(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5782451
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】XUV波長範囲内で使用する横方向パターンを有する多層構造体の製造方法、及びこの方法によって製造されるBF構造体及びLMAG構造体
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20150907BHJP
G03F 1/24 20120101ALI20150907BHJP
G02B 1/02 20060101ALI20150907BHJP
B29C 59/02 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
H01L21/30 502D
G03F1/24
G02B1/02ZNM
B29C59/02 B
【請求項の数】11
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-543036(P2012-543036)
(86)(22)【出願日】2010年12月8日
(65)【公表番号】特表2013-513940(P2013-513940A)
(43)【公表日】2013年4月22日
(86)【国際出願番号】NL2010050832
(87)【国際公開番号】WO2011071380
(87)【国際公開日】20110616
【審査請求日】2013年11月18日
(31)【優先権主張番号】2003950
(32)【優先日】2009年12月11日
(33)【優先権主張国】NL
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503310327
【氏名又は名称】パナリティカル ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(72)【発明者】
【氏名】バイケルク,フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ファン・デル・ヴィール,ウィルフレッド・ヘラルド
(72)【発明者】
【氏名】ファン・デル・メール,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ヘヘマン,ペトロネラ・エメレンティアナ
【審査官】
植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−120607(JP,A)
【文献】
特開2003−100609(JP,A)
【文献】
特開平09−326347(JP,A)
【文献】
特開2006−019707(JP,A)
【文献】
特開2007−178793(JP,A)
【文献】
特開2008−053666(JP,A)
【文献】
特開2008−247022(JP,A)
【文献】
特開2009−164248(JP,A)
【文献】
特開2009−217061(JP,A)
【文献】
特表2009−516225(JP,A)
【文献】
特表2011−518060(JP,A)
【文献】
特表2012−518270(JP,A)
【文献】
神谷武志、小舘香椎子,半導体微細加工技術の光学素子作成への適用,応用物理,1984年,Vol.53, No.8,pp.714-718
【文献】
Rabah Benbalagh, et al.,LAMELLAR MULTILAYER AMPLITUDE GRATING AS SOFT-X-RAY BRAGG MONOCHROMATOR,NUCLEAR INSTRUMENTS & METHODS IN PHYSICS RESEARCH, SECTION A,2005年 4月11日,Vol.541, No.3,pp.590-597
【文献】
D. Haussler, et al.,QUANTITATIVE TEM CHARACTERIZATIONS OF LA/B4C AND MO/B4C ULTRATHIN MULTILAYER GRATINGS BY THE GEOMETRIC PHASE METHOD,MICROELECTRONIC ENGINEERING,2007年 2月15日,Vol.84, No.3,pp.454-459
【文献】
T. Tsarfati, et al.,REFLECTIVE MULTILAYER OPTICS FOR 6.7 NM WAVELENGTH RADIATION SOURCES AND NEXT GENERATION LITHOGRAPHY,THIN SOLID FILMS,2009年12月31日,Vol.518, No.5,pp.1365-1368
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20 − 7/24
G03F 1/24
B29C 59/02 −59/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)多層構造体を提供するステップであって、前記多層構造体が、タングステン及びシリコン(W/Si)、タングステン及び炭化ホウ素(W/B4C)、モリブデン及び炭化ホウ素(Mo/B4C)、ランタン及び炭化ホウ素(La/B4C)、クロム及び炭素(Cr/C)、鉄及びスカンジウム(Fe/Sc)、クロム及びスカンジウム(Cr/Sc)、ニッケル及び炭素(Ni/C)、並びにニッケル・バナジウム及び炭素(NiV/C)の層のスタックを含むグループから選択されるものである、多層構造体を提供するステップと、
