特許第5782372号(P5782372)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5782372レフィル容器、レフィル容器組立用治具、およびレフィル容器の組立方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5782372
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】レフィル容器、レフィル容器組立用治具、およびレフィル容器の組立方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/08 20060101AFI20150907BHJP
   B65D 43/02 20060101ALI20150907BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   B65D41/08BRG
   B65D43/02 Z
   B65D77/04 A
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-267119(P2011-267119)
(22)【出願日】2011年12月6日
(65)【公開番号】特開2013-119399(P2013-119399A)
(43)【公開日】2013年6月17日
【審査請求日】2014年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000158781
【氏名又は名称】紀伊産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】百合 宏哲
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−017521(JP,U)
【文献】 独国特許発明第685638(DE,C1)
【文献】 特開平10−295437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 41/08
B65D 43/02
B65D 77/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形の側面を有する容器本体、前記容器本体の外周に配置される円筒形のリングネジ、および、前記リングネジとネジ係合するキャップからなり、
前記容器本体の外周面には、縦方向に延びる突起であるローレットが形成され、
前記リングネジは、内周面には、縦方向に延びる突起であるローレットが形成され、外周面にはネジ山が形成され、
前記キャップは、内周面にネジ山が形成された円筒形の側面、および前記容器本体の上面と接する頂面を有し、
前記容器本体の外側に配置した前記リングネジを回転させると前記容器本体のローレットと前記リングネジのローレットが係合することにより、前記リングネジは前記容器本体に対する回転が停止され、かつ、前記リングネジが前記容器本体から下方に移動可能に配置されており、
前記リングネジが前記容器本体の外周に配置された状態で、前記リングネジのネジ山と前記キャップのねじ山が係合して前記容器本体が前記キャップによって密閉されていることを特徴とするレフィル容器。

【請求項2】
請求項1に記載のレフィル容器を組立てるためのレフィル容器組立用治具であって、
前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有し、前記円筒形の側面の上端部に前記リングネジが保持されることを特徴とするレフィル容器組立用治具。
【請求項3】
請求項1に記載のレフィル容器の組立方法であって、
前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有するレフィル容器組立用治具の前記円筒形の側面の上端部で前記リングネジを保持し、前記容器本体を前記治具の内部に挿入し、前記容器本体の外周に前記リングネジが配置された状態で、前記キャップを前記リングネジとネジ係合させて前記キャップで前記容器本体を密閉することを特徴とするレフィル容器の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品等の容器に使用されるレフィル容器、レフィル容器の組立用治具、およびレフィル容器の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料等を収容する容器には、外容器を繰り返し使用するために、収容物が無くなった時に化粧料が収容された内容器だけを交換する方法を用いたものが多数存在する。このような交換用の内容器であるレフィル容器には、蓋等を開封するまでは収容物の品質を確保するために気密性が求められるので、閉鎖部材を容器の開口部の全周に亘ってシールを施して密閉する方法が一般的に用いられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−130619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、閉鎖部材をシールすることによって容器を密閉する方法では、シールによる気密性の問題、また、閉鎖部材に生じるピンホールによって気密性が確保できないという問題、輸送時に閉鎖部材が破れるという気密性に関する問題が存在する。
【0005】
