(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動レールは、前記固定レールに最大に挿入された位置において、前記固定レールの水平部に対応する固定部と、前記固定レールの水平部及び傾斜部に対応して可変する可変部とを含む、請求項12に記載の冷蔵庫。
前記レール組立体は、前記固定レールと前記移動レールとの間に備えられる中間レールをさらに含み、前記移動レールが前記中間レールに対して相対スライド可能に結合される、請求項15又は16に記載の冷蔵庫。
【背景技術】
【0002】
周知のように、冷蔵庫は、食品を冷凍状態又は冷蔵状態でより長く保管できるようにした装置である。
【0003】
冷蔵庫は、貯蔵室が形成された冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体に備えられて前記貯蔵室を開閉するドアとを備える。前記冷蔵庫本体には、前記貯蔵室を冷却できるように、冷凍サイクル装置が備えられる。
【0004】
前記冷凍サイクル装置としては、例えば、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備えたいわゆる蒸気圧縮式冷凍サイクル装置を使用してもよい。
前記ドアは、前記冷蔵庫本体に対して回動可能に構成してもよい。
前記ドアは、前記冷蔵庫本体の前後にスライドするドロワで構成してもよい。
【0005】
一方、冷蔵庫の引出し容器を開方向又は閉方向に駆動する「冷蔵庫の自動引出し装置」が特許文献1に記載されている。
【0006】
前記冷蔵庫の自動引出し装置は、引出し容器を開方向に操作する開スイッチ及び閉方向に操作する閉スイッチを備える。
【0007】
しかし、このような冷蔵庫の自動引出し装置においては、前記開スイッチ及び前記閉スイッチが外部に露出して設けられており、使用者の意図に関係なく前記開スイッチ又は前記閉スイッチが不意に操作された場合、使用者の意図に関係なく前記引出し容器が開方向又は閉方向に駆動されるという問題があった。
【0008】
一方、前記冷蔵庫は、冷凍室が冷蔵室の下方に配置されるいわゆるボトムフリーザタイプで構成されることもあり、この場合、冷凍室ドアとしては主に引出し式ドアが用いられる。
【0009】
以下、
図24〜
図27を参照して従来の冷蔵庫を説明する。
【0010】
図24は従来の冷蔵庫を示す斜視図であり、
図25は
図24の冷蔵庫を冷凍室の内部が見えるように示す斜視図であり、
図26は
図24の冷蔵庫の冷凍室ドアが開いた状態を示す側面図であり、
図27は
図24の冷蔵庫においてデッドスペースが生じることを示す正面概念図である。
【0011】
同図に示すように、冷蔵庫は、ボトムフリーザタイプの冷蔵庫であって、冷蔵庫本体10の上部に冷蔵室が配置され、前記冷蔵室の下方に冷凍室30が配置される。
【0012】
前記冷蔵室の前面開口部は、ヒンジにより冷蔵庫本体10の一側に取り付けられる一対の冷蔵室ドア20により開閉される。
【0013】
前記冷凍室30の前面開口部は、レール組立体60により引出し可能に取り付けられる冷凍室ドア40により開閉される。
【0014】
冷凍室ドア40の内側にはフレーム50が結合され、フレーム50と冷凍室30の内側面との間にはレール組立体60が結合されて冷凍室ドア40を引出し可能に支持する。
【0015】
フレーム50には収納部、例えばバスケット70が取り付けられ、バスケット70には冷凍保管される各種食品が収納される。
バスケット70は、冷凍室30の下部で半分以上の空間を占める。
【0016】
バスケット70の上方には、引出し可能に設けられる棚92と、棚92上に配置され、冷凍室30の内側面に引出し可能に取り付けられる引出し94とが備えられる。
バスケット70の底部は、冷凍室30の底面から上方に所定間隔離隔している。これは、バスケット70の底部と冷凍室30の底面との間に冷凍室30の冷気を流動させるためである。
バスケット70はフレーム50の内側に取り付けられて支持され、フレーム50の外側にはレール組立体60が結合される。
【0017】
レール組立体60は、側面から見ると、バスケット70の側面上部に配置される。
レール組立体60は、冷凍室30の内側面の両側に固定される支持レール61と、支持レール61に対してスライドするガイドレール62と、ガイドレール62に対してスライドし、フレーム50又はバスケット70に結合される移動レール66とを備えて構成される。
【0018】
バスケット70の引出し距離を増大させるために、ガイドレール62と移動レール66との間に中間レール64をさらに備えてもよい。
【0019】
一方、冷凍室30の裏側下部には圧縮機などが設置される機械室12が設けられ、機械室12の空間を形成するために、冷凍室30の後方底面は傾斜面32で形成するのが一般的である。
【0020】
よって、レール組立体60が冷凍室30の内側面の下部に結合された場合、冷凍室30の後方の傾斜面32により、レール組立体60の引出し距離が短くなり、希望通りに引き出されないことがある。
【0021】
従って、レール組立体60は、冷凍室30の後方の傾斜面32に干渉されない程度の高さで冷凍室30の内側面に取り付けられる。
【0022】
レール組立体60は、フレーム50に結合された冷凍室ドア40及び飲食物が貯蔵されるバスケット70を支持しなければならず、前後方にスライド可能に取り付けられなければならない。
【0023】
また、レール組立体60は、冷凍室ドア40が閉じるように冷凍室30の内部に引き込まれなければならず、バスケット70が外部に露出するように冷凍室30の外部に引き出すことができなければならない。
【0024】
さらに、レール組立体60は、バスケット70の引出し距離を十分に確保するために、
図26の側面図に最もよく示されているように、冷凍室30の貯蔵空間の約1/2の高さに設置される。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0064】
図1、
図2及び
