特許第5779735号(P5779735)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5779735プログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5779735
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】プログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/814 20140101AFI20150827BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20150827BHJP
【FI】
   A63F13/814
   A63F13/44
【請求項の数】10
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-66592(P2015-66592)
(22)【出願日】2015年3月27日
【審査請求日】2015年3月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】稲森 亮介
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−022088(JP,A)
【文献】 特開2008−018013(JP,A)
【文献】 特開2013−208214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/814
A63F 13/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行する情報処理装置に、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させるステップと、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定するステップと、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させるステップと、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定するステップと、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行するステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していないと判定されることなく前記ゲーム期間が満了した場合、課題達成に成功したと判定する、プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記第2の領域を移動させる前記ユーザ入力を受け付けるための前記ゲーム画面上の操作領域、前記第2の領域と前記ゲーム画面上離れた位置に表示させる、プログラム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第2の領域を移動させる前記ステップにおいて、前記第2の領域の前記ゲーム画面上の位置を規定する複数の座標パラメータのうち、少なくとも1つの座標パラメータを、前記ユーザ入力に応じて変動させ、少なくとも1つの他の座標パラメータを、前記ゲーム媒体の移動に応じて自動的に変動させることにより、前記第2の領域を移動させる、プログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記仮想空間は3次元仮想空間であり、
前記ゲーム画面は前記3次元仮想空間内に配置された仮想カメラを視点とした画面であり、
前記第1の領域は、前記3次元仮想空間内の前記ゲーム媒体の前記少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の領域であり、
前記第2の領域は、前記3次元仮想空間内の移動オブジェクトが表示される前記ゲーム画面上の領域であり、
前記判定するステップにおいて、前記移動オブジェクトが前記視点に基づく視界内から前記ゲーム媒体の前記少なくとも一部を遮蔽していない場合、前記第2の領域が前記第1の領域を包含していないと判定する、プログラム。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、
前記ゲーム期間における、前記ゲーム媒体の動作の態様が他の時間帯とは異なる特定の時間帯を決定するステップと、
前記ゲーム期間と該ゲーム期間における現在時点とを示し、前記特定の時間帯を識別可能な態様で示すインジケータを、前記ゲーム画面上に表示させるステップと
をさらに実行させる、プログラム。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、
前記ゲーム期間における、前記ゲーム媒体の動作の態様が他の時間帯とは異なる特定の時間帯を決定するステップと、
前記ゲーム期間における現在時点が前記特定の時間帯の開始時点となる前に、音声および表示の少なくとも一方による所定の演出を行うステップと
をさらに実行させる、プログラム。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一項に記載のプログラムであって、
他の情報処理装置が受け付けた他のユーザの操作を示す情報を受信し、該情報に基づいて前記ゲーム媒体を移動させる、プログラム。
【請求項9】
情報処理装置によって実行されるゲームの制御方法であって、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させるステップと、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定するステップと、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させるステップと、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定するステップと、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行するステップと、
を含む、ゲームの制御方法。
【請求項10】
制御部を備えゲームを実行する情報処理装置であって、
