特許第5782102号(P5782102)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5782102
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】真空ガラス吸気孔の密封装置
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20150907BHJP
【FI】
   C03C27/06 101D
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-263294(P2013-263294)
(22)【出願日】2013年12月20日
(62)【分割の表示】特願2012-540268(P2012-540268)の分割
【原出願日】2010年11月1日
(65)【公開番号】特開2014-76946(P2014-76946A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2013年12月20日
(31)【優先権主張番号】200910250137.1
(32)【優先日】2009年11月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512137625
【氏名又は名称】洛▲陽▼▲蘭▼▲廸▼玻璃机器有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李彦兵
(72)【発明者】
【氏名】王章生
【審査官】 吉川 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−012455(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0155500(US,A1)
【文献】 米国特許第06506272(US,B1)
【文献】 国際公開第00/004268(WO,A1)
【文献】 米国特許第06468610(US,B1)
【文献】 特開平11−240739(JP,A)
【文献】 特開2001−180985(JP,A)
【文献】 特表平05−501896(JP,A)
【文献】 米国特許第05657607(US,A)
【文献】 特表平11−513015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/06
E06B 3/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空ガラス吸気孔を密封する装置であって、ガラス板の外表面は吸気孔周りにガラス板と固着して一体となる金属層が設置され、前記吸気孔上に密封部材が封止され、前記密封部材と前記金属層の間に金属ろう付け材料が設置されており、
当該装置は、吸気カバーと加熱器を備え、前記吸気カバーの一端が開口し、開口した縁上にパッキングが設置され、前記カバーの壁に吸気装置と外接するための接続口が設置され、前記吸気カバー中に前記密封部材が前記吸気孔に被さるよう前記密封部材をプレスするためのスラスト装置が設置され、前記スラスト装置はスラストばねであり、前記スラストばねの一端は前記吸気カバー中に設置される支持棒に嵌挿され、前記加熱器は前記ガラス板に対して前記吸気孔の反対側に配置されており、前記加熱器は吸気完成後に前記密封部材、前記金属層及び前記ろう付け材料を加熱させ、金属ろう付けプロセスによって前記密封部材と前記金属層とを気密溶接させることを特徴とする真空ガラス吸気孔の密封装置。
【請求項2】
前記加熱器は、誘導加熱装置、レザー装置又はマイクロ波加熱装置であることを特徴とする請求項1に記載の真空ガラス吸気孔の密封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ガラス吸気口の密封方法、密封構造及び吸気口を密封する場合に用いる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の真空ガラスは真空形成方式の違いによって、大体二種類に分けられ、一種類は、両ガラス板の複合及び両ガラス板周縁の封着を全て真空室内で行い、封着の完成に伴って、両ガラス板間の密封空間に自然に真空が形成される方式、もう一種類は両ガラス板を複合させ、ガラス板の周縁を封着させ、その後、その中の一枚のガラス板上に予め作られた吸気孔を使ってガラス板間の密封空間の真空抜きを行い、吸気終了後に吸気孔を密封し、真空ガラスの作製を完成させる方式である。二種類目の真空ガラスについて、吸気孔を密封するのは真空ガラスの作製の最後の段階であるため、吸気孔の密封が確かであるか否か、密閉構造が簡略、堅固であるか否かが直接真空ガラスの品質、真空ガラスのその後の使用が便利であるか否かに影響し、また、同時に真空ガラスの外観に影響するため、真空ガラス吸気孔の密封は真空ガラス作製において極めて重要な一つの段階である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来と異なる新規真空ガラス吸気孔の密封方法、及びその方法を利用して形成される密封構造並びに吸気孔を密封する場合に用いられる密封装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の真空ガラス吸気孔の密封方法の具体的なステップは以下の通りである。即ち、
1)ガラス板上で吸気装置と接続する外側表面に、吸気孔を囲んでガラス板と固着して一体となる金属層を予め作製(配置、提供)する。
2)吸気完成後、金属ろう付けプロセスによって、密封部材と吸気孔周りの金属層とを気密溶接させ、吸気孔の密封を実現する。
【0005】
さらに、前記金属層はろう付けに適する金属箔からなり、当該金属箔は超音波溶接によってガラス板表面上に溶着される。