図10に示すように、本発明の一実施形態による冷蔵庫は、貯蔵室120を備えた冷蔵庫本体110と、ドア本体151及びドア本体151に相対運動可能に収容設置されるハンドル160を備え、貯蔵室120を開閉するドア130と、ドア130が開方向又は閉方向に移動するように加圧するドア駆動装置180と、ハンドル160をドア130の開方向又は閉方向に加圧する際にそれを感知するドア加圧感知部190と、ドア加圧感知部190の感知結果に基づいてドア駆動装置180を制御する制御部250とを含んでもよい。ここで、貯蔵室120は、冷蔵庫本体110の内部に食品を保管できるように形成される空間の総称であり、冷蔵庫本体110は、少なくとも1つの貯蔵室120を備えるように構成される。冷蔵庫本体110が複数の貯蔵室120を備え、ドア駆動装置180及びドア加圧感知部190が複数の貯蔵室120及びドア130に備えられるようにしてもよいが、以下、説明の便宜上、ドア駆動装置180及びドア加圧感知部190が1つの貯蔵室120及びドア130に備えられた場合を例に説明する。
【0065】
図1に示すように、冷蔵庫本体110は、略直方体形状を有するように構成されてもよい。冷蔵庫本体110には、例えば、上下に区画された複数の貯蔵室120が形成されてもよい。冷蔵庫本体110には、貯蔵室120に冷気を提供する冷凍サイクル装置(図示せず)が備えられてもよい。
【0066】
前記冷凍サイクル装置としては、例えば、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置を使用してもよい。前記蒸気圧縮式冷凍サイクル装置は、周知のように、冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒を放熱させる凝縮器、冷媒を減圧及び膨張させる膨張装置、及び冷媒に潜熱を吸収させて蒸発させる蒸発器を備えてもよい。
【0067】
冷蔵庫本体110には、前記冷凍サイクル装置の圧縮機128が収容される機械室127が備えられてもよい。
【0068】
機械室127は、例えば、冷蔵庫本体110の後方下部領域に設けられてもよい。
【0069】
一方、複数の貯蔵室120は、例えば、冷蔵室121、冷凍室123及び切替室125を含んでもよい。
【0070】
ドア130は、例えば、冷蔵室121、冷凍室123及び切替室125をそれぞれ開閉する冷蔵室ドア131、冷凍室ドア133及び切替室ドア135からなるようにしてもよい。
【0071】
冷蔵室121は、例えば、冷蔵庫本体110の上部領域に設けられてもよい。
冷蔵室121の前面には、冷蔵室ドア131が備えられてもよい。
【0072】
冷蔵室ドア131は、冷蔵室121を回動開閉できるように、ヒンジ132により冷蔵庫本体110に回動可能に結合されてもよい。
【0073】
冷凍室123は、例えば、冷蔵庫本体110の下部領域に設けられてもよい。
冷凍室123には、冷凍室123を開閉する冷凍室ドア133が備えられてもよい。
【0074】
冷凍室ドア133は、例えば、冷蔵庫本体110の前後方向にスライド移動するいわゆる引き出し式ドアで構成されてもよい。
【0075】
切替室125は、例えば、冷蔵室121と冷凍室123との間に設けられてもよい。
切替室125は、例えば、内部温度が冷蔵室121と同じ温度域に切り替えられるように構成されてもよい。
【0076】
また、切替室125は、内部温度が冷凍室123と同じ温度域に切り替えられるように構成されてもよい。
【0077】
さらに、切替室125は、内部温度が冷凍室123と冷蔵室121との間の温度域に切り替えられるように構成されてもよい。
【0078】
切替室125には、切替室125を開閉する切替室ドア135が備えられてもよい。
切替室ドア135は、例えば、冷蔵庫本体110の前後方向にスライド移動する引き出し式ドアで構成されてもよい。
【0079】
一方、ドア加圧感知部190及びドア駆動装置180は、各貯蔵室120のドア130にそれぞれ備えられてもよいが、以下、説明の便宜上、ドア加圧感知部190及びドア駆動装置180が冷凍室ドア133及び冷凍室123に備えられた場合を例に説明する。
【0080】
冷凍室ドア133は、例えば
図2に示すように、冷凍室123の前面に接触するドア部150と、ドア部150の背面に備えられて内部に食品を収納するバスケット170とを備えて構成されてもよい。
【0081】
冷凍室ドア133と冷凍室123の両側壁間には、冷凍室ドア133を前後にスライド可能に支持するレール組立体140が設けられてもよい。
【0082】
図1に示すように、レール組立体140は、例えば、冷凍室123の内壁に備えられる固定レール141と、冷凍室ドア133に備えられる移動レール142と、固定レール141と移動レール142との間に備えられる中間レール143とを含んでもよい。
【0083】
冷凍室123の内部には、冷凍室ドア133が開方向又は閉方向に移動するように加圧するドア駆動装置180が備えられてもよい。
【0084】
ドア駆動装置180は、例えば、ドア130の駆動力を発生する電気モータ181と、電気モータ181の回転力をドア130に伝達する動力伝達部185とを備えて構成されてもよい。
【0085】
動力伝達部185は、例えば、電気モータ181の回転軸に備えられるピニオン186と、ピニオン186に噛み合って相対運動するラック歯形部187とを備えて構成されてもよい。本実施形態においては、動力伝達部185がピニオン186及びラック歯形部187を備えた場合を例示するが、公知の他の手段を用いることができることは言うまでもない。
【0086】
例えば、電気モータ181は冷凍室123の内部に設けられ、ラック歯形部187は冷凍室ドア133に設けられてもよい。
【0087】
また、電気モータ181は冷凍室123の底面に設けられ、ラック歯形部187は冷凍室ドア133の底部に設けられてもよい。
【0088】
一方、冷凍室ドア133のドア部150は、例えば、冷凍室123の前面開口を開閉するドア本体151と、ドア本体151に対して相対運動可能に備えられるハンドル160とを備えて構成されてもよい。
【0089】
ドア本体151は、例えば、外板152と、外板152との間に断熱材156の充填空間をおいて離隔配置される内板154とを備えてもよい。
【0090】
ドア本体151の前面には、ハンドル160を相対運動可能に収容するハンドル収容部158が凹設されてもよい。
【0091】
ハンドル収容部158は、ドア本体151の前面から内側に凹んで形成されてもよい。
ハンドル160は、ハンドル収容部158の内部に冷蔵庫本体110の前後方向に移動可能に備えられてもよい。
【0092】
