(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記移動規制部材は、上下方向視において上記第1の開口部の少なくとも一部と重なっており、かつ、上下方向視において上記第2の開口部の少なくとも一部と重なっている、請求項4に記載のゲーム機。
上記第2の方向において上記貯留部の一方側に配置された第1のゲームフィールドと、上記第2の方向において上記貯留部の他方側に配置された第2のゲームフィールドとを備えており、
上記搬送手段は、上記第1のゲームフィールドに通じる第1の搬送路と、上記第2のゲームフィールドに通じる第2の搬送路とを有しており、
上記保持部が上記第1の位置にあるときに、上記第1の開口部を通過した遊戯媒体は上記第1の搬送路に落下し、上記保持部が上記第2の位置にあるときに、上記第2の開口部を通過した遊戯媒体は上記第2の搬送路に落下するように構成されており、
上記第1の搬送先が上記第1のゲームフィールドとなり、上記第2の搬送先が上記第2のゲームフィールドとなっている、請求項4または5に記載のゲーム機。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係るゲーム機の好ましい実施形態につき、いわゆるアーケード型のメダルゲーム機に備えられた構成を例に挙げ、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0021】
図1〜
図9は、本発明に基づくゲーム機の一実施形態を示している。
図1によく表れているように、本実施形態のゲーム機Aは、平面視矩形状の下部筐体10上に透明板等からなるショーケース11が載設された構成を有する。ショーケース11によって囲まれた空間部には、後述するサテライトSAやセンターユニットCUが設けられている。なお、理解の便宜上、
図1においては、ゲーム機Aの上部、および側面部の一部を省略している。
【0022】
ゲーム機Aは、複数(本実施形態では4つ)のサテライトSAを備えており、複数のプレイヤ(たとえば4人)が同時にゲームを行うことができるようになっている。本実施形態では、
図1に表れているように、サテライトSAは、手前側と奥側のそれぞれに、2つずつ並んで配置される。下部筐体10の外周面部には、複数の操作部12が設けられている。操作部12は、各サテライトSAに対応する位置に配されている。各操作部12には、後述する抽選ゲーム等に使用される操作ボタン12Aのほか、詳細な図示説明は省略するが、メダルを溜めておくためのメダル留置部、メダル投入口などが設けられている。操作部12の下方には、メダルを払い出すメダル払出口13も設けられている。また、各操作部12の左右両側の下部筐体10内部には、メダル投入機構14が設けられている。メダル投入機構14は、ショーケース11の外側でプレイヤにより投入されたメダルを、左右において所望の方向に向けてショーケース11内のサテライトSAへと投出するように構成されている。
【0023】
ゲーム機Aには、
図2に電気的な構成を示すように、後述する画像表示装置2やプッシャフィールド3、さらにはセンターユニットCU(キャッチャ抽選装置4、ボール搬送装置5や抽選装置6)などの各部の動作を制御するマイクロコンピュータ9が搭載されている。
【0024】
図3に表れているように、各サテライトSAには、液晶ディスプレイなどを用いた電子ゲーム実行用の画像表示装置2と、画像表示装置2の手前側下方に位置するプッシャフィールド3とが設けられている。
【0025】
メダル投入機構14は、メダルm1を立てたまま後述のプッシャフィールド3の可動テーブル31上に転がすためのガイド部141を備えており、このガイド部141は、プレイヤの操作によって横方向に所定角度範囲内で揺動可能とされている。
【0026】
図3に表れているように、プッシャフィールド3は、たとえば固定テーブル30上に可動テーブル31が重ねられ、この可動テーブル31が図示しないモータの駆動によって一定のストロークで前後に往復動するように構成されたものである。
【0027】
可動テーブル31は平面視長矩形状とされており、この可動テーブル31の横方向両側には、固定壁32が隣接して設けられている。固定壁32は、固定テーブル30の上面に対して垂直に起立し、かつ前後方向に延びている。なお、可動テーブル31の横方向の両端部には、図示しない複数ずつのローラが設けられており、各ローラは、固定壁32の表面あるいは固定テーブル30の上面に対して転動自在とされている。可動テーブル31の横方向端部と固定壁32との間、および可動テーブル31の下面と固定テーブル30の上面との間は、それぞれ、僅かな隙間(たとえばメダルm1の厚みの0.5倍程度)が設けられている。このような構成により、可動テーブル31は、固定テーブル30上においてスムーズな往復動が可能となっている。
【0028】
固定壁32には、規制部材33が設けられている。規制部材33は、可動テーブル31の横方向端部と固定壁32との間にメダルm1が挟まれるのを防止するためのものである。規制部材33は、前後方向に延びるブロック状とされており、可動テーブル31の横方向端部に対してオーバーハングしている。規制部材33は、一定範囲で上下に自由移動可能とされており、通常、自重によって上下動範囲の下限位置にある。規制部材33が下限位置にあるとき、規制部材33の下面は、可動テーブル31の上面から離間している。