【0006】
さらに、前記金属層は焼結によりガラス板表面に形成される金属化層であり、当該金属化層の作製ステップは以下のステップが含まれる。即ち、
1−1)ガラス板表面に金属ペースト塗布層を作製する。
1−2)ガラス板を加熱し、ガラス板と固着して一体となる金属化層を形成するよう金属ペースト塗布層を焼結する。
【0007】
さらに、前記金属ペースト塗布層は浸漬、スプレー塗布、シルクスクリーン、手作業塗布又は機械塗布方式でガラス板表面上に作製される。
【0008】
さらに、前記密封部材全体はろう付けに適する金属素材からなる。
【0009】
さらに、前記密封部材はガラスを基体として、ガラス表面に前記金属化層が作製される。
【0010】
さらに、前記金属層又は金属化層は吸気孔と同心の環状形であり、前記密封部材は金属層又は金属化層に適合する円形である。
【0011】
さらに、前記密封部材上に円形凸部が設置され、密封部材はこの凸部を前記吸気孔に挿入することによって、吸気孔上の位置決めを実現させる。
【0012】
さらに、前記ガラス板上で吸気装置と接続する外側表面に、吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置する。
【0013】
さらに、前記ガラス板上で吸気装置に対して後ろ向きの裏側表面に、吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置する。
【0014】
真空ガラス吸気孔の密封構造であって、前記密封構造は密封部材と、ガラス板上で吸気孔を囲んで予め作製されるガラス板と固着して一体となる金属層とから構成され、密封部材は吸気孔上を封止し、金属ろう付けプロセスによって、金属層を気密溶接する。
【0015】
真空ガラス吸気孔の密封装置であって、ガラス外表面上には吸気孔周りにガラス板と固着して一体となる金属層が設置され、吸気孔上に密封部材が封止され、密封部材と金属層の間に金属ろう付け材料が設置されており、前記装置は吸気カバーと加熱器を備え、吸気カバーの一端が開口し、開口した縁上にパッキングが設置され、カバー壁に吸気装置と外接するための接続口が設置され、吸気カバー中に密封部材が吸気孔に被さるよう密封部材をプレスするためのスラスト装置が設置され、加熱器は吸気完成後に密封部材、金属層及びろう付け材料を加熱させ、金属ろう付けプロセスによって密封部材と金属層とを気密溶
接させる。
【0016】
前記スラスト装置はスラストばねであり、当該スラストばねの一端は前記吸気カバー中に設置される支持棒に嵌挿する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は密封部材を利用して吸気孔を封止し、金属ろう付けプロセスを用いて密封部材と吸気孔の周りの金属層とを溶接させる。従来の吸気孔の密封方式と比べて、以下の利点がある。
1、密封部材と吸気孔周りの金属層間は面接着であり、密封は確実で、接着は堅固である。
2、ろう付け材料は密封部材とガラス板間に封止され、酸化が発生し難く、接着構造の安定性を保証し、使用寿命を向上した。
3、吸気孔に凹孔を設置することによって、密封部材を凹孔中に嵌挿し、その外表面をガラス板の高さに揃え、真空ガラス製品の外表面の一致性を保持するだけでなく、真空ガラスの後の搬送と取り付けに便利である。密封部材の外表面を商標の貼り付け箇所として用いると、外観上優れており、且つ、上品である。
4、密封部材と金属層との溶接は一瞬で完成できるため、強化ガラス又は半強化ガラス素材の組織を変化させてその性能に影響を及ぼすことはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の真空ガラス吸気孔の密封構造の概略図である。
図2】ガラス板上の吸気孔位置の構造概略図である。
図3】吸気孔のもう一種類構造形式の概略図である。
図4】本発明の真空ガラス吸気孔の第2種類の密封構造の概略図である。
図5】密封部材8の第2種類の構造の概略図である。
図6】本発明の密封装置の作業状態の概略図である。
図7】密封装置を利用して図4に示す構造を密封する場合の作業状態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面と併せて本発明を詳細に説明する。本発明の方法を用いて真空ガラス板上の吸気孔を密封する場合、まずガラス板1上の吸気装置と接続する外側表面上に、吸気孔6を囲んでガラス板1と固着して一体となる金属層7を予め作製し、図2を参照する。その後、金属層7と適合する密閉部材8を作製する。吸気完成後、密封部材8を吸気孔6上に被せ、金属ろう付けプロセスによって、密封部材8と金属層7とを気密溶接させ、図1に示す密封構造を形成する。
【0020】
金属層7はろう付けに適する金属箔で作製してもよく、超音波溶接によってガラス板表面上に溶着する。
【0021】
金属層7はガラス板表面上の金属化層を焼結してもよく、当該金属化層を作製する場合、まずガラス板表面に金属ペースト塗布層を作製し、その後、ガラス板を加熱し、ガラス板を加熱し、ガラス板と固着して一体となる金属化層を形成するよう金属ペースト塗布層を焼結する。その金属ペースト塗布層は浸漬、スプレー塗布、シルクスクリーン、手作業塗布又は機械塗布方式などを用いてもよく、ガラス板表面上に作製される。
【0022】
密封部材8はろう付けに適する金属素材からなる金属部材であってもよく、ガラスを基体として、ガラス表面に上記方法に従って金属化層が作製される。
【0023】
密封部材8は吸気前に吸気孔6上に配置され、吸気完成後、加熱によって金属層7とろう付け接着してもよい。吸気完成後、密封部材8は吸気孔6上に配置され、金属層とろう付け接着してもよい。
【0024】