ハンドル収容部158の内部には、ハンドル160をドア130の開方向又は閉方向に加圧する際にそれを感知するドア加圧感知部190が備えられてもよい。つまり、ドア加圧感知部190が外部に露出するのではなくハンドル収容部158の内部に備えられることにより、ドア駆動装置180が不意に作動してドア130が開方向又は閉方向に移動することを防止することができる。
【0093】
また、ハンドル収容部158の内部には、ハンドル160の移動をガイドするハンドルガイド210が備えられてもよい。
【0094】
ドア加圧感知部190は、ハンドルガイド210とハンドル160との間に備えられてもよい。
【0095】
図2及び
図3に示すように、ハンドル160は、例えば、指を挿入できるように下向きに開口した空間部が形成された箱状に実現されてもよい。ハンドル160の背面部163は、前面部161及び両側面部162に比べて下方に延びるように形成されてもよい。背面部163は、ハンドル収容部158の形状に対応するように、下部領域が前方に折り曲げられていてもよい。
【0096】
ハンドルガイド210は、例えば、内部にハンドル160を相対運動可能に収容できるように下向きに開口した箱状に実現されてもよい。
ハンドルガイド210は、例えば、ハンドル160を介して互いに対面(接触)して結合されるように構成されてもよい。
【0097】
ハンドルガイド210は、例えば、ハンドル160を介して前後方向に互いに接触して結合されるように実現される第1ハンドルガイド211及び第2ハンドルガイド212を備えて構成されてもよい。
【0098】
第1ハンドルガイド211と第2ハンドルガイド212との接触領域には、外側に突出したフランジ部213がそれぞれ形成されてもよい。フランジ部213は、互いに対面(接触)して結合されてもよい。
【0099】
フランジ部213には、例えば
図3及び
図6に示すように、第1ハンドルガイド211と第2ハンドルガイド212とを一体に締結する締結部材218をそれぞれ結合できるように、複数の締結部材挿入孔217がそれぞれ形成されてもよい。締結部材218は、例えば、ボルト(ネジ)219及びナット220で実現されてもよい。
【0100】
ハンドルガイド210とハンドル160との間には、ドア加圧感知部190が備えられてもよい。
【0101】
ドア加圧感知部190は、ハンドル160をドア130(本実施形態においては冷凍室ドア133)の開方向に加圧する際にそれを感知するドア開放加圧感知部191aを備えて構成されてもよい。
【0102】
ドア加圧感知部190は、ハンドル160をドア130の閉方向に加圧する際にそれを感知するドア閉鎖加圧感知部191bを備えて構成されてもよい。
ドア開放加圧感知部191aは、ハンドル160の前方に配置されてもよい。
【0103】
より具体的には、ドア開放加圧感知部191aは、ハンドル160の前面部161とハンドルガイド210の前面との間に配置されてもよい。例えば、ドア開放加圧感知部191aは、ハンドルガイド210の前面の内面に結合されるように構成されてもよい。
【0104】
ドア閉鎖加圧感知部191bは、ハンドル160の後方に配置されてもよい。
より具体的には、ドア閉鎖加圧感知部191bは、ハンドル160の背面部163とハンドルガイド210の背面との間に配置されてもよい。例えば、ドア閉鎖加圧感知部191bは、ハンドルガイド210の背面の内面に結合されるように構成されてもよい。
【0105】
ドア加圧感知部190は、例えば
図4及び
図5に示すように、弾性変形可能な誘電層192と、誘電層192の対向面にそれぞれ配置される電極194とを備えて構成されてもよい。本実施形態においては、誘電層192が板状に形成され、誘電層192の相対的に広い面に2つの電極194がそれぞれ配置された場合を例示するが、その形状及び大きさは適宜変更可能である。
【0106】
より具体的には、電極194は、所定の面積(S)と電極194間の距離(D)を有するように構成されてもよい。
【0107】
誘電層192は、例えば、誘電性ゴム(材質)で実現されてもよい。電極194は、例えば、柔軟性を有する(フレキシブルな)ゴム電極194で実現されてもよい。これにより、ドア加圧感知部190は、
図5に示すように、電極194の面積(S)の増加(S1からS2への増加)や電極194間の距離(D)の減少(D1からD2への減少)により、静電容量(C)が増加する(静電容量(C)=ε*S/D,εは誘電率)。
【0108】
各電極194には、外部との接続のためのケーブル197を接続できるように、端子195がそれぞれ備えられてもよい。各ケーブル197は、第1ハンドルガイド211及び第2ハンドルガイド212にそれぞれ設けられた引き出し孔215から外部にそれぞれ引き出される。各ケーブル197は、感知信号を制御部250に出力できるように、制御部250にそれぞれ接続される。
【0109】
一方、
図7に示すように、ハンドル160とハンドルガイド210との接触領域には、例えば、ハンドル160の前後移動をガイドするガイド部230が形成されてもよい。
【0110】
ガイド部230は、ハンドル160とハンドルガイド210との接触面のいずれか一方から他方に向かって突出したガイド突起231と、ガイド突起231を移動可能に収容するガイド突起収容部235とで実現されてもよい。
【0111】
ガイド突起231は、例えば、ハンドル160の両側面部162からそれぞれ外側に突出するように形成されてもよい。
ガイド突起収容部235は、ガイド突起231を収容できるように、第1ハンドルガイド211及び第2ハンドルガイド212の各側面部の内面にそれぞれ形成されてもよい。
【0112】
各ガイド突起収容部235は、ガイド突起231の上面にスライド可能に接触する上部面236と、ガイド突起231の下面にスライド可能に接触する底面237とをそれぞれ備えてもよい。
【0113】
ハンドル160及びハンドルガイド210には、ハンドル160の移動を制限するストッパ240が備えられてもよい。例えば、ストッパ240は、ガイド突起収容部235の両端部に形成される側壁部241、242で実現されてもよい。より具体的には、ガイド突起収容部235の長さは、ガイド突起231の前方又は後方移動時のドア加圧感知部190の圧縮の程度を考慮して定めてもよい。ストッパ240は、ドア加圧感知部190が過度に圧縮されることを防止できるように構成される。
【0114】
より詳細には、
