【実施例】
【0257】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0258】
(シクロフォスファミド誘発頻尿モデルラットにおける効果)
実験には、7〜11週齢のSD系雌性ラットを1群6〜7例で用いた。ラットにシクロフォスファミド(SIGMA)(150mg/kg)を腹腔内投与することにより頻尿モデル(Lecci A ら、British journal of pharmacology、2000年、第130巻、p.331)を作製した。本モデルは、炎症性疾患に伴う蓄尿障害のモデル、特に間質性膀胱炎の頻尿モデルとして有効であると考えられている。シクロフォスファミド投与4〜5時間後、ウレタン(1g/kg)の腹腔内投与により頻尿モデルラットに麻酔をかけてからその下腹部に小切開を施し、両輸尿管を結紮し、腎臓側の輸尿管に小切開を施した。次に、頻尿モデルラットの膀胱の頂部に切開を施し、生理食塩液を満たしたポリエチレンチューブを挿入留置した。該チューブの他端は三方活栓を介することにより、一方は膀胱内圧測定用として圧トランスデューサ(日本光電)に接続し、もう一方は膀胱内生理食塩液注入用として持続注入機に接続した。
【0259】
上記の手術終了30分後、膀胱内に生理食塩液を持続注入(3.6mL/時間)することで連続的な膀胱内圧曲線(Cystometrograms;以下、CMGs)を得た。CMGsが安定したことを確認した後、被験化合物溶液又はその溶媒を尾静脈から投与した。被験化合物群の投与前後における排尿回数の変化率を求め、溶媒群と比較した。
【0260】
被験化合物溶液は、被験化合物濃度が10mg/mL濃度になるように調製し、体重1kg当たり0.5mLの投与容量で静脈内投与した(5mg/kg)。被験化合物溶液の溶媒としては、ジメチルスルホキシド(以下、DMSO):Tween80:生理食塩液(1:1:8)を使用した。
【0261】
CMGsを基に、排尿回数を計測した。被験化合物投与前20分間における排尿回数を100%としたときの被験化合物投与後20分間の排尿回数を%で示し、これを排尿回数の変化率とした。統計学的処理は、対応のないt検定により行った。
【0262】
結果を
図1に示す。縦軸は排尿回数の変化率を示す(平均値±標準誤差、N=6〜7)。図中の*印は、頻尿モデルラットの溶媒群(図中の「溶媒」群)との比較で、統計学的に有意である(*:p<0.05)ことを示す。
【0263】
化合物3の5mg/kgの静脈内投与は、頻尿モデルラットで認められた排尿回数の増加を、溶媒群と比較して有意に改善した。この結果は、シクロヘキサン骨格を有する化合物(I)が蓄尿障害に対して有効であることを示している。
【0264】
(ヒトムスカリン受容体に対する結合性)
ヒトムスカリンM1、2、3、4、5受容体をそれぞれ発現するCHO細胞を使用した(Buckley NJら、Mol Pharmacol.、1989年、第35巻4号,p.469−476)。受容体結合実験は常法により実施した(Luthin GRら、Pharmacol Exp Ther.、1984年、第228巻、第3号、p.648−655)。放射性標識リガンドは0.8nmol/L [
3H]N−Methylscopolamine、非特異的リガンドは1μmol/L Atoropineを使用した。表3にムスカリン受容体の放射性標識リガンドの特異的結合に対する、化合物3による阻害率を示す。
【0265】
【表3】
【0266】
化合物3は、いずれのヒトムスカリン受容体サブタイプに対しても結合しないことが示された。この結果から、シクロヘキサン骨格を有する化合物(I)は抗コリン作用に基づく副作用発現の懸念がないことが示された。
【0267】
(痛みに対する効果)
痛みを評価できるマウス酢酸ライジングモデルを用い、化合物(I)の鎮痛効果を評価した。
【0268】
ddY系雄性マウス、5〜6週齢を16時間絶食、自由飲水条件下で飼育し、被験化合物溶液又はその溶媒を経口投与(10mL/kg)した。被験化合物溶液の溶媒としては、DMSO:Tween80:蒸留水(1:1:8)又は27%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(以下、HP−β−CD)を使用した。投与45分後に0.6%酢酸溶液(10mL/kg)を腹腔内投与し、ライジング反応(体を伸ばしたり、反らしたりする行動)を誘発させた。酢酸溶液投与10分後から10分間に生じたライジング反応を計数し、その回数を痛みの指標とした。
【0269】
溶媒群で得られたライジング反応の回数の平均値を100%とした際に、この反応を50%抑制した被験化合物の用量をED
50として示した。
結果を表4に示す。
【0270】
【表4】
【0271】
表4記載の化合物はいずれもマウス酢酸ライジングモデルにおいて、ライジング反応を抑制した。このことは、化合物(I)が鎮痛効果を有することを示している。
【0272】
化合物(I)の原料及び中間体並びに化合物(I)の合成方法を以下に記載した。ここで、中間体の合成に使用される化合物で、合成法の記載のないものについては、市販の化合物を使用した。
【0273】
NMRデータ中に示されている( )内の溶媒名は、測定に使用した溶媒を示している。
【0274】
400 MHz NMRスペクトルは、日本電子製JNM−AL400型核磁気共鳴装置を用いて測定した。ケミカルシフトはテトラメチルシランを基準として、δ(単位:ppm)で表し、シグナルはそれぞれs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、quint(五重線)、sept(七重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重二重線)、dt(二重三重線)、ddd(二重二重二重線)、dq(二重四重線)、td(三重二重線)、tt(三重三重線)で表した。IRスペクトルは日本分光社製FT/IR−410を、ESI−MSスペクトルは、Waters社製Micromass ZQ2K又はAgilentTechnology社製1200LC/MSDを用いて測定した。溶媒は全て市販のものを用いた。フラッシュクロマトグラフィーは山善社製YFLC W−prep2XYを用いた。
【0275】
(化合物1)
化合物1として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサノール
【化24】
を以下の手順で合成した。
4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(165mg、0.944mmol)のエタノール(5.0mL)懸濁液にトリエチルアミン(258μL、1.88mmol)を加え、室温にて30分撹拌し、3−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−(p−トリル)−2−プロピン−1−オン(中間体8)(214mg、0.883mmol)のエタノール(3.0mL)溶液に加え、室温で20時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に蒸留水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物1(141mg、0.389mmol、44%)を黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.31-1.42 (1H, m), 1.54-2.03 (9H, m), 2.33 (3H, s), 2.52 (1H, brs), 3.81 (3H, s), 6.40 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09 (4H, s), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
【0276】
(化合物2及び化合物3)
化合物2として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化25】
を、化合物3として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化26】
を、以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−1−オン(化合物4)(8.00g、21.3mmol)のメタノール(200mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(804mg、21.3mmol)を加え、室温にて2時間撹拌を行った後、1M−塩酸へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物2(1.66g、4.39mmol、21%)及び化合物3(4.85g、12.8mmol、60%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物2:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.36 (1H, d, J=3.6 Hz), 1.64-1.72 (2H, m), 1.77-1.83 (2H, m), 2.04-2.12 (2H, m), 2.32-2.39 (5H, m), 2.56 (1H, s), 3.81 (3H, s), 4.03-4.06 (1H, m), 6.43 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.10 (4H, s), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3344, 2929, 2875, 1740, 1516, 1443, 1369, 1251, 1032, 1001, 832.
