(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、メール着信通知を取得してから、予め設定された時間が経過する以前に次のメール着信通知を取得した場合には、前記報知手段に当該メール着信通知を報知させない
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のメール着信報知システムの全体構成図である。
【0011】
本実施形態のメール着信報知システム1は、携帯型電子装置としての電子時計40と、外部機器としてのスマートフォン10とにより構成される。電子時計40は、時計本体と、バンドとを備え、腕装着が可能な腕時計型のものである。電子時計40及びスマートフォン10は、何れも近距離無線通信機能を備えており、例えば、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)による相互通信が可能となっている。
【0012】
[第1実施形態]
図2は、本発明における第1実施形態の電子時計40の内部構成を示すブロック図である。また、
図3は、本発明における第1実施形態のスマートフォン10の内部構成を示すブロック図である。
【0013】
電子時計40は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)41(制御手段)と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、操作部44と、計時回路45(計時手段)と、表示部46(報知手段)及び表示部46を駆動制御するドライバ47と、Bluetoothモジュール48(無線通信手段)及びUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)49と、振動モータ50及びそのドライバ51と、LED(発光ダイオード)52及びそのドライバ53と、ピエゾ素子54及びそのドライバ55と、CPU41と各部との間で信号のやり取りをするバス56などを備えている。
【0014】
CPU41は、電子時計40の全体動作の統轄制御及び各種演算処理を行う。CPU41は、計時回路45の計数する現在時刻に基づいて表示部46に時刻表示を行わせる。また、CPU41は、Bluetoothモジュール48を介してスマートフォン10から取得されたメール着信データに基づくメール着信アラームを表示部46に表示させる。また、CPU41は、計時回路45から入力される1秒信号に基づいて所定の時間に亘り時間の経過をカウントするタイマー機能を備えている。
【0015】
ROM42は、CPU41が実行する種々のプログラムや初期設定データを格納する。ROM42の格納するデータには、メール着信報知制御プログラム421が含まれる。CPU41がこのメール着信報知制御プログラム421を実行することで、電子時計40でスマートフォン10へのメールの着信の報知が行われる。
【0016】
RAM43は、CPU41に作業用のメモリ空間を提供する。またRAM43は、タイマーカウント記憶部431を備え、CPU41のタイマー機能にカウントされた、最新のメール着信タイミングからの時間経過を示すカウントデータを記憶する。
【0017】
操作部44は、1又は複数のキーを備え、ユーザが当該キーに対して行った操作に基づいて入力信号に変換して、CPU11に出力する。或いは、この操作部44は、タッチパネルであっても良い。
【0018】
計時回路45は、現在時刻を計数して保持するカウンタである。この現在時刻が読み出されて、表示部46に表示されたり、当該現在時刻データと各種機能に係る設定時刻データと比較されて種々の動作が行われたりする。
【0019】
表示部46は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)である。CPU41から送られた制御信号によりドライバ47(液晶ドライバ)が動作し、LCDを駆動して現在時刻、設定状態、或いは、各種機能のメニューなどの指定された内容に関する表示を行わせる。この表示部46は、或いは、他の報知手段、例えば、有機ELD(Electro-Luminescent Display)であっても良く、ドライバ47は、表示部46の種類によって適宜選択される。
【0020】
この表示部46では、ドットマトリックス表示による日付、時刻などの数字、文字の表示が可能であるのに加え、メール着信マークなどの予め設定された状態やモードを表す記号や図形を表示させることができる。
【0021】
