特許第5782103号(P5782103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5782103
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】キャリア集約
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20150907BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20150907BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   H04W72/12 150
   H04W72/04 111
   H04W72/04 136
   H04J11/00 Z
【請求項の数】14
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2013-266033(P2013-266033)
(22)【出願日】2013年12月24日
(62)【分割の表示】特願2011-533265(P2011-533265)の分割
【原出願日】2009年10月20日
(65)【公開番号】特開2014-103677(P2014-103677A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2014年1月23日
(31)【優先権主張番号】61/106,847
(32)【優先日】2008年10月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/115,351
(32)【優先日】2008年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/172,127
(32)【優先日】2009年4月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/218,782
(32)【優先日】2009年6月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アーデム バラ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ジェイ.ピエトラスキ
(72)【発明者】
【氏名】ソン−ヒョク シン
(72)【発明者】
【氏名】チャン グオドン
(72)【発明者】
【氏名】アラン ワイ.ツァイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ エス.レビー
(72)【発明者】
【氏名】パスカル アジャクプル
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ダブリュ.ハイム
(72)【発明者】
【氏名】ロバート エル.オルセン
(72)【発明者】
【氏名】カイル ジュン−リン パン
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/120925(WO,A1)
【文献】 NTT DOCOMO, INC.,UL Layered Control Signal Structure in LTE-Advanced,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #54bis, R1-083679,2008年10月 3日
【文献】 Texas Instruments,Uplink Reference Signal Sequence Assignments in E-UTRA,3GPP TSG-RAN WG1#51, R1-074675,2007年11月 9日
【文献】 Huawei,DL/UL Asymmetric Carrier aggregation,3GPP TSG-RAN WG1#54b, R1-083706,2008年10月 3日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
H04J11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送受信ユニット(WTRU)において実行される方法であって、
前記WTRUによって送信されるアップリンク送信に対して構成された複数のアップリンクコンポーネントキャリアを使用してキャリア集約を実行することを決定するステップと、
前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアに対する複数の独立したサウンディング参照信号(SRS)送信スケジュールを決定するステップであって、前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各々は、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアの他のアップリンクコンポーネントキャリアに対するSRS送信スケジュールとは独立して決定される、ステップと、
前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各々に対する電力オフセットを決定するステップであって、各電力オフセットは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアの対応するアップリンクコンポーネントキャリアに対するキャリア固有オフセットパラメータに基づいて決定される、ステップと、
前記独立したSRS送信スケジュールにしたがって、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリア上でSRSを送信するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
レイヤ3シグナリングを介して前記複数の独立したSRS送信スケジュールを受信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各独立したSRS送信スケジュールは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアのうちの1つに関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアに対する前記キャリア固有オフセットパラメータの各々は、無線リソース制御(RRC)シグナリングに基づいて判定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの送信されたSRSに循環シフトを適用するステップさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
それが前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアのうちの1つ上でSRS送信と衝突することを条件に、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信は間引きされることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
アップリンク制御情報(UCI)を送信するステップをさらに備え、前記UCIのうちの少なくとも一部は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上で送信され、および前記PUCCHは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアのシングルアップリンクコンポーネントキャリア上で送信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線送受信ユニット(WTRU)であって、
前記WTRUによって送信されるアップリンク送信に対して構成された複数のアップリンクコンポーネントキャリアを使用してキャリア集約を実行することを決定し、
前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアに対する複数の独立したサウンディング参照信号(SRS)送信スケジュールを決定し、前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各々は、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアの他のアップリンクコンポーネントキャリアに対するSRS送信スケジュールとは独立して決定され、
前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各々に対する電力オフセットを決定し、各電力オフセットは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアの対応するアップリンクコンポーネントキャリアに対するキャリア固有オフセットパラメータに基づいて決定される
ように構成されたプロセッサと、
前記独立したSRS送信スケジュールにしたがって、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリア上でSRSを送信するように構成された送信機と
備えたことを特徴とするWTRU。
【請求項9】
レイヤ3シグナリングを介して前記複数の独立したSRS送信スケジュールを受信するように構成された受信機をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項10】
前記複数の独立したSRS送信スケジュールの各独立したSRS送信スケジュールは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアに関連付けられることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項11】
前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアに対する前記キャリア固有オフセットパラメータの各々は、無線リソース制御(RRC)シグナリングに基づいて判定されることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項12】
前記送信機は、少なくとも1つの送信されたSRSに循環シフトを適用するように構成されることを特徴とする請求項に記載のWTRU。
【請求項13】
前記送信機は、アップリンク制御情報(UCI)を送信するようにさらに構成され、前記UCIのうちの少なくとも一部は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)上で送信され、および前記PUCCHは、前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアのシングルアップリンクコンポーネントキャリア上の送信に対して構成されることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項14】
それが前記複数のアップリンクコンポーネントキャリアのうちの1つ上でSRS送信と衝突することを条件に、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信は間引きされることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)は、ダウンリンクでは最大100Mbps、およびアップリンクでは50Mbpsのデータレートをサポートする。LTE−A(LTE-Advance)は、他の技法の中でも、キャリア集約を用いて、LTEと比較するとダウンリンクデータレートを5倍向上させる。キャリア集約は、たとえば、最大100MHzの柔軟な帯域幅割り当てをサポートすることができる。キャリアは、LTE−Aではコンポーネントキャリアとして知られている。
【0003】
