特許第5782018号(P5782018)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5782018
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】医療用診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/00 20060101AFI20150907BHJP
【FI】
   A61C19/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-500239(P2012-500239)
(86)(22)【出願日】2010年3月17日
(65)【公表番号】特表2012-520709(P2012-520709A)
(43)【公表日】2012年9月10日
(86)【国際出願番号】EP2010053464
(87)【国際公開番号】WO2010106102
(87)【国際公開日】20100923
【審査請求日】2013年2月19日
(31)【優先権主張番号】102009013615.0
(32)【優先日】2009年3月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】305039194
【氏名又は名称】カルテンバッハ ウント ホイクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Kaltenbach & Voigt GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100094053
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 隆久
(72)【発明者】
【氏名】エルトマン, スヴェン
(72)【発明者】
【氏名】ハッケル, アンドレー
【審査官】 胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】 特表平10−511298(JP,A)
【文献】 米国特許第04568281(US,A)
【文献】 特開2004−188211(JP,A)
【文献】 特開2007−220636(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0108012(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用診断装置であって、
画像キャプチャ手段と、
前記画像キャプチャ手段のビームパス内に位置するウインドウ(5)を有するハンドピース(1)と、
前記ウインドウ(5)を加熱する手段と、
を有し、
前記ウインドウ(5)を加熱する手段は、抵抗ヒーターにより形成され、
前記抵抗ヒーターは、前記ウインドウ(5)を形成する光学的に透明な基板(8)と平行に配設されている支持要素(11)に配設されている、前記ウインドウ(5)の光学的開口部(11a)の周囲の領域における平坦な面において蛇行して配設されている平坦なプリント回路基板導電体(10)であり、
前記支持要素(11)は、前記ウインドウ(5)を通る光経路と、前記画像キャプチャ手段への経路を許容する光学通路を有する、
医療用診断装置
【請求項2】
当該診断装置において、さらなる電子工学的構成要素が前記支持要素(11)上に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の診断装置
【請求項3】
当該診断装置は、温度計測素子(13)およびコントロールユニットを有し、
当該コントロールユニットは、前記回路基板導体配置(10)を通って流れる電流を調整するように設計されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の診断装置
【請求項4】
前記ウインドウ(5)を加熱する手段は、コーティングされている
ことを特徴とする請求項1から3の1つに記載の診断装置
【請求項5】
前記診断装置は、口内カメラである
ことを特徴とする請求項1から4の1つに記載の診断装置
【請求項6】
前記診断装置は、歯に光を透過させるための装置の構成要素である
ことを特徴とする請求項1からの1つに記載の診断装置
【請求項7】
前記診断装置は、カテーテル、あるいは内視鏡である、
