(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにおいて、
前記管理サーバおよび前記各管理対象マシンが、前記複数の汎用ポートとは別にポート番号ごとに利用目的が指定された複数の専用ポートを有すると共に、
前記管理サーバが、
当該管理サーバによって新たに設定されたポート番号情報を含んだポート番号ファイルが格納された管理サーバ側記憶手段と、通信に失敗した場合に前記管理対象マシンから前記専用ポートを介して成されるポート番号ファイルの要求に応じて前記ポート番号ファイルを前記管理サーバ側記憶手段から取り出して前記管理対象マシンに前記専用ポートを介して送信するファイルサーバ部とを備えたことを特徴とするポート番号特定システム。
異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにあって、
マネージャ側デプロイメント機能が前記管理対象マシンに対してオペレーティングシステムの設定情報を配信し、
前記オペレーティングシステムの設定情報に基づいてエージェント側デプロイメント機能がオペレーティングシステムを構築し、
ポート番号ファイル確認機能が管理対象マシン側記憶手段にポート番号ファイルが格納されているか否かを確認し、
前記ポート番号ファイルが格納されている場合に、接続判定機能が予め接続先として設定されたポート番号の汎用ポートに接続することができるか否か判定し、
前記ポート番号に接続できなかったために通信に失敗した場合に、ポート番号ファイル取得指令機能が前記ポート番号ファイルの取得指令をファイル取得手段に送信し、
前記ファイル取得指令を受けたファイル取得手段が前記ポート番号ファイルを専用ポートを介して前記管理サーバに対して要求し、
前記ポート番号ファイルの要求をポート番号ファイル要求受付機能が前記専用ポートを介して受け付け、
前記ポート番号ファイル受付機能で受け付けた前記要求に基づいてポート番号ファイル読込機能が管理サーバ側記憶手段からポート番号ファイルを読み込み、
前記読み込んだポート番号ファイルをポート番号ファイル送信機能が前記ポート番号ファイル要求の送信元に対して前記専用ポートを介して送信し、
前記ポート番号ファイル送信機能によって送信された前記ポート番号ファイルを前記ポート番号設定手段が管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段に格納し、
前記管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段に格納された前記ポート番号ファイルに基づいてポート番号特定機能が前記接続先のポート番号を特定するようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御方法。
異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにあって、
前記管理対象マシンに対してオペレーティングシステムの設定情報を配信するマネージャ側デプロイメント機能、
通信に失敗した場合に専用ポートを介して前記管理対象サーバから送信されるポート番号ファイルの要求を受け付けるポート番号ファイル要求受付機能、
前記ポート番号ファイル要求に基づいて管理サーバ側記憶手段からポート番号ファイルを読み込むポート番号ファイル読込機能、
前記読み込んだポート番号ファイルを前記ポート番号ファイル要求の送信元に対して前記専用ポートを介して送信するポート番号ファイル送信機能、
を実行可能にプログラム化し、これを前記管理サーバが予め備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御用プログラム。
異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにおいて、
前記管理サーバから配信されるオペレーティングシステムの設定情報に基づいてオペレーティングシステムを構築するエージェント側デプロイメント機能、
管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段にポート番号ファイルが格納されているか否かを判定するポート番号ファイル確認機能、
前記ポート番号ファイルが格納されている場合で、且つ予め接続先として設定されたポート番号に接続することができるか否か接続判定機能が判定し、
前記接続判定機能によって接続できなかったために通信に失敗したと判定された場合に、ファイル取得手段に対してポート番号ファイルを取得するように指令するポート番号ファイル取得指令機能、
前記ポート番号ファイル取得指令機能による指令に基づいて前記ポート番号ファイルを専用ポートを介して前記管理サーバに要求するファイル取得機能、