LTE−Aは、コンポーネントキャリアサイズおよびコンポーネントキャリアの数に関して、対称構成および非対称構成において動作し得る。これは、最大で5つの20MHzコンポーネントキャリアの使用または集約を通してサポートされる。たとえば、複数のコンポーネントキャリアからなる単一の隣接ダウンリンク(DL)40MHz LTE−A集約は、単一の15MHzアップリンク(UL)キャリアとペアにされ得る。非隣接LTE−A DL集約キャリア割り当てはしたがって、UL集約キャリア割り当てとは対応し得ない。
【0004】
複数の近隣コンポーネントキャリアが、連続する10、40または60MHzを占め得る場合、集約キャリア帯域幅は隣接でよい。1つの集約キャリアが、複数ではあるが必ずしも近隣ではないコンポーネントキャリアから構築され得る場合、集約キャリア帯域幅は非隣接でもよい。たとえば、15MHzの第1のDLコンポーネントキャリアは、10MHzの第2の非近隣DLコンポーネントキャリアと集約することができ、全体としてLTE−Aのための25MHzの集約帯域幅を生じる。さらに、コンポーネントキャリアは、可変のペアリング距離に位置し得る。たとえば、15および10MHzのコンポーネントキャリアは、30MHz、または別の設定では、わずか20MHzだけ離され得る。したがって、コンポーネントキャリアの数、サイズおよび連続性は、ULおよびDLにおいて異なり得る。
【0005】
LTE−Aにおいて比較的大きい送信帯域幅をサポートするのに複数のコンポーネントキャリアが使われ得るので、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)は、たとえば、いくつかのコンポーネントキャリア用のダウンリンク送信に関連づけられた、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)、肯定応答/否定応答(ACK/NACK)、チャネル状況報告(CQI/PMI/RI)、およびソースルーティング(SR)などのアップリンク制御情報(UCI)をフィードバックするよう求められ得る。このことは、UCI用のビット数が、LTEと比較して増加することを意味する。さらに、アップリンク送信のために、ピーク対平均電力比(PAPR)、または、キュービックメトリック(CM)プロパティが考慮される必要がある。大きいPAPRにより、WTRUは、電力をバックオフすることになり、その結果、性能が低下する。したがって、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信は、低いPAPRまたはCMをもつ必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LTE−Aでは、協調多地点伝送(CoMP)、高次DL多重入出力(MIMO)、帯域幅拡張、および中継を含む新規の特徴を考慮に入れると、LTEと比較してUCIオーバーヘッドが増大し得ることが予想される。たとえば、高次MIMO(8×8MIMO)および/またはCoMPをサポートするために、大量のチャネル状況報告(CQI/PMI/RI)が、サービング基地局および可能性としてはCoMPにおける隣り合う基地局にもフィードバックされる。UCIオーバーヘッドは、非対称帯域幅拡張においてさらに増大することになる。したがって、リリース8LTE PUCCHのペイロードサイズは、LTE−Aにおける単一DLコンポーネントキャリア用でさえも、増大したUCIオーバーヘッドを搬送するのに十分ではない可能性がある。したがって、LTE−Aキャリア集約システムにおいてUCIを搬送するために、新しい方法が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
キャリア集約を用いて、LTE−A(Long Term Evolution-Advanced)のためのアップリンク制御情報(UCI)を送信する方法および装置が開示される。アップリンク制御チャネル、アップリンク共有チャネル、またはアップリンクデータチャネルにおけるUCI送信のための方法が開示される。こうした方法は、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)肯定応答/否定応答(ACK/NACK)、チャネル状況報告(CQI/PMI/RI)、ソースルーティング(SR)、およびサウンディング参照信号(SRS)の送信を含む。さらに、LTE−Aにおける、シグナリングUCIの柔軟な構成、効率的な資源使用、および高容量UCIオーバーヘッドに対するサポートを提供する方法が開示される。
【0008】
方法はまた、多重キャリア、高次多重入出力(MIMO)、多地点協調送受信(CoMP)、周波数選択性、および、WTRUのフィードバック情報が多く、かつ従来の周期的アップリンク制御チャネルを使用し得ない他のシナリオの場合に、帯域幅拡張のため、高容量可変サイズワイヤレス送受信ユニット(WTRU)フィードバックを扱う周期的アップリンクデータチャネルを使用し、構成し、多重化することも開示する。周期的アップリンクデータチャネルは、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランク指示(RI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、肯定応答/否定応答(ACK/NACK)、チャネル状態情報(CSI)などの高容量可変サイズWTRUフィードバック情報を搬送する。周期的アップリンクデータチャネル、報告モード、報告形式の構成も提供される。同じサブフレーム中の多重化周期的アップリンクデータチャネル(制御)および他のアップリンクデータチャネル(データ)を有する、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)−ACKとSRとの間の衝突を扱うための手順を開示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面とともに例として挙げられる以下の説明により、より詳細に理解することができる。
【0010】
図1】LTE(long term evolution)のワイヤレス通信システム/アクセスネットワークの実施形態を示す図である。
図2】LTEワイヤレス通信システムのワイヤレス送受信ユニット(WTRU)および基地局を示すブロック図例である。
図3】資源ブロック割振り例を示す図である。
図4】制御データの周波数多重化の例を示す図である。
図5】非対称キャリア集約における符号分割多重化ベースの肯定応答/否定応答送信の例を示す図である。
図6】複数の物理アップリンクチャネル(PUCCH)資源ブロックを使用するアップリンク制御情報(UCI)送信に基づく周波数分割多重化の例を示す図である。
図7】ダウンリンク多地点協調の送受信において、WTRUからの、PUCCHと物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の両方で高容量UCIを送信する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以降において言及する場合、「ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)」という用語は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは携帯電話加入者ユニット、ページャ、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または、ワイヤレス環境において動作可能な任意の他のタイプのユーザ装置を含むが、それに限定されない。以降において言及する場合、「基地局」という用語は、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または、ワイヤレス環境において動作可能な任意の他のタイプのインタフェース装置を含むが、それに限定されない。
【0012】
図1は、E−UTRAN(Evolved-Universal Terrestrial Radio Access Network)105を含むLTE(Long Term Evolution)ワイヤレス通信システム/アクセスネットワーク100を示している。E−UTRAN105は、WTRU110、および、eNB(evolved Node-B)120などのいくつかの基地局を含む。WTRU110は、eNB120と通信する。eNB120は、X2インタフェースを使って互いとインタフェースをとる。eNB120はそれぞれ、S1インタフェースを介して、移動管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S−GW)130とインタフェースをとる。単一のWTRU110および3つのeNB120は図1に示してあるが、ワイヤレスおよびワイヤード装置の任意の組み合わせが、ワイヤレス通信システムアクセスネットワーク100に含まれ得ることが明らかであろう。
【0013】
図2は、WTRU110、eNB120、およびMME/S−GW130を含むLTEワイヤレス通信システム200の例示的ブロック図である。図2に示すように、WTRU110、eNB120およびMME/S−GW130は、キャリア集約のためのアップリンク制御情報送信方法を実施するように構成される。
【0014】
典型的なWTRUにおいて見られ得る構成要素に加え、WTRU110は、任意選択のリンクされたメモリ222を有するプロセッサ216、少なくとも1つのトランシーバ214、任意選択のバッテリ220、およびアンテナ218を含む。プロセッサ216は、キャリア集約のためのアップリンク制御情報送信方法を実施するように構成される。トランシーバ214は、プロセッサ216およびアンテナ218と通信して、ワイヤレス通信の送受信を容易にする。WTRU110内で任意選択のバッテリ220が使われるケースでは、バッテリ220は、トランシーバ214およびプロセッサ216に電力を供給する。
【0015】
典型的なeNBにおいて見られ得る構成要素に加え、eNB120は、任意選択のリンクされたメモリ215を有するプロセッサ217、トランシーバ219、およびアンテナ221を含む。プロセッサ217は、キャリア集約のためのアップリンク制御情報送信方法を実施するように構成される。トランシーバ219は、プロセッサ217およびアンテナ221と通信して、ワイヤレス通信の送受信を容易にする。eNB120は、任意選択のリンクされたメモリ234を有するプロセッサ233を含む移動管理エンティティ/サービングゲートウェイ(MME/S−GW)130に接続される。
【0016】
キャリア集約を用いてLTE−A(Long Term Evolution-Advanced)用のアップリンク制御情報(UCI)を送信する方法について開示する。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)などのアップリンク制御チャネルを使う方法例を開示する。UCIは、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)、受信通知(ACK/NACK)、チャネル状況報告(CQI/PMI/RI)、ソースルーティング(SR)およびサウンディング参照信号(SRS)を含み得る。
【0017】
PUCCHに関して、LTE−AにおけるシグナリングUCIの柔軟な構成、効率的資源使用、および高容量UCIオーバーヘッドのサポートを提供する方法も開示する。
【0018】
キャリア集約においてCQI、PMIおよびRIを物理資源要素にマッピングする実施形態において、CQI(および、たとえばスケジューリング要求、ACK/NACKなど、他の任意の可能な制御情報)を搬送するPUCCHは、1つのアップリンクコンポーネントキャリア上で送信される。PUCCHを搬送する、このWTRU固有アップリンクコンポーネントキャリアは、eNodeBによって構成され、上位層シグナリング、たとえばRRCシグナリングでWTRUにシグナリングされ得る。あるいは、このアップリンクコンポーネントキャリアは、eNodeBによってL1シグナリングでシグナリングされ得る。あるいは、このアップリンクコンポーネントキャリアは、暗黙的マッピング規則によって予め定められ得る。あるいは、このアップリンクコンポーネントキャリアは、WTRUによって選択され得る。
