【文献】
古川 潤 他,シャッフリングによる高速な大規模電子投票システムの実現,第63回(平成13年後期)全国大会講演論文集(1) アーキテクチャ ソフトウェア科学・工学,2001年 9月26日,pp.1-177〜1-178
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記憶部は、前記使用目的データと前記印鑑外形画像データをシャッフルして記憶しており、前記表示制御部は、所定のパスワードが入力されたことを条件に、正規の関連付け状態に戻して表示する、
請求項1に記載の印鑑外形管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された通帳取引受付システムにおいては、印影の秘匿性を確保でき、届出印鑑の印影について細部の一致又は不一致を画像から判別する作業に慣れた銀行窓口の担当者等には確認が容易であっても、顧客がこのような確認を行うことは困難な場合があり、確認に手間を要する場合があった。更に、印影に基づいて複数の印鑑の中から顧客が特定の印鑑を識別する手法においては、画面表示された印影データと左右反転した印鑑上の刻印とを見比べるか、又は試しにいくつかの印鑑を紙片等に押印して、押印された印影と表示された印影データとを見比べた後に、不要な紙片を情報漏洩なく処分する等の手間を要する場合があった。
【0007】
また、特許文献2に記載された印鑑外観画像表示システムにおいては、印鑑の外観をシールに印刷して媒体に貼付するため、当該媒体の紛失又は盗難により、悪意のある第三者等によりシールに印刷された画像を視認され、特定の取引口座に対応する印鑑を特定又は偽造されるおそれがあった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、口座取引の安全性を確保して、顧客が届出印鑑を容易に識別することが可能な印鑑外形管理装置、印鑑外形管理システム及び印鑑外形管理プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
なお、本発明において用いる印鑑の外形という用語は、印鑑の外観を含み、輪郭、シルエット等の印鑑の形状の一部又は全体を指す。また、外形画像という用語は、このような印鑑の外観、輪郭、シルエットを含む印鑑の形状の一部又は全体の画像を指す。
【課題を解決するための手段】
【0010】
印鑑の使用目的を示す使用目的データを入力
又は選択させる入力部と、前記印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データ
及び前記印鑑の関連情報の画像データを取得する取得部と、前記入力部により入力された前記使用目的データを前記取得部で取得した印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データに関連付けて記憶する記憶部と、前記印鑑外形画像データを表示する表示部と、前記表示部に対する表示操作を受け付ける受付部と、前記受付部
において使用目的を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記使用目的データに関連付けられた前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データを検索し、前記表示部に設けられた所定の表示領域に
、前記検索の結果を表示し、前記受付部において前記関連情報を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記印鑑外形画像データに関連付けられた他の使用目的データ及び他の関連情報のデータを検索し、前記表示部に設けられた所定の表示領域に表示する表示制御部と
、を有する、印鑑外形管理装置。
【0011】
本発明によれば、印影を表示することなく、印鑑の使用目的と使用目的に関連付けられた印鑑外形画像とを関連付けて表示し、口座取引の安全性を確保して、顧客が届出印鑑を容易に識別することが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0012】
上記発明において、前記入力部は
、前記関連情報として特定の印鑑を連想しやすいコメント情報を入力
させ、前記記憶部は前記印鑑外形画像データに関連付けて前記コメント情報を記憶し、前記表示制御部は、前記コメント情報を前記印鑑外形画像データと関連付けて表示する。これにより、本発明において、顧客が特定の印鑑を連想しやすいコメント情報を当該印鑑に関連付けておくことが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0013】
上記発明において、前記取得部は
、前記関連情報の画像として、前記印鑑のケースを撮像したケース撮像画像データを取得し、前記記憶部は前記ケース撮像画像データを前記印鑑外形画像データに関連付けて記憶し、前記表示制御部は、前記ケース撮像画像データを関連付けて表示する。ケース撮像画像データは、顧客が通常に印鑑を収容しているケースの画像とすることができる。したがって、本発明において、顧客が特定の印鑑を連想しやすいケース撮像画像データを当該印鑑に関連付けておくことが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0014】
上記発明において、前記記憶部は、前記使用目的データと前記印鑑外形画像データをシャッフルして記憶しており、前記表示制御部は、所定のパスワードが入力されたことを条件に、正規の関連付け状態に戻して表示する。これにより、本発明において、使用目的データと印鑑外形画像データとの関連付けに対して、更に秘匿性を高めることができる。
【0015】
上記発明において、前記取得部は