ESI-MS: m/z= 379 (M+H)
+
Mp 151-153 ℃
Anal. Calcd for C23H26N2O3: C, 72.99; H, 6.92; N, 7.40. found: C, 72.97; H, 6.92; N, 7.34.
化合物3:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.44 (1H, s), 1.81-1.99 (6H, m), 2.04-2.12 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.56 (1H, s), 3.70-3.77 (1H, m), 3.80 (3H, s), 6.37 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3303, 2918, 1517, 1442, 1366, 1248, 1063, 1026, 837, 807.
ESI-MS: m/z= 379 (M+H)
+
Mp 164-166 ℃
Anal. Calcd for C23H26N2O3: C, 72.99; H, 6.92; N, 7.40. found: C, 72.87; H, 6.86; N, 7.22.
【0277】
(化合物5及び化合物22)
化合物5として、1−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化27】
を、化合物22として、1−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化28】
を、以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−1−オン(中間体65)(510mg、1.34mmol)のメタノール(13mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(53mg、1.40mmol)を加え、室温にて2時間撹拌を行った。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルに溶解し、蒸留水、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物5(114mg、0.298mmol、22%)及び化合物22(360mg、0.940mmol、70%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物5:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.36 (1H, br), 1.65-1.72 (2H, m), 1.77-1.82 (2H, m), 2.04-2.11 (2H, m), 2.31-2.38 (2H, m), 2.36 (3H, s), 2.51 (1H, s), 4.03-4.08 (1H, m), 6.44 (1H, s), 7.10 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.22-7.30 (4H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3349, 2918, 1497, 1440, 1366, 1240, 1098, 1007, 969, 833, 810.
ESI-MS: m/z= 383 (M+H)
+
化合物22:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.45 (1H, br), 1.80-1.99 (6H, m), 2.03-2.07 (2H, m), 2.35 (3H, s), 2.51 (1H, s), 3.70-3.80 (1H, m), 6.39 (1H, s), 7.09 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.21-7.24 (2H, m), 7.27-7.31 (2H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3365, 2946, 1496, 1442, 1368, 1241, 1095, 1059, 1014, 970, 887.
ESI-MS: m/z= 365 (M-OH)
+【0278】
(化合物6及び化合物8)
化合物6として、1−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化29】
を、化合物8として、1−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化30】
を、以下の手順で合成した。
4−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1−オン(中間体63)(523mg,1.38mmol)のメタノール溶液に水素化ホウ素ナトリウム(65mg,1.7mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌して減圧濃縮した。残渣に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、低極性成分と高極性成分に分離した。低極性成分を再結晶(酢酸エチル/n−へキサン=2/1)で精製し、化合物6(79mg、0.20mmol、14%)を白色結晶として得た。高極性成分を再結晶(酢酸エチル/n−へキサン=2/1)で精製し、化合物8(186mg、0.471mmol,34%)を白色結晶として得た。
化合物6:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.33 (1H, d, J=3.4 Hz), 1.63-1.73 (2H, m), 1.75-1.84 (2H, m), 2.03-2.13 (2H, m), 2.30-2.39 (2H, m), 2.55 (1H, s), 3.80 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.02-4.08 (1H, m), 6.40 (1H, s), 6.82 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.14 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3379, 1613, 1517, 1503, 1251, 1180, 1032, 1001, 835.
ESI-MS: m/z= 395 (M+H)
+
化合物8:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.41 (1H, d, J=4.1 Hz), 1.79-2.55 (8H, m), 2.55 (1H, s), 3.69-3.78 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.81 (3H, s), 6.34 (1H, s), 6.81 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3385, 1613, 1517, 1503, 1250, 1064, 1031, 970, 835.
ESI-MS: m/z= 395 (M+H)
+【0279】
(化合物7及び化合物21)
化合物7として、1−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化31】
を、化合物21として、1−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化32】
を、以下の手順で合成した。
4−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1−オン(中間体64)(619mg、1.56mmol)のメタノール(15.6mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(59.0mg、1.56mmol)を加え、室温にて1時間撹拌を行った後、1M−塩酸へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物7(131mg、0.328mmol、21%)及び化合物21(291mg、0.730mmol、47%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物7:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.32 (1H, d, J=3.2 Hz), 1.63-1.73 (2H, m), 1.76-1.84 (2H, m), 2.03-2.12 (2H, m), 2.30-2.39 (2H, m), 2.50 (1H, s), 3.82 (3H, s), 4.02-4.09 (1H, m), 6.46 (1H, s), 6.84-6.87 (2H, m), 7.14 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.19 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26-7.28 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 399 (M+H)
+
化合物21:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.41 (1H, d, J=5.2 Hz), 1.82-2.09 (8H, m), 2.49 (1H, s), 3.70-3.78 (1H, s), 3.82 (3H, s), 6.41 (1H, s), 6.85-6.87 (2H, m), 7.13 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.18 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.25-7.27 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 399 (M+H)
+【0280】
(化合物9)
化合物9として、1−(4−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化33】
を以下の手順で合成した。
4−(4−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−c−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(中間体81)(67mg、0.147mmol)のメタノール(1.5mL)溶液に、炭酸カリウム(102mg、0.736mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物9(58mg、0.140mmol、95%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3)δ: 1.45 (1H, s), 1.83-2.05 (6H, m), 2.21-2.23 (2H, m), 2.36 (3H, s), 3.04 (1H, s), 3.76-3.79 (4H, m), 6.79-6.83 (2H, m), 7.11-7.16 (6H, m).
ESI-MS: m/z= 395, 397 (M-OH)
+【0281】
(化合物10)
化合物10として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化34】
を以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−1−オン(化合物4)(620mg、1.65mmol)のテトラヒドロフラン(6.60mL)溶液へ(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(535μL、3.62mmol)を0℃にて加えた後、テトラn−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF、1M−テトラヒドロフラン溶液)(362μL、0.36mmol)を滴下し、室温にて6時間撹拌した。反応液にテトラn−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF、1M−テトラヒドロフラン溶液)(3.29mL、3.29mmol)を加え、室温にて1時間撹拌を行った後、1M−塩酸へ注いだ。反応液をジエチルエーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物10(410mg、0.92mmol、56%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.60 (1H, s), 1.87-2.02 (4H, m), 2.09-2.02 (2H, m), 2.34-2.40 (6H, m), 3.82 (3H, s), 6.47 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.08-7.11 (4H, m), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3402, 2954, 1517, 1463, 1305, 1250, 1249, 1179, 1121, 1056, 1024, 834.
ESI-MS: m/z= 447 (M+H)
+【0282】
(化合物11)
化合物11として、t−4−フルオロ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−オール
【化35】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(化合物12)(100mg、0.238mmol)のジクロロメタン(1.19mL)溶液にDeoxofluor
TM(48μL、0.262mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。反応液に1M−塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣を得た。
【0283】
得られた残渣のメタノール(2.4mL)溶液に、炭酸カリウム(164mg、1.18mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物11(22.4mg、0.058mmol、25%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3)δ: 1.37 (1H, m), 1.72-1.77 (2H, m), 2.02-2.14 (4H, m), 2.34 (3H, s), 2.38-2.49 (2H, m), 3.81 (3H, s), 4.11 (1H, m), 6.52 (1H, m), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.22 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26 (4H, s).