その他に、シールを施工するための機械が必要となることからコストの面でも問題があり、さらに、気密性を確保するために容器の開口の全周に亘って強固にシールを施していると閉鎖部材を開けづらく、そして閉鎖部材を綺麗に取り除き難いという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は簡単に蓋をして気密性を確保できるレフィル容器、そしてレフィル容器を簡単に組立てることができるレフィル容器組立用治具、および前記レフィル容器組立用治具を用いたレフィル容器の組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のレフィル容器は、円筒形の側面を有する容器本体、前記容器本体の外周に配置される円筒形のリングネジ、および、前記リングネジとネジ係合するキャップからなり、前記容器本体の外周面にはローレットが形成され、前記リングネジは、内周面にはローレットが形成され、外周面にはネジ山が形成され、前記キャップは、内周面にネジ山が形成された円筒形の側面、および前記容器本体の上面と接する頂面を有し、前記容器本体のローレットと前記リングネジのローレットが係合することにより、前記リングネジは前記容器本体に対する回転が停止され、かつ、前記リングネジが前記容器本体から下方に移動可能に配置されており、前記リングネジが前記容器本体の外周に配置された状態で、前記リングネジのネジ山と前記キャップのねじ山が係合して前記容器本体が前記キャップによって密閉されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のレフィル容器組立用治具は、前記レフィル容器を組立てるためのレフィル容器組立用治具であって、前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有し、前記円筒形の側面の上端部に前記リングネジが保持されることを特徴とする。
【0009】
本発明のレフィル容器組立方法は、前記レフィル容器の組立方法であって、前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有するレフィル容器組立用治具の前記円筒形の側面の上端部で前記リングネジを保持し、前記容器本体を前記治具の内部に挿入し、前記容器本体の外周に前記リングネジが配置された状態で、前記キャップを前記リングネジとネジ係合させて前記キャップで前記容器本体を密閉することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレフィル容器は、円筒形の側面を有する容器本体、前記容器本体の外周に配置される円筒形のリングネジ、および、前記リングネジとネジ係合するキャップからなり、前記容器本体の外周面にはローレットが形成され、前記リングネジは、内周面にはローレットが形成され、外周面にはネジ山が形成され、前記キャップは、内周面にネジ山が形成された円筒形の側面、および前記容器本体の上面と接する頂面を有し、前記容器本体のローレットと前記リングネジのローレットが係合することにより、前記リングネジは前記容器本体に対する回転が停止され、かつ、前記リングネジが前記容器本体から下方に移動可能に配置されており、前記リングネジが前記容器本体の外周に配置された状態で、前記リングネジのネジ山と前記キャップのねじ山が係合して前記容器本体が前記キャップによって密閉されていることにより、治具を用いるとキャップを手で閉めるだけで簡単に気密性を確保して容器本体を閉じることができる。
【0011】
本発明のレフィル容器組立用治具は、前記レフィル容器を組立てるためのレフィル容器組立用治具であって、前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有し、前記円筒形の側面の上端部に前記リングネジが保持されることにより、レフィル容器組立用治具が無ければレフィル容器を組立てることができないので、レフィル容器を一度開けたら簡単に閉めることができなくなり、レフィル容器の搬送途中での開封等を防止することができるので、レフィル容器の安全性を確保することができる。
【0012】
本発明のレフィル容器組立方法は、前記レフィル容器の組立方法であって、前記キャップの側面の内側に入る外周面、および、前記容器本体が挿入される内周面からなる円筒形の側面を有するレフィル容器組立用治具の前記円筒形の側面の上端部で前記リングネジを保持し、前記容器本体を前記治具の内部に挿入し、前記容器本体の外周に前記リングネジが配置された状態で、前記キャップを前記リングネジとネジ係合させて前記キャップで前記容器本体を密閉することにより、手作業で簡単にレフィル容器を組立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】レフィル容器の斜視図であり、(a)はレフィル容器を組立てた状態、(b)はレフィル容器を分解した状態を示す。
図2】レフィル容器の断面図であり、(a)はレフィル容器を組立てた状態、(b)はレフィル容器を分解した状態を示す。
図3】ネジリングの別の形態を示す斜視図である。
図4】レフィル容器組立用治具の斜視図である。
図5】レフィル容器組立用治具にネジリングをセットした状態の斜視図である。
図6】レフィル容器組立用治具にネジリング、容器本体をセットした状態の斜視図である。
図7】レフィル容器組立用治具を用いてレフィル容器の組立が完了した状態の斜視図である。
図8】レフィル容器組立用治具を使用状況を示す断面図であり、(a)はレフィル容器組立用治具にネジリング、容器本体をセットし、キャップを閉める前の状態、(b)はレフィル容器の組立が完了した状態を示す。