、前記関連情報の画像として、通帳の外観を撮像した通帳画像データを取得し、前記記憶部は前記通帳画像データを前記印鑑外形画像データに関連付けて記憶する。顧客が複数の口座を有している場合等において、通帳の外観は、口座ごとに異なるものとしてもよい。これにより、本発明において、顧客が特定の印鑑を連想しやすい通帳の外観画像を当該印鑑に関連付けておくことが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0016】
上記発明において、前記取得部は
、前記関連情報の画像として、印影を撮像した印影画像データを取得し、前記記憶部は前記印影画像データを前記印鑑外形画像データに関連付けて記憶する。印影画像データは、当該印鑑の印影の寸法を有してもよく、顧客は自己が有する複数の印鑑の中から、印影画像データに含まれる印影の寸法に基づいて印鑑を識別するようにしてもよい。これにより、本発明において、顧客が特定の印鑑を連想しやすい印影画像データを当該印鑑に関連付けておくことが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0017】
上記発明において、前記表示部に表示されている前記印鑑外形画像データ
の領域のうち顧客が特定の印鑑を連想しやすい一部の領域を指定する指定部を更に有し、前記記憶部は前記指定部で選択された一部の印鑑外形画像データを前記使用目的データに関連付けて記憶する。これにより、本発明において、顧客が特定の印鑑を連想しやすい一部の印鑑外形画像データを当該印鑑に関連付けておくことが可能な印鑑外形管理装置を提供することができる。
【0018】
第2の発明の印鑑外形管理システムは、サーバ装置と端末とを備え、
前記端末は、印鑑の使用目的を示す使用目的データを入力又は選択させる入力部を有し、前記サーバ装置は、前記印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データ及び
前記印鑑の関連情報の画像データを取得する取得部と、前記入力部により入力された前記使用目的データを前記取得部で取得した印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データと関連付けて記憶する記憶部と、
前記端末から使用目的を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記使用目的データに関連付けられた前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データを検索し、前記端末の表示部に設けられた所定の表示領域に
、前記検索の結果を表示させるためのデータを前記端末に送信し、前記端末から前記関連情報を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記印鑑外形画像データに関連付けられた他の使用目的データ及び他の関連情報のデータを検索し、前記所定の表示領域に表示させるためのデータを前記端末に送信する表示制御部とを有する。
【0019】
第3の発明の印鑑外形管理システムは、サーバ装置と端末とを備え、前記端末は、印鑑の使用目的を示す使用目的データを入力
又は選択させる操作受付部と、前記印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データ
及び前記印鑑の関連情報の画像データを取得する画像取得部と、前記サーバ装置に前記使用目的データ
と、前記画像取得部により取得された前記印鑑外形画像データ及び前記関連情報の画像データとを送信する制御部と、前記サーバ装置に表示要求を送信して前記表示要求に応じた表示結果を受信する送受信部とを有し、前記サーバ装置は、前記端末から受信した前記使用目的データと前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データとを関連付けて記憶する記憶部と、前記端末から表示要求を受信した場合に、前記使用目的データに関連付けられた前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データを検索し、前記端末の表示部に設けられた所定の表示領域に
前記検索の結果を表示させるためのデータを前記端末に送信し、前記端末から前記関連情報を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記印鑑外形画像データに関連付けられた他の使用目的データ及び他の関連情報のデータを検索し、前記所定の表示領域に表示させるためのデータを前記端末に送信する表示制御部と
、を有する。
【0020】
第3の発明の印鑑外形管理システムは、サーバ装置と端末とを備え、端末は、
印鑑の使用目的を示す使用目的データを入力する操作受付部と、
前記印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データを取得する画像取得部と、サーバ装置に前記使用目的データと印鑑外形画像データとを関連付けて送信する制御部と、サーバ装置に表示要求を送信して表示要求に応じた表示結果を受信する送受信部とを有し、サーバ装置は、端末装置から受信した使用目的データと印鑑外形画像データとを関連付けて記憶する記憶部と、端末から表示要求を受信した場合に、記憶部から使用目的データと使用目的データに関連付けられた印鑑外形画像データとを読み出し、表示部に設けられた所定の表示領域に、使用目的と使用目的に関連付けられた印鑑外形画像データとを関連付けた表示結果を端末に送信する表示制御部とを有する。
【0021】
本発明によれば、端末を用いて、印鑑の外形画像データを取得し、使用目的と関連付けてサーバ装置に送信し、サーバ装置は当該外形画像データと当該使用目的とを関連付けて記憶し、端末からの表示要求に応じてこれらを端末に送信する印鑑外形管理システムを提供することができる。したがって、本システムの利用者は、デジタルカメラ又はカメラ機能付き携帯電話等を用いて、印鑑を識別する目的で撮影した画像データを当該印鑑の使用目的と関連付けて、サーバ装置に送信して記憶させることができる。