ESI-MS: m/z= 381 (M+H)
+【0284】
(化合物12)
化合物12として、c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート
【化36】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(500mg、1.32mmol)のジクロロメタン(4.4mL)懸濁液に、無水酢酸(0.312mL、3.30mmol)と、ピリジン(0.267mL、3.30mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(16.1mg、0.132mmol)を加え、室温にて45分間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物12(556mg、1.32mmol、quant.)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.89-2.08 (11H, m), 2.34 (3H, s), 2.64 (1H, brs), 3.81 (3H, s), 4.80-4.88 (1H, m), 6.36 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.00 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 421 (M+H)
+【0285】
(化合物13)
化合物13として、4−メトキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサノール
【化37】
を以下の手順で合成した。
c−4−メトキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(中間体39)(124mg、0.284mmol)のメタノール(2.8mL)溶液に、炭酸カリウム(197mg、1.42mmol)を加え、室温にて18時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物13(102mg、0.260mmol、91%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.78-1.88 (2H, m), 1.90-1.99 (4H, m), 2.03-2.09 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.49 (1H, s), 3.24-3.32 (1H, m), 3.39 (3H, s), 3.81 (3H, s), 6.39 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3425, 2937, 1516, 1443, 1369, 1300, 1249, 1171, 1099, 1030, 968, 834, 801.
ESI-MS: m/z= 393 (M+H)
+【0286】
(化合物14及び化合物20)
化合物14として、4−(ヒドロキシメチル)−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−トランス−1,4−シクロヘキサノール(化合物14)
【化38】
を、化合物20として、4−(ヒドロキシメチル)−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−1,4−シクロヘキサノール(化合物20)
【化39】
を、以下の手順で合成した。
4−(ベンジルオキシメチル)−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−1−オン(中間体51)(387mg、0.804mmol)のメタノール(8.0mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(30.4mg、0.804mmol)を加え、室温にて1時間撹拌を行った後、1M−塩酸へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣を得た。
【0287】
得られた残渣のメタノール(8.0mL)溶液に、水素雰囲気下、10%パラジウムカーボン(86.0mg、0.080mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(アミンシリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物14(51.6mg、0.131mmol、16%)を白色固体として、及び化合物20(164mg、0.418mmol、52%)を白色アモルファスとして得た。
化合物14:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.43 (1H, brs), 1.54-1.67 (2H, m), 1.83-1.91 (4H, m), 2.00-2.08 (2H, m), 2.34 (3H, s), 3.24-3.33 (1H, m), 3.78-3.86 (6H, m), 6.32 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.10 (4H, s), 7.19 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 393 (M+H)
+
化合物20:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.39 (1H, d, J=4.8 Hz), 1.46-1.60 (4H, m), 1.85-1.95 (2H, m), 2.33-2.40 (5H, m), 2.71 (1H, t, J=6.4 Hz), 3.55 (2H, d, J=6.4 Hz), 3.71-3.83 (4H, m), 6.37 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.10 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 393 (M+H)
+【0288】
(化合物15)
化合物15として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化40】
を以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−1−オン(中間体62)(109.5mg、0.29mmol)のメタノール(1.5mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(12.1mg、0.32mmol)を加え、室温にて40分撹拌を行った後、1M−塩酸を加えた。反応液を酢酸エチルで洗浄し、水層を1M−水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製し、化合物15(30.6mg、0.81mmol、28%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.59 (1H, brs), 1.81-2.00 (6H, m), 2.05-2.08 (2H, m), 2.55 (3H, s), 2.61 (1H, s), 3.71-3.78 (1H, m), 3.81 (3H, s), 6.46 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.18 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.32 (1H, dd, J=2.0, 8.0 Hz), 8.40 (1H, d, J=2.0 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3444, 2933, 2858, 1516, 1249, 1067, 968, 839.
ESI-MS: m/z= 380 (M+H)
+【0289】
(化合物16)
化合物16として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキサンカルボン酸
【化41】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキサン−r−1−カルバルデヒド(中間体42)(124.9mg、0.32mmol)のt−ブタノール(2.4ml)溶液に、蒸留水(0.8ml)、2−メチル−2−ブテン(101μl、0.96mmol)を加え氷冷した。0度にてリン酸二水素ナトリウム(42.1mg、0.35mmol)、亜塩素酸ナトリウム(72.3mg、0.80mmol)を加え5分間撹拌した。室温まで昇温し、1時間撹拌した。0度に氷冷した後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて撹拌、1M−塩酸と酢酸エチルを加えて抽出した。有機層をブラインにて洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物16(116.6mg、0.29mmol、93%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.87-2.11 (9H, m), 2.33 (3H, s), 2.40-2.43 (1H, m), 3.81 (3H, s), 6.38 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.09-7.09 (4H, m), 7.20 (2H, d, J=9.2 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3523, 2928, 1706, 1517, 1252, 831.
ESI-MS: m/z= 407 (M+H)
+【0290】
(化合物17)
化合物17として、4,4−ジフルオロ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサノール
【化42】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−オキソ−シクロヘキサン−1−イル アセタート(中間体41)(110mg、0.263mmol)のジクロロメタン(2.63mL)溶液に、(ジメチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)(104μL、0.578mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に1M−塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣を得た。
【0291】
得られた残渣のテトラヒドロフラン(193μL)及びメタノール(386μL)溶液に、4M−水酸化ナトリウム水溶液(193μL、0.772mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物17(41.0mg、0.103mmol、39%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.01-2.31 (8H, m), 2.34 (3H, s), 2.77 (1H, s), 3.81 (3H, s), 6.37 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.10 (4H, s), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 399 (M+H)
+【0292】
上記の化合物2及び化合物3の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0293】
【表5-1】
【0294】
【表5-2】
【0295】
【表5-3】
【0296】
【表5-4】
【0297】
(化合物41及び化合物42)
化合物41として、1−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化43】
を、化合物42として、1−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化44】
を、以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)シクロヘキサン−1−オン(中間体83)(186mg、0.471mmol)のメタノール(4.7mL)溶液へ水素化ホウ素ナトリウム(36mg、0.943mmol)を加え、室温にて1時間撹拌を行った。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルに溶解し、蒸留水、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物41(42mg、0.106mmol、23%)及び化合物42(136mg、0.344mmol、73%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物41:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.53-1.57 (1H, m), 1.76-1.87 (4H, m), 2.05-2.12 (2H, m), 2.35-2.42 (2H, m), 2.36 (3H, s), 3.15 (1H, br), 3.80 (3H, s), 4.10-4.14 (1H, m), 6.80-6.84 (2H, m), 7.13 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.24 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.45-7.49 (2H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3409, 2923, 1613, 1515, 1252, 1179, 1004, 815.
ESI-MS: m/z= 396 (M+H)
+
化合物42:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.48 (1H, d, J=4.8 Hz), 1.82-1.89 (2H, m), 1.95-2.01 (2H, m), 2.05-2.09 (4H, m), 2.36 (3H, s), 3.01 (1H, s), 3.76-3.82 (1H, m), 3.80 (3H, s), 6.80-6.83 (2H, m), 7.13 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.22 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.43-7.47 (2H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3418, 2938, 1611, 1515, 1249, 1177, 1058, 816.