前記制御部は、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させ、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定し、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させ、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定し、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲームにおいて、キャラクタ等のゲーム媒体をゲーム画面上に表示し、キャラクタに所定の動作を実行させるなど、ゲーム画面上の演出が一般的に行なわれている。ゲーム画面上で魅力的な演出を行なうことによって、演出を見たユーザのゲームに対する興味や満足度、ゲームの興趣性等が向上するといった効果を奏する。例えば、特許文献1には、バトルに関する種々の演出画像を通信端末に表示させて、ユーザが各演出を鑑賞可能とする手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5663693号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば趣向を凝らしたゲーム画面上の演出を行っても、ユーザが演出に注目しない場合には、演出による効果を必ずしも十分に発揮できない。このため、ゲーム画面上の演出に対するユーザの注目度の向上に関して改善の余地があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、ゲーム画面上の演出に対するユーザの注目度を向上させるプログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは、
ゲームを実行する情報処理装置に、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させるステップと、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定するステップと、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させるステップと、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定するステップと、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行するステップと、を実行させる
ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していないと判定されることなく前記ゲーム期間が満了した場合、課題達成に成功したと判定する
ことが好ましい。
【0008】
また、本発明に係るプログラムにおいて、
前記第2の領域を移動させる前記ユーザ入力を受け付けるための前記ゲーム画面上の操作領域、前記第2の領域と前記ゲーム画面上離れた位置に表示させる
ことが好ましい。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、
前記第2の領域を移動させる前記ステップにおいて、前記第2の領域の前記ゲーム画面上の位置を規定する複数の座標パラメータのうち、少なくとも1つの座標パラメータを、前記ユーザ入力に応じて変動させ、少なくとも1つの他の座標パラメータを、前記ゲーム媒体の移動に応じて自動的に変動させることにより、前記第2の領域を移動させる
ことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るプログラムにおいて、
前記仮想空間は3次元仮想空間であり、
前記ゲーム画面は前記3次元仮想空間内に配置された仮想カメラを視点とした画面であり、
前記第1の領域は、前記3次元仮想空間内の前記ゲーム媒体の前記少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の領域であり、
前記第2の領域は、前記3次元仮想空間内の移動オブジェクトが表示される前記ゲーム画面上の領域であり、
前記判定するステップにおいて、前記移動オブジェクトが前記視点に基づく視界内から前記ゲーム媒体の前記少なくとも一部を遮蔽していない場合、前記第2の領域が前記第1の領域を包含していないと判定する
ことが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、
前記情報処理装置に、
前記ゲーム期間における、前記ゲーム媒体の動作の態様が他の時間帯とは異なる特定の時間帯を決定するステップと、
前記ゲーム期間と該ゲーム期間における現在時点とを示し、前記特定の時間帯を識別可能な態様で示すインジケータを、前記ゲーム画面上に表示させるステップと
をさらに実行させる
ことが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、
前記情報処理装置に、
前記ゲーム期間における、前記ゲーム媒体の動作の態様が他の時間帯とは異なる特定の時間帯を決定するステップと、
前記ゲーム期間における現在時点が前記特定の時間帯の開始時点となる前に、音声および表示の少なくとも一方による所定の演出を行うステップと
をさらに実行させる
ことが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、
他の情報処理装置が受け付けた他のユーザの操作を示す情報を受信し、該情報に基づいて前記ゲーム媒体を移動させる
ことが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るゲームの制御方法は、
情報処理装置によって実行されるゲームの制御方法であって、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させるステップと、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定するステップと、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させるステップと、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定するステップと、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行するステップと、を含む
ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る情報処理装置は、
制御部を備えゲームを実行する情報処理装置であって、
前記制御部は、
仮想空間内で移動するゲーム媒体をゲーム画面上に表示させ、
前記ゲーム媒体の少なくとも一部に対応する前記ゲーム画面上の第1の領域を設定し、
ユーザ入力に応じて前記ゲーム画面上の第2の領域を移動させ、
所定のゲーム期間において、前記第2の領域が前記第1の領域を包含しているか否かを判定し、
前記第2の領域が前記第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るプログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置によれば、ゲーム画面上の演出に対するユーザの注目度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
図2図1のユーザ情報の例を示す図である。
図3】3次元仮想空間内のカメラ、遮蔽物、およびキャラクタの位置関係を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るゲーム画面の例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係るゲーム画面の例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係るゲーム画面の例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係るゲーム画面の例を示す図である。
図8図1のゲームシステムの動作を示すフローチャートである。
図9】本発明の実施形態の変形例1に係るゲームシステムの動作を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施形態の変形例2に係るゲーム画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
(実施形態)
はじめに、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム10について説明する。本実施形態に係るゲームシステム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。図1では簡便のため、端末装置12は1つのみ図示している。サーバ装置11は、個々のユーザが所有する端末装置12に対してゲームを提供する。
【0020】
ここで、本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、ゲーム媒体を含む仮想空間をゲーム画面上に表示させて行なうゲームである。ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、およびアバタなど、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによって取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、および/または贈与などされ得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。以下、キャラクタをゲーム媒体の例として説明する。
【0021】
本実施形態に係るゲームにおいて、2次元または3次元の仮想空間内で多様な動作を行うキャラクタがゲーム画面上に表示される。当該ゲームにおいて、例えば複数のステージが設けられ、ステージ毎にキャラクタの動作が異なる。また当該ゲーム画面は、例えば生放送のテレビ番組の映像をモチーフとした画面である。任意のステージが選択されると、例えばキャラクタのプライバシー保護の観点から、ステージに応じた所定のゲーム期間に亘ってキャラクタの顔がゲーム画面上に表示されないようにする課題がユーザに課される。ユーザは、ゲーム画面上に表示されるマスク画像をキャラクタの動作に合わせて移動させ、キャラクタの顔を隠し続ける。そして、ゲーム期間の全期間に亘ってキャラクタの顔を隠し続けると、課題達成に成功したと判定される。一方、ユーザがキャラクタの顔を隠しきれず、キャラクタの顔がゲーム画面上に表示されると、課題達成に失敗したと判定され、あるいは例えばスコアが減少する。このためユーザは、キャラクタの一部分を隠し続けるという課題の達成に成功するために、あるいは高スコアを獲得するために、キャラクタを注視して次の動作を予測する必要がある。
【0022】
次に、ゲームシステム10の各構成要素について説明する。サーバ装置11は、サーバ通信部13と、サーバ記憶部14と、サーバ制御部15と、を備える。
【0023】
サーバ通信部13は、外部装置と無線または有線によって通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。サーバ通信部13は、例えばインターネットなどのネットワーク16を介して、端末装置12と情報の送受信を行う。
【0024】
サーバ記憶部14は、ゲームの提供および制御に必要な種々の情報およびプログラムを記憶する。例えば、サーバ記憶部14は、ユーザ情報17を記憶する。
【0025】
ユーザ情報17は、個々のユーザに固有の種々の情報を含む。例えば、ユーザ情報17は、図2に示すように、ユーザIDに対応付けて、ゲーム媒体IDと、グループと、ステージ毎に対応するスコアおよびランキングと、を含む。
【0026】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報であって、例えば任意の文字列またはユーザが任意に設定した名称などである。
【0027】
ゲーム媒体IDは、キャラクタを一意に識別可能な情報であって、例えばキャラクタ毎に定められた文字列またはキャラクタの名称などである。ゲーム媒体IDは、対応するユーザIDに係るユーザがゲーム内で所有するキャラクタのゲーム媒体IDである。例えばキャラクタの外観等を決定するためのパラメータが、ユーザ情報17にさらに含まれてもよい。
【0028】
グループは、ユーザが所属するグループを示す情報である。1つのグループには、複数のユーザが所属する。
【0029】