前記管理サーバから前記専用ポートを介して送信される前記ポート番号ファイルに基づいて前記接続先のポート番号を特定するポート番号特定機能、
を実行可能にプログラム化し、これを前記管理対象マシンが予め備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御用プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔実施形態〕
以下、本発明に係るポート番号特定システム一実施形態を、
図1乃至
図15に基づいて説明する。
【0021】
まず最初に、本実施形態のポート番号特定システムは、
図1に示すように、管理用ネットワーク20を介して管理対象マシン30を管理および制御する管理サーバ10と、管理サーバ10および管理対象マシン30に接続されたネットワークインフラである管理用ネットワーク20と、管理用ネットワーク20を介して管理サーバ10によって管理および制御される管理対象マシン30乃至50とを備えている。
【0022】
図1は、本実施形態を模式的に説明するための例示であって、システム構成を制限するものではない。すなわち、管理対象マシン30乃至50は、管理および制御するシステムに応じて任意の台数として構成可能である。本実施形態では、管理対象マシン30乃至50のうち、管理対象マシン30と管理サーバ10との処理動作について説明する。
【0023】
前述した管理サーバ10の論理的な構造を模式的に示すと
図2のようになる。
図2に示すように、管理サーバ10は、管理対象マシン30と接続しシステムをデプロイするアプリケーション部12と、管理サーバ10のポート番号が記録されたポート番号ファイル11aを格納する管理サーバ側記憶手段11と、ポート番号ファイル11aを管理用ネットワーク20を介して外部に送信するファイルサーバ部13とを備えている。
【0024】
一方、前述した管理対象マシン30の論理的な構造を模式的に示すと
図3のようになる。
図3に示すように、管理対象マシン30は管理サーバ10と接続しシステムをデプロイされるアプリケーション部31と前述したポート番号ファイル11aと同じ内容のファイルを格納する管理対象マシン側記憶手段33とを備えている。
【0025】
ここで、前述したデプロイ(deploy)とは、ネットワークを介してシステムを利用可能に設定することを示す。管理サーバ10は、ネットワーク20を介して管理対象マシン30に接続し、この管理対象マシン30にシステムをデプロイすることにより、管理対象マシン30を利用可能にする。
【0026】
前述したアプリケーション部31は、管理サーバ10からポート番号ファイル12を取得し管理対象マシン側記憶手段33に格納すると共にこのポート番号ファイル12の内容に基づいて管理サーバ10のポート番号を特定するポート番号設定手段32を有している。
【0027】
これにより、アプリケーション部31は、ポート番号特定手段32によって特定された管理サーバ10のポート番号を接続先として設定し、管理サーバ10との通信を行うことができる。
【0028】
前述したポート番号ファイル11aは、
図4に示すように、ポート番号ファイル情報として、ポート番号ファイル11aに付けられる名前であるファイル名11a1、管理サーバ10のアプリケーション部12が管理対象マシン30と通信するために使用するポート番号の情報である管理サーバ用ポート番号情報11a2、管理対象マシン30が管理サーバ10と通信するために使用するポート番号の情報である管理対象マシン用ポート番号情報11a3とを含む。
【0029】
前述した管理サーバ10の内容について
図5に基づいてさらに詳細に説明する。
管理サーバ10は、管理用ネットワーク20との接続口となる通信ポート14を備えている。この通信ポート14は汎用ポート14aと専用ポート(Well−knownポート)14bとを有している。
【0030】
前述した汎用ポート14aは、利用目的に制限がなく異なるポート番号を備えた複数の通信ポート(汎用ポート)から構成され、アプリケーション部12は複数の通信ポート中から予め指定されたポート番号のポートを使用して通信を行う機能を有している。
【0031】
また、前述しWell−knownポート14bは、ポート番号ごとに使用目的が予め指定され異なるポート番号を備えた通信ポートから構成されている。このWell−knownポート14bは、
図5に示すようにポート番号がxxである専用ポート10xxは、ファイルの送受信用専用のポートである。
【0032】
ここで、前述したアプリケーション部12は後述する管理対象マシン30のエージェント側デプロイメント機能31aと通信を行いデプロイメント機能を実現するマネージャ側デプロイメント機能12aを有している。