図9】レフィル容器の容器本体を外容器にセットする状態を示す斜視図であり、(a)はレフィル容器を外容器にセットする直前の状態、(b)はレフィル容器を外容器にセットし、蓋を閉める前の状態を示す。
図10】レフィル容器の容器本体を外容器にセットした状態を示す斜視図であり、(a)はレフィル容器を外容器にセットし、外容器のキャップを閉める前の状態、(b)はレフィル容器を外容器にセットし、キャップを閉めた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を図を用いて以下に詳細に説明する。図1が本発明のレフィル容器1の斜視図であり、図2がレフィル容器1の断面図である。
【0015】
本発明のレフィル容器1は、図1,2に示すように、円筒形の側面5、および曲面からなる底面6を有する容器本体2、前記容器本体2の側面5の外周に配置される円筒形のリングネジ3、および、前記リングネジ3とネジ係合するキャップ4からなる。前記容器本体2、前記リングネジ3および前記キャップ4は樹脂成形品である。
【0016】
図1(b)に示すように、前記容器本体2は上部が開口となっており、前記開口の周囲にはリング状の鍔部7が形成され、さらに側面5の外周面には縦方向に延びる6つの突起からなるローレット8が形成されおり、その内部に化粧料等が収容される。
【0017】
図1(b)に示すように、前記リングネジ3は、内周面には縦方向に延びる2つの突起からなるローレット9が形成され、外周面にはネジ山10が形成されている。前記容器本体2の外側に配置した前記リングネジ3を回転させると前記リングネジ3の前記ローレット9が前記容器本体2のローレット8と係合することによって、前記リングネジ3は前記容器本体2に対する回転が停止される構造となっている。
【0018】
前記容器本体2のローレット8の突起の数、および、前記リングネジ3のローレット9の突起の数は、上述の数に限定するものではない。例えば、前記容器本体2のローレット8の突起を狭ピッチで多数形成した場合、前記リングネジ3のローレット9の突起の数は1つとすることも可能である。いずれの場合にも、前記容器本体2のローレット8と、前記リングネジ3のローレット9とによって、前記リングネジ3の前記容器本体2に対する回転が停止されればよい。また、前記容器本体2のローレット8は後述する外容器30との係合にも使用する。
【0019】
さらに、前記リングネジ3を前記容器本体2の外周に配置した時に、前記リングネジ3と、前記容器本体2との間には隙間が生じるように互いの大きさを決定しており、これにより、前記リングネジ3は前記容器本体2に対して固定されることなく、下方へと自由に移動することができる。
【0020】
前記キャップ4は、図1に示すように、円形の頂面11および円筒形の側面12を有し、前記側面12の内周面には、図2に示すように、ネジ山13が形成されている。前記キャップ4のネジ山13は前記リングネジ3のネジ山10とネジ係合する。前記キャップ4を樹脂等を用いて成形することにより、輸送中に破れたり破損したりすることが無くなるので、レフィル容器1の気密性を確保し、安全に輸送することができる。
【0021】
前記レフィル容器1は、前記容器本体2の外周に前記リングネジ3を配置した状態で前記リングネジ3に前記キャップ4をネジ係合させると、図1(a)、図2(a)の状態となり、前記キャップ4と係合した前記リングネジ3は前記容器本体2から落ちることなく固定されており、前記容器本体2、前記リングネジ3および前記キャップ4が一体となる。このようにして前記キャップ4によって前記容器本体2の開口が密閉された状態となると、前記レフィル容器1の完成形となる。
【0022】
前記リングネジ3は、前記容器本体2との間に隙間を生じる大きさとすることにより、前記リングネジ3は前記容器本体2に対して固定されることなく、下方へと自由に移動できるようにしているが、その他の方法で前記リングネジ3を前記容器本体2に固定できない構造とすることも可能である。
【0023】
例えば、図3(a)に示すように、前記リングネジ3に1つの縦方向の切り欠きを設け、さらに、前記リングネジ3の内径を前記容器本体2外形よりも大きく形成し、弾性変形可能な材質により形成する。このような形態のリングネジ3は前記キャップ4を閉める時に前記容器本体2の外周面と接するように、径が小さくなるように変形させる必要がある。このような状態で前記リングネジ3を前記容器本体2の外周に配置して前記キャップ4とネジ係合させておくと、前記キャップ4を開けて前記キャップ4と前記リングネジ3のネジ係合を解除した時に、前記リングネジ3は自然に外側へと拡がるので前記容器本体2から落下して簡単に外れることができる。
【0024】
その他に、図3(b)に示すように、前記リングネジ3に2つの縦方向の切り欠きを設けて2分割とすることも可能である。この場合、前記キャップ4を開けて前記キャップ4と前記リングネジ3のネジ係合を解除すると、前記リングネジ3は2つに分解されて前記容器本体2から簡単に外れることができる。
【0025】
上述のように、本発明のレフィル容器1には、前記キャップ4を開けると、図1(b)、図2(b)に示すような状態となって、前記リングネジ3は前記容器本体2から外れるように構成している。これは、一度キャップ4を開けたレフィル容器1を再度前記リングネジ3を利用して前記キャップ4を閉めようとしたとしても、前記リングネジ3を前記容器本体2に固定することは出来ないので、そのままでは前記キャップ4を閉めることはできないようにするためである。このような構造を用いることにより、前記レフィル容器1は、流通途中でキャップ4を開けることができなくなるので、前記容器本体2に収容される物品の安全性を確保することができる。また、レフィル容器1を販売する側にとっても、利用者がレフィル容器1だけで使用するのを防止することが可能となる。
