(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示器移動手段は、前記容器搬送手段により搬送されている集品容器の側面で、且つ前記物品収納部から取り出した物品を前記集品容器へ投入する作業者とは反対側の側面に沿って設けられること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のピッキング設備。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。このピッキング設備は、個別の予め登録されたユーザー(仕分け先の一例)からオーダー(注文)を受けた物品を、ユーザーのオーダーが割り付けられた集品容器に集めて配送するピッキング設備である。
図3に本発明の実施の形態におけるピッキング設備の概略構成図を示す。
ピッキング設備は、
集品される物品11(
図4)が収納される収納箱12(
図4)が保管されるストレージラインAと、
ピッキングされた物品11を収納(投入)する集品容器10を直進搬送する容器搬送ライン(容器搬送手段の一例)Bと、
物品11を投入する投入対象の集品容器10であることを表示する投入表示器26(詳細は後述する)をそれぞれ、投入(表示)対象の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインBに沿って移動し、集品が終了すると容器搬送ラインBの上流に戻すように循環搬送するための表示器移動ライン(表示器移動手段の一例)C
から構成されている。
【0017】
『ストレージラインA』;ストレージラインAは、
図4〜
図6に示すように、フローラック(ピッキング棚の一例)15から構成され、フローラック15は、1種類(1品目)の物品11が収納された収納箱12が載置される(収納される)間口16(物品収納部の一例)を複数列有する棚17を、上下に複数段(本実施の形態では3段;3段以上が好ましい)配置して構成され、複数の間口16(本実施の形態では、棚が3段で、間口が8列の計24個)毎に、集品容器10へ集品する物品11の取り出し作業を実行するピッキングゾーンPが設定(形成)されている。そして、ピッキングゾーンP毎にそれぞれ、ピッキング作業を行う作業者(ピッキング作業者)Hが1人ずつ配置され、ゾーンコントローラ24(
図12)が備えられている。またこれら作業者Hを挟んで、ストレージラインA(フローラック15)と容器搬送ラインBは反対側に配置されている。
【0018】
またフローラック15の各棚17の先端(容器搬送ラインBに面する作業者Hの端部)で、各間口16の前面にはそれぞれ、取り出す物品11の数量を表示する数量表示器19Aと、ランプ部を有する完了押釦スイッチ19Bから構成された間口表示器19が設けられている。また完了押釦スイッチ19Bのランプ部の色(ランプの色)は、ピッキングゾーンP毎に交互に異なる色(本実施の形態では、奇数ゾーンは赤色、偶数ゾーンは緑色)としている。また前記収納箱12は、上面が開放され、物品11を上方から取り出すことができる箱(ボックス)にて構成されている。
【0019】
またフローラック15には、ピッキングゾーンP毎に、上流位置に、ピッキング対象の物品11(収納箱12)が収納された間口16が存在する棚17の段数をそれぞれ表示する複数個(本実施の形態では、棚が3段なので3個)のランプ20Aを縦方向に並べてなるベイ表示器20が設けられている。
【0020】
作業者Hは、ベイ表示器20の表示により、ピッキング対象の物品11(収納箱12)が収納された間口16が存在する棚17の段数を特定し、各間口表示器19の表示に従って、間口16(収納箱12)から物品11をピッキングして集品容器10に投入する。なお、集品容器10は、上方が開放された箱形状のコンテナから構成されている。
【0021】
『容器搬送ラインB』;容器搬送ラインBは、フローラック15に沿って集品容器10を搬送する直進搬送ライン21から構成され、アキュムレーションコンベヤ(集品容器1個毎に蓄積・移動可能で、集品容器が互いにぶつからないで集積するように設計されたコンベヤ)から構成され、1個の集品容器10毎に、集品容器10を蓄積・順送り可能なアキュムレーション部22を備えており、各アキュムレーション部22はそれぞれ、公知のように、前に空き(集品容器10が存在しない)のアキュムレーション部22があるとき、集品容器10を前送りする機能を有している。
【0022】
また直進搬送ライン21に、
図3、
図4に示すように、各ピッキングゾーンPに対応して、ピッキングゾーンPにおいて取り出した物品11の投入対象となる複数の集品容器10を区分する投入ゾーンZを設定(形成)しており、投入ゾーンZ毎に、上記アキュムレーション部22は、複数個(実施の形態では6個)設けられ、すなわち各投入ゾーンZは、最大6個(複数個の一例)の集品容器10を蓄積・順送り可能とされている。また投入ゾーンZ毎にそれぞれ、テープスイッチ23が備えられている。
【0023】
また上述したようにアキュムレーション部22は、集品容器10を前送りする機能を有しているが、各投入ゾーンZの最下流に位置するアキュムレーション部22には、前送りに許可条件が付されており、前に空きのアキュムレーション部22があり、且つ、位置している投入ゾーンZに対応するピッキングゾーンPに設けられたゾーンコントローラ24より前送り許可信号(詳細は後述する)を受け取ったとき、集品容器10を前送りするように構成されている。
【0024】
なお、本実施の形態では、ストレージラインAの各ピッキングゾーンPと容器搬送ラインBの各投入ゾーンZは、集品容器10の搬送方向に並べた同じ区画に位置するように配置されており、互いに正対して配置されているピッキングゾーンPと投入ゾーンZとは、搬送方向にずれがなく配置されている。そして、基本的に、各投入ゾーンZに、容器搬送ラインBにより搬送されてくる各集品容器10に対して、投入ゾーンZに正対して配置されている(前記同じ区画に位置する)ストレージラインAのピッキングゾーンPに保管された物品11が投入され集品されるよう構成されている。以後、全ての投入ゾーンZが配置されているエリアを集品エリアと称す。
【0025】
「投入表示器26」;投入表示器26は、
図1に示すように、アタッチメント(被搬送物の一例)25上に連結されており、表示対象の1台の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインB(直進搬送ライン21)に沿って移動可能とする表示器移動ラインC(表示器移動手段の一例)により移動されている。
投入表示器26は、
図2に示すように、縦長の箱状の表示器本体30と、長軸方向の表示器本体30の表面に順に配置された、第1ランプ部(上流ゾーン表示手段の一例)31、電子ペーパーからなるディジタル表示器(表示画面の一例)32、および第2ランプ部(自ゾーン表示手段の一例)33と、表示器本体30に取り付けられたRFID(Radio Frequency Identification;データを書き込み・消去可能なRFタグ)34、表示器本体30に内蔵された表示器コントローラ35、アンテナ内蔵の無線機(データ受信器の一例)36、およびバッテリ37から構成されており、直進搬送ライン21による集品容器10の搬送方向(以下、容器搬送方向と略す)に、ディジタル表示部32が第1ランプ部31と第2ランプ部33の中央に位置されるように、すなわち容器搬送方向に、下流側から順に第1ランプ部31、ディジタル表示部32、および第2ランプ部33が並ぶように、集品容器10に同期して移動される(詳細は後述する)。前記RFID34に、オーダー・ナンバー(独自の符号の一例)が書き込まれ、記憶される(詳細は後述する)。また投入表示器26にディジタル表示器32を設けることにより、集品容器10を特定できる前記オーダー・ナンバー等を表示でき、集品容器10を特定することを可能としている。
【0026】
第1ランプ部31と第2ランプ部33は、表示器本体30の表面から突出した、2色で点灯・点滅が可能なランプ38と、各ランプ38をカバーするカバー39A,39Bから構成され、第1ランプ部31と第2ランプ部33の表示手段であるランプ38は同一のランプ(ランプの取付金具を含む)を使用しており、相互に付け替え可能な構造となっている。このように、ランプ38(ランプの取付金具を含む)を同一の構造とすることにより、投入表示器26の部品点数を削減でき、低コストによる製作を可能としている。また前記カバー39Aとカバー39Bは互いに交換して取り付け可能に構成されている。
カバー39Aは、容器搬送方向の下流側からランプ38の点灯状態を認識でき、且つ正面から認識できないように、容器搬送方向のみが開放されているカバーであり、またカバー39Bは逆に、正面からランプ38の点灯・点滅状態を認識でき、且つ容器搬送方向の下流側から認識できないように、正面が開放されているカバーである。
