。代替的には、各層は、図示のとおり、複数の穴またはスリット55を伴う任意の材料から製造されて良く、生成ガスを透過させる。隣接層54a−54dの間に配されるのは吸収層58である。この実施例において、生成ガスおよび、それがある場合は、されに副産物の流路は、曲がりくねるように構成され、より多くの液体燃料成分が固体燃料24とより長期に接触してより多くのガスを生成するようになっている。図示のとおり、最も内側の層54は層サイドにおいて穿孔され、次の層54bは一方のサイドのみで穿孔されている。つぎの層54cも一方のサイドで穿孔されているけれども、これは層54bと逆のサイドである。層54dも一方のサイドで穿孔されているけれども、これは層54cと逆のサイドである。以下同様である。代替的には、固体燃料成分24を包囲し部分的に穿孔された層54a−54dを使用する代わりに、一方のサイドで穿孔されているけれども、これは層54bと逆のサイドである。透過部分および非透過部分から製造されたライナーまたはバッグを採用して良く、1つのライナーの透過部分は次の外側ライナーの透過部分に対して逆に配置される。
【0035】
流体搬送管88内には好ましくは流体搬送バルブ33が配されて流体燃料成分22の反応室部18への流れを制御する。流体搬送バルブ33は、当業界で知られている、任意のタイプの圧力開成、一方向バルブ、例えば、逆止バルブ(
図1に示されるようなもの)、ソレノイドバルブ、カモノハシバルブ、圧力反応膜を具備するバルブであってよく、これは閾値圧力に到達すると開成する。流体搬送バルブ33はユーザの介入により、および/または、加圧状態の流体燃料成分22のトリガーにより開とされてよい。換言すると、流体搬送バルブ33は、流体燃料成分22の反応室部18への搬送をトリガーする「オン・オフ」スイッチとして働く。この実施例では、流体搬送バルブ33は、逆止バルブであり、これは、ボール36をシール面37に押しつけるバイアスバネ35を具備する。好ましくは、変形可能なシール部材39、例えばO−リングも設けられてシールを確実にする。圧縮されてシールを形成するバルブ33の部分は
図1において重なり部分として示される。上述したプラグ86は、バルブ33を組み立てる事例的な方法において採用される。ハウジング13の底端部に流体搬送管88用にチャネル形成されている。初めに、バネ35がこのチャネルに挿入され、これにボール36およびシール部材39が続く。最後に、プラグ86がこのチャネルに挿入されバネ35を圧縮してボール36およびシール部材39を押圧してバルブ33とのシールを形成する。プラグ86の一部、すなわち、穴87および周囲の溝86が流体搬送管88を管15に連結して液体燃料成分22に到達する。
【0036】
この実施例において、流体搬送バルブ33は、貯蔵部44内の圧力が反応室部18の圧力を予め定められた量だけ上回ったときに、開になる。貯蔵部44は好ましくは加圧されるので、貯蔵部44を加圧すると直ちにこのトリガー圧力を上回る。燃料ガスを生成することが必要となる前には流体搬送バルブ33が開になるのを阻止するために、停止機構(図示しない)、例えば、ラッチまたはプルタブを含ませて、燃料サプライ10の最初の使用者がこの停止機構を解除して流体燃料成分の搬送を開始するようにしてよい。代替的には、室部18が不活性ガスまたは水素で加圧されて当該予め定められた量の範囲でバルブ33に渡って圧力を等価にする。
【0037】
燃料管16は図示のとおり当業界で知られている任意の手法でハウジング13に結合される。オプションとして、気体透過性、液体非透過性の膜32が管16の反応室部対抗面に渡って取り付けられてよい。膜32は、ガス発生装置12から燃料電池へ燃料管16を介して搬送される液体または副産物の量を制限する。フィラーまたは発泡体を膜32と組み合わせて液体または副産物を保持させて目詰まりを抑制してよい。膜32は、当業者に知られている任意の液体非透過、気体透過性材料から製造してよい。そのような材料は、これに限定されないが、アルケン基を具備する撥水性材料を含む。より具体的な例は、これに限定されないが、ポリエチレン組成物、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリグラクチン(VICRY、商標)、凍結乾燥硬膜、またはこれらの組み合わせを含む。気体透過性部材32は、多硬質部材を被覆する気体透過/液体非透過性膜であってもよい。そのような膜32はここで検討される任意の実施例において使用可能である。バルブ34は任意のバルブ、例えば圧力トリガーバルブ(逆止バルブまたはカモノハシバルブ)または圧力調整バルブまたは圧力調整器であってよく、これは以下に説明する。バルブ34が圧力トリガーバルブ(例えばバルブ33)のときに、燃料はP
18が閾値圧力に到達するまで流れない。バルブ34は
図1に示すように燃料管16内に配置されて良く、また、ガス発生装置12から離れて配置されてもよい。
【0038】
連結バルブまたは遮断バルブ27が好ましくはバルブ34と流体的に連通して設けられてよい。
図2Aに示すように、連結バルブ27は好ましくは第1バルブ要素60および第2バルブ要素62を具備する分離可能なバルブである。各バルブ要素60、62は、内部シールを具備する。さらに第1バルブ要素60および第2バルブ要素62は開成前には要素間のシールを形成するように構成されている。連結バルブ27は親出願’006に説明される遮断バルブと類似である。連結バルブ27はガスを搬送するような形状および寸法を伴う。
【0039】