【0022】
第4の発明の印鑑外形管理プログラムは、サーバ装置と端末とを備え、前記端末は、印鑑の使用目的を示す使用目的データを入力
又は選択させる操作受付部と、前記印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データ
及び前記印鑑の関連情報の画像データを取得する画像取得部と、前記サーバ装置に前記使用目的データ
と、前記画像取得部により取得された前記印鑑外形画像データ及び前記関連情報の画像データとを送信する制御部と、前記サーバ装置に表示要求を送信して前記表示要求に応じた表示結果を受信する送受信部とを有し、前記サーバ装置は、前記端末から受信した前記使用目的データと前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データとを関連付けて記憶する記憶部と、前記端末から表示要求を受信した場合に、前記使用目的データに関連付けられた前記印鑑外形画像データ
及び前記関連情報の画像データを検索し、前記端末の表示部に設けられた所定の表示領域に
前記検索の結果を表示させるためのデータを前記端末に送信し、前記端末から前記関連情報を検索キーとして検索要求がなされた場合は、前記印鑑外形画像データに関連付けられた他の使用目的データ及び他の関連情報のデータを検索し、前記所定の表示領域に表示させるためのデータを前記端末に送信する表示制御部と
、を有する。
【0023】
本発明によれば、印影の表示や印鑑画像の印刷をすることなく、印鑑の使用目的と使用目的に関連付けられた印鑑外形画像とを関連付けて表示し、口座取引の安全性を確保して、顧客が届出印鑑を容易に識別することが可能な印鑑外形管理プログラムを提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、口座取引の安全性を確保して、顧客が届出印鑑を容易に識別することが可能な印鑑外形管理装置、印鑑外形管理システム及び印鑑外形管理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係る印鑑管理装置38を含む印鑑外観管理システム50の全体構成を示す図である。本実施形態において、印鑑管理装置38は、印鑑管理サーバ30、表示部33、印鑑情報取得部36を有する。また、印鑑管理装置38は、ネットワーク20を介して、ユーザ端末40(例えば、
図1に示したパーソナルコンピュータ40A、携帯電話機40B)に接続でき、ユーザ端末40が備える画面表示手段を表示部33に替えて用いることも可能である。ネットワーク20は、好適にはインターネット等の広域ネットワークであるが、これに限定されず、金融機関内の専用回線等であってもよい。ネットワーク20を介する情報通信には、公知の暗号化技術を用いることができる。
図1には、パーソナルコンピュータ40A又は携帯電話機40B等をユーザ端末40として示したが、これらに限定されず、金融機関店舗内の端末装置をユーザ端末40として用いることも可能である。好適には、ユーザ端末40は、ブラウザが動作可能なネットワーク端末装置であり、印鑑管理サーバ30はウェブサーバであり、ユーザ端末40と印鑑管理サーバ30との間の通信は、SSL(Secure Socket Layer)等のセキュリティプロトコルを用いて行われる。
【0028】
本実施形態に係る印鑑外観管理システム50において、顧客の印鑑の外形画像は、印鑑管理装置38又はユーザ端末40によって取得できる。具体的には、印鑑外観管理システム50は、
(1)印鑑管理装置38が印鑑外形画像データを取得して表示する場合、
(2)印鑑管理装置38が印鑑外形画像データを取得し、ユーザ端末40が当該印鑑外形画像データを表示する場合、
(3)ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを取得して表示する場合
のそれぞれについて、印鑑10の外形画像データと使用目的データとを関連付けて表示することができる。それぞれの場合について概要を示す。
【0029】
印鑑管理装置38が印鑑の外形画像データを取得して表示する場合において、印鑑管理サーバ30は、印鑑の外形画像データを取得して表示する。すなわち、印鑑管理サーバ30は、まず、印鑑画像取得部36を制御して印鑑10の外形画像データを取得すると共に、当該外形画像に関連付けて入力される使用目的データを取得する。使用目的データは、印鑑管理サーバ30が適宜備えるキーボード(図示せず)等のコンピュータ機器のための入力手段によって入力される。あるいは、印鑑画像取得部36に「出納用」「貯蓄用」等のデータ入力が可能なキーパッド等を適宜設け、印鑑10の外形画像データの取得時にこのようなキーパッドを操作して、印鑑10に関連付けて使用目的データを入力してもよい。次いで、取得された外形画像データ及び入力された使用目的データは、印鑑管理装置38の表示部33に表示され、印鑑管理サーバ30が備える記憶部34(
図2)に格納される。印鑑管理サーバ30の入力手段により印鑑外形画像データの表示要求が入力されると、印鑑管理サーバ30は、記憶部34に格納された印鑑外形画像データを、当該印鑑の使用目的データと関連付けて表示部33に表示する。
図1には、表示部33が印鑑管理サーバ30に接続される状況を示すが、表示部33は、印鑑管理サーバ30又は印鑑画像取得部36と一体化していてもよい。あるいは、印鑑管理装置38は、印鑑管理サーバ30、表示部33及び印鑑画像取得部36の全体を一つの筐体に収容した形態でもよい。
【0030】