【0027】
またこれらランプ部31,33のランプ38と、ディジタル表示器32と、RFID34と、アンテナ内蔵の無線機36は、表示器コントローラ35に接続され、表示器コントローラ35は、RFID34に書き込まれたオーダー・ナンバー(後述する)と、無線機36により受信した指令・データ(詳細は後述する)に基づいて、ランプ部31,33のランプ38の点灯・点滅・消灯(点灯なし)、およびディジタル表示器32の表示を制御している。ディジタル表示器32には、直進搬送ライン21によりストレージラインAを投入表示器26、すなわち集品容器10が移動中には、RFID34に書き込まれた「オーダー・ナンバー」、または無線機36により受信したデータによる「END」が表示される(詳細は後述する)。
またバッテリ37により、ランプ部31,33のランプ38と、ディジタル表示器32と、無線機36と、表示器コントローラ35に給電されている。
【0028】
「アタッチメント25」;前記アタッチメント25には、
図2に示すように、容器搬送方向の両端に、集品容器10の容器搬送方向前面と後面に引っ掛ける(係止する)突起部(係止部の一例)40が設けられ、各投入表示器26は、
図1に示すように、アタッチメント25の両突起部40が集品容器10に係止された状態で、アタッチメント25とともに表示器移動ラインCにより搬送される。
【0029】
「直進搬送ライン21のセンサ類」;
図3に示すように、直進搬送ライン21に沿って、前記投入ゾーンZの上流端(投入ゾーンZの境目)毎に、表示器コントローラ35のRFID34を検出すると、このRFID34に書き込まれたオーダー・ナンバーを読み取るRFIDリーダ(符号読み出し手段の一例)42が設けられている。また各RFIDリーダ42により、RFID34に書き込まれたオーダー・ナンバーが読み取られることにより、RFID34の位置、すなわちRFID34が組み込まれた投入表示器26の位置、すなわち投入表示器26を取り付けた集品容器10の位置が特定される。
また直進搬送ライン21の上方には、投入表示器26の無線機36との間で、データの送受信を行うためのアンテナ43(
図2)が敷設されている。
また直進搬送ライン21には、後述する幅寄せ(傾け)コンベヤ46より上流に、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10の通過を検出する、光電センサからなる容器検出センサ44(
図1)が設けられている。
また直進搬送ライン21には、後述する幅寄せ(傾け)コンベヤ46と往路搬送コンベヤ47より移動されるアタッチメント25(投入表示器26)に対する、容器搬送方向とは直角な左右方向の位置を規定するガイド45(
図1)が、容器搬送方向に設けられている。
【0030】
「表示器移動ラインC」;表示器移動ラインCは、
図1に示すように、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より上流において、集品容器10の背面(短軸方向の側面で且つストレージラインAの作業者Hとは反対側の側面)に沿って、アタッチメント25(投入表示器26)が寄り添い、突起部40が集品容器10の背面に係止し、また容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より下流において、アタッチメント25(投入表示器26)が集品容器10より離脱するように構成されており、幅寄せ(傾け)コンベヤ(寄せ手段の一例)46と、往路搬送コンベヤ(往路搬送手段の一例)47と、幅寄せ(離脱)コンベヤ(離脱手段の一例}48と、復路搬送コンベヤ(復路搬送手段の一例)49とにより循環ループに構成されている。
【0031】
幅寄せ(傾け)コンベヤ46は、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より上流に配置され、容器搬送ラインBにより搬送されている集品容器10に対してアタッチメント25(投入表示器26)を寄せる。
また前記幅寄せ(離脱)コンベヤ48は、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より下流に配置され、容器搬送ラインBにより搬送されている集品容器10よりアタッチメント25(投入表示器26)を離脱させる。
また前記往路搬送コンベヤ47は、直進搬送ライン21のアキュムレーション部22に合わせてアキュムレーション部を備えたアキュムレーションコンベヤからなり、幅寄せ(傾け)コンベヤ46により集品容器10に寄せられた投入表示器26を、集品容器10に同期して(合わせて)、すなわち直進搬送ライン21のアキュムレーション部22の動作と同期して、容器搬送ラインBに沿って搬送する(移動する)。
また復路搬送コンベヤ49は、第1駆動ローラコンベヤ51と、ロープレッシャコンベヤからなる蓄積・切り出しコンベヤ52と、第2駆動ローラコンベヤ53からなり、幅寄せ(離脱)コンベヤ48により離脱されたアタッチメント25(投入表示器26)を、第1駆動ローラコンベヤ51により蓄積・切り出しコンベヤ52へ搬送し、この蓄積・切り出しコンベヤ52に下流から蓄積し、容器搬送ラインBにより搬送されている集品容器10に合わせて切り出し、第2駆動ローラコンベヤ53により幅寄せ(傾け)コンベヤ46へ搬送する。
また幅寄せ(傾け)コンベヤ46から往路搬送コンベヤ47に渡って、アタッチメント25(投入表示器26)を、直進搬送ライン21により移動されている集品容器10へ寄せるように案内し、集品容器10に対向する位置を維持するガイド50が設けられている。このガイド50とアタッチメント25の突起部40の作用、および上述した直進搬送ライン21に設けたガイド45の作用により、直進搬送ライン21のアキュムレーション部22の動作と蓄積・切り出しコンベヤ52のアキュムレーション部の動作の同期が多少ずれても、集品容器10とアタッチメント25(投入表示器26)の位置がずれてしまうことが回避される。
また蓄積・切り出しコンベヤ52の下流端部には、切り出しローラ55と、RFID34を検出し、データの書込み・消去機能を有するRFIDライタ56が設けられている。
【0032】
前記切り出しローラ55は、水平に回転するローラ58の外周の2箇所に対称に、アタッチメント25の突起部40を引っ掛けることができる突起部59を有しており、半回転すると、この突起部59がアタッチメント25の突起部40より外れて、最下流の投入表示器26が搬出され(切り出され)、次のアタッチメント25の突起部40がローラ58の突起部59に引っ掛かり、移動が停止される。この構成により、切り出しローラ55が半回転する毎に、投入表示器26(アタッチメント25)が切り出される。
【0033】
また前記RFIDライタ56は、RFID34を検出すると、前回、投入表示器26のRFID34に書き込まれたオーダー・ナンバーを消去し、その後、RFID34に、これから切り出される投入表示器26が寄り添う集品容器10に割り付けられたオーダー・ナンバー(後述する)を書き込む。
【0034】
『制御構成』;
図7にピッキング設備の制御構成を示す。
ピッキング設備の制御手段として、上記ピッキングゾーンP毎のゾーンコントローラ24に加えて、統括コントローラ62と、通信コントローラ63と、切り出しコントローラ64が備えられている。
【0035】
「通信コントローラ63」;通信コントローラ63には、
図8に示すように、アンテナ43が接続された送受信装置65が接続され、通信コントローラ63は、前記アンテナ43、送受信装置65を介して、各投入表示器26の無線機36とデータの送受信を実行する。詳細については後述する。
【0036】
「統括コントローラ62」;統括コントローラ62には、ピッキングゾーンP毎のゾーンコントローラ24と、通信コントローラ63と、切り出しコントローラ64が接続され、さらに直進搬送ライン21と、表示器移動ラインCの復路搬送コンベヤ49(蓄積・切り出しコンベヤ52)に設けられたRFIDライタ56が接続されている。
そして、統括コントローラ62には、予め次のデータが設定されている。
・注文対象の物品11がそれぞれ格納されているピッキングゾーンPの間口16の配列データ(各物品11に対応するピッキングゾーンPの間口16のデータ)。
統括コントローラ62は次の機能を有している。
(イ).ピッキングゾーンP毎のゾーンコントローラ24と、通信コントローラ63と、切り出しコントローラ64へ作業の開始指令と終了指令を出力する。
(ロ).直進搬送ライン21を起動し、停止する。
(ハ).予め登録された各個別のユーザーからオーダー{注文:各仕分け先からの物品要求情報の一例;物品を特定する情報(例えば、物品の品種、物品名、物品コード等)と数量(個数)からなる単数または複数のデータ}を受け付けると、
