(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1座標変換は、前記望ましい座標を直交空間から関節空間へ変換して、第2座標変換は、望ましい座標を関節空間からアクチュエータ空間へ変換することを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記時間変動入力形成機構は、前記アクチュエータセンサからの測定値に基づき前記ブームアセンブリの減衰比及び固有振動数を推定することを特徴とする請求項12に記載の作業車両。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書の典型的な態様を添付した図に基き詳細に説明する。可能な限り、同じ符号は、同一又は相当する構成に関する図面を通して使用される。
【0011】
図1を参照すると、通常10で示される典型的な車両が示されている。多関節を含む作業車両10は、直動及び/又は回転アクチュエータ(例えば、シリンダ、モータ等)を使用して作動する。これらの直動及び回転アクチュエータは、ブームアセンブリを伸長又は縮長させるとともにブームアセンブリの端部に配置された作業プラットフォームを制御するために適用される。
【0012】
作業車両10は、複数個の流量制御弁と複数個のセンサとを含む。流量制御弁は、作業車両10の電子制御ユニットによって制御される。電子制御ユニットは、作業者から要求される入力及び複数個のセンサによって測定された入力を受信する。動作制御機構の使用にともない、電子制御ユニットは、作業プラットフォームを要求される位置へ移動させるため、流量制御弁へ信号を出力する。動作制御機構は、ブームアセンブリの振動を低減させるとともに作業者入力に対する適切な反応を維持するために適用される。
【0013】
作業車両10は、様々な作業車両のうちの1つとなり得ると同時に、例えば、クレーン、ブームリフト、シザーリフト等の作業車両10は、明細書を簡略化するため、高架作業プラットフォームとしてこの中で説明される。高架作業プラットフォーム10は、高さ及び/又は位置に起因して地表面で通常人が接近し難い領域へ接近するために適用される。
【0014】
図1で示される実施形態において、高架作業プラットフォーム10は、複数個のホイール14を有するベース12を含む。さらに、高架作業プラットフォーム10は、ボディ16がベース12に対して回転することができるようにベース12に対して回転可能に取り付けられたボディ16を含む。ボディ16の回転角度は、θ
1によって示される。第1モータ18(
図2参照)は、ベース12に関連するボディ16を回転させる。本明細書の一態様において、第1モータ18は、歯車減速機に連結される。
【0015】
柔構造20は、回転関節とともにボディ16に設けられる。明細書の簡略化のため、柔構造20は、ここではブームアセンブリ20として説明される。ブームアセンブリ20は、上方及び/又は下方へ移動することができる。ブームアセンブリのこの上方及び/又は下方への移動は、ブームアセンブリ20の回転角度θ
2によって示される。第1シリンダ22(
図2参照)は、ブームアセンブリ20を昇降させるために適用される。第2端部26(
図2参照)がボディ16に接続されると同時に、第1シリンダ22の第1端部24(
図2参照)がブームアセンブリ20に接続される。
【0016】
ブームアセンブリ20は、ベースブーム28、中間ブーム30及び先端ブーム32を含む。ベースブーム28は、高架作業プラットフォーム10のボディ16に接続される。中間ブーム30,32は、軸方向へベースブーム28から外へ延びる伸縮式ブームである。
図1に示されるように、中間及び先端ブーム30,32は、縮長位置にある。ブームアセンブリ20の長さl
3は、中間及び先端ブーム30,32を伸縮させることで変えることができる。ブームアセンブリ20の長さl
3は、第2シリンダ34及び対応するメカニカルリンケージ36を経由して変化する。
【0017】
作業プラットフォーム38のヨー配向θ
5は第2モータ42によって制御されると同時に、作業プラットフォーム38の傾斜角度は、マスタ/スレブ油圧システム設計によって地表面に対して水平に維持される。
【0018】
図2を参照して、高架作業プラットフォーム10のための制御システム50の簡略化された概略図を示す。制御システム50は、流体ポンプ52、流体リザーバ54、複数個の流量制御弁56、複数個のアクチュエータ58及びコントローラ60を含む。