図7に示すように、ハンドル160を開方向に引っ張ると、ハンドル160が前方に移動する。ハンドル160が前方に移動すると、ハンドル160の前面部161とハンドルガイド210の前面との間のドア開放加圧感知部191aが圧縮される。これにより、冷凍室ドア133の前方移動(開放)が感知される。このとき、ハンドル160は、ガイド突起231の前方端部がガイド突起収容部235の前方の側壁部241に接触してハンドル160の前方移動が抑制されることにより、ドア開放加圧感知部191aの過度な圧縮が防止される。
【0115】
そして、
図8に示すように、ハンドル160を閉方向に加圧すると、ハンドル160が後方に移動する。ハンドル160が後方に移動すると、ハンドル160の背面部163とハンドルガイド210の背面との間のドア閉鎖加圧感知部191bが圧縮される。これにより、冷凍室ドア133の後方移動(閉鎖)が感知される。このとき、ハンドル160は、ガイド突起231の後方端部がガイド突起収容部235の後方の側壁部242に接触してハンドル160の後方移動が抑制されることにより、ドア閉鎖加圧感知部191bの過度な圧縮が防止される。
【0116】
一方、ドア加圧感知部190の感知結果に基づいてドア駆動装置180を制御する制御部250は、例えば、制御プログラムを備えたマイクロプロセッサで実現されてもよい。
【0117】
制御部250には、
図10に示すように、ドア加圧感知部190及びドア駆動装置180の電気モータ181が制御可能にそれぞれ接続される。
【0118】
制御部250は、
図11に示すように、ドア加圧感知部190の感知結果に基づいてドア駆動装置180の出力を演算する演算部255を備えて構成されてもよい。
【0119】
演算部255は、例えば、ドア加圧感知部190の物理的変化量(例えば、静電容量(C)の変化量)に対応するように、電気モータ181の出力を算出することができる。例えば、ドア加圧感知部190の物理的変化量(静電容量(C)の変化量)が小さい場合、電気モータ181の出力(例えば、駆動時間)を小さくし、ドア加圧感知部190の物理的変化量が大きい場合、電気モータ181の出力を大きくすることができる。従って、使用者がハンドル160を適宜操作(タッチ)することにより、ドア130の開方向及び閉方向の移動量を適切に調整することができる。ここで、演算部255は、ドア加圧感知部190の物理的変化量を複数のレベルに分類し、各レベルに対応して電気モータ181の出力を算出することができる。より具体的には、例えば、ドア加圧感知部190の物理的変化量を第1レベル(小)、第2レベル(中)、第3レベル(大)に区分し、前記物理的変化量が第3レベル(大)の場合、ドア130を閉鎖位置から最大開放位置(引出位置)に移動させ、前記物理的変化量が第2レベル(中)の場合、ドア130をドア130の全移動距離の半分だけ移動させ、前記物理的変化量が第1レベル(小)の場合、ドア130を前記全移動距離の半分より短い距離(例えば、ドア130の全移動距離の1/3の距離)だけ移動させるように、電気モータ181の出力(電気モータ181の駆動時間)を演算することができる。
【0120】
このような構成により、冷凍室ドア133を前方に引き出すために冷凍室ドア133のハンドル160を前方に引っ張ると、ハンドル160がハンドルガイド210に対して前方にスライドする。
【0121】
ハンドル160が前方に移動すると、ハンドル160の前面とハンドルガイド210の前面との間に備えられたドア開放加圧感知部191aが圧縮される。
【0122】
制御部250は、ドア開放加圧感知部191aにより感知信号が入力されると、ドア駆動装置180の電気モータ181が冷凍室ドア133の開方向に駆動されるように制御する。
【0123】
電気モータ181が開方向に回転すると、ピニオン186が回転し、それによりラック歯形部187が相対運動することにより、
図9に示すように、冷凍室ドア133が冷蔵庫本体110の前方に引き出される。
【0124】
一方、冷凍室ドア133を後方(閉方向)に移動させて冷凍室123を閉鎖する際には、冷凍室ドア133のハンドル160を後方に加圧する。すると、ハンドル160はハンドルガイド210に対して後方に移動する。ハンドル160が後方に移動すると、ドア閉鎖加圧感知部191bが圧縮される。
【0125】
ドア閉鎖加圧感知部191bにより感知信号が入力されると、制御部250は、ドア駆動装置180の電気モータ181が冷凍室ドア133の閉方向に駆動されるように制御する。
【0126】
電気モータ181が閉方向に回転すると、ピニオン186に噛み合ったラック歯形部187が冷蔵庫本体110の後方領域に移動する。これにより、冷凍室ドア133が後方に移動し、冷凍室123の前面開口を閉塞する。
【0127】
以下、
図12〜
図16を参照して本発明の他の実施形態を説明する。
【0128】
説明の便宜上、前述及び図示の構成と同一又は相当部分については図示を省略して同一の符号を付して説明し、一部の構成についての重複説明は省略する。
【0129】
図1及び
図12に示すように、本発明の他の実施形態による冷蔵庫は、貯蔵室120を備えた冷蔵庫本体110と、ドア本体151及びドア本体151に相対運動可能に収容設置されるハンドル260を備え、貯蔵室120を開閉するドア130と、ドア130が開方向又は閉方向に移動するように加圧するドア駆動装置180と、ハンドル260をドア130の開方向又は閉方向に加圧する際にそれを感知するドア加圧感知部190と、ドア加圧感知部190の感知結果に基づいてドア駆動装置180を制御する制御部250とを含んでもよい。
【0130】
前述したように、冷凍室ドア133は、ドア部150と、食品を収納できるようにドア部150の背面に形成されるバスケット170とを備えて構成されてもよい。
【0131】
冷凍室ドア133のドア部150は、例えば、冷凍室123の前面開口を開閉するドア本体151と、ドア本体151に対して相対運動可能に備えられるハンドル260とを備えて構成されてもよい。
【0132】
ドア本体151は、例えば、外板152と、外板152との間に断熱材156の充填空間をおいて離隔配置される内板154とを備えてもよい。
ドア本体151の前面には、ハンドル260を相対運動可能に収容するハンドル収容部158が備えられてもよい。ハンドル収容部158は、ドア本体151の前面から内側に凹んで形成されてもよい。
【0133】
ハンドル収容部158の内部には、ハンドル260の移動をガイドするハンドルガイド270が備えられてもよい。