ことを特徴とする請求項1からの1つに記載の診断装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学の、特に歯科の診断デバイス(医療用診断装置)に関し、当該診断装置は、画像キャプチャ(画像撮像)手段を有し、画像キャプチャ手段のビームパス内におかれたウインドウを備えたハンドピースを有し、ウインドウを加熱するために作られた部分を備える。特に、本発明はいわゆる口内カメラ、あるいは歯に光を透過させるためのシステム(装置)に関する。
【0002】
医学(医療)、特に歯科において、光学的原理に基づいた診断装置が次第に使用されるようになっている。
その理由は、このような診断装置により、通常、接触、すなわち、特に痛みなしで診断が行われるようになること、そしてさらに患者に対してできる限り要求された治療法についてのよりよい理解を与えるために使用されうる光学画像を一般に提供することである。例として、この場合においては、いわゆる口内カメラが使用され、当該口内カメラは、ハンドピースを含み、当該ハンドピースの前端部は、患者の口に導入される。一般に、光入射口あるいは、カメラ光学のための視覚ウインドウがこの後端部に配置され、このウインドウから、検査されるべき対象の画像が例えばCCDチップのようなキャプチャ(撮像)装置に伝達される。
この従来の口内カメラは、その上、例えば出願人により出願されたドイツ特許公開公報、DE 10 2006 041 020 A1から周知であるように、歯に光を透過させる装置を形成するように拡張することができる。この場合において、検査されるべき歯は可視光によって照射され、検査放射により光を当てられた歯の光学画像が記録あるいは評価される。歯における虫歯の場所は健康な歯組織とは異なるように光を散乱するので、カメラを用いて歯を撮影する時、このような場所が特定される。
【0003】
ハンドピース前部の視覚ウインドウに抑制されない光の入射がなされたならば、得られた画像の品質がただ十分であるという点で、どちらの場合も問題である。しかしながら、このような口内カメラの場合において、患者の口腔の内側と外側との間の温度の違いにより、口腔内にカメラが導入された後、ウインドウが蒸気で曇る、という問題が生じる。同様の問題が、他の医学(医療)分野においても生じ、当該医学(医療)分野では、例えば検査される患者の体内から光学的記録がカテーテルを用いて生成されるべきである。
【0004】
ウインドウを加熱することは、カメラを蒸気で曇らせるウインドウの問題を回避するために既に提案されている。これに対する以前に知られている解決法は、内部の光源とウインドウとの間の熱的結合、および外部リポジトリ装置におけるカメラ的を絞った加熱に基づいている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開、第102006041020号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
内部の光源とウインドウとの間の熱的結合は、例えば、LEDの使用と、カメラウインドウに近い添付配置により可能であった。LEDは、わずかでない量の無駄な熱(wasted heat)、廃熱)を生み出すことはよく知られており、当該無駄な熱は、そこから結果として生じる熱放射を用いてウインドウを加熱するために利用されることができる。しかしながら、この解決法の不利な点は、照明手段をハンドピースの末端部に設置することが、医療器具の拡大をもたらすことであり、当該器具の拡大は、一般的に、空間的に限定された口腔の結果として望ましくない。その上、この解決法は、異なる周辺温度においてウインドウの熱を制御するための選択を提供しない。
【0007】
外部リポジトリにおけるカメラハンドピースの加熱は、ハンドピースが常に準備状態を維持するために原則として、このリポジトリ内に配置されるべきである、という点で不利である。その上、この解決法は流源を追加するという要求と深く関わっている。
【0008】
したがって、本発明は、前述の問題を回避するための新しい解決法を特定する目的に基づくものである。特に、画像キャプチャ手段を有する、医学の、あるいは歯科の(医療用)診断装置の視覚ウインドウを加熱するという選択は、単純かつ効果的な方法で可能とされるべきである。
【0009】
目的は、請求項1の特徴を有する、医学(医療)の、あるいは歯科の診断デバイス(医療用診断装置)により達成される。本発明の有利な展開は、従属請求項の主題である。
【0010】
