【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明によるシステムは、有利には、効果的解決策が提供され、かつ従来技術のデバイスの欠点が軽減されることができるようにする。
【0028】
この目的のために、本発明の様態の1つが、少なくとも1つの処理水供給地点と、少なくとも1つの浄水の利用地点と、少なくとも1つのポンプ手段と、UVによる滅菌用ゾーンを規定するUV放射による滅菌のための少なくとも1つの手段と、少なくとも1つの濾過手段とを備える水流用閉ループを備える処理水浄化システムであって、
UVによる滅菌用ゾーンは、供給地点と、さらに、ループ内を流れる方向に、供給地点の上流に位置する少なくとも1つの浄水抽出地点とを備えること、ならびに抽出地点も供給地点も、UV滅菌ゾーンのセクタ内に位置し、前記セクタは、UV滅菌ゾーンの2つの他のセクタにより、ループを滅菌ゾーンに接続する2つの地点から分離されることを特徴とするシステムに関する。
【0029】
浄水の抽出地点は、一般に少なくとも1つの抽出手段に結合される。浄水の抽出地点はまた、以下で説明されるように、ループ内の水の再循環を作り出すために役立つ場合があり、この再循環は、ループに供給する他の手段である。
【0030】
UVによる滅菌手段は、一般にUVランプである。ほとんどの場合、UV滅菌ゾーンは、UVランプを含むエンベロープまたはケーシングを備えるデバイスである。このデバイスは、典型的には、その長さにわたり4つの接続地点を装備し、それにより、3つの滅菌セクタの範囲を定める。ほとんどの場合、UV放射滅菌ゾーンは、ループ内を水が流れる方向に、利用地点の上流に位置する。
【0031】
ポンプ手段は、一般に少なくとも1つのポンプである。
【0032】
濾過手段は、一般に少なくとも1つのフィルタであり、好ましくは、利用地点の上流にあり、かつ利用地点に非常に近い、微細孔フィルタまたは限外濾過フィルタなどの最終フィルタである。
【0033】
ループを滅菌ゾーンに接続する2つの地点は、一般に上流地点(M)および下流地点(V)であり、上流の接続地点は、ループ内を水が流れる方向に、下流の接続地点に先行する。
【0034】
したがって、本発明は、二次流動ループを生じさせることを巧に可能にし、二次流動ループ内部には、UV滅菌ゾーン内の異なるセクタの構成および位置、ならびに抽出地点および供給地点の構成および位置によって、不感帯も、細菌汚染に対して保護されていない処理水供給回路への連結も存在しない。二次ループ内を流れる水が、詳細には逆汚染または相互汚染を回避しながら、非常に低いレベルの細菌汚染(ループ内で1CFU/mL未満、および利用地点で100CFU/L未満)に保たれることを可能にするのは、浄水流ループと、供給回路との間の境界、または再循環する処理水用回路との間の境界にさえ位置する、連続動作状態にある(スイッチが入った)UV障壁の存在である。
【0035】
本発明によれば、「処理水」は、一次ループの水を処理する方法による水を意味し、「浄水」は、二次ループの水を浄化する方法により処理された水を意味する。
【0036】
さらに、「汚染除去」は、存在する場合がある生きた成分または発熱性成分を除去する行為を意味する。この行為は、一般に特定の時間に実施される。本発明に関連して、「UVによる滅菌」は、一般に連続動作で、1回または複数回の紫外線放射によって、生きた要素を破壊する行為を意味するために使用される。
【0037】
最後に、本発明によれば、「浄化」は、微粒子状、イオン状、有機の、または生きている場合がある汚染物質の除去を意味する。当業者に公知であるように、浄化技法は、汚染物質のタイプに従って非常に異なってもよい、すなわち、逆浸透(イオンまたは有機の汚染物質に対して)、イオン交換樹脂(イオン汚染物質に対して)、活性炭(有機汚染物質に対して)、濾過(粒子および/または生きた汚染物質に対して)、限外濾過(生きた汚染物質および/または細菌の副産物および/または発熱物質に対して)、UV(紫外線放射が、ほとんどの場合に当てはまる254nmである場合、生きた汚染物質に対して、および紫外線放射が185nmである場合、有機汚染物質に対して)であってもよい。
【0038】
本発明による浄水流用閉ループはまた、二次ループ、またはより簡単に本明細書ではループと呼ばれる。本発明によるシステムは、このループ内を水が連続的に流れるように設計された、真の閉ループシステムである。ループ内を流れループの中に入る水が常に滅菌ゾーンを通り過ぎるとき、ループ内を流れる水は連続的に浄化される。
