(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
まず、この発明の第1実施形態のコネクタを
図1〜
図7に基づいて説明する。
【0026】
図1、
図2、
図3に示すように、コネクタ100は複数のコンタクト10とハウジング20とシェル30と誤挿入防止手段50とを備える。なお、相手側コネクタである第1コネクタ1100(
図4参照)が挿入される挿入空間部40の開口のある側がコネクタ100の前側、その反対側がコネクタ100の後側、プリント基板1200と相対する側がコネクタ100の下側、その反対側がコネクタ100の上側である。
【0027】
コンタクト10は導電性を有する金属板から形成され、接触部11と端子部12と連結部(図示せず)とを有する。接触部11は正規の相手側コネクタである第1コネクタ1100のコンタクト1110に接触する。端子部12はプリント基板1200のパッド1203に半田付けされる。連結部は接触部11と端子部12とを連結し、ハウジング20に埋設されている。
【0028】
ハウジング20は絶縁性樹脂から形成され、ハウジング本体21と接触部配置部22とを有する。接触部配置部22はほぼ板状であり、ハウジング本体21の前面に連なる。接触部配置部22の上下面にそれぞれコンタクト10の接触部11が等間隔に配置されている。ハウジング本体21の後面から複数の端子部12が突出し、端子部12のパッド1203側の端部は前後方向へ2列に並んでいる。
【0029】
シェル30は1つの金属板に打抜き加工と曲げ加工とを施すことによって形成され、上面部31と底面部32と側面部33とを有する。シェル30はハウジング20を覆う。シェル30の内壁面とハウジング20の接触部配置部22との間に挿入空間部40が形成される。コネクタ100のシェル30と第1コネクタ1100のシェル1130との両側部の下部は面取りを施したような形状になっており(
図1、
図4参照)、シェル30とシェル1130との断面形状がほぼD字形である。したがって、第1コネクタ1100をその上下が逆の状態ではコネクタ100の挿入空間部40に挿入できない。
【0030】
上面部31には一対のロックばね片31aが形成されている。一対のロックばね片31aは上面部31の両側部に位置し、シェル30の前後方向DFに沿って延びている。ロックばね片31aは第1コネクタ1100をロックする。上面部31には打抜き加工時に形成された孔31bがある。上面部31の前部の左右両端部には孔31bに通じる第1切欠部31cが形成されている。第1切欠部31cは後述する誤挿入防止手段50のコネクタ検出部52を受け入れる。また、上面部31の前部の中央部には孔31bに通じる第2切欠部31dが形成されている。第2切欠部31dは誤挿入防止手段50の挿入阻止部53を受け入れる。シェル30の第2切欠部31dの内周面に形成された平面部31eは挿入阻止部53の後面53aと隙間を介して対向する。
【0031】
側面部33の前部の外側にはほぼL字形の第1スルーホール挿入部33aが形成されている。第1スルーホール挿入部33aは側面部33に連なり、側面部33と平行になるように折り返されている。側面部33の後部から第2スルーホール挿入部33bが下方へ突出している。また、側面部33には接触ばね片33cが形成されている。更に、側面部33の後部には、2つのラッチ挿入孔33dが形成されている。
【0032】
シェル30内に形成された挿入空間部40には第1コネクタ1100が挿入される。
【0033】
誤挿入防止手段50はシェル30と別の部品である。誤挿入防止手段50はシェル30の上面部31側に装着されている。誤挿入防止手段50は1つの金属板に打抜き加工及び曲げ加工を施すことによって形成されている。
【0034】
誤挿入防止手段50は、挿入空間部40に挿入される相手側コネクタが正規の相手側コネクタ、すなわち第1コネクタ1100であるとき、その挿入を許容し、挿入空間部40に挿入される相手側コネクタが非正規の相手側コネクタ、すなわち第1コネクタ1100と異なる第2コネクタ700であるとき、その挿入を阻む。
【0035】