【0033】
前述したアプリケーション部12は、通信ポート14aを介して管理対象マシン30のアプリケーション部31と通信しデプロイするマネージャ側デプロイメント機能12aと、ポート番号ファイル11aに基づいて使用するポート番号を設定するポート番号設定機能12bと、管理サーバ10に予め備えられた入力手段15を介して外部入力される情報に基づいてポート番号ファイル11aの生成、変更および削除を行うポート番号ファイル管理機能13cとを有している。
【0034】
これにより、ユーザが入力手段15を介してアプリケーション部12を操作することで、ポート番号ファイル管理機能12cがポート番号ファイル11aの内容を変更し、この変更内容をアプリケーション部12に反映させることができる。
【0035】
前述したファイルサーバ13は、Well−knownポート14bを介してポート番号ファイル11aの要求を受け付けるポート番号ファイル要求受付機能13bと、このポート番号ファイル要求受付機能13bで受け付けた要求に基づいてポート番号ファイル11aを読み込むポート番号ファイル読込機能13cと、このポート番号ファイル読込機能13cで読み込んだ内容をWell−knownポート14bを介して管理対象マシン30に送信するポート番号ファイル送信機能13aとを有している。
【0036】
これにより、外部からポート番号ファイルの要求をポート番号ファイル要求受付機能13bが受け付け、この要求を受けてポート番号ファイル読込機能13cがポート番号ファイル11aを読み込むことができる。
【0037】
前述した管理対象マシン30の内容について
図8に基づいてさらに詳細に説明する。
管理対象マシン30は、管理用ネットワーク20との接続口となる通信ポート34を備えている。この通信ポート34は異なるポート番号を備えた複数の通信ポートから構成され、アプリケーション部31は複数の通信ポートの中から予め指定されたポート番号のポートを使用して通信を行う機能を有している。
【0038】
前述したアプリケーション部31は、管理サーバ10のマネージャ側デプロイメント機能12aと通信を行い、デプロイメント機能を実現するエージェント側デプロイメント機能31aを有している。
【0039】
アプリケーション部31はポート番号特定手段32を備え、このポート番号特定手段32は管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段33にポート番号ファイル33aが格納されているか否か確認するポート番号ファイル確認機能32aを有している。
【0040】
また、アプリケーション部31はファイル取得手段31bを備え、このファイル取得手段31bは管理サーバ10のWell−knownポート14bの専用ポート10xxを介してファイルサーバ部13と通信を行い、管理サーバ側記憶手段11から指定されたファイルを要求し取得したファイルを管理対象マシン側記憶手段33に格納する機能を有している。
【0041】
これにより、管理サーバ10のポート番号が不明な場合であっても、ファイル取得手段31bがファイル送受信用のWell−knownポートである専用ポート10xxを介して管理サーバ10に接続し、管理サーバ側記憶手段11に格納されたファイルを取得し管理対象マシン側記憶手段33に記憶させることができる。
【0042】
前述したポート番号特定手段32は、ポート番号ファイル33aが格納されていない場合、および通信に失敗した場合には、ポート番号ファイル11aを取得するようにファイル取得手段31bに指令するポート番号ファイル取得指令機能32cを有している。
【0043】
これにより、ポート番号ファイル取得指令機能32cがファイル取得手段31bに対してポート番号ファイル11aを取得するように指令し、ファイル取得手段31bは管理サーバ10からポート番号ファイル11aを取得し管理対象マシン側記憶手段33に記憶させることができる。
【0044】
また、ポート番号特定手段32は、管理対象マシン側記憶手段33に格納されたポート番号ファイル33aに記録された管理サーバ10のポート番号に基づいて、アプリケーション部31の接続先である管理サーバ10のポート番号を特定するポート番号特定機能32dを有している。
【0045】