【0039】
本発明に関連して、抽出地点でループからの浄水の抽出が少なくとも1回行われる。また、必要に応じて、水の補充が提供されてもよく、この水は、滅菌ゾーン内を通過することにより滅菌される。また、最後に、好ましくは別個の時間に、浄水の抽出を行い、この同じ抽出地点で水の補充を提供することが可能である。したがって、ループに供給する処理水の流動と、利用者により抜き取られる水の流動の両方に応じて、異なる可能性が使用される。
【0040】
ループ内の流動は、一般に、利用者により望まれる浄水の流動より多い、または等しい。利用者により抽出される水の流動は、一般に変わりやすく、順序づけられてもよい。
【0041】
ループに供給するために、本発明によるシステムに入る処理水の生産速度は、分配される浄水の流動と等しくても、これより大きくてもよい。この場合、過剰に生産された処理水が、本発明によれば、一般に、貯蔵場所の中に置かれる、またはたとえば処理水の生産用回路の中に再循環させられる。
【0042】
ループに供給するために、本発明によるシステムに入る処理水の生産速度はまた、一般に、分配される浄水の流動より少なくてもよい。この場合、一般に、本発明の一実施形態によれば、システムにより浄化され、貯蔵場所の中に置かれた水を追加することにより、ループに供給する水の流動を増大させることが可能である。その後補充として使用することができる、たとえばタンク内の貯蔵場所の中に過剰な浄水を置くことがこのように可能であることは、本発明によるシステムの好ましい実施形態の1つの利点の1つである。
【0043】
貯蔵場所の中に水を置くことは、処理水の供給地点と異なる、UV滅菌ゾーン内の抽出地点で実施され、浄水が過剰モードであれ、補充モードであれ、滅菌されることができるようにする。
【0044】
したがって、水抽出地点により、貯蔵場所の中に置くための過剰な浄水を、ループに供給する浄水であろうとなかろうと、タンクに、および/または処理水生産システムの入口に経路設定することが可能になる。
【0045】
第1の実施形態によれば、抽出地点は、浄水が滅菌ゾーンのセクタ内をあらかじめ通過して、貯蔵場所の中に、一般に少なくとも1つのタンクの中に置かれることが可能になるように適合され、タンクの細菌汚染の可能性を低減する。したがって、本発明によるシステムは、少なくとも1つの貯蔵タンクをさらに備える。このようなタンクは、一般に大気に対して開放され、抽出手段により供給されることができる。これにより、有利には、ループが大気に接続されることが可能になる。したがって、タンク内の浄水が大気に接続されることにより、有利には、ほとんどの場合、ループの濾過手段のパージングにより得られる、滅菌ゾーン内を流れるどんな残留ガスも大気に吐き出すことが可能になる。
【0046】
このような場合、好ましくは、システムは、タンクのUV滅菌用の、好ましくは前記タンク内部に置かれた、またはさらにはタンク内に沈められた少なくとも1つの追加手段を備える。この追加の滅菌手段は、タンクの少なくとも一部の中に潜在的に存在する液体だけでなく、この液体から生じる凝結により潜在的に汚染される、タンクの沈められていない壁も滅菌するように適合される。
【0047】
第2の実施形態によれば、抽出地点は、水が、処理水生産システム内で、好ましくは本発明によるシステムに供給する一次回路内で、少なくとも部分的に再循環させられることが可能になるように適合される。これは、滅菌ゾーンのセクタ内を先行して通過して実施され、これにより、一次回路の細菌汚染の可能性が低減される。この場合、本発明によるシステムは、抽出手段により供給され、かつ少なくとも1つの処理水生産システムに供給するように適合されることができる、少なくとも1つの再循環パイプを備える。
【0048】
有利には、本発明によれば、流動ループは、好ましくは、UV滅菌ゾーン内の異なるセクタの構成および位置、ならびに抽出地点および供給地点、ならびに任意選択で利用地点の構成および位置によって、不感帯も、細菌汚染に対して保護されていない処理水供給回路への連結もなく、UVゾーンは、浄水流ループ(二次回路)と供給回路(一次回路)との間の境界に位置する、連続動作状態にあるUV障壁であり、これにより、二次ループ内を流れる水がループ内で1CFU/mL未満、および利用地点で100CFU/L未満という非常に低いレベルの細菌汚染に保たれることが可能になる。