【0029】
図3に表れているように、可動テーブル31の前端部には、傾斜部311が設けられており、この傾斜部311に複数のチャッカ312が横方向に所定の間隔を隔てて設けられている。各チャッカ312は、メダルm1が通過しうる開口を有し、たとえば、マイクロスイッチなどを用いて構成された図示しないセンサによってメダルm1の通過が検出されるように構成されている。可動テーブル31が奥側に後退したときに、この可動テーブル31上に載っている複数枚のメダルm1どうしが奥方の壁に押されて可動テーブル31の手前に向けてうまく押し合うと、可動テーブル31の傾斜部311を滑ってその手前側に落下し、固定テーブル30上に載る。このとき、メダルm1がチャッカ312を通過すると、マイクロコンピュータ9は、画像表示装置2で展開される電子ゲームやチャッカ312を利用した所定のゲームを実行する。チャッカ312を通過したメダルm1およびチャッカ312を通過しなかったメダルm1のいずれも固定テーブル30上に落下する。
【0030】
固定テーブル30の前端部には、板状体301が設けられている。板状体301は、固定プレート30の前端部の略全域にわたって延びており、先端に向かうにつれて上方に変位する緩やかな傾斜がつけられている。可動テーブル31が手前側に前進したときに、固定テーブル30上に載っている複数枚のメダルm1どうしが固定テーブル30の手前に向けてうまく押し合うと、押し出されたメダルmが板状体301上を通過し、この板状体301の先端縁301aからその手前の落下溝にメダルmが落下するようになっている。上記落下溝に落下したメダルm1は、ホッパー装置等を有する周知のメダル払出機構(図示略)を介してメダル払出口13に払い出されるようになっている。固定テーブル30上には、たとえばゲームの進行状況に応じて、後述するキャッチャ抽選装置4によって獲得したボールb1が散在している。当該ボールb1は、固定テーブル30上のメダルm1が手前に押されるのに伴って手前に移動し、いずれ上記落下溝に落下する。プッシャフィールド3の側方には、画像表示装置2において実行される電子ゲームや抽選装置6における抽選ゲームで所定の結果となった場合に固定テーブル30ないし可動テーブル31上にメダルm1を払い出すためのメダル払出口34が設けられている。なお、固定テーブル30の両側方には、メダル回収口302が設けられており、このメダル回収口302に入ったメダルm1は、所定のメダル貯留部(図示略)に回収される。
【0031】
図1および
図4に表れているように、センターユニットCUは、キャッチャ抽選装置4と、ボール搬送装置5と、抽選装置6とを具備して構成されている。
【0032】
キャッチャ抽選装置4は、プレイヤの入力操作によってボールb1を取る抽選を行うためのものであり、円形の回転テーブル41と、キャッチャ42とを含んで構成されている。回転テーブル41は、本発明における複数の遊戯媒体である複数のボールb1が載置されている。回転テーブル41は、下部筐体10に対して垂直軸周りに回転可能に支持されている。キャッチャ抽選装置4における抽選時には、回転テーブル41は、マイクロコンピュータ9が図示しないモータを制御することによって、回転させられる。
【0033】
図4に表れているように、キャッチャ42は、回転テーブル41の上方に設けられており、アーム421と、アーム421の先端に設けられた爪422とを有する。アーム421の基端部は、回転テーブル41の円周方向と平行な水平軸s1周りに回転可能に支持されている。爪422は、回転テーブル41上にあるボールb1を掻き取るためのものであり、上記水平軸s1と平行な方向において所定幅を有する。キャッチャ42は、図示しないモータの駆動によって回転させられる。キャッチャ42は、ゲームを実行していないときには、アーム421の先端が上を向いた姿勢で待機している。本実施形態では、キャッチャ42は、2つ設けられており、それぞれが隣接するサテライトSAの間に配置されている。
【0034】
キャッチャ42は、本発明における抽選手段であり、プレイヤによる操作ボタン12Aの操作に応じて作動するようになっている。たとえば、キャッチャ抽選装置4における抽選の権利が発生すると、プレイヤが任意のタイミングで操作ボタン12Aを押すことにより、キャッチャ42が回転する。ここで、キャッチャ42は、回転テーブル41上にあるボールb1を爪422によって当該回転テーブル41の外側に掻き出す方向に回転し、ちょうど1回転してもとの待機位置にて停止する。キャッチャ42が1回転する過程において、爪422は、水平軸s1の真下にあるときに回転テーブル41に接近する。そして、爪422の移動経路にあるボールb1が回転テーブル41の外側に掻き出される。掻き出されたボールb1は、後述するボール搬送装置5のボール貯留部5Aに導入される。なお、キャッチャ抽選装置4による1回の抽選で獲得可能なボールb1の数は、たとえば最大5個(最小は0個)である。
【0035】
ボール搬送装置5は、本発明における搬送手段であって、キャッチャ抽選装置4によって獲得したボールb1を2つの搬送先に搬送するものである。
図4に表れているように、ボール搬送装置5は、2つ設けられており、それぞれが隣接するサテライトSAの間に配置されている。各ボール搬送装置5は、同様の構成を有しており、以下において
図4〜
図7を用いて、
図4の手前側に位置するボール搬送装置5について説明を行う。
【0036】