図9に示すように、オーダーを受けた予め登録されたユーザーの順に、ユーザーのオーダーに(あるいはユーザー、すなわち仕分け先、または仕分け先の物品要求情報に)、連続したオーダー・ナンバー(独自の符号の一例)を割り付け、各ピッキングゾーンPの各間口16にオーダーの数
量(ピッキング数量)を書き込み、ストレージラインAのピッキングデータを形成する。このとき、ストレージラインAにおいて、各ユーザー・オーダーにおけるピッキングが途中で終了する場合には、ピッキングが終了するゾーン・ナンバーを求めて記憶する。
(ニ).各ユーザーに割り付けたオーダー・ナンバーと、形成したストレージラインAのピッキングデータ(ピッキングが終了するゾーン・ナンバーを含む)を、各ピッキングゾーンPのゾーンコントローラ24へ出力する。
(ホ).表示器移動ラインCの復路搬送コンベヤ49に設けられたRFIDライタ56により、RFID34が検出されると、予め登録されたユーザーの順に、ユーザーのオーダーに割り当てられたオーダー・ナンバーをRFIDライタ56へ出力してRFID34にオーダー・ナンバーを書き込ませる。これにより、投入表示器26に対応する集品容器10に、オーダー・ナンバーが割り付けられる。
【0037】
このように、統括コントローラ62において、直進搬送ライン21の起動・停止が実行され、さらに各ユーザーからの注文(オーダー)が入力されると、ストレージラインAのピッキングデータ(ピッキングゾーンP毎のピッキングデータ)が形成され、各ピッキングゾーンPのゾーンコントローラ24へ出力され、また集品容器10にオーダー・ナンバーが割り付けられる。
【0038】
「切り出しコントローラ64」;切り出しコントローラ64は、表示器移動ラインCの制御用のコントローラであり、切り出しコントローラ64には、
図10に示すように、統括コントローラ62と、直進搬送ライン21の各アキュムレーション部22と、幅寄せ(傾け)コンベヤ46と、往路搬送コンベヤ47の各アキュムレーション部と、幅寄せ(離脱)コンベヤ48と、復路搬送コンベヤ49を形成する第1駆動ローラコンベヤ51、蓄積・切り出しコンベヤ52、および第2駆動ローラコンベヤ53と、切り出しローラ55と、容器検出センサ44が接続されている。
切り出しコントローラ64は次の機能を有している。
(イ).統括コントローラ62から作業の開始指令を入力すると、幅寄せ(傾け)コンベヤ46と、幅寄せ(離脱)コンベヤ48と、第1駆動ローラコンベヤ51と、第2駆動ローラコンベヤ53を起動し、作業の終了指令を入力すると、これら幅寄せ(傾け)コンベヤ46と、幅寄せ(離脱)コンベヤ48と、第1駆動ローラコンベヤ51と、第2駆動ローラコンベヤ53を停止する。
(ロ).統括コントローラ62から作業の開始指令を入力していることを条件に、直進搬送ライン21の各アキュムレーション部22からそれぞれ入力する起動・停止信号に合わせて、対応する往路搬送コンベヤ47のアキュムレーション部を起動・停止する。これにより、直進搬送ライン21のアキュムレーション部22に同期して往路搬送コンベヤ47のアキュムレーション部が駆動される。
(ハ).統括コントローラ62から作業の開始指令を入力していることを条件に、容器検出センサ44から集品容器10の検出信号を入力する毎に、切り出しローラ55を半回転駆動する。
【0039】
このような切り出しコントローラ64の機能、および表示器移動ラインCの構成による作用を説明する。
蓄積・切り出しコンベヤ52の下流に、アタッチメント25(投入表示器26)が蓄積され、最下流のアタッチメント25が切り出しローラ55により停止されているとする。
この状態で、切り出しコントローラ64は、容器検出センサ44から集品容器10の検出信号を入力すると、切り出しローラ55を半回転する。すると、ローラ58の突起部59がアタッチメント25の突起部40より外れて、最下流のアタッチメント25(投入表示器26)が搬出され(切り出され)、アタッチメント25(投入表示器26)は、第2駆動ローラコンベヤ53により搬送される。
そして、フローラック15(集品エリア)より上流において、幅寄せ(傾け)コンベヤ46より各アタッチメント25(投入表示器26)が、表示対象の集品容器10に幅寄せされて、アタッチメント25の突起部40が集品容器10に係止され、集品容器10と投入表示器26が一体化される。
集品容器10と投入表示器26は一体化されて、それぞれ直進搬送ライン21と往路搬送コンベヤ47により搬送され、集品容器10に集品作業が実行される。(なお、アタッチメント25(投入表示器26)は一体化されても、基本的には、往路搬送コンベヤ47のアキュムレーション部により搬送される。)
そして、集品容器10への集品作業が終了すると、フローラック15(集品エリア)より下流において幅寄せ(離脱)コンベヤ48により各アタッチメント25(投入表示器26)が、表示対象の集品容器10から離脱され、集品が終了した集品容器10は容器搬送ラインB(直進搬送ライン21)により搬送されて出荷される。
また幅寄せ(離脱)コンベヤ48により離脱されたアタッチメント25(投入表示器26)は、第1駆動ローラコンベヤ51により搬送されて、蓄積・切り出しコンベヤ52のへ搬出され、蓄積・切り出しコンベヤ52の下流に順に蓄積される。
このように、アタッチメント25(投入表示器26)は、集品容器10に自動で、一体化され、且つ離脱され、循環して使用される。
以上のように切り出しコントローラ64の機能、および表示器移動ラインCの構成によれば、アタッチメント25(投入表示器26)は、フローラック15(集品エリア)より上流において、ピッキング作業開始前に、幅寄せ(傾け)コンベヤ46より、直進搬送ライン21(直進部)により搬送されている表示対象の集品容器10に徐々に寄せられる(着けられる)。このとき、アタッチメント25(投入表示器26)は作業者の反対側を利用して寄せられ(着けられ)、また集品容器10の物品11の投入口に配置され、投入表示器26は作業者が見えるように取り付けられる。そして、集品容器10への集品作業が終了すると(ピッキング作業終了後に)、フローラック15(集品エリア)より下流において幅寄せ(離脱)コンベヤ48により、直進搬送ライン21(直進部)により搬送されている、表示対象の集品容器10から徐々に離れて離脱される(脱される)。
【0040】
「ゾーンコントローラ24」;各ゾーンコントローラ24には、
図11に示すように、担当するピッキングゾーン(以下、自ピッキングゾーンと称す)Pの間口表示器19、ベイ表示器20、自ピッキングゾーンPに正対して配置された(対応された)投入ゾーン(対応投入ゾーン、以下、自投入ゾーンと称す)Zのテープスイッチ23、この自投入ゾーンZの上流に隣接する上流投入ゾーンZのテープスイッチ23、さらに自投入ゾーンZの最下流のアキュムレーション部22、前記上流投入ゾーンZの上流端に設けられたRFIDリーダ(上流ゾーンRFIDリーダと略す)42、自投入ゾーンZの上流端に設けられたRFIDリーダ(自ゾーンRFIDリーダと略す)42、自投入ゾーンZに下流に隣接する下流投入ゾーンZの上流端に設けられたRFIDリーダ(下流ゾーンRFIDリーダと略す)42、通信コントローラ63および統括コントローラ62が接続されている。
【0041】
また各ゾーンコントローラ24には、予め、自ピッキングゾーンPと自投入ゾーンZを特定するナンバーが設定され、さらに自ピッキングゾーンPの間口16の配列、および各間口16に収納されている物品11のデータ(配列データ)が設定され、また統括コントローラ62より、ユーザーに割り付けられたオーダー・ナンバー、および各オーダー・ナンバーにより特定される自ピッキングゾーンPの各間口16から取り出す物品11のデータ(ピッキングデータ)が入力される。
【0042】
「ゾーンコントローラ24の制御構成」;ゾーンコントローラ24は、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10に対して、自ピッキングゾーンPの間口16から物品11を取り出して投入するピッキング作業を制御する。ゾーンコントローラ24の制御構成図を
図12に示す。
ゾーンコントローラ24は、
上記配列データ、各ユーザーに割り当てられたオーダー・ナンバー、ピッキングデータ(ピッキングが終了するゾーン・ナンバーを含む)、およびピッキングデータによるピッキング作業が終了しているか否かが記憶されるピッキングメモリ71と、
上流投入ゾーンZに上流から下流に向けて位置する(移動してきている)最大6個の各集品容器10に取り付けられた投入表示器26のRFID34に書き込まれたオーダー・ナンバーが記憶される上流ゾーンメモリ72と、