誤挿入防止手段50は一対のばね部51と一対のコネクタ検出部52と一対の挿入阻止部53と一対の側面板54とを有する。ばね部51はシェル30の後部から前部側に向けて延びる。ばね部51はシェル30の前後方向DFと直交するシェル30の上下方向DTへ弾性変形可能である。コネクタ検出部52はばね部51の前端部に設けられ、上下方向DTへ延びている。コネクタ検出部52は傾斜面52aを有する。傾斜面52aは底面部32に対して傾いており、傾斜面52aの後端が底面部32に近く、傾斜面52aの前端が底面部32から遠い。コネクタ検出部52は、挿入空間部40に第1コネクタ1100が挿入されるとき挿入空間部40からその外へ押し出される。挿入阻止部53はばね部51のコネクタ検出部52よりも後側かつシェル30の左右方向DRで挿入空間部40の中心側に設けられている。挿入阻止部53は、挿入空間部40に第2コネクタ700が挿入されるとき、その挿入を阻む。
【0036】
ばね部51の後端部には側面板54が連なる。側面板54には2つのラッチ54aが形成されている。
【0037】
一対のばね部51の後端部は連結部55で連結されている。連結部55には2つの圧入部56が連なる。圧入部56は下方へ延びている。圧入部56には突起部56aとダボ56bとが設けられている。ダボ56bは誤挿入防止手段50の前後方向DFの動きを抑制する。
【0038】
2つの圧入部56はハウジング20に圧入され、ラッチ54aはシェル30のラッチ挿入孔33dに挿入される。誤挿入防止手段50はハウジング20に固定され、シェル30に装着されて保持される。一対のコネクタ検出部52、一対の挿入阻止部53等はシェル30の上面部31の左右に配置される。
【0039】
コネクタ100をプリント基板1200に実装するには、第1、第2スルーホール挿入部33a,33bをそれぞれスルーホール1201,1202に挿入するとともに、端子部12をパッド1203上に配置し、その後、第1、第2スルーホール挿入部33a,33bをスルーホール1201,1202に、端子部12をパッド1203にそれぞれ半田付けすればよい。
【0040】
図4に示すように、コネクタ100に対して正規の相手側コネクタである第1コネクタ1100は、上下2列に配置された複数のコンタクト1110と、複数のコンタクト1110を保持するハウジング1120と、ハウジング1120を覆うシェル1130とで構成されている。シェル1130の上面には2つの切欠部1130aが形成されている。
【0041】
図5に示すように、コネクタ100に対して非正規の相手側コネクタである第2コネクタ700は、複数のコンタクト710と、複数のコンタクト710を保持するハウジング720と、ハウジング720を覆うシェル730とで構成されている。第1コネクタ1100と第2コネクタ700とは、それぞれの断面形状がD字形である点で共通するが、左右方向DRの寸法が異なる点等で相違する。第1コネクタ1100の左右方向DRの寸法は第2コネクタ700の左右方向DRの寸法より大きい。なお、第2コネクタ700の上下方向DTの寸法は、第1コネクタ1100の上下方向の寸法と同一でも、また小さくてもどちらでもよい。
【0042】
図6に示すように、コネクタ100のシェル30に第1コネクタ1100の先端部を挿入すると、第1コネクタ1100のシェル1130の先端が誤挿入防止手段50のコネクタ検出部52の傾斜面52aを押圧する。その結果、コネクタ検出部52は上方へ移動し、挿入空間部40から出る。このとき、ばね部51は弾性変形し、挿入阻止部53はコネクタ検出部52とともに挿入空間部40から出る。その結果、第1コネクタ1100の挿入空間部40内への侵入を阻むものがなくなるので、第1コネクタ1100を挿入空間部40に挿入できる。第1コネクタ1100が挿入空間部40に挿入されると、シェル1130の切欠部1130aにコネクタ100のロックばね片31aの先端部が嵌り、第1コネクタ1100がコネクタ100にロックされる。また、コネクタ100の接触ばね片33cが第1コネクタ1100のシェル1130に接触し、シェル30とシェル1130とが導通する。
【0043】
第1コネクタ1100のシェル1130の先端が誤挿入防止手段50のコネクタ検出部52の傾斜面52aを押圧し、コネクタ検出部52が上方へ移動すると、ばね部51は上方へ撓む。このとき、ばね部51には側面板54の中心部を回転中心とするモーメントが発生するが、側面板54に形成されたラッチ54aが2つあり、2つのラッチ54がそれぞれラッチ挿入孔33dに挿入されているので、ばね部51の回転が阻止される。
【0044】