第1バルブ成分60はハウジング61を含み、ハウジング61がその内部を通る第1の流路79を形成する。第1のスライド可能体64が第1の流路79内に配される。スライド可能体64はシール面69を変形可能シール部材70、例えばO−リングに押すことにより第1の流路79をシールするように構成され、変形可能部材70は、第1の流路79を形成することにより生成される肩部82の近くで第1の流路79内に配される。スライド可能体64は、第1バルブ要素60の第2端に形成された肩部82の方向にバイアスされシール面69において形成されるシールを確実なものにする。スライド可能体64は、第1バルブ要素60および第2バルブ要素62が係合するまで、このバイアス位置に止まる。代替的には、スライド可能体64は弾性部材から製造されてシールを形成して、シール部材70を省略してよい。
【0040】
長尺部材65が、図示のとおり、スライド可能体64の一端から延びている。長尺部材65はハウジング61から突出する針状の拡張部である。長尺部65は好ましくはチューブ状のシール面67によりカバーされる。スペースまたは空洞が長尺部材65およびチューブ状のシール面67の間の環状空間に形成され第1の流路79をハウジング61の外部に伸ばす。チューブ状のシール面67はオプションのスペーサまたはリブ(図示しない)により長尺部材65に連結されて第1の流路79を閉じないようになっている。長尺部材65およびチューブ状のシール面67は第2バルブ要素62内に挿入されるように構成されている。
【0041】
第2バルブ要素62は第1バルブ要素60と類似であり、実質的に堅固な材料から製造されたハウジング63を含む。ハウジング63はその内部を通る第2の流路80を形成する。第2のスライド可能体74が第1の流路80内に配される。スライド可能体74はシール面75を変形可能シール部材73に肩部82の近くで押圧するように構成される。スライド可能体74はバネ76によってシール位置にバイアスされる。このため、第2バルブ要素62は、第1バルブ要素60および第2バルブ要素62が正確に結合されるまで、シール状態に維持される。代替的には、スライド可能体74は弾性部材から製造されてシールを形成して、シール部材73を省略してよい。
【0042】
ピン81はスライド可能体74の他端から伸びる。ピン81は針状の拡張部でありハウジング63内に止まり、第2の流路80をシールしない。ピン81は、第1バルブ要素60および第2バルブ要素62が係合するときに長尺部材65と係合するような寸法および形状とされる。シール部材71は、例えばO−リングであり、ピン81および第2バルブ要素62のイインタフェース端との間に配されて、第1バルブ要素60および第2バルブ要素62が係合している間、およびそれに先立ってチューブ状のシール面67の周りにシールが形成されるようにする。
【0043】
第1バルブ要素60および第2バルブ要素62を開にしてそれらを通る単一の流路を形成するために、第1バルブ要素60を第2バルブ要素62に挿入し、あるいは、その逆に第2のバルブ要素62を第1のバルブ要素60に挿入する。2つのバルブ要素60、62を一緒に押すと、長尺部材65がピン81と係合して、これが相互に押し合って、第1のスライド可能体64を肩部82から離れるように移動させ、第1のスライド可能体74を肩部83から離れるように移動させる。そのようにして、シール部材70および73が係合解除され流体が第1の流路79および第2の流路80を通ることが可能となり、これを
図2Bに示す。
【0044】
第1バルブ要素60および第2バルブ要素62は、好ましくは、第1のスライド可能体64のシール面69または第2のスライド可能体74のシール面75のいずれかがそれぞれシール部材70および73と係合解除される前に、チューブ状のシール面67およびシール部材71の間に要素間のシールが形成されるように構成される。
【0045】
ハウジング61の第1端およびハウジング63の第2端は好ましくは返し(barb)92および87を含み、これにより燃料管16に簡単かつ確実に挿入できるようにする。代替的には、返し92、87は当業界で知られている任意のセキュアコネクタ、例えばネジ付きコネクタ、またはプレスフィットコネクタであってよい。連結バルブのさらなる構成は親出願’006に十分に説明されており、これは、米国特許出願公開第2005/0022883A1号とし公開され、さきに参照してここに組み入れている。
【0046】
リテーナ77は第2バルブ要素62のインタフェース端に配される。リテーナ77はシーリング部材、例えば、O−リング、ガスケット、粘性ゲル、その他であってもよい。リテーナ/シール部材77は、第1バルブ要素60の前面シール面78と係合して他の要素間シールを形成するように構成される。
【0047】
バルブ要素60および62の一方は燃料サプライと一体化されてよく、他のバルブ要素は燃料電池、燃料電池により給電される装置に結合されてよい。バルブ要素60および/または62のいずれかは流れまたは圧力調整器、または圧力調整バルブと一体化されてもよく、これは以下に説明する。
【0048】
最初の使用に先立って、流体搬送バルブ33は、
図1に示すように、プルタブまたはラッチを取り外し、あるいは室部18内の当初の加圧ガスを除去して、開にされる。加圧流体燃料成分22が流体搬送管88を通って反応室部18に搬送されて固体燃料成分24と反応する。加圧流体燃料成分22はオリフィス15を通って流体搬送管88に入る。流体搬送バルブ33が開のときには、流体燃料成分22が連続して反応室部18に案内されて燃料ガスを生成し、これが燃料管16を通って燃料電池または装置に搬送される。1実施例において、さらなるガスの生成を中断するために、流体搬送バルブ33は手動で遮断可能である。
【0049】
他の実施例において、いくつかの圧力調整装置の1つをガス発生装置12内に採用してガス発生を自動的にまたは動的に制御できるようにしてよい。これは、全般的には、流体搬送バルブ33および/または1または複数の圧力調整バルブ26を採用して反応室部圧力P