ボール搬送装置5は、手前側と奥側とで対をなすサテライトSAが並ぶ方向(
図1中に示すX方向)において、回転テーブル4の一方側(X1側)に設けられたボール貯留部5Aを有している。ボール貯留部5Aは、本発明における貯留部である。
図5〜
図7に示すように、ボール貯留部5Aは、板部材51と、回転盤52と、ボール支持部53と、カバー部材54と、回転モータ521と、回転軸522と、連結部材523と、柱部材543とを有している。また、
図5〜
図7では、3個のボールb1がボール貯留部5Aに入っている状態を示している。
【0037】
図5に示すように、板部材51は、平面視矩形状であり、X方向における一方側(X1側)に寄った位置に円形開口511が形成されている。回転盤52は、平面視円形であり、円形開口511に回転可能に収容されている。
図7に示すように、板部材51および回転盤52は、X方向における一方側(X1側)が下位となるように傾斜している。なお、
図5および
図6では省略しているが、ボール貯留部5AのX方向他方側(X2側)には回転テーブル4が配置されており、X方向における一方側(X1側)ほど回転テーブル4から遠ざかるようになっている。
【0038】
板部材51のX方向における他方側(X2側)の端部と円形開口511との間の領域は、緩やかなスロープを構成している。キャッチャ42によって回転テーブル4から掻き出されたボールb1は、板部材51のX方向における他方側(X2側)の端部に送り込まれた後、スロープに沿って一方側(X1側)へと転がっていく。
【0039】
回転盤52は、X方向における一方側(X1側)が下位となるように傾斜しているため、水平方向に対して交差している。回転盤52の上面は板部材51と同様に緩やかなスロープを構成しており、回転盤52に転がり込んだボールb1は、一方側(X1側)へと転がっていく。本発明における、回転盤52に沿う方向は、回転盤52の上面に沿う方向に相当し、この方向に沿ってボールb1は転がっていく。カバー部材54は、回転盤52上を転がるボールb1の回転盤52に沿う方向における移動を規制している。カバー部材54は、本発明における移動規制部材に相当している。
【0040】
図5および
図6に示すように、回転盤52には、ボールb1が上面側から下面側から通過可能な貫通部52Aが形成されている。貫通部52Aは、平面視においてボールb1の直径より僅かに大きな直径を有する円形である。この貫通部52Aは、嵌り込んだボールb1の回転盤52に沿う方向における移動を規制し、本発明における保持部を構成する。
【0041】
回転盤52は、
図6および
図7に示すように、下方に配置された回転モータ521から延び出す回転軸522に複数の連結部材523を介して連結されている。連結部材523には、たとえば、雄ネジが形成されており、回転軸522には、その雄ネジに螺合する雌ネジが設けられた孔部が形成されている。このような構成によれば、回転盤52は、回転軸522周りに回転する。
【0042】
回転モータ521は、マイクロコンピュータ9の制御に従って回転盤52を第1の回転方向、または、第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に回転させる。回転盤52が回転することにより、貫通部52Aの位置も移動する。マイクロコンピュータ9は、回転盤52の回転を停止させるときには、
図5〜
図7に示すように、貫通部52Aがその移動経路において最下位になる状態で回転盤52の回転を停止するように、回転モータ521を制御する。このような制御により、回転盤52の停止時に貫通部52Aが位置する基準位置は最下位となっている。
【0043】
キャッチャ抽選装置4のキャッチャ42が動作するとき、回転盤52の回転は止められており、貫通部52Aは基準位置にある。このため、キャッチャ42によって回転テーブル41から掻き出されたボールb1は、スロープに沿って転がっていき、最終的に貫通部52Aに嵌り込むようになっている。ただし、貫通部52Aの大きさはボールb1を1個通す程度の大きさであるため、貫通部52Aに一度に嵌まり込むボールb1は1つである。
図5〜
図7では、貫通部52Aに嵌り込んでいるボールb1にボールb1Aと符号を付し、ボールb1A以外のボールb1にはボールb1Bと符号を付している。
【0044】
ボール支持部53は、回転盤52の下方に位置された支持面531と、支持面531の端から起立する起立部532と、起立部532の上端に連結されたフランジ部533とを有している。フランジ部533は板部材51の下面に連結されている。ボール支持部53には、回転軸522を通すための軸孔534が形成されている。さらに、支持面531には、ボールb1が通過可能な第1の開口部53Aおよび第2の開口部53Bが形成されている。
図7に示すように、第1の開口部53Aは軸孔534の、X方向と直交する方向(Y方向)における一方側(Y1側)に形成されている。第2の開口部53Bは軸孔534のY方向における他方側(Y2側)に形成されており、Y方向において第1の開口部53Aから離間している。第1の開口部53Aおよび第2の開口部53BのX方向における位置は、
図5に示すように、回転盤52の中心と同じくらいの位置にある。
【0045】
カバー部材54は、