これにより、管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが存在するか否かポート番号ファイル確認機能32aが確認し、ポート番号ファイル33aが存在する場合に接続判定機能32bがポート番号ファイル33aに記録されたポート番号に接続できるか否かを判定し、接続できない場合および通信エラーが発生した場合に、ポート番号ファイル取得指令機能32cがポート番号ファイル11aを取得するようにファイル取得手段31b指令し、この指令を受けたファイル取得手段31bがWell−knownポートを介して管理サーバ10に対してポート番号ファイル11aを要求し、当該要求に基づいて管理サーバ10から送信されるポート番号ファイル11aの内容と同じ内容のファイルをポート番号ファイル33aとして生成し、このポート番号ファイル33aを管理対象マシン側記憶手段33に格納し、この管理対象マシン側記憶手段33に格納されたポート番号ファイル33aの内容に基づいてポート番号特定機能32dが管理サーバ10のポート番号を特定し、特定したポート番号をアプリケーション部31が管理サーバ10の接続先ポート番号として設定することができる。
【0046】
これにより、エージェント側デプロイメント機能31aは、ポート番号特定機能32dによって特定された通信ポートを介してマネージャ側デプロイメント機能12aと通信を行い、システムのデプロイを行うことができる。
【0047】
さらに、ポート番号特定手段32が、ファイル取得手段31bに対して管理サーバ10からポート番号ファイル11aを取得するように指令し、当該指令によって取得したポート番号ファイル11aの内容に基づいて管理サーバ10との通信に使用するポート番号を特定することにより、管理サーバ10のポート番号が変更された場合においても容易にポート番号を特定することができる。
【0048】
〔実施形態の動作〕
次に、ポート番号特定システムの全体的な動作を
図5乃至
図15に基づいて説明する。
【0049】
まず最初に、管理対象マシン30に、アプリケーション部31をインストールした直後などのように、管理対象マシン側記憶手段33に、ポート番号ファイル33aが存在しない場合の動作について説明する。
【0050】
OSの起動などにより、管理対象マシン30のアプリケーション部31の起動が指示されると(
図10:ステップS101/サービス起動工程)、ポート番号特定手段32のポート番号ファイル確認機能32aは、管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが格納されているか確認する(
図10:ステップS102/設定ファイル確認工程)。
【0051】
ポート番号ファイル確認機能32aによりポート番号ファイル33aが管理対象マシン側記憶手段33に格納されていないことを確認すると(
図10:ステップS102のYes)、ポート番号ファイル取得指令機能32cはファイル取得手段31bに対してポート番号ファイル11aを取得するように指令し、この指令を受けたファイル取得手段31bはファイルサーバ部13とWell−knownポートを介した通信を行い、ポート番号ファイル格納手段11に格納されているポート番号ファイル11aの内容を取得し、取得したポート番号ファイル11aの内容と同じ内容のファイルをポート番号ファイル33aとして生成して管理対象マシン側記憶手段33に格納する(
図10:ステップS103/ポート番号ファイル取得工程)。
【0052】
その後、ポート番号ファイル特定機能32dは、管理対象マシン側記憶手段33に格納されたポート番号ファイル33aの管理サーバ10のポート番号情報に基づいて接続先ポート番号を特定する(
図10:ステップS104/ポート番号特定工程)。
【0053】
これにより、アプリケーション部31の接続先として、管理サーバ10によって指定された通信ポートが設定され、エージェント側デプロイメント機能31aは管理サーバ10と通信し(
図10:ステップS105/通信開始工程)、デプロイメント機能を実現することができる。
【0054】
次に、管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが存在する場合の動作について説明する。
【0055】
OSの起動などによって管理対象マシン30のアプリケーション部31の起動が指示されると(
図10:ステップS101/サービス起動工程)、ポート番号設特定段32のポート番号ファイル確認機能32aは管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが格納されているか確認する(
図10:ステップS102/設定ファイル確認工程)。
【0056】
ポート番号ファイル確認機能32aにより管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが格納されていることを確認すると、ポート番号設特定機能32dはポート番号ファイル33aに記録された管理サーバ10のポート番号に基づいてアプリケーション部31の接続先を設定し(
