【実施例1】
【0011】
図1〜
図5に示す本発明の実施例1において1はクリップ装置であって、このクリップ装置1は、ストレート形態の第1の挟持体2と、この第1の挟持体2と開閉形態で一体化されて挟持される品である二股ソケット24を該第1の挟持体2とで付勢閉じ挟持するストレート形態の第2の挟持体4と、この第2の挟持体4を首振り形態および首回し形態で取り付けるための取付け部材5(ここではフレキシブルチューブであり、雄ネジ部(図示せず省略。雌ネジでもよい。)を有する先端部材7が設けられている)に取り付ける連結体6とからなっている。
【0012】
第1の挟持体2は、
挟持部分支持部9、指当て部分10とからなる挟持体本体11と、
挟持部分支持部9に設けられた軸受け孔12を有する本体側軸受け部13a、13bと、
挟持部分支持部9と指当て部分10の間で本体側軸受け部13a、13bの反対側に設けられた、軸受け孔14を有する軸受け部15a、15bと、
挟持体本体11と別体とされ第1の挟持部分17と、
この第1の挟持部分17の略中央に開口された本体側軸受け部13a、13bが入る開口部18と、
この開口部18の両側に本体側軸受け部13a、13bと同じ方向で設けられた、軸受け孔19を有する挟持部分側軸受け部20a、20bと、
合わせた本体側軸受け部13a、13bと挟持部分側軸受け部20a、20bを結合(連結)して、第1の挟持部分17を挟持部分支持部9から離して振れ可動状態(天秤振れ状態)とした、合わさった軸受け孔12と軸受け孔19に通したピン、ネジ付きピンなどからなる軸受け結合手段21と、
第1の挟持部分17の挟持部位に形成された、挟持される品である二股チューブ23、23部分や二股ソケット24部分が入る湾曲の凹み部25a、25bとからなっている。
【0013】
第2の挟持体4は、
第2の挟持部分27、指当て部分28とからなる挟持体本体29と、
第2の挟持部分27と指当て部分28の間に設けられた、軸受け孔30を有する軸受け部31a、31bと、
指当て部分28を延長してなる延長部32と、
この延長部分32にあけられた首振り機構形成孔33と、
第2の挟持部分27の挟持部位に形成された、二股チューブ23部分や二股ソケット24部分が入る湾曲の凹み部34a、34bとからなっている。
【0014】
連結体6は、第1の連結部分36、該第1の連結部分36から略垂直に曲がった形態で形成された第2の連結部分37と、第1の連結部分36にあけられた首振り機構形成孔38と、
第2の連結部分37にあけられた首回し機構形成孔39とからなっている。
【0015】
以上の部品構成に、コイルばねからなる付勢手段41、軸受け結合手段42、首振り機構形成部品群43を加えてクリップ装置1を組立形成する。
すなわち、
第1の挟持体の2の軸受け部15a、15bに間に付勢手段41のコイル部分をセットしコイル孔と軸受け孔14、14を合わせ、それを軸受け部31a、31bの軸受け孔30、30に合わせ、軸受け孔14、14、コイル孔および軸受け孔30、30に軸受け結合手段42を通して第1の挟持体と第2の挟持体を結合(連結)し一体化する。
首振り機構形成孔33と首振り機構形成孔38を合わせ首振り機構形成部品群43によって結合(連結)して首振り機構部44を形成する。
第1の挟持体2と前記第2の挟持体4とでクリップ本体45を形成している。
【0016】
第1の挟持部分17および第2の挟持部分27の挟持部位はゴム製部材、ビニール製部材などの合成樹脂製部材などの被覆部材46によって被覆されている。
【0017】
首振り機構形成部品群43は、
連結体6と挟持体本体29の間に位置される、首振り機構形成孔33、38と同じ孔径の波形ワッシャー48(スプリングワッシャ)と、
挟持体本体29の外側に位置される、連結体6と挟持体本体29の幅と略同じ幅の円盤体からなり、中央にネジ通し孔49を有するプレート50と、
ネジ通し孔49に通される締め付けネジ51と、
首振り機構形成孔38、波形ワッシャー48、首振り機構形成孔33に通され、これらを軸支する軸支凸部53、締め付けネジ51が螺合する貫通ネジ孔であるネジ孔54、連結体6と挟持体本体29の幅と略同じ幅のフランジ55とからなるプレート56と、
ネジ孔54から突き出た締め付けネジ51の突出ネジ部分に螺合するナット57とからなっている。
軸支凸部53の突き出し長さは、「(連結体6の厚み+挟持体本体29の厚み+開放状態の波形ワッシャー48の付勢方向幅=締め付け前長さ)」よりも長く、締め付け長さ前長さでの突出部分は首振り機構形成孔33の途中まで入る長さとなっている。
締め付けネジ51をネジ孔54に螺合させて締め付けて行くことによって、軸支凸部53は首振り機構形成孔33に奥深く入って行きプレート50とプレート56は近づけられて、波形ワッシャー48を押し潰しその付勢力を増大させ、よって、クリップ本体45の首振り摩擦抵抗を増大させる。
【0018】
先端部材7の先端には雄ネジ(図示せず省略)が突出され、金属製ワッシャー、合成樹脂製ワッシャーの組み合わせと、前記雄ネジ螺合するナット59と、首回し機構形成孔39とによって首回し機構部60を形成している。