Bluetoothモジュール48は、アンテナAN4を介して外部機器との間でブルートゥース通信を行うための制御モジュールである。CPU41から送られた送信データは、UART49でシリアル/パラレル変換などの処理が行われて、Bluetoothモジュール48から外部機器に送信される。また、外部機器からBluetoothモジュール48を用いて受信された受信データは、UART49でシリアル/パラレル変換などの処理が行われて、CPU41へ出力される。
【0022】
アラーム報知手段としての振動モータ50、LED(発光ダイオード)52、及び、ピエゾ素子(PZT)54は、振動、光、及び、ブザー音を発することでユーザに通知を行うためのものである。CPU41からドライバ51、53、55にそれぞれ制御信号が送られると、ドライバ51、53、55は、それぞれ、振動モータ50、LED52、ピエゾ素子54を動作させるのに必要な電圧信号に変換して出力する。
【0023】
スマートフォン10は、
図3に示すように、CPU11(外部制御手段)と、ROM12と、RAM13と、記憶部14と、操作部15と、内蔵時計16と、表示部17及びそのドライバ18と、スピーカ19と、マイク20と、コーデック21と、RF送受信回路22と、RF送受信用のアンテナAN11と、通信回路23と、Bluetoothモジュール24(外部無線通信手段)と、UART25と、Bluetooth通信の送受信用アンテナAN12と、振動モータ26及びそのドライバ27と、CPU11と各部とを接続するバス28などを備えている。
【0024】
CPU11は、スマートフォン10の全体動作の統轄制御及び各種演算処理を行う。また、CPU11は、操作部15への入力操作による設定情報に基づいてBluetoothモジュール24に制御信号を送り、電子時計40に対してメール着信情報を送信させる。
【0025】
ROM12は、CPU11が実行する種々のプログラムや初期設定データを格納する。また、RAM13は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、作業用の一時データを記憶する。
【0026】
記憶部14は、不揮発性の読み書き可能なメモリであり、例えば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。この記憶部14には、RF送受信回路22により受信された着信メールデータ141が記憶される。
【0027】
操作部15は、複数の操作キーを備え、ユーザが当該キーに対して行った操作に基づいて電気信号に変換し、入力信号としてCPU11に出力する。或いは、この操作部15には、タッチパネル及びタッチパネルの操作入力検出部を含むこととしても良い。
【0028】
内蔵時計16は、現在時刻を計数して保持するカウンタである。この現在時刻が読み出されて、表示部17に表示される。また、当該現在時刻データと各種機能に係る設定時刻データと比較されて種々の動作が行われたりする。この内蔵時計16の現在時刻データは、RF送受信回路22による携帯基地局との通信時に随時修正される。
【0029】
表示部17は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)である。CPU11から送られた制御信号によりドライバ18(液晶ドライバ)が動作し、LCDを駆動してスマートフォン10の各種機能に係る表示を行わせる。この表示部17は、他の報知手段、例えば、有機ELD(Electro-Luminescent Display)であっても良く、ドライバ18は、報知手段の種類により適宜選択される。
【0030】
スピーカ19は、コーデック21からの信号に基づいて電気信号を音声信号に変換して音声を出力する。また、マイク20は、音波を検知して電気信号に変換し、コーデック21に出力する。コーデック21は、符号化圧縮されたデジタル音声信号をデコードしてアナログ信号としてスピーカ19へ送るとともに、マイク20から取得された音声信号をエンコードしてCPU11や通信回路23へ出力する。なお、通話用のスピーカと音声を外部に出力するためのスピーカを別個に備えることとしてもよい。
【0031】
RF送受信回路22は、RF送受信用アンテナAN11を用いて携帯基地局との間で行われる電話通信やメールなどのパケット通信の送受信処理を行う。また、通信回路23は、RF送受信回路22により送受信される送受信データの各種処理を行い、CPU11やコーデック21との間でデータの受け渡しを行う。RF送受信回路22とCPU11によってメール取得手段が構成される。
【0032】