本発明による解決法は、抵抗ヒーターを用いてカメラウインドウを加熱するという技術思想に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、医療用診断装置であって、画像キャプチャ手段と、前記画像キャプチャ手段のビームパス内に位置するウインドウ(5)を有するハンドピース(1)と、前記ウインドウ(5)を加熱する手段とを有し、 前記ウインドウ(5)を加熱する手段は、抵抗ヒーターにより形成され、
前記抵抗ヒーターは、前記ウインドウ(5)を形成する光学的に透明な基板(8)と平行に配設されている支持要素(11)に配設されている、前記ウインドウ(5)の光学的開口部(11a)の周囲の領域における平坦な面において蛇行して配設されている平坦なプリント回路基板導電体(10)であり、
前記支持要素(11)は、前記ウインドウ(5)を通る光経路と、前記画像キャプチャ手段への経路を許容する光学通路を有する、
医療用診断装置が提供される
【0012】
本発明による解決法は、それが独立したウインドウヒーターを実装しながら、ハンドピースの基部に近い端の方向に照明体(発光体)の位置を移動させることができるという事実によって区別される。これにより、ハンドピースの頭部領域が、非常に小型の設計を可能とし、当該小型の設計は、診断デバイス(診断装置)の取り扱いおよび検査の実行を考慮した明確な利点を有する。その上、本発明による解決法は、非常に的確かつ信頼性のあるウインドウの加熱をもたらし、これにより動作の間のさらなる利点がもたらされる。
【0013】
本発明の有利な展開により、抵抗ヒーターは、プリント回路基板導体配置(arrangement 、配置構造体) を有し、当該プリント回路基板導体配置は、例えば、ウインドウを形成する光学的に透明な基板上に直接的に配置される。しかしながら、プリント回路基板導体配置は、ウインドウを形成する基板に結合された支持要素上に配置されてもよい。例として、この支持要素は、伝統的なプリント基板、いわゆる、二成分プラスチックの射出成形部品としての成形回路部品(MID:Molded interconnected device)、あるいは、LDS(Laser Direct Structuring)法により製造された一成分プラスチック射出成形部品としてのMIDであってもよい。ここで、支持要素は、さらなる電子工学的コンポーネント、例えば、レジスタ(抵抗素子)、あるいは温度計測素子を有してもよい。温度計測素子が使用されるなら、ウインドウ加熱手段は、好適にはプリント回路基板導体配置を通って流れる電流を調整するために設計されたコントロールユニットを有してもよい。これにより、所望の温度範囲内でカメラウインドウの信頼性のある加熱が達成されうる。
【0014】
この代替手段として、いわゆる正温度係数(PTC:Positive Temperature Coefficient)素子を使用する選択もある。しばしばポジスター(商標)素子とも呼ばれるこの素子は、自動制御ヒーターが達成され、特に、熱刺激および熱傷を回避するために、カメラウインドウの要求最大温度を超えない、という方法で選択されるかもしれない。このようにして、このケースにおいては、実際のウインドウの温度を検出し、選択的にヒーター回路をスイッチオフする追加の温度センサなしで済ませることができる。最後に、ウインドウを加熱するためにウインドウの近くに位置される抵抗線の使用がまた選択される。
【0015】
ウインドウを加熱する手段は、好適には、要求された漏洩経路とクリアランスとを維持するために、コーティング(被覆)される、あるいは絶縁材料に組み入れられる。これにより、デバイス(診断装置)使用中に患者を危険にさらすことを除去することができる。
【0016】
本発明による診断デバイス(診断装置)は、より具体的に、口内カメラ、あるいは歯に光を透過させるシステムの構成要素であるデバイスであることができる。しかしながら、本発明によるウインドウヒーターのコンセプトは、他の医学診断デバイス、例えばカテーテルや内視鏡等に適用することも可能である。
【0017】
本発明は添付した図面に基づいて、以下の記述においてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】歯に光を透過させるシステムの構成要素である医学的(医療用)ハンドピースの前部領域の図を示す。
図2】カメラウインドウを加熱するための本発明によるデバイスの第1の例示的な実施形態を概略的に示す。
図3図2に図示された変形例によるヒーターのより詳細な実施態様のさらなる図を示す。
図4図2に図示された変形例によるヒーターのより詳細な実施態様のさらなる図を示す。
図5図2に図示された変形例によるヒーターのより詳細な実施態様のさらなる図を示す。