【0019】
本明細書の一態様において、流体ポンプ52は、荷重検出ポンプである。荷重検出ポンプ52は、荷重検出弁150に流体接続される。荷重検出弁150は、コントローラ60から信号152を受信するために適用される。本明細書の一態様において、信号152は、パルス幅変調信号である。
【0020】
複数個のアクチュエータ58は、第1及び第2シリンダ22,34と、第1及び第2モータ18,42とを含む。複数個の流量制御弁56は、複数個のアクチュエータ58を制御するために適用される。複数個のアクチュエータ58を制御することによって、作業プラットフォーム38は、高架作業プラットフォーム10の作業範囲内で、要求される配向で要求される位置に到達することができる。
【0021】
本明細書の一態様において、第1流量制御弁56aは第1シリンダ22に流体接続されて、第2流量制御弁56bは
第1モータ18に流体接続されて、第3流量制御弁56cは
第2シリンダ34に流体接続されて、第4流量制御弁56dは第2モータ42に流体接続される。流量制御弁56a乃至56dの各々として使用するのに適用可能な弁は、全体を参照することによってその結果として明細書に組み込まれる英国特許番号GB2328524及び米国特許番号7,518,523で説明されている。流量制御弁56a乃至56dの各々は、流体ポンプ52に流体接続される供給ポート62、流体リザーバ54に流体接続されるタンクポート64、複数個のアクチュエータ58の1つに流体接続される第1制御ポート66及び第2制御ポート68を含む。
【0022】
さらに、制御システム50は、複数個の流体圧力センサ70を含む。本明細書の一態様において、第2圧力センサ70bが流体リザーバ54への流体圧力を監視すると同時に、第1圧力センサ70aは、流体ポンプ52からの流体圧力を監視する。第1及び第2圧力センサ70a,70bは、コントローラ60に接続される。本明細書の一態様において、第1及び第2圧力センサ70a,70bは、荷重検出弁150を介してコントローラ60に接続される。
【0023】
流量制御弁56a乃至56dの各々は、第3圧力センサ70c及び第4圧力センサ70dに流体接続される。第3及び第4圧力センサ70c,70dは、第1及び第2制御ポート66,68の各々で、対応するアクチュエータ58への又は対応するアクチュエータ58からの流体圧力を監視する。本明細書の一態様において、第3及び第4圧力センサ70c,70dは、流量制御弁56a乃至56dに組み込まれる。
【0024】
さらに、制御システム50は、複数個のアクチュエータ58の軸方向又は回転方向の位置を監視する複数個のアクチュエータセンサ72を含む。複数個のアクチュエータセンサ72は、複数個のアクチュエータ58の配置(例えば、位置)を監視するコントローラ60へ信号を送信するために適用される。
【0025】
図2に示された実施形態において、第1及び第2アクチュエータセンサ72a,72bは、第1及び第2シリンダ22,34の配置を監視する。本明細書の一態様において、第1及び第2アクチュエータセンサ72a,72bは、レーザセンサである。第3及び第4アクチュエータセンサ72c,72dは、第1及び第2モータ18,42の回転を監視する。本明細書の一態様において、第3及び第4アクチュエータセンサ72c,72dは、絶対角度エンコーダである。
【0026】
図2及び
図3を参照して、流量制御弁56a乃至56dを説明する。第1、第2、第3及び第4流量制御弁56a乃至56dのそれぞれは構造的に類似しているので、第1、第2、第3及び第4流量制御弁56a乃至56dを、流量制御弁56と呼ぶ。流量制御弁56は、少なくとも1つのパイロットステージスプール80と、少なくとも1つのメインステージスプール82とを含む。
図3に示される実施形態において、流量制御弁56は、第1パイロットステージスプール80a及び第2パイロットステージスプール80bと第1メインステージスプール82a及び第2メインステージスプール82bとを含む。
【0027】
第1及び第2パイロットステージスプール80a,80bの位置は、第1及び第2メインステージスプール82a,82bの両方に作用する流体圧力を調節することにより、第1及び第2メインステージスプール82a,82bの各々の位置を制御する。第1及び第2メインステージスプール82a,82bの位置は、対応するアクチュエータ58に対する流量を制御する。
【0028】