図5に示すように、平面視矩形状であり、X方向における一方側(X1側)に凹むカバー開口54Aが形成されている。カバー開口54AのX方向における一方側(X1側)の輪郭は回転盤52の外周に沿うように形成されている。さらに、カバー部材54は、上下方向視において第1の開口部53Aの少なくとも一部と重なるボール落下防止部541と、上下方向視において第2の開口部53Bの少なくとも一部と重なるボール落下防止部542とを有している。ボール落下防止部541は、たとえば、
図5に表れているように、カバー開口54AのX方向における中央部に位置し、Y方向における他方側(Y2側)に突き出すように形成されている。ボール落下防止部542は、たとえば、
図5に表れているように、カバー開口54AのX方向における中央部に、Y方向における一方側(Y1側)に突き出すように形成されている。
【0046】
図7に示すように、カバー部材54は、柱部材543によって回転盤52の上方に位置させられている。カバー部材54の上下方向における位置は、ボールb1Aの上端よりも上方であり、ボールb1Bの上端よりも下方となっている。このような構成を実現するためには、たとえば、回転盤52の上面と支持面531との間隔をボールb1の半径と同程度とし、回転盤52の上面とカバー部材54の上面との間隔もボールb1の半径と同程度とすればよい。
【0047】
図4に示すように、ボール搬送装置5は、さらに、水平面内でX方向と直交するY方向においてボール貯留部5Aの一方側(Y1側)に配置されたサテライトSAに通じる第1の搬送路55と、ボール貯留部5Aの他方側(Y2側)に配置されたサテライトSAに通じる第2の搬送路56を有している。これらのサテライトSAは、ボール搬送装置5の搬送先であり、本発明における第1および第2のゲームフィールドに相当するものである。
【0048】
図4に示すように、第1の搬送路55は、第1の傾斜路551と、上下方向にサテライトSAと重なる第1のレール部材552とを有している。
図5に示すように、第1の傾斜路551のX方向における位置は、第1の開口部53Aとほぼ同じ位置となっており、第1の傾斜路551のX方向における幅はボールb1の直径より僅かに大きい程度となっている。
図7に示すように、第1の傾斜路551は、Y方向における一方側(Y1側)ほど下方に変位するように形成されている。換言すると、第1の傾斜路551は、サテライトSAに向かうほど下方に変位しており、ボールb1がサテライトSAに向けて転がるようになっている。第1の傾斜路551の上端部は、第1の開口部53Aと上下方向に重なる位置にある。第1のレール部材552は、たとえば棒材を曲げる、あるいは接合することによって形成されたものであり、第1の傾斜路551の下端に連結されている。第1のレール部材552は、
図3に示すように、固定テーブル30の上方に延び出しており、先端部においてボールb1が落下可能なように形成されている。
【0049】
図4に示すように、第2の搬送路56は、第2の傾斜路561と、上下方向にサテライトSAと重なる第2のレール部材562とを有している。
図5に示すように、第2の傾斜路561のX方向における位置は、第2の開口部53Bとほぼ同じ位置となっており、第2の傾斜路561のX方向における幅はボールb1の直径より僅かに長い程度となっている。
図7に示すように、第2の傾斜路561は、Y方向における他方側(Y2側)ほど下方に変位するように形成されている。換言すると、第2の傾斜路562は、サテライトSAに向かうほど下方に変位しており、ボールb1がサテライトSAに向けて転がるようになっている。第2の傾斜路561の上端部は、第2の開口部53Bと上下方向に重なる位置にある。第2のレール部材562は、たとえば棒材を曲げる、あるいは接合することによって形成されたものであり、第2の傾斜路561の下端に連結されている。第2のレール部材562は、第1のレール部材552と同様に、固定テーブル30の上方に延び出しており、先端部においてボールb1が落下可能なように形成されている。
【0050】
第1の搬送路55および第2の搬送路56は、それぞれ、図示しないセンサを有している。これらの図示しないセンサは、第1の搬送路55および第2の搬送路56を通過するボールb1を検知するためのものである。当該センサによるボールb1の検知情報はマイクロコンピュータ9に送られ、獲得したボールb1の数をカウントすることが可能となっている。
【0051】
また、本実施形態では、第1の傾斜路551および第2の傾斜路561が単一の金属板を折り曲げることで形成されており、
図7に示すように、第1の傾斜路551と第2の傾斜路561とを連結する連結部57が設けられている。
【0052】
以下、ボール搬送装置5の動作およびボール搬送装置5を動作させる際のマイクロコンピュータ9の制御について、さらに
図8および
図9を参照しつつ説明を行う。
【0053】
図6に示すように、貫通部52Aが基準位置にあるとき、貫通部52Aに嵌まり込んだボールb1Aは、支持面531によって支持されている。また、ボールb1Bは、カバー部材54に引っ掛かって回転盤52上で止まった状態となっている。
【0054】