図6】本発明によるウインドウヒーターの第2の例示的な実施形態を概略的に示す。
図7】カメラウインドウを加熱するために利用される抵抗線を示す。
図8】カメラウインドウを加熱するために利用される抵抗線を示す。
図9】カメラウインドウを加熱するために利用される抵抗線を示す。
図10】カメラウインドウを加熱するために利用される抵抗線を示す。
図11】いわゆるヒートパイプを用いて、カメラウインドウを加熱する第1の変形例を示す。
図12】いわゆるヒートパイプを用いて、カメラウインドウを加熱する第1の変形例を示す。
図13】ヒートパイプを用いて、カメラウインドウを加熱する第2の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1aおよび図1bは、本発明の考えられる適用例として、歯に光を透過させるシステムにて使用されるハンドピースの前端領域を示す。参照符号1により示されるハンドピースは、前端部に配置されるアタッチメント3を備えた細長いグリップスリーブ2を有する。このアタッチメント3は、第1に検査されるべき歯に光を放射し、第2に、その過程で生成された、照射された歯の画像をとらえて診断するために使用される。
【0020】
検査放射(検査光の照射)は、通常、おおよそ550nmと790nmの間の範囲、例えばおおよそ670nmの波長を有する。この光学的検査の原理は、歯の組織が検査放射を完全には遮らず、むしろ放射ビームが歯を通過できるという事実に基づく。照射過程において、特徴的な方法で光が影響を受けることを特に保証する虫歯領域とともに、放射が部分的に散乱される。光の透過された歯が、このようにして、異なる視方向から観察されるならば、これらはわずかに暗く見えるので、虫歯領域が特定されうる。
【0021】
検査の間のデバイス(診断装置)の取り扱いを容易にするために、前端領域の大きさをできるだけ小さくするべきである。それ故、光源だけでなく、例えばCCDチップのような、実際の画像キャプチャ手段が、図示された例におけるアタッチメント3(チップがアタッチメント3に配置されたならば、本発明による原理の応用がまた可能であることは言うまでもないが)に配置されず、これらはむしろハンドピース1の後部に位置される。歯に光を照射するために、ハンドピース1に配置された光源から放射される光は、光導波路を用いてアタッチメント3へとつなげられ、下部アーム4に配置された光発生素子(発光素子)を用いてアタッチメントから放射される。通常円形であるウインドウ5は、光発生素子(発光素子)の反対側に配置され、これを通して光を当てられた歯の画像が撮影される。ウインドウ5は、この場合においては主に鏡、プリズム、レンズ等でできた光学素子を用いて画像キャプチャ手段に結合される。
【0022】
図1bは、この場合においては、ウインドウ5の反対側からではなくそれに対してある角度をなして光が照射された検査されるべき歯とともに、アタッチメント6の第2の形を示す。このために、アタッチメントは2つの側面アーム7を有し、当該側面アームの後部領域に、光導波路の光発生端部(発光素子端部)が配置され、光導波路は内部光源に結合される。
【0023】
ウインドウ5を通じた光の侵入が妨げられないなら、図1a、図1bに図解した両方の変形例にて、高品質の画像を得ることができる。患者の口腔内と外側との異なる温度、および空気の湿度の異なる値が、ウインドウ5を曇らせるというところに、この場合における問題があり、これにより、少なくとも一時的に、光学的記録が不可能になる。この影響を回避するために、本発明によれば、抵抗ヒーターを使用することでウインドウ5を積極的に加熱することが提供される
【0024】
本発明によるコンセプトの第1の例示的な実施形態図2から5に図示され、図2は本発明によるウインドウヒーターの実施形態を概略的に示し、図3から5は具体的な実施形態を示す。
【0025】
本発明による解決法の第1の変形例は、抵抗ヒーターを用いてウインドウ5を直接加熱するというアイデアに基づく。このために、ウインドウ基板8に直接的に接続され、熱的ウインドウ基板8に結合された、回路基板導体10の配置構成(arrangement) が提供される。例として、ウインドウ基板8は、融合した石英、サファイア、プラスチックあるいはその他の光学的に透明な材料からなることができる。回路基板導体10は、ウインドウ基板8に直接的に貼り付けられることができるが、これらは好適には支持要素11の表面に配置される。この支持要素11は、従来のプリント基板、あるいは、いわゆる成形回路部品(デバイス)(MID:Molded interconnected device)であり得、当該MIDは、二成分プラスチック射出成形部品、あるいは、一成分プラスチック射出成形部品として具現化され、当該一成分プラスチック射出成形部品は、LDS(Laser Direct Structuring)法を用いて製造される。MIDを製造するための代わりの方法も実行可能であることは言うまでもない。これに関連して、熱転写箔のスタンピング、インモールドフィルムのコーティング、フィルムのスプレーコーティング、あるいは他の方法について特に言及される。