印鑑管理装置38が印鑑の外形画像データを取得し、ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを表示する場合において、最初に、印鑑管理サーバ30は、印鑑の外形画像と当該外形画像に関連付けて入力される使用目的データを取得する。例えば、顧客は、金融機関の店頭等において、自己の取引口座用の印鑑を窓口担当者に預け、窓口担当者は、前述の印鑑管理装置38を操作して、印鑑10の外形画像データを取得すると共に、当該外形画像データに関連付けて入力される使用目的データを取得し、記憶部34に格納する。後に、顧客は、自宅等に保管してある複数の印鑑の中から前述の取引口座用の印鑑を識別する目的で、ユーザ端末40から印鑑管理サーバ30にログインして、表示要求を送信する。印鑑管理サーバ30は、当該表示要求の受信に応じて、記憶部34に格納されている、当該顧客に関連付けられた印鑑の外形画像データと使用目的データとを、ユーザ端末40に送信し、表示部41(
図2)に表示させる。顧客は、ユーザ端末40が備える表示部41の表示を閲覧し、目的の印鑑を識別することができる。
【0031】
ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを取得して表示する場合においては、更に、ユーザ端末40に何らかの画像取込装置を組み合わせて、印鑑外形画像データをユーザ端末40が取得し、取得した印鑑外形画像データを当該印鑑の使用目的データと関連付けて印鑑管理サーバ30に送信することができる。印鑑管理サーバ30は、受信した情報を記憶部34に格納する。ユーザ端末40からの印鑑管理サーバ30への表示要求の送信、及び以降の動作は前述と同様である。このような実施形態において、ユーザ端末40と組み合わせることが可能な画像取込装置としては、例えば、パーソナルコンピュータ40Aと接続可能なデジタルカメラ47又はスキャナ48等が挙げられるが、これらに限定されず、カメラ機能を備える携帯電話40Bを用いることもできる。したがって、本発明に係る印鑑外観管理システム50においては、印鑑管理装置38及びユーザ端末40のいずれかにより、印鑑外形画像データを取得し、当該印鑑の使用目的データと関連付けて印鑑管理装置38の記憶部34に格納することができる。
【0032】
したがって、本発明において、印影の表示や印鑑画像の印刷をすることなく、印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データと印鑑の使用目的データとを関連付けて表示し、口座取引の安全性を確保して、顧客が届出印鑑を容易に識別することが可能な印鑑管理装置38及び印鑑外観管理システム50を提供することができる。
【0033】
図2は、本発明の実施形態に係る印鑑外観管理システム50に含まれる装置の機能ブロック図である。印鑑管理装置38は、印鑑管理サーバ30、表示部33及び画像取得部としての印鑑情報取得部36を備える。印鑑管理サーバ30は、制御部及び表示制御部としてのサーバ制御部31、操作受付部としての入力部32、記憶部34及び送受信部35を備える。ユーザ端末40は、表示部41、操作受付部42、画像取得部43、取得画像の一時記憶手段としての記憶部44、送受信部45及び制御部46を備え、ネットワーク20を介して印鑑管理装置38と接続する。
【0034】
印鑑管理装置38が印鑑の外形画像データを取得して表示する場合、印鑑管理サーバ30の入力部32は、印鑑の使用目的を示す使用目的データの入力、及び表示部33に対する表示操作の入力を受け付ける。印鑑情報取得部36は、印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データを取得する。記憶部34は、印鑑の使用目的データと当該印鑑の外形画像データと関連付けて記憶する。表示部33は、印鑑外形画像データを表示する。サーバ制御部31は、表示操作を受け付けた場合に、記憶部34から使用目的データと印鑑外観画像データとを読み出し、表示部33の所定の表示領域に、当該使用目的データと当該印鑑外形画像データとを関連付けて表示させる。
【0035】
印鑑管理装置38が印鑑の外形画像データを取得し、ユーザ端末40が当該外形画像データを表示する場合、印鑑管理装置38において、サーバ制御部31は、キーボード等の入力装置から入力される印鑑の使用目的を示す使用目的データを受け付け、ネットワーク20を介してユーザ端末20からの表示要求を受け付ける。印鑑情報取得部36は、印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データを取得する。記憶部34は、印鑑の使用目的データと当該印鑑の外形画像データと関連付けて格納する。一方、ユーザ端末40において、操作受付部42は、ユーザ端末40の表示部41に印鑑の外形画像を表示するための操作を受け付ける。この操作により、ネットワーク20を介して印鑑管理サーバ30に表示要求が送信される。印鑑管理サーバ30は、受信した表示要求に応じて、記憶部34から使用目的データと印鑑外観画像データとを読み出してユーザ端末40に送信し、ユーザ端末40の表示部41に当該使用目的データと当該印鑑外形画像データとを関連付けて表示させる。
【0036】
ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを取得して表示する場合、ユーザ端末40の操作受付部42は、印鑑の使用目的を示す使用目的データを受け付ける。ユーザ端末40の画像取得部43は、印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データを取得し、記憶部44に一時記憶する。制御部46は、当該印鑑の使用目的データと印鑑外形画像データとを関連付け、関連付けた情報を送受信部45を介して印鑑管理装置38に送信する。印鑑管理装置38は、ユーザ端末20から送信された印鑑の使用目的データと印鑑外形画像データとを、送受信部35により受信する。サーバ制御部31は、これらを関連付けて記憶部34に格納する。次いで、ユーザ端末40の操作受付部42は、表示部41に印鑑の外形画像を表示するための操作を受け付ける。この操作により、ネットワーク20を介して印鑑管理サーバ30に表示要求が送信される。印鑑管理サーバ30は、受信した表示要求に応じて、記憶部34から使用目的データと印鑑外観画像データとを読み出してユーザ端末40に送信し、ユーザ端末40の表示部41に当該使用目的データと当該印鑑外形画像データとを関連付けて表示させる。