第1及び第2パイロットステージスプール80a,80bの位置は、第1及び第2アクチュエータ84a,84bによって制御される。本明細書の一態様において、第1及び第2アクチュエータ84a,84bは、例えばボイスコイル等の電磁気を利用したアクチュエータである。
【0029】
第1及び第2スプール位置センサ86a,86bは、第1及び第2メインステージスプール82a,82bの位置を測定するとともに、コントローラ60へ第1及び第2メインステージスプール82a,82bの位置に対応する第1及び第2信号88a,88bを送信する。本明細書の一態様において、第1及び第2スプール位置センサ86a,86bは、線形可変差動変圧器(LVDT)である。
【0030】
図1、
図2及び
図4を参照すると、コントローラ60は、複数個のアクチュエータ58を監視する複数個のアクチュエータセンサ72及び流量制御弁56のメインステージスプール82の位置を監視する複数個のスプール位置センサ86から、信号を受信するために適用される。加えて、コントローラ60は、作業者からの要求される出力を監視する入力90を受信するために適用される。コントローラ60は、複数個のアクチュエータ58を作動させるため、流量制御弁56a乃至56dの第1及び第2アクチュエータ84a,84bへ信号92を送信する。本明細書の一態様において、信号92は、パルス幅変調信号である。
【0031】
図2に示される実施形態において、コントローラ60は、信号コントローラとして示される。しかしながら、本明細書の一態様において、コントローラ60は、複数個のコントローラを含む。本明細書の他の態様において、複数個のコントローラ60は、複数個の流量制御弁56に組み込まれる。
【0032】
コントローラ60は、動作制御機構100を含む。動作制御機構100は、閉ループ協調制御機構である。動作制御機構100は、軌道発生装置、座標変換モジュール104、撓み補正モジュール106、軸制御モジュール108及び入力形成モジュール110を含む。
【0033】
軌道発生装置は、作業者からの入力90に基づいて作業車両10のエンドエフェクタ(例えば、作業プラットフォーム38)における望ましい直交座標X
d=[x
0,y
0,z
0,φ
0]
Tを生じる。直交座標は、エンドエフェクタの位置及び方向を含む。
【0034】
本明細書の一態様において、座標変換モジュール104は、第1座標変換モジュール104aと、第2座標変換モジュール104bとを含む。第1座標変換モジュール104aは、座標を直交空間から関節空間へ変換する。第2座標変換モジュール104bは、座標を関節空間からアクチュエータ空間へ変換する。表1は、複数個のアクチュエータ58のための直交空間、関節空間及びアクチュエータ空間における独立変数記号の一覧である。
【表1】
【0035】
第1座標変換モジュール104aは、望ましい直交座標X
dを関節空間における望ましい座標Θ
d=[θ
1,θ
2,l
3,θ
5]
Tへ変換する。直交座標における前述した変換等式は、以下の等式112(数1)によって与えられる。
【数1】
x
iが、
で原点を有するO
i−x
iy
iz
i座標系における位置ベクトル[x
i,y
i,z
i,l]
Tである点は、先の座標系O
i−1−x
i−1y
i−1z
i−1(i=1,2,... ,5)に関連するO
i−x
iy
iz
i座標系の同次変換(位置及び方向)であり、後述する等式114(数2)によって与えられる。
【数2】
は、O
i−1−x
i−1y
i−1z
i−1に関連するO
i−x
iy
iz
iの座標軸の方向余弦であり、
は、O
i−1−x
i−1y
i−1z
i−1座標系におけるO
i−1の位置である。
【0036】
等式114(数2)において、デナビット−ハーテンバーグ表記は、運動学上の関係を説明するのに使用される。a
iは共通法線、d
iは原点O
i-1とz
i-1に対する共通法線の交点との間の距離、α
iは関節軸z
iとz
i-1に対するz
i-1とがなす角度、θ
iはx
i-1とz
i-1に対する共通法線とがなす角度である。作業プラットフォーム38のためのパラメータは表2に与えられている。
【表2】
【0037】
エンドエフェクタ位置及び方向は、以下の等式116(数3)における関節変位の値(例えば、θ
1,θ
2,l
3,θ
4,θ
5)を使用することによって取得することができる。この場合、θ
4は、
図1に示されるようにθ
4=θ
2であるから、独立変数ではない。
【数3】
【0038】
等式116(数3)を解くため、エンドエフェクタの原点をO
5として、O