本実施形態では、マイクロコンピュータ9は、キャッチャ42を動作させた後に、所定時間の経過後に回転モータ521の回転を開始させる制御を行う。キャッチャ42を動作させてから、回転モータ521を回転させるまでの時間は、たとえば、キャッチャ42が動作を開始してから、キャッチャ42によって掻き出されたボールb1が貫通部52Aに嵌り込むまでにかかる時間に合わせて設定される。また、マイクロコンピュータ9は、キャッチャ42を操作したプレイヤが使用するサテライトSAの位置によって、回転モータ521の回転方向を決定する。具体的には、Y方向における一方側(Y1側)のサテライトSAに付属する操作ボタン12Aがプレイヤに操作された場合には、マイクロコンピュータ9は回転盤52が第1の回転方向に回転するように回転モータ521を回転させる。逆に、Y方向における他方側(Y2側)のサテライトSAに付属する操作ボタン12Aがプレイヤに操作された場合には、マイクロコンピュータ9は回転盤52が第2の回転方向に回転するように回転モータ521を回転させる。
【0055】
回転盤52の回転が始まると、貫通部52Aは基準位置から移動していく。先述したように、回転盤52は、第1の回転方向、または、第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に回転させることが可能である。まず、回転盤52が第1の回転方向に回転する際の動作について説明を行う。なお、第1の回転方向は、上方から見たときに反時計回りとなる向きである。
【0056】
先述したように、貫通部52Aの基準位置は最下位であるため、回転盤52が第1の回転方向に回転していくとき、貫通部52Aは徐々に上位に移動していくことになる。
図8および
図9には、貫通部52Aが第1の位置にあるときの状態を示している。貫通部52Aが第1の位置にあるとき、上下方向視において貫通部52Aは第1の開口部53Aと重なっている。貫通部52Aが第1の位置に移動するまでの間、ボールb1Aは、支持面531によって支持されており、落下しない。また、先述したように、カバー部材54はボールb1Aよりも上方に位置しているため、貫通部52Aにボールb1Aが嵌ったままの状態でも、回転盤52は支障なく回転することができる。
図5に示すようにボール貯留部5Aに比較的多くのボールb1Bが貯留されている場合、ボールb1Bのいずれかが、上位へ移動するボールb1Aに押されてX方向における他方側(X2側)へ移動していくことがある。このようなボールb1Bは、ボール落下防止部541によって弾かれ、回転盤52上を転がってX方向における一方側(X1側)へ移動していく。このとき、回転盤52上を移動するボールb1Bが第2の開口部53Bの方へ転がっていくことが起こり得るが、第2の開口部53Bと重なるようにボール落下防止部542が設けられているため、ボールb1Bが第2の開口部53Bから落下することはない。
【0057】
図9に示すように、貫通部52Aが第1の位置にあるとき、貫通部52Aの下方には第1の開口部53Aが位置しており、ボールb1Aが支持面531によって支持されない状態となる。このとき、ボールb1Aは貫通部52Aを完全に通過して下方に落下し、第1の開口部53Aも通過する。先述したように、第1の開口部53Aの下方には第1の傾斜路551の上端部が位置しているため、ボールb1Aは第1の傾斜路551へ落下する。その後、ボールb1Aは、第1の傾斜路551に沿ってY方向における一方側(Y1側)へと転がっていき、第1のレール部材552を経て固定テーブル30へ搬送される。
【0058】
貫通部52Aからボールb1Aが落下した後も、回転盤52は同じ向きに回転し続け、貫通部52Aは再び基準位置に戻る。このとき、回転盤52上に残っていたボールb1Bが回転盤52の傾斜に沿って移動し、貫通部52Aに嵌り込むことになる。回転盤52がさらに第1の回転方向に回転することで、新たに貫通部52Aに嵌り込んだボールb1Aも先のボールb1Aと同様に第1の傾斜路551へ落下し、第1のレール部材552を経て固定テーブル30へ搬送される。
【0059】
このように、ボール貯留部5Aに貯留されたボールb1は、回転盤52が第1の回転方向に1回転するごとに、1個ずつ第1の搬送路55を経てY方向における一方側(Y1側)のサテライトSAの固定テーブル30へ投入されていく。先述したように、第1の搬送路55には、ボールb1の通過を検知するセンサが設けられており、マイクロコンピュータ9はボール貯留部5Aから第1の搬送路55へ送られたボールb1の個数をカウントすることができる。ボール貯留部5Aにボールb1が無くなった場合には、回転盤52が、たとえば540°回転したにも関わらず、第1の搬送路55のセンサによってボールb1が検知されないことになる。このとき、マイクロコンピュータ9は、回転モータ521を基準位置で停止させる制御を行う。
【0060】
逆に、回転盤52が第2の回転方向(時計回り)に回転するとき、貫通部52Aは時計回りに移動することになり、第1の位置に達する前に、第1の位置から離間する第2の位置に到達する。なお、貫通部52Aが第2の位置にあるとき、上下方向視において貫通部52Aは第2の開口部53Bと重なるようになっている。貫通部52Aが第2の位置に移動するまでの間、ボールb1Aは、支持面531によって支持されており、落下しない。また、この場合においても、ボール貯留部5Aに比較的多くのボールb1Bが貯留されていると、ボールb1Bのいずれかが、上位へ移動するボールb1Aに押されてX方向における他方側(X2側)へ移動していくことがある。このようなボールb1Bは、ボール落下防止部542によって弾かれ、回転盤52上を転がってX方向における一方側(X1側)へ移動していく。このとき、回転盤52上を移動するボールb1Bが第1の開口部53Aの方へ転がっていくことが起こり得るが、第1の開口部53Aと重なるようにボール落下防止部541が設けられているため、ボールb1Bが第1の開口部53Aから落下することはない。