18が流体燃料成分22の流入を制御できるようにすることにより実現され、これは以下に説明する。
【0050】
1実施例において、
図3に示すように、圧力調整バルブ26がマウント85または管17に配置されて全体として流体搬送管88および流体分散要素89の間の入力ポートとして動作する。圧力調整バルブ26は管88または管15内に配置されてもよい。流体分散要素89の一端はキャリア99に結合され、これがスライド可能にマウント85内に配置される。流体搬送管17が終端する位置の近くで、キャリア99の一端がジェット94を包囲するグローブシール93と接触する。ジェット94は流体的に管17に結合され、グローブシール93はその間の流体結合を制御するように構成される。
図3に示すように、バルブ26は開構成にあると、流体は流体搬送管88からジェット94に流入することが可能となる。
【0051】
キャリア99の他端は圧力起動システムに結合され、これは反応室部18および反応室部圧力P
18に対して露出されている膜96、膜96を反応室部18の方向にバイアスするバネ95、および支持板98を含む。キャリア99は支持板98と係合する。膜96は当業界で知られている任意のタイプの圧力反応膜、例えば、薄いゴム、金属、または弾性シートであってよい。燃料ガスの生成に伴って反応室部圧力P
18が増大すると、膜96が変形してマウント85の基部の方向に拡張するけれども、バネ95による力F
95によってその場にとどめられる。反応室部圧力P
18がバネ95により与えられているバイアス力F
95を上回ると、膜96が支持板98をマウント85の基部の方向に押す。キャリア99が支持板98と係合すると、キャリア99もマウント85の基部の方向へと移動する。この移動によりグローブシール93が変形させられて流体搬送管88およびジェット94の間の結合をシールし、これによって、流体燃料成分22の反応室部18への流れを遮断する。
【0052】
バルブ33(
図1に示す)が開になると、ガス発生装置12、この結果として、動的かつ循環的な態様で、要求時に燃料を燃料電池に供給する。バルブ33が最初に開になると、反応室部圧力
18は小さく、圧力調整バルブ26は十分に開である。バルブ33および26は開成および閉成に対して実質的に類似な圧力差分を有し、好ましい実施例では、1つのバルブが他のバックアップとして動作する。代替的には、開成圧力差分が異なり、すなわち、バルブ33を開成または閉成するための圧力差分がバルブ26のそれより大きいか、あるいは小さく、管88を通る流れを付加的に制御する手段を提供する。
【0053】
流体燃料成分22はバルブ26および/またはバルブ33、および流体分散要素89を介して反応室部へ供給されると、流体燃料成分22および固体燃料成分24の間の反応が開始されて燃料ガスを生成する。燃料ガスの構築に伴って反応室部圧力P
18が徐々に増大して、これが閾値圧力P
34になるまで続き、バルブ34が開となりガスが燃料管16を通して流れることが可能である。そして燃料ガスは反応室部18から搬出される。このプロセスが安定状態に至ると、ガスの生成がバルブ34を介したガスの搬送を上回り、あるいは、代替的には、バルブ34または他の下流のバルブが手動で閉成され、または燃料電池またはホスト装置により電子的に閉成される。このような状況では、反応室部圧力P
18は、それがバネ95により供給される力F
95を超えるまで、増大し続ける。この時点で、膜96がマウント85の基部の方向に変形して、これにより、キャリア99をマウント85の基部へ駆動する。上述のとおり、この動作により、グローブシール93が流体搬送管88およびジェット94の間の結合がシールされる。流体燃料成分22が反応室部18へ案内されなくなると、燃料ガスの生成が少なくなり、実質的に停止する。バルブ33はP
18によって閉成できる。すなわち、P
18がP
44を上回ると、またはP
18およびP
44の間の差分が予め定められた量、例えば、バネ35により付与された力の量だけ小さくなくと、バルブ33は閉成できる。
【0054】
もしバルブ34が依然として開であると、あるいは、再度開成すると、燃料ガスが反応室部18から搬出され、反応室部圧力P
18が低下する。実際、反応室部圧力P
18が減少してバネ95により付与される力F
95を下回ると、これがサポート98を反応室部18の方向へ押す。サポート98がキャリア99と係合すると、キャリア99も反応室部18の方向へスライドし、これにより、グローブシール93が非シール構成に戻ることが可能になる。この結果、さらなる流体燃料成分22がジェット94を通じて流れ流体分散要素を介して反応室部へ流入開始する。新たな燃料ガスが生成され、反応室部圧力P
18が再び増大する。同様にして、P
18がP
44より小さいと、あるいは、予め定められた量だけP
44より小さいと、バルブ33が開となって流体燃料成分22が流れることが可能になる。
【0055】
この動的な動作は下記の表1にまとめられる。ただし、バルブ33が手動で開とされ、またはバルブ33およびバルブ26が実質的に同様の差分トリガー圧力を伴って一方のバルブが他方のバルブをバックアップするときである。
【0056】
表1:バルブ33が開または省略されている場合のガス発生装置の動作サイクル
【表1】
【0057】
表2:バルブ26が開または省略されている場合のガス発生装置の動作サイクル
【表2】
【0058】
図4Aおよび4Bを参照すると、他の適切な圧力調整器または圧力調整バルブ126が示される。圧力調整バルブ126は、