【0026】
回路基板導体10は、カメラ光学のために光通路の外側に位置されるという方法で、ウインドウ5の近くに配置され、それ故画像キャプチャ手段への画像の伝達を妨げない。もし、概略的に図示された電力供給源12を用いて回路基板導体配置10へ電圧が加えられたなら、これにより、回路基板導体10の抵抗の結果として、無駄な熱(wasted heat:廃熱)が発生し、当該は、回路基板導体10の最適化された配置の結果として、ウインドウ5を直接的に加熱させる。これにより、ウインドウ5が曇ることを非常に効果的に防ぐことができる。
【0027】
支持要素11に配置された回路基板導体10における、図示された変形例は、この場合において、例えばレジスタ(抵抗素子)等のような、追加の電子光学的構成要素を支持要素11上に配置し、およびこれらを回路基板導体10に接続する選択を許可する。ここで、レジスタ(抵抗素子)は好適には、追加の加熱を得るためにウインドウ5の近くにもう一度配置される。
【0028】
温度は、1個かより多くの温度計測素子13により観測され、当該温度計測素子は、ウインドウ5の近くの支持要素11上に同様に配置される。ウインドウ5に面する側とウインドウから離れて面する側との間の、必ず結果として起こる温度の相違を十分に正確に考慮して、ウインドウ5の温度を決定することが可能である。この情報は、コントロールユニット(これ以上の詳細は図示されていない)により処理され、当該コントロールユニットは、電力供給源12をそれ故作動させ、結果としてウインドウ温度の正確な調整をもたらす。
【0029】
医学(医療)分野での本発明に基づくウインドウヒーターの適用において、患者に対する危険を取り除くことができるのは言うまでもなく、これは、クリアランスと漏洩経路の点で適用可能な基準を満たさなければならないかである。このことは、この場合においては、適切な遮蔽要素が回路基板導体10の周囲に取り付けられうるので、回路基板導体10を備えた支持要素11を製造するとき、好適なプラスチック射出成形法をもたらす。図5に図示された遮蔽要素14は、所定のクリアランスと得られるべき漏洩経路を許可する。一般に、特許の求められている安全は回路基板導体10の適切なコーティング(被覆)により保証されることができ、当該コーティングは、プラスチック射出成形法が使用される時、比較的単純な方法で製造されうる。
【0030】
図3から図5は、本発明により具現化された支持要素11の具体的な実施形態を示し、同等の要素は同じ参照符号で提供される。
【0031】
支持要素11は、ここでは通路開口部、あるいは光学的開口部11aを有し、当該光学的開口部11aにより、ウインドウ5を通って光の通路、および画像キャプチャ手段へのさらなる経路が許可される。その上、いくつかのフレキシブルリード線15が支持要素11の後側に繋がり、回路基板導体10は、フレキシブルリード線15を用いて電流供給される、ということを特定することができる。回路基板導体10は、その全表面において、非常に効果的にウインドウ基板8が加熱されることができるように、好適には、光学的開口部11aの周囲に蛇行して配置される。温度計測素子13から送出される信号は、また、フレキシブルリード線15によりコントロールユニットへ伝達される。
【0032】
本発明による解決法は、第1に、ウインドウ基板8が非常に高速および効果的な方法で加熱されることができるという事実に基づいて顕著である。その上、ウインドウ5を加熱する手段は、わずかな空間を要するだけであり、そこで(図示されるように)加熱手段をウインドウ5の近くに直接的に配置されることができ、結果としてヒーターの有効性がさらに増大される。
【0033】