一方、ハンドル260は、ハンドル収容部158の内部に回動可能に備えられてもよい。
【0134】
図12及び
図13に示すように、ハンドル260は、内部に指を挿入できるように下向きに開口した空間部が形成された箱状に実現されてもよい。例えば、ハンドル260の背面部263は、前面部261及び両側面部262に比べて下方に延びるように形成されてもよい。背面部263は、ハンドル収容部158の形状に対応するように、下部領域が前方に折り曲げられていてもよい。
【0135】
ハンドル260の両側には、ハンドル260を回動させるための回動軸265が設けられてもよい。
【0136】
回動軸265は、例えば、ハンドル260の両側面部262からそれぞれ外側に突出するように形成されてもよい。
回動軸265は、ハンドル260の側面部262と背面部263との境界領域に備えられてもよい。
【0137】
ハンドルガイド270は、内部にハンドル260を回動可能に収容及び支持できるように構成されてもよい。
ハンドルガイド270は、例えば、ハンドル260を収容できるように下向きに開口した箱状に実現されてもよい。
【0138】
より具体的には、ハンドルガイド270は、例えば、ハンドル260を介して互いに結合されるように構成されてもよい。
ハンドルガイド270は、ボディ271と、ボディ271の一側に結合されるキャップ272とを備えて構成されてもよい。
【0139】
ボディ271とキャップ272との接触領域には、互いに対面(接触)して結合されるフランジ部274がそれぞれ形成されてもよい。
各フランジ部274は、複数の締結部材218により一体に結合されてもよい。
【0140】
図14に示すように、ボディ271及びキャップ272の内部には、ハンドル260の回動軸265を回動可能に収容及び支持する回動軸収容部278がそれぞれ形成されてもよい。ここで、回動軸265がハンドルガイド270に備えられ、回動軸収容部278がハンドル260に形成されるようにしてもよい。
【0141】
回動軸収容部278は、例えば、凹部と貫通孔のいずれか一方で構成されてもよい。本実施形態においては、回動軸収容部278が凹部で構成された場合を例示する。
【0142】
一方、ハンドル260とハンドルガイド270との間には、ハンドル260をドア130の開方向又は閉方向に加圧する際にそれを感知するドア加圧感知部190が備えられてもよい。
【0143】
ドア加圧感知部190は、ドア開放加圧感知部191a及びドア閉鎖加圧感知部191bを備えて構成されてもよい。
【0144】
ドア開放加圧感知部191aは、例えば、ハンドル260の上面部264とハンドルガイド270(の上面)との間に配置されてもよい。
ドア閉鎖加圧感知部191bは、例えば、ハンドル260の背面部263とハンドルガイド270(の背面)との間に配置されてもよい。
【0145】
ハンドルガイド270には、ドア開放加圧感知部191a及びドア閉鎖加圧感知部191bの各ケーブル197を引き出すことができるように、引き出し孔276が形成されてもよい。
【0146】
一方、ハンドル260又はハンドルガイド270には、ハンドル260の移動(回動)を制限するストッパ280が備えられてもよい。
【0147】
ストッパ280は、ドア加圧感知部190が過度に圧縮されることが防止されるようにハンドル260の回動を制限する。
ストッパ280は、例えば、ハンドル260に設けられてもよい。
【0148】
ストッパ280は、例えば、ハンドル260の上面部264から突出してハンドルガイド270の上面に接触する上面突起281と、ハンドル260の背面部263から突出してハンドルガイド270の背面に接触する背面突起282とを備えて構成されてもよい。ここで、ストッパ280の突出長さは、ドア開放加圧感知部191a及びドア閉鎖加圧感知部191bがそれぞれ圧縮されて各電極194間の距離が感知範囲内となる程度にすることが好ましい。
【0149】
ハンドル260とハンドルガイド270との間には、ハンドル260を初期位置に復帰させるリターンスプリング285が備えられてもよい。
【0150】
リターンスプリング285は、ハンドル260を操作しないときは、それ自体の付勢力により伸び、ドア開放加圧感知部191a及びドア閉鎖加圧感知部191bがハンドル260に接触することなく離隔した状態(非感知状態)に維持されるようにする。
リターンスプリング285は、例えば、上面突起281及び背面突起282にそれぞれ結合されてもよい。
【0151】
このような構成により、冷凍室ドア133を前方に引き出すために冷凍室ドア133のハンドル260を前方に引っ張ると、ハンドル260の上面部264が回動軸265を中心にハンドルガイド270に対して上方に回動する。
【0152】
図15に示すように、ハンドル260が上方に回動すると、ハンドル260の上面部264とハンドルガイド270の上面との間のドア開放加圧感知部191aが圧縮される。これにより、冷凍室ドア133の開放を感知することができる。このとき、上面突起281に備えられたリターンスプリング285は圧縮されて付勢力を蓄積し、上面突起281はハンドルガイド270の上面に接触することにより、ドア開放加圧感知部191aが過度に圧縮されることを防止する。
【0153】
制御部250は、ドア開放加圧感知部191aにより感知信号が入力されると、ドア駆動装置180の電気モータ181が冷凍室ドア133の開方向に駆動されるように制御する。
【0154】
電気モータ181が開方向に回転すると、ピニオン186が回転し、それによりラック歯形部187が相対運動することにより、
図9に示すように、冷凍室ドア133が冷蔵庫本体110の前方に引き出される。
【0155】
一方、冷凍室ドア133を閉方向に移動させて冷凍室123を閉鎖する際には、
図16に示すように、冷凍室ドア133のハンドル260を後方に加圧する。すると、ハンドル260の背面部263がハンドルガイド270に対して後方に回動する。ハンドル260が後方に回動すると、ドア閉鎖加圧感知部191bが圧縮される。これにより、冷凍室ドア133の閉鎖を感知することができる。このとき、背面突起282に備えられたリターンスプリング285は圧縮されて付勢力を蓄積し、背面突起282はハンドルガイド270の背面に接触することにより、ドア閉鎖加圧感知部191bが過度に圧縮されることを防止する。
【0156】