ESI-MS: m/z= 396 (M+H)
+【0298】
(化合物43及び化合物44)
化合物43として、4−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール−2−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化45】
を、化合物44として、4−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール−2−イル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化46】
を、以下の手順で合成した。
4−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール−2−イル)−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−オン(中間体82)(395mg、1.00mmol)のメタノール(20mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(47mg、1.24mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して、残渣に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物43(207mg、0.523mmol,52%)及び化合物44(73mg、0.18mmol、18%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物43:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.49 (1H, brs), 1.78-2.13 (8H, m), 2.76 (1H, s), 3.72-3.78 (1H, m), 3.83 (6H, s), 6.89 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.49 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.55 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr,cm
-1): 3364, 1615, 1599, 1520, 1500, 1302, 1252, 1176, 1069, 1053, 1028, 965, 833.
ESI-MS: m/z= 396 (M+H)
+
化合物44:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.63-1.75 (2H, m), 1.78-1.88 (2H, m), 2.01-2.12 (2H, m), 2.44-2.53 (2H, m), 2.67 (1H, s), 4.00-4.07 (1H, m), 6.89 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.51 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.57 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr,cm
-1): 3356, 1613, 1600, 1520, 1503, 1254, 1182, 1033, 999, 966, 834.
ESI-MS: m/z= 396 (M+H)
+【0299】
(化合物45及び化合物46)
化合物45として、1−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−トランス−1,4−ジオール
【化47】
を、化合物46として、1−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール
【化48】
を、以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)シクロヘキサン−1−オン(中間体83)(199mg、0.506mmol)及びルパート試薬(0.187mL、1.26mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液へ1.0M−テトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(0.051mL、0.051mmol)を室温で加え、10分間撹拌を行った。反応液を減圧濃縮後、テトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、蒸留水(0.2mL)及び1.0M−テトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(1.02mL、1.02mmol)を加え、室温で30分間撹拌を行った。反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物45(70mg、0.151mmol、30%)及び化合物46(132mg、0.285mmol、56%)をそれぞれ白色固体として得た。
化合物45:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.79-1.84 (2H, m), 1.90 (1H, s), 1.96-2.01 (2H, m), 2.21-2.33 (4H, m), 2.37 (3H, s), 3.28 (1H, s), 3.80 (3H, s), 6.80-6.84 (2H, m), 7.13 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.23 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.44-7.48 (2H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3460, 2940, 1610, 1515, 1494, 1442, 1310, 1245, 1175, 1035, 1005,837, 813
ESI-MS: m/z= 464 (M+H)
+
化合物46:
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.90-1.96 (2H, m), 1.97 (1H, br), 2.16-2.23 (2H, m), 2.28-2.36 (4H, m), 2.37 (3H, s), 2.81 (1H, br), 3.80 (3H, s), 6.80-6.83 (2H, m), 7.14 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.26 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.44-7.48 (2H, m).
IR (KBr, cm
-1): 3419, 2940, 1611, 1515, 1443, 1290, 1250, 1175, 1120, 1066, 993,837, 814
ESI-MS: m/z= 464 (M+H)
+【0300】
上記の化合物2及び化合物3の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0301】
【表6-1】
【0302】
【表6-2】
【0303】
【表6-3】
【0304】
(化合物58)
化合物58として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキサンカルボン酸エチル
【化49】
を以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキサンカルボン酸(化合物16)(41.6mg、0.10mmol)のDMF(1.0ml)溶液に炭酸カリウム(41.4mg、0.3mmol)及びヨウ化エチル(24.8μl、0.3mmol)を加えて2時間攪拌した。反応液にブラインを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、化合物58(44.1mg、0.10mmol、97%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.27 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.85-2.09 (8H, m), 2.33 (3H, s), 2.34-2.41 (1H, m), 2.59 (1H, s), 3.80 (3H, s), 4.15 (2H, q, J=6.8 Hz), 6.38 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09-7.09 (4H, m), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 435 (M+H)
+【0305】
上記の化合物3については、そのプロドラッグを合成した(
参考例化合物59〜70)。
【0306】
(
参考例化合物59)
参考例化合物59として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル ジメチルカーバメート(
参考例化合物59)
【化50】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(230mg、0.60mmol)のテトラヒドロフラン(6.0ml)溶液を氷冷下10分間攪拌した。反応液に水素化ナトリウム(26.4mg、0.66mmol)を加えて同じ温度で20分間攪拌した後、ジメチルカルバモイルクロリド(84μl、0.9mmol)を滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液にブラインを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、
参考例化合物59(95.6mg、0.21mmol、35%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.93-2.04 (8H, m), 2.33 (3H, s), 2.71 (1H, s), 2.92 (6H, s), 3.80 (3H, s), 4.73-4.79 (1H, m), 6.37 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09-7.09 (4H, m), 7.20 (2H, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 450 (M+H)
+
【0307】
(
参考例化合物60)
参考例化合物60として、シクロヘキシル 4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル カーボネート(
参考例化合物60)
【化51】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(250mg、0.66mmol)のテトラヒドロフラン(2.2ml)溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(63.4mg、1.45mmol)を加え、同じ温度で10分間攪拌した。シクロヘキシル 1−ヨードエチル カーボネート(354mg、1.18mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液にブラインを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、
参考例化合物60(161mg、0.29mmol、44%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.23-1.28 (4H, m), 1.31-1.40 (2H, m), 1.44-1.56 (4H, m), 1.70-1.79 (4H, m), 1.93-2.08 (4H, m), 2.32 (3H, s), 2.82 (1H, s), 3.79 (3H, s), 4.57-4.64 (1H, m), 4.67-4.71 (1H, m), 6.38 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.08-7.08 (4H, m), 7.19 (2H, J=8.4 Hz).