Bluetoothモジュール24は、アンテナAN12を介して電子時計40などの外部機器との間でBluetooth通信を行うための制御モジュールである。CPU11から送られた送信データは、UART25でシリアル/パラレル変換などの処理が行われて、Bluetoothモジュール24から外部機器に送信される。また、外部機器からBluetoothモジュール24を用いて受信された受信データは、UART25でパラレル/シリアル変換などの処理が行われて、CPU11へ出力される。
【0033】
振動モータ26は、振動を発することでユーザに通知を行うためのものである。CPU41からドライバ27に制御信号が送られると、ドライバ27は、振動モータ50を動作させるのに必要な電圧信号に変換して出力する。
【0034】
次に、第1実施形態の電子時計40において、スマートフォン10へのメール着信を報知する動作について説明する。
【0035】
図4は、電子時計40において実行されるブルートゥース通信のリンク確立時の初期設定処理、及び、ブルートゥース通信によりデータを受信した際の処理について、電子時計40のCPU41が実行する制御手順を示すフローチャートである。
【0036】
先ず、
図4(a)に示すように、電子時計40において、この電子時計40とスマートフォン10との間でブルートゥース通信のリンクを確立するリンク接続処理が実行されるときには、このリンク接続処理において、メール着信報知機能に係る初期設定処理が行われる。
即ち、CPU41は、先ず、タイマー機能におけるカウント動作を停止状態に設定する(ステップS101)。それから、CPU41は、タイマーカウント値を所定の値、例えば、ここでは「15」に設定する(ステップS102)。そして、リンク接続処理を終了する。
【0037】
次に、
図4(b)に示すように、リンク接続処理により電子時計40とスマートフォン10との間で通信リンクが確立した後に、スマートフォン10からの通信を受信した場合に、電子時計40で行われる受信処理において、メール着信報知を行うか否かを判別する処理が行われる。
【0038】
即ち、受信処理において、CPU41は、スマートフォン10からの受信内容がメールの着信通知であるか否かを判別する(ステップS111)。メール着信通知ではないと判別された場合には、そのまま受信処理におけるメール着信報知に係る処理を終了する。
【0039】
一方、ステップS111の判別処理において、メール着信通知であると判別された場合には、CPU41は、次に、タイマーカウント記憶部431に記憶されたタイマーカウントの値が所定の値(ここでは15)以上であるか否かを判別する(ステップS112)。タイマーカウントの値が所定値以上ではないと判別された場合には、CPU41の処理は、ステップS114に移行する。タイマーカウントの値が所定値以上であると判別された場合には、CPU41は、メール着信報知を行う(ステップS113)。メール着信報知の方法としては、表示部46にその旨の表示を行わせると共に、振動モータ50を動作させて振動を発生させる。或いは、何れか一方であってもよく、操作部44からのユーザによる操作入力により適宜設定変更が可能である。そして、CPU41の処理は、ステップS114に移行する。
【0040】
ステップS114の処理へ移行すると、CPU41は、タイマーカウント記憶部431の値を「0」にリセットする。それから、CPU41は、タイマー機能におけるカウント動作を開始する(ステップS115)。そして、受信処理を終了する。
【0041】
ここで、CPU41が実行するタイマー機能におけるカウント動作は、開始された後は、計時回路45からの入力信号に基づいて独立に計数される。この計数動作は、所定値に到達した時点で停止してもよいし、タイマーカウント記憶部431に記憶可能な最大値(例えば、8ビットであれば、255)までカウントを続けることとしてもよい。
【0042】
以上のように、本実施形態の電子時計40、及び、メール着信報知システム1によれば、メール受信及び閲覧の可能なスマートフォン10からメール着信通知を受け取り、表示部46にメール着信通知を表示させることが可能である。そして、所定の時間内に複数のメール着信通知がスマートフォン10から取得された場合には、当該所定の時間の間、2度目以降のメール着信通知を行わない。従って、メール数が多いユーザがメール着信通知を携帯で行わせる場合であっても、頻繁に連絡が来ることによる煩わしさを低減することができる。
【0043】
また、特に、メール着信通知を取得してから所定の時間内に次のメール着信通知を取得した場合には、当該次のメール着信通知を行わないので、連続してくる場合には、最初の一通のみの通知がなされることで、メール着信通知を必要最小限に抑えることができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の電子時計40において、スマートフォン10へのメール着信を報知する動作について説明する。