(ii)前記多層構造体内に横方向三次元パターンを配置するステップと
を含み、波長範囲が0.1nmと100nmとの間の波長の電磁放射用の光学デバイス内で使用するためのラメラ多層振幅グレーティング(LMAG)構造体を有する光学グレーティングの製造方法であって、
前記三次元横方向パターンを配置するステップ(ii)が、ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)用の方法によって実現され、
前記ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)用の方法が、少なくとも、
(a)配置される前記横方向三次元パターンに対応するスタンプ・パターンを有するスタンプを提供するステップと、
(b)前記多層構造体に硬化性レジスト材料の層を加えるステップと、
(c)前記ステップ(b)に基づいて加えられる前記レジスト材料の層内に、前記スタンプを用いて前記スタンプ・パターンを配置して、前記材料を硬化するステップと、
(d)前記多層構造体内に前記横方向三次元パターンを形成する間に、前記スタンプ・パターンに基づいたレジスト材料によってカバーされない、又は少なくとも実質的にカバーされない材料を、前記多層構造体から取り除くステップと
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
ステップ(d)による前記材料の除去が、反応性イオン・エッチング(RIE)法に基づいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
ステップ(d)における前記材料の除去が、誘導結合プラズマ(ICP)によって実行されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
ステップ(d)における前記材料の除去が、ボッシュ・タイプのエッチング法に基づいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記多層構造体の表面からくさび形に拡大する形状が、ステップ(d)で前記多層構造体内に形成される前記横方向三次元パターンに与えられることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記多層構造体の表面からくさび形に狭くなる形状が、ステップ(d)で前記多層構造体内に形成される前記横方向三次元パターンに与えられることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
ステップ(b)に基づいて利用される前記レジスト材料が、硬化した状態では粘度が比較的小さいUV硬化性プラスチックであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記横方向パターンを配置するステップ(ii)の後に、前記三次元パターン上にカバー層を加えるステップ(iii)が続くことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
周期的横方向パターンを有する多層構造体を製造するための、上記請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法であって、周期のパターンが1μmよりも小さいことを特徴とする製造方法。
【請求項10】
前記多層構造体が、ホウ素(B)、炭化ホウ素(B4C)、炭素(C)、ケイ素(Si)及びスカンジウム(Sc)を含む第1のグループからの第1の材料の層と、元素の周期系のうちの第4周期、第5周期及び第6周期からの遷移元素のグループからの材料を含む第2のグループからの第2の材料の層とのスタックを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
ランタン及び炭化ホウ素(La/B4C)の層のスタックを含む多層構造体が、ランタン・ホウ化物(LaB)の層によって分離されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、波長範囲が0.1nmと100nmとの間の波長の電磁放射用の光学デバイス内で使用するための光学グレーティングの横方向パターンを有し、(i)多層構造体を提供するステップと、(ii)この多層構造体内に横方向パターンを配置するステップとを有する、多層構造体を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
0.1nmと10μmとの間の波長範囲は、硬X線範囲(0.1nmと10nmとの間の波長)と、文献ではEUV放射と呼ばれる波長が約13.5nmの範囲を含む、いわゆるXUV範囲(10nmと100nmとの間の波長)と、電磁スペクトルの軟X線範囲との放射を含む。
【0003】
このような光学グレーティングは、例えば、ナノリソグラフィーの技術分野の中で半導体回路の製造に利用される。
【0004】
このような光学グレーティングの特定の例は、いわゆるナノ・ブラッグ・フレネル(nano-Bragg-Fresnel)(BF)構造体であり、これは反射光学素子、ブラッグ構造体、回折光学素子、フレネル構造体の組み合わせを形成する。