密封部材8と金属層7の間のろう付け材料は金属層7と同じ形状のろう付け材料箔を用いてもよく、前記ろう付け材料箔を密封部材8と金属層7の間に配置する。吸気前に密封部材8又は金属層7表面上にプレコートしてもよい。
【0025】
ガラス板上の吸気孔の周りの金属層7は吸気孔6と同心の環状形であってもよく、相応に密封部材8も同様に金属層7に適合する環状形とする。
【0026】
図3に示すように、ガラス板上に吸気孔6と同心の凹孔9とを加工してもよく、当該凹孔の底面上に金属化層を焼結すると共に、密封部材8の厚みを調整し、それを凹孔9の深さと適合させ、そうすることで、密封部材8を凹孔9に溶着した後、その外表面とガラス板表面とを平らにし、真空ガラスのその後使用が便利となる。
【0027】
図4に示すように、密封部材8はガラス板の外表面からガラス板上の吸気孔6を密封する以外にも、ガラス板の内表面から吸気孔6を密封してもよい。ガラス板の内表面に吸気孔6と同心の凹孔が加工され、凹孔の底面上に金属化層7を焼結し、密封部材8は凹孔中に位置する。その時の凹孔は密封部材8の収納及び位置決め機能を兼有する。
【0028】
図5に示すように、密封部材8を用いて吸気孔を密封する場合、密封部材8と吸気孔6との位置決めを正確に保持するため、密封部材8上に円形の凸部を設置してもよく、当該凸部を吸気孔6中に挿入することによって、密封部材8と吸気孔6との位置決めを実現させる。
【0029】
図6は本発明の装置を用いて吸気孔6を密封する場合の概略図である。図に示すように、本発明の密封装置は吸気カバー10と加熱器を備え、吸気カバー10の一端が開口し、開口した縁上にパッキング12が設置され、カバーの壁に吸気装置(図に未表示)と外接するための接続口11が設置され、吸気カバー10の中に支持棒13が設置され、支持棒13にスラストばね14が嵌挿される。
【0030】
本発明の装置を使用する場合、まず密封部材8を吸気孔6上に配置し、密封部材8と吸気孔6付近の金属化層7間に金属ろう付け材料を配置する。その後、吸気カバー10を吸気留め金6上に被せると共に、スラストばね14を密封部材8上にプレスする。最後に、外部吸気装置を用いて吸気カバー10上の接続口11を通して吸気を行い、吸気完成後、加熱器を用いて密封部材8、金属化層及びろう付け材料を加熱し、密封部材8と金属化層7とを気密溶接させる。
【0031】
加熱器は誘導加熱装置を用いてもよく、レザー装置を用いて加熱を行ってもよく、さらに、マイクロ波加熱装置及びその他の加熱装置、加熱手法を用いて加熱を行ってもよい。
【0032】
図4に示す吸気孔の密封構造は、密封装置を用いて吸気孔6に対して密封操作を行う場合、図7に示すように、吸気孔の開口を下向きにする必要があり、そうすることで、密封部材8は自身の重力によって金属化層7の表面に設置されるろう付け材料上にプレスされることを保証することができ、吸気完成後、金属化層7と円滑に溶接する。
【0033】
本発明は以下の発明も開示している。
(1)真空ガラス吸気孔の密封方法であって、
1)ガラス板上で吸気装置と接続する外側表面に、吸気孔を囲んで前記ガラス板と固着して一体となる金属層を予め作製するステップと、
2)吸気完成後、金属ろう付けプロセスによって、密封部材と前記吸気孔周りの前記金属層を気密溶接し、前記吸気孔の密封を実現するステップと、を含むことを特徴とする真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0034】
(2)前記金属層はろう付けに適する金属箔からなり、前記金属箔は超音波溶接によって前記ガラス板表面上に溶着されることを特徴とする(1)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0035】
(3)前記金属層は焼結により前記ガラス板表面に形成される金属化層であり、前記金属化層の作製ステップは、
1−1)前記ガラス板表面に金属ペースト塗布層を作製すること、及び、
1−2)前記ガラス板を加熱し、前記ガラス板と固着して一体となる金属化層を形成するよう前記金属ペースト塗布層を焼結することを含むことを特徴とする(1)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0036】
(4)前記金属ペースト塗布層は、浸漬、スプレー塗布、シルクスクリーン、手作業塗布又は機械塗布方式で前記ガラス板表面上に作製されることを特徴とする(3)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0037】
(5)前記密封部材全体はろう付けに適する金属素材からなることを特徴とする(1)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0038】
(6)前記密封部材はガラスを基体として、ガラス表面に前記金属化層が作製されることを特徴とする(1)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0039】
(7)前記金属層又は金属化層は前記吸気孔と同心の環状形であり、前記密封部材は前記金属層又は金属化層に適合する円形であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0040】
(8)前記密封部材上に円形凸部が設置され、前記密封部材はこの凸部を前記吸気孔に挿入することによって、前記吸気孔上の位置決めを実現することを特徴とする(7)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0041】
(9)前記ガラス板上で吸気装置と接続する外側表面に、前記吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置することを特徴とする(7)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0042】