5−x
5y
5z
5の原点を取る。O
0−x
0y
0z
0に対するO
5の位置が[x
0,y
0,z
0]
T、且つ、x
5とx
0とがなす角度がφ
0であるとすると、O
0−x
0y
0z
0におけるO
5−x
5y
5z
5の等式118で表される同次変換マトリックス(数4)が存在する。
【数4】
【0039】
等式118(数4)の両項に
を掛けることで、O
i−x
1y
1z
1座標系においてO
5を表す以下の等式120(数5)が与えられる。
【数5】
等式118及び120(数4及び5)の左項は、以下の等式122(数6)をもたらす。
【数6】
等式120(数5)の右項は、以下の(数7)をもたらす。
【数7】
等式122及び124(数6及び7)から、直交から関節への変換は、以下の(数8)のように公式化することができる。
【数8】
【0040】
図1、
図2、
図4及び
図5を参照して、撓み補正モジュール106を説明する。関節空間における望ましい座標Θ
dへ変換された望ましい直交座標X
dのため、撓み補正モジュール106は、ブームアセンブリ20の撓みの原因となる。撓み補正モジュール106は、複数個のアクチュエータ58の実際の軸方向及び/又は回転方向の位置を監視する複数個のアクチュエータセンサ72から、測定値を受信する。これらの測定値を使用して、撓み補正モジュール106は、関節空間における対応する誤差補正を算出する。
【0041】
例えば、ブームアセンブリ20等の長い伸縮構造について、その構造の撓みは、理想のエンドエフェクタ座標と実際のエンドエフェクタ座標との間に大きい誤差を生む原因となり得る。撓み誤差は、エンドエフェクタ座標の関数である。例えば、異なるリフト高さ及び長さのため、撓みは異なる。関節空間における撓み誤差は、第1に、
図5に示されるように、ブームアセンブリ20の回転角度θ
2から生じる。他の自由度による撓み誤差は無視できる程度に小さい。したがって、δΘ=[0,δθ
2,0,0]
Tである。
【0042】
撓み誤差の準定常解析は以下に提供される。ブームアセンブリ20における振動は、以下にさらに詳細に説明される入力形成モジュール110の結果、低減又は除去されるので、この場合、この準定常解析は適正である。
【0043】
ブームアセンブリ20の撓みは、ブームアセンブリ20に作用する重力及び作業プラットフォーム38に作用する荷重による影響を受ける。ブームアセンブリ20の撓みは、ブームアセンブリ20の長さl
3及びブームアセンブリ20の回転角度θ
2の関数である。ブームアセンブリ20の一様に分布した断面を仮定して、撓みは、以下の等式128(数9)を使用して算出することができる。
【数9】
ここで、Eはブーム材料の弾性係数であり、Iはブームの断面の慣性モーメントであり、ρは質量長密度であり、及びmは荷重の量である。δθ
2≒θ
2´−θ
2が以下の等式130(数10)によって与えられるのであれば、回転角度θ
2´の剛体のブームアセンブリは、同じ先端位置を有する。
【数10】
【0044】
アクチュエータセンサ72の実測値がアクチュエータ空間にあると同時に、等式130(数10)が関節空間にある。これにより、アクチュエータ空間から関節空間への変換は、この変換に必要とされる。
【0045】
図1、
図2、
図4、及び
図6を参照して、第2座標変換モジュール104bを説明する。第2座標変換モジュール104bは、関節空間における結果として生じる望ましい座標Θ
d´=Θ
d+δΘをアクチュエータ空間へ変換する。アクチュエータ空間は、複数個のアクチュエータ58に関連する。本明細書の一態様において、アクチュエータスペースは、第1及び第2シリンダ22,34と第1及び第2モータ18,42に関連する。前述した表1は、直交空間、関節空間及びアクチュエータ空間のための独立変数の一覧である。関節空間における独立変数θ
1,θ
2及びθ
5とアクチュエータ空間における対応する独立変数との間には直接の対応がある。しかしながら、l
3とL
ABとの間の関係が説明される。
【0046】
図6を参照して、ブームアセンブリ20及び第1シリンダ22の概略図を示す。第1シリンダ22の第1端部24は、点Bでブームアセンブリ20に取り付けられると同時に、第1シリンダ22の第2端部26は、点Aで作業車両10のボディ16に取り付けられる。点Bは、ブームアセンブリ20に関連する座標系O
2−x
2y
2z
2における固定点であると同時に、点Aは、ボディ16に関連する座標系O
1−x
1y
1z