図7に示すように、コネクタ100のシェル30に第2コネクタ700の先端部を挿入すると、第2コネクタ700のシェル730の先端が誤挿入防止手段50のコネクタ検出部52の傾斜面52aに接触しないので、コネクタ検出部52は移動しない。このため、挿入阻止部53はコネクタ検出部52とともに挿入空間部40内に留まる。その結果、第2コネクタ700のシェル730の先端が挿入阻止部53に突き当たり、第2コネクタ700は挿入阻止部53によって挿入空間部40内への挿入を阻まれる。
【0045】
また、第2コネクタ700を無理に挿入空間部40に挿入しようとすると、ばね部51が撓み、挿入阻止部53が後方へ移動するが、移動してすぐに挿入阻止部53の後面53aがシェル30の平面部31eに突き当たるため、挿入阻止部53はそれ以上後退しなくなり、誤挿入の防止が確実に行える。
【0046】
この実施形態によれば、誤挿入を防ぐ特別な形状を有さない相手側コネクタ(例えば、第2コネクタ700)との間で誤挿入を防ぐことができる。
【0047】
また、シェル30は誤挿入防止手段50の挿入阻止部53の後面53aと隙間を介して対向する平面部31eを有するので、コネクタ1に第2コネクタ700のような非正規の相手側コネクタが挿入されたとき、誤挿入防止手段50の塑性変形を防止することができる。
【0048】
更に、コネクタ100に正規の相手側コネクタである第1コネクタ1100を挿入するとき、誤挿入防止手段50に回転モーメントが発生するが、2つのラッチ54aがそれぞれラッチ挿入孔33dに挿入されているので、誤挿入防止手段50に発生したモーメントによって誤挿入防止手段50が回転するのを阻止することができる。
【0049】
また、相手側コネクタである第1コネクタ1100に誤挿入防止のための形状を施す必要がないので、第1コネクタ1100の大型化を防ぐことができる。
【0050】
更に、この実施形態では、シェル30の上面部31側に誤挿入防止手段50が配置されているので、コンタクト10の端子部12と誤挿入防止手段50との干渉を避けるためにハウジング20の前後方向DFの寸法を大きくする必要がなく、ハウジング20の大型化を防ぐことができる。
【0051】
次に、この発明の第2実施形態のコネクタ200を
図8〜
図10に基づいて説明する。
【0052】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
【0053】
第2実施形態のコネクタ200の誤挿入防止手段250の一対のばね部251はそれらの後端部が一つに結合されて連結部255に連結されている。連結部255は一対の側面板54を連結している。
【0054】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0055】
次に、この発明の第3実施形態のコネクタ300を
図11〜
図15に基づいて説明する。
【0056】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
【0057】
第1実施形態のコネクタ100では、誤挿入防止手段50はシェル30と別部品であるが、第3実施形態のコネクタ300では、誤挿入防止手段350はシェル330と一体に形成されている。
【0058】
誤挿入防止手段350は一対のばね部351と一対のコネクタ検出部52と一対の挿入阻止部53とで構成されている。ばね部351はほぼS字状に折り曲げられ、ばね部351の後端部はシェル330の上面部331の側縁部に連なり、ばね部351は上面部331側に折り返されている。
【0059】
誤挿入防止手段350は、1つの金属板を打抜き及び曲げ加工してシェル330を形成するとき、そのシェル330と同時に形成される。このとき誤挿入防止手段350はシェル330の側面部33や底面部32となる部分の一部を打抜き及び曲げ加工して形成される。
【0060】
第3実施形態では、コネクタ検出部52はシェル330で囲まれていないので、露出しており、左右方向DRでコネクタ検出部52が大きく移動するおそれがある。このため、第3実施形態では、コネクタ検出部52の左右方向DRの移動を規制する規制部333eが第1スルーホール挿入部33aの上端部に設けられている。
【0061】
第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、誤挿入防止手段350がシェル330に一体に形成され、部品点数が少ないので、コネクタの組立てが容易である。
【0062】
また、ばね部351がS字状に曲げられ、ばね部351の全長が長く、撓みやすいので、第1コネクタ1100を挿入空間部40に挿入しやすい。