【0026】
前記レフィル容器1は、容器本体2に化粧料40等を収容し、前記キャップ4によって閉じられた状態で流通され販売される。利用者は使用済みのレフィル容器1を新しいレフィル容器1を交換する際に、図9,10に示すように、新しいレフィル容器1のキャップ4を開けて前記容器本体2内の化粧料40が使用できる状態にしてから、外容器30の中に新しいレフィル容器1をセットする。
【0027】
前記キャップ4を開ける方向に回転させると、前記キャップ4とネジ係合している前記リングネジ3が前記容器本体2に対して回転する場合があるが、前記リングネジ3のローレット9と前記容器本体2のローレット8によって前記リングネジ3の回転が停止され、その後、前記キャップ4と前記リングネジ3のネジ係合が解除されると、前記リングネジ3は前記容器本体2から下方へと移動し、前記容器本体2から落下する。これにより、前記レフィル容器1は化粧料等が収容された容器本体2だけの状態となるので、前記容器本体2を外容器30に入れて使用することができる。
【0028】
前記外容器30の内周面には、図9に示すように、多数の突起からなるローレット31が形成されており、前記外容器30のローレット31が内容器となる前記レフィル容器1の容器本体2のローレット8と係合して前記容器本体2が前記外容器30に固定される。そしてキャップ32を用いて前記外容器30を閉めると、図10(b)に示すように、新しい外容器30に新しい化粧料40が収容された状態となり、外容器30に収容された新しい化粧料40が使用できる状態となる。前記容器本体2の収容物を化粧料として説明しているが、その他の食品等を収容することも可能である。
【0029】
本発明のレフィル容器1は、上述のように、そのままの状態ではキャップ4を前記リングネジ3と係合させて前記容器本体2を閉めることができない。そこで、前記レフィル容器1の組立に使用する本発明のレフィル容器組立用治具20について説明する。
【0030】
図4に示すのが本発明のレフィル容器組立用治具20の斜視図である。前記レフィル容器組立用治具20は、前記キャップ4の内側に入る外周面、および、前記容器本体2が挿入される内周面からなる所定の厚みの側面21を有する治具である。さらに、前記側面21の上端部から上方に突出した2つの突出部22を設け、前記突出部22によって、前記リングネジ3を前記側面32の上端部で保持する構造となっており、前記リングネジ3を前記容器本体2の外周に固定し、前記リングネジ3と前記キャップ4がネジ係合できるようにするものである。
【0031】
前記突出部22は薄板形状で前記リングネジ3の外周面を押えて保持する形状となっているが、このような形状および個数に限定するものではなく、前記リングネジ3を前記側面21の上端部に一時的に保持することができればよい。例えば、前記側面21の上端部に複数の突起を設けて、前記リングネジ3の底面に前記突起が挿入される孔を形成する構造を用いて、複数の突起を突出部としてもよい。これにより、前記孔に前記突起を挿入することによって前記リングネジ3を前記側面21の上端部に固定することができる。
【0032】
前記レフィル容器組立用治具20を用いたレフィル容器1の組立方法について説明する。まず初めに、図5に示すように、前記レフィル容器組立用治具20の側面21の上端部に前記レフィル容器1のリングネジ3をセットし、前記突出部22で前記リングネジ3が動かないように保持する。次に、化粧料40等を収容した容器本体2を、前記レフィル容器組立用治具20にセットされた前記リングネジ3の内側に配置する。この時、前記容器本体2の鍔部7が前記リングネジ3の上端に保持される。これにより、図6図8(a)に示すように、前記リングネジ3が前記容器本体2の外周に配置された状態となる。
【0033】
その後、前記キャップ4を前記容器本体2の上から被せて、前記リングネジ3とネジ係合するように回転させると、前記キャップ4のネジ山13が前記リングネジ3のネジ山10と係合して、図7図8(b)に示すように、前記キャップ4によって前記容器本体2は密閉される。この時、前記リングネジ3が回転しないように前記レフィル容器組立用治具20で保持しなければならない。このようにして、前記キャップ4と前記リングネジ3のネジ係合が完了したら前記レフィル容器組立用治具20から前記レフィル容器1を取り外すと、図1(a)の状態となり、前記レフィル容器1の組立が完了する。
【0034】
このように、本発明のレフィル容器1はレフィル容器組立用治具20を用いると簡単に手作業で組み立てることができるので、シールを用いて密閉するレフィル容器に比べると、シールする機器等が不要となり、密閉作業も簡単になるので、レフィル容器を密閉するためのコストを大幅に削減することができる。
【0035】
以上のように、本発明のレフィル容器1およびレフィル容器組立用治具20を用いることで、レフィル容器1の気密性、安全性の向上が実現でき、また、簡単な作業で密閉することが可能となる。
【符号の説明】
【0036】
1 レフィル容器
2 容器本体
3 リングネジ
4 キャップ
5 側面
6 底面
7 鍔部
8,9 ローレット
10 ネジ山
11 頂面
12 側面
13 ネジ山
20 レフィル容器組立用治具
21 側面
22 突出部
30 外容器
31 ローレット
32 キャップ
40 化粧料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10