自投入ゾーンZに上流から下流に向けて位置する最大6個の各集品容器10の同様のオーダー・ナンバーが記憶される自ゾーンメモリ73と、
前記ピッキングメモリ71へ、統括コントローラ62から入力された上記各ユーザーに割り当てられたオーダー・ナンバー、およびピッキングデータを記憶するデータ処理部74と、
後述する、上流ゾーン容器検出部75と、自ゾーン容器検出部76と、上流ゾーン先行表示制御部77と、自ゾーン先行表示制御部78と、ピッキング制御部79と、前送り許可制御部80と
から構成されている。
【0043】
「上流ゾーン容器検出部75」;上流ゾーン容器検出部75は、上流ゾーンRFIDリーダ42よりオーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーを最も上流の集品容器10のオーダー・ナンバーとして上流ゾーンメモリ72に記憶し、以前に記憶しているオーダー・ナンバーを順に下流側へ移動する。また自ゾーンRFIDリーダ42よりオーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーを上流ゾーンメモリ72より消去して、以前に記憶しているオーダー・ナンバーを順に下流側へ移動する。
【0044】
「自ゾーン容器検出部76」;自ゾーン容器検出部76は、自ゾーンRFIDリーダ42よりオーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーを最も上流の集品容器10のオーダー・ナンバーとして自ゾーンメモリ73に記憶し、以前に記憶しているオーダー・ナンバーを順に下流側へ移動する。また下流ゾーンRFIDリーダ42よりオーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーを自ゾーンメモリ73より消去して、以前に記憶しているオーダー・ナンバーを順に下流側へ移動する。
このように、上流ゾーンメモリ72と自ゾーンメモリ73には、上流より下流に向けて、上流投入ゾーンZと自投入ゾーンZに位置する集品容器10のオーダー・ナンバーが記憶され、更新される。
なお、RFIDリーダ42よりのオーダー・ナンバーの入力により、各投入ゾーンZに位置する集品容器10のオーダー・ナンバーを記憶していることから、RFIDリーダ42の取付位置を上流側、あるいは下流側に移動することにより、投入ゾーンZの範囲を可変することができる。例えば、RFIDリーダ42の取付位置を下流側へ集品容器、複数個分移動することにより、各ピッキングゾーンPに対応する投入ゾーンZの範囲を下流側へずらす(移動する)ことができる。このように、上流投入ゾーンZが下流側にずれ、自投入ゾーンZが下流側にずれることによって、作業者Hは、自ピッキングゾーンPを中心として、ピッキング作業を実行するために移動する距離が短くなり、作業効率を改善することが可能となる。
【0045】
「自ゾーン先行表示制御部78」;自ゾーン先行表示制御部78は、自ゾーンメモリ73に記憶されているオーダー・ナンバーを確認し、各オーダー・ナンバーにより、ピッキングメモリ71を検索して、ピッキングデータの有無(自ピッキングゾーンPの間口16よりピッキングして自投入ゾーンZに位置する集品容器10へ投入する物品11が有るか否か;ピッキング作業が終了している場合はピッキングデータ無し、と見なされる)を求める。
オーダー・ナンバーにピッキングデータが有れば(ピッキング作業が有れば)、そのオーダー・ナンバーを記憶し、さらに最も下流のオーダー・ナンバー(集品容器10)をピッキング作業対象のオーダー・ナンバー(集品容器)として決定し、そのオーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバーを加えてピッキング制御部79へ出力する。またこのピッキング作業対象の集品容器10のオーダー・ナンバーを除いた他のオーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバー、および点灯信号であることを加えた自ゾーン点灯データを通信コントローラ63へ出力する。この自ゾーン点灯データに基づいて、第2ランプ部33のランプ38が点灯される(後述する)。
また検索してオーダー・ナンバーにピッキングデータが無ければ(ピッキング作業が無ければ)、オーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバー、および消灯信号であることを加えた自ゾーン消灯データを通信コントローラ63へ出力する。またピッキングデータが全く無いとき、ピッキングデータ無し信号を上流ゾーン先行表示制御部77へ出力する。前記自ゾーン消灯データに基づいて、第2ランプ部33のランプ38が消灯される(後述する)。
【0046】
「上流ゾーン先行表示制御部77」;上流ゾーン先行表示制御部77は、上流ゾーンメモリ72に記憶されているオーダー・ナンバーを確認し、各オーダー・ナンバーにより、ピッキングメモリ71を検索して、ピッキングデータの有無(自ピッキングゾーンPの間口16よりピッキングして上流投入ゾーンZに位置する集品容器10へ投入する物品11が有るか否か;ピッキング作業が終了している場合はピッキングデータ無しと見なされる)を求める。
オーダー・ナンバーにピッキングデータが有れば(ピッキング作業が有れば)、オーダー・ナンバーを記憶し、続いて自ゾーン先行表示制御部78より前記ピッキングデータ無し信号を入力しているかどうかを確認する。ピッキングデータ無し信号を確認すると、最も下流のオーダー・ナンバー(集品容器10)をピッキング作業対象のオーダー・ナンバー(集品容器)として決定し、そのオーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー(自投入ゾーンZのナンバーより1を減算)を加えてピッキング制御部79へ出力する。
またこのピッキング作業対象の集品容器10のオーダー・ナンバーを除いた他のオーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー、および点灯信号であることを加えた上流ゾーン点灯データを通信コントローラ63へ出力する。また検索してオーダー・ナンバーにピッキングデータが無ければ(ピッキング作業が無ければ)、オーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー、および消灯信号であることを加えた上流ゾーン消灯データ通信コントローラ63へ出力する。前記上流ゾーン点灯データに基づいて、第1ランプ部31のランプ38が点灯され、また前記上流ゾーン消灯データに基づいて、第1ランプ部31のランプ38が消灯される(後述する)。
【0047】
「ピッキング制御部79」;ピッキング制御部79は、自ゾーン先行表示制御部78または上流ゾーン先行表示制御部77より、ピッキング作業対象の集品容器10のオーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーによりピッキングメモリ71のピッキングデータを検索する。また入力したオーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバーまたは上流投入ゾーンZのナンバー、および点滅信号であることを加えた自ゾーン点滅データ、または上流ゾーン点滅データを通信コントローラ63へ出力する。前記自ゾーン点滅データに基づいて、第2ランプ部33のランプ38が点滅され、また前記上流ゾーン点滅データに基づいて、第1ランプ部31のランプ38が点滅される(後述する)。
続いて検索したピッキング作業対象の集品容器10のピッキングデータにしたがって、間口表示器19により、物品11を取り出す間口16と取り出す物品11の数量を表示し、さらにベイ表示器20により物品11を取り出す間口16が有る棚17の段数を知らせる。そして、間口表示器19の完了押釦スイッチ19Bの操作により、間口16からの物品11の取り出しを確認し、自投入ゾーンZのテープスイッチ23(自投入ゾーンZの集品容器10へ物品11を投入したとき)、または上流投入ゾーンZのテープスイッチ23(上流投入ゾーンZの集品容器10へ物品11を投入したとき)の操作により、集品容器10のピッキング作業終了を確認する。確認すると、実行したピッキングメモリ71のピッキングデータをピッキング作業終了とし、ピッキング作業が終了したオーダー・ナンバーを、前送り許可制御部80へ出力し、続いてピッキングデータにおいて、自ピッキングゾーンPがピッキング終了ゾーンに設定されているかどうかを確認する。
また自ピッキングゾーンPがピッキング終了ゾーンに設定されている場合、オーダー・ナンバーに、「END」(“物品の投入終了”の表示の一例)表示指令、および消灯信号であることを加えたゾーン終了消灯データを通信コントローラ63へ出力する。