制御部250は、ドア閉鎖加圧感知部191bにより感知信号が入力されると、ドア駆動装置180の電気モータ181が冷凍室ドア133の閉方向に駆動されるように制御する。
【0157】
電気モータ181が閉方向に回転すると、ピニオン186に噛み合ったラック歯形部187が冷蔵庫本体110の後方領域に移動する。これにより、冷凍室ドア133が後方に移動し、冷凍室123の前面開口を閉塞する。
【0158】
一方、ハンドル260から手を放すと、ハンドル260がリターンスプリング285の付勢力により初期位置に復帰する。
【0159】
以下、
図17〜
図23を参照して本発明のさらに他の実施形態を説明する。
【0160】
図17に示すように、本発明のさらに他の実施形態による冷蔵庫は、貯蔵室120を備えた冷蔵庫本体110と、ドア本体151及びドア本体151に相対運動可能に収容設置されるハンドル160を備え、貯蔵室120を開閉するドア130と、ドア130と貯蔵室120との間に備えられ、ドア130及びバスケット170をスライド可能に支持するレール組立体360と、ドア130が開方向又は閉方向に移動するように加圧するドア駆動装置180と、ハンドル160をドア130の開方向又は閉方向に加圧する際にそれを感知するドア加圧感知部190と、ドア加圧感知部190の感知結果に基づいてドア駆動装置180を制御する制御部250とを含み、レール組立体360は、貯蔵室120の底面又は両側面の下部に結合されて貯蔵室120の後方傾斜面124に対応して折り曲げられて形成された固定レール370と、バスケット170の下面又は両側面の下部に結合されて固定レール370に対して一部分が曲がってスライドする移動レール390とを備えて構成されてもよい。
【0161】
貯蔵室120は、例えば、冷蔵庫本体110の上部に備えられる冷蔵室121と、冷蔵庫本体110の下部に備えられる冷凍室123と、冷蔵室121と冷凍室123との間に備えられる切替室125とを備えて構成されてもよい。
【0162】
本実施形態においては、貯蔵室120が冷蔵室121、冷凍室123及び切替室125を備えて構成された場合を例示するが、
図24及び
図25に示すように、貯蔵室120は、上部に備えられる冷蔵室121と、冷蔵室121の下方に備えられる冷凍室123とから構成されてもよい。
【0163】
冷蔵庫本体110の後方下部領域には、機械室127が備えられてもよい。
機械室127の内部には、圧縮機128が備えられてもよい。
一方、冷凍室123の後方下部には、上向きに傾斜した後方傾斜面124が形成されてもよい。
後方傾斜面124は、冷凍室123と機械室127とを区画するように形成されてもよい。
【0164】
本実施形態においては、冷凍室が冷蔵室の下方に配置されるいわゆるボトムフリーザタイプの冷蔵庫を例示するが、本発明によるレール組立体360は、貯蔵室の後方下部に傾斜面が形成され、前記貯蔵室が引き出し式ドアにより開閉されるように構成される全ての冷蔵庫(キムチ冷蔵庫を含む)に適用することができる。
【0165】
冷凍室123には、冷凍室ドア133が備えられてもよい。
【0166】
冷凍室ドア133は、引き出し式ドアで構成されてもよい。
冷凍室ドア133は、例えば、冷凍室123の前面開口を開閉するドア部150と、ドア部150の背面に備えられて食品を収納するバスケット170とを備えて構成されてもよい。
【0167】
バスケット170と冷凍室123の底面との間には、冷凍室123の冷気が流動するように、冷気流動空間172が形成されてもよい。
【0168】
本実施形態においては、ドア部150にハンドル160が備えられた場合を例示するが、ドア部150には前述したハンドル260が備えられてもよい。
【0169】
冷凍室ドア133には、ドア加圧感知部190及びドア駆動装置180が備えられてもよい。
【0170】
ハンドル160、ドア駆動装置180、ドア加圧感知部190及び制御部250については前述した実施形態と同様であるので説明を省略し、以下、レール組立体360について詳細に説明する。
【0171】
冷凍室ドア133には、一対のレール組立体360が備えられてもよい。
【0172】
図18に示すように、本実施形態によるレール組立体360は、バスケット170の下部(下側)に配置されてもよい。
【0173】
バスケット170は、バスケット170の収納のための遊びCを除き、冷凍室123の左右幅(内幅)W1と略同一に増大した左右幅W4を有するように構成される。これにより、バスケット170の収納空間が増大する。
【0174】
レール組立体360は、冷凍室123の底面に結合されて冷凍室123の後方傾斜面124に対応して折り曲げられて形成された固定レール370と、バスケット170の下面に結合されて固定レール370に対して一部分が曲がってスライドする移動レール390とを含んでもよい。
【0175】
固定レール370は、内部に収容空間が形成され、移動レール390は、固定レール370の内部に引き出し可能に挿入結合されるようにしてもよい。
【0176】
レール組立体360は、例えば、固定レール370と移動レール390との間に挿入される複数のボールベアリング372と、複数のボールベアリング372の間隔が維持されるように支持するリテーナ374とをさらに含んでもよい。
【0177】
レール組立体360は、例えば、複数のボールベアリング372及びリテーナ374が両側にそれぞれ一対挿入されるように構成されてもよい。
移動レール390は、固定レール370の内側でスライド可能に形成されてもよい。
【0178】
また、固定レール370の一側と移動レール390の一側とは、ボールベアリング372を囲むように形成されてもよい。
例えば、固定レール370は、ボールベアリング372の一部を収容支持できるように折り曲げられた曲面部373を備えてもよい。
【0179】
移動レール390は、ボールベアリング372の一部を収容支持できるように折り曲げられた曲面部393を備えてもよい。
また、移動レール390が固定レール370に挿入された状態を維持しながらスライド可能にさえなれば、ボールベアリング372及びリテーナ374を備えなくてもよい。
移動レール390は、少なくとも後方部の一部が変形可能な材質からなる。
【0180】
固定レール370は、冷凍室123の底面と後方傾斜面124にわたって固定されてもよい。