図10:ステップS104/ポート番号設定工程)、エージェント側デプロイメント機能31aは管理サーバ10と通信ポート14aを介した通信を行う(
図10:ステップS105/通信開始工程)。
【0057】
次に、ディスクイメージをポート番号の異なる別システムに持っていったときなどのように、通信先のポート番号を知る術がなく通信に失敗する場合の動作について説明する。
【0058】
例として、
図5および
図8に示すシステムAで採取したディスクイメージを
図6および
図9に示すようなシステムBへ持って行き、OSの自動セットアップを行うことを想定する。
図12(A)および
図12(B)に示すように、システムAの管理サーバのアプリケーションのポート番号をaa、システムBの管理サーバのアプリケーションのポート番号をbb、システムAの管理対象マシンのアプリケーションのポート番号をcc、システムBの管理対象マシンのアプリケーションのポート番号をddとする。
【0059】
システムAでディスクイメージを取得すると、ポート番号情報として、管理サーバのアプリケーションのポート番号がaa、管理対象マシンのアプリケーションのポート番号cc、として固定値で採取される。このとき、管理対象マシン30の管理対象マシン側記憶手段33に格納されている、ポート番号ファイル33aも同時に採取される。このポート番号ファイル33aには、管理サーバ用ポート番号情報としてaa、管理対象マシン用ポート番号情報としてcc、が記載されている。
【0060】
このシステムAで採取したディスクイメージをシステムBへ持って行き、OSの自動セットアップを行うと、
図13(A)に示すように、管理サーバ10側のアプリケーション部12のポート番号がaa、管理対象マシン30側のアプリケーション部31ポート番号がcc、としてOSが自動セットアップされる。
【0061】
次に、OSの起動により管理対象マシン30のアプリケーション部31の起動が指示されると、前述で示した手順により、ポート番号特定手段32はポート番号ファイル33aの情報をもとにポート番号を設定する。
【0062】
ここで、ポート番号ファイル33aには、管理サーバ用ポート番号情報がaa,管理対象マシン用ポート番号情報がcc、として設定される。その後、個性反映のためアプリケーション部31はシステムBの管理サーバ10のアプリケーション部12と通信を試みる。しかし、システムBの管理サーバ10のアプリケーションのポート番号はbbであるため、ポート番号が異なり通信に失敗する。
【0063】
通信の失敗を受けるとポート番号特定手段32は、ファイル取得手段31bに対してポート番号ファイル11aを取得するように指令し、この指令を受けたファイル取得手段31bはシステムBの管理サーバ10のファイルサーバとWell−knownポート14bを使用した通信を行い、管理サーバ側記憶手段11に格納されているポート番号ファイル11aの内容を取得し、取得した内容と同じ内容のファイルをポート番号ファイル33aとして生成して管理対象マシン側記憶手段33に格納する。
【0064】
ここで、前述したポート番号ファイル33aには、
図13(B)に示すように、管理サーバ10のポート番号情報としてbb、管理対象マシン30のポート番号情報としてddが記載されている。
【0065】
続いてポート番号特定手段32はポート番号ファイル33aの内容に基づいて管理サーバ10のポート番号を設定し、エージェント側デプロイメント機能31aはファイル取得手段31bによって設定されたポート番号の通信ポート14aを接続先として管理サーバ10と通信を行いデプロイメント機能を実現する。
【0066】
ここで、管理サーバ10のIPアドレスの取得方法については、何らかの方法で取得するものとする。取得方法の一例を挙げるとDHCPを指定したブロードキャストやIPアドレスをユーザが入力するなどである。
【0067】
次に、管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが存在するがポート番号の設定変更などにより通信に失敗する場合の動作について説明する。例として、システムA内の管理対象サーバのポート番号を変更する場合を想定する。
【0068】
まず、ポート番号の初期値として
図14(A)に示すように、システムAの管理サーバのアプリケーションのポート番号をaa、システムAの管理対象マシンのアプリケーションのポート番号ccとする。また、システムAに管理対象マシンには、ポート番号ファイル11aが格納されているものとする。
【0069】
このポート番号ファイル12には、
図14(A)に示すように、管理対象サーバ10のポート番号としてaa、管理対象マシン30のポート番号としてccが記載されているものとする。