【0048】
「前送り許可制御部80」;前送り許可制御部80は、自ゾーンメモリ73の最下流のオーダー・ナンバーにより、ピッキングメモリ71のピッキングデータを検索して、ピッキング作業の有無を確認しており、ピッキング作業無しのとき、最下流のアキュムレーション部22へ上記前送り許可信号を出力する。またピッキング作業有りのとき、ピッキング制御部79より、ピッキング作業が終了したオーダー・ナンバーを入力するまで待ち、自投入ゾーンZから、ピッキング作業が終了していない集品容器10が下流投入ゾーンZへ移動することを阻止し、オーダー・ナンバーを入力すると、このオーダー・ナンバーが自ゾーンメモリ73の最下流のオーダー・ナンバーと一致するかどうかを確認し、一致すると、最下流のアキュムレーション部22へ上記前送り許可信号を出力する。
前記通信コントローラ63は、上記「オーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバー、および点灯信号であることを加えた自ゾーン点灯データ」、または「オーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバー、および消灯信号であることを加えた自ゾーン消灯データ」、または「オーダー・ナンバーに、“END”表示指令、および消灯信号であることを加えたゾーン終了消灯データ」、または「オーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー、および点灯信号であることを加えた上流ゾーン点灯データ」、または「オーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー、および消灯信号であることを加えた上流ゾーン消灯データ」、または「オーダー・ナンバーに、自投入ゾーンZのナンバー、および点滅信号であることを加えた自ゾーン点滅データ」、または「オーダー・ナンバーに、上流投入ゾーンZのナンバー、および点滅信号であることを加えた上流ゾーン点滅データ」を入力すると、送受信装置65およびアンテナ43を介して、発信する。
このデータが、投入表示器26の無線機36により受信されると、表示器コントローラ35は、受信したデータのオーダー・ナンバーにより、受信データが自分宛かどうかを確認し、確認すると、受信データにしたがって、「オーダー・ナンバー」をディジタル表示器32へ表示させ、あるいはゾーン終了消灯データのときには、「オーダー・ナンバー」に代えて「END」をディジタル表示器32へ表示させ、下記のように第2ランプ部33および第1ランプ部31のランプ38を点灯/点滅/消灯する。なお、投入ゾーンZのナンバーが奇数のとき赤色、偶数のとき緑色を点灯・点滅しているものとする。
・自ゾーン点灯データ…第2ランプ部33のランプ38を点灯。
・自ゾーン消灯データまたはゾーン終了消灯データ…第2ランプ部33のランプ38を消灯。
・自ゾーン点滅データ…第2ランプ部33のランプ38を点滅。
・上流ゾーン点灯データ…第1ランプ部31のランプ38を点灯。
・上流ゾーン消灯データ…第1ランプ部31のランプ38を消灯。
・上流ゾーン点滅データ…第1ランプ部31のランプ38を点滅。
【0049】
このように、自投入ゾーンZに位置する集品容器10に取り付けられた投入表示器26の第2ランプ部33のランプ38は、点灯/点滅/消灯され、点灯で、ピッキング作業予定の集品容器10であることが表示され、点滅で、今、ピッキング作業実行対象の集品容器10であることが表示され、消灯で、ピッキング作業の対象でない集品容器10であることが表示され、第2ランプ部33により、投入表示器26を取り付けた、自投入ゾーンZに位置する集品容器10が、自ピッキングゾーンPにおいて取り出された物品11の投入対象の集品容器であるか否かが示される。
また上流投入ゾーンZに位置する集品容器10に取り付けられた投入表示器26の第1ランプ部31のランプ38は、点灯/点滅/消灯され、点灯で、ピッキング作業予定の集品容器10であることが表示され、点滅で、今、ピッキング作業実行対象の集品容器10であることが表示され、消灯で、ピッキング作業の対象でない集品容器10であることが表示され、第1ランプ部31により、投入表示器26を取り付けた、上流投入ゾーンZに位置する集品容器10が、自ピッキングゾーンPにおいて取り出された物品11の投入対象の集品容器であるか否かが示される。
【0050】
なお、投入表示器26の第2ランプ部33のランプ38の状態(点灯/点滅/消灯の状態)は、自ゾーン先行表示制御部78により制御され、また第1ランプ部31のランプ38の前記状態は、上流ゾーン先行表示制御部77により制御されていることにより、集品容器10が上流の投入ゾーンZから下流の投入ゾーンZへ移動されたとき、この投入表示器26の第1ランプ部31および第2ランプ部33のランプ38の前記状態は、同時に見直され、第1ランプ部31および第2ランプ部33のランプ38の両方の前記状態が同時に更新されることになる。
【0051】
図13を参照しながら、集品容器搬送の具体例を説明する。
各投入ゾーンZに6個のアキュムレーション部22が設けられており、
図13(a)に示すように、ゾーン2における下流側の2つの集品容器10がピッキング作業対象ではなく、隣接する下流のゾーン3の上流に2つ分の空き(集品容器10無し)のアキュムレーション部22があると、
図13(b)に示すように、アキュムレーションコンベヤの機能により、ゾーン2における下流側の2つの集品容器10は、隣接する下流のゾーン3へ移送され、前詰めされる。このとき、ゾーン2のピッキング作業対象の集品容器10Aは、ゾーンの下流端まで移送されるが、ピッキングゾーンPのゾーンコントローラ24よりピッキング作業が終了して前送り許可信号が出力されるまで、ゾーン3へ移送されることはない。
また
図13(a)に示すように、ゾーン1において空き(集品容器10無し)のアキュムレーション部22があると、
図13(b)に示すように、上流の集品容器10は前詰めされ、また
図13(b)に示すように、ゾーン2における集品容器10の移送により空きのアキュムレーション部22が発生すると、ゾーン1の下流端のピッキング作業対象ではない集品容器10は、ゾーン2へ移送され、前詰めされる。このとき、ゾーン1のピッキング作業対象の集品容器10Aは、ゾーンの下流端まで移送されるが、ピッキングゾーンPのゾーンコントローラ24よりピッキング作業が終了して前送り許可信号が出力されるまで、ゾーン2へ移送されることはない。
このように、集品容器10は、部分的に下流へ投入ゾーンZを渡って移動できることにより、ピッキング作業対象の集品容器10Aに対して、作業者Hは自投入ゾーンZの移動範囲でピッキング作業を行う機会が増加し、作業の効率を改善することができる。(先行して上流の投入ゾーンZにおいてピッキング作業を行うことができるが、ピッキング作業対象の集品容器10Aが自投入ゾーンZに移送されてきたほうが、作業効率は改善できる。)
また投入ゾーンZ内で、ピッキング作業が実行される集品容器10Aは、投入ゾーンZでのピッキング作業が終了するまで、下流投入ゾーンZに移送されることを回避でき、欠品の発生を防止できる。
【0052】
「ピッキング作業」;ゾーンコントローラ24の構成による作用を、ピッキングゾーンPに配置された作業者Hのピッキング作業動作とともに説明する。
図6に示すように、自投入ゾーンZに位置する集品容器10とともに移動する投入表示器26の第2ランプ部33のランプ38は、点灯または点滅または消灯し、点灯によりピッキング作業あり、点滅によりピッキング作業実行、消灯によりピッキング作業無しが表示され、このとき、自ピッキングゾーンPのベイ表示器20と、各間口表示器19が表示される。
自ピッキングゾーンPに配置された作業者Hは、ベイ表示器20の表示と、各間口表示器19の表示に基づいて、集品容器10へ投入する物品11を収納箱12より取り出して、取り出す毎に、間口表示器19の完了押釦スイッチ19Bを押し、間口表示器19の表示の消灯を確認して、物品11を取り出し、振り返って、自投入ゾーンZに搬送されてきており、且つ第2ランプ部33のランプ38が点滅している投入表示器26とともに移動している集品容器10へ投入する(ピッキング作業を実行する)。そして、全ての物品11の投入が終了すると、自投入ゾーンZのテープスイッチ23を押し、対象の集品容器10に対するピッキング作業を終了する。このように、第2ランプ部33のランプ38は、投入表示器26が取り付けられた集品容器10が自投入ゾーンZに位置するとき、自ピッキングゾーンPからのみ見ることが可能で、ピッキング作業を可能とする自ゾーンランプを形成している。