【0037】
図3は、本発明の実施形態に係る印鑑画像の取込、関連情報の入力及び印鑑画像の登録の操作画面を示す説明図である。この操作画面は、印鑑管理装置38の表示部33、又はユーザ端末40の表示部41に表示することができる。それぞれの装置の操作は、印鑑管理装置38の入力部32、又はユーザ端末の操作受付部42によって受け付けられる。以下、ユーザ端末40の表示部41に表示される操作画面を例示して説明するが、印鑑管理装置38の表示部33に操作画面を表示する場合についても同様である。
【0038】
図3(a)から(c)に示す操作画面は、表示部41の所定領域内に、「印鑑画像の取込」、「関連情報の入力」、「印鑑画像の登録」、及び「登録済印鑑の検索」を表す画面上のボタン41A〜D、印鑑画像の表示領域41E、関連情報の表示領域41Fを含む。画面上のボタン41A〜Dは、例えば、表示部41をタッチパネル等を用いて構成し、利用者がタッチパネル上のそれぞれの画面上のボタン41A〜Dに触れることにより動作するものでもよい。また例えば、表示部41の所定領域に、ブラウザを介してリンク情報が埋め込まれた画面上のボタン41A〜Dを配置し、操作受付部42としてマウス等を用いて、所定クリック操作によってそれぞれの画面上のボタン41A〜Dに対応する動作を行うようにしてもよい。画面上のボタンは、これらに限定されず、例えば、登録済の情報を変更するためのボタン、又は登録済の情報を削除するためのボタン等を、適宜追加してもよい。
【0039】
図3(a)は、ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを取得する場合に、画面上のボタン41Aが選択され、取得された画像が印鑑画像の表示領域41Eに表示される状況を表している。表示領域41Eには、更に、取得された画像の一部を指定する、指定部としての画像指定領域41Pを設けることができる。画像指定領域41Pは、例えば、所定のマウスクリック操作に応じて表示領域41E内に現れる拡大縮小可能な矩形形状の枠線等として表示されてもよい。印鑑の外観画像データは、取得された画像の全体でもよく、画像指定領域41Pによって指定された一部の画像とすることもできる。したがって、取得された画像が印鑑以外に不要な背景等を含んでいる場合であっても、画像指定領域41Pによって指定された一部の画像を、印鑑の外観画像データとして指定することができる。また、選択された画面上のボタン41A、及び印鑑画像の表示領域41Eは、適宜ハイライト又は配色の選択等によって、目立つようにしてもよい。
【0040】
図3(b)は、取得された印鑑の外形画像データと関連付ける情報を入力する場合に、画面上のボタン41Bが選択され、関連情報の表示領域41Fに表示される情報が編集可能であることを表している。関連情報の表示領域41Fに表示される情報としては、当該印鑑の使用目的データ、コメント情報、ケース画像、通帳外観、印影画像、秘密の質問及び解答等を、適宜選択して又は組み合わせて含むことができる。使用目的データ及び秘密の質問は、予め選択可能な項目から選択する形式でもよい。
【0041】
図3(c)は、取得された印鑑の外観画像データと、入力された関連情報とを、関連付けて印鑑管理装置38に登録する状況を表している。画面上のボタン41Cがタッチパネル操作又はブラウザ画面上のクリック操作により選択されると、これらの情報は印鑑管理装置38に送信され、印鑑管理サーバ30によって記憶部34に格納される。
図3(a)に示した印鑑の外形画像データの取得の際に、画像指定領域41Pによって一部の画像を指定した場合には、当該指定した一部の画像と、入力された関連情報とが関連付けられて印鑑管理装置38に送信され、記憶部34に格納される。
【0042】
図4は、本発明の実施形態に係る登録済印鑑の検索、使用目的の入力/選択及び関連情報による検索の操作画面を示す説明図である。ユーザ端末40の表示部41に表示される操作画面を例示して説明する。
【0043】
図4(a)に示す操作画面は、前述の
図3(a)〜(c)と同様である。
図4(a)は、例えば、ユーザが印鑑に関連付けられた情報を手がかりとして印鑑を識別するために、ユーザ端末40に「登録済印鑑の検索」と表示されている画面上のボタン41Dを選択する状況を表している。
【0044】
図4(b)に示す操作画面は、前述の画面上のボタン41Dが選択されたことに応じて、印鑑に関連付けられている情報の入力が受け付けられる状況を表している。この場合には、表示部41の所定領域内に、「使用目的の入力/選択」及び「関連情報による検索」を表す画面上のボタン41G及び41Hが表示される。これらの画面上のボタン41G及び41Hのいずれかが選択されると、関連情報の表示領域41Fに表示される情報が編集可能となる。したがって、ユーザは、印鑑の識別の手がかりとなりうる使用目的又は関連情報を、表示領域41Fを介して入力又は選択することができる。この入力又は選択した情報は、印鑑管理装置38に表示要求として送信される。印鑑管理装置38は、受信した表示要求基づき、表示領域41Fを介して入力又は選択された情報に関連付けられている印鑑の外形画像データを、記憶部34から検索する。次いで、印鑑管理装置38は、検索した外形画像データをユーザ端末40に送信し、表示部41内の印鑑画像の表示領域41Eに表示させる。これにより、