【0045】
図5は、第2実施形態の電子時計40aの内部構成を示すブロック図である。
第2実施形態の電子時計40aは、ROM42に格納されたメール着信報知制御プログラム422の内容が異なる点、及び、RAM43に着信メールに関する情報を記憶する領域として着信メール情報432(記憶手段)が設けられている点を除いて第1実施形態の電子時計40と同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。また、第2実施形態のスマートフォン10の内部構成は、第1実施形態のスマートフォン10の内部構成と同一であり、説明を省略する。
【0046】
着信メール情報432には、例えば、電子時計40においてメール着信報知を行う際に表示する着信メールの数、及び、最新の着信メールの送信者名が含まれる。
【0047】
図6には、第2実施形態の電子時計40aの表示部46における時刻表示状態及びメール着信報知時の表示例を示す。
【0048】
図6(a)に示すように、通常の時刻表示状態において、表示部46には、時刻及び日付が表示される。一方、
図6(b)に示すように、メール着信報知時には、表示部46には、メール着信報知状態であることを示すメールアイコン461、最新の着信メールの送信者名462、及び、前回のメール着信報知時から今回のメール着信報知時までの新着メール数463が表示される。
なお、表示部46への表示パターンは、これに限られない。例えば、時刻データの表示を継続させて、日付表示の代わりに上記の表示を行わせることとしてもよいし、全てを表示させることが不可能な場合には、送信者名462又は新着メール数463の何れか一方を表示させることとしてもよいし、両者を交互に切り替えて表示させることとしてもよい。
【0049】
次に、メール着信報知制御プログラム422により、第2実施形態の電子時計40においてスマートフォン10へのメール着信を報知する動作について説明する。
【0050】
図7は、第2実施形態の電子時計40aにおいて実行されるブルートゥース通信のリンク確立時の初期設定処理、及び、ブルートゥース通信によりデータを受信した際の処理について、電子時計40aのCPU41が実行する制御手順を示すフローチャートである。また、
図8は、毎分所定の秒値で実行される秒動作処理について、CPU41が実行する制御手順を示すフローチャートである。
【0051】
先ず、
図7(a)に示すように、電子時計40aにおいて、この電子時計40aとスマートフォン10との間でブルートゥース通信のリンクを確立するリンク接続処理が実行されるときには、このリンク接続処理において、メール着信報知機能に係る初期設定処理が行われる。
即ち、CPU41は、先ず、最新メール着信通知のフラグを「無」に設定する(ステップS201)。それから、CPU41は、メール着信通知件数をリセットして「0」とする(ステップS202)。そして、リンク接続処理を終了する。
【0052】
次に、
図7(b)に示すように、リンク接続処理により電子時計40aとスマートフォン10との間で通信リンクが確立した後にスマートフォン10からの通信を受信した場合に、電子時計40aで行われる受信処理において、メール着信報知に係る処理が行われる。
【0053】
即ち、受信処理において、CPU41は、スマートフォン10からの受信内容がメールの着信通知であるか否かを判別する(ステップS211)。メール着信通知ではないと判別された場合には、そのまま受信処理におけるメール着信報知に係る処理を終了する。
【0054】
一方、ステップS211の判別処理において、メール着信通知であると判別された場合には、CPU41は、次に、最新メール着信通知のフラグを「有」に設定する(ステップS212)。また、CPU41は、メール着信通知件数の値に1を加算する(ステップS213)。そして、受信処理を終了する。
【0055】
次に、
図8に示すように、秒動作処理は、毎秒、例えば、計時回路から時刻信号が入力される毎に呼び出されて実行される。秒動作処理が呼び出されると、CPU41は、先ず、現在の秒値が「00」であるか否かを判別する(ステップS221)。秒値が「00」であると判別された場合には、次に、CPU41は、アラーム報知機能がオン設定になっているか否かを判別する(ステップS222)。アラーム報知機能がオンではないと判別された場合には、CPU41は、そのまま秒動作処理を終了する。
【0056】