【0063】
次に、この発明の第4実施形態のコネクタ400を
図16〜
図22に基づいて説明する。
【0064】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
【0065】
第1実施形態のコネクタ100では、誤挿入防止手段50はシェル30の上面部31側に配置されているが、第4実施形態のコネクタ400では、誤挿入防止手段450はシェル430の底面部432側に配置されている。
【0066】
誤挿入防止手段450はばね部451とコネクタ検出部452と挿入阻止部453と連結部455とで構成されている。
【0067】
ばね部451はL字形部分451aとU字形部分451bとを有する。L字形部分451aはシェル430の底面部432とほぼ平行である。U字形部分451bはL字形部分451aに連なり、底面部432に対してほぼ直角である。コネクタ検出部452はばね部451の前端部に連なり、L字形に折り曲げられている。コネクタ検出部452は傾斜面452aを有する。挿入阻止部453はばね部451の前端部に連なる。挿入阻止部453は、コネクタ検出部452よりも前後方向DFで後方に位置しかつ左右方向DRで挿入空間部40の中心側に位置している。ばね部451のL字形部分451aには規制部451cが設けられている。
【0068】
連結部455は一対のばね部451を連結している。連結部455には2つの圧入部456が設けられている。圧入部456には突起部456aが形成されている。
【0069】
シェル430の底面部432の両側部にはそれぞれ孔432aと孔432aに通じる切欠部432bとが形成されている。シェル430は切欠部432bに臨む平面部432cを有する(
図19、
図20参照)。
【0070】
圧入部456をハウジング20に圧入することにより、誤挿入防止手段450はハウジング20に固定され、ばね部451の一部、コネクタ検出部452及び挿入阻止部453は孔432aを通じて挿入空間部40内に配置される。また、規制部451cは切欠部432bに挿入され、規制部451cは隙間を介してシェル430の平面部432cと対向する。
【0071】
図21に示すように、コネクタ400のシェル430に第1コネクタ1100の先端部を挿入すると、第1コネクタ1100のシェル1130の先端が誤挿入防止手段450のコネクタ検出部452の傾斜面452aを押圧する。その結果、コネクタ検出部452は下方へ移動し、挿入空間部40から出る。このとき、挿入阻止部453はコネクタ検出部452とともに挿入空間部40から出る。その結果、第1コネクタ1100の挿入空間部40内への挿入を阻むものがなくなるので、第1コネクタ1100を挿入空間部40に挿入できる。第1コネクタ1100が挿入空間部40に挿入されると、シェル1130の切欠部1130aにコネクタ100のロックばね片31aの先端部が嵌り、第1コネクタ1100がコネクタ400にロックされる。また、コネクタ400の接触ばね片33cが第1コネクタ1100のシェル1130に接触し、シェル430とシェル1130とが導通する。
【0072】
図22に示すように、コネクタ400のシェル430に第2コネクタ700の先端部を挿入すると、第2コネクタ700のシェル730の先端が誤挿入防止手段450のコネクタ検出部452の傾斜面452aに接触しないので、コネクタ検出部452は移動しない。このため、挿入阻止部453はコネクタ検出部452とともに挿入空間部40内に留まる。その結果、第2コネクタ700のシェル730の先端が挿入阻止部453に突き当たり、第2コネクタ700は挿入阻止部453によって挿入空間部40内への挿入を阻まれる。
【0073】
また、第2コネクタ700を無理に挿入しようとすると、ばね部451が撓み、挿入阻止部453が後方へ移動するが、規制部451cがシェル430の平面部432cに突き当たるため、誤挿入防止手段450が塑性変形しにくい。
【0074】
第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0075】
次に、この発明の第5実施形態のコネクタ500を
図23、
図24に基づいて説明する。
【0076】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。なお、第5実施形態は第3実施形態と同様に、誤挿入防止手段とシェルとが一体形成された実施形態である。