ESI-MS: m/z= 505 (M+H)
+
【0308】
上記の
参考例化合物59及び
参考例化合物60の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0309】
【表7】
【0310】
(
参考例化合物63)
参考例化合物63として、コハク酸モノ−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシルエステル
【化52】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(250mg、0.66mmol)のDMF(3.3ml)溶液に水素化ナトリウム(63.4mg、1.45mmol)を加え、30分間撹拌した。無水コハク酸(99mg、0.99mmol)を加えて、12時間撹拌した後、反応液に1M−塩酸と酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、
参考例化合物63(87.0mg、0.18mmol、28%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.86-1.88 (2H, m), 1.96-2.02 (4H, m), 2.08-2.11 (3H, m), 2.32 (3H, s), 2.58-2.64 (4H, m), 3.81 (3H, s), 4.82-4.88 (1H, m), 6.38 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.09-7.09 (4H, m), 7.18 (2H, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 479 (M+H)
+
【0311】
(
参考例化合物64)
参考例化合物64として、シクロヘキシル (4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシルオキシ)エチル カーボネート
【化53】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(400mg、1.05mmol)のジクロロエタン(5.4ml)溶液にシクロヘキシル 1−ヨードエチル カーボネート(567mg、1.90mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(460μl、2.64mmol)、塩化銀(273mg、1.90mmol)を加えて80℃で12時間攪拌した後、室温まで放冷し、反応液をセライトに通して濾過した。ろ液に1M−塩酸と酢酸エチルを加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、
参考例化合物64(31.9mg、0.058mmol、5.1%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.15-1.34 (9H, m), 1.48-1.65 (4H, m), 1.83-1.98 (8H, m), 2.33 (3H, s), 2.49 (1H, s), 3.52-3.58 (1H, m), 3.64-3.71 (1H, m), 3.81 (3H, s), 4.92 (1H, q, J=5.2 Hz), 6.39 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09-7.09 (4H, m), 7.19 (2H, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 549 (M+H)
+
【0312】
上記の
参考例化合物59及び
参考例化合物60の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0313】
【表8】
【0314】
(
参考例化合物67)
参考例化合物67として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル 2−アミノアセテート
【化54】
を以下の手順で合成した。
4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル 2−ベンジルオキシカルボニルアミノアセテート(中間体57)(33.2mg、0.058mmol)のメタノール(2.00mL)溶液に10%パラジウム/炭素(6.16mg、50wt%)を室温で加え、水素雰囲気下で14時間撹拌を行った。反応液をセライトに通してろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム/メタノール)で精製し、
参考例化合物67(18.4mg、0.042mmol、73%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.58-1.82 (2H, m), 1.88-2.12(9H, m), 2.33 (3H, s), 3.43 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.88-4.94 (1H, m), 6.37 (1H, s), 6.83-6.87 (2H, m), 7.09-7.11 (4H, m), 7.18-7.22 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 436 (M+H)
+
【0315】
上記の
参考例化合物67の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0316】
【表9】
【0317】
(
参考例化合物69)
参考例化合物69として、(S)−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル 2−アミノ−3−メチルブタノエート
【化55】
を以下の手順で合成した。
(S)−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキシロキシ)メチル 2−(ベンジロキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート(中間体59)(122mg、0.190mmol)のジオキサン/エタノール(2.00mL/2.00mL)混合溶液に2,2’−ビピリジル(15.0mg、0.096mmol)、10%パラジウム/炭素(49.0mg、40wt%)を室温で加え、水素雰囲気下で14時間撹拌を行った。反応液をセライトに通してろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/メタノール)で精製し、
参考例化合物69(38.6mg、0.076mmol、40%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 0.92 (3H, d, J=6.8 Hz), 1.02 (3H, d, J=6.8 Hz), 1.90-2.12 (9H, m), 2.34 (3H, s), 3.32-3.34 (1H, m), 3.67-3.76 (1H, m), 3.81 (3H, s), 5.41 (1H, d, J=6.4 Hz), 5.47 (1H, d, J=6.4 Hz), 6.38, (1H, s), 6.83-6.87 (2H, m), 7.09-7.12 (4H, m), 7.18-7.22 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 490 (M-OH)
+
【0318】
(
参考例化合物70)
参考例化合物70として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシルジハイドロゲンホスフェート
【化56】
を以下の手順で合成した。
ジベンジル 4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシルホスフェート(中間体60)(251mg、0.393mmol)、メタノール(2.6mL)及び酢酸エチル(2.6mL)の混合溶液に10%パラジウム/カーボン(41.8mg、50wt%)を加え、水素雰囲気下、室温で2.5時間撹拌した。反応液をセライトに通してろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン/ジエチルエーテルから再結晶し、
参考例化合物70(97.2mg、0.212mmol、54%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ: 1.68-1.98 (8H, m), 2.28 (3H, s), 3.76 (3H, s), 4.13 (1H, br), 4.92 (1H, br), 6.53 (1H, s), 6.91-6.95 (2H, m), 7.08-7.17 (6H, m).
ESI-MS: m/z= 459 (M+H)
+
【0319】
(中間体1)
中間体1として、8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化57】
を以下の手順で合成した。
トリメチルシリルアセチレン(27.1mL、0.192mol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に、2.77M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、69.3mL、0.192mol)を−76℃にて30分間滴下し、同じ温度で30分間撹拌した後、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(25.0g、0.160mol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を−74℃にて30分間滴下し、同じ温度で1時間30分間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。
【0320】
残渣にメタノール(320mL)を加えて溶解し、炭酸カリウム(55.3g、0.400mol)を加え、室温にて2時間撹拌し、反応液を減圧濃縮した。残渣に蒸留水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を蒸留水及びブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体1(29.1g、0.160mol、100%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.75-2.03 (9H, m), 2.49 (1H, m), 3.95 (4H, s).
ESI-MS: m/z= 165 (M-OH)
+【0321】
(中間体2)
中間体2として、1−(3−ヒドロキシ−3−(p−トリル)プロピン−1−イル)シクロヘキサノール
【化58】
を以下の手順で合成した。
1−エチニルシクロヘキサノール(500mg、4.02mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に2.77M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、3.6mL、9.90mmol)を−78℃にて滴下し、同じ温度にて1時間撹拌した。反応液にp−トルアルデヒド(0.52mL,4.40mmol)を−78℃で加え、撹拌しながら徐々に室温まで昇温した。反応液に蒸留水及び1M−塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体2(598mg、2.44mmol、61%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.18-1.30 (1H, m), 1.47-1.74 (7H, m), 1.89-1.98 (2H, m), 2.08 (1H, brs), 2.22 (1H, brs), 2.36 (3H, s), 5.47 (1H, s), 7.19 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.43 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 227 (M-OH)
+【0322】
(中間体3)
中間体3として、8−(3−ヒドロキシ−3−(p−トリル)プロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化59】
を以下の手順で合成した。
8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体1)(15.0g、82.3mmol)のテトラヒドロフラン(165mL)溶液に、2.77M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、62.4mL、172.9mmol)を−72℃にて25分間滴下し、同じ温度で30分間撹拌した後、p−トルアルデヒド(10.2mL、86.4mmol)を−72℃にて5分間滴下し、同じ温度で30分間撹拌した。反応液を室温へ昇温後、飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体3(17.7g、58.5mmol、71%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.72-1.85 (4H, m), 1.90-2.04 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.55 (1H, s), 2.78 (1H, d, J=6.0 Hz), 3.93 (4H, s), 5.44 (1H, d, J=6.0 Hz), 7.17 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.40 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 285 (M-OH)
+【0323】
(中間体4)
中間体4として、8−(3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化60】
を以下の手順で合成した。
8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体1)(5.02g、27.6mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、2.63M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、22.0mL、57.9mmol)を−72℃にて15分間滴下し、同じ温度で60分間撹拌した後、4−メトキシアルデヒド(3.52mL、28.9mmol)を−72℃にて10分間滴下し、同じ温度で60分間撹拌した。反応液を室温へ昇温後、飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体4(7.46g、23.4mmol、85%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.73-1.85 (4H, m), 1.91-2.04 (4H, m), 2.32 (1H, s), 2.52 (1H, d, J=6.1 Hz), 3.81 (3H, s), 3.94 (4H, s), 5.44 (1H, d, J=6.1 Hz), 6.89 (2H, d, J=8.5 Hz), 7.44 (2H, d, J=8.5 Hz).
【0324】
(中間体5)
中間体5として、8−(3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシプロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化61】
を以下の手順で合成した。
8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体1)(5.03g、27.6mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、2.63M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、22.1mL、57.9mmol)を−72℃にて15分間滴下し、同じ温度で60分間撹拌した後、4−クロロベンズアルデヒド(4.06g、28.9mmol)を−72℃にて10分間滴下し、同じ温度で60分間撹拌した。反応液を室温へ昇温後、飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体5(8.13g、25.2mmol、91%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.68-1.81 (4H, m), 1.86-1.90 (4H, m), 3.55 (1H, s), 3.90 (4H, s), 4.03 (1H, d, J=4.2 Hz), 5.41 (1H, d, J=4.2 Hz), 7.28 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.41 (2H, d, J=8.3 Hz).