1における固定点である。点Aと点Bとの間の長さl
ABは、ブームアセンブリ20の回転角度θ
2の関数であり、且つ、以下の等式132(数11)を使用して算出される。
【数11】
ここで、∠BO
1A(θ
2)=90°+∠O
0O
1A−θ
2−∠BO
1O
3である。
【0047】
関節空間からアクチュエータ空間への変換は、等式134(数12)で表される。
【数12】
【0048】
アクチュエータ空間Y
d=[θ
1,L
AB,l
3,θ
5]
Tへ変換された結果として生じる望ましい座標Θ
d´を有して、結果として生じる望ましい座標Y
d及び複数個のアクチュエータセンサ72からの実測値Y
aは、軸制御モジュール108によって受信される。軸制御モジュール108は、流量制御弁56のための制御信号Uを生じる。
【0049】
制御信号Uは、流量コマンドq
nのベクトルである。流量コマンドq
nは、複数個のアクチュエータ58に対応する。本明細書の一態様において、速度フィードフォワード比例積分PIコントローラは、以下の等式136(数13)を計算する。
【数13】
ここで、q
nは弁nのための流量コマンド、K
f,n,K
p,n,K
i,nは、各々、フィードフォワード、比例及び積分ゲイン、並びにy
d,n及びy
a,n(軸番号n=1,2,3,4)は要求される及び実際の変位である。第1及び第2シリンダ22,34において、ゲインK
f,n,K
p,n,K
i,nは、ピストン面積比に起因して方向によって1つ1つ僅かに異なる。
【0050】
軸制御モジュール108によって生じる典型的な制御信号Uは、U=[q
1,q
2,q
3,q
4]
Tである。本明細書の一態様において、流量制御弁56は、埋め込まれた圧力センサ70、埋め込まれたスプールポジションセンサ88及び内側の制御ループを含む。これらのセンサ及び内側の制御ループは、スプールポジションコマンドを送信するのとは対照的に、軸制御モジュール108に流量制御弁56へ流量コマンドq
nを直接的に送信することを許容する。
【0051】
図1及び
図4を参照して、入力形成モジュール110を説明する。入力形成モジュール110は、作業車両10のブームアセンブリ20における構造的振動を低減するために適用される。
【0052】
入力形成機構は、形成されたコマンド入力を発生することによって振動を抑制する。入力形成機構における
インパルスの総数の増加によってモデリング誤差の影響を低減させることができる。しかしながら、入力形成機構における
インパルスの総数が増加する場合、コマンド入力の応答性が低下する。
【0053】
本明細書の一態様において、入力形成機構は、時間変動入力形成機構である。時間変動入力形成機構は、良好な応答性を維持している間、振動の量を低減する。本明細書の一態様において、時間変動入力形成機構は、2つの
インパルスだけ利用する。加えて、時間変動入力形成機構は、時間変動パラメータを有する制御信号を提供するため、複数個のアクチュエータセンサ72からの測定値を使用する。
【0054】
時間変動入力形成機構は、第1に、複数個のアクチュエータセンサ72からの実測値に基づき、ブームアセンブリ20の減速比ζ(t)及び固有振動数ω
n(t)を推定する。減速比及び固有振動数のための等式138及び140(数14及び15)を以下に示す。
【数14】
【数15】
ここで、fζ及びfωはブームアセンブリ20の長さl
3に基づく関数である。
これらの関数fζ及びfωは、l
3が全ての測定された変数の中で機能的に優れた変数のみであり、且つ、ペイロードからの影響が無視できる程度に小さいと仮定することで、モデリングから又は実験的較正によって決定することができる。本明細書の一態様において、流量制御弁56は、減衰比関数と固有振動数関数fζ及びfωの各々を決定する。流量制御弁56による減衰比関数と固有振動数関数fζ及びfωの決定は、後でより詳細に説明する。
【0055】
次に、2つの
インパルスの大きさは、以下の等式(数16及び17)によって与えられる。
【数16】
【数17】
ここで、
【0056】
各
インパルスの時間遅延は、等式146及び148(数18及び19)である。
【数18】
【数19】
【0057】
最終的に、形成された制御信号U
Sは、以下の式150(数20)によって与えられる。
【数20】
【0058】
形成された制御信号U
