【実施例】
【0014】
(実施例1)
C.I.ソルベントブルー5とドデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸との造塩体 20.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 50.0部
フェニルセロソルブ 25.4部
フォスファノールLB400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、活性剤、東邦化学工業(株)製) 1.5部
ナイミーンL201(ポリエチレングリコール−1ラウリルアミン、日油(株)製)
1.0部
ニッコールHCO−10(ポリオキシエチレン(10)硬化ひまし油、日光ケミカルズ(株)
製) 0.7部
エスレックBH−3(ポリビニルブチラール、積水化学工業(株)製) 1.3部
IPA−ST−L(オルガノシリカゾル、平均粒子径40〜50nm、日産化学工業(株)製) 0.1部
上記成分を70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0015】
(実施例2)
クロモフタールブルーA3R(C.I.ピグメントブルー60、Ciba社製)5.0部
C.I.ソルベントブルー5とドデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸との造塩体 15.0部
3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール 48.7部
フェニルセロソルブ 13.0部
ジョンクリル678(スチレン−アクリル酸共重合体、ジョンソンポリマー(株)製)
10.0部
ポリビニルピロリドン K−90(増粘剤、日本触媒(株)製) 2.5部
ニッコール HCO−5(ポリオキシエチレン(5)硬化ひまし油、活性剤、日光ケミカルズ(株)製) 4.0部
フォスファノールLP710(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)製) 1.0部
アミート105(ポリオキシエチレンココナットアミン、(株)花王製) 0.5部
EG−ST−ZL(オルガノシリカゾル、平均粒子径70〜100nm、日産化学工業(株)製) 0.2部
MIBK−ST(オルガノシリカゾル、平均粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)
製) 0.1部
上記成分のうち、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールの全量と、ジョンクリル678の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからクロモフタールブルーA3Rの全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0016】
(実施例3)
LIONOL BLUE FG−7330(C.I.ピグメントブルー15:3、東洋インキ製造(株)製) 3.0部
C.I.ソルベントブルー5とドデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸との造塩体 12.0部
SPILON RED C−BH(C.I.ベーシックバイオレット10の造塩化合物、保土谷化学工業(株)製) 2.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 42.3部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 24.8部
SMA1440(スチレン−マレイン酸共重合体、川原油化(株)製) 2.0部
フォスファノールLB400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、活性剤、東邦化学工業(株)製) 1.5部
ナイミーンL201(ポリエチレングリコール−1ラウリルアミン、日油(株)製)
1.0部
エスレックBH−3 0.8部
エマノーンCH−25(ポリオキシエチレン(25)硬化ひまし油、花王(株)製)
10.0部
IPA−ST(オルガノシリカゾル、平均粒子径 10〜15nm、日産化学工業(株)
製) 0.4部
PMA−ST(オルガノシリカゾル、平均粒子径 10〜15nm、日産化学工業(株)
製) 0.1部
上記成分のうち、エチレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルの全量と、SMA1440の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからLIONOL BLUE FG−7330の全量を加えダイノーミルで直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0017】
(実施例4)
HOSTAPERM BLUE P−BFS(C.I.ピグメントブルー15:3、クラリアントジャパン(株)製) 8.5部
C.I.ソルベントブルー5とドデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸との造塩体 3.5部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 51.5部
フェニルセロソルブ 18.0部
エスレックBL−1 1.6部
エスレックBH−3 2.4部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成工業(株)製) 8.5部
フォスファノールLB400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、活性剤、東邦化学工業(株)製) 1.5部
ナイミーンL201(ポリエチレングリコール−1ラウリルアミン、日油(株)製)
1.0部
ニッコールHCO−10 3.5部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからHOSTAPERM BLUE P−BFSの全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0018】
(実施例5)
クロモフタールブルーA3R 5.0部
C.I.ソルベントブルー5とドデシル(スルホフェノキシ)ベンゼンスルホン酸との造塩体 15.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 50.0部
フェニルセロソルブ 20.84部
ヒタノール1501(フェノール樹脂、日立化成工業(株)製) 2.0部
エスレックBL−1 1.6部
エスレックBH−3 0.4部
フォスファノールLB400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、活性剤、東邦化学工業(株)製) 1.5部
ナイミーンL201(ポリエチレングリコール−1ラウリルアミン、日油(株)製)
1.0部
エマノーンCH−80(ポリオキシエチレン(80)硬化ひまし油、花王(株)製)
2.5部
IPA−ST−ZL(オルガノシリカゾル、平均粒子径70〜100nm、日産化学工業(株)製) 0.1部
MEK−ST(オルガノシリカゾル、平均粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)製)