図1に示される流体搬送バルブ33の配置に類似して、流体搬送管88内に配置される。圧力調整バルブ126は好ましくは流体搬送バルブ33と直列に配置され、あるいは、圧力調整バルブ126が流体搬送バルブ33を置換してもよい。バルブ126は他のカートリッジまたは水素発生器と一緒に採用されて良く、圧力調整器として動作する。他の実施例において調整バルブ126がバルブ34を置換してよい。調整バルブ126は、燃料電池、または燃料電池を収容する装置と連結され、あるいはその一部を構成してよい。調整バルブ126は連結または遮断バルブ27のバルブ要素60および62の上流または下流のいずれに配されてもよい。
【0059】
上述した、圧力調整バルブ26と同様に、圧力調整バルブ126は圧力反応膜140を含む。膜140は上述した膜96と同様である。ただし、この実施例において、膜140は2つのハウジング要素、すなわちハウジング146およびバルブカバー148に間に挟まれ、その中央を通って形成された穴149を具備し、これは
図4Aに最も良く示される。さらに、空洞129がバルブハウジング146およびバルブカバー148の間に形成されてチャネル143の入り口圧力、チャネル145の出口圧力、および基準圧力P
refに従って移動、すなわち曲がることができる。バルブハウジング146は、調整バルブ126の流路を形成する内部構造を具備する。具体的には、バルブハウジング146の内部にチャネル143および145が形成され、チャネル143が入り口圧力に露呈しチャネル145が出口圧力に露呈する。さらに、排出チャネル141がバルブカバー148に形成され膜140が基準圧力P
refに露呈され、これは雰囲気圧力であってよい。
【0060】
バルブハウジングチャネル143はスライド可能にバルブステム142を収容するように構成される。バルブハウジングチャネル143は、バルブハウジング146およびバルブカバー148の中間位置、またはその近くで狭くなるように構成される。バルブステム142は好ましくは細いステム部分138およびキャップ131を具備する一体の要素である。この構成により細いステム部分138がバルブハウジングチャネル143の狭い部分を通って延び、他方、キャップ131は肩部137に引っかかる。そして、キャップ131および肩部137の双方はシール面を含み、キャップ131が肩部137に当たるときにバルブ126を通る流路を肩部137で閉止する。さらに、グロメット147が膜140内の穴149にバルブステム142を固着し、これによって、膜140およびバルブステム142の間にシールおよび強固な結合が形成される。したがって、膜140が移動するとき、バルブステム142も移動してキャップ131が肩部137に当たり、または底から外れてバルブ126を開成、または閉成させる。
【0061】
圧力調整バルブ126がガス発生装置12の管88内に配置されるとき、反応室部圧力P
18がチャネル145で出口圧力を付与し、貯蔵部圧力P
44がチャネル143で出口圧力を付与する。反応室部圧力P
18が低いとき、バルブ126は
図4Aに示すように開構成であり、この場合、膜は屈曲されず、バルブステム142のキャップ131は肩部137から外れている。そして、流体燃料成分22(
図1に示す)はバルブ126を通って流れ、流体分散要素89(
図1に示す)へと入る。ただし、流体搬送バルブ33も開であるとする。流体燃料成分22が固体燃料成分24に案内されると、ガスの生成が開始され、これが固体燃料コンテナ23(
図1に示す)を通って反応室部18に漏れるように入っていき、これは上述したとおりである。反応室部圧力P
18は上昇開始する。管145内の圧力がP
18に伴って上昇し、空洞129に伝わる。燃料ガスの構築に伴って反応室部圧力P
18が徐々に上昇し、これは、閾値バルブP
34に至り、バルブ34(
図1に示す)が開となってガスを燃料管(
図1に示す)を通して流せるようになるまで続く。その後、燃料ガスは反応室部18から搬出される。このプロセスが安定状態に至ると、ガスの生成がバルブ34を介したガスの搬送を上回り、あるいは、代替的には、バルブ34またはバルブ27が手動で閉成され、または電子的に閉成される。このような状況では、反応室部圧力P
18は、反応室部圧力P
18がP
ref、P
44(P44がPrefより小さい)を上回るまで、増大し続ける。バルブ34(またはバルブ34、27)が閉であると反応室部18からガスが搬送されなくなる。反応室部圧力P
18の上昇の結果、膜140がバルブカバー148の方向に屈曲する。反応室部圧力P
18が上昇し続けると、バルブステム142のキャップ131が肩部137に着座してバルブ126を閉止する程度に膜140がバルブカバー148方向に屈曲する。そして、さらなる流体燃料成分の流れが停止され、反応室部18内で燃料ガスの生成が少なくなり、実質的に停止する。
【0062】
バルブ34が開のままであると、燃料ガスが反応室部18から搬出され、これにより反応室部圧力P
18が減少する。このように反応室部圧力P
18が減少すると、これが管145により空洞129に伝達され、圧力差が等価を開始し、すなわち、P
18、P
44、およびP
ref、がバランスし始め、膜140が元の構成に復帰開始する。膜140が元の位置に戻る際に、バルブステム142も移動し、これによってキャップ131が肩部137の着座から外れてベル部126を再び開にする。そして、流体燃料成分22は再び自由に反応室部18へ流入する。このサイクルは表1で説明したサイクルと類似であり、流体搬送バルブ33、燃料搬送バルブ34、または他の下流のバルブがオペレータまたはコントローラにより閉止されるまで続けられる。
【0063】
調整器/バルブ126が開または閉となる圧力は、キャップ131が開および閉位置の間で移動するバルブステムの長さ、すなわちギャップを調整たり、P
refを調整したりして制御可能である。ステム138は、グロメット147に対して移動可能なような寸法および形状とされステム138の長さを調整できるようになっている。ステム138のグロメット147およびキャップ131の間の長さが大きくなればなるほどバルブ126を閉止するための圧力が大きくなる。