スコアおよびランキングは、各ステージに対応して設けられる。スコアは、対応するステージにおいてユーザが過去に獲得した最高スコアを示す。ランキングは、ユーザが所属するグループ内におけるスコアランキングを示す。例えば全てのユーザにおけるスコアランキングが、ユーザ情報17にさらに含まれてもよい。
【0030】
図1に示すサーバ制御部15は、例えば特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUである。サーバ制御部15は、サーバ装置11全体の動作を制御する。例えば、サーバ制御部15は、ユーザ情報17をサーバ記憶部14に記憶させる。
【0031】
またサーバ制御部15は、端末装置12から課題(ステージ)を示す情報を受信すると、当該課題に対応する所定のゲーム期間におけるキャラクタの動作を設定する。ゲーム期間の長さおよびキャラクタの動作の具体的内容は、任意に定められる。
【0032】
ここでサーバ制御部15は、例えばサーバ記憶部14に予め記憶され当該課題に対応するキャラクタの動作を示す情報を抽出し、当該情報が示す動作をキャラクタの動作として設定してもよい。あるいはサーバ制御部15は、端末装置12からの信号の受信に応じて、キャラクタの動作を自動的に生成し、生成した動作をキャラクタの動作として設定してもよい。あるいはサーバ制御部15は、例えばフレンドユーザ等の他のユーザが設定したキャラクタの動作を示す情報を当該他のユーザの端末装置12から予め受信しておき、当該情報が示す動作をキャラクタの動作として設定してもよい。
【0033】
またサーバ制御部15は、設定したキャラクタの動作を示す情報を端末装置12に送信する。
【0034】
またサーバ制御部15は、端末装置12からユーザが獲得したスコアを示す情報を受信すると、当該情報に基づいてユーザ情報17のスコアおよびランキングの更新を行なう。
【0035】
端末装置12は、端末通信部18と、端末記憶部19と、表示部20と、端末制御部21とを備える。
【0036】
端末通信部18は、外部装置と無線または有線により通信し、情報の送受信を行うインターフェースである。端末通信部18は、例えばネットワーク16を介して、サーバ装置11と情報の送受信を行う。
【0037】
端末記憶部19は、サーバ装置11から提供されるゲームの処理に必要な種々の情報およびプログラムを記憶する。例えば、端末記憶部19は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを予め記憶する。また端末記憶部19は、例えばキャラクタの動作を示す情報等、サーバ装置11から受信した種々の情報を記憶する。
【0038】
表示部20は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスであって、サーバ装置11から提供されるゲームに係る種々のゲーム画面を表示する。また表示部20は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザ入力を受け付ける入力インターフェースとして機能する。
【0039】
端末制御部21は、例えば特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUであって、端末装置12全体の動作を制御する。例えば端末制御部21は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを実行する。また端末制御部21は、サーバ装置11から画面の表示指示または更新指示を取得すると、当該指示に基づいて表示部20に画面を表示させ、または画面を更新させる。また端末制御部21は、各種のゲーム画面を介して受け付けたユーザ入力に基づく情報を、サーバ装置11に送信する。
【0040】
また端末制御部21は、自動的にまたはユーザ入力に応じて選択した課題(ステージ)を示す情報を、サーバ装置11に送信する。また端末制御部21は、サーバ装置11からキャラクタの動作を示す情報を受信すると、当該情報が示す動作をキャラクタの動作として設定する。そして端末制御部21は、課題実行処理を開始して、ゲームを進行させる。後述するように、端末制御部21は、仮想空間内で移動するキャラクタをゲーム画面上に表示させて、後述する課題実行処理を行う。そして端末制御部21は、課題実行処理が終了すると、課題実行処理において決定された最終的なスコアをサーバ装置11に送信する。
【0041】
ここで、課題実行処理について具体的に説明する。はじめに端末制御部21は、設定された動作をキャラクタに実行させることによって、仮想空間内で移動するキャラクタをゲーム画面上に表示させる。仮想空間は、例えば3次元仮想空間であるものとして説明するが、2次元仮想空間であってもよい。
【0042】
続いて端末制御部21は、キャラクタの移動に応じて、キャラクタの少なくとも一部に対応するゲーム画面上の第1の領域を設定する。本実施形態において、キャラクタの少なくとも一部は、キャラクタの顔であり、第1の領域は、キャラクタの顔に対応するゲーム画面上の領域である。ここで、例えばキャラクタがゲーム画面外に移動した場合や、キャラクタが後向きとなった場合、キャラクタの顔が他のゲーム媒体の陰に隠れた場合等、キャラクタの顔に対応するゲーム画面上の領域が存在しない場合には、第1の領域は設定されない。
【0043】
続いて端末制御部21は、第2の領域を移動させるユーザ入力を受け付けて、当該ユーザ入力に応じてゲーム画面上の第2の領域を移動させる。本実施形態において、第2の領域は、後述するマスク画像が表示されるゲーム画面上の領域である。第2の領域の大きさは、第1の領域の大きさよりも大きい。また第2の領域の大きさは、ゲーム難度の設定に応じて変化させてもよく、例えばゲーム難度が高く設定される程、第2の領域の大きさが小さくなってもよい。好適には、端末制御部21は、第2の領域のゲーム画面上の位置を規定する複数の座標パラメータ(例えば、x座標およびy座標)のうち、少なくとも1つの座標パラメータ(例えば、y座標)をユーザ入力に応じて変動させ、少なくとも1つの他の座標パラメータ(例えば、x座標)をキャラクタの移動(動作)に応じて自動的に変動させる。
【0044】
続いて端末制御部21は、第2の領域が第1の領域を包含しているか否かを判定する。
【0045】