また上流投入ゾーンZに位置する集品容器10とともに移動している投入表示器26の第1ランプ部31のランプ38(自ピッキングゾーンPからのみ見ることが可能)は、点灯または点滅または消灯し、点灯によりピッキング作業あり、点滅によりピッキング作業実行、消灯によりピッキング作業無しが表示される。
第1ランプ部31のランプ38の点滅しているとき、自ピッキングゾーンPに配置された作業者Hは、自ピッキングゾーンPのベイ表示器20の表示と、各間口表示器19の表示に基づいて、隣接する上流投入ゾーンZに位置し、第1ランプ部31のランプ38が点滅している投入表示器26とともに移動している集品容器10に対して、自ピッキングゾーンPの間口16から取り出した物品11を投入する(上流ゾーンにおける先行ピッキング作業を実行する)。そして、全ての物品11の投入が終了すると、上流投入ゾーンZのテープスイッチ23を押し、対象の集品容器10に対するピッキング作業を終了する。このように、第1ランプ部31のランプ38は、投入表示器26が取り付けられた集品容器10が上流投入ゾーンZに位置するとき、自ピッキングゾーンPからのみ見ることが可能で、先行ピッキング作業を可能とする先行ゾーンランプを形成している。
【0053】
上記のように、作業者Hは、自ピッキングゾーンPから取り出した物品11を、自投入ゾーンZおよび上流投入ゾーンZにおいて搬送されている集品容器10に投入することができ、作業者H毎に、連続した2つの投入ゾーンZに渡って投入作業を行うことができる範囲が形成される。またピッキング作業の実行終了により、この集品容器10へのピッキング作業が終了した場合、ディジタル表示器32に、“END”が表示される。
【0054】
以上のように本実施の形態によれば、投入表示器26が集品容器10とともに移動し、この集品容器10が、間口16より取り出した物品11を投入する投入対象の集品容器のとき、投入表示器26により示されることにより、ストレージラインAの各ピッキングゾーンPに配置された作業者Hは、投入対象の集品容器10を誤認なく直感的に認識でき、誤投入を防止することができる。また、投入表示器26のディジタル器(表示画面)32に、無線機(データ受信器)36により受信された、ユーザーのオーダーに割り付けられたオーダー・ナンバー(独自の符号)が表示されることにより、ストレージラインAの各ピッキングゾーンPに配置された作業者Hは、簡単に集品容器10を特定(把握)できるとともに、集品容器10に実行されているユーザーのオーダーを特定(把握)することができる。
【0055】
また本実施の形態によれば、投入表示器26を直接的に集品容器10に取り付けることはないので、集品容器10を直接出荷することができ、さらに従来の“投入表示器を集品容器に固定して集品し、集品容器より集品した物品を取り出して出荷するピッキング設備”のように、集品容器10を搬送する容器搬送ラインBを循環ラインとすることなく、直線のライン(直進搬送ライン21)とすることができ、省スペースを実現できる。
【0056】
また本実施の形態によれば、フローラック15(集品エリア)より上流において、幅寄せ(傾け)コンベヤ46より各アタッチメント25(投入表示器26)が、表示対象の集品容器10に寄せられて一体化され、またフローラック15(集品エリア)より下流において幅寄せ(離脱)コンベヤ48により各アタッチメント25(投入表示器26)が、表示対象の集品容器10から離脱されることにより、自動で一体化・離脱を実現でき、作業者による介入が不要となることにより、作業者の人数を減らすことができる。
【0057】
また本実施の形態によれば、表示器移動ラインCは、幅寄せ(傾け)コンベヤ46と、往路搬送コンベヤ47と、幅寄せ(離脱)コンベヤ48と、復路搬送コンベヤ49とにより循環ループに構成されていることにより、各アタッチメント25(投入表示器26)を、循環して繰り返し使用することができる。
【0058】
また本実施の形態によれば、投入表示器26は、アタッチメント25に連結され、アタッチメント25の突起部40が集品容器10に係止される構成とされたことにより、集品容器10の大きさに応じてアタッチメント25の大きさを変更すればよく、投入表示器26は、集品容器10の大きさにより影響されることはないので、標準的に製作して使用できる。
【0059】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、投入表示器26をアタッチメント25により連結し、アタッチメント25を表示器移動ラインC(往路搬送コンベヤ47)により直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10に寄り添わせることにより、集品容器10と、間口16より取り出した物品11を投入する対象の集品容器10であることをそれぞれ表示する投入表示器26を一体化しているが、
図14〜
図18に示す構成により、集品容器10と投入表示器26を一体化して移動するようにしてもよい。
【0060】
「第1の他の形態」
アタッチメント25に代えて、
図14(a)に示すように、上部に投入表示器26を載せ、後述するローラの搬送面により支持される板状の底板部82と、底板部82の長軸側(容器搬送方向)側面に連結・垂設された、平面視L字形の板で、容器搬送方向と直角な面が集品容器10の容器搬送方向前面に係止される係止部83とから構成された第2アタッチメント(連結部材の一例)84を使用している。
図15に示すように、直進搬送ライン21より上流に、空きの集品容器10を直進搬送ライン21へ切り出す搬入駆動ローラコンベヤ86を設け、また直進搬送ライン21より下流に、直進搬送ライン21より搬出された(集品済み)集品容器10を搬送する搬出駆動ローラコンベヤ87を設けている。
また表示器移動ラインCを、以下のように構成している。
表示器移動ラインCは、ほぼ集品容器10の間隔と同間隔で、第2アタッチメント84(投入表示器26)を搬送しており、
搬入駆動ローラコンベヤ86の上方に設けられ、第2アタッチメント84の底板部82に作用して(搬送して)、第2アタッチメント84を上方より下降させて集品容器10に寄せて一体化する、駆動ローラコンベヤからなる載せコンベヤ(下降手段の一例)88と、
載せコンベヤ88により集品容器10に一体化された第2アタッチメント84が移動されるフリーローラコンベヤからなる往路搬送フリーコンベヤ89と、
搬出駆動ローラコンベヤ87の上方に設けられ、第2アタッチメント84の底板部82に作用して(搬送して)、第2アタッチメント84を上方へ上昇させて集品容器10から離脱させる、駆動ローラコンベヤからなる離脱コンベヤ(上昇手段の一例)90と、
離脱コンベヤ90により離脱された第2アタッチメント84を、前記載せコンベヤ88へ搬送する駆動ローラコンベヤからなる復路搬送コンベヤ(戻し経路の一例)91から構成されている。
前記復路搬送コンベヤ91の第2アタッチメント84(投入表示器26)の搬送面は、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10の上面の高さから少なくとも、第2アタッチメント84の係止部83の高さより高い位置に水平に設定されている。
また前記載せコンベヤ88は、復路搬送コンベヤ91の搬送面から、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10の上面に向けて下方に傾斜しており、下流に第2アタッチメント84の切り出し用のストッパ92Aが設けられ、このストッパ92Aに対応して、搬入駆動ローラコンベヤ86に集品容器10のストッパ92Bが設けられ、これらストッパ92A,92Bが同時に開放されることにより、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10の下流側側面に第2アタッチメント84の係止部83がかかり、往路搬送フリーコンベヤ89へ搬出され、集品容器10と第2アタッチメント84(投入表示器26)は一体化される。
上記往路搬送フリーコンベヤ89は、その搬送面の高さが、ほぼ集品容器10の上面の高さとなるように設置されており、集品容器10が直進搬送ライン21により搬送される力により、第2アタッチメント84は往路搬送フリーコンベヤ89上を移動される。
また離脱コンベヤ90は、直進搬送ライン21の集品容器10の上面から復路搬送コンベヤ91の搬送面に向けて上方に傾斜しており、往路搬送フリーコンベヤ89から搬出された第2アタッチメント84(底板部82)が離脱コンベヤ90にかかると、第2アタッチメント84は、下流側から斜め上方に持ち上げられ、集品容器10から離脱し、復路搬送コンベヤ91へ搬出される。
復路搬送コンベヤ91により第2アタッチメント84は搬送されて載せコンベヤ88へ搬出される。
【0061】