(10)前記密封部材の厚みは前記凹孔の深さに適合し、溶接固定後、その外表面とガラス板表面とを平らにすることを特徴とする(9)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0043】
(11)前記ガラス板上で吸気装置に対して後ろ向きの裏側表面に、前記吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置することを特徴とする(7)に記載の真空ガラス吸気孔の密封方法。
【0044】
(12)真空ガラス吸気孔の密封構造であって、
密封部材と、ガラス板上で吸気孔を囲んで予め作製されると共に前記ガラス板と固着する金属層と、から構成され、
前記密封部材は前記吸気孔上を封止し、金属ろう付けプロセスによって、前記金属層を気密溶接することを特徴とする真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0045】
(13)前記金属層はろう付けに適する金属箔からなり、前記金属箔は超音波溶接によって前記ガラス板表面上に溶着されることを特徴とする(12)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0046】
(14)前記金属層は焼結により前記ガラス板表面に形成される金属化層であり、前記金属化層の作製ステップは、
1−1)前記ガラス板表面に金属ペースト塗布層を作製すること、及び、
1−2)前記ガラス板を加熱し、前記ガラス板と固着して一体となる金属化層を形成するよう前記金属ペースト塗布層を焼結することを含むことを特徴とする(12)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0047】
(15)前記金属ペースト塗布層は、浸漬、スプレー塗布、シルクスクリーン、手作業塗布又は機械塗布方式でガラス板表面上に作製されることを特徴とする(14)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0048】
(16)前記密封部材全体はろう付けに適する金属素材からなることを特徴とする(12)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0049】
(17)前記密封部材は、ガラスを基体として、ガラス表面に前記金属化層が作製されることを特徴とする(12)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0050】
(18)前記金属層又は金属化層は吸気孔と同心の環状形であり、前記密封部材は前記金属層又は金属化層に適合する円形であることを特徴とする(12)〜(17)のいずれかに記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0051】
(19)前記密封部材上に円形凸部が設置され、前記密封部材はこの凸部を前記吸気孔に挿入することによって、前記吸気孔上の位置決めを実現させる(18)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0052】
(20)前記ガラス板が吸気装置と接続する外側表面上に、前記吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置することを特徴とする(18)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0053】
(21)前記密封部材の厚みは前記凹孔の深さに適合し、溶接固定後、その外表面とガラス板表面とを平らにすることを特徴とする(20)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0054】
(22)前記ガラス板上で吸気装置に対して後ろ向きの裏側表面に、前記吸気孔と同心の凹孔が設置され、前記金属化層はこの凹孔の底面上に作製され、前記密封部材は前記凹孔中に位置することを特徴とする(18)に記載の真空ガラス吸気孔の密封構造。
【0055】
(23)真空ガラス吸気孔を密封する装置であって、ガラス板の外表面は吸気孔周りにガラス板と固着して一体となる金属層が設置され、前記吸気孔上に密封部材が封止され、前記密封部材と前記金属層の間に金属ろう付け材料が設置されており、
当該装置は、吸気カバーと加熱器を備え、前記吸気カバーの一端が開口し、開口した縁上にパッキングが設置され、前記カバーの壁に吸気装置と外接するための接続口が設置され、前記吸気カバー中に前記密封部材が前記吸気孔に被さるよう前記密封部材をプレスするためのスラスト装置が設置され、前記加熱器は吸気完成後に前記密封部材、前記金属層及び前記ろう付け材料を加熱させ、金属ろう付けプロセスによって前記密封部材と前記金属層とを気密溶接させることを特徴とする真空ガラス吸気孔の密封装置。
【0056】
(24)前記加熱器は、誘導加熱装置、レザー装置又はマイクロ波加熱装置であることを特徴とする(23)に記載の真空ガラス吸気孔の密封装置。
【0057】
(25)前記スラスト装置はスラストばねであり、前記スラストばねの一端は前記吸気カバー中に設置される支持棒に嵌挿することを特徴とする(23)に記載の真空ガラス吸気孔の密封装置。
【0058】
上記実施例は本発明を説明するためだけのものであり、本発明の実施形態はこれらの実施例に限定されず、本分野の技術者が作ることのできる、本発明の要旨に一致する各種具体的な実施形態は全て本発明の保護範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7