【0061】
貫通部52Aが第2の位置にあるとき、貫通部52Aの下方には第2の開口部53Bが位置しており、ボールb1Aが支持面531によって支持されない状態となる。このとき、ボールb1Aは貫通部52Aを完全に通過して下方に落下し、第2の開口部53Bも通過する。先述したように、第2の開口部53Bの下方には第2の傾斜路561の上端部が位置しているため、ボールb1Aは第2の傾斜路561へ落下する。その後、ボールb1Aは、第2傾斜路561に沿ってY方向における他方側(Y2側)へと転がっていき、第2のレール部材562を経て固定テーブル30へ搬送される。
【0062】
貫通部52Aからボールb1Aが落下した後も、回転盤52は同じ向きに回転し続け、貫通部52Aは再び基準位置に戻る。このとき、回転盤52上に残っていたボールb1Bが回転盤52の傾斜に沿って移動し、貫通部52Aに嵌り込むことになる。回転盤52がさらに第2の回転方向に回転することで、新たに貫通部52Aに嵌り込んだボールb1Aも先のボールb1Aと同様に第2の傾斜路561へ落下し、第2のレール部材562を経て固定テーブル30へ搬送される。
【0063】
このように、ボール貯留部5Aに貯留されたボールb1は、回転盤52が第2の回転方向に1回転するごとに、1個ずつ第2の搬送路56を経てY方向における他方側(Y2側)のサテライトSAの固定テーブル30へ投入されていく。先述したように、第2の搬送路56には、ボールb1の通過を検知するセンサが設けられており、マイクロコンピュータ9はボール貯留部5Aから第2の搬送路56へ送られたボールb1の個数をカウントすることができる。ボール貯留部5Aにボールb1が無くなった場合には、回転盤52がたとえば540°回転したにも関わらず、第2の搬送路56のセンサによってボールb1が検知されないことになる。このとき、マイクロコンピュータ9は、回転モータ521を基準位置で停止させる制御を行う。
【0064】
以上のように、ボール搬送装置5は、キャッチャ抽選装置4における抽選の権利を得たプレイヤが操作ボタン12Aを押したことで回転テーブル41から獲得したボールb1を、当該プレイヤが使用するサテライトSAの固定テーブル30へ搬送することができる。
【0065】
固定テーブル30上の搬送されたボールb1は、上述したように、可動テーブル31の前後動に伴い、やがて手前側の落下溝に落下することになる。固定テーブル30上にあるボールb1が手前側の落下溝に落下すると、落下溝の下部にある図示しないセンサによってボールb1の落下が検知される。その後、落下したボールb1は、リフト機構43(
図4参照)を介して回転テーブル41上に戻される。
【0066】
ボールb1が落下溝に落下すると、マイクロコンピュータ9は、たとえば、抽選装置6を用いた抽選ゲームを行う権利をプレイヤに付与する処理を行う。抽選装置6は、たとえば、抽選用ボールを用いて物理的抽選を行うためのものである。なお、抽選用ボールについては、演出効果を高める観点から、光を透過ないし反射しうる半透明のアクリル製カラーボールが好適に用いられる。
【0067】
抽選装置6は、本実施形態では2つ設けられており、それぞれが手前側と奥側とで対をなすサテライトSAの中間の上方空間に配置されている。各抽選装置6は、上記の対をなす2つのサテライトSAにおいて共用される。各抽選装置6は、図示しない抽選用ボールが設置されるプレートと、このプレートの傾斜角を変更させる傾斜角度変更手段とを有している。傾斜角度変更手段はマイクロコンピュータ9に制御されている。上記プレートには手前側と奥側とに入賞ポケットが設けられており、上記傾斜角度変更手段が上記プレートの傾斜角を変更させることにより、プレート上に配置された抽選用ボールがいずれかの入賞ポケットに入るように構成されている。各入賞ポケットには、抽選用ボールが収容されたことを検知するセンサが設けられている。上記センサは、たとえばマイクロスイッチなどを用いて構成される。上記センサによる抽選用ボールの検知情報はマイクロコンピュータ9に送られる。これらの構成を利用して、抽選装置6においては、ゲームの進行状況に応じて、複数種類の抽選ゲームが実行される。抽選ゲームの結果、たとえば、メダル払出口34を通じて大量のメダルm1が固定テーブル30ないし可動テーブル31に払い出されることになる。このため、プレイヤは抽選装置6を用いた抽選ゲームに挑戦する機会をより早く獲得したいと希望し、より多くのボールb1が固定テーブル30上に配置されている状況を望むようになる。したがって、プレイヤはキャッチャ42を操作する際に、ボールb1を何個獲得できるかについて関心が高くなる。
【0068】
なお、ボールb1が落下溝に落下した際に、抽選装置6を用いた抽選ゲームを経ずにメダル払出口34からメダルm1を払い出してもよい。あるいは、メダル払出口13Aから直接プレイヤにメダルm1を払い出しても構わない。これらの方法によっても、プレイヤがキャッチャ42を操作する際の、ボールb1を何個獲得できるかについての関心を高めることが可能である。
【0069】
次に、ゲーム機Aの作用について説明する。
【0070】