固定レール370は、冷凍室123の底面に配置される水平部371aと、後方傾斜面124に配置される傾斜部371bとを備えてもよい。
【0181】
水平部371aと傾斜部371bとの境界領域には、折曲部371cが備えられてもよい。
【0182】
移動レール390は、固定レール370に最大に挿入された位置において、固定レール370の水平部371aに対応する固定部392と、固定レール370の水平部371a及び傾斜部371bにそれぞれ対応して可変する可変部394とを含んでもよい。
移動レール390の固定部392は、ネジなどの結合部材410により、バスケット170の下面に結合されるようにしてもよい。
【0183】
また、バスケット170は、ドア部150に結合されており、使用者が冷凍室ドア133のハンドル160を前方に引き出すとバスケット170が移動レール390と共に引き出されるようにしてもよい。
【0184】
移動レール390の可変部394は、その材質自体を変形可能な材質にすることにより、変形可能にしてもよい。例えば、移動レール390の可変部394は、ゴムや樹脂からなるようにしてもよい。
【0185】
一般に、レール組立体の各レールは、摩擦を少なくし、容易に変形しないように、金属で製造される。
【0186】
つまり、移動レール390の固定部392と固定レール370は金属で製造し、移動レール390の可変部394はゴム又は樹脂材質で製造してもよい。
【0187】
移動レール390の可変部394は、固定レール370の折曲部371cを通過するとき、傾斜部371bに対応して折り曲げられ(変形し)、折曲部371cを通過して引き出されると、一直線状に展開(変形)するように構成されてもよい。ここで、可変部394は、一直線状に展開した場合、固定部392と同様に、冷凍室ドア133を支持できる強度を有するように構成されてもよい。
【0188】
前述したように、移動レール390の可変部394は、それ自体が変形可能な材質からなるようにしてもよい。
また、移動レール390の可変部394は、例えばチェーンのように、硬い金属からなり、かつ一方向(本実施形態においては上方向)に曲がるように構成してもよい。
【0189】
レール組立体360は、その断面輪郭が長方形に近い形状からなるようにしてもよい。
レール組立体360がバスケット170の下面に配置される場合、その長方形断面の長辺が水平に配置されることが好ましい。
レール組立体360は、バスケット170と冷凍室123の底面との間に形成された冷気流動空間172の内部に設置されるため、レール組立体360の設置空間を別途設ける必要がない。
【0190】
ここで、レール組立体360の高さ(又は厚さ)が冷気流動空間172の高さよりも高い場合、バスケット170の下面及び/又は冷凍室123の底面にレール組立体360の一部を挿入できるように溝(図示せず)を形成してもよい。この場合、バスケット170の下面に移動レール390の一部が収容されるように溝が形成されるか、冷凍室123の底面に固定レール370の一部が収容されるように溝が形成されるか、又はバスケット170の下面と冷凍室123の底面の両方に溝が形成されるように構成されてもよい。
【0191】
本実施形態においては、レール組立体360の長方形断面の長辺が水平に配置された場合を例示するが、垂直に配置してもよい。本実施形態においては、レール組立体360の設置空間を別途設けることなくレール組立体360を設置できるように、レール組立体360の長方形断面の長辺が冷気流動空間172の内部に水平に配置されている。
【0192】
また、冷凍室ドア133には、バスケット170を支持するフレーム134が備えられてもよい。
【0193】
以上、レール組立体360の移動レール390がバスケット170に直接結合された場合を説明したが、この場合、冷凍室ドア133はバスケット170の前面部に結合されるようにしてもよい。
【0194】
それに対して、冷凍室ドア133とレール組立体360との間にフレーム134が結合された場合、フレーム134は冷凍室ドア133の内面に結合され、フレーム134の上面にはバスケット170が支持されるように結合され、フレーム134の下部には移動レール390がネジなどにより結合されるようにしてもよい。
【0195】
バスケット170は主にプラスチックで成形され、フレーム134は金属で製造されるため、冷凍室ドア133は、バスケット170に直接結合されるよりは、強度に優れたフレーム134を介してレール組立体360に結合されるようにしてもよい。
【0196】
以下、
図19及び
図20を参照して本発明のさらに他の実施形態による冷蔵庫の動作を説明する。
【0197】
図19に示すように、バスケット170が冷凍室123の内部に収納された状態で、冷凍室ドア133を前方に引っ張ると、バスケット170と移動レール390が前方に引き出される。
【0198】
このとき、移動レール390の可変部394は、固定レール370の折曲部371cを通過してその角度が順次変化し、一直線状に展開(変形)する。
移動レール390の可変部394は、固定レール370の折曲部371cを全て通過した後、水平部371aに沿って前方にさらに引き出される。
【0199】
移動レール390が最大引き出し地点まで引き出されると、固定レール370との間に設けられたストッパ(図示せず)により引き出しが制限される。
移動レール390が最大に引き出されたとき、移動レール390の可変部394全体及び固定部392の一部が固定レール370の水平部371aの内部に挿入された状態を維持することが好ましいことがある。
【0200】
これは、移動レール390が引き出された場合、バスケット170の重量によりモーメントを受けるためこれを支持しなければならないが、移動レール390の可変部394のみが固定レール370に挿入された状態では支持力が劣ることがあるからである。
【0201】
しかし、この場合、移動レール390の引き出し距離が制限されることがあり、後述する実施形態のように中間レール380(
図21及び
図22参照)をさらに含むことが、引き出し距離を十分に長くすることができてより好ましい。
【0202】
以下、
図21〜
図23を参照して本発明のさらに他の実施形態による冷蔵庫の変形例を説明する。
【0203】
本実施形態による冷蔵庫は、レール組立体360が冷凍室123の両側面の下部に結合され、レール組立体360が中間レール380をさらに含む点で、前述した実施形態と異なる。
【0204】