【0019】
1つのアップリンクコンポーネントキャリアを介した送信のためのある方法例では、キャリア集約における物理資源要素への制御データまたは制御情報のマッピングは、ダウンリンク(DL)コンポーネントキャリア向けの制御データの統合符号化を含み得る。たとえば、いくつかのダウンリンクコンポーネントキャリアに対応するCQIは、統合的に符号化することができる。制御データおよび制御情報という用語は、全体を通して互換的に使われる。
【0020】
制御データビットは、変調することができ、次いで、各変調シンボルは、系列、たとえばZadoff−Chu系列のような定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)系列で拡散することができる。Nで示される、拡散系列の長さは、PUCCH送信用に割り振られるサブキャリアの長さに等しくてよい。LTEにおいて、N=12は、1つの資源ブロック中のサブキャリアの数に対応する。異なるWTRUのPUCCHは、異なる循環シフトをもつ拡散系列を使って、その間の直交性を維持することができる。拡散シンボルは、逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロック中の割り振られたサブキャリアにマッピングされ、IFFTが実施された後で送信され得る。LTE−Aの場合、Nは、12より大きくてよい。より大きいN(すなわち、より長さのある拡散系列)で、WTRUは、拡散系列のいくつかの異なる循環シフトを用いて、SC−FDMA(単一キャリア周波数分割多元接続)またはOFDM(直交周波数分割多重化)シンボルごとに、変調された複数のデータシンボルを送信することができる。
【0021】
各WTRU向けのダウンリンクキャリアの数は異なってよく、その結果、Nが異なる。異なるNをそれぞれがもつすべてのWTRUに対して同じ資源ブロック(RB)セットが使われる場合、符号直交性は維持されなくてよい。この場合、異なるRBセットが、異なる系列長に対して割り振られてよい。一例として、k=1、2、..5である12kの系列長がある場合、5つのRBセットが必要とされ得る。この場合、ピーク対平均電力比(PAPR)も増大しない。WTRUが、同じRBに対して複数の直交系列を使って、異なる変調シンボルを送信する場合、PAPRは、IFFTの後で増大し得る。
【0022】
別の方法では、拡散系列の長さは、すべてのWTRUに対して同じでよく、たとえば、LTEリリース8でのようにN=12である。したがって、WTRUは、より多くの変調シンボルを送信するのに、より多くのRBを使うように構成され得る。たとえば、SC−FDMAまたはOFDMシンボルごとに、5つのRBが、5つの変調シンボルを送信するのに使われ得る。こうしたRBにおいて、同じまたは異なる拡散系列を使うことができる。
【0023】
たとえば、図3において、各RBは、12の拡散系列で1つの変調シンボルを搬送し得る。最大3つのRBが、3つの変調シンボルを送信するのに、SC−OFDMシンボル中で使われ得る。この場合、複数の系列が使われるので、IFFTの後のPAPRが増大し得る。図3において、LTEリリース8における各WTRUは、mで索引づけられた1つのRBを使う。たとえば、m=1である。Nは、SC−FDMAシンボル中のRBの総数である。LTE−Aでは、WTRUは、複数のRBを使うことができる。たとえば、m=0、1、2で索引づけられたRBである。この場合、WTRUは、3つのRBを使う。LTEリリース8において、WTRUは、単一のRBのみを使うことができる。
【0024】
LTEリリース8と比較して、PUCCH中でより多くの情報を送るために、WTRUに、同じ拡散系列および循環シフトを用いてより多くのRBを割り当てることができる。この場合、WTRUは、ルート系列の同じ循環シフトを用いて異なるデータシンボルを拡散させ、異なるRBセットにおいて拡散シンボルをマッピングすることができる。あるいは、WTRUには、同じルート系列のより多くの循環シフトを用いて同じRBセットを割り当てることができる。この場合、WTRUは、同じルート系列の異なる循環シフトを用いて異なるデータシンボルを拡散させ、同じRBセットにおいて拡散シンボルをマッピングすることができる。別の代替法では、WTRUには、異なり得る拡散系列および循環シフトを用いてより多くのRBを割り当てることができる。この場合、WTRUは、異なるルート系列の、異なり得る循環シフトを用いて異なるデータシンボルを拡散させ、異なるRBセット上で拡散シンボルをマッピングすることができる。さらに別の代替法では、WTRUには、上記の組み合わせを割り当てることができる。割り当ては、L1またはL2/L3シグナリングで実施してもよく、暗黙的マッピング規則によって予め定められてもよい。
【0025】
PAPRの増大を抑制するためには、適応型PUCCH送信方法を用いればよく、電力制限されたWTRUは、比較的少ない変調制御データシンボルをSC−OFDMシンボルに入れて送信するよう求められ得る。こうしたWTRUにはたとえば、単一ダウンリンクキャリアのみを割り当てればよい。あるいは、こうしたWTRUは、比較的小さいビット数を必要とする広帯域CQI/PMI/RIを報告することが求められる場合があり、こうしたWTRUは、全部の制御情報を送信するのに、より多くのサブフレームを使うように構成してもよい。たとえば、1つのサブフレーム中で、WTRUは、ただ1つのダウンリンクコンポーネントキャリアに対応する制御情報を送信し、いくつかのサブフレーム中ですべてのコンポーネントキャリアに対応する制御情報の送信を完了することができる。たとえば、サブフレーム1において、WTRUは、ダウンリンクコンポーネントキャリア#1に関する制御情報を送信することができ、次いで、サブフレーム2において、WTRUは、ダウンリンクコンポーネントキャリア#2に関する制御情報を送信するなどのことができる。WTRU構成は、L1またはL2/L3シグナリングで実施することができる。
【0026】
キャリア(またはスペクトル)エッジの資源ブロック(RB)は、図3に示すように、LTE−AネットワークがLTEアップリンク制御チャネル構造を用いるように構成されているとき、制御データ送信のために使うことができる。LTEリリース8に関する図3に示すように、WTRUは、2つのタイムスロット中で異なる2つのRBを使う。たとえば、m=1で索引づけられたRBは、1つのWTRUによって使われ、m=1は、2つのタイムスロット中の周波数の両側エッジにある。スペクトルの両側エッジにあるRBは、最大周波数ダイバーシティ用の2つのタイムスロット中で使うことができる。この場合、LTE−AおよびLTEリリース8WTRUは、アップリンク(UL)キャリア内で同じPUCCH資源を共有するように構成され得る。
【0027】
あるいは、資源の所定の部分は、LTE−A PUCCH用にのみ予約し、割り振ることができる。この場合、LTE WTRUおよびLTE−A WTRUのPUCCHは、異なるRBを使うことができる。
【0028】
LTE−A WTRU用に利用可能な複数のULキャリア(1つのLTEキャリアを含む)がある場合、制御データがLTEとREマッピング衝突するのを回避するために、PUCCH送信は、LTE−Aキャリア(LTEキャリアを除く)の1つにおいて実施することができ、ここでREは、資源要素である。この場合、LTE−Aキャリアの割り当ては、チャネル条件に応じて、たとえばキャリアすべてにおける最良コンポーネントキャリアを使って実施することができる。
【0029】
1つのアップリンクコンポーネントキャリアを介した送信のための別の方法例では、WTRUおよび基地局は、ダウンリンク(DL)キャリアに対する制御の個別符号化用に構成することができる。この例では、異なるダウンリンクキャリアに対する制御データビットは、個別符号化され、次いで、変調され得る。本明細書において上で開示した方法は、物理資源要素へのマッピング用に使うことができる。
【0030】
各ダウンリンクキャリアに対する制御情報は、異なるRB、異なる拡散系列/循環シフトまたはこれらの組み合わせを使うことによって送信することができる。一例として、m=1およびm=3のRBが、異なる2つのダウンリンクキャリアに対応する制御データ送信用に使われ得る。この場合、制御データ資源(周波数、系列、循環シフト)の、ダウンリンクキャリアへのマッピングは、L1および/またはL2/L3シグナリングで実施することができる。このマッピングは、マッピング規則を使って暗黙的に実施することもできる。たとえば、第2のダウンリンクキャリア用CQIは、第1のダウンリンクキャリア用と同じ拡散系列/循環シフトのペアを用いて、ただし次の利用可能RBで送信され得る。
【0031】
キャリア集約における、CQI、PMIおよびRIの、物理資源要素へのマッピングのための別の実施形態では、CQI(および、たとえばスケジューリング要求、ACK/NACKなど、他の可能な任意の制御情報)を搬送するPUCCHは、複数のアップリンクコンポーネントキャリア上で送信される。複数のアップリンクキャリア上での送信のためのある方法例では、1つのDLコンポーネントキャリアに対応する制御情報を搬送するULコンポーネントキャリアごとに1つのPUCCHがある。LTEの場合と同じPUCCH構造が、各アップリンクキャリア内で用いられ得る。アップリンクキャリアおよびダウンリンクキャリアは、互いとリンクされ得る。あるいは、コンポーネントキャリアがLTE WTRUにも使われる場合、LTE−A PUCCHとLTE PUCCHとの間の資源衝突を回避するために、LTE−A PUCCHに対する資源割振りは行われない。あるいは、資源のある特定の部分が、LTE−A PUCCHに対してのみ予約され割り振られ得る。この場合、LTE WTRUおよびLTE−A WTRUのPUCCHは、異なるRBを使うことになる。こうすることにより、ネットワークは、LTEとの後方互換性を維持することが可能になり得る。
【0032】
複数のアップリンクキャリア上での送信のための別の方法例では、ULコンポーネントキャリアごとの1つのPUCCHが、いくつかのDLコンポーネントキャリアに対応する制御データを搬送し得る。この例では、本明細書において上記開示した方法の組み合わせが実行され得る。アップリンクキャリアおよび対応するダウンリンクキャリアは、互いとリンクされ得る。制御データ情報を送信するいくつかの方法が利用可能である。ある例では、各アップリンクキャリア(1つまたはいくつかのDLコンポーネントキャリアに対応する)上で送信される制御情報は、個別符号化され得る。別の例では、異なるダウンリンクキャリアに対応する各アップリンクキャリア上で送信される制御情報は、個別符号化され得る。さらに別の例では、すべてのアップリンクキャリアを介して送信される制御情報は、統合符号化され得る。
【0033】
キャリア集約における、CQI、PMI、RIおよびACK/NACKの、物理資源要素へのマッピングのための別の実施形態では、異なるアップリンクキャリアを介した周波数ダイバーシティ/ホッピングが実装され得る。PUCCHデータは、異なる時間インスタンスで異なるアップリンクキャリア上で送信され得る。たとえば、PUCCHが、低いPAPRを維持するために任意のときに1つのアップリンクキャリア上でのみ送信され得るとき、PUCCHは、サブフレーム内またはサブフレーム間ホッピングを使って異なるULコンポーネントキャリア上で送信され得る。同じPUCCHが、異なるアップリンクキャリア上で繰り返される。
【0034】
以下、CQI情報用の様々な報告モードについて開示する。LTEでは、3つの主なCQI報告モード、すなわちWTRU選択、基地局構成サブバンド報告および広帯域報告がある。WTRU選択モードでは、WTRUは、最良のM個のサブバンドを選択し、基地局にCQIおよびPMIを報告する。基地局構成モードでは、基地局は、サブバンドセットを構成し、WTRUは、セット全体またはセットのサブセットのCQI/PMIを報告する。
【0035】