ステップS222の判別処理において、アラーム報知機能がオンであると判別された場合には、CPU41は、更に、現在時刻がアラーム時刻として設定されている時刻と等しいか否かを判別する(ステップS223)。現在時刻がアラーム時刻ではないと判別された場合には、CPU41は、そのまま秒動作処理を終了する。現在時刻がアラーム時刻であると判別された場合には、CPU41は、ドライバ51、53、55に信号を送り、振動モータ50、LED52、及び、ピエゾ素子54を動作させてアラーム報知を行わせる(ステップS224)。そして、CPU41は、秒動作処理を終了する。
なお、振動モータ50、LED52、及び、ピエゾ素子54のうち、何れをアラーム報知として用いるかの設定は、操作部44へのユーザによる入力操作により、予め行うことが可能である。
【0057】
一方、ステップS221の判別処理において、現在の秒値が「00」ではないと判別された場合には、次に、CPU41は、現在の秒値が「30」であるか否かを判別する(ステップS231)。現在の秒値が「30」ではないと判別された場合には、CPU41は、そのまま秒動作処理を終了する。
【0058】
現在の秒値が「30」であると判別された場合には、CPU41は、最新メール着信通知のフラグが「無」であるか否かを判別する(ステップS232)。最新メール着信通知のフラグが「無」であると判別された場合には、CPU41は、そのまま秒動作処理を終了する。最新メール着信通知のフラグが「無」ではないと判別された場合、即ち、「有」の場合には、CPU41は、表示部46に最新メール着信通知を行わせる(ステップS233)。CPU41は、
図7(b)に示したように、表示部46に、新着メールが着信していることを示す記号と共に、メール着信通知件数と、最新の着信メールの送信者名とを表示させる。また、CPU41は、ドライバ51、53、55の全て、又は、何れかに信号を送って、振動モータ50、LED52、ピエゾ素子54の全て又は何れかを動作させることで、併せてメール着信通知を行わせることとしてもよい。
【0059】
それから、CPU41は、メール着信通知の設定をリセットする。即ち、CPU41は、最新メール着信通知フラグを「無」に設定する(ステップS234)と共に、メール着信通知件数を「0」に設定する(ステップS235)。それから、CPU41は、秒動作処理を終了する。
【0060】
以上のように、第2実施形態の電子時計40によれば、一度メール着信通知をしてから所定の時間、例えば、1分間には次のメール着信通知を行わないので、メールのやりとりを頻繁に行うユーザであってもメール着信通知の煩わしさを低減させることができる。
【0061】
また、メール着信通知を行うタイミングを一定の間隔に定めることで、電子時計40の時計機能や他の種々の機能に係る表示を不規則に妨げない。
【0062】
また、メール着信通知を行うタイミングを予め設定された秒値に定めることで、カウンタを用いずに通常の時刻データだけでメール着信通知のタイミングを取得することが出来ると共に、処理が重なることが望ましくない他の処理や表示と異なる時刻にメール着信通知を行わせることが出来る。
【0063】
特に、毎分30秒にメール着信通知を行うことで、0秒に開始されるアラーム報知のタイミングとずらすことが出来、従って、アラーム報知とメール着信通知とが重なって何れかの報知が出来なくなる問題を生じさせない。
【0064】
また、メール着信通知の表示動作間隔内で取得されたメール着信通知数をカウントし、表示部46にメール着信通知を表示させる毎にカウントされたメール着信通知数を合わせて表示させることで、全てのメール着信通知をリアルタイムで行わないことによる情報量の低下を抑えることが出来る。
【0065】
また、メール着信通知を表示させる際に、取得された最新のメールの送信者情報も表示部46にあわせて表示可能とすることで、スマートフォン10のメールを直ぐに閲覧するか否かの判断材料を提供することが出来る。
【0066】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、外部機器としてスマートフォンを例に挙げたが、携帯電話などを用いることとしてもよい。また、携帯型電子装置としては、腕時計に限らず、歩数計や血圧計であってもよい。また、上記実施の形態では、メール着信報知を表示部46で、その旨を表示させることによって行なったが、振動、音で行ってもよい。
【0067】
また、上記実施の形態では、ブルートゥース通信を例に挙げて説明したが、赤外線通信や、ZIGBEE(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)などの他の近距離無線通信手段であるも利用可能である。
【0068】
また、メール着信通知の表示間隔をユーザが任意に設定可能とすることができる。また、アラーム報知の継続時間によって、毎分のメール着信通知のタイミングを適宜前後させることとしてもよい。