【0077】
第1実施形態のコネクタ100では、誤挿入防止手段50はシェル30と別部品であり、シェル30の上面部31側に配置されているが、第5実施形態のコネクタ500では、誤挿入防止手段550はシェル530と一体に形成され、底面部532側に配置されている。
【0078】
誤挿入防止手段550は、1つの金属板を打抜き及び曲げ加工してシェル530を形成するとき、そのシェル530と同時に形成される。このとき誤挿入防止手段550はシェル530の底面部532となる部分の一部を打抜き及び曲げ加工して形成される。
【0079】
誤挿入防止手段550はばね部551とコネクタ検出部552と挿入阻止部553とで構成されている。ばね部551はシェル530後部から前部へ前後方向DFに沿って延びている。コネクタ検出部552は挿入阻止部553に連なり、U字形に折り曲げられ、傾斜面552aを有する。挿入阻止部553はばね部551の前端部に連なる。挿入阻止部553は、コネクタ検出部552よりも前後方向DFで後方に位置しかつ左右方向DRで挿入空間部40の中心側に位置している。
【0080】
第5実施形態によれば、第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0081】
次に、この発明の第6実施形態のコネクタ600を
図25〜
図27に基づいて説明する。
【0082】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。なお、第6実施形態は第3実施形態と同様に、誤挿入防止手段とシェルとが一体形成された実施形態である。
【0083】
第1実施形態のコネクタ100では、誤挿入防止手段50はシェル30と別部品であり、シェル30の上面部31側に配置されているが、第6実施形態のコネクタ600では、誤挿入防止手段650はシェル630と一体に形成され、底面部632側に配置され、一対の誤挿入防止手段規制部60がシェル630に設けられている。
【0084】
誤挿入防止手段650は、1つの金属板を打抜き及び曲げ加工してシェル630を形成するとき、そのシェル630と同時に形成される。このとき誤挿入防止手段650はシェル630の底面部632となる部分の一部を打抜き及び曲げ加工して形成される。
【0085】
誤挿入防止手段650はばね部651とコネクタ検出部652と挿入阻止部653とで構成されている。ばね部651はシェル630前部から後部へ前後方向DFに沿って延びている。コネクタ検出部652は挿入阻止部653に連なり、U字形に折り曲げられ、傾斜面652aを有する。挿入阻止部653はばね部651の前端部に連なる。挿入阻止部653は、コネクタ検出部652よりも前後方向DFで後方に位置し、かつ左右方向DRで挿入空間部40の中心側に位置している。
【0086】
誤挿入防止手段規制部60はシェル630の側面部633の一部を加工することによって形成されている。誤挿入防止手段規制部60は検出部61と可動規制部62とばね部63とを有する。検出部61はばね部63の前端部に連なる。検出部61は傾斜面61aを有する。傾斜面61aは第1コネクタ1100を挿入空間部40へ誘い込みやすい形状になっている。傾斜面61aはコネクタ検出部652の傾斜面652aよりも前方に位置している。可動規制部62はばね部63の前端部に連なる。可動規制部62はL字形であり、その下部は挿入阻止部653の下方に位置している。ばね部63はシェル630の後部から前部へ前後方向DFに沿って延びている。
【0087】
第6実施形態のコネクタ600に第1コネクタ1100を挿入すると、まず、シェル1130の先端が誤挿入防止手段規制部60の検出部61の傾斜面61aに接触して、検出部61を挿入空間部40から押し出し、可動規制部62が挿入空間部40から出る。
【0088】
その後、第1コネクタ1100のシェル1130の先端がコネクタ規制部652の傾斜面652aを押圧し、コネクタ検出部652は挿入阻止部653とともに下方へ移動し、挿入空間部40から出る。このとき、既に誤挿入防止手段規制部60の可動規制部62は挿入空間部40から出ているので、可動規制部62によって挿入阻止部653の移動は阻止されない。
【0089】
以上のように、第1コネクタ1100の挿入空間部40への挿入を阻むものがなくなるので、第1コネクタを挿入空間部40に挿入できる。
【0090】