複数のダウンリンクキャリアとともに使用するためのある方法例では、各ダウンリンクキャリアに対するCQI/PMI/RIは、独自に選択され得る。複数のダウンリンクキャリアとともに使用するための別の方法例では、ダウンリンクキャリアのすべてまたはいくつかが、集約された帯域幅を形成することができ、CQI/PMI/RIは、この帯域幅を使って報告することができる。選択されるサブバンドは、各キャリアにおいて異なってもよく、複数のキャリアに渡ってもよい。たとえば、それぞれがk個のRBをもつN個のキャリアがある場合、Nk個のRBからなる単一キャリアを仮定することができ、したがって、Nk個のRBを介した広帯域CQI/PMIおよび単一RIが報告され得る。この手法は、複数のキャリアが隣接するときはより有用であり得る。後者の方法例は、集約された複数のキャリアが隣接するときに用いることができ、前者の方法例は、非隣接キャリアのセットに対して用いることができる。
【0036】
考察の目的で、WTRUは、「割り当てられた」キャリアおよび可能性としては他の「関連づけられた」キャリアをもつ。これは、「アンカ」および「非アンカ」コンポーネントキャリアとも呼ばれる。割り当てられたキャリアは、たとえば、WTRUがPDCCH情報を求めて監視し得るキャリアに対応し得る一次キャリアである。WTRUは、たとえば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)RBを付与した可能性があるとWTRUが知らされ、したがってCQI報告が求められ得るキャリアである、関連づけられたキャリア(二次)ももつ。関連づけられたキャリアおよび割り当てられたキャリアは、半静的に構成することができるが、不連続受信(DRX)期間によって修正することもでき、たとえば、キャリアの1つまたは複数がWTRU向けのDRXである場合、DRX時間周波数に対応するはずのCQI情報を送るよう求められなくてよい。
【0037】
ある報告例では、WTRUは、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングにより、LTE−A集約におけるどのキャリアを報告するべきかについてと、最良のM個のサブバンドおよびCQI/PMI/RI情報について知らせを受ける。最良のM個のサブバンドは、優先的には、特定のどのコンポーネントキャリアからのものでもない。
【0038】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、LTE−A集約においてキャリアを選択するWTRUに送信することができ、こうしたキャリアに関して、WTRUは最良のM1個のサブバンドおよびCQI/PMI/RI情報を報告するべきであり、ここでM1は、割り当てられたキャリア中のサブキャリアに関連づけられる。さらに信号は、WTRUが最良のM2個のサブバンドおよびCQI/PMI/RI情報を、LTE−A集約におけるどのコンポーネントキャリアに報告し得るかを選択することができ、ここでM2は、関連づけられたキャリア中のサブキャリアに関連づけられる。たとえば、WTRUは、PDCCHをリッスンするために割り当てられるキャリアのうち、最良のM1個のサブバンドを報告するように構成することができ、K個の他の特定のキャリアのうち、最良のM2個のサブバンドを報告する。
【0039】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、関連づけられた各DLキャリアに対する最良のM個のサブバンドおよびCQI/PMI/RI情報をWTRUが報告するべきキャリアをLTE−A集約において識別し、または選択するWTRUに送信することができ、たとえば、各キャリア内の最良のM個のサブバンドに対するCQIが報告される。
【0040】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、WTRUが広帯域CQIを報告するべきキャリアをLTE−A集約において識別し、または選択するWTRUに送信することができ、たとえば、ここで、広帯域CQI報告は、PDCCHをリッスンするようにWTRUが割り当てられたキャリア、すなわち、広帯域割り当てキャリアCQI報告に対応する。
【0041】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、どのキャリアが、キャリア全体のCQI/PMI/RIを報告するべき、LTE−A集約における関連づけられたキャリアであるかを指示するWTRUに送信することができる。WTRUは、広帯域CQI報告のネットワーク定義によるセットを送信するように構成され得る。キャリア全体というのは、「関連づけられたキャリア」が複数のキャリアを意味し得ることをカバーすることを意図しており、我々は、すべてに関して報告することを望んでいる。さらに、こうしたコンポーネントキャリアそれぞれに関する個別の報告を送ることができる。
【0042】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、どのキャリアが、最良のM個のキャリア全体のCQI/PMI/RI情報をWTRUが報告するべき、LTE−A集約における関連づけられたキャリアであるかを指示するWTRUに送信することができる。
【0043】
別の報告例では、L1、L2/3、またはブロードキャストシグナリングは、集約CQI/PMI/RI情報、すなわち集約帯域幅広帯域CQIをWTRUが報告するべき、LTE−A集約におけるキャリアを選択するWTRUに送信することができる。
【0044】
別の報告例では、WTRUは、集約帯域内のどのキャリアに対して、最良のM個のキャリア全体のCQI/PMI/RI情報および広帯域CQI/PMI/RI情報を報告するべきかを知らされ得る。たとえば、WTRUは、一次キャリアに対しては最良M CQI、ただし二次キャリアに対しては広帯域CQIを報告すればよい。
【0045】
報告例それぞれにおいて、WTRUは、どのキャリアに対して、報告が送信されるべきかを知らされることもでき、WTRUは、必要に応じて最良のMを選択することもできる。
【0046】
周波数選択的CQI/PMI/RI報告のためのサブバンドサイズは、報告が与えられる、対応するキャリア内のRBの数に基づき得る。あるいは、サブバンドサイズは、システムの完全構成帯域幅に基づき得る。あるいは、サブバンドサイズは、割り当てられたキャリアおよび関連づけられたキャリアの合計帯域幅に基づき得る。あるいは、サブバンドサイズは、上位層によってシグナリングされ、またはブロードキャストされ得る。
【0047】
以降では、基地局にサウンディング参照信号(SRS)を送信する方法を開示する。LTEでは、SRSが送信されて、基地局がアップリンクチャネルを推定することを可能にし得る。複数のアップリンクキャリアがあるときにSRSを送信する方法例を開示する。
【0048】
ある方法例では、SRSは、アップリンクキャリアの全部または一部において送信することができる。SRSが必要とされるキャリアは、L2/3シグナリングによってスケジュールすることができ、サウンディングは、すべてのキャリアにおいて同時に起こり得る。たとえば、キャリア1は、サブフレームkでサウンディングすることができ、キャリア2は、サブフレームk+nでサウンディングすることができる、などのようになる。これは、時間および周波数多重化である。異なるキャリアにおけるSRSの間の時間差は固定することも、L2/3によってシグナリングし、またはブロードキャストすることもできる。異なるキャリアにおけるSRSの電力オフセットは、キャリア固有オフセットパラメータによって制御し、上位層によって提供することができる。
【0049】
別の方法例では、SRSは、アップリンクキャリアの全部または一部において送信することができ、各キャリアは、独自の関連づけられたSRSスケジュールをもち得る。異なるキャリアにおけるSRSの電力オフセットは、キャリア固有オフセットパラメータによって制御し、上位層によって提供することができる。
【0050】
別の方法例では、SRSは、ただ1つのアップリンクキャリアにおいて送信され得る。
このキャリアは、基地局によって構成され得る。
【0051】
別の方法例では、SRS送信がPUCCHと衝突するとき、ACK/NACKなどの間引きなど、LTEにおける衝突を処理する方法を用いてもよく、SRSが現在のキャリアにおいて送信される間に別のアップリンクキャリアにおいてPUCCHを送信してもよい。
【0052】
別の方法例では、アップリンクキャリアの非重複周波数帯がサウンディングされ得る。たとえば、20MHzの2つのキャリアがアップリンク用に使われるとき、第1のキャリアの0〜10MHzおよび第2のキャリアの10〜20MHzがサウンディングされ得る。
【0053】
別の方法例では、隣接キャリアが集約されているとき、単一SRSが、全体送信帯域幅をサウンディングするのに使われ得る。
【0054】
ACK/NACKバンドリングおよび多重化のための方法例を、本明細書で開示する。複数のダウンリンクキャリアがあるとき、各ダウンリンクキャリアごとに1つまたは複数の多重符号語が存在し得る。アップリンクでは、ACK/NACKビットの送信が、ダウンリンクにおいて送信される各符号語ごとに必要とされる場合がある。
【0055】
ACK/NACKビットを送信するための信号オーバーヘッドを削減するための方法は、複数の符号語に対するACK/NACKビットが「ANDをとられ」、単一ACK/NACKビットがアップリンクにおいて送信され得るバンドリングを用いることができる。PUCCHが1つのアップリンクコンポーネントキャリアにマッピングされると、ACK/NACKビットは、このアップリンクコンポーネントキャリア上で送信される。
【0056】
各ダウンリンクキャリアが複数の符号語(たとえば2つの符号語)を送信するのに使われるとき、たとえばMIMOが使われるとき、方法例は、結合されたキャリアを介して送信される第1および第2の符号語に対応するACK/NACKをもち得る。最後の2ビット、すなわち1つが第1の符号語の集約ACK/NACKを表し、2つ目が第2の符号語のACK/NACKを表すビットは、四位相シフトキーイング(QPSK)変調による単一ACK/NACKシンボルとして送信され得る。
【0057】
2つ以上の符号語を送信するのにダウンリンクコンポーネントキャリアが使われるとき、信号オーバーヘッドを削減するための方法例では、1つのダウンリンクコンポーネントキャリアに対して単一ACK/NACKビット/シンボルが作られ得るように、バンドリングを起こさせ得る。
【0058】
すべてのダウンリンクコンポーネントキャリアを介した送信に対応する単一ACK/NACKビットが作られるように、バンドリングが起こり得る。たとえば、すべてのダウンリンクコンポーネントキャリア上で送信されるすべての符号語に対応するすべてのACK/NACKビットが、「AND」をとられ得る。あるいは、すべてのダウンリンクコンポーネントキャリアを介した送信に対応するいくつかのACK/NACKビットが作られ得るように、バンドリングが起こり得る。
【0059】
上記で提案したように、ACK/NACK制御情報は、PUCCHを搬送するように構成された1つのUE固有アップリンクコンポーネントキャリアにマッピングされ得る。
【0060】
ACK/NACKビットは、LTEでのように、直交符号での周波数領域および時間領域多重化を用いて送信され得る。たとえば、すべてのダウンリンクキャリアを介して送信される符号語の最大数がmの場合、m個のバンドルされたACK/NACKビットが存在し得る。QPSK変調が用いられる場合、これは、m/2個のACK/NACKシンボルに対応する。こうしたビット/シンボルは、周波数/時間/符号多重化によって送信され得る。「多重化」という用語が使われているが、複数のビットをより小さいビットサブセットに効果的に削減することができ、依然として元のビットセットを効果的に表すどの形の結合報告も適用可能である。
【0061】
PUCCHにおいてUCIを送信する別の実施形態では、LTEリリース8WTRUおよびLTE−A WTRUがPUCCH上で送信を行うために同じ物理資源を共有するとき、PUCCHの直交性を維持するためにPUCCH上でデータを送信するのに符号分割多重化(CDM)拡散が用いられ得ると想定される。CDMは、各チャネルがそのビットを、符号化されたチャネル固有のパルス系列として送信する技法である。