図4(c)に示すように、ユーザ端末40の印鑑画像の表示領域41Eに、検索された印鑑10の外観画像データが表示される。印鑑画像の表示領域41Eは、適宜ハイライトさせ、検索された印鑑の外形画像データが目立つようにしてもよい。登録済印鑑の検索は、これらの例に限定されず、情報検索の手法を適宜組み合わせることができる。例えば、表示領域41Fは、予め用意された文字列又は過去に入力された文字列等からなるプルダウンメニューを含んでもよい。あるいは、ユーザが「使用目的の入力/選択」を表す画面上のボタン41Gをクリックすることに応じ、印鑑管理装置38は、当該ユーザに関連付けられている複数の印鑑画像の縮小画像を印鑑画像の表示領域41Eに表示させ、ユーザがいずれかの縮小画像をクリックした場合に、当該縮小画像に対応する印鑑の使用目的を含む文字列からなるメニューを、表示領域41Fに表示するようにしてもよい。
【0045】
図5は、本発明の実施形態に係る印鑑管理装置38の記憶部34に記憶される印鑑外観データベース70のデータ構造を示す図である。本実施形態のデータ構造においては、一つの印鑑情報識別子につき、外観画像データと、顧客情報と、使用目的データを含む関連情報とが関連付けられる。関連情報は、使用目的データ以外に、コメント情報、ケース画像、通帳外観、印影画像、秘密の質問及び解答等を含んでもよい。秘密の質問及び解答は、当技術分野に公知の認証手段であり、本実施形態においては、顧客を特定するための顧客認証手段として顧客情報に関連付けて設けてもよく、外観画像データの認証手段として印鑑情報識別子に関連付けて設けてもよい。したがって、本実施形態に係る印鑑管理装置38は、印鑑情報識別子によって識別可能なこれらの情報を相互に関連付けて、記憶部34に格納することができる。なお、顧客がユーザ端末40を用いて印鑑管理サーバ30にログインする場合、印鑑管理サーバ30は、当該顧客の顧客情報との関連付けを有する情報のみを当該ユーザ端末40に送信することができる。
【0046】
図5に例示する印鑑外観データベース70においては、印鑑情報識別子「00123」と印鑑情報識別子「00124」とは、外観画像データが異なる、同一の顧客情報「顧客02011」に関連付けられている。「顧客02011」の顧客情報に対応する顧客が印鑑の識別を行う場合において、使用目的データとして「貯蓄用」が選択されると、外観画像データ「SD−0001001」が当該使用目的データに関連付けられる外観画像データとして扱われ、ユーザ端末40の表示部41に表示される。使用目的データとして「公共料金支払い」が選択されると、外観画像データ「SD−0001002」が当該使用目的データに関連付けられる外観画像データとして扱われ、ユーザ端末40の表示部41に表示される。したがって、顧客は、それぞれの使用目的に関連付けられた印鑑の外観画像を閲覧して、印鑑を識別することができる。
【0047】
更に、
図5に例示する印鑑外観データベース70においては、関連情報に含まれる、コメント情報、ケース画像、通帳外観、印影画像、秘密の質問及び解答等のいずれかを検索キーとして用いて、又は組み合わせて、当該関連情報との関連付けを有する外観画像データを検索することができる。検索された外観画像データは、ユーザ端末40の表示部41に表示される。したがって、印鑑の識別を所望する顧客は、いずれかの関連情報に関連付けられた印鑑の外観画像を閲覧して、印鑑を識別することができる。
【0048】
更に、
図5に例示する印鑑外観データベース70においては、一つの印鑑情報識別子に対応する印鑑外形画像データをシャッフルして記憶するための関連情報(例えば、印鑑情報識別子を所定の規則により暗号化したシャッフル情報)を設けてもよい。サーバ制御部31は、印鑑外形画像データ、使用目的データ及び他の関連情報を印鑑外観データベース70のデータ構造を用いて記憶部34に格納する際に、このシャッフル情報を生成して、印鑑外形画像データがシャッフル情報に関連付けられるよう格納する。すると、印鑑外形画像データは、シャッフル情報に関連付けられ、使用目的データ及び他の関連情報は印鑑情報識別子に対して関連付けられるので、シャッフル情報の暗号を復号しなければ、本来の関連付けを有する印鑑外形画像データを得ることができなくなる。このようにして、印鑑外観データベース70において外観画像データの秘匿性を高めることができる。サーバ制御部31は、シャッフル情報の暗号を復号するために、所定のパスワードを受け付けることを条件とすることができる。サーバ制御部31は、所定のパスワードが入力されたことを条件に、正規の関連付けに戻して、外観画像データを表示部33又は表示部41に表示することができる。この所定のパスワードとしては、上述の関連情報における秘密の質問及び解答を用いてもよく、適宜設計できる。
【0049】
図6は、本発明の実施形態に係る印鑑画像の取込、関連情報の入力及び印鑑画像の登録の各ステップを示すフロー図である。
【0050】
図6(a)は、ユーザ端末40が印鑑の外形画像データを取得する場合の各ステップを示すフロー図である。
【0051】
ステップS101で、ユーザ端末40は、印鑑外観画像の登録を行うためのメニュー等(図示せず)を選択して、外観画像の登録を開始する。
【0052】
ステップS102で、ユーザ端末40は、
図3(a)に例示した画面上のボタン41A「印鑑画像の取込」を、キーパッド操作又はマウスボタンのクリック操作等によって選択する。これにより、例えば、パーソナルコンピュータ40Aに接続されたデジタルカメラ47、スキャナ48、又はカメラ機能付き携帯電話機40B等によって撮影された、印鑑の外観を表す画像データがユーザ端末40に取り込まれ、記憶部44に一時記憶される。このときに、画像指定領域41Pを用いて、取り込んだ画像データの一部を印鑑外観画像データとしてもよい。