【0049】
本発明によれば、抽出手段はまた、先行する第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせることにより、タンクに供給するのにも、処理水生産システムに供給するのにも役立つ場合がある。
【0050】
ポンプ手段および濾過手段は、一般に、供給地点から抽出地点に進むループ部分で、好ましくは供給地点から利用地点に進むループ部分で、ループ内を水が流れる方向に、ループ上に連続的に配置される。
【0051】
したがって、本発明は、二次流動ループを生じさせることを巧に可能にし、二次流動ループ内部には、UV滅菌ゾーン内に3つの異なる滅菌セクタを生成することによって、不感帯も、細菌汚染に対して保護されていない処理水供給回路への連結も存在しない。
【0052】
ループ上に置かれた各滅菌手段、およびおそらくはタンク上および/またはタンク内に置かれてもよい追加の滅菌手段は、一般に、少なくとも1つのUVランプ、つまり、水銀灯、または放電ランプ(たとえば、キセノンランプ)、または少なくとも1つのLED(発光ダイオード)を備える。滅菌手段は、殺菌特性を有する紫外線放射を放出する。本発明によれば、滅菌手段は、一般に、処理水用の(一次)生産回路と、浄水用の(二次)回路またはループとの間を、本質的に細菌であるバイオ汚染物質が通過するのを防ぐための連続的障壁を生成するために連続動作状態にある(スイッチが入れられる)。
【0053】
さらに、二次ループの流体と処理水生産回路の間の交換が、UV滅菌ゾーン内で常に行われるので、逆汚染および相互汚染は、典型的には起こり得ない。これは、本発明の利点の1つである。
【0054】
滅菌ゾーンのセクタの構成はまた、有利には、ループ内を流れる流体の冷却を可能にする。正確に言えば、流体は、UVランプにより放散させられるエネルギーにより、典型的には細菌の成長に不利な25〜40℃に加熱される。本発明によれば、この流体は、有利には、セクタの少なくとも1つの中で、供給水と混合することにより冷却される。
【0055】
その結果、本発明によれば、従来技術よりはるかに少ない頻度で、典型的にはほんの半年から1年ごとに、熱水または化学製品を通過させることにより、ループを除染することが可能である。
【0056】
ポンプ手段は、ほとんどの場合ポンプである。さらに、ポンプ手段は、好ましくは、ループ上に存在する停止手段に結合され、前記停止手段は、好ましくは逆止め弁(または安全弁)である。ポンプ手段により、有利には、所望の量の浄水が利用地点で提供され、濾過および流体回路の構成要素に特有の水頭損失を補償することにより閉流動ループ内部の流れを維持することが可能になる。
【0057】
濾過手段は、一般にフィルタ構成要素またはフィルタであり、ほとんどの場合、好ましくは、少なくとも1つの膜を備えるアブソリュートフィルタ、たとえば、孔径0.22μmまたは0.1μmの膜を備えるフィルタである。このフィルタは、好ましくは、利用地点に位置する。このフィルタは、好ましくは、ループに連結された、パージングパイプである迂回パイプに結合される。フィルタが膜を備えるとき、前記パイプは、ループ内を水が流れる方向に、膜の上流に位置する。
【0058】
濾過手段が膜を備えるフィルタであるとき、濾過手段は、一般に、ループに接続するための2つのパイプを備える。第1の接続パイプは、一般に濾過膜の上流に位置する。第1の接続パイプにより、ループ内を流れる浄水全体が、利用地点からの抜き取りが終了したときに、膜を水で洗い流すことが可能になり、これにより、有利には、この膜の上流または膜上の水の死容積を除去し、ループから戻っている、ループの下流側に一般に連結された第2の接続パイプにより再度出て、膜に存在するどんな残留ガスもパージング可能にする、すなわち自動排出可能にする。
【0059】
濾過手段は、好ましくは、浄化水分配ループ上の分水路上に位置する。これにより、有利には、ループと利用地点の間の完全な分離が可能になる。濾過手段はまた、ループ上のインラインに位置してもよく、水はループ内を流れ、フィルタを通過し、利用地点は、フィルタの下流のループ上に位置する。それにもかかわらず、このような場合、利用地点は、たとえば膜によりループから分離されず、抜き取る地点で水の逆汚染のリスクが存在する。
【0060】
利用地点は、一般に、濾過手段の場所に、さらにより好ましくは、濾過手段上に位置する。この場合、濾過手段は「最終」と呼ばれる。フィルタが膜フィルタであるとき、利用地点は、好ましくは、膜の下流に位置する。