【0062】
本実施形態のためのある方法例では、LTE−A WTRUは、そのM個の変調シンボルをM個の拡散系列で拡散させ、拡散系列をM個の連続性無線ブロック(RB)にマッピングすることができる。M個の拡散系列は、様々なルート系列もしくは同じルート系列の循環シフトまたは両方の組み合わせから選択され得る。M個の系列は、結果として得られるキュービックメトリック(CM)が低くなるように選択され得る。低いCMを取得するために、M個の系列に対する可能なすべての組み合わせのCMが計算され、最も低いCMをもつ組み合わせのセットが次いで、予め選択される。こうした組み合わせは、上位層シグナリングによって、すなわち、WTRU固有またはセル固有のシグナリングによりWTRUにシグナリングすることができる。
【0063】
本実施形態の別の方法例では、LTE−A WTRUは、そのN個の変調シンボルを、同じルート系列のN個の循環シフトで拡散させ、変調シンボルを同じRBにマッピングすることができる。各ルート系列用のN個の循環シフトは、結果として得られるCMが低くなるように選択すればよい。これを達成するために、N個の循環シフトに対する可能なすべての組み合わせのCMが計算され、最も低い、または許容可能なCMをもつ組み合わせのセットが次いで、予め選択される。こうした組み合わせは、上位層シグナリングによって、すなわち、WTRU固有またはセル固有のシグナリングによりWTRUにシグナリングすることもできる。
【0064】
本実施形態の別の方法例では、本明細書において上記開示した第1および第2の方法例の組み合わせを、PUCCH上での送信を遂行するのに用いることができる。
【0065】
本実施形態の別の方法例では、複数のLTE−A WTRUが同じ資源を共有するとき、Zadoff−Chu系列(定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)系列族に属す)および他の拡散系列などの拡散系列を使うことができる。
【0066】
PUCCHにおいてUCIを送信する別の実施形態では、LTEリリース8WTRUおよびLTE−A WTRUが、PUCCH上で送信するのに同じ物理資源を共有しないと想定される。
【0067】
本実施形態では、ある特定の時間周波数位置が、LTE−A WTRU向けのPUCCHデータの送信用に予約される。この位置は、LTE−A固有でよく、LTE用に予約されるものより大きくてよく、LTEの場合と同じ拡散系列を使うことができる。
【0068】
本実施形態では、異なるWTRUの間での制御データの多重化を遂行するのに、異なる多重化方式を用いることができる。本実施形態の方法例では、異なるWTRUの間の制御データの多重化は、周波数領域内で周波数分割多重化(FDM)を用いることによって遂行することができる。図4に示すように、WTRUは、その変調シンボルを、予約されたPUCCH資源内の異なるサブキャリアにマッピングすることができる。各タイプの陰影(すなわち、斜線、ドット、垂直線など)は、ある特定のWTRUに対する割振りを表す。各WTRUは、1つの陰影で指示された資源のみを使う。1つの変調シンボルが、いくつかの連続性または独立サブキャリアに渡って繰り返されてよく、制御データは、CMを低く保つために離散フーリエ変換(DFT)プリコーディングされてよい。
【0069】
予約されたPUCCH資源は、大きい周波数帯に渡る(または全体にも渡る)局在サブキャリアまたは分散サブキャリアからなり得る。さらに、予約されたPUCCH資源は、予め定義された周波数帯に渡る局在サブキャリアのクラスタまたは分散サブキャリアのセットからなり得る。制御データは、通信圏を拡大するように、いくつかの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルに渡って繰り返され得る。さらに、ブロック拡散(すなわち、ウォルシュ符号などの直交符号によるOFDMシンボルに対する時間の拡散)も、用いることができる。
【0070】
別の多重化例では、異なるWTRUの間の制御データの多重化は、符号分割多重化(CDM)を用いて遂行することができる。この方法例では、変調シンボルは、拡散系列を用いて、すなわち、1つのRBに渡るCAZAC系列を用いて拡散される。いくつかの(同じまたは異なる)系列を、異なる連続性RBに対して使って、データレートを増すことができる。DFTプリコーディングは、CMを削減するために、拡散の後で適用され得る。
【0071】
WTRUの送信制御ビットの数は、同じ周波数帯を介していくつかの直交系列を送信することによって、たとえば、同じルート系列の循環シフトを同じRBを介して送信することによって増大され得る。CAZAC系列のとき、同じルート系列の循環シフトがDFTの後でさえも直交性を維持することにより、DFTプリコーディングは、複数の直交系列での拡散の後で適用することもできる。このように直交性を維持できることにより、この方法例は、第1の実施形態のように、LTEおよびLTE−A WTRUがPUCCH送信用に同じ物理資源を共有するときに用いることもできる。したがって、本実施形態に従って、LTE−A WTRUの制御データは、CAZAC系列を使って拡散し、次いでデータは、DFTプリコーディングされ、逆高速フーリエ変換(IFFT)ブロックにおいてサブキャリアにマッピングされる。制御データは、たとえば、通信圏拡大のために、いくつかのOFDMシンボルに渡って繰り返され得ることに留意されたい。
【0072】
第1の実施形態を参照して先に開示した系列選択方法は、低いPAPR/CMを維持するのに用いることもできる。この場合、系列の可能なすべての組み合わせのうち、CMが低い組み合わせを選択してよく、その結果、DFTプリコーディングがなくても低いCMが得られる。組み合わせは、上位層シグナリングによって、すなわちWTRU固有またはセル固有のシグナリングによりWTRUにシグナリングすることができる。
【0073】
LTEリリース8WTRUおよびLTE−A WTRUが、PUCCH上で送信するのに同じ物理資源を共有しない実施形態では、より優れた周波数ダイバーシティを達成するのに、ホッピングが用いられ得る。ホッピングは、スロットの間、サブフレームの間、もしくはコンポーネントキャリアの間の様々な周波数帯上で、または周波数帯、スロット、サブフレームおよびコンポーネントキャリアの任意の組み合わせで制御情報を送信することによって実施することができる。制御データは、信号対干渉+ノイズ比(SINR)改善のために、複数のコンポーネントキャリア上で同時に送信することもできる。
【0074】
LTEリリース8WTRUおよびLTE−A WTRUが、PUCCH上で送信するのに同じ物理資源を共有しない実施形態によると、直交周波数分割多元接続(OFDMA)がアップリンク送信のための補助エアインタフェースとして使われるとき、第1および第2の実施形態を用いることもできる。しかしこの場合、CMは問題ではないので、DFTプリコーディングは必要とされない。送信方法は、WTRUまたはセル固有のシグナリングによって指定し、または構成することができる。
【0075】
PUCCHにおいてUCIを送信し、またはシグナリングする別の実施形態では、UCIは、CDM、FDM、時間分割多重化(TDM)またはその組み合わせを用いて、複数のPUCCH資源を介してシグナリングすることができる。本実施形態は、たとえば、LTE−Aに対して高容量UCIが求められるときに用いることができる。
【0076】
本実施形態の方法例では、CDMベースのUCIシグナリングを用いることができる。CDMでは、セル固有の、長さが12の周波数領域(または時間領域)系列の様々な直交位相回転(等価には循環シフト)が、UCIの各ビット(またはビットのグループ、もしくは異なる制御フィールド)に対して適用される。たとえば、非対称帯域幅拡張(2つのダウンリンク(DL)コンポーネントキャリアおよび1つのアップリンク(UL)コンポーネントキャリアなど)のケースでは、異なるDLコンポーネントキャリアに対するHARQ ACK/NACKビットが、セル固有の系列の異なる位相回転を用いて、単一ULキャリアにおいて送信される。代替的または追加的には、図5に示すように、異なるDLキャリアに対するACK/NACKビットが、同じ位相回転系列を使って、ただし異なる直交カバー系列、すなわち、それぞれCarrier−1およびCarrier−2向けにw1およびw2を使って(同じ時間周波数資源において)送信され得る。
【0077】
本実施形態の別の方法例では、予め構成されたPUCCH領域(すなわち、PUCCH資源)内の異なるRBペアを使って、UCIの各ビット(またはACK/NACKビットおよびCQIビットなどからなるビットグループ、もしくは異なる制御フィールド)が送信され得る場合、FDMベースのUCIシグナリングが用いられる。図6は、m=0に対応するRBを介してACK/NACKが送信され、CQI/PMI/RIが、m=2に対応するRBのように、異なるRBを介して送信されるように、高容量UCI(たとえば、複数のUCI報告)を送信する複数のPUCCH RB資源(すなわち、FDMベース)を使う例を示している。代替的または追加的には、非対称帯域幅拡張(2つのDLコンポーネントキャリアおよび1つのULコンポーネントキャリアなど)のケースでは、異なるDLコンポーネントキャリアに対するUCIビット(1つまたは複数)が、それぞれCarrier−1およびCarrier−2に対してm=0、2など、異なるRBペアを介して送信される。
【0078】
本実施形態の別の方法例では、TDMベースのUCIシグナリングが用いられ、この場合、UCIの各ビット(もしくはACK/NACKビットおよびCQIビットのようなビットのグループ、または、異なる制御フィールド)は、OFDMシンボル単位、スロット単位、またはサブフレーム単位で、時間分割ベース(TDB)で送信される。
【0079】
本実施形態の別の方法例では、高次変調ベースのUCIシグナリングが用いられる。LTE−Aにおける高容量UCIに対処するために、16直交振幅変調(16QAM)など、より高次の変調がPUCCHに対して適用され得る。この例では、PUCCH用の電力設定は、異なる変調方式向けに異なるSINRが求められることを反映するような電力オフセットを含む。
【0080】
本明細書で開示する実施形態では、WTRUは、基地局によって、どのPUCCH資源(時間/周波数/符号)がWTRUに割り振られるかに関する上位層シグナリングまたはL1シグナリングにより構成され得る。リリース8LTE PUCCHフォーマットは、後方互換可能でよい。さらに、CDMおよびFDMのケースでは、CM(キュービックメトリック)が、使用されている資源(符号/位相回転またはRB)の数に依存して増大され得る。したがって、PUCCH用の電力設定に対するCMの影響を考慮してよく、つまり、CMが増大する場合はその量だけ電力バックオフを適用する。
【0081】
シグナリングUCIにおける柔軟な構成、効率的資源使用、およびLTE−Aにおける高容量UCIオーバーヘッドのサポートを提供する方法について、物理アップリンク共有制御チャネル(PUSCH)に関してこれ以降で開示する。
【0082】
ある実施形態では、1つもしくは複数の周期的PUSCH報告モードが、高容量可変サイズWTRUフィードバック情報、またはUCI情報に関するUCI報告をサポートするのに使われ得る。大きいサイズのWTRUフィードバック、または、複数のキャリアに対応するUCIを送信する周期的PUSCHが使われる。この方法例では、複数のキャリア向けに複数のCQI、PMI、RI、CSIなどが必要とされ得ると想定される。単一キャリアの場合、1つのUCI、すなわちCQI、PMI、RIなどの1つのセットが、WTRUから基地局にフィードバックされることが求められる。複数のキャリアの場合、CQI、PMI、RIなどの複数のセットが、WTRUから基地局にフィードバックされることが求められる。こうすることにより、WTRUフィードバック情報の量が大幅に増大し得る。構成されるキャリアの数は、(おそらくは半静的に)変わってよく、WTRUフィードバックのサイズも、それに従って変化してよい。