以上のように、集品容器10と、間口16より取り出した物品11を投入する対象の集品容器10であることをそれぞれ表示する投入表示器26を自動で一体化でき、投入表示器26を集品容器10から自動で離脱でき、投入表示器26を循環して使用できる。
また第2アタッチメント84の係止部83が、直進搬送ライン21により搬送される集品容器10により押されることによって、投入表示器26が集品容器10とともに移動することにより、往路搬送フリーコンベヤ89をフリーコンベヤにすることができるとともに、上記往路搬送コンベヤ47の如く、同期をとる必要もなくなり、安価に形成することができる。
【0062】
「第2の他の形態」
上記第1の他の形態と同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
第2アタッチメント84の底板部82を、
図14(b)に示すように、投入表示器26の載置面より、容器搬送方向とは直角に延長した板状の底板部82’に構成した第2アタッチメント(連結部材の一例)84’を使用している。
図16に示すように、表示器移動ラインCは、復路搬送コンベヤ91’を除いて「第1の他の形態」と同一の構成としており、復路搬送コンベヤ(戻し経路の一例)91’は、底板部82’の延長部の上下を把持して搬送する駆動ローラコンベヤから形成され、往路搬送フリーコンベヤ89の上方に配置され、この復路搬送コンベヤ91’により、第2アタッチメント84’(投入表示器26)は垂直循環される。すなわち、離脱コンベヤ90により復路搬送コンベヤ91’に受け渡された第2アタッチメント84’(投入表示器26)は、逆向きになって、往路搬送フリーコンベヤ89の上方を移動し、向きが正常に戻って、載せコンベヤ88へ搬出される。
以上のように、「第1の他の形態」と同様に、集品容器10と、間口16より取り出した物品11を投入する対象の集品容器10であることをそれぞれ表示する投入表示器26を一体化でき、投入表示器26を集品容器10から離脱でき、投入表示器26を循環して使用できる。
また第2アタッチメント84’の係止部83が、直進搬送ライン21により搬送される集品容器10により押されることによって、投入表示器26が集品容器10とともに移動することにより、往路搬送フリーコンベヤ89をフリーコンベヤにすることができるとともに、上記往路搬送コンベヤ47の如く、同期をとる必要もなくなり、安価に形成することができる。
また表示器移動ラインCは、垂直な回動面で、第2アタッチメント84’(投入表示器26)を回動することにより、「第1の他の形態」の如く、水平な回動面を必要としないことにより、省スペースを実現できる。
【0063】
「第3の他の形態」
アタッチメント25に代えて、「第1の他の形態」の第2アタッチメント84を使用している。
図17に示すように、直進搬送ライン21より上流に、集品容器10と投入表示器26のドッキングエリアEを設け、直進搬送ライン21より下流に、集品容器10と投入表示器26の分離エリアFを設けている。
ドッキングエリアEは、
容器搬送ラインB(直進搬送ライン21)の上流端に連結される第1駆動ローラコンベヤ93と、
第1駆動ローラコンベヤ93に平行に敷設され、空きの集品容器10を搬送してくる第2駆動ローラコンベヤ94と、
第2駆動ローラコンベヤ94から、複数台の空きの集品容器10を容器搬送方向とは直角に押して、第1駆動ローラコンベヤ93に載せる容器載せ装置(図示せず)
から構成されている。
また分離エリアFは、
容器搬送ラインB(直進搬送ライン21)の下流端に連結される第3駆動ローラコンベヤ95と、
第3駆動ローラコンベヤ95に平行に敷設され、集品が終了した集品容器10を搬送する第4駆動ローラコンベヤ96と、
第3駆動ローラコンベヤ95から、集品が終了した複数台の集品容器10を容器搬送方向とは直角に押して、第4駆動ローラコンベヤ96に降ろす容器降ろし装置(図示せず)と
から構成されている。
またドッキングエリアEの第1駆動ローラコンベヤ93と、容器搬送ラインB(直進搬送ライン21)、分離エリアFの第3駆動ローラコンベヤ95に渡って一直線に、容器搬送ラインBにより搬送されている集品容器10の上面高さに、搬送面を水平に設定したフリーローラコンベヤ97が設けられている。
そしてドッキングエリアEと直進搬送ライン21と分離エリアFの上方に、第2アタッチメント84(投入表示器26)を昇降可能で、フリーローラコンベヤ97に対して、第2アタッチメント84の板状の底板部82を載せ・降ろし可能で、集品容器10に対して第2アタッチメント84(投入表示器26)を係止・離脱可能な複数の移動体(下降・上昇手段の一例)98を水平に循環する、チェーンコンベヤからなる表示器移動ラインCを設けている。
移動体98は、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10に合わせて配置されており、第2アタッチメント84の板状の底板部82を前後から把持する把持装置と、この把持装置の昇降機構を備え、表示器移動ラインC(チェーンコンベヤ)により移動される移動体本体(いずれも図示せず)から構成されている。
上記構成により、集品容器10に係止する係止部83を有する第2アタッチメント84(連結部材)が、投入表示器26に連結されており、まず集品エリアより上流のドッキングエリアEにおいて、所定台数(図では5台)の移動体98により、フリーローラコンベヤ97に対して、同時に第2アタッチメント84(板状の底板部82)が載せされ、切り離される。すると、容器載せ装置により第2駆動ローラコンベヤ94から、各第2アタッチメント84(投入表示器26)に対応する所定台数(図では5台)の空きの集品容器10が同時に第1駆動ローラコンベヤ93に載せられ、各集品容器10と第2アタッチメント84(投入表示器26)はそれぞれ一体化される。
続いて、第1駆動ローラコンベヤ93が駆動されて所定台数(図では5台)の空きの集品容器10は直進搬送ライン21へ搬出され、第2アタッチメント84(投入表示器26)は第1駆動ローラコンベヤ93と直進搬送ライン21の集品容器10を搬送する力により搬送され、集品作業が実行される。
直進搬送ライン21から、集品エリアより下流の分離エリアFの第3駆動ローラコンベヤ95へ所定台数(図では5箱)の集品容器10が搬出されると、第3駆動ローラコンベヤ95は停止され、対応する各移動体98の把持装置が上方より降ろされ、第2アタッチメント84の板状の底板部82が把持され、上昇されることにより、所定台数(図では5台)の第2アタッチメント84(投入表示器26)は同時に集品容器10より離脱される。そして、第2アタッチメント84(投入表示器26)が離脱された集品容器10は、同時に容器降ろし装置により第4駆動ローラコンベヤ96に移載され、出荷される。また移動体98により持ち上げられた第2アタッチメント84(投入表示器26)は、表示器移動ラインCによりドッキングエリアEへ搬送される。
【0064】
以上のように、「第1の他の形態」と同様に、集品容器10と、間口16より取り出した物品11を投入する対象の集品容器10であることをそれぞれ表示する投入表示器26を一体化でき、投入表示器26を集品容器10から離脱でき、投入表示器26を循環して使用できるように構成されている。
また複数台の第2アタッチメント84を同時に、対応する集品容器10に対して、係止・離脱可能としたことにより、作業効率の改善を期待できる。
【0065】
「第4の他の形態」
アタッチメント25に代えて、「第1の他の形態」の第2アタッチメント84を使用している。
図18に示すように、「第1の他の形態」と同様に、直進搬送ライン21より上流に搬入駆動ローラコンベヤ86を設け、また直進搬送ライン21より下流に搬出駆動ローラコンベヤ87を設け、搬入駆動ローラコンベヤ86から空きの集品容器10を切り出すためのストッパ92Bを設けている。また搬出駆動ローラコンベヤ87には、新たに集品容器10の移動を停止するためのストッパ92Cを設けている。
また搬入駆動ローラコンベヤ86と、直進搬送ライン21と、搬出駆動ローラコンベヤ87に渡って一直線に、直進搬送ライン21により搬送されている集品容器10の上面高さに、搬送面を水平に設定したフリーローラコンベヤ99が設けられている。
また搬入駆動ローラコンベヤ86においてストッパ92Bにより停止されている空きの集品容器10に対して第2アタッチメント84(投入表示器26)をドッキングし、また搬出駆動ローラコンベヤ87においてストッパ92Cにより停止されている集品が終了した集品容器10から第2アタッチメント84(投入表示器26)を分離する機能を有する表示器移動ラインCが設けられている。
この表示器移動ラインCは、
フリーローラコンベヤ99と平行に、容器搬送方向とは逆の方向に、第2アタッチメント84(投入表示器26)を搬送する駆動ローラコンベヤ100と、