【0061】
本発明によれば、システムは、少なくとも1つの膜を備える限外濾過フィルタであることが好ましい追加の濾過手段をさらに備えてもよい。この限外濾過フィルタは、本発明によれば、カットオフしきい値が一般に1,000Da〜1,000,000Daまで変化する膜を備えるフィルタとして規定される。カットオフしきい値は、求められる性能に従って当業者により選択される。この限外濾過フィルタは、一般に、溶解されても、されなくてもよい、流体中に存在する分子を保持し、分子量は膜の選択のための、保持力の決定要因を構成する。本発明に関連して、保持力しきい値は、一般に浄水の発熱物質除去を可能にするように選択される。
【0062】
濾過手段はまた、特有の0.1μmまたは0.22μm最終フィルタの特性と限外濾過フィルタの特性を組み合わせる、正に帯電したアブソリュートフィルタであってもよい。正確に言えば、濾過手段の正電荷が、親和力により発熱物質の吸収を可能にする。このフィルタは、おそらくは、追加の濾過手段が存在しなくても濾過手段の役割を果たす場合がある。
【0063】
追加の濾過手段は、好ましくは、ポンプ手段の下流かつ濾過手段の上流に、迂回パイプが追加の濾過手段を滅菌ゾーンの上流に位置するループの地点に連結するように位置する。この迂回パイプは、一般に、ガスをパージするためのパイプであり、追加の濾過手段が少なくとも1つの膜を備えるフィルタであるとき、1つまたは複数の膜の上流を滅菌ゾーンの上流に位置するループの地点に連結する。
【0064】
したがって、本発明の好ましい一実施形態によれば、追加の濾過手段は、一般に濾過手段(追加の濾過手段が膜フィルタであるとき、膜の上流に位置する地点にある)と、利用地点の下流かつUV滅菌ゾーンの上流に位置するループの地点を連結する、パージングパイプである迂回パイプをさらに備える。
【0065】
有利には、この迂回パイプは、存在する残留ガスをパージする、つまり、排出することを可能にする。
【0066】
この迂回パイプが存在することにより、自動パージングが実施されることが可能になり、このことは、非常に有利である。実際には、既存の浄化システムにより、手作業によるパージングだけが行われることが可能になる。しかしながら、この手作業によるパージング動作は、詳細には利用者が資格のある技術者ではないとき、行うことが困難である。
【0067】
迂回パイプは、一般に、ガスの排出が、前記パイプ内のより低い流量の水で効果的に実施され、ループから排出されるように構成される。これは、一般に、パイプの壁上にバイオフィルムがどのように形成することも回避するために、ループに属する異なるパイプ内で適切な線速度を維持することを意味する。
【0068】
したがって、迂回パイプは、一般に、好ましくは、濾過手段または追加の濾過手段内に含まれるどんな残留ガスも、この迂回パイプを介して通過する水により移送され、それにより、大気に、たとえばタンク内にこのガスを排出するように構成される。本発明に関連してそれほど好ましくないが、迂回パイプが、同じく、どんな残留ガスも、同じく迂回パイプの中に部分的に排出されることができるようなものとすることも可能である。この場合、迂回パイプは、少なくとも1つのガス排出手段を備える。迂回パイプ内の流動は、有利には、たとえば、制限する手段を使用することにより、または迂回パイプを構成する管の直径を低減することなどにより、制限されてもよい。
【0069】
好ましくは、本発明によれば、本発明のシステムのすべての濾過手段の完全性が、稼動前に100%まで試験された。
【0070】
一実施形態では、本発明によるシステムは、一般に、ループ内を流れる水を加熱するように適合された、ループの少なくとも1つの部分を加熱するための少なくとも1つの手段を備える。この加熱手段は、たとえば、UVランプを含むステンレス鋼のケーシングによりUV滅菌ゾーンが構成されるとき、たとえば、UV滅菌手段を取り囲む加熱スリーブであってもよい。加熱手段は、抵抗タイプの加熱素子であってもよい。最も一般的には、このような素子は沈められ、ループ上に位置する。加熱手段はまた、ループ上に位置する少なくとも1つの加熱素子により構成されてもよい。この加熱手段により、有利には、所定のサイクルを使用して、典型的には85℃より高い温度の熱水でループを除染することが可能になる。
【0071】