第2の領域が第1の領域を包含している場合、端末制御部21は、ゲーム期間が満了したか否かを判定する。ゲーム期間が満了していない場合、端末制御部21は、スコアを増加させ、その後キャラクタを動作させてゲームの進行を継続する。ここで端末制御部21は、例えば第1の領域の中心位置と第2の領域の中心位置との間の距離が短い程、スコアの増加量を大きくするが、スコアの増加量は任意の方法で決定してもよい。一方、ゲーム期間が満了した場合、端末制御部21は、課題達成に成功したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0046】
一方、第2の領域が第1の領域を包含していない場合、端末制御部21は、課題達成に失敗したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0047】
次に、図3を参照して、3次元の仮想空間22について具体的に説明する。仮想空間22内には、キャラクタ23と、仮想カメラ24と、が配置される。仮想空間22内には、その他の多様なゲーム媒体がさらに配置されてもよい。仮想空間22内に配置されるゲーム媒体および仮想カメラ24の動作は、端末制御部21によって制御される。
【0048】
キャラクタ23は、設定された動作を実行する。設定された動作の実行によって、キャラクタ23は、仮想空間22内を移動し得る。
【0049】
仮想カメラ24は、端末制御部21の制御によって移動可能に仮想空間22内に配置され、仮想空間22内のゲーム媒体の被写体像を撮像可能な仮想のカメラである。仮想カメラ24の位置は、xA軸と、yA軸と、光軸であるzA軸と、を含むカメラ座標系の原点に定められる。端末制御部21は、ゲームの進行に応じて、仮想カメラ24の仮想空間22における位置および向きを任意に制御する。そして、仮想カメラ24の視界(撮像範囲)25内に存在するゲーム媒体の被写体像が、上述のゲーム画面上に表示される。したがって、上述のゲーム画面は、仮想カメラ24を視点として仮想空間22を眺めた様子を表示する画面である。図3において、仮想カメラ24の視界25内にキャラクタ23の顔23aが含まれる。
【0050】
次に、図4乃至図6を参照して、ゲーム画面26について具体的に説明する。ゲーム画面26は、例えばテレビ番組の放送画面をモチーフとした画面であって、課題進行処理の実行中に表示部20に表示される。
【0051】
図4に示すゲーム画面26は、課題進行処理の開始時に表示部20に表示される画面の例である。ゲーム画面26は、仮想空間表示領域27と、操作領域28と、を含む。
【0052】
仮想空間表示領域27は、仮想空間内に配置されるキャラクタ23等のゲーム媒体が表示される領域であって、例えば図3に示す仮想カメラ24を視点として仮想空間22を眺めた様子が表示される領域である。図4に示す仮想空間表示領域27内には、キャラクタ23と、テロップ画像29と、マスク画像30と、が表示される。
【0053】
キャラクタ23は、例えば図3に示すキャラクタ23と同一である。キャラクタ23の顔に対応するゲーム画面26上の領域は、第1の領域に定められる。
【0054】
テロップ画像29は、ゲーム上の演出として表示される画像である。テロップ画像29は、例えば「プライバシー保護のため、人物の顔を隠しております。」等、テレビ番組の放送画面で一般的に用いられるメッセージを含んでおり、ゲーム画面26がテレビ番組をモチーフとした画面であることを示唆し、キャラクタの顔を隠し続けるというゲーム上の課題を示唆する。このように、テレビ番組をモチーフとしたゲーム画面上の演出を行なうことによって、キャラクタの顔を隠し続けるという特殊なゲーム上の課題に対するユーザの理解を容易にする。テロップ画像29は、課題実行処理が開始されてから所定の時間が経過すると非表示となってもよい。
【0055】
マスク画像30は、例えば黒塗り画像やモザイク画像等であって、ゲーム画面上の一部領域を隠すために用いられる。マスク画像30が表示されるゲーム画面26上の領域は、第2の領域に定められる。図4において、マスク画像30に対応する第2の領域は、キャラクタ23の顔に対応する第1の領域を包含している。このため、キャラクタ23の顔はゲーム画面26上に表示されていない。
【0056】
操作領域28は、マスク画像30を移動させるユーザ入力を受け付ける領域である。操作領域28に対するユーザ操作に応じて、マスク画像30のゲーム画面26上の位置(座標)が変化する。具体的には、ゲーム画面26には、例えばゲーム画面26の左上隅を原点としxB軸とyB軸とを有する2次元座標系が定められ、操作領域28は、二次元座標系のx座標およびy座標のうちいずれか一方の座標の指定を受け付ける。本実施形態において、端末制御部21は、ゲーム画面26の右端に設けられた操作領域28内におけるユーザの指定位置(例えば、ユーザがタップしている位置)を検出し、指定位置のyB座標に連動してマスク画像30のyB座標を変動させる。換言すると、端末制御部21は、マスク画像30のyB座標が、指定位置のyB座標と一致するように制御する。ゲーム画面26上の操作領域28の位置は、ゲーム画面26の右端に限られず、任意に定めてもよい。
【0057】
続いてゲームが進行すると、例えば図5に示すようにキャラクタ23が移動する。マスク画像30のxB座標は、キャラクタ23の顔のxB座標と一致するように、端末制御部21の制御によって自動的に変動する。図5において、マスク画像30に対応する第2の領域は、キャラクタ23の顔に対応する第1の領域を包含している。
【0058】
さらにゲームが進行すると、例えば図6に示すようにキャラクタ23が複雑に移動する。上述したように、マスク画像30のxB座標は、キャラクタ23の顔のxB座標と一致するように、端末制御部21の制御によって自動的に変動する。図6において、操作領域28に対するユーザの指示位置のyB座標、すなわちマスク画像30のyB座標と、キャラクタ23の顔23aのyB座標とが異なっている。ここで、マスク画像30に対応する第2の領域が、キャラクタ23の顔23aに対応する第1の領域を包含していないため、ゲーム画面26上にキャラクタ23の顔23aが表示されている。かかる場合、端末制御部21は、上述したように課題達成に失敗したと判定して、課題実行処理を終了する。
【0059】
次に、図7に示すフローチャートを参照して、ゲームシステム10の動作について説明する。
【0060】
ステップS100:はじめに端末装置12は、自動的にまたはユーザ入力に応じて選択した課題(ステージ)を示す情報をサーバ装置11に送信する。
【0061】