【0070】
このシステムAにおいて、
図14(B)に示すように、管理サーバ10のポート番号をaaからeeへ変更した場合について説明する。
【0071】
ポート番号ファイル管理機能12cは、入力手段15を介して外部から入力される情報に基づいてポート番号ファイル11aの管理サーバのポート番号をaaからeeに書き換える。
【0072】
前述したポート番号ファイル管理機能12cによってポート番号ファイル11aの内容が更新されると、アプリケーション部12は任意のタイミングでポート番号ファイル11aの内容に記載されているポート番号を管理サーバ10に設定し、アプリケーション部12は管理サーバ10のポート番号をaaからeeに変更する。
【0073】
この状態で管理対象マシン30のアプリケーション31が管理サーバ10との通信を試みた場合、管理サーバ10のポート番号が異なるため通信に失敗する(
図11:S201)。
【0074】
通信に失敗する理由は、
図14(B)に示すように、ポート番号ファイル11aには、管理サーバ用ポート番号としてaa、管理対象マシン用ポート番号情報としてccが記載されており、管理対象マシン30から管理対象サーバ10への通信で使用するポート番号がaaと設定されているためである。
【0075】
通信に失敗すると、ポート番号特定手段32はファイル取得手段31bに対してポート番号ファイルを取得するように指令し、この指令を受けたファイル取得手段31bはファイルサーバ部13とWell−knownポート14bを使用した通信を行い、管理サーバ側記憶手段11に格納されているポート番号ファイル11aの内容を要求する(
図11:S202)。
【0076】
ポート番号ファイル要求受付機能13bがファイル取得手段31bからのポート番号ファイル11aの要求を受け付けると、ポート番号ファイル読込機能13cが管理サーバ側記憶手段11に格納されたポート番号ファイル11aの内容を読み込み、ポート番号ファイル送信機能13aがポート番号ファイル読込機能13cの読み込んだ内容をWell−knownポート14bを介してポート番号ファイル11aの要求を送信した送信元に送信する。
【0077】
これにより、ポート番号ファイル11aの内容が管理サーバ10から管理対象マシン30に対して送信され、管理対象マシン30は管理サーバ10のポート番号を知ることができる。
【0078】
ファイル取得手段31bは、管理サーバ10からWell−knownポート14bを介してポート番号ファイル11aの内容を取得すると、このポート番号ファイル11aと同じ内容のファイルとしてポート番号ファイル33aを生成し、この生成したポート番号ファイル33aを管理対象マシン側記憶手段33に格納する(
図11:S203)。
【0079】
このポート番号ファイル33aには、
図15に示すように、管理サーバ用ポート番号情報としてee、管理対象マシン用ポート番号情報としてcc、が記載されている。このポート番号ファイルをもとにポート番号を設定し、管理サーバと通信を行う(
図11:S204)。
【0080】
これにより、エージェント側デプロイメント機能31aは、ポート番号特定手段32によって特定された汎用ポート14aを接続先としてマネージャ側デプロイメント機能12aと通信を行い、デプロイメント機能を実現することができる。
【0081】
ここで、上述した一実施形態での動作内容に関する、マネージャ側デプロイメント工程、ポート番号ファイル要求受付工程、ポート番号ファイル読込工程、およびポート番号ファイル送信工程等の各工程にかかる実行内容をプログラム化し、これを管理サーバ10が予め有しているコンピュータに機能させるような構成としてもよい。
【0082】
また、上述した一実施形態での動作内容に関する、エージェント側デプロイメント工程、ポート番号ファイル確認工程、ポート番号ファイル要求工程、ポート番号ファイル取得工程、およびポート番号ファイル設定工程等の各工程にかかる実行内容をプログラム化し、これを管理対象マシン30が予め有しているコンピュータに機能させるような構成としてもよい。
【0083】
なお、これらの場合、本プログラムは、非一時的な記録媒体、例えば、DVD、CD、フラッシュメモリなどに記録されてもよい。その場合、本プログラムは、記録媒体からコンピュータによって読み出され、実行されるものとする。
【0084】
また、上述した実施形態では管理対象マシン30乃至50のうち、管理対象マシン30と管理サーバ10との処理動作について説明したが、管理対象マシン40および50についても管理対象マシン30と同じように作用するため、同等の効果を得ることができる。
【0085】
(実施形態の効果)