【0053】
ステップS103で、ユーザ端末40は、金融機関等の口座の使用目的及び関連情報のデータ入力を受け付ける。使用目的は、例えば、「貯蓄用」又は「出納用」等の選択可能な項目を予め設定しておき、これらの中から選択するようにしてもよい。関連情報としては、当該口座に対して登録する印鑑の、コメント情報、ケース画像、通帳外観、印影画像、外観画像データを特定するための認証手段としての秘密の質問及び解答等を、適宜選択して又は組み合わせて含むことができる。例えば、ユーザ端末40は、使用目的の入力と秘密の質問に対する解答の入力とを、入力データとして受け付けることができる。これらの関連情報についても、予め選択肢を設定してもよい。
【0054】
ステップS104で、ユーザ端末40は、印鑑情報を登録する動作を行う。すなわち、ユーザ端末40は、ステップS102において取り込まれた印鑑外観画像データと、ステップS103において入力された使用目的及び関連情報のデータとを関連付けて、印鑑管理サーバ30に送信する。
【0055】
ステップS105で、印鑑管理サーバ30は、ユーザ端末40から、外観画像、使用目的及び関連情報を受信する。
【0056】
ステップS106で、印鑑管理サーバ30は、受信した情報を関連付けて、記憶部34に格納する。記憶部34においては、
図5に例示した印鑑外観データベース70のデータ構造が用いられる。
【0057】
ステップS107で、印鑑管理サーバ30は、受信した情報が記憶部34に格納されたことを登録結果としてユーザ端末40に送信する。この登録結果は、端に記憶部34への格納が行われたことの通知でもよい。
【0058】
ステップS108で、ユーザ端末40は、印鑑管理サーバ30から登録結果を受信し、処理を終了する。
【0059】
図6(b)は、印鑑管理装置38が印鑑外形画像データを取得する場合の各ステップを示すフロー図である。
【0060】
ステップS110で、印鑑管理サーバ30は、印鑑画像取得部36により外観画像を、入力部32により使用目的及び関連情報を、それぞれ取得する。
【0061】
ステップS111で、印鑑管理サーバ30は、記憶部34に印鑑画像及び関連情報を関連付けて格納する。
【0062】
これらのようにして、本発明に係る印鑑管理サーバは、印鑑外形画像データを取得し、印鑑の使用目的及び関連情報を関連付けて記憶部34に格納することができる。
【0063】
図7は、本発明の実施形態に係る登録済印鑑の検索、使用目的の入力/選択及び関連情報による検索の各ステップを示すフロー図である。まず、印鑑外形画像データがユーザ端末40の表示部41に表示される場合について説明する。
【0064】
ステップS121で、ユーザ端末40は、
図4(a)に示した画面上のボタン41Dに対する所定のマウスクリック操作等により「登録済印鑑の検索」が選択されることに応じて、登録済印鑑の検索の処理を開始する。ユーザ端末40は、
図4(b)に示した表示領域41Fを介する印鑑の使用目的又は関連情報の入力又は選択、及び画面上のボタン41G、41Hに対する所定クリック操作等により、印鑑の使用目的又は関連情報の入力又は選択を受け付ける。これらの印鑑の使用目的又は関連情報は、印鑑外形画像データを検索するための検索キーとして用いられる。
【0065】
ステップS122で、ユーザ端末40は、印鑑外形画像の表示要求を印鑑管理サーバ30に送信する。この表示要求は、ステップ121において受け付けた、印鑑の使用目的又は関連情報の入力又は選択の情報を含む。
【0066】
ステップS123で、印鑑管理サーバ30は、ユーザ端末40から送信された印鑑外形画像の表示要求を受信する。
【0067】
ステップS124で、印鑑管理サーバ30は、印鑑の使用目的を検索キーとして印鑑外観画像を検索する。すなわち、印鑑外観データベース70のデータ構造中、表示要求と一致する使用目的データに関連付けられている印鑑外観画像データを検索して抽出する。
【0068】
ステップS125で、印鑑管理サーバ30は、印鑑の関連情報を検索キーとして印鑑外観画像を検索する。すなわち、印鑑外観データベース70のデータ構造中、表示要求と一致する関連情報データに関連付けられている印鑑外観画像データを検索して抽出する。なお、ステップS124とステップS125の処理は、少なくとも一方を実行してもよく、両方を実行してもよい
【0069】
ステップS126で、印鑑管理サーバ30は、検索結果をユーザ端末40に送信する。この検索結果には、抽出された印鑑外形画像データが含まれる。
【0070】
ステップS127で、ユーザ端末40は、印鑑管理サーバ30から検索結果を受信する。
【0071】
ステップS128で、ユーザ端末40は、検索結果に含まれる印鑑外形画像データを表示領域41Eに表示する。したがって、ユーザ端末40の表示部41において、表示領域41Fには印鑑の使用目的又は関連情報が表示され、表示領域41Eにはこれらの使用目的又は関連情報との関連づけを有する印鑑外形画像データが表示される。
【0072】
ステップS129で、ユーザ端末40は、ステップS122において印鑑管理サーバ30に送信した表示要求に対する検索結果が複数の印鑑外形画像データを含むかどうかを判定する。例えば、使用目的データとして、貯蓄口座の登録印鑑であることが入力されたときに、複数の貯蓄口座の登録印鑑が検索結果として得られた場合に、このステップS129における判定は真となりうる。判定の結果が真であればステップS130に進み、偽であれば処理を終了する。
【0073】
ステップS130で、ユーザ端末40は、使用目的データを含む関連情報に対する追加検索条件を受け付けて、ステップS122に戻る。これにより、複数の印鑑外形画像データに対する絞り込み検索を行うことができる。例えば、複数の貯蓄口座の登録印鑑について、使用開始時期又は使用終了時期を検索条件とする絞り込み検索等を行うことができる。