ステップS101:次にサーバ装置11は、端末装置12から課題を示す情報を受信すると、当該課題に対応したキャラクタの動作を設定する。
【0062】
ステップS102:続いてサーバ装置11は、設定したキャラクタの動作を示す情報を端末装置12に送信する。
【0063】
ステップS103:次に端末装置12は、サーバ装置11からキャラクタの動作を示す情報を受信すると、当該情報が示す動作をキャラクタの動作として設定する。
【0064】
ステップS104:そして端末装置12は、課題実行処理を開始する。
【0065】
次に、図8に示すフローチャートを参照して、課題実行処理を実行する端末制御部21の動作について説明する。
【0066】
ステップS200:はじめに端末制御部21は、設定された動作をキャラクタに実行させることによって、仮想空間22内で移動するキャラクタをゲーム画面上に表示させる。
【0067】
ステップS201:続いて端末制御部21は、ゲーム画面上に表示されたキャラクタの少なくとも一部に対応するゲーム画面上の第1の領域を設定する。本実施形態において、第1の領域は、キャラクタの顔に対応するゲーム画面上の領域である。
【0068】
ステップS202:続いて端末制御部21は、第2の領域を移動させるユーザ入力を受け付ける。具体的には、端末制御部21は、例えば図4に示すゲーム画面26の右端に設けられた操作領域28内におけるユーザの指定位置を検出する。
【0069】
ステップS203:続いて端末制御部21は、ステップS202のユーザ入力に応じてゲーム画面上の第2の領域を移動させる。具体的には、端末制御部21は、第2の領域の位置を規定するyB座標が、ステップS202で検出した指定位置のyB座標と一致するに制御する。また端末制御部21は、第2の領域の位置を規定するxB座標が、ステップS201で設定した第1の領域の位置を規定するxB座標と一致するように制御する。
【0070】
ステップS204:続いて端末制御部21は、第2の領域が第1の領域を包含しているか否かを判定する。
【0071】
ステップS205:第2の領域が第1の領域を包含している場合(ステップS205−Yes)、ステップS206に進む。一方、第2の領域が第1の領域を包含していない場合(ステップS205−No)、ステップS209に進む。
【0072】
ステップS206:端末制御部21は、ゲーム期間が満了したか否かを判定する。ゲーム期間が満了している場合(ステップS206−Yes)、ステップS207に進む。一方、ゲーム期間が満了していない場合(ステップS206−No)、ステップS208に進む。
【0073】
ステップS207:端末制御部21は、課題達成に成功したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0074】
ステップS208:ステップS206でゲーム期間が満了していない場合(ステップS206−No)、端末制御部21は、スコアを増加させ、その後キャラクタを動作させる。そして、ステップS201に戻ってゲームの進行を継続する。
【0075】
ステップS209:ステップS205で第2の領域が第1の領域を包含していない場合(ステップS205−No)、端末制御部21は、課題達成に失敗したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0076】
このように、一実施形態によれば、端末装置12は、マスク画像30が表示される第2の領域が、移動するキャラクタ23の顔23aに対応する第1の領域を包含しているかを判定する。そして、端末装置12は、第2の領域が第1の領域を包含していない場合、すなわちマスク画像30がキャラクタ23の顔23aを隠せていない場合、課題達成に失敗したと判定する。このようにして、ユーザは課題達成に失敗しないように、移動するキャラクタ23の次の動作を予測すべくキャラクタ23を注視するため、キャラクタを動作させるゲーム画面上の演出に対するユーザの注目度が向上する。
【0077】
また、例えば図4に示すように、ゲーム画面26は、仮想空間表示領域27および操作領域28を含んでおり、仮想空間表示領域27内に位置するマスク画像30、すなわち第2の領域と、操作領域28と、が離れている。このようにして、操作領域28内におけるユーザの指定位置と離れたゲーム画面26上の位置に、マスク画像30が表示される。このため、端末装置12を操作するユーザの指等でキャラクタ23が隠れることが抑制される。したがって、ゲーム画面の視認性が向上し、キャラクタの動作に対するユーザの注目が維持される。
【0078】
また、端末装置12は、第2の領域の位置を規定する1つの座標パラメータをユーザ入力に応じて変動させ、他の座標パラメータを自動的に変動させる。このようにして、ユーザの操作負担が低減されるので、ユーザはゲーム画面上の演出に容易に注目できる。
【0079】
(変形例1)
次に、本発明の実施形態の変形例1について説明する。変形例1に係るゲームシステム10の各構成は、上述した実施形態と同一であるため、説明は省略する。変形例1において、端末装置12の端末制御部21が実行する課題実行処理の細部が上述の実施形態と異なる。
【0080】
以下、図9に示すフローチャートを参照して、変形例1に係る課題実行処理を実行する端末制御部21の動作について説明する。
【0081】
ステップS300:はじめに端末制御部21は、設定された動作をキャラクタに実行させることによって、仮想空間22内で移動するキャラクタをゲーム画面上に表示させる。
【0082】
ステップS301:続いて端末制御部21は、ゲーム画面上に表示されたキャラクタの少なくとも一部に対応するゲーム画面上の第1の領域を設定する。
【0083】
ステップS302:続いて端末制御部21は、第2の領域を移動させるユーザ入力を受け付ける。
【0084】
ステップS303:続いて端末制御部21は、ステップS302のユーザ入力に応じてゲーム画面上の第2の領域を移動させる。
【0085】
ステップS304:続いて端末制御部21は、第2の領域が第1の領域を包含しているか否かを判定する。
【0086】
ステップS305:第2の領域が第1の領域を包含している場合(ステップS305−Yes)、ステップS306に進む。一方、第2の領域が第1の領域を包含していない場合(ステップS305−No)、ステップS309に進む。
【0087】