これに対し、第6実施形態のコネクタ600に第2コネクタ700を挿入しようとした場合、第2コネクタ700のシェル730の先端が挿入阻止部653に突き当たるので、第2コネクタ700を挿入空間部40へ挿入できない。
【0091】
シェルの断面形状は同じであり、コネクタ検出部652には接触するが、誤挿入防止手段規制部60の検出部61には接触しない大きさの第3コネクタ(図示せず)の先端部を挿入空間部40に挿入しようとした場合、第3コネクタのシェルは傾斜面652aを押圧し、コネクタ検出部652を押し下げようとするが、第3コネクタのシェルは誤挿入防止手段規制部60の検出部61の傾斜面に61aには接触しないので、可動規制部62は移動しておらず、可動規制部62は挿入阻止部653を支える。このため、挿入阻止部653の下方への移動が規制され、その結果、第3コネクタの挿入空間40への挿入が阻止される。
【0092】
第6実施形態によれば、第3実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、相手側コネクタが正規のコネクタであるか非正規のコネクタであるかをより高いレベルで検出することができる。
【0093】
次に、この発明の第7実施形態のコネクタ1400を
図28に基づいて説明する。
【0094】
第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。
【0095】
第1〜第6実施形態のコネクタ100,200,300,400,500,600はそれぞれ1つの誤挿入防止手段50,250,350,450,550,650を備えているが、第7実施形態のコネクタ1400は2つの誤挿入防止手段1450,1450´を備えている。
【0096】
誤挿入防止手段1450,1450´はシェル1430の底面部1432側に配置されている。誤挿入防止手段1450はばね部1451とコネクタ検出部1452と挿入阻止部1453と規制部1451cと圧入部1456とを有する。
【0097】
ばね部1451はU字形部分1451aとL字形部分1451bとを有する。U字形部分1451aはシェル1430の底面部1432とほぼ平行である。L字形部分1451bはU字形部分1451aに連なり、底面部1432に対してほぼ直角である。コネクタ検出部1452はばね部1451の前端部に連なり、L字形に折り曲げられている。コネクタ検出部1452は傾斜面1452aを有する。挿入阻止部1453はばね部1451の前端部に連なる。挿入阻止部1453は、コネクタ検出部1452よりも前後方向DFで後方に位置し、かつ左右方向DRで挿入空間部40の中心側に位置している。規制部1451cはばね部1451の前端部には連なる。規制部1451cはコネクタ検出部1452と逆方向へ折り曲げられている。圧入部1456はばね部1451の後端部には連なる。圧入部1456には突起部1456aが形成されている。
【0098】
誤挿入防止手段1450のばね部1451、コネクタ検出部1452、挿入阻止部1453、規制部1451c及び圧入部1456の機能は、それぞれ第4実施形態の誤挿入防止手段450のばね部451、コネクタ検出部452、挿入阻止部453、規制部451c及び圧入部456の機能と同様であるので、誤挿入防止手段1450の各部の機能の説明を省略する。
【0099】
誤挿入防止手段1450´はばね部1451´とコネクタ検出部1452´と挿入阻止部1453´と規制部1451c´と圧入部1456´とを有する。誤挿入防止手段1450´のばね部1451´、コネクタ検出部1452´、挿入阻止部1453´、規制部1451c´及び圧入部1456´の形状は、それぞれ誤挿入防止手段1450のばね部1451、コネクタ検出部1452、挿入阻止部1453、規制部1451c及び圧入部1456の左右を逆にした形状である。また、誤挿入防止手段1450´の大きさは誤挿入防止手段1450と同じである。更に、誤挿入防止手段1450´のばね部1451´、コネクタ検出部1452´、挿入阻止部1453´、規制部1451c´及び圧入部1456´の機能は、それぞれ誤挿入防止手段1450のばね部1451、コネクタ検出部1452、挿入阻止部1453、規制部1451c及び圧入部1456の機能と同じである。
【0100】
シェル1430の底面部1432の両側部にはそれぞれ孔1432aが形成されている。シェル1430は孔1432aに臨む平面部1432cを有する。
【0101】