本発明によれば、本発明によるシステムの一部が、より具体的には濾過手段および隣接する回路構成要素を備えるループの一部が、1組の消耗できる構成要素であることがさらに好ましい。本発明によれば、「消耗できる構成要素」は、性能が特定の寿命に対して、または利用地点での、生産された/分配された浄水の特定の容積に対して適格である使い捨ての構成要素を意味する。
【0072】
消耗できる構成要素は、一般に、濾過手段および隣接するパイプにより構成される。
【0073】
1組は、一般に単一の部分を形成し、可能である場合には、照射または他の技法により無菌の、または除染された状態で1組のパッケージングで配送される。これにより、単純な機械的接続手段を使用して、消耗できるこの1組を迅速かつ簡単に変えることが可能になり、ループの、または1つもしくは複数の濾過構成要素の、汚染のリスクが低減される。1組は、その使用期間中の1組の性能の完全性を保証するためには、寿命が限られている、または水処理能力が限られている。1組はまた、1組がループ上に存在することが解析され、かつ1組の寿命または処理水の容積を追跡することが可能になる検出および認識のための手段を備えてもよい。検出手段は、RFIDタグ、バーコード、メモリ回路、または光学的もしくは機械的な偏光子もしくは他の手段の形をとってもよい。
【0074】
本発明による水浄化システムに供給する処理水生産システムは、一般に、イオン交換樹脂タイプまたは電気脱イオン化モジュールの脱イオン化ステップが加えられてもよい逆浸透処理デバイスを備える。
【0075】
生産された処理水は、ループ内で供給地点に処理水が到達したときに滅菌ゾーンの中に流れ込み、これにより、有利には、ループ内に処理水が到達したときに処理水の細菌汚染を著しく低減することが可能になる。
【0076】
有利には、本発明によるシステムにより、処理水の、および浄水の、微生物による相互汚染を回避することが可能になる。
【0077】
水処理システムの水およびエネルギーの消費を低減するため、および/または2回の抜き取る動作の間に長期間ループ内で水の温度が上昇するという問題を回避するため、処理水生産システムだけでなくループの分配ポンプも停止することがときどき必要である。しかしながら、本発明による滅菌ゾーンの滅菌手段は、一般に、処理水生産回路とループの間の障壁を動作状態に保つために、連続的に動作状態になければならない。さらに、ループ内の生産および循環の中へ戻す規則的サイクルを提供して、システムを構成する水処理構成要素および流体回路内のバイオフィルムの形成および微生物の成長を回避することが有利である場合がある。実際には、本発明による滅菌手段をほとんどの場合構成するUVランプは、一般に連続的に作動している。
【0078】
したがって、本発明による浄化システムにより得られる浄水に含まれる細菌、細菌の副産物、およびバイオ汚染物質のレベルは、水生産の限界を設定するAAMI(Association for the Advancement of Medical Instrument、医療器具開発協会)およびEP(「European Pharmacopeia(欧州薬局方)」)の仕様に適合する:
・AAMI RD62:2006年による血液透析用の純水:微生物についてはミリリットルあたり200CFU未満、および発熱物質についてはミリリットルあたり2EU、
・AAMI RD52:2004年による超純水:微生物についてはリットルあたり100CFU未満、および発熱物質についてはミリリットルあたり0.03EU、
・EPによる純水:微生物については100CFU/L未満、および発熱物質については0.25EU/mL、および
・EPによる超純水:微生物については100CFU/L未満、および発熱物質については0.03EU/mL。
【0079】
本発明はまた、本発明によるシステムの任意の使用法に関する。
【0080】
したがって、本発明は、このようなシステムを使用する方法であって、方法は、閉水流ループ内に処理水流を作るステップを備える、処理水を浄化する方法からなり、処理水は少なくとも1つの供給するステップ中に供給地点により入り、前記浄化するステップは、好ましくは精密濾過ステップである少なくとも1つのフィルタリングするステップと、少なくとも1つの滅菌手段により滅菌する少なくとも1つのステップとを備え、方法から生じる流出する浄水は、フィルタリングするステップの場所で抽出される方法であって、
前記方法は、ループ内を水が流れる方向に、フィルタリングするステップの下流に位置する抽出地点で、ループ内を流れる水の一部を抽出する少なくとも1つのステップを備えること、