ステップS306:端末制御部21は、ゲーム期間が満了したか否かを判定する。ゲーム期間が満了している場合(ステップS306−Yes)、ステップS307に進む。一方、ゲーム期間が満了していない場合(ステップS306−No)、ステップS308に進む。
【0088】
ステップS307:端末制御部21は、課題達成に成功したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0089】
ステップS308:ステップS206でゲーム期間が満了していない場合(ステップS206−No)、端末制御部21は、スコアを増加させ、視聴率を減少させ、その後キャラクタを動作させる。そして、ステップS301に戻ってゲームの進行を継続する。視聴率は、例えばテレビ番組の放送における視聴率を模した仮想の視聴率を示すパラメータである。
【0090】
ステップS309:ステップS305で第2の領域が第1の領域を包含していない場合(ステップS305−No)、端末制御部21は、所定のパラメータを増減させる。例えば、所定のパラメータはスコアおよび視聴率を含み、端末制御部21はスコアを減少させ視聴率を増加させる。
【0091】
ステップS310:続いて端末制御部21は、視聴率が所定値以上であるか否かを判定する。視聴率が所定値以上である場合(ステップS310−Yes)、ステップS311に進む。一方、視聴率が所定値未満である場合(ステップS310−No)、ステップS308に進む。
【0092】
ステップS311:ステップS310で視聴率が所定値以上である場合(ステップS310−Yes)、端末制御部21は、課題達成に失敗したと判定して、課題実行処理を終了し、最終的なスコアを決定する。
【0093】
このように、実施形態の変形例1によれば、端末装置12は、第2の領域が第1の領域を包含していない場合、すなわちマスク画像30がキャラクタ23の顔23aを隠せていない場合であっても、上述した実施形態と異なり、直ちに課題実行処理を終了しない。このため、例えばゲームに不慣れなユーザであってもキャラクタ23の動作を見ることができ、ゲームに対するユーザの興味が向上する。また、マスク画像30がキャラクタ23の顔23aを隠せていない場合に視聴率が増加し、視聴率が高い状態でさらに顔23aを隠せなかった場合に課題実行処理を終了する。したがって、当該所定値に応じてゲーム難度が変動するので、ゲーム難度の調整が容易となる。
【0094】
(変形例2)
次に、本発明の実施形態の変形例1について説明する。変形例1に係るゲームシステム10の各構成は、上述した実施形態と同一であるため、説明は省略する。変形例1において、端末装置12の端末制御部21の動作の細部が上述の実施形態と異なる。また、端末装置12の表示部20に表示されるゲーム画面の細部が上述の実施形態と異なる。以下、上述した実施形態との差異について説明する。
【0095】
変形例2に係る端末制御部21は、上述した実施形態と同様に、サーバ装置11からキャラクタの動作を示す情報を受信すると、当該情報が示す動作をキャラクタの動作として設定する。ここで端末制御部21は、設定されたキャラクタの動作に応じて定まる特定の時間帯(特定時間帯)を決定する。例えば、ゲーム期間において、キャラクタの動作が比較的速い時間帯や、ユーザが通常予測できない特殊な動作が行われる時間帯等、ゲーム難度が比較的高い時間帯が、特定時間帯に定められる。
【0096】
また端末制御部21は、課題実行処理を開始すると、上述した実施形態と同様に、仮想空間22内で移動するキャラクタ23をゲーム画面上に表示させる。ここで端末制御部21は、ゲーム期間と当該ゲーム期間における現在時点とを示し、特定時間帯をユーザが識別可能な態様で示す時間インジケータを、ゲーム画面上に表示させる。時間インジケータは、ゲーム期間における現在時点の位置および特定時間帯の位置をユーザに示唆する。
【0097】
また端末制御部21は、例えば現在時点が特定時間帯に入る直前等、現在時点が特定時間帯の開始時点となる前に、音声および表示の少なくとも一方による所定の演出を行なう。当該演出は、現在時点が特定時間帯に差し掛かっていることをユーザに示唆する。具体的には、端末制御部21は、端末装置12に備えられたスピーカを介して、例えばカウントダウンの音声や警告音等を発することよって、音声による演出を行なう。また端末制御部21は、ゲーム画面上にカウントダウンの画像や警告画像等を表示することによって、表示による演出を行なう。かかる演出を行なう間、端末制御部21は、ゲームの進行を一時的に中断してもよい。
【0098】
次に、図10に示すゲーム画面260を参照して、上述した実施形態との差異について説明する。
【0099】
ゲーム画面260上には、例えば画面の上方に、時間インジケータ310が表示される。時間インジケータ310の左右方向の全長はゲーム期間を示しており、左端(図中の「start」)がゲーム期間の開始時点に相当し、右端(図中の「clear」)がゲーム期間の終了時点に相当する。
【0100】
また時間インジケータ310は、ゲーム期間における現在時点を示すマーカ320を含む。マーカ320は、課題実行処理の実行中、時間経過に応じて時間インジケータ310の左端から右端に向かって移動する。
【0101】
また時間インジケータ310は、特定時間帯330を識別可能な態様で示す。例えば、特定時間帯330は、時間インジケータ310上に他の時間帯と異なる色で表示される。
【0102】
またゲーム画面260上には、現在時点が特定時間帯330の開始時点となる前に、所定の演出340が表示される。演出340は、例えばテレビ番組の放送画面で一般的に用いられるカウントダウンの演出である。演出340は、カウントがゼロとなった後に非表示となる。
【0103】
このように、実施形態の変形例2によれば、端末装置12は、ゲーム画面260上に時間インジケータ310を表示するので、ゲーム期間における現在時点の位置および特定時間帯330の位置等をユーザが一見して把握可能である。このため、ゲームの進行に対する予見性が向上する。
【0104】
また、端末装置12は、現在時点が特定時間帯の開始時点となる前に、音声および表示の少なくとも一方による所定の演出を行なう。このように、現在時点が特定時間帯に差し掛かっていることをユーザに示唆するので、特定時間帯におけるキャラクタの動作に対するユーザの注目度が向上する。
【0105】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
【0106】