【0069】
また、スマートフォン10において、直接着信メールの閲覧をしている場合には、例えば、着信から閲覧までの時間を設定するなどにより、電子時計40へメール着信通知を行わせないこととしてもよい。
【0070】
また、スマートフォン10へのメール着信時に、スマートフォン10から電子時計40への通信リンクが一時的に切断されているときには、通信リンクが再開された後に改めて当該メールの着信通知を行うこととしてもよい。
【0071】
その他、上記の実施形態で示した具体的な構成、動作手順や数値などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0073】
[付記]
<請求項1>
メール取得手段を備えた外部機器との間で無線通信を行う無線通信手段と、
メール着信通知を報知可能な報知手段と、
前記無線通信手段により前記外部機器から取得されたメール着信通知を前記報知手段で報知させるタイミングを制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、少なくとも予め設定された時間間隔を空けて前記報知手段にメール着信通知を行わせる
ことを特徴とする携帯型電子装置。
<請求項2>
前記制御手段は、メール着信通知を取得してから、予め設定された時間が経過する以前に次のメール着信通知を取得した場合には、前記報知手段に当該メール着信通知を報知させない
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子装置。
<請求項3>
前記制御手段は、前記報知手段にメール着信通知を報知させてから、予め設定された時間が経過する以前に次のメール着信通知を取得した場合には、前記報知手段に当該メール着信通知を報知させない
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子装置。
<請求項4>
前記制御手段は、前記報知手段にメール着信通知を報知させてから、所定の時間毎にメール着信通知の有無を判別し、前記所定の時間内に取得されたメール着信通知がある場合には、前記報知手段にメール着信通知を報知させる
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型電子装置。
<請求項5>
現在時刻を計数する計時手段を備え、
前記制御手段は、前記計時手段の計数する現在時刻の秒値が予め定められた値のタイミングでメール着信通知の有無の判別を行い、前記所定の時間内に取得されたメール着信通知がある場合には、前記報知手段にメール着信通知を報知させる
ことを特徴とする請求項4に記載の携帯型電子装置。
<請求項6>
所定の時刻にアラーム報知を行うアラーム報知手段を備え、
前記予め定められた値は、アラーム報知手段の動作期間と重ならないように設定される
ことを特徴とする請求項5に記載の携帯型電子装置。
<請求項7>
前記制御手段は、メール着信通知を行う際には、前回のメール着信通知以降に取得されたメール着信通知件数を前記報知手段で報知させる
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の携帯型電子装置。
<請求項8>
取得したメール着信通知に係るメール情報を記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、メール着信通知を行う際に、前記記憶手段に記憶させた当該メール情報を併せて報知させる
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の携帯型電子装置。
<請求項9>
メールの受信及び閲覧が可能なメール取得手段と、
着信したメールについてのメール着信通知を前記携帯型電子装置に送信する外部無線通信手段と、
当該メール着信通知の送信を制御する外部制御手段と
を備えた外部機器と、
請求項1〜8の何れか一項に記載の携帯型電子装置と、
を備えたメール着信報知システム。
<請求項10>
前記外部制御手段は、
前記メール取得手段によるメールの受信から所定の時間内に当該メールが閲覧された場合には、前記外部無線通信手段にメール着信通知を送信させない
ことを特徴とする請求項9に記載のメール着信報知システム。
<請求項11>
前記外部制御手段は、
前記外部無線通信手段によりメール着信通知の送信を行わせた際に、前記携帯型電子装置との間で無線通信リンクが確立されない場合には、当該無線通信リンクが再開された後に当該メール着信通知を再度送信させる
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のメール着信報知システム。