圧入部1456,1456´をハウジング20に圧入することにより、誤挿入防止手段1450,1450´はハウジング20に固定され、ばね部1451,1451´の一部、コネクタ検出部1452,1452´及び挿入阻止部1453,1453´はそれぞれ孔1432aを通じて挿入空間部40内に配置される。また、規制部1451c,1451c´は孔1432bに挿入され、隙間を介してシェル1430の平面部1432cと対向する。
【0102】
第7実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0103】
なお、上述の実施形態では、シェル30,330,430,530,630によって挿入空間部40が形成されているが、ハウジング(図示せず)によって挿入空間部40が形成されるようにしてもよい。
【0104】
また、第1〜第4、第7実施形態では、シェル30,330,430,1430に平面部31e,432c,1432cを設けたが、平面部31e,432c,1432cは必ずしも必要ではない。
【0105】
なお、上述の第1〜第6実施形態では、一対のコネクタ検出部52,452,552,652及び一対の挿入阻止部53,453,553,653がシェル30,330,430,530,630の左右に配置されているが、必ずしも一対のコネクタ検出部52,452,552,652及び一対の挿入阻止部53,453,553,653をシェル30,330,430,530,630の左右に配置する必要はなく、1つのコネクタ検出部52,452,552,652及び1つの挿入阻止部53,453,553,653をシェル30,330,430,530,630の左側又は右側だけに配置してもよい。
【0106】
また、第7実施形態では、2つの誤挿入防止手段1450,1450´をシェル1430の左右に配置したが、必ずしも2つの誤挿入防止手段1450,1450´をシェル1430の左右に配置する必要はなく、1つの誤挿入防止手段1450をシェル1430の左側又は右側だけに配置してもよい。
【0107】
なお、上述の実施形態では、ばね部51,251,351,451,551,651,1451,1451´は第1コネクタ1100の挿入方向DIと平行なシェル30,330,430,530,630,1430,1430´の前後方向DFへ延びているが、ばね部51,251,351,451,551,651,1451,1451´は必ずしもシェル30,330,430,530,630,1430,1430´の後部から前部へ延びている必要はない。
【符号の説明】
【0108】
100,200,300,400,500,600,1400:コネクタ、
10:コンタクト、11:接触部、12:端子部、
20:ハウジング、21:ハウジング本体、22:接触部配置部、
30,330,430,530,630,1430:シェル、
31,331:上面部、31a:ロックばね片、31b:孔、31c:第1切欠部、31d:第2切欠部、31e:平面部、
32,432,532,632,1432:底面部、432a,1432a:孔、432b:切欠部、432c,1432c:平面部、
33,633:側面部、33a:第1スルーホール挿入部、33b:第2スルーホール挿入部、33c:接触ばね片、33d:ラッチ挿入孔、333e:規制部
40:挿入空間部
50,250,350,450,550,650,1450,1450´:誤挿入防止手段
51,251,351,451,551,651,1451,1451´:ばね部、
451a:L字形部分、451b:U字形部分、451c,1451c、1451c´:規制部、1451a,1451a´:U字形部分、1451b,1451b´:L字形部分、
52,452,552,652,1452,1452´:コネクタ検出部、52a,452a,552a,652a,1452a,1452a´:傾斜面、
53,453,553,653,1453,1453´:挿入阻止部、53a:後面、
54:側面板、54a:ラッチ、
55,255,455:連結部
56,456,1456,1456´:圧入部、56a,456a,1456a、1456a´:突起部、56b:ダボ
60:誤挿入防止手段規制部、61a:傾斜面、61:検出部、62:可動規制部、63:ばね部、
1100:第1コネクタ、1110:コンタクト、1120:ハウジング、1130:シェル、1200:プリント基板、1201:スルーホール、1202:スルーホール、1203:パッド、
700:第2コネクタ、710:コンタクト、720:ハウジング、730:シェル。