搬出駆動ローラコンベヤ87においてストッパ92Cにより停止されている集品容器10にドッキングされている、フリーローラコンベヤ99上の第2アタッチメント84(投入表示器26)を、例えば吸着して持ち上げて(上昇・離脱させて)、回転して、駆動ローラコンベヤ100上へ降ろす降ろし装置(上昇手段の一例)101と、
駆動ローラコンベヤ100から第2アタッチメント84(投入表示器26)を、例えば吸着して持ち上げて、搬入駆動ローラコンベヤ86においてストッパ92Bにより停止されている(空きの)集品容器10へドッキングさせる(フリーローラコンベヤ99上へ下降させて載せる)載せ装置(下降手段の一例)102と、
駆動ローラコンベヤ100により搬送されている第2アタッチメント84(投入表示器26)を、載せ装置102により持ち上げ可能位置に停止するストッパ103と
から構成されている。
上記構成により、まず搬入駆動ローラコンベヤ86に、ストッパ92Bにより空きの集品容器10が停止されると、載せ装置102により、第2アタッチメント84(投入表示器26)が、駆動ローラコンベヤ100から搬送されてきて、(空きの)集品容器10へドッキングされ(フリーローラコンベヤ99上へ載せられ)、一体化が終了すると、ストッパ92Bが降りて、集品容器10は、搬入駆動ローラコンベヤ86より直進搬送ライン21へ搬出される。
続いて、直進搬送ライン21へ搬出されると、第2アタッチメント84(投入表示器26)は直進搬送ライン21の集品容器10を搬送する力により搬送され、集品作業が実行される。
続いて、集品が終了した集品容器10が直進搬送ライン21から搬出され、搬出駆動ローラコンベヤ87上へ搬入されるとストッパ92Cが上がり、集品容器10の移動が停止される。続いて、降ろし装置101により、集品容器10に一体化されている、フリーローラコンベヤ99上の第2アタッチメント84(投入表示器26)は、持ち上げられて、分離される。分離が終了すると、ストッパ92Cは下げられて、搬出駆動ローラコンベヤ87により搬送される。
また降ろし装置101により、分離された第2アタッチメント84(投入表示器26)は駆動ローラコンベヤ100上へ降ろされ、駆動ローラコンベヤ100により搬送されて、載せ装置102により持ち上げ可能位置に配置されたストッパ103により停止されて待機される。
【0066】
以上のように、「第1の他の形態」と同様に、集品容器10と、間口16より取り出した物品11を投入する対象の集品容器10であることをそれぞれ表示する投入表示器26を一体化でき、投入表示器26を集品容器10から離脱でき、投入表示器26を循環して使用できるように構成されている。
【0067】
なお、上記実施の形態では、投入表示器26のディジタル器(表示画面)32に、オーダー・ナンバーと、“END”を表示しているが、ピッキングゾーンPにおいて間口16から取り出した物品11の商品名を、取り出し毎に、この物品11を投入する集品容器10に取り付けられた投入表示器26のディジタル器(表示画面)32に、表示していた「オーダー・ナンバー」(あるいは「END」)に代えて、表示するようにすることも可能である。これによれば、作業者Hは、集品容器10へ投入する物品11に間違いがないかどうかを確認でき、誤投入を防止することができる。
また本実施の形態では、集品容器10としてコンテナを用いているが、この集品容器10は、アタッチメント25が寄り添って、移動できればどのような容器であってもよく、例えば、段ボール等を用いることができる。また第2アタッチメント84を使用する場合は、コンテナに限ることはないが、集品容器10により、第2アタッチメント84を押す力が要求される。
また本実施の形態では、アタッチメント25は、両端に突起部40を備えているが、突起部40が無くてもよい。
また本実施の形態では、投入表示器26を、各集品容器10に連続して寄り添うようにしているが、連続する複数の集品容器10が、1のユーザー(仕分け先)に割り当てられているとき、搬送されている複数の集品容器10のうちの1台(例えば、最初の1台)に対して投入表示器26を寄り添うようにしてもよい。このとき、投入表示器26は、連続せずに、歯抜けの状態で、集品容器10とともに移動する。
また本実施の形態では、表示器移動ラインCにより、投入表示器26は集品容器10に寄せられて、アタッチメント25の突起部40または第2アタッチメント84,84’の係止部83を介して、集品容器10に取り付け、離脱されている(脱されている)が、表示器移動ラインCにより、投入表示器26は集品容器10に寄せるだけで、最後は作業者により手動で、ピッキング作業前に取り付けられ、ピッキング作業終了後に離脱される(脱される)ようにしてもよい。
【0068】
また本実施の形態では、ユーザーのオーダーを特定する独自の符号として数字(オーダー・ナンバー)を使用しているが、アルファベットなどの文字や絵文字等を使用することもできる。このとき、文字や絵文字に順を決めて、その順にユーザーのオーダーに割り付けて、RFIDライタ42Bにより、RFID34へ書き込む。
また本実施の形態では、各ピッキングゾーンPに、1人の作業者Hを配置する構成としているが、各ピッキングゾーンPに複数(例えば、2人)の作業者Hを配置する構成とすることもできる。これにより、投入ゾーンZ内にピッキング対象の集品容器10が間を置くことなく搬入される状況にあっても、投入ゾーンZ内の作業速度が向上するため、各投入ゾーンZに集品容器10が滞留する恐れを低減でき、ピッキング作業の効率を向上できる。またピッキングゾーンPの作業者Hは、ピッキングした物品11を直接、集品容器10へ投入しているが(手動投入しているが)、ピッキングゾーンP毎に、第1直進搬送ライン21A上に、物品11の集品容器10への自動投入を行う自動投入装置を配置して物品11を自動投入するようにすることも可能である。
また本実施の形態では、ピッキングゾーンPおよび投入ゾーンZ毎に点灯するランプの色(間口表示器19の完了押釦スイッチ19Bのランプ、および投入表示器26の第1ランプ部31と第2ランプ部33のランプ38の色)を変えることにより、作業者Hが、自ピッキングゾーンPから取り出した物品11を投入する集品容器10を間違えることがないようにしているが、作業者Hが集品容器10を間違えることがないような方式であればどのような方式でもよく、例えば、ランプの光の強さを変えたりする方式としてもよい。またランプの色は2色(赤と緑)としているが、さらに色を増して3色とし、3つのピッキングゾーンPおよび投入ゾーンZ毎にそれぞれ色を指定して交互に色が変化するようにすることもできる。
また本実施の形態では、作業者Hを挟んで、フローラック15と第1直進搬送ライン21Aを反対側に配置しているが、作業者Hに対して、ストレージラインA(フローラック15)と容器搬送ラインB(第1直進搬送ライン21A)を同じ側に配設するようにすることもできる。これにより、間口16より取り出した物品11を、取り出した(ピッキングした)手の軌道でそのまま投入ゾーンZに搬送されてきている集品容器10へ投入する(ピッキング作業を実行する)ことができ、作業性を向上させることができる。
また本実施の形態では、フローラック15を直進搬送ライン21に沿って配置しているが、間口(物品収納部)16がピッキングゾーンP毎に配置されていればよく、ピッキングゾーンP毎に直進搬送ライン21とは、直角な向きに配置してもよい。
また本実施の形態では、容器搬送ラインBを、1本の直進搬送ライン21により構成しているが、複数、例えば2本の直進搬送ラインにより構成することも可能であり、さらにこれら直進搬送ラインの集品容器10の搬送面の高さを変えることも可能である。このとき、表示器移動ラインCが直進搬送ライン毎に必要なことはいうまでもない。
また本実施の形態では、物品保管手段として(ピッキング棚として)フローラック15を使用しているが、間口(物品収納部)16毎に物品11が保管できればよいので、このようなフローラック15に限らず、物品11または収納箱が移動しない一般棚を使用してもよいし、床面を線引きなどして区画して物品収納部としてもよい。
また本実施の形態では、フローラック15の各棚17に載置されている物品11は収納箱12に収納されているが、ピース単位とすることもでき、棚17の段数を増加させることが可能である。
また本実施の形態では、フローラック15の各棚17は固定されているが、任意に前後(直進搬送ライン21の方向)に移動・調整できる構成とすることもできる。
また本実施の形態では、集品容器10への物品11の完了を入力手段として、テープスイッチ23を使用しているが、単に完了を入力するスイッチであればよく、単なる押釦スイッチでもよい。
また本実施の形態では、仕分け先をユーザー別としているが、ユーザーに限ることはなく、店舗別、商品などのカテゴリー別あるいは区分別、地域別、搬送トラック別などとすることもできる。