【0325】
上記の中間体1〜5の合成とと同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0326】
【表10】
【0327】
(中間体8)
中間体8として、3−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−(p−トリル)−2−プロピン−1−オン
【化62】
を以下の手順で合成した。
1−(3−ヒドロキシ−3−(p−トリル)プロピン−1−イル)シクロヘキサノール(中間体2)(593mg、2.42mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に二酸化マンガン(1.15g、13.2mmol)を加え、室温にて5時間撹拌した。セライトを通して反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体8(534mg、2.20mmol、91%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ:1.28-1.39 (1H, m), 1.55-1.84 (7H, m), 2.02-2.11 (2H, m), 2.23 (1H, brs), 2.43 (3H, s), 7.28 (2H, d, J=8.0 Hz), 8.02 (2H, d, J=8.0 Hz).
【0328】
(中間体9)
中間体9として、3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)−2−プロピン−1−オン
【化63】
を以下の手順で合成した。
8−(3−ヒドロキシ−3−(p−トリル)プロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体3)(17.5g、57.9mmol)のジクロロメタン(289mL)溶液に、二酸化マンガン(29.6g、289mmol)を加え、室温にて15時間撹拌を行った。セライトを通して反応液をろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体9(14.3g、47.6mmol、82%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.79-1.85 (2H, m), 1.87-1.93 (2H, m), 2.04-2.15 (4H, m), 2.20 (1H, s), 2.43 (3H, s), 3.97 (4H, s), 7.28 (2H, d, J=8.0 Hz), 8.00 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 284 (M-OH)
+【0329】
(中間体10)
中間体10として、3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−プロピン−1−オン
【化64】
を以下の手順で合成した。
8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体1)(592mg、3.25mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に、2.63M−n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液、2.6mL、6.82mmol)を−78℃にて5分間滴下し、同じ温度で30分間撹拌した後、N−メトキシ−N−メチル−6−メチルニコチンアミド(614.5mg、3.41mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を−78℃にて20分間滴下し、同じ温度で30分間撹拌した。反応液を室温へ昇温後、飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体10(626.3mg、2.08mmol、65%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.76-1.83 (2H, m), 1.87-1.94 (2H, m), 2.04-2.10 (2H, m), 2.12-2.19 (2H, m), 2.30 (1H, s), 2.66 (3H, s), 3.97 (4H, s), 7.29 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.22 (1H, dd, J=2.4, 8.0 Hz), 9.21 (1H, d, J=2.4 Hz).
ESI-MS: m/z= 284 (M-OH)
+【0330】
(中間体11)
中間体11として、3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(4−メトキシフェニル)−2−プロピン−1−オン
【化65】
を以下の手順で合成した。
8−(3−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体4)(7.10g、22.3mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、二酸化マンガン(9.69g、112mmol)を加え、室温にて18時間撹拌を行った。セライトを通して反応液をろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体11(5.45g、17.2mmol、77%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.78-1.93 (4H, m), 2.03-2.17 (4H, m), 2.27 (1H, s), 3.89 (3H, s), 3.97 (4H, s), 6.95 (2H, d, J=9.0 Hz), 8.08 (2H, d, J=9.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 299 (M-OH)
+【0331】
(中間体12)
中間体12として、1−(4−クロロフェニル)−3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−2−プロピン−1−オン
【化66】
を以下の手順で合成した。
8−(3−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシプロピン−1−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体5)(7.70g、23.9mmol)のジクロロメタン(120mL)溶液に、二酸化マンガン(10.4g、119mmol)を加え、室温にて18時間撹拌を行った。セライトを通して反応液をろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体12(5.45g、17.0mmol、71%)を油状物質として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.77-1.94 (4H, m), 2.04-2.19 (4H, m), 2.15 (1H, s), 3.98 (4H, s), 7.47 (2H, d, J=8.5 Hz), 8.04 (2H, d, J=8.5 Hz).
ESI-MS: m/z= 303 (M-OH)
+【0332】
上記の中間体8〜12の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0333】
【表11】
【0334】
(中間体18)
中間体18として、8−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化67】
を以下の手順で合成した。
4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(7.35g、42.1mmol)のエタノール(76.6mL)溶液へトリエチルアミン(5.87mL、42.1mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液へ3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)−2−プロピン−1−オン(中間体9)(11.5g、38.3mmol)のエタノール(76.6mL)溶液を滴下し、室温にて15時間撹拌を行った後、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M−塩酸、蒸留水及びブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体18(14.7g、35.0mmol、91%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.71-1.74 (2H, m), 1.99-2.25 (6H, m), 2.33 (3H, s), 2.71 (1H, s), 3.81 (3H, s), 3.96-4.01 (4H, m), 6.39 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.09 (4H, s), 7.21 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 421 (M+H)
+【0335】
(中間体19)
中間体19として、8−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化68】
を以下の手順で合成した。
4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(359mg、2.06mmol)のエタノール(4mL)溶液へトリエチルアミン(286μL、2.06mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液へ3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(6−メチルピリジン−3−イル)−2−プロピン−1−オン(中間体10)(563.7mg、1.87mmol)のエタノール(5.4mL)溶液を滴下し、室温にて22時間撹拌を行った後、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を蒸留水及びブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体19(177mg、0.42mmol、22%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.72-1.75 (2H, m), 2.00-2.03 (2H, m), 2.07-2.14 (2H, m), 2.19-2.26 (2H, m), 2.55 (3H, s), 2.65 (1H, s), 3.81 (3H, s), 3.96-4.03 (4H, m), 6.47 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.33 (1H, dd, J=2.2, 8.0 Hz), 8.40 (1H, d, J=2.2 Hz).
ESI-MS: m/z= 422 (M+H)
+【0336】
(中間体20)
中間体20として、8−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化69】
を以下の手順で合成した。
3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(4−メトキシフェニル)−2−プロピン−1−オン(中間体11)(700mg、2.24mmol)のエタノール(4.5mL)溶液に4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(470mg、2.69mmol)、トリエチルアミン(0.74mL、5.41mmol)のエタノール(4.5mL)溶液を加え、室温で20時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に蒸留水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体20(864mg,1.98mmol、88%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.68-1.77 (2H, m), 1.96-2.26 (6H, m), 2.70 (1H, brs), 3.80 (3H, s), 3.81 (3H, s), 3.94-4.04 (4H, m), 6.37(1H, s), 6.81 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.85 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 437 (M+H)
+【0337】
(中間体21)
中間体21として、8−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化70】
を以下の手順で合成した。
4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(457mg、2.62mmol)のエタノール(4.4mL)溶液へトリエチルアミン(0.730mL、5.24mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液へ1−(4−クロロフェニル)−3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−2−プロピン−1−オン(中間体12)(700mg、2.18mmol)のエタノール(4.4mL)溶液を滴下し、室温にて14時間撹拌を行った後、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M−塩酸、蒸留水及びブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体21(756mg、1.71mmol、79%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.69-1.76 (2H, m), 1.97-2.25 (6H, m), 2.66 (1H, brs), 3.82 (3H, s), 3.94-4.03 (4H, m), 6.43 (1H, s), 6.85-6.87 (2H, m), 7.13 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.19 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.25-7.27 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 441 (M+H)
+【0338】
(中間体22)
中間体22として、8−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化71】
を以下の手順で合成した。
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(418mg、2.33mmol)のエタノール(4.8mL)溶液へトリエチルアミン(5.87mL、42.1mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液へ3−(8−ヒドロキシ−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)−2−プロピン−1−オン(中間体9)(698mg、2.32mmol)のエタノール(4.7mL)溶液を滴下し、室温にて14時間撹拌を行った後、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を蒸留水及びブラインで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体22(948mg、2.23mmol、収率96%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.71-1.75 (2H, m), 1.98-2.14 (4H, m), 2.17-2.25 (2H,m), 2.36 (3H, s), 2.62 (1H, s), 3.96-4.03 (4H, m), 6.41 (1H, s), 7.09 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.22-7.30 (4H, m).