本実施形態では、上述したようにボール搬送装置5が、ボール貯留部5Aに複数のボールb1を貯留可能であり、かつ、回転盤52が1回転するごとに1個のボールb1を第1の搬送路55または第2の搬送路56に落下させることが可能となっている。このような構成によれば、複数のボールb1が連続して固定テーブル30に落下して互いにぶつかり合うことを避けることができる。このため、ゲーム機Aでは、一度の操作で複数のボールb1を獲得し得るゲームをプレイヤに供給することができる。先述したように、ゲーム機Aは、ボールb1を何個獲得できるかについて関心が高くなるように構成されており、プレイヤがキャッチャ42を操作する際の期待度や興奮度がより高められるようになっている。
【0071】
さらに、ボール1bを1個ずつ第1の搬送路55または第2の搬送路56に落下させるため、第1の搬送路55または第2の搬送路56においてボール1bが詰まることも避けることができる。
【0072】
またさらに、先述したように、ボール搬送装置5には、プレイヤの操作に応じて動作するキャッチャ42によって、回転テーブル41から0個から5個程度のボールb1が送られてくる。このとき送られてくるボールb1の個数は、プレイヤがキャッチャ42を操作するタイミングによって変化するものであり、マイクロコンピュータ9はその個数を検知することが通常困難である。しかしながら、本実施形態では、第1の搬送路55または第2の搬送路56に設けられたセンサでボールb1の通過を検知することで、プレイヤが獲得したボールb1の個数を算出することが可能となっている。また、固定テーブル30の手前の落下溝にボールb1が落下した個数もマイクロコンピュータ9は計数しており、両者の値から各サテライトSAの固定テーブル30上に配置されたボールb1の個数をマイクロコンピュータ9は算出可能となっている。
【0073】
先述したように、回転テーブル41から何個のボールb1を獲得できるかはプレイヤの操作によって決定されるため、プレイヤによってはボールb1を少数しか獲得できない場合もある。そのような場合、プレイヤはゲームに対する意欲が減退してしまうことがある。このような状況に対する対策としては、たとえば、特定のサテライトSAの固定テーブル30上のボールb1の個数が一定数よりも少ない場合に、当該サテライトSAを使用するプレイヤがキャッチャ抽選装置4における抽選の権利をより多く得られるように調整(ペイアウト率の調整など)することが考えられる。本実施形態では、マイクロコンピュータ9が各サテライトSAの固定テーブル30上のボールb1の数を把握可能であるため、このような対策を実施可能である。
【0074】
さらに、本実施形態におけるボール搬送装置5では、板部材51および回転盤52が傾斜しており、この傾斜に沿って転がることで自動的に貫通部52Aにボールb1が嵌り込む比較的簡素な構成となっている。また、ボールb1を1個ずつ落下させるための構成も、第1および第2の開口部53A,53Bが形成された支持面531の上方で貫通部52Aのある回転盤52を回転させるというものであり、比較的簡素なものである。さらに本実施形態では、回転盤52の回転方向を変えることにより、2つの異なるサテライトSAにボールb1を搬送することが可能となっている。またさらに、第1の傾斜路551および第2の傾斜路561は単一の金属板を折り曲げることで容易に形成可能であり、傾斜を利用してボールb1を移動させるため、省スペース化を図ることも可能である。
【0075】
またさらに、本実施形態におけるゲーム機Aでは、キャッチャ抽選装置4から得られたボールb1が、ボール貯留部5Aに一旦貯留される。
図5に表れているように、ボール貯留部5Aに貯留されるボールb1はカバー開口54Aの範囲内に位置しており、外側から全て視認することが可能となっている。このため、プレイヤは自分の操作により何個のボールb1を獲得できたかをすぐに知ることができる。このことはキャッチャ抽選装置4からボールb1を獲得するゲームの興趣を高める上で好ましい構成である。
【0076】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に係るゲーム機の各部の具体的な構成は、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。たとえば、上述した実施形態では、回転盤52を傾斜させて貫通孔52Aにボール1bが転がり込むようにしてあるが、回転盤52を水平としてもよい。この場合、たとえば、回転盤52にボール1bを貫通孔52Aに導くための溝を設けるのが望ましい。
【0077】
上述した実施形態では、回転盤52の下方に配置された支持面によってボールb1の落下を防ぐ構成となっているが、本発明はこのような構成に限定されない。たとえば、支持面531によってボールb1を支持するかわりに、爪状の部材に引っ掛けて支持してもよい。このとき、ボールb1を爪状の部材により固定しておく必要はなく、たとえば爪が傾いた場合にはボールb1が下方に落下するような構成であってもよい。また、貫通部52を設ける代わりに、回転盤52に開閉可能なシャッターを有する保持部を設けてもよい。このような保持部を採用する場合には、保持部が第1の位置または第2の位置に位置したときに、上記シャッターが開いてボールb1を落下させるようにする。
【0078】
また、上述した実施形態では、回転盤52が比較的水平に近い状態となっているが、回転盤を水平方向に対して垂直に近い状態としてもよい。このようにすると、回転盤を回転させるときに、保持部の上下方向における位置が比較的大きく変化するようになる。このため、たとえば、第1の位置と第2の位置とを上下方向に離間させ、上下方向に離間する搬送先にボールを搬送するようにすることも可能である。