【0064】
圧力調整バルブ126が反応室部18の下流にある実施例では、具体的には、バルブ126がバルブ34を置換するとき、またはバルブ126が燃料電池またはこの燃料電池を収容する装置に結合されるとき、P
18がチャネル143における入り口圧力になり、チャネル145における出口圧力が、燃料電池が受容する水素燃料ガスの圧力である。好ましくは、出口圧力は実質的に一定、または許容範囲に維持され、基準圧力P
refはそのような出口圧力を実現するように選択ないし調整される。換言すれば、P
refは、入り口圧力が予め定められた量を上回ったときに膜140が閉止してチャネル145における出口圧力が大きくなったり変動したりするのを最小化するように、設定される。
【0065】
圧力調整バルブの他の実施例が
図4Cおよび4Dに示される。バルブハウジング248がバルブキャップ247に固着されているので、圧力調整バルブ226は先に検討した圧力調整バルブ126に類似している。バルブキャップ247中に入り口部243が形成され、他方、圧力調整出口部245はバルブハウジング248中に形成される。穴251がバルブキャップ247の下方部分に形成される。好ましくは、穴251は圧力調整バルブ226の長さ方向軸から若干芯ずれしている。
【0066】
変形可能でキャップ状のシリンダ250がバルブキャップ247およびバルブハウジング248の間に挟まれ保持される。キャップ状のシリンダ250は上方端259、下方端287、およびそこに形成された穴またはチャネル201を含む。キャップ状のシリンダ250は当業界で知られている任意の変形可能な、弾性材料、例えばゴム、ウレタン、またはシリコーンから製造される。キャップ状のシリンダ250は圧力反応バルブと同様に機能する。
【0067】
上方端259はバルブキャップ247に隣接して配置されて、圧力調整バルブ226を通って流体が流れないときに上端259がバルブキャップ247の下方の面と面一になるようになっている。上方端259の端部は位置固定されて上方キャップ259の残部が屈曲しても端部は固定してシールされたままであるようになす。
【0068】
下方端287はバルブハウジング248に隣接して配置される。空洞202がバルブハウジング248に形成され、これが下方端287の直下に配置されて下方端287が自由に屈曲できるようになっている。好ましくは、下方端287は上方端259ことなる直径を有し、これについては以下に説明する。
【0069】
リテーナ253は実質的に堅固な材料から製造され、キャップ状のシリンダ250を包囲する。リテーナ253は穴241を形成してキャップ状のシリンダ250およびリテーナ253の間に周回して形成される第2の空洞203を基準圧力P
refに連結する。第2の空洞203の部分205は下方キャップ287の頂部に沿い、またその表面で部分的に伸びるように構成される。
【0070】
圧力を調整するために、入り口ガスまたは液体が圧力調整バルブに入り口243を通って入り穴251へと至る。穴251はキャップ247状に形成された円形の溝またはリングであってよい。入り口243から入る入り口ガスまたは液体により付与される圧力が閾値に到達して上方端259を変形させるまで、上方端259が穴251をシールする。ガスが上方端259を変形させるとき、この変形がシリンダ250の本体を通じて伝達されて下方端287も変形させる。上方端259が変形すると、ガスが穴251を通り抜け、さらにキャップ状のシリンダ250を通じて出口245から調整された状態で排出される。
【0071】
キャップ状のシリンダ250に加えられた力は、加えられた圧力と圧力が露呈された面積との積であるからキャップ状のシリンダ250に働く力はつぎのようにまとめることができる。
入り口の力+基準の力←→出口の力
(入り口243のP・上方端259の面積)+(P
ref・部分205の面積)←→(出口245のP・下方端287の面積)
出口の力が、入り口の力に基準の力を加えたものより大きいときに、圧力調整バルブ226は閉止され、出口の力が、入り口の力に基準の力を加えたものより小さいときにバルブ226は開成される。この実施例では、出口の力が入り口の力および基準の力とバランスしなければならないので、下方端287の面積が、有利なことに、図示のとおり、上方端259の面積より大きくなっており、出口の圧力を大きくすることなしに、出口の力がより大きくできるようになっている。端259および287ならびに部分205の面積を可変することにより、キャップ状のシリンダ250の表面の力のバランスを制御でき、バルブ226を開成または閉止するのに必要な圧力差を決定できる。
【0072】
基準圧力P
refは下方端287を下方に押圧しがちであるので、この付加的な圧力が流れを開始させる閾値圧力を下げることができる。すなわち、基準圧力P
refは比較的大きく、ガスがキャップ状のシリンダ250を変形するのを支援する。P
refは出口245を出るガスの圧力をさらに調整するために大きく、または小さくしてよい。
【0073】
図5A−5Dは圧力調整バルブ326を連結または遮断バルブ27と連結して使用した組み合わせを示す。
図5Aは連結バルブ27のバルブ要素60と嵌めあわされて流体的に連通された圧力調整バルブ326を示す。圧力調整バルブ326が上述した圧力調整バルブ126および226と類似であり、バネバイアスされた膜340を具備する。膜340は第1のピストン305により支持され、これはバネ306によって第2のピストン307の方向へバイアスされている。第1のピストン305は、バネ309によりバイアスされた第2のピストン307により対抗されている。ボール311はバネ309および第2のピストン307の間に配されている。