【0083】
多重入出力(MIMO)のためのUCIを送信する周期的PUSCHも使われ得る。この例では、高次MIMOは、大きいサイズのUCIがフィードバックされるよう求める場合があり、たとえば、高次MIMOのために大きいコードブックサイズが必要とされ得ると想定される。さらに、コードブック索引またはPMIではなく、チャネル量子化など、異なるタイプのWTRUフィードバックが必要とされ得る。このことは、UCIに対するペイロードサイズの増大に寄与する。
【0084】
協調多地点伝送(CoMP)のためのUCIを送信する周期的PUSCHも使われ得る。この例では、改良型CoMP方式を可能にするために、大きいペイロードサイズのUCIが必要とされ得ると想定される。コードブック索引(たとえば、PMI)ではなくチャネル量子化が、改良型CoMP方式を可能にするために必要とされ得る。協調グループ内の異なるセル、サイト、基地局などに対する複数のPMIまたはCSIなどが、特定のCoMP方式のために必要とされ得る。たとえば、統合送信、協調ビーム形成など、異なるCoMP方式が、異なる量のPMI、CSIなどを必要とし得る。
【0085】
統合送信ベースのCoMPの場合は、複数のセル/サイト/基地局向けの1つの複合CSIまたはPMIで十分である。これは、送信が、複数のサイトの複数のアンテナから統合して発するからである。複合チャネルは、RSで測定することができる。協調ビーム形成が用いられる場合、複数のセル/サイト/基地局向けの複数のCSIまたはPMIが必要とされ得る。これは、WTRUが、h1(たとえば、CSI1)、およびh2(たとえば、CSI2)を基地局1にフィードバックすることができ、基地局1が、h2(CSI2)を基地局2にフォワードすることができ、これらがh3(たとえば、CSI3)とともに別のWTRUへのビームを形成し得るが、所与のWTRUへのh2による干渉を最小限にしようとするからである。したがって、h1(たとえば、CSI1)およびh2(CSI2)は両方とも、基地局にフィードバックする必要があり得る。
【0086】
周波数選択的プリコーディングまたはビーム形成のためのUCI送信用に、周期的PUSCHも使われ得る。周波数選択的報告またはサブバンド報告は、多重UCIフィードバックを必要とする場合があり、たとえば、複数のPMI、CSIなどが、キャリア内の様々なサブバンドに対して報告され得る。
【0087】
アップリンクデータチャネルを使ってUCIを搬送する方法例を、本明細書で開示する。たとえば、PUSCHなど、周期的アップリンクデータチャネルが、WTRUフィードバック情報またはUCIを搬送するのに使われ得る。1つまたはいくつかの周期的PUSCH報告モードが、キャリア集約(帯域幅拡張のためのマルチキャリア)、高次MIMO、CoMPおよび周波数選択性のための周期的PUSCHベースの報告をサポートするために追加される。非周期的または周期的CQI報告用物理チャネルの概要を、表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
周期的PUSCHに基づくいくつかの報告モードを、本明細書で開示する。WTRUは、異なるCQI、PMI、CSI、およびRIまたはこれらの組み合わせをPUSCH上で周期的にフィードバックするように、上位層によって半静的に構成される。CQI、PMI、CSI、RIなど、またはこれらの組み合わせが、各報告モード用に定義され得る。たとえば、1つの可能性として、報告モードに、単一キャリア用の周期的PUCCHによって搬送される同じCQI、PMI、RIを報告させるが、複数のキャリアに拡張させる。この場合、N個のキャリア用のCQI、PMI、RIなどのN個のセットは、この報告モードに関連づけることができ、周期的PUSCH内で報告される。この報告は、同じ周期的PUCCH報告に続き得るが、複数のキャリアからのWTRUフィードバック情報CQI、PMI、RIなどを集約し、周期的PUSCHにおいて報告する。周波数選択的ケースでは、複数のキャリア、たとえば、異なるサブフレーム内の異なる帯域幅部分に対応するCQI、PMIなどを報告することができる。
【0090】
たとえば、異なるサブフレームではなく同じサブフレーム内の異なるすべての帯域幅部分のすべてのCQI、PMIなどを報告することも可能であり得る。別の可能性として、新規CQI、PMI、RI、CSIなど、およびこれらの組み合わせを、周期的PUSCHを使って異なる報告モードに関して報告されるように定義する。CQI、PMI、CSIまたはRIなどの異なる組み合わせが、複数のキャリア、高次MIMO、CoMP、周波数選択性またはこれらの組み合わせに対して定義され得る。
【0091】
さらに、複数のキャリア向けに異なる送信モードがサポートされる場合、CQI、PMI、CSIまたはRIなどの組み合わせも、このようなケースに対する報告用に定義され得る。さらに、CoMPにおいて、各キャリアを異なるセル、サイト、基地局にリンクすることができ、異なるキャリアに対してCoMPグループサイズが異なり得る場合、CQI、PMI、CSIまたはRIなどの組み合わせも、このようなケースに対する報告用に定義され得る。
【0092】
いくつかの報告モード例を表2、3に挙げるが、ここでWB CQIは、広帯域CQIを表す。SB CQIは、サブバンドCQIを表す。
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
PUSCH上で高容量UCIを送る別の例では、UCIペイロードサイズが、PUCCH資源に収まらない程大きい(たとえば、HARQビット数およびCQI/PMI/RI用の情報ビット数の合計が閾値より大きい)ときは、UCIは、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)データとともに、またはデータなしで(WTRUがデータ送信用にスケジュールされているかどうかに依存する)、PUSCH上で送られる。この方法では、WTRUが、UCIを搬送するためのPUSCH上でのデータ送信用にスケジュールされている必要はない。そうではなく、WTRUは、UCIがPUSCH上で搬送されるとき、上位層シグナリングまたはL1/2シグナリングによって構成され得る。
【0096】
以降、周期的PUSCHを構成し、資源を指示する方法、および他の関連手順を開示する。周期的PUSCHは、無線資源制御(RRC)構成によるUCIの送信用に構成され得る。RRC構成は、解放、周期的PUSCH報告モードのセットアップ、報告間隔または周期性、報告形式などを含み得る。
【0097】
周期的PUSCH資源を指示する様々な方法を、本明細書で開示する。ある例では、指示は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を使って行われ得る。RRC構成とともに、PDCCHは、周期的PUSCH資源、たとえば、資源サイズ、RB割振りなどを指示するのに使われ得る。周期的PUSCH資源サイズは、たとえば、異なるキャリア集約構成などにより異なり得る。別の例では、周期的PUSCH資源は、固定された割振りを用いて指示され得る。資源は、周期的PUSCH用に予約され得る(周期的PUCCH用に予約される資源と同様)。周期的PUSCH用の予約資源は、固定された場所(たとえば、周波数ダイバーシティに対する帯域幅のエッジ)に置かれ得る。予約されたPUSCH資源は、いくつかの区画に仕切ることができる。どの周期的PUSCH資源(たとえば、区画)を使うべきかという指示は、上位層シグナリング、たとえばRRCによって構成され得る。
【0098】
PDCCHは、RRC構成の後に、スケジュールされた報告間隔で周期的PUSCH資源を指示するように送信され得る。周期的PUSCH資源を指示するためのいくつかの方法を、本明細書で開示する。
【0099】
ある方法例では、静的指示が使われる。この方法では、PDCCHが、最初に、たとえば周期的PUSCH用の資源などのパラメータを指示するのに使われる。その後、パラメータは、周期的PUSCHがRRCによって解放されるまで同じままである。PDCCHが受信され、PDSCHのデコードが成功した場合、周期的PUSCH用の資源などが指示される。同じパラメータ、たとえばRB割振りが、RRCによって解放されるまで周期的PUSCH用に用いられる。一例では、周期的PUSCHのみが、スケジュールされた間隔で送信されることを認められ得る。一例では、周期的PUSCH(制御)およびPUSCH(データ)の同時送信も認められ得る。この場合、後に続く間隔では、PDCCH UL割り当てが、周期的PUSCHではなくデータPUSCH用に用いられ得る。
【0100】
ある方法例では、半静的指示が使われる。この方法では、PDCCHが、周期的PUSCH用の資源などを指示するのに、最初だけではなく、後続報告間隔でも使われる。言い換えると、たとえば資源などのパラメータは、次の報告インスタンスにおいて変更することができる。こうすることにより、各報告インスタンスごとにスケジューリング利得を達成することができる。PDCCHは、すべての間隔において送信することができる。この場合、RB割振りは、周期的PUSCH用に、スケジュールされた各報告間隔において動的に変更され得る。WTRUは、スケジュールされた各報告間隔において、周期的PUSCH用にPDCCHを監視することができる。基地局は、スケジュールされたすべての間隔において、周期的PUSCHに対応するPDCCHを送信してもしなくてもよい。周期的PUSCH(制御)およびPUSCH(データ)は、PUSCH資源上でマージし、許可を共有し得る。スケジュールされた報告間隔において受信された許可が、周期的PUSCH(制御)のみに適用されるのか、それとも周期的PUSCH(制御)およびPUSCH(データ)両方に適用されるのかを指示するのに、CQI要求ビットが使われ得る。
【0101】
ある方法例では、別の半静的指示が使われる。この方法では、信号オーバーヘッドを削減するために、L個の報告間隔ごとに、PDCCHが周期的PUSCH用に送られ得る。この場合、WTRUは、スケジュールされたL個の報告間隔ごとに、周期的PUSCHに対してPDCCHを監視するだけでよい。こうすることにより、PDCCHは、周期的PUSCHに対してスケジュールされたすべての間隔において送信されなくてよいので、柔軟性が低下し得るが、WTRUがPDCCHすべての間隔を監視しデコードしなければならないという複雑さも削減される。これは、スケジュールされた間隔において周期的PUSCHのみが送信されてよい場合にのみ適用され得る。
【0102】
PDCCHを使ってUCIを送信するために周期的PUSCHがどのようにして活動化され、または解放され得るかについての様々な方法を、これ以降で開示する。一方法では、周期的PUSCHは、PDCCHにより活動化することができ、一度活動化されると、非活動化されるまで、WTRUは周期的PUSCH資源を使って周期的にUCIを報告することができる。別の方法では、周期的PUSCH報告モードがRRCによって構成された後、活動化PDCCHが、周期的PUSCH報告モードを活動化するのに使われる。活動化PDCCHも、周期的PUSCH資源を指示する。別の方法では、周期的PUSCHの非活動化は、別のPDCCHにより行うことができ、これにより周期的PUSCH報告が解放される。
【0103】
UCIを送信するアップリンクデータチャネルを構成するための実装形態を、本明細書で開示する。リリース8LTEでは、周期的CQI報告モードは、パラメータ、すなわち比較的上位層のシグナリングによって構成されるcqi−FormatIndicatorPeriodicによって与えられる。一例では、周期的PUSCHベースのCQI報告モードは、パラメータX、たとえば、比較的上位層のシグナリングによって構成されるcqi−FormatIndicatorPeriodicPUSCHによって与えられる。送信モードに依存して、報告モードが暗黙的に与えられる。
【0104】