図21に示すように、レール組立体360は、冷凍室123の内側面の下部とバスケット170の外側面の下部との間に結合されてもよい。
【0205】
バスケット170は、レール組立体360の上の空間まで貯蔵空間として活用できるように、レール組立体360の結合される部位が凹状に形成されることが好ましい。これにより、バスケット170は、収納のための遊びCを除き、冷凍室123の左右幅(内幅)W1と略同一の左右幅W4を有するように構成される。
【0206】
バスケット170には、レール組立体360の一領域(例えば、移動レール390)を結合できるように、レール結合部395が備えられてもよい。
【0207】
レール結合部395は、例えば、バスケット170の両側下部にそれぞれ形成されてもよい。
レール結合部395は、例えば、レール組立体360の一領域を収容できるように、所定の幅及び高さで形成されてもよい。
レール結合部395は、例えば、垂直壁部396及び水平壁部397を備えて構成されてもよい。
【0208】
本実施形態においては、レール結合部395がバスケット170の両側下部にそれぞれ形成された場合を例示するが、レール結合部395は、レール結合部395の垂直壁部396及び水平壁部397が冷凍室123の両側壁にそれぞれ形成されるように構成されてもよい。
【0209】
冷凍室ドア133の背面には、フレーム134(
図24〜
図26参照)が結合されて固定され、フレーム134の内側には、バスケット170が結合されて支持され、フレーム134の外側には、レール組立体360が結合されてフレーム134を引き出し可能に支持する。
【0210】
フレーム134は、
図21〜
図23には示していないが、バスケット170とレール組立体360との間に結合されてもよい(
図24〜
図26参照)。
【0211】
図22に示すように、バスケット170は、冷凍室123の後方傾斜面124に対応して、その背面の少なくとも一部が傾斜するように形成されてもよい。
【0212】
レール組立体360は、冷凍室123の下部に結合されて固定される固定レール370と、フレーム134に結合されて固定レール370に対してスライドする中間レール380と、中間レール380に対してスライドする移動レール390とを含んでもよい。
【0213】
固定レール370は、冷凍室123の底面に対応して形成された水平部371aと、冷凍室123の後方傾斜面124に対応して形成された傾斜部371bとを備えてもよい。固定レール370は、水平部371aと傾斜部371bとの境界領域に形成された折曲部371cを備えてもよい。
【0214】
水平部371aと傾斜部371bの角度は、例えば、後方傾斜面124と底面の角度と同一であってもよい。
【0215】
移動レール390は、フレーム134の外側に結合され、固定レール370の水平部371a及び傾斜部371bをスライドし、水平部371aと傾斜部371bとの間の折曲部371cを通過するときに連続して変形するようになっている。
【0216】
移動レール390は、前述したように、固定レール370の水平部371aをスライドする固定部392と、固定レール370の水平部371a及び傾斜部371bをスライドする可変部394とを含んでもよい。
【0217】
本実施形態においても、前述した実施形態と同様に、固定部392は金属からなり、可変部394はその形状が変形可能なゴム又は樹脂からなるようにしてもよい。
【0218】
図21に示すように、固定レール370と中間レール380との間には、複数のボールベアリング372及びこれらの間隔を維持して支持するリテーナ374が備えられてもよい。
【0219】
このために、固定レール370及び中間レール380は、複数のボールベアリング372が転動可能に収容されるように、その側部に曲面部373、383がそれぞれ備えられてもよい。
【0220】
また、中間レール380と移動レール390との間には、複数のボールベアリング372及びこれらの間隔を維持して支持するリテーナ374が備えられてもよい。
同様に、中間レール380及び移動レール390は、複数のボールベアリング372が転動可能に収容されるように、その側部に曲面部384、393がそれぞれ備えられてもよい。
【0221】
以下、
図22及び
図23を参照して本発明のさらに他の実施形態による冷蔵庫の変形例の動作を説明する。
【0222】
図22に示すように、バスケット170が冷凍室123の内部に収納された状態で、冷凍室ドア133を引っ張ると、レール組立体360がスライドして冷凍室ドア133及びバスケット170が共に引き出される。
【0223】
このとき、移動レール390が固定レール370に対してスライドするが、移動レール390の可変部394は固定レール370の傾斜部371bに沿って下降し、移動レール390の固定部392の先端部は固定レール370から突出して出てくる。
【0224】
これと同時に、移動レール390の可変部394は固定レール370の水平部371aと傾斜部371bとの間の折曲部371cを通過すると共に、その折り曲げられた部分が連続して変形して一直線状に展開する。
【0225】
バスケット170がさらに引き出されて移動レール390がさらに引き出されると、中間レール380は、移動レール390と共にスライドし始め、その半分以上が固定レール370から突出して出てくるまで引き出し可能である。
【0226】
図23に示すように、バスケット170が最大に引き出されると、バスケット170の後端部が冷凍室123の外部に露出する。
【0227】
この状態で、移動レール390は、固定部392の後部の一部が中間レール380と所定距離以上重なるように配置されることにより、バスケット170に収納された食品の重量及び/又は冷凍室ドア133の荷重を支持することができる。
【0228】
以上、本発明は特定の実施形態について図示及び説明された。しかしながら、本発明は、その思想又は本質的な特徴から外れない範囲内で様々に実施することができ、上記実施形態の詳細な説明の内容により限定されるものではない。
【0229】
なお、上記詳細な説明に示していない実施形態であっても、添付の特許請求の範囲に定義された技術思想の範囲内で広く解釈されるべきである。また、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等範囲内に含まれるあらゆる変更及び変形は、特許請求の範囲に含まれるべきである。