以上のように、ポート番号ファイル確認機能32aが管理対象マシン側記憶手段33にポート番号ファイル33aが存在するか否か確認し、ポート番号ファイル33aが存在しない場合、またはポート番号ファイル33aが存在するがこのポート番号ファイル33aに記録された管理サーバ10のポート番号に接続できないと接続判定機能32bが判定した場合、ポート番号ファイル取得指令機能32cがファイル取得手段31bに対してポート番号ファイル11aを取得するように指令し、この指令を受けたファイル取得手段31bは管理サーバ10に対してWell−knownポート14bを介してポート番号ファイル11aを要求し、この要求をポート番号ファイル要求受付機能13bが受け付け、ポート番号ファイル読込機能13cが管理サーバ側記憶手段11からポート番号ファイル11aの内容を読み込み、ポート番号ファイル読込機能13cの読み込んだ内容をポート番号ファイル送信機能13aが管理対象マシン30に対して送信し、ファイル取得手段31bが管理サーバ10から送信されたポート番号ファイル11aの内容と同じ内容のファイルをポート番号ファイル33aとして生成して管理対象マシン側記憶手段33に格納し、ポート番号特定機能32dがポート番号ファイル33aの内容に基づいて管理サーバ10のポート番号を特定し、この特定したポート番号をアプリケーション部31が管理サーバ10の接続先として設定することで、管理サーバ10の通信ポート14aのポート番号が不明な場合であってもポート番号ファイル11aの内容を取得し管理サーバ10のポート番号を取得することが可能となる。
【0086】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下の付記のようになる。
尚、上記実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0087】
(付記1)異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにおいて、
前記管理サーバおよび前記各管理対象マシンが、前記複数の汎用ポートとは別にポート番号ごとに利用目的が指定された複数の専用ポートを有すると共に、
前記管理サーバが、
当該管理サーバによって新たに設定されたポート番号情報を含んだポート番号ファイルが格納された管理サーバ側記憶手段と、前記管理対象マシンから前記専用ポートを介して成されるポート番号ファイルの要求に応じて前記ポート番号ファイルを前記管理サーバ側記憶手段から取り出して前記管理対象マシンに前記専用ポートを介して送信するファイルサーバ部とを備えたことを特徴とするポート番号特定システム。
【0088】
(付記2)付記1に記載のポート番号特定システムにおいて、
前記各管理対象マシンが、
前記管理サーバに対して前記ポート番号ファイルを前記専用ポートを介して要求すると共に当該専用ポートを介して送信される前記ポート番号ファイルを取得するファイル取得手段と、
前記汎用ポートを介した接続が可能か否か判定すると共に接続が不可能であると判定した場合に前記ファイル取得手段に対して前記ポート番号ファイルを取得するように指令するポート番号特定手段とを備え、
前記ポート番号特定手段が、前記ファイル取得手段が取得した前記ポート番号ファイルに基づいて前記指定されたポート番号を特定し前記管理サーバの接続先として使用するように構成したことを特徴とするポート番号特定システム。
【0089】
(付記3)付記1に記載のポート番号特定システムにおいて、
前記管理対象マシンが、前記専用ポートを介して取得した前記ポート番号ファイルを格納する管理対象マシン側記憶手段を備えると共に、
前記ポート番号特定手段が、前記管理対象マシン側記憶手段に前記ポート番号ファイルが格納されているか否かを確認するポート番号ファイル確認機能を有し、
このポート番号特定手段は、前記管理対象マシン側記憶手段に前記ポート番号ファイルが格納されていないと確認した場合に、前記ポート番号ファイルを取得するように指令することを特徴とするポート番号特定システム。
【0090】
(付記4)付記1に記載のポート番号特定システムにおいて、
前記専用ポートを、ファイル単位で情報の送受信を行うファイル送受信専用ポートとしたことを特徴とするポート番号特定システム。
【0091】
(付記5)付記1に記載のポート番号特定システムにおいて、
前記管理サーバが、前記管理対象マシンに対してオペレーティングシステムの設定情報を配信するマネージャ側デプロイメント機能を有すると共に、
前記管理対象マシンが、前記オペレーティングシステムの設定情報に基づいてオペレーティングシステムをセットアップするエージェント側デプロイメント機能を有することを特徴とするポート番号特定システム。