0.05部
IPA−ST−UP(オルガノシリカゾル、平均粒子径9〜15nm(鎖状)、日産化学工業(株)製) 0.01部
上記成分のうち、ジエチレングリコールモノメチルエーテルの全量と、エスレックBL−1の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからクロモフタールブルーA3Rの全量を加えダイノーミル(ビーズミル、(株)シンマルエンタープライズ製)で直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0019】
(実施例6)
実施例1においてニッコールHCO−10の量を0.15重量%に減じその分ジエチレングリコールモノメチルエーテルを加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0020】
(比較例1)
実施例1においてHCO−10を抜いてその分ジエチレングリコールモノメチルエーテルを加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0021】
(比較例2)
実施例2においてHCO−5を抜いてその分ニッコールBB−5(POE(5)ベヘニルエーテル、日光ケミカルズ(株)製)を加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0022】
(比較例3)
LIONOL BLUE FG−7330(C.I.ピグメントブルー15:3、東洋インキ製造(株)製) 3.0部
Neo Super Blue C−555(C.I.ソルベントブルー44,中央合成(株)製) 6.0部
カヤラスターコイズブルーGL(C.I.ダイレクトブルー86日本化薬(株)製)
6.0部
SPILON RED C−BH(C.I.ベーシックバイオレット10の造塩化合物、保土谷化学工業(株)製) 2.0部
ジエチレングリコールモノメチルエーテル 42.9部
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル 24.45部
SMA1440(スチレン−マレイン酸共重合体、川原油化(株)製) 2.0部
フォスファノールLB400(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、活性剤、東邦化学工業(株)製) 1.5部
ナイミーンL201(ポリエチレングリコール−1ラウリルアミン、日油(株)製)
1.0部
エスレックBH−3 0.8部
エマノーンCH−25(ポリオキシエチレン(25)硬化ひまし油、花王(株)製)
10.0部
DMAC−ST−ZL(オルガノシリカゾル、平均粒子径70〜100nm、日産化学工業(株)製 0.05部
PGM−ST(オルガノシリカゾル、平均粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)
製) 0.2部
NPC−ST−30(オルガノシリカゾル、平均粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)製) 0.1部
上記成分のうち、エチレングリコールモノメチルエーテルとエチレングリコールモノイソプロピルエーテルの全量と、SMA1440の全量を70℃で攪拌、混合溶解した後、これを室温まで放冷してからLIONOL BLUE FG−7330の全量を加えダイノーミルで直径0.3mmのジルコニアビーズを用い10回通しを行い青色のペーストを得た。
次いで、このペーストに残りの材料の全量を加え、70℃で3時間攪拌してボールペン用油性インキを得た。
【0023】
(比較例4)
実施例1においてC.I.ソルベントブルー5とドデシルベンゼンスルホン酸との造塩体を抜いてその分をオイルブルー613(C.I.ソルベントブルー5のロジン塩)を加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0024】
(比較例5)
実施例2においてHCO−5を抜いてその分ニッコールPBC31(ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、日光ケミカルズ(株)製)を加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0025】
(比較例6)
実施例3においてエマノールCH−25を抜いてその分ニッコールMYS−10V(モノステアリン酸ポリエチレングリコール、日光ケミカルズ(株)製)を加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0026】
(比較例7)
実施例1においてC.I.ソルベントブルー5とドデシルベンゼンスルホン酸との造塩体を抜いてその分をVALI FAST BLUE1603(C.I.ダイレクトブルー86とC.I.ベーシックブルー7の造塩体、オリエント化学工業(株)製)を加えた以外は同様に為しボールペン用油性インキを得た。
【0027】
以上、実施例、比較例で得たインキについて、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
(試験用油性ボールペンの作製)
上記実施例1〜6及び比較例1〜6で得たボールペン用油性インキを市販の油性ボールペン(.e−ball、製品符号BK127、ぺんてる(株)製(ボール径φ0.7))と同構造の筆記具に0.3g充填し、遠心機にて遠心力(1000rpm、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
【0028】
初筆カスレ試験:試験用ボールペンのペン先を大気中に露出し、無風の室温に24時間放置した後トリニティラボ製静・動摩擦測定機TL201Saを用いて筆記角度70°、荷重150g、筆記速度7cm/secで上質紙に直線を7cm筆記した時のかすれた長さを測定した。試験は実施例、比較例共各5本行いそのかすれた長さの平均値を測定値とした。
結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
実施例1〜6のボールペン用インキ組成物は、C.I.ソルベントブルー5とアルキルアリルスルホン酸との造塩体と、ポリオキシエチレン硬化ひまし油と、グリコール、グリコールエーテル、アルコールから選ばれる1種又は2種以上の有機溶剤を併用しているので、実施例1〜6はペン先を大気中に長期間露出しても最初の書き出し時にカスレを生じにくい効果が得られた。
【0031】
比較例1、2にはPOE硬化ひまし油が含まれておらず、比較例3にはC.I.ソルベントブルー5とアルキルアリルスルホン酸との造塩体が含まれていない為、比較例1〜3はペン先を大気中に長期間露出したときに最初の書き出し時のカスレが生じてしまう。
【0032】
さらに、比較例4では造塩剤がドデシルベンゼンスルホン酸ではなく、比較例5、6はPOE硬化ひまし油以外の活性剤を用いており、また、比較例7はソルベントブルー5以外の染料の造塩体を用いているので、比較例4〜7はペン先を大気中に長期間露出したときに最初の書き出し時のカスレが生じてしまう。
【0033】
以上、詳細に説明したように、本発明のインキは、安全性が高く、且つ、ペン先を大気中に長期間露出しても最初の書き出し時にカスレを生じにくいボールペン用油性青色インキに関するものである。