Sは、作業プラットフォーム38を移動させるために流体がアクチュエータ58へ流量制御弁56を通過することができるように、流量制御弁56へ送信される。既に説明したように、ブームアセンブリ20の応答性が持続される間、それはブームアセンブリ20における振動を低減又は除去するので、入力形成モジュール110は、潜在的に有利である。
【0059】
図1及び
図7を参照して、減速比ζ(t)及び固有振動数ω
n(t)を決定するための典型的な方法200を説明する。ステップ202において、アクチュエータは、第1位置へ作動される。例えば、第1及び第2シリンダ22,24は、減速比及び固有振動数が予想された位置へ移動される(例えば、第1及び第2シリンダ22,34の完全伸展、第1及び第2シリンダ22,34の部分伸展、等)。
【0060】
ステップ204において、ブームアセンブリ20は振動している。本明細書の一態様において、ブームアセンブリ20は、ブームアセンブリ20への力を利用して振動される。本明細書の他の態様において、ブームアセンブリ20は、ブームアセンブリ20の動作を制御する作業車両における入力装置(例えば、ジョイスティック、等)を急速に動かすことによって振動する。この動作は、ブームアセンブリ20に振動を引き起こす第1及び又は第2シリンダ22,34へ油圧流体の短パルスを分与する。
【0061】
ステップ206において、減速比ζ(t)及び固有振動数ω
n(t)は較正される。本明細書の一態様において、減速比及び固有振動数の較正は、流量制御弁56において完了する。
【0062】
図1、
図7及び
図8を参照して、流量制御弁56を使用する減衰比及び固有振動数を較正する方法300を説明する。ステップ302において、サイクルカウンタNに、例えば1などの初期値が設定される。流量制御弁56が組み込まれた圧力センサ70を含む場合、流量制御弁56は、ステップ304において圧力センサ70から信号を受信する。流量制御弁56は、圧力シングが最も高い値(山)の時の圧力P
HI,1と、ステップ306においてピーク圧力P
HI,1が発生した時点の時間t
HI,1とを記録する。また、流量制御弁56は、圧力シングが最も低い値(谷)の時の圧力P
LO,1と、ステップ308において圧力P
LO,1が発生した時点の時間t
LO,1を記録する。
【0063】
ステップ310において、圧力がその次のピーク値である時、サイクルカウンタNにインデックス(N=N+1)が付与される。ステップ312において、サイクルカウンタNは予め定められた値と比較される。サイクルカウンタNが予め定められた値に等しいのであれば、流量制御弁56は、その与えられたサイクルの中で圧力信号が最も高い値である時の圧力P
HI,2と、ステップ314においてその与えられたサイクルの中でピーク圧力P
HI,2が発生した時点の時間t
HI,2とを記録する。また、流量制御弁56は、その与えられたサイクル圧力信号が最も低い値(谷)である時の圧力P
LO,2と、ステップ316においてその与えられたサイクルの中で圧力P
LO,2が発生した時点の時間t
LO,2とを記録する。
【0064】
ステップ318において、固有振動数ω
n(t)は算出される。固有振動数ω
n(t)は、振動が特に大きい小型の減速システムに向けて、以下の式152(数21)を使用して算出することができる。
【数21】
【0065】
ステップ320において、減速比ζ(t)は算出される。減速比ζ(t)は、外乱後にブームアセンブリ20における振動がどのように減少されるのかを説明する手段である。振幅は、等式154(数22)によって与えられる。
【数22】
【0066】
等式154(数22)の解法は、等式156(数23)である。
【数23】
【0067】
再び、
図1及び
図7を参照する。与えられたアクチュエータ58位置について算出された減衰比及び固有振動数に対して、アクチュエータ58は、ステップ208において第2位置へ移動されて、且つ、減衰比ζ(t)及び固有振動数ω
n(t)は、ステップ204乃至206を使用してそのアクチュエータ位置の範囲内で決定される。
【0068】
減衰比及び固有振動数は別々のアクチュエータ位置でのみ算出されるため、補間法は、これらの別々のアクチュエータ位置を除くアクチュエータ位置における、減衰比及び固有振動数を決定するのに使用することができる。本明細書の一態様において、線形補間を使用することができる。
【0069】
この明細書の様々な改良は、この明細書の範疇及び精神から逸脱することなく当業者にとって明白であり、この明細書の範疇が、この中で記載された実例としての実施形態を不当に限定するためのものではないことは理解されるべきである。