【0074】
印鑑外形画像データが印鑑管理装置38の表示部33に表示される場合は、上述のステップS123において、印鑑管理サーバ30の入力部32により、印鑑の使用目的又は関連情報の入力又は選択の情報(上述の表示要求に相当する)を受け付け、ステップS124からステップS126の動作により検索結果を得ることができる。印鑑管理装置38の表示部33には、印鑑の使用目的又は関連情報との関連づけを有する印鑑外形画像データが表示される。
【0075】
これらのようにして、本実施形態の印鑑外形管理システム又は印鑑外形管理装置において、印影の表示や印鑑画像の印刷をすることなく、印鑑の使用目的又は関連情報との関連づけを有する印鑑外形画像データを検索して画面表示することができ、画面表示された印鑑外形画像データから特定の印鑑を識別することができる。
【0076】
図8は、本発明の実施形態に係る印鑑管理サーバ30、ユーザ端末40A及び40Bのハードウェア構成の一例を示す図である。印鑑管理サーバ30、ユーザ端末40A及び40Bは、ホスト・コントローラ1001により相互に接続されるCPU1002、RAM1003、グラフィック・コントローラ1004、及び表示装置1005を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1006によりホスト・コントローラ1001に接続される通信インターフェイス1007、ハードディスクドライブ1008、及びCD−ROMドライブ1009を有する入出力部と、入出力コントローラ1006に接続されるROM1010、フレキシブルディスク・ドライブ1011、及び入出力チップ1012を有するレガシー入出力部とを備える。
【0077】
ホスト・コントローラ1001は、RAM1003と、高い転送レートでRAM1003をアクセスするCPU1002、及びグラフィック・コントローラ1004とを接続する。CPU1002は、ROM1010、及びRAM1003に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ1004は、CPU1002等がRAM1003内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置1005上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1004は、CPU1002等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0078】
入出力コントローラ1006は、ホスト・コントローラ1001と、比較的高速な入出力装置であるハードディスクドライブ1008、通信インターフェイス1007、CD−ROMドライブ1009を接続する。ハードディスクドライブ1008は、CPU1002が使用するプログラム、及びデータを格納する。通信インターフェイス1007は、外部に接続してプログラムまたはデータを送受信する。CD−ROMドライブ1009は、CD−ROM1020からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1003を介してハードディスクドライブ1008、及び通信インターフェイス1007に提供する。
【0079】
また、入出力コントローラ1006には、ROM1010と、フレキシブルディスク・ドライブ1011、及び入出力チップ1012の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1010は、現金自動預払機1、サーバ30、携帯端末40が起動時に実行するブート・プログラムや、ハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1011は、フレキシブルディスク1021からプログラムまたはデータを読み取り、RAM1003を介してハードディスクドライブ1008、及び通信インターフェイス1007に提供する。入出力チップ1012は、フレキシブルディスク・ドライブ1011や、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0080】
CPU1002が実行するプログラムは、フレキシブルディスク1021、CD−ROM1020、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体からハードディスクドライブ1008にインストールされ、RAM1003に読み出されてCPU1002により実行される。
【0081】
CPU1002により実行されるプログラムは、コンピュータを、
図1〜
図7に関連して説明した印鑑管理サーバ30、ユーザ端末40A及び40Bとして機能させる。また、CPU1002により実行される印鑑外形管理のプログラムは、印鑑の外形撮像データと使用目的データとを関連付けて記憶し、表示要求に応じて表示する諸段階をコンピュータに実行させるプログラムであって、使用目的を示す使用目的データを入力するステップと、印鑑の外形を撮像した印鑑外形画像データを取得するステップと、前記入力部により入力された前記使用目的データを前記取得部で取得した印鑑外形画像データと関連付けて記憶するステップと、前記印鑑外形画像データを表示するステップと、前記表示部に対する表示操作を受け付けるステップと、前記受付部によって表示操作を受け付けた場合に、前記記憶部から前記使用目的データと前記使用目的データに関連付けられた前記印鑑外形画像データとを読み出し、表示部に設けられた所定の表示領域に、使用目的と前記使用目的に関連付けられた印鑑外形画像データとを関連付けて表示するステップと、を前記コンピュータに実行させる。
【0082】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。