【0005】
このような光学グレーティングの別の例は、ラメラ多層振幅グレーティング(lamellar multilayer amplitude grating)(LMAG)構造体であり、これはXUV波長範囲内のスペクトル分析用のモノクロメータで利用される。
【0006】
電子ビーム(EB)リソグラフィ及び深紫外(DUV)リソグラフィなどの、それ自体が周知の方法に基づいて、BF構造体やLMAG構造体を製造することが知られている。
【0007】
周知の方法では、寸法がナノメータ・スケールのナノ構造体を連続して生産するには重大な欠点がある。
【0008】
EBリソグラフィは比較的高価であり多大な時間を必要とし、電子ビームに照射される間のいわゆる近接効果やパラメータ変動の結果として、再現性の低下がもたらされる可能性がある。
【0009】
DUVフォトリソグラフィは、製造される構造体の解像度レベルが50nmより低いという基本的性質の問題に直面する。さらに、DUVフォトリソグラフィは、費用効率が高いのは極めて大規模な大量生産の場合だけである。
【0010】
両方の方法には、周期的な横方向パターンのラメラの幅が最小の数百ナノメータになり、一方周期が少なくとも1μmになるという欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、迅速で再現可能であり、費用効率が高い方法により、50nmよりも小さい独特な寸法で、多層構造体を製造する方法を提案することである。
【0012】
特定の目的は、ナノBF構造体又はナノLMAG構造体を製造するそのような方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前文(preamble)に記載された種類の方法を用いて、これらの目的は実現され、別の利点が得られる。この場合、本発明によれば、横方向パターンを配置するステップ(ii)は、ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)用の方法によって実現される。
【0014】
ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)を行う方法には、例えば、少なくとも、(a)配置される横方向三次元パターンに対応するスタンプ・パターンを有するスタンプを提供するステップと、(b)多層構造体に硬化性レジスト材料の層を加えるステップと、(c)ステップ(b)に基づいて加えられたレジスト材料の層内に、スタンプを用いてスタンプ・パターンを配置して、この材料を硬化するステップと、また(d)多層構造体内に横方向三次元パターンを形成する間に、スタンプ・パターンに基づいたレジスト材料によってカバーされない、又は少なくとも実質的にカバーされない材料を、多層構造体から取り除くステップとを含む。
【0015】
1つの実施形態では、金属層が、ステップ(b)の前又はステップ(c)に続いて、平坦であるか又は横方向パターンが付いている多層構造体上に付着形成され、実質的にエッチング・マスクとして利用される。
【0016】
本発明に基づいて提供されるスタンプは、例えば、Si又はSiO
2(石英)から製造され、スタンプ・パターンは、例えば、電子ビーム・リソグラフィー(EBL)またはレーザ干渉リソグラフィにより、それ自体が周知の方法に基づいて配置される。
【0017】
多層構造体から材料を取り除いて、ステップ(d)において多層構造体内に横方向三次元パターンを形成した後で、レジスト材料の層は溶剤を用いて除かれ、三次元パターンが付いた多層構造体は次の処理ステップを受けることができる。
【0018】
ステップ(d)における材料の除去は、誘導結合プラズマ(ICP)又はボッシュ・タイプのエッチング法による反応性イオン・エッチング(RIE)法に基づいて実行される。
【0019】
製造される多層構造体の仕様に基づいて、この方法の実施形態によれば、ステップ(d)で多層構造体内に形成される横方向三次元パターンは、多層構造体の表面から平行な拡張くさび形又は狭窄くさび形の形状に与えられる。
【0020】
ステップ(b)に基づいて利用されるレジスト材料は、好ましくは、硬化した状態では粘度が比較的小さいUV硬化性プラスチック、例えば、ポリメチル・メタクリレート(PMMA)である。
【0021】
製造される多層構造体の仕様によれば、本発明による方法の実施形態では、横方向パターンを配置するステップ(ii)の後に、三次元パターン上にカバー層を加えるステップ(iii)が続く。
【0022】
本発明は、前述された方法に基づいて製造された、周期が1μmよりも小さい周期的な横方向パターンを有する多層構造体にも関係する。
【0023】
本発明は、前述された方法に基づいて製造されたBF構造体にも関係する。この場合、多層構造体は、炭素(C)とケイ素(Si)とを含む第1のグループからの第1の材料の層と、元素の周期系の内の第4周期、第5周期及び第6周期からの遷移元素のグループからの材料を含む第2のグループからの第2の材料の層とのスタックを有する。
【0024】
1つの実施形態では、第2の材料の層は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、レニウム(Re)及びイリジウム(Ir)を含む遷移元素のグループから選択される。