【0074】
バネ306および309はお互いに対抗し、2つのバネにより付与される力をバランスさせてチャネル313における出口圧力を決定できる。バネ309はバルブ要素60のバネ66に働かず、すなわち、何の作用を行わない。
図5B−5Dに示すように、バルブ要素62と嵌めあわせることによりバルブ要素60が開となると、水素ガスまたは他の流体がバルブ要素60を通じて入り口315に流れ込む。流体が水素ガスであれば、水素ガスは燃料電池へ搬送される。バルブ326を通る流路は、入り口315からバネ309を通り、ボール311の周囲を経て、ピストン307およびハウジング346の肩部337の間のスペースを通り、ハウジング346のオリフィス337を通り、さらにハウジング348のオリフィスを通り、出口313へと確立される。この実施例において、ピストン307および肩部337の間のスペースは通常では開であり、流れを通すことができる。
【0075】
入り口315から入ってくる流体の圧力、または出口313の圧力が十分に大きければ、バネ306および309の間に働く力に打ち勝ち、膜340、ならびにピストン305および307を
図5Aにおける左側に移動させる。そしてバネ309がボール311をシール部材319にバイアスしてバルブ326をシールする。燃料が好ましい経路を確実に流れるようにするためにシール部材317を設けてもよい。
【0076】
1実施例において、膜340ならびにピストン305および307に加わる力を調整できる。バネ306は調整部材320を回転加減して調整でき、これはねじ付きのロックナット321により固着される。調整部材321を一方の方向に回転させることによりバネ306を押圧して膜およびピストンに加わる力を増大させ、また、逆方向に回転させてバネ306を拡張させて膜およびピストンに加わる力を減少させる。さらに、基準圧力P
refをピストン305の後ろの位置でチャネル323に加えてピストン305に他の力を加えてもよい。
【0077】
図5Bは、バルブ要素62をバルブ要素60に結合させることなく、バルブ要素60を結合させた圧力調整器/バルブ326を示す。
図5Cはバルブ要素60および62を部分的に嵌め合わせるけれどもバルブ要素60および62を通る流路が形成されないようにした、圧力調整器/バルブ326を示す。
図5Dはバルブ要素60および62を十分に嵌め合わせバルブ要素60および62を通る流路が形成するようにした、圧力調整器/バルブ326を示す。この実施例において、バルブ要素62は
図1に示すようにガス発生装置12の管16に結合されてよく、調整器326はバルブ34を置換し、燃料電池または装置に連結される。他方、バルブ要素62は燃料電池または装置に連結されて良く、調整器326およびバルブ要素60がガス発生装置または燃料サプライに結合される。バルブ326を通じて高圧力が急に加えられると、管313を通じて搬送可能な燃料の量を、膜340が制限する。
【0078】
圧力調整バルブ426の他の実施例が
図6Aおよび6Bに示される。圧力調整バルブ426は、バルブ426が可撓性のキャップ状のシリンダ350の代わりにスライド可能なピストン450を具備する点を除けば、先に検討した圧力調整バルブ226と類似である。バルブ426はバルブキャップ447に結合されたハウジング448を具備する。バルブキャップ447中に入り口443が形成される。ただし、圧力統制された出口445はバルブハウジング448に形成される。穴451がバルブキャップ447の下方端に形成される。好ましくは穴451は圧力調整バルブ426の長さ方向軸から若干芯ずれしている。穴451はリングとして形成された複数の穴を含んで、入り口圧力がスライド可能なピストン450に均一に加わるようにしてよい。
【0079】
ピストン450はバルブキャップ447およびバルブハウジング448の間にスライド可能に配される。スライド可能なピストン450は第1の直径の上方部分459、第2の直径の下方部分487、およびこれを通るように形成された穴401を含み、好ましくは第2の直径は上方部分459の直径より大きい。スライド可能なピストン450は当業界で知られている任意の堅固な材料、例えば、プラスチック、エラストマ、アルミニウム、エラストマおよび堅固な材料の組み合わせ、その他から製造する。
【0080】
スペース402がバルブハウジング448中に形成されピストン450がキャップ447およびハウジング448の間をスライドできるようにしている。第2の空洞403がスライド可能なピストン450およびバルブハウジング448の間に形成される、空洞403は基準圧力P
refに結合される。空洞403の部分405は下方端487に対抗するように配置され、基準の力がピストン450に加わることが可能な用になっている。
【0081】
上方部分459はバルブキャップ447に隣接して配置されて、上述のとおり、出口の力が入り口圧力に基準圧力を加えたものを上回ると、上方部分459がバルブキャップ447の下方の面と面一になるようになりバルブ426を閉止し、これは
図6Aに示すとおりである。出口の力が入り口圧力に基準圧力を加えたものより小さくなるとピストン450がハウジング448の方向に押されて流体、例えば水素ガスが入り口443から穴(複数でもよい)451および穴401を通って出口445へと流れだすことが可能になる。バルブ226に関連して先に説明したように、端部459および487ならびにスペース405の表面面積を可変にしてバルブ426の開成および閉止を制御できる。
【0082】
当業者には理解できるように、上述のバルブのいずれも、単独でまたは組み合わせてガス発生装置12の圧力ベースの調整器を実現できる。例えば、バルブ126、226、326、または426をバルブ26、33、または34に代えて採用してよい。