別の方法では、周期的PUSCHベースのCQI報告モードは、パラメータY、たとえば、比較的上位層のシグナリングによって構成されるcqi−ReportModePeriodicPUSCHによって与えられる。報告モードは、このパラメータにより明示的に与えられる。
【0105】
リリース8LTEでは、CQI/PMIまたはRI報告は、PUCCH資源
【0106】
【数1】
【0107】
上で送信されなければならず、ここで、
【0108】
【数2】
【0109】
はWTRU固有であり、上位層によって構成される。
【0110】
本明細書において、どのPUSCH資源がUCI情報の送信用に使われるかを決定する方法を開示する。一つの方法では、CQI/PMIまたはRI報告は、周期的PUSCH資源上で送信することができ、この資源は、WTRU固有であり、WTRU固有のPDCCHによって指示される。あるいは、周期的PUSCH資源は、上位層によって構成され得る。周期的PUSCH資源用のRB割振り、変調符号方式(MCS)などは、L1/2制御シグナリング、たとえばPDCCHシグナリングまたは上位層シグナリング、たとえばRRCシグナリングを使って指示され得る。
【0111】
周期的PUSCH報告および資源指示を構成するための方法を、本明細書で開示する。一方法では、構成は、RRCシグナリングを用いて行われる。RRC構成は、解放、周期的PUSCH報告モードのセットアップ、報告間隔または周期性、報告形式などを含み得る。たとえば、資源、RBの場所、MCSなどのパラメータはすべて、RRCシグナリングにより送られる。
【0112】
別の方法では、構成は、RRC/PDCCHにより行われる。一部のパラメータ、たとえば、報告モード、周期性などは、RRCシグナリングにより送られ、それ以外のパラメータ、たとえば資源、RBの場所、MCSなどは、L1制御シグナリング、たとえばPDCCHにより指示される。
【0113】
別の方法では、構成は、コードポイント検証を用いてRRC/PDCCHにより行われる。一部のパラメータ、たとえば報告モード、周期性などは、RRCシグナリングにより送られ、それ以外のパラメータ、たとえば資源、RBの場所、MCSなどは、L1制御シグナリング、たとえばPDCCHにより指示される。さらに、いくつかのコードポイントが、PDCCH検証用に定義される。それぞれの使用ダウンリンク制御インジケータ(DCI)フォーマット用のフィールドすべてが、表4に従って、たとえば、表4に示すようにセットされた場合、検証が遂行される。検証が遂行された場合、WTRUは、それに従って受信DCI情報を、有効な周期的PUSCH活動化とみなしてよい。
【0114】
【表4】
【0115】
別の方法では、構成は、PDCCH活動化/解放を用いてRRCにより行われる。一部のパラメータ、たとえば報告モードなどが、RRCシグナリングにより送られ、他のパラメータ、たとえば資源などが、L1制御シグナリング、たとえばPDCCHにより指示される。さらに、いくつかのコードポイントが、PDCCH検証に使われる。周期的PUSCHの時間または期間中、周期的PUSCH報告は、動的にオン/オフされ得る。これは、PDCCHの活動化および解放によって遂行され得る。それぞれの使用DCIフォーマット用のフィールドすべてが、たとえば表4または表5に従ってセットされた場合、検証が遂行される。検証が遂行された場合、WTRUは、それに従って、受信されたDCI情報を有効な周期的PUSCH活動化または解放とみなしてよい。検証が遂行されない場合、受信されたDCIフォーマットは、WTRUによって、不一致巡回冗長検査(CRC)で受信済みであるとみなされなければならない。
【0116】
【表5】
【0117】
本明細書において、PDCCH指示方法のための手順例を開示する。周期的PUSCHがRRCによって有効にされると、以下の情報が、上位層によって提供され得る。すなわち、周期的PUSCH間隔periodicPUSCHInterval、および、周期的PUSCHが有効にされた場合の暗黙的解放前の空の送信回数implicitReleaseAfterである。周期的PUSCHがRRCによって無効にされると、対応する構成された許可は破棄してよい。
【0118】
周期的PUSCHアップリンク許可が構成された後、WTRUは、周期的PUSCHに対する許可が各サブフレーム内で繰り返すとみなしてよい。各サブフレームにおいて、以下が成立する。
【0119】
すべてのN>0に対して、−(10*SFN+subframe)=[(10*SFNstart time+subframestart time)+N*PeriodicPUSCHInterval+Subframe_Offset*(N modulo 2)] modulo 10240
上式で、SFNstart timeおよびsubframestart timeは、それぞれ、周期的PUSCHに対する構成されたアップリンク許可が(再度)初期化された時点での系列フレーム番号(SFN)およびサブフレームである。
【0120】
WTRUは、周期的PUSCH資源においてゼロまたは空のPUSCHをそれぞれが含む連続性新規PUSCHのimplicitReleaseAfter回数を送信した直後に、構成されたアップリンク許可をクリアしてよい。
【0121】
本明細書において、CQI/PMI/RI報告とHARQ−ACK/NACKとの間の衝突に対処する手順を開示する。同じサブフレーム内の周期的PUSCHベースのCQI/PMI/RIとHARQ ACK/NACKとの間の衝突のケースでは、上位層によって与えられるパラメータsimultaneousAckNackAndCQIがFALSEにセットされた場合、CQI/PMI/RIは落とされる。ACK/NAKは、それ以外の場合、周期的PUSCH資源においてCQI/PMI/RIにピギーバックされ、または付加される。
【0122】
CQI/PMI/RI報告とPUSCHデータとの間の衝突に対処する手順を、本明細書で開示する。WTRUは、周期的CQI/PMI、またはRI報告を、サブフレーム中のPUSCH(制御)上で、PUSCH(データ)割振りなしで送信することができる。WTRUは、周期的CQI/PMIまたはRI報告を、サブフレーム中の周期的PUSCH(制御)上で、PUSCH(データ)割振りとともに送信することができ、ここでWTRUは、PUSCH(データ)において、同じであるが集約されたPUCCHベースの周期的CQI/PMIまたはRI報告形式を使うことができる。あるいは、WTRUは、周期的CQI/PMIまたはRI報告を、サブフレーム中の周期的PUSCH(制御)上で、PUSCH(データ)割振りとともに送信することができ、ここでWTRUは、PUSCH(データ)上でPUSCHベースの周期的CQI/PMIまたはRI報告形式を使うことができる。
【0123】
CQI/PMI/RI報告とスケジューリング要求(SR)との間の衝突に対処する手順を、本明細書で開示する。同じサブフレーム中のCQI/PMI/RIと能動SRとの間の衝突のケースでは、SRは、周期的PUSCH資源上でCQI/PMI/RIにピギーバックされ、または付加される。あるいは、CQI/PMI/RIは落としてよく、能動SRがサブフレーム中にある場合、周期的PUSCHはそのサブフレーム中では送信されない。
【0124】
本明細書において、周期的PUSCHのための測定ギャップの取扱い手順を開示する。測定ギャップの一部であるサブフレーム中で、WTRUは、周期的PUSCHの送信を実施するべきではない。
【0125】
周期的PUSCHのための不連続受信(DRX)の取扱い手順を、本明細書で開示する。WTRUがDRXアクティブ時間にない場合、周期的PUSCHは送信されるべきでなく、周期的PUSCH上で搬送される周期的CQI、PMI、CSI、RIなどは報告されるべきでない。
【0126】
PUSCHでユーザデータとともに制御データを送信する方法を、本明細書で開示する。ある例では、クラスタリングされたDFT−SFDMAまたはOFDMAがアップリンクで使われ、単一のDFTおよびIFFTブロックがあるとき、PUCCHデータは、DFT前のデータで多重化され得る。
【0127】
別の例では、N×IFFTがアップリンクで使われ、個別DFTおよびIFFTブロックがあるとき、いくつかの方法が用いられ得る。
【0128】
一方法例では、個別符号化された制御情報は、DFTブロックの一部または全部の前のデータで多重化され得る。たとえば、2つのダウンリンクキャリアに対応する、個別符号化されたCQI情報は、一次アップリンクキャリアのDFT前のデータで多重化され得る。あるいは、複数のアップリンクキャリアがある場合、それぞれが、ダウンリンクキャリアに対応する異なる制御データを搬送し得る。たとえば、アップリンクキャリア1は、ダウンリンクキャリア1〜3に対するCQI情報を送信することができ、アップリンクキャリア2は、ダウンリンクキャリア4〜5に対するCQI情報を送信することができる。別の方法では、統合符号化された制御情報の様々なシンボルが、いくつかのDFTの前のデータで多重化され得る。さらに別の方法では、個別符号化された同じ制御情報のシンボルは、いくつかのDFTの前のデータで多重化され得る。さらに、同じ制御情報が、通信圏を拡大するように、DFT−IFFTペアの全部または一部を介して送信され得る。
【0129】
PUCCH(1つまたは複数)およびPUSCHを使ってUCI情報を送信する方法を、本明細書で開示する。LTE−Aでは、UL波形に対する単一キャリア制約は、各コンポーネントキャリア上で周波数非隣接RB割振りをサポートすることによって緩和される。さらに、WTRUからのPUSCHおよびPUCCHの同時送信を認めると想定され、この場合、UCIビットは、予め指定されたPUCCH資源によって伝えられ、データビットは、PUSCH上で送信される。
【0130】
一例では、高容量UCIが、WTRUから、PUSCHおよびPUCCH(1つまたは複数)両方において送信され得る。WTRUが、送信されるべきどのデータももたない場合、UCIが、ULデータなしでPUSCH上で送られる。たとえば、DL CoMPにおけるWTRUが、サービング(アンカ)セルに関連づけられたUCI(ACK/NACK、CQI/PMI/RI、およびSRを含む)を、サービングセルに向けられたPUSCHを介して送信し得る場合、それと同時に、同じサブフレーム中で、WTRUは、非サービング(アンカ)セルを対象とする他の制御情報(たとえば、CQI/PMI)を、その受信セル(1つもしくは複数)向けの予め指定されたPUCCH(1つもしくは複数)を介して、またはその反対で送信し得る。
【0131】
図7は、DL CoMPにおけるWTRUから、PUCCH(1つまたは複数)およびPUSCH両方においてUCIを送信する例を示している。この例では、WTRUが、サブフレーム中で送信されるUL−SCHデータをもつと想定される。WTRUが、その時点で送信されるべきどのデータももたない場合、UCIは、ULデータなしで、PUSCH上で送られる。
【0132】
代替的または追加的に、非対称キャリア集約(たとえば、1つのULキャリアおよびN個のDLキャリアであって、N>1)のケースでは、WTRUは、PUSCHまたはPUCCH(1つもしくは複数)どちらかを介して、アンカキャリアに関連づけられたUCIを送信することができる。同時に、WTRUは、非アンカキャリア(1つまたは複数)に対するUCIを、他の物理チャネル(アンカキャリアに対して未使用)を介して送信することができる。
【0133】
LTE−Aでは、PUSCHおよびPUCCHそれぞれに対する電力設定は、独自に行われると予想される。PUSCHおよびPUCCH(1つまたは複数)両方を介してUCIを送信するケースでは、Pmaxに達した場合(すなわち、負の電力ヘッドルームのケース)、等価電力方式、相対電力方式または優先権方式を含む電力バックオフ手順が使われる必要があり得る。こうした手順は、等価電力、相対電力、または優先権を伴う電力バックオフ手法を含み得る。
【0134】
代替的または追加的には、WTRUは、本明細書で開示した複数のPUCCH資源に切り換えても、PUSCHのみでUCIを送信してもよい。WTRUは、リリース8LTEにUCIシグナリングをピギーバックすることもできる。
【0135】