【0025】
本発明によるBF構造体を使用することにより、0.1nmと100nmとの間の波長範囲の放射の波長の選択、集束及びコリメーションに適用できる光学素子が効率よく利用可能になる。このことは、横方向パターンがない従来技術の多層構造体を使うことでは実現できない。
【0026】
本発明は、上記の方法に基づいて製造されたLMAG構造体にさらに関連する。この方法では、多層構造体は、ホウ素(B)、炭化ホウ素(B
4C)、炭素(C)、ケイ素(Si)及びスカンジウム(Sc)を含む第1のグループからの第1の材料の層と、元素の周期系の内の第4周期、第5周期及び第6周期からの遷移元素のグループからの材料を含む第2のグループからの第2の材料の層とのスタックを有する。
【0027】
本発明によるLMAG構造体の実施形態では、多層構造体は、タングステン及びシリコン(W/Si)、タングステン及び炭化ホウ素(W/B
4C)、モリブデン及び炭化ホウ素(Mo/B
4C)、ランタン及び炭化ホウ素(La/B
4C)、クロム及び炭素(Cr/C)、鉄及びスカンジウム(Fe/Sc)、クロム及びスカンジウム(Cr/Sc)、ニッケル及び炭素(Ni/C)、並びにニッケル・バナジウム及び炭素(NiV/C)の層のスタックを含むグループから選択される。
【0028】
ランタン及び炭化ホウ素(La/B
4C)の層のスタックを含む多層構造体の実施形態では、ランタン及び炭化ホウ素の層は、拡散障壁として機能するランタン・ホウ化物(LaB)の層によって分離される。
【0029】
本発明によるLMAG構造体を使用することにより、0.1nmと100nmとの間の波長範囲の放射の波長の選択、集束及びコリメーションに適用できる光学素子が効率よく利用可能になる。このことは、横方向パターンがない従来技術の多層構造体を使うことでは実現できない。
【0030】
本発明は、図面を参照して、例示的な実施形態に基づいて以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明によるモノクロメータとしてのLMAG構造体1のアプリケーションの概略図である。LMAG構造体1は、層の周期dで互いに積み重ねられた薄い層3、4の多層構造体を上に有する、例えば、SiO
2の基板2によって形成される。この場合、前述された方法によれば、周期的な横方向構造体が、横方向の周期D及びライン幅ΓDで配置される。波長λ
0の(矢印5て示された)XUV放射のビームが、LMAG構造体1の表面に対して角度ψ
0でLMAG構造体1の表面に入射する。入射ビームは、LMAG構造体1によって、出射ゼロ次ビームI
0、1次ビームI
1、I
−1、2次ビームI
2、I
−2及び高次ビーム(図示せず)に回折される。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明によるLMAG構造体1を使用することにより、平坦な、さもなければ、横方向構造体がない多層構造体と同じものよりも分散が著しく低い(高解像度)モノクロメータを備えることができることが見出されている。この場合、LMAG構造体の反射率は、平坦な多層構造体の反射率と比べてわずかな程度しか減少していない。
【0033】
(実施例1)
図1によるLMAG構造体は、Laを含む120個の層3(層厚3.13nm、粗さ0.38nm)及びB
4Cを含む層4(層厚5.05nm、粗さ0.50nm)の周期的スタックから構成され、Siの基板上で横方向の周期性D=500nm及び線幅係数Γ=0.20である。LMAG構造体1の表面に角度ψ
0で入射する波長λ
0=6.7nmのXUV放射のビームは、その他の点では同一の横方向の構造体がない平坦な多層構造体を用いて実現された、分散係数0.24に相当する分散でゼロ次に反射されることが判明している。この場合、反射率は、この平坦な多層構造体と比べて11%しか減少しない。
【0034】
(実施例2)
図1によるLMAG構造体は、Crを含む150個の層3(層厚2.125nm、粗さ0.312nm)及びCを含む層4(層厚4.048nm、粗さ0.338nm)の周期的スタックから構成され、Siの基板上で横方向の周期性D=300nm及び線幅係数Γ=0.33である。LMAG構造体1の表面に角度ψ
0で入射する波長λ
0=4.5nmのXUV放射のビームは、その他の点では同一の横方向の構造体がない平坦な多層構造体を用いて実現された、分散係数0.34に相当する分散でゼロ次に反射されることが判明している。この場合、反射率は、この平坦な多層構造体と比べて5%しか減少しない。
【0035】
(実施例3)
図1によるLMAG構造体は、Wを含む400個の層3(層厚0.715nm、粗さ0.248nm)及びSiを含む層4(層厚1.185nm、粗さ0.384nm)の周期的スタックから構成され、Siの基板2上で横方向の周期性D=400nm及び線幅係数Γ=0.25である。厚さが2nmのSiO
2のカバー層が、構造体に加えられる(
図1には示されていない)。LMAG構造体1の表面に角度ψ
0で入射する波長λ
0=2.4nmのXUV放射のビームは、その他の点では同一の横方向の構造体がない平坦な多層構造体を用いて実現された、分散係数0.25に相当する分散でゼロ次に反射されることが判明している。この場合、反射率は、この平坦な多層構造体と比べて15%しか減少しない。