本発明によるウインドウヒーターのさらなる実施形態が、図6において概略的に図示される。ここで、ウインドウ基板8は、いわゆるポジスター素子20あるいは正温度係数(PCT:Positive Temperature Coefficient)素子を用いて加熱される。PTC素子20に電流を供給することで、もう一度加熱を引き起こし、ポジスター素子20の抵抗特性が選択されるので、ポジスター素子20が自動制御法により作動し、それ故、熱刺激および熱傷を回避するために、ウインドウ5の要求最大温度を超えない。実際のウインドウ温度を記録し、ヒーター回路をスイッチオフするための追加の温度センサは、この場合においては、必須ではない。
【0034】
ウインドウ5の実施形態に応じて、ポジスター素子またはPTC素子20はウインドウ基板8に直接的あるいは間接的に貼り付けられることができる。熱的結合と電気絶縁が、接着および/または圧迫によりもたらされうる。
【0035】
この第2の変形例においては、図4および5に図示されるフレキシブルリード線15は、PTC素子20、例えば半田付けで、あるいはピン接続を用いて接続、スナップ方式接続、あるいは類似の最適なフレキシブル素子に、直接的に接続されうる。熱伝導あるいは電気絶縁材料、より詳細にはセラミックス(例えばAl32)あるいはセラミックフィルタを備えたプラスチック、例えば熱伝導性を改良するためにセラミックフィルタを備えたシリコーン、は、要求されたクリアランスと漏洩経路を保持するための絶縁素子21として使用されうる。熱的結合を最適化するために、ここで熱伝導材料は個々の層の間に導入される。これらの素子は、また、不適当な形状あるいは大きさの許容値を相殺するために使用されうる。
【0036】
本発明によるウインドウヒーターを実施するためのさらなる選択は、図7から10に図示されるように、抵抗線30を使用することで構成される。ウインドウの設計に応じて、抵抗線30は、ウインドウ基板に直接貼り付けられる、あるいは、1つか、より多くの絶縁素子を用いて取り付けられる。このケースにおいては、抵抗線30は、電流を供給する2つのフレキシブルリード線31に、直接的に半田付け、圧着、あるいは同様に取り付けされる。クリアランスと漏洩経路については、適用規格を維持するために特別措置もまた要求される。抵抗線は、それ故、電気絶縁体32によりコーティング(被覆)されなければならず、この目的のためにチューブ、プラスチックあるいはセラミック部品が使用されてもよい。ループ状に形作られ、絶縁性を有する或いは有しない抵抗線30は、適切な要素を用いて−図示されないが−ウインドウ基板に接着あるいは圧迫されることができる。
【0037】
最後に、ウインドウを加熱するさらなる選択は、いわゆるヒートパイプを使用することで構成され、当該ヒートパイプは、加熱源とウインドウ基板との間の熱的結合を保証する。
【0038】
図11および12に図示される例では、加熱されるべきウインドウの中央に位置されうる穴42を備えた熱交換シート41の形式の追加要素とともに、周知であるヒートパイプ40が提供される。これは、ウインドウをできるだけ均一的に加熱するために役立つ。追加要素41は、このケースにおいてはヒートパイプに半田付けされる、あるいはその他の手段で接続される。この変形例の利点は、実際の熱源、すなわち抵抗ヒーター、およびそれ故、クリアランスと、利用できる領域に関して重大ではないハンドピースの領域への漏洩経路とに関する危険領域をシフトすることができることで構成される。ヒートパイプの実際の加熱は、この領域において行われる。
【0039】
図13は、最後に、ヒートパイプ40を用いた熱的結合の第2の実施形態を示し、当該ヒートパイプは、ウインドウ基板上に配置された前部領域43においてまたループ形状に設計される。
【0040】
事実上、本発明による解決法は、単純かつ効果的な方法で口内カメラのウインドウを加熱するための選択を提供する。その上、本発明によるヒーターの小型の設計は、カメラの頭部領域の小さい取り付けサイズを保証し、これにより、デバイス(診断装置)の改良された取り扱いがもたらされる。
【符号の説明】
【0041】
1・・・ハンドピース、2・・・グリップスリーブ、3・・・アタッチメント、4・・・下部アーム、5・・・ウインドウ、6・・・アタッチメント、7・・・側面アーム、8・・・ウインドウ基板、9・・・光通路、10・・・回路基板導体、11・・・支持要素、11a・・・光学的開口部、12・・・電力供給源、13・・・温度計測素子、14・・・遮蔽要素、15・・・フレキシブルリード線、20・・・ポジスター素子、21・・・絶縁素子、30・・・抵抗線、31・・・フレキシブルリード線、40・・・ヒートパイプ、41・・・熱交換シート、42・・・穴、43・・・前部領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13