および滅菌するステップは、抽出地点の上流に位置するセクタ内、抽出地点の下流かつ供給地点の上流に位置するセクタ内、および供給地点の下流に位置するセクタ内で、ループ内を流れる水に対して連続的に実施されることを特徴とする方法に関する。
【0081】
有利には、本発明による処理水を浄化する方法は、閉流動ループが、好ましくは、UV滅菌ゾーン内の異なるセクタの構成および位置、ならびに抽出地点および供給地点、ならびに任意選択で使用する地点の構成および位置によって、不感帯も、細菌汚染に対して保護されていない処理水供給回路への連結もないようなものであり、UVゾーンは、浄水流ループ(二次回路)と供給回路(一次回路)との間の境界に位置する、連続動作状態にあるUV障壁であり、これにより、二次ループ内を流れる水がループ内で1CFU/mL未満、および利用地点で100CFU/L未満という非常に低いレベルの細菌汚染に保たれることが可能になる。
【0082】
本発明による方法は、好ましくは、連続的に行われる、つまり、水はループの中を連続的に流れる。ループ内を流れループの中に入る水が滅菌ゾーンを通り過ぎるとき、ループ内を流れる水は連続的に浄化される。利用者は、自分の必要に従って、水を連続的に、または不連続に抜き取る。
【0083】
濾過ステップは、少なくとも1つの濾過手段により、好ましくは膜フィルタにより実施される。このような場合、好ましい一変形形態によれば、方法は、1つまたは複数の濾過ゾーンから得られるどんな残留ガスも、大気に自動的に吐き出されるようなものである。
【0084】
好ましくは、抽出するステップは、貯蔵場所の中に、典型的には大気に対して開放された少なくとも1つのタンクの中に置く少なくとも1つのステップに結合される。
【0085】
この場合、好ましい一実施形態によれば、方法は、ループの抽出地点で貯蔵場所の中に置かれた水の一部をループの中に環流させる(すなわち、流れさせる)少なくとも1つのステップをさらに備える。この環流により、一般に、ループの利用地点で十分な流量を保証するために補充水が提供されることが可能になる。
【0086】
本発明による方法は、ループ内を流れる水を加熱する少なくとも1つのステップを備えてもよい。このステップは、一般に、除染サイクル中に熱水を、つまり、一般に85℃より高い温度で通過させることにより浄水回路の除染の役に立つ。
【0087】
本発明による方法は、好ましくは限外濾過ステップである少なくとも1つの追加のフィルタリングするステップを備えてもよい。
【0088】
この場合、本発明による方法は少なくとも2つのフィルタリングするステップを備え、方法から生じる流出する浄水は、2つのフィルタリングするステップの一方の場所で抽出される。好ましくは、第1のフィルタリングするステップは限外濾過ステップである。好ましくは、第2のフィルタリングするステップは精密濾過ステップである。
【0089】
好ましい一実施形態によれば、方法は、ループ内を流れる水の一部をループから分水路内を流れさせることにより、少なくとも1つのパージするステップを備える。水をこのように流れさせることにより、一般に、このパージするステップでどんな残留ガスも排出することが可能になる。水のこの部分は、一般に、ループ内の総流動のわずかなパーセンテージを表し、流動の主要な部分はループ内で行われる。
【0090】
好ましくは、このパージするステップは、フィルタリングするステップで実施される。これにより、有利には、どんな残留ガスの排出も可能になる。このパージするステップは、一般に、連続的に実施され、どんな残留ガスも、フィルタリングするステップとの関連で大気に排出される。濾過手段が、少なくとも1つの膜を備えるフィルタであるとき、このパージするステップは、一般に、フィルタの1つまたは複数の膜の上流にある特定の出口への分水路により実施される。このパージするステップにより、有利には、システム内に存在する空気の排出が可能になる(溶解したガス、および濾過手段内に捕獲された空気により、フィルタリングするステップが実施されることが可能になる)。
【0091】
好ましい一実施形態では、本発明による方法は、ループ内を流れるどんなガスも大気に排出する少なくとも1つのステップを備える。一般に、ガスは、1つまたは複数のフィルタリングするステップの上流側から得られる。好ましくは、このステップは、タンクを使用することにより実施される。
【0092】
本発明は、以下の添付図面に照らしてよりよく理解されよう。