UCI情報のための同時(周期的)PUCCHおよび(非周期的)PUSCH送信をサポートする方法を、本明細書で開示する。リリース8LTEでは、周期的CQI/PMI/RI報告と非周期的CQI/PMI/RIとの間の衝突のケースにおいて、周期的CQI/PMI/RI報告は、そのサブフレーム中で落とされる。LTE−Aにおいて、一例では、WTRUは、必要な場合、WTRUから非周期的報告および周期的報告両方を同じサブフレーム中で送信するように構成される。たとえば、非対称キャリア集約では、WTRUは、PUCCHを使って、アンカキャリアに関連づけられた周期的CQI/PMI/RI報告を実施し、同じサブフレーム中で、PUSCHを使って、非アンカキャリア(1つまたは複数)に関連づけられた非周期的CQI/PMI/RI報告を、またはその反対を実施するように構成され得る。Pmaxに達した場合(すなわち、負の電力ヘッドルームのケース)、WTRUは、リリース8LTE UCIシグナリング手順にピギーバックすることができる。
【0136】
実施形態
【0137】
1.キャリア集約を用いてアップリンク制御情報を送信する方法であって、少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアを決定することを含む方法。
【0138】
2.アップリンク制御情報(UCI)をキャリア集約型資源ブロックにマッピングすることをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
【0139】
3.少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアによって搬送されるアップリンク制御チャネル上で、マッピングされたUCIを送信することをさらに含む、前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0140】
4.少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアは、基地局によって構成される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0141】
5.少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアは、無線資源コントローラシグナリング、上位層シグナリング、またはL1シグナリングの少なくとも1つによってシグナリングされる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0142】
6.少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアは、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)によって選択される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0143】
7.ダウンリンクコンポーネントキャリアに対応するUCIは、統合符号化される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0144】
8.異なる系列長に対して異なる資源ブロックセットを割り振ることをさらに含む前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0145】
9.異なるデータシンボルは、同じ循環シフトで拡散し、異なる資源ブロックセット上にマッピングされる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
10.異なるデータシンボルは、異なる循環シフトで拡散し、同じ資源ブロックセット上にマッピングされる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0147】
11.異なるデータシンボルは、異なる循環シフトで拡散し、異なる資源ブロックセット上にマッピングされる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0148】
12.電力制限されたワイヤレス送受信ユニット(WTRU)は、送信されるUCIの量を制限する適応送信方式を用いる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0149】
13.電力制限されたワイヤレス送受信ユニット(WTRU)は、UCIを送信するのに2つ以上のサブフレームを使う適応送信方式を用いる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0150】
14.アップリンク制御チャネルは、複数のアップリンクコンポーネントキャリア上で搬送される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0151】
15.アップリンク制御チャネル上のUCIは、少なくとも1つのダウンリンクコンポーネントキャリアを表す前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0152】
16.アップリンク制御チャネルは、複数のアップリンクコンポーネントキャリアを介してホッピングされる前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0153】
17.アップリンク制御チャネル上のUCIは、複数のダウンリンクコンポーネントキャリアを表す前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0154】
18.各ダウンリンクコンポーネントキャリアに対するUCIは、独自に選択される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0155】
19.報告形式を指定し、どのコンポーネントキャリアが報告を必要とするかを識別する情報をさらに含む前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0156】
20.報告形式は、アンカコンポーネントキャリアを指定する前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
21.報告形式は、アンカコンポーネントキャリアおよび非アンカコンポーネントキャリアを指定する前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0158】
22.報告形式は、指定されたコンポーネントキャリアのサブバンドを指定する前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0159】
23.複数の符号語に対する肯定応答/否定応答ビットは、結合した形で送信される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0160】
24.前記アップリンク制御チャネルは、複数のアップリンクコンポーネントキャリアを介して多重化される前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
【0161】
25.キャリア集約を用いてアップリンク制御情報を送信する方法であって、アップリンク制御情報(UCI)をキャリア集約型資源ブロックにマッピングすることを含む方法。
【0162】
26.マッピングされたUCIをアップリンク共有チャネル上で送信することをさらに含む、実施形態25に記載の方法。
【0163】
27.アップリンク共有チャネルは、周期的アップリンク共有チャネルである実施形態25〜26のいずれか1つに記載の方法。
【0164】
28.キャリア集約を用いてアップリンク制御情報を送信する方法であって、アップリンク制御情報(UCI)をキャリア集約型資源ブロックにマッピングすることを含む方法。
【0165】
29.マッピングされたUCIをアップリンクデータチャネル上で送信することをさらに含む、実施形態28に記載の方法。
【0166】
30.キャリア集約を用いてアップリンク制御情報を送信する方法であって、アップリンク制御情報(UCI)をキャリア集約型資源ブロックにマッピングすることを含む方法。
【0167】
31.マッピングされたUCIを、アップリンクデータチャネルおよびアップリンク制御チャネル上で送信することをさらに含む実施形態28に記載の方法。
【0168】
32.キャリア集約を用いてアップリンク制御情報を送信するワイヤレス送受信ユニット(WTRU)であって、少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアを決定するように構成されたプロセッサを備えるWTRU。
【0169】
33.プロセッサは、アップリンク制御情報(UCI)をキャリア集約型資源ブロックにマッピングするようにさらに構成される実施形態32に記載のWTRU。
【0170】
34.マッピングされたUCIを、少なくとも1つのアップリンクコンポーネントキャリアによって搬送されるアップリンク制御チャネル上で送信するように構成された送信機をさらに備える実施形態32〜33のいずれか1つに記載のWTRU。
【0171】
特徴および要素について具体的に組み合わせて上記で記載したが、各特徴または要素は、他の特徴および要素なしで個別に、または、他の特徴および要素を有していても有していなくても、様々に組み合わせて用いることができる。ここで挙げた方法またはフローチャートは、汎用コンピュータもしくはプロセッサによる実行用のコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、または、ファームウェア中に実装することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、ROM(読出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリ素子、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気メディア、光磁気メディア、ならびに、CD−ROMディスクおよびDVD(デジタル多用途ディスク)などの光メディアを含む。
【0172】
適切なプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、従来のプロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、アプリケーション固有標準製品(ASSP)、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および/または、状態マシンを含む。
【0173】
ソフトウェアと関連したプロセッサは、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)、UE(ユーザ機器)、端末、基地局、移動管理エンティティ(MME)もしくは進化型パケットコア(EPC)、または、任意のホストコンピュータ内で使用するための無線周波数トランシーバを実装するのに使うことができる。WTRUは、ソフトウェア定義無線(SDR)を含むハードウェアおよび/またはソフトウェア中に実装されるモジュール、ならびに、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、振動装置、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、近距離無線通信(NFC)モジュール、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニット、有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または、任意のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)もしくは超広帯域(UWB)モジュールなど、他の構成要素とともに使うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7