【0083】
この発明の他の側面によれば、予め選択したオリフィスをバルブ126、226、326、および/または426との関連で設けて、これらバルブの出口から排出される、流体、例えば水素ガスの量を調整する。例えば、
図5Aに示すような、バルブ326を参照すると、オリフィス348を出口313の上流に配置する。一側面において、オリフィス326が流れ制約器として働き、入り口315の位置の、または圧力調整バルブ326中の入り口圧力が大きいときにオリフィス348が位置313で出口の流れを十分に制約して大きな圧力が膜340に働き、これが左側に移動して確実にバルブ326を閉止するようにする。流れ制約器/オリフィス348を使用すると、有益なことに、出口313が低圧力、例えば雰囲気圧力に対して開であり、または圧力を維持できない1の室部に対して開であるときに、オリフィス348は、膜340が入り口圧力を確実に検出するように支援する。
【0084】
オリフィス348は出口313から流れ出る流体を制御してもよい。入り口315の入り口圧力、または圧力調整バルブ326の内部圧力が既知であり、所望の流速も既知であれば、圧縮性流体の流れについての流れの方程式、例えば、ベルヌイの方程式を適用して(または厳密近似として非圧縮性流体の流れの方程式を用いて)オリフィス348の直径を決定できる。
【0085】
さらに、オリフィス348の有効直径を入り口315における入り口圧力またはバルブ326の内部圧力に応じて可変させてよい。1つのそのような可変オリフィスは本出願人の出願に係る米国特許出願公開第2005/0118468号に説明されており、その内容は参照してここに組み入れる。この’468文献は、その
図6(a)−(d)、および7(a)−(k)および文献の対応する説明箇所において示されるバルブ(252)を開示する。このバルブ(252)の種々の実施例では、流体圧力が大きいと実効直径が小さくなり、流体圧力が小さくなると実効圧力が増大する。
【0086】
他の可変オリフィス348を
図7Aおよび7Bに示す。この実施例では、オリフィス348または他の流体管がその内部にカモノハシバルブ350を配置し、さらにノズルを流体の流れの方向を向くようにしており、これは図示のとおりである。流体の圧力は首部354に働き、圧力が比較的小さいときには(P
Low)ノズル352の直径は比較的大きく、圧力が比較的大きいときには(P
High)ノズル352の直径は比較的小さく流れを制約する。圧力が十分に大きいと、ノズル352が遮断し得る。
【0087】
この発明において利用される燃料のいくつかの例は、これに限定されないが、元素周期表のIA−IVAのグループの元素の水素化物およびその混合物、例えば、アルカリ性またはアルカリ金属水素化物、またはこれらの混合物を含む。他の化合物、例えばアルカリ金属−アルミニウム水素物(アラネート)および水素化ホウ素アルカリ金属も採用して良い。金属水素化物のより具体的な例は、これに限定されないが、リチウム水素化物、リチウム・アルミニウム水素化物、水素化ホウ素リチウム、ナトリウム水素化物、水素化ホウ素ナトリウム、カリウム水素化物、水素化ホウ素カリウム、マグネシウム水素化物、カルシウム水素化物、およびこれらの塩および/または誘導物を含む。好ましい水素化物は、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素マグネシウム、水素化ホウ素リチウム、および水素化ホウ素カリウムである。好ましくは、水素担持燃料はNaBH
4、またはMg(BH
4)
2の固定形態であり、また、メタノールクラスレート化合物(MCC)であり、これはメタノールを有する固体である。固体形態において、NaBH
4は水なしには加水分解せず、このためカートリッジの保管寿命を改善する。ただし、液体形態の水素担持燃料、例えば、液体のNaBH
4もこの発明に採用できる。液体形態のNaBH
4を採用するときには、液体形態のNaBH
4を含む室部が安定剤も含む。例示的な安定剤は、これに限定されないが、金属、水酸化金属、例えば、アルカリ金属水酸化物を含んで良い。このような安定剤は、米国特許第6,683,025号に説明されており、その内容は参照してここに組み入れる。好ましくは、安定剤はNaOHである。
【0088】
固体形態の水素担持燃料は液体形態より好ましい。一般的に、固体燃料は液体燃料より有益である。なぜならば、液体燃料は固体燃料より少ないエネルギしか含まず、液体燃料は対応する固体燃料より不安定であるからである。したがって、この発明において最も好ましい燃料は粉末化または凝集粉の水素化ホウ素ナトリウムである。
【0089】
この発明によれば、流体燃料成分は好ましくはオプションの触媒の存在下で水素担持固体燃料成分と反応して水素を生成できる。好ましくは、流体燃料成分は、これに限定されないが、水、アルコール、および/または希釈酸を含む。流体年牢成分の最も一般的なソースは水である。先に、または以下の式において示すように、水は、オプションとしての触媒の存在下で、水素担持燃料、例えばNABH
4と反応して水素を発生する。
X(BH
4)
y + 2H
2O → X(BO)
2 + 4H
2
ただし、Xは、これに限定されないが、Na、Mg、Li、およびすべてのアルカリ金属を含み、Yは整数である。
【0090】
流体燃料成分は溶液のpHを増加させ、または減少させるオプションの添加物を含んでも良い。流体燃料成分のpHは水素を生成する速度を決定するのに使用できる。例えば、流体反応成分のpHを減少させる添加物は、水素発生速度を大きくする。このような添加物は、これに限定されないが、酸、例えば酢酸および硫酸を含む。逆に、pHを増大させる添加物は水素が殆ど生成されないレベルまで反応速度を遅くする。この発明の溶液は、7未満の任意のpHを有して良く、例えば、約1から約6までのpHであり、好ましくは、約3から約5のpHである。