【0092】
(付記6)異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにあって、
マネージャ側デプロイメント機能が前記管理対象マシンに対してオペレーティングシステムの設定情報を配信し、
前記オペレーティングシステムの設定情報に基づいてエージェント側デプロイメント機能がオペレーティングシステムを構築し、
ポート番号ファイル確認機能が管理対象マシン側記憶手段にポート番号ファイルが格納されているか否かを確認し、
前記ポート番号ファイルが格納されている場合に、接続判定機能が予め接続先として設定されたポート番号の汎用ポートに接続することができるか否か判定し、
前記ポート番号に接続できなかった場合に、ポート番号ファイル取得指令機能が前記ポート番号ファイルの取得指令をファイル取得手段に送信し、
前記ファイル取得指令を受けたファイル取得手段が前記ポート番号ファイルを専用ポートを介して前記管理サーバに対して要求し、
前記ポート番号ファイルの要求をポート番号ファイル要求受付機能が前記専用ポートを介して受け付け、
前記ポート番号ファイル受付機能で受け付けた前記要求に基づいてポート番号ファイル読込機能が管理サーバ側記憶手段からポート番号ファイルを読み込み、
前記読み込んだポート番号ファイルをポート番号ファイル送信機能が前記ポート番号ファイル要求の送信元に対して前記専用ポートを介して送信し、
前記ポート番号ファイル送信機能によって送信された前記ポート番号ファイルを前記ポート番号設定手段が管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段に格納し、
前記管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段に格納された前記ポート番号ファイルに基づいてポート番号特定機能が前記接続先のポート番号を特定するようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御方法。
【0093】
(付記7)異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにあって、
前記管理対象マシンに対してオペレーティングシステムの設定情報を配信するマネージャ側デプロイメント機能、
専用ポートを介して前記管理対象サーバから送信されるポート番号ファイルの要求を受け付けるポート番号ファイル要求受付機能、
前記ポート番号ファイル要求に基づいて管理サーバ側記憶手段からポート番号ファイルを読み込むポート番号ファイル読込機能、
前記読み込んだポート番号ファイルを前記ポート番号ファイル要求の送信元に対して前記専用ポートを介して送信するポート番号ファイル送信機能、
を実行可能にプログラム化し、これを前記管理サーバが予め備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御用プログラム。
【0094】
(付記8)異なるポート番号を備えた複数の汎用ポートを有すると共に当該各汎用ポートを介して外部から個別に接続を受け付ける管理サーバと、前記汎用ポートの内の一つを接続先として指定し通信を行う複数の管理対象マシンとを備えたポート番号特定システムにおいて、
前記管理サーバから配信されるオペレーティングシステムの設定情報に基づいてオペレーティングシステムを構築するエージェント側デプロイメント機能、
管理対象マシン側ポート番号ファイル格納手段にポート番号ファイルが格納されているか否かを判定するポート番号ファイル確認機能、
前記ポート番号ファイルが格納されている場合で、且つ予め接続先として設定されたポート番号に接続することができるか否か接続判定機能が判定し、
前記接続判定機能によって接続できなかったと判定された場合に、ファイル取得手段に対してポート番号ファイルを取得するように指令するポート番号ファイル取得指令機能、
前記ポート番号ファイル取得指令機能による指令に基づいて前記ポート番号ファイルを専用ポートを介して前記管理サーバに要求するファイル取得機能、
前記管理サーバから前記専用ポートを介して送信される前記ポート番号ファイルに基づいて前記接続先のポート番号を特定するポート番号特定機能、
を実行可能にプログラム化し、これを前記管理対象マシンが予め備えているコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするポート番号特定システム制御用プログラム。
【0095】
この出願は2011年4月22日に出願された日本出願特願2011−095780を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。