また、上述した実施形態において、ゲーム画面26上に表示させたマスク画像30をユーザ入力に応じて移動させる構成について説明したが、これに限られない。例えば、ユーザ入力に応じて、仮想空間22内に配置された移動オブジェクトを移動させてもよい。かかる場合、移動オブジェクトが表示されるゲーム画面26上の領域が、第2の領域に定められる。また端末制御部21は、仮想カメラ24の視界25内からキャラクタ23の顔23aを移動オブジェクトが遮蔽しているか否かの判定によって、第2の領域が第1の領域を包含しているか否かを判定する。具体的には、移動オブジェクトが顔23aを遮蔽している場合、端末制御部21は、第2の領域が第1の領域を包含していると判定する。一方、移動オブジェクトが顔23aを遮蔽していない場合、端末制御部21は、第2の領域が第1の領域を包含していないと判定する。
【0107】
また、上述した実施形態において、例えば第2の領域に対応するマスク画像30の形状および大きさをユーザが決定可能であってもよい。例えば、マスク画像30が小さい程、課題達成の難度が増加する一方、課題達成に成功した際に獲得するスコアが増加するようにしてもよい。
【0108】
また、上述した実施形態において、仮想空間22内に、例えば鏡やガラス等、キャラクタ23の姿が映りこむ他のゲーム媒体を配置してもよい。当該オブジェクトに映りこんだキャラクタ23の顔23aに対応するゲーム画面上の領域は、第1の領域に定められる。このため、ゲーム画面上に2つの第1の領域が同時に存在し得る。かかる場合、ユーザは、例えば2つ目のマスク画像を操作して当該ゲーム媒体を隠し、あるいは当該ゲーム媒体を除去する等の操作を行なうことで、当該ゲーム媒体に映りこんだキャラクタ23の顔23aがゲーム画面上に表示されることを防ぐ。
【0109】
また、上述した実施形態において、課題実行処理の実行前にキャラクタ23の動作が設定される構成について説明したが、これに限られない。例えば、他のユーザがキャラクタ23をリアルタイムに操作してもよい。かかる場合、端末装置12の端末制御部21は、他の端末装置12が受け付けた他のユーザの操作を示す情報を、端末通信部18を介してサーバ装置11または他の端末装置12から受信し、当該情報に基づいてキャラクタ23を移動させる。このようにして、ユーザは、所定の制限時間において他のユーザが操作するキャラクタ23の顔23aを隠し続けるという課題の達成を目指し、他のユーザは、所定の制限時間においてキャラクタ23の顔23aをゲーム画面上に表示させるという課題の達成を目指す。
【0110】
また、上述した実施形態において、ユーザの端末装置12に表示されるゲーム画面26と同様の画面を他のユーザの端末装置12に表示させて、ユーザのゲームプレイを他のユーザが視聴可能であってもよい。また、上述した変形例1において、仮想の視聴率を用いる構成について説明したが、これに限られない。例えば、仮想の視聴率に代えて、ユーザのゲームプレイを実際に視聴する他のユーザの視聴率または視聴人数を採用可能である。このようにして、例えば視聴者が多い有名なユーザ程、視聴率が高くまたは視聴人数が多くなる。このため、例えばキャラクタ23の顔23aを隠せていない場合に直ちに課題実行処理が終了するので、ゲーム難度が高くなる。したがって、ユーザのゲームプレイを実際に視聴する他のユーザの視聴率または視聴人数に応じてゲーム難度が変動するため、ゲームの興趣性が向上する。
【0111】
また、上述した実施形態において、サーバ装置11が行う処理の一部または全部を、端末装置12にインストールさせたネイティブアプリによって実行する、ネイティブゲームとすることもできる。かかる場合、上述した実施形態においてサーバ記憶部14が記憶する情報のうちゲームの進行に必要な情報を端末記憶部19に記憶させ、サーバ制御部15が実行する一部または全部の処理を端末装置12に実行させる。このようにして、端末装置12は、サーバ装置11と通信することなく、ゲームを進行可能である。
【0112】
また、上述した実施形態において、各種のゲーム画面の一部を、サーバ装置11が生成したデータに基づいて端末装置12に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部(例えば、メニューボタンが配されるヘッダ領域およびフッタ領域)を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置11および端末装置12のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
【0113】
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12として機能させるために、コンピュータまたは携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11または端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることにより実現可能である。
【符号の説明】
【0114】
10 ゲームシステム
11 サーバ装置
12 端末装置
13 サーバ通信部
14 サーバ記憶部
15 サーバ制御部
16 ネットワーク
17 ユーザ情報
18 端末通信部
19 端末記憶部
20 表示部
21 端末制御部
22 仮想空間
23 キャラクタ
23a 顔
24 仮想カメラ
25 視界
26、260 ゲーム画面
27 仮想空間表示領域
28 操作領域
29 テロップ画像
30 マスク画像
310 時間インジケータ
320 マーカ
330 特定時間帯
340 演出
【要約】
【課題】ゲーム画面上の演出に対するユーザの注目度を向上させるプログラム、ゲームの制御方法、および情報処理装置を提供する。
【解決手段】プログラムは、情報処理装置12に、仮想空間内で移動するゲーム媒体23をゲーム画面26上に表示させるステップと、ゲーム媒体23の少なくとも一部23aに対応するゲーム画面26上の第1の領域を設定するステップと、ユーザ入力に応じてゲーム画面26上の第2の領域を移動させるステップと、所定のゲーム期間において、第2の領域が第1の領域を包含しているか否かを判定するステップと、第2の領域が第1の領域を包含していない場合、課題達成に失敗したとの判定、および、所定のパラメータの増減のうち、少なくとも一方を実行するステップと、を実行させる。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10