【0079】
また、回転盤を水平方向に対して直交する状態にした場合、回転盤に沿う方向は上下方向となるため、そのままではボールが落下していくことになる。そこで、一例として、回転盤の下方に移動規制部材を配置し、回転盤と移動規制部材とによって複数のボールを支持するようにしてもよい。さらにこのとき、回転盤52に、回転盤52の径方向において凹む凹部状の保持部を形成してもよい。このとき、回転盤52の回転に伴って保持部が上位から下位に移動するときに、移動規制部材上のボールが保持部に嵌まり込む。なお、保持部にボールが嵌まり込むときの保持部の位置が基準位置となる。この基準位置は必ずしも最下位である必要はない。そして、回転盤52の回転に伴って保持部が下位から上位に移動していくときに、保持部からボールが脱落し、搬送先へと送られていくようにすることができる。保持部からボールが脱落するときの保持部の位置が第1の位置または第2の位置となる。
【0080】
また、上述した実施形態では、1つのボール搬送装置5が、異なる2つのサテライトSAにボールb1を搬送する構成を示しているが、単一のサテライトSA内の異なる二つの領域にボールb1を搬送する構成としてもよい。具体的には、特許文献1に記載のゲーム機のように、1つのサテライトSA内に、プッシャフィールドのみならず、クルーン抽選装置が設けられている場合がある。このような場合、回転盤52を第1の回転方向にさせたときにボールb1がプッシャフィールドに搬送され、回転盤52を第2の回転方向にさせたときにボールb1がクルーン抽選装置に搬送されるようにしてもよい。また、回転盤52の回転方向をプレイヤが任意の選択することができるようにしてもよい。
【0081】
また、ボール搬送装置5の搬送先は、ゲームが行われるサテライトSAに限定されず、たとえばボールを回収してリフト機構43に送り込むボール回収装置としてもよい。具体的には、回転盤52を第1の回転方向に沿って回転にさせたときにボールb1が固定テーブル30に搬送され、回転盤52を第2の回転方向に沿って回転にさせたときにボールb1がボール回収装置に搬送されるようにしてもよい。この場合、たとえば、画像表示装置2を用いたゲームにより、プレイヤがキャッチャ抽選装置4で獲得したボールb1を固定テーブル30に移動させることができるかどうかの抽選を行うようにする。プレイヤが抽選で当たりを引いた場合には回転盤52が第1の回転方向に回転し、はずれを引いた場合には回転盤52が第2の回転方向に回転するようにする。このようにすることで、プレイヤにより複雑なゲームを提供することができる。なお、このような抽選を上述した本実施形態のゲーム機Aにおいても採用することができる。その場合、プレイヤがはずれを引いた場合には、隣のサテライトSAにボールb1が送られてしまうことになる。
【0082】
また、上述した実施形態では、回転盤52の回転はキャッチャ42の動作開始後、所定時間が経過した後に開始されるようになっているが、回転盤52の回転を開始させるタイミングをプレイヤの操作によって決定できるようにしてもよい。たとえば、プレイヤが各操作ボタン12Aを押すことで回転盤52が回転するようにしてもよい。プッシャフィールド3においては、可動テーブル31が常時前後動しており、固定テーブル30上の状況は変化し続けている。このため、ボールb1が搬送されるタイミングによってプレイヤの有利不利が左右されることになる。プレイヤにそのタイミングを調整する機会を与えることで、ゲーム機としての興趣をより高めることができる。
【0083】
また、上述した実施形態では、複数のボールb1ごとに差異が設けられておらず、プレイヤが獲得したボールb1が全てプレイヤのサテライトSAに搬送されるようになっているが、ボールb1ごとに差異を設けてもよい。たとえば、ボールb1の中に外れのボールを混ぜ、この外れのボールがプレイヤのサテライトSAに搬送されないようにしてもよい。具体的には、ボールb1については複数種類に色分けし、支持面531に貫通部52Aに嵌まり込んでいるボールb1Aの色を識別するセンサを設置しておく。ボールb1が当たりの色の場合には、ボール搬送装置5はプレイヤのサテライトSAにボールb1を搬送する。ボールb1が外れの色の場合には、回転盤52が逆向きに回転し、ボール搬送装置5はプレイヤの隣のサテライトSAにボールb1を搬送する。このようにすることで、プレイヤはキャッチャ42を操作する際に、ボールb1を何個取れるかのみならず、自分にとって当たりの色のボールを取れるかどうかに関心を持つことになる。
【0084】
また、複数のボールb1を色分けすることに限らず、複数のボールb1にICチップなどを内蔵させ、より多彩な属性を付与してもよい。さらに、上述の例では、外れのボールb1をサテライトSAにプレイヤのサテライトSAに搬送されない場合を示したが、様々な属性のボールb1がプレイヤのサテライトSAに搬送されるようにしてもよい。このとき、ボールの属性によって、ボールb1を落下溝に落としたときにプレイヤが得られる配当を異なるようにするのが望ましい。このような場合、第1または第2の搬送路55,56においてサテライトSAに運ばれるボール1bの属性を予め検出しておくことで、ペイアウト率の調整などを行うこともできる。