ESI-MS: m/z= 407 (M-OH)
+【0339】
上記の中間体18〜22と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0340】
【表12-1】
【0341】
【表12-2】
【0342】
【表12-3】
【0343】
【表12-4】
【0344】
(中間体38)
中間体38として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−シス−1,4−ジイル ジアセタート
【化72】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(300mg、0.793mmol)のジクロロメタン(2.6mL)懸濁液に、無水酢酸(0.187mL、1.98mmol)と、ピリジン(0.192mL、2.38mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(48.4mg、0.396mmol)を加え、室温にて60時間撹拌した。再度4−ジメチルアミノピリジン(48.4mg、0.396mmol)を加え、室温にてさらに6時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体38(297mg、0.642mmol、81%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.74-1.82 (2H, m), 1.92-1.98 (2H, m), 2.01-2.08 (5H, m), 2.10 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.70-2.77 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.80-4.89 (1H, m), 6.38 (1H, s), 6.83 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.08 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 463 (M+H)
+【0345】
(中間体39)
中間体39として、c−4−メトキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート
【化73】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(中間体84)(0.150g、0.357mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.8mL)溶液に、氷冷撹拌下、55%水素化ナトリウム(23.4mg、0.535mmol)とヨウ化メチル(29.0μL、0.464mmol)を加え、室温にて9時間撹拌した。氷冷撹拌下、反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体39(124mg、0.284mmol、80%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.60-1.68 (2H, m), 1.94-2.03 (4H, m), 2.08 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.69-2.76 (2H, m), 3.24-3.33 (1H, m), 3.39 (3H, s), 3.80 (3H, s), 6.37 (1H, s), 6.83 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.08 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 435 (M+H)
+【0346】
(中間体40)
中間体40として、4−(4−フルオロ−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−c−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート
【化74】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(化合物12)(130mg、0.309mmol)のアセトニトリル(3.09mL)溶液にSelectfluor
TM(120mg、0.340mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体40(61mg、0.140mmol、45%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3)δ: 1.89-2.15 (11H, m), 2.35 (3H, m), 2.73 (1H, s), 3.81 (3H, s), 4.82-4.89 (1H, m), 6.84-6.86 (2H, m), 7.10-7.18 (6H, m).
ESI-MS: m/z= 439 (M+H)
+【0347】
(中間体41)
中間体41として、1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−オキソ−シクロヘキサン−1−イル アセタート
【化75】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(中間体84)(142mg、0.338mmol)のジクロロメタン(3.38mL)溶液に、デスマーチン試薬(172mg、0.405mmol)を加え、0℃にて2時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体41(120mg、0.287mmol、85%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.13 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.44-2.52 (4H, m), 2.59-2.65 (2H, m), 2.93-2.96 (2H, m), 3.81 (3H, s), 6.45 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.08 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 419 (M+H)
+【0348】
(中間体42)
中間体42として、c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキサン−r−1−カルバルデヒド
【化76】
を以下の手順で合成した。
(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(546.3mg、1.59mmol)のテトラヒドロフラン(1.3mL)溶液にカリウムtert−ブトキシド(178.7mg、1.59mmol)を−40℃で加え、同じ温度で60分間撹拌した。反応液に4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−1−オン(化合物4)(200mg、0.53mmol)のテトラヒドロフラン(1.35mL)溶液を−40℃で滴下した後、室温で1.5時間撹拌した。反応液に6M−塩酸水溶液を0℃にて加え、12時間撹拌した。反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体42(87.5mg、0.23mmol、42%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.88-1.96 (6H, m), 2.09-2.11 (2H, m), 2.25-2.36 (5H, m), 3.80 (3H, s), 6.39 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.09-7.14 (4H, m), 7.20 (2H, d, J=8.8 Hz), 9.66 (1H, d, J=2.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 391 (M+H)
+【0349】
(中間体43)
中間体43として、エチル 1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート
【化77】
を以下の手順で合成した。
エチル 4−オキソシクロヘキサンカルボキシラート(10.0g、58.8mmol)のトルエン(196mL)溶液に、エチレングリコール(3.6mL、64.6mmol)と、p−トルエンスルホン酸一水和物(1.12g、5.88mmol)を加え、150℃にて加熱還流した。18時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体43(12.3g、57.4mmol、98%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.25 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.51-1.61 (2H, m), 1.75-1.86 (4H, m), 1.90-1.98 (2H, m), 2.29-2.38 (1H, s), 3.95 (4H, s), 4.13 (2H, q, J=7.2 Hz).
ESI-MS: m/z= 215 (M+H)
+【0350】
(中間体44)
中間体44として、エチル 8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート
【化78】
を以下の手順で合成した。
エチル 1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート(中間体43)(500mg、2.33mmol)のテトラヒドロフラン(7.8mL)溶液に、0.5M−カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(トルエン溶液、4.67mL、2.33mmol)を−78℃で加え、20分間撹拌した後、ベンジルクロロメチルエーテル(0.379mL、2.45mmol)を加え、−78℃で30分間、室温で1.5時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣に3M−水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)を加え、4時間撹拌した。反応液をエーテルで抽出し、有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し中間体44(279mg、0.834mmol、36%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.24 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.52-1.68 (6H, m), 2.16-2.23 (2H, m), 3.46 (2H, s), 3.88-3.96 (4H, m), 4.17 (2H, q, J=7.2 Hz), 4.49 (2H, s), 7.25-7.39 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 335 (M+H)
+【0351】
(中間体45)
中間体45として、(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)メタノール
【化79】
を以下の手順で合成した。
エチル 8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート(中間体44)(279mg、0.834mmol)のテトラヒドロフラン(4.2mL)溶液に、氷冷撹拌下、水素化ホウ素リチウム(91.0mg、4.17mmol)を加え、70℃にて4時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体45(183mg、0.625mmol、75%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.48-1.66 (8H, m), 2.76 (1H, t, J=6.0 Hz), 3.43 (2H, s), 3.60 (2H, d, J=6.0 Hz), 3.91-3.95 (4H, m), 4.52 (2H, s), 7.27-7.38 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 293 (M+H)
+【0352】
(中間体46)
中間体46として、8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボアルデヒド
【化80】
を以下の手順で合成した。
(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)メタノール(中間体45)(183mg、0.625mmol)のDMSO(2.1mL)溶液に、50%三酸化硫黄−ピリジン錯体(596mg、1.87mmol)と、トリエチルアミン(0.522mL、3.75mmol)を加え、室温にて20分間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を20%クエン酸水溶液、飽和重曹水、ブラインで順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体46(172mg、0.592mmol、95%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.55-1.67 (6H, m), 2.03-2.11 (2H, m), 3.45 (2H, s), 3.90-3.95 (4H, m), 4.47 (2H, s), 7.25-7.36 (5H, m), 9.60 (1H, s).