【0019】
首振り機構部、首回し機構部は上記構成に限定されず、金属ワッシャーとゴム製部材などの他の方法でもよい。
【実施例3】
【0021】
図7に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、第2の挟持部分27を第1の爪27aと第2の爪27bとからなる二股形態とし、前記第1の爪27aと前記第2の爪27bの先端側が閉部位の無い開放形態とされて、挟持される部位に突起体を有する挟持される品である二股ソケット24の管連結部位である突起体70、71が、前記第1の爪27aと前記第2の爪27bの先端に当ることなく該先端からその間に入って、該第1の爪27aと該第2の爪27bに挟持されない形態で納まるようにした突起体入り部位72を設けてなることを特徴とするクリップ装置73を形成した点にある。
二股ケット24は人工呼吸器、吸気装置などの管を連結する二股ソケットがある。この二股ソケット24には枝分かれ部位74、75のそれぞれに、他の薬品などを注入するための注入部位である2つの突起体70、71が設けられ、この突起体71、72には薬品注入用の管(図示せず)が連結されて薬品が注入される。
しかるに、この2つの突起体70、71は開放されている第1の爪27aと第2の爪27bの間をその爪の先端に当ることなく突起体入り部位72に入り納まるので、突起体70、71に連結された管(図示せず省略)を該突起体70、71から外すことなく、クリップ装置73を二股ソケット24から着脱自在にできる、ないし、二股ソケット24を突起体70、71に管(図示せず)を連結させたままクリップ装置73から着脱自在にできる。
【0022】
第1の挟持部分17および第2の挟持部分27あるいはいずれか一方の挟持部分を第1の爪27aと第2の爪27bとするのもよい。
【実施例4】
【0023】
図8に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、第2の挟持部分27が第1の挟持部分17よりも横幅が狭い細形態挟持部分77とされ、細形態挟持部分77の幅を狭くしたことによって前記第1の挟持部分17の対向重なる側に空間部位からなる突起体避け部位78が形成され、挟持される部位に突起体を有する挟持される品である二股ソケット24の管連結部位である突起体70、71が、前記細形態挟持部分77の先端に当ることなく前記突起体避け部位78に位置されることを可能としたクリップ装置79を形成した点にある。
このような形態としても、前記実施例3と同様な使い方、操作が可能である。
【0024】
第1の挟持部分17と第2の挟持部分27のいずれか一方の挟持部分が他方の挟持部分よりも横幅が狭い細形態挟持部分77とするのもよい。
【0025】
<付記>
[付記1の発明]
第1の挟持部分、第1の指当て部分とからなる第1の挟持体と、
この第1の挟持体と開閉自在形態で一体化された、第2の挟持部分、第2の指当て部分とからなる第2の挟持体と、
前記第1の挟持体と前記第2の挟持体からなるクリップ本体と、
前記第1の挟持体と前記第2の挟持体を付勢閉じ状態とし、かつ、挟持される品を前記第1の挟持部分と前記第2の挟持部分によって付勢挟持させる付勢手段と、
第1の連結部分、該第1の連結部分から略垂直に曲がった形態で形成された第2の連結部分とからなる連結体と、
前記第1の挟持部分および前記第2の挟持部分あるいはいずれか一方の挟持部分を二股形態として形成した第1の爪、第2の爪と、
前記第1の爪と前記第2の爪の先端側が閉部位の無い開放形態とされて、挟持される部位に突起体を有する挟持される品の該突起体が、前記第1の爪と前記第2の爪の先端に当ることなく該先端からその間に入って、該第1の爪と該第2の爪に挟持されない形態で納まるようにした突起体入り部位とからなることを特徴とするクリップ装置。
[付記2の発明]
第1の挟持部分、第1の指当て部分とからなる第1の挟持体と、
この第1の挟持体と開閉自在形態で一体化された、第2の挟持部分、第2の指当て部分とからなる第2の挟持体と、
前記第1の挟持体と前記第2の挟持体からなるクリップ本体と、
前記第1の挟持体と前記第2の挟持体を付勢閉じ状態とし、かつ、挟持される品を前記第1の挟持部分と前記第2の挟持部分によって付勢挟持させる付勢手段と、
第1の連結部分、該第1の連結部分から略垂直に曲がった形態で形成された第2の連結部分とからなる連結体と、
前記第1の挟持部分と前記第2の挟持部分のいずれか一方の挟持部分が他方の挟持部よりも横幅が狭い形態とされた細形態挟持部分と、
前記一方の挟持部分の幅を狭くしたことによって前記他方の挟持部分の対向側に空間部位からなる突起体避け部位が前記細形態挟持部分の隣に形成され、挟持される部位に突起体を有する挟持される品の該突起体が、前記細形態挟持部分の先端に当ることなく前記突起体避け部位に位置されることを可能としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリップ装置。