【0091】
いくつかの事例的な実施例において、流体燃料成分は、水素の発生を開始させ、および/または、流体燃料成分が固体成分と反応する速度を増大させることにより水素の発生を容易にする触媒を含んでよい。これら事例的な実施例のオプションの触媒は、所望の反応を支援できるいかなる形状またはサイズを含んでよい。例えば、触媒は粉末の形態をとるほど小さくて良く、また、反応室部と同じくらいに大きくて良い。これは触媒の所望の表面面積に左右される。いくつかの事例的な実施例では、触媒は触媒床である。この触媒は、反応物または燃料成分の少なくとも一方が触媒に接するようになる限り、反応室部の内部に、または反応室部の近傍にあってよい。
【0092】
この発明の触媒は、元素の周期律表のVIIIB族からの1またはそれ以上の遷移金属を含んでよい。例えば、触媒は、遷移金属、例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)を含んで良い。さらに、IB族の遷移金属、すなわち、銅(Cu)、銀(Ag)、および金(Au)、およびIIBの遷移金属、例えば、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、および水銀(Hg)をこの発明の触媒として採用しても良い。触媒の一部として採用できる、他の遷移金属は、これに限定されないが、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、およびマンガン(Mn)を含む。この発明の触媒システムに使用して有益な遷移金属は、米国特許第5,804,329号に説明されており、その内容は参照してここに組み入れる。この発明の好ましい触媒はCoCl
2である。
【0093】
この発明の触媒のいくつかは一般に次の式で定義される。
M
aX
b
ただし、Mは遷移金属の陽イオン、Xは陰イオン、「a」および「b」は、遷移金属錯体の電荷をバランスさせるのに必要な1から6の整数である。
【0094】
適切な遷移金属の陽イオンは、これに限定されないが、鉄(II)(Fe
2+)、鉄(III)(Fe
3+)、コバルト(Co
2+)、ニッケル(II)(Ni
2+)、ニッケル(III)(Ni
3+)、ルテニウム(III)(Ru
3+)、ルテニウム(IV)(Ru
4+)、ルテニウム(V)(Ru
5+)、ルテニウム(VI)(Ru
6+)、ルテニウム(VIII)(Ru
8+)、ロジウム(III)(Rh
3+)、ロジウム(IV)(Rh
4+)、ロジウム(VI)(Rh
6+)、パラジウム(Pd
2+)、オスミウム(III)(Os
3+)、オスミウム(IV)(Os
4+)、オスミウム(V)(Os
5+)、オスミウム(VI)(Os
6+)、オスミウム(VIII)(Os
8+)、イリジウム(III)(Ir
3+)、イリジウム(IV)(Ir
4+)、イリジウム(VI)(Ir
6+)、プラチナ(II)(Pt
2+)、プラチナ(III)(Pt
3+)、プラチナ(IV)(Pt
4+)、プラチナ(VI)(Pt
6+)、銅(I)(Cu
+)、銅(II)(Cu
2+)、銀(I)(Ag
+)、銀(II)(Ag
2+)、金(I)(Au
+)、金(III)(Au
3+)、亜鉛(Zn
2+)、カドミウム(Cd
2+)、水銀(I)(Hg
+)、水銀(II)(Hg
2+)、その他を含む。
【0095】
適切な陰イオンは、これに限定されないが、水素化物(H
−)、フッ化物(F
−)、塩化物(Cl
−)、臭素化物(Br
−)、ヨウ化物(I
−),酸化物(O
2−)、硫化物(S
2−)、窒化物(N
3−)、リン化物(P
4−)、次亜塩素酸塩(ClO
−)、亜塩素酸塩(ClO
2−)、塩素酸塩(ClO
3−)、過塩素酸塩(ClO
4−)、亜硫酸塩(SO
32−)、硫酸塩(SO
42−)、硫酸水素塩(HSO
4−)、水酸化物(OH
−)、シアン化物(CN
−)、チオシアネート(SCN
−)、シアネート(OCN
−)、過酸化物(O
22−)、マンガン酸塩(MnO
42−)、過マンガン酸塩(MnO
4−)、ジクロメート(Cr
2O
72−)、炭酸塩(CO
32−)、炭酸水素塩(HCO
3−)、燐酸塩(PO
42−)、燐酸水素塩(HPO
4−)、燐酸二水素塩(H
2PO
4−)、アルミン酸塩(Al
2O
42−)、ヒ酸塩(AsO
43−)、硝酸塩(NO
3−)、酢酸塩(CH
3COO
−)、蓚酸塩(C
2O
42−)、その他を含む。好ましい触媒は、塩化コバルトである。
【0096】
いくつかの例示的な実施例において、オプションの添加物は、流体燃料成分および/または反応室部の内部にあってよい。このオプションの添加物は、流体燃料成分および/または固体燃料成分の凝固を実質的に防止できる、すなわちその凝固点を小さくできる任意の組成物である。いくつかの例示的な実施例では、添加物はアルコールベースの組成物、例えば、凍結防止剤であってよい。好ましくは、この発明の添加物はCH
3OHである。ただし、上述のとおり、流体燃料成分および/または固体燃料成分の凝固点を小さくできる任意の添加物を採用できる。
【0097】
本明細書を考慮し、またここに開示された本発明の実施を通じて当業者にはこの発明の他の実施例が明らかであろう。たとえば、ここに開示されたいずれのバルブも電子コントローラ、たとえばマイクロプロセッサによりトリガーされてよい。1のバルブの要素を他のバルブに採用してよい。また、ポンプを含んで流体燃料成分を反応室部にポンピングしてよい。本実施例および実例は事例として理解されることを意図されており、この発明の本来の範囲および趣旨は添付の特許請求の範囲およびその均等物である。