ESI-MS: m/z= 291 (M+H)
+【0353】
(中間体47)
中間体47として、8−(ベンジルオキシメチル)−8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン
【化81】
を以下の手順で合成した。
8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボアルデヒド(中間体46)(100mg、0.344mmol)のメタノール(5.2mL)溶液に、氷冷撹拌下、炭酸カリウム(143mg、1.03mmol)と、ジメチル−1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホナート(165mg、0.861mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体47(88.9mg、0.310mmol、90%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.52-1.71 (4H, m), 1.77-1.85 (2H, m), 1.94-2.04 (2H, m), 2.19 (1H, s), 3.38 (2H, s), 3.89-3.99 (4H, s), 4.61 (2H, s), 7.25-7.37 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 287 (M+H)
+【0354】
(中間体48)
中間体48として、3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)プロピン−1−オール
【化82】
を以下の手順で合成した。
8−(ベンジルオキシメチル)−8−エチニル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(中間体47)(393mg、1.37mmol)のテトラヒドロフラン(4.6mL)溶液に、2.6M−n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液、0.555mL、1.44mmol)を−78℃で加え、10分間撹拌した。さらに4−メチルベンズアルデヒド(0.178mL、1.51mmol)を加えた後、室温まで徐々に昇温させ、1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し中間体48(459mg、1.13mmol、82%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.62-1.71 (4H, m), 1.79-1.86 (2H, m), 1.92-2.02 (2H, m), 2.23 (1H, brs), 2.34 (3H, s), 3.41 (2H, s), 3.89-3.98 (4H, m), 4.59 (2H, m), 5.44 (1H, d, J=5.2 Hz), 7.15 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.25-7.35 (5H, m), 7.43 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 407 (M+H)
+【0355】
(中間体49)
中間体49として、3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)プロピン−1−オン
【化83】
を以下の手順で合成した。
3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)プロピン−1−オール(中間体48)(585mg、1.44mmol)のジクロロメタン(7.2mL)溶液に、二酸化マンガン(625mg、7.19mmol)を加え、室温にて13時間撹拌した。反応液をセライトろ過した後、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体49(540mg、1.33mmol、93%)を無色油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.71-1.80 (4H, m), 1.97-2.03 (4H, m), 2.41 (3H, s), 3.52 (2H, s), 3.91-4.00 (4H, m), 4.63 (2H, m), 7.21 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.25-7.38 (5H, m), 8.03 (2H, d, J=8.0 Hz).
ESI-MS: m/z= 405 (M+H)
+【0356】
(中間体50)
中間体50として、3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール
【化84】
を以下の手順で合成した。
4−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(280mg、1.60mmol)のエタノール(2.7mL)溶液へトリエチルアミン(0.447mL、3.20mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液へ3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(p−トリル)プロピン−1−オン(中間体49)(540mg、1.33mmol)のエタノール(2.7mL)溶液を滴下し、室温にて14時間撹拌を行った後、反応液を減圧濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1M−塩酸、蒸留水及びブラインで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体50(458mg、0.872mmol、65%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.64-1.72 (2H, m), 1.76-1.85 (2H, m), 1.89-1.98 (2H, m), 2.27-2.35 (5H, m), 3.50 (2H, s), 3.80 (3H, s), 3.90-3.99 (4H, m), 4.49 (2H, s), 6.38 (1H, s), 6.80-6.85 (2H, m), 7.06-7.31 (11H, m).
ESI-MS: m/z= 525 (M+H)
+【0357】
(中間体51)
中間51として、4−(ベンジルオキシメチル)−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−1−オン
【化85】
を以下の手順で合成した。
3−(8−(ベンジルオキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール(中間体50)(458mg、0.872mmol)のテトラヒドロフラン(2.2mL)溶液に、6M−塩酸(4.4mL)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を氷冷し、50%水酸化ナトリウム水溶液を0℃にて塩基性になるまで滴下後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体51(387mg、0.804mmol、92%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.11-2.21 (2H, m), 2.31-2.39 (5H, m), 2.52-2.68 (4H, m), 3.57 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.51 (2H, s), 6.44 (1H, s), 6.83-6.88 (2H, m), 7.08-7.34 (11H, m).
ESI-MS: m/z= 481 (M+H)
+【0358】
(中間体52)
中間体52として、8−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール)−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化86】
を以下の手順で合成した。
公知の製造法(国際公開第07/111323号)により合成した2−クロロ−1、4−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール(1.01g、3.20mmol)のテトラヒドロフラン(32mL)溶液に1.09M−ボランテトラヒドロフラン錯体(4.0mL、4.36mmol)を0℃にて加え、同じ温度にて1時間撹拌した。反応液に2.66M−n−ブチルリチウム(1.47mL,mmol)を−78℃にて加え、同じ温度で1時間撹拌した。反応液に1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(524mg、3.36mmol)を加え、撹拌しながら徐々に室温まで昇温した。反応液に1M−塩酸を加えて酸性にして、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体52(844mg、1.92mmol,60%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.71-1.80 (2H, m), 2.01-2.11 (4H, m), 2.30-2.41 (2H, m), 2.76 (1H, s), 3.83 (3H, s), 3.84 (3H, s), 3.99 (4H, dd, J=Hz), 6.89 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.50 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.8 Hz).
【0359】
(中間体53)
中間体53として、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシアミド
【化87】
を以下の手順で合成した。
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸(823mg、4.42mmol)のテトラヒドロフラン(22mL)溶液へトリエチルアミン(5.87mL、42.1mmol)及びクロロギ酸n−プロピルを0℃で加え、同じ温度で1時間撹拌した。滴下し、室温にて30分間撹拌を行った。反応液に28%アンモニア水(1.5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液から有機層を分液し、硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体53(694mg、3.75mmol、85%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3)δ: 1.53-1.61 (2H, m), 1.72-1.86 (4H, m), 1.91-1.98 (2H, m), 2.17-2.25 (1H, m), 3.95 (4H, s), 5.29 (1H, brs), 5.46 (1H, brs).
ESI-MS: m/z= 186 (M+H)
+【0360】
(中間体54)
中間体54として、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボチオアミド
【化88】
を以下の手順で合成した。
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシアミド(中間体53)(281mg、1.52mmol)のトルエン(5mL)溶液へローソン試薬(337mg、0.834mmol)を加え、100℃で1時間撹拌し、室温まで冷却した。反応液にメタノールを加え、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体54(147mg、0.730mmol、48%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3)δ: 1.57-1.66 (2H, m), 1.79-1.90 (4H, m), 1.97-2.03 (2H, m), 2.64-2.72 (1H, m), 3.96 (4H, s), 6.89 (1H, brs), 7.46 (1H, brs).
ESI-MS: m/z= 202 (M+H)
+【0361】
(中間体55)
中間体55として、8−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン
【化89】
を以下の手順で合成した。
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボチオアミド(中間体54)(389mg、1.93mmol)及び2−ブロモ−1−(4−メトキシフェニル)−2−(p−トリル)エタノン(588mg、1.84mmol)のアセトニトリル(9.2mL)溶液を室温で4時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体55(630mg、1.49mmol、81%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3)δ: 1.68-1.76 (2H, m), 1.88-1.98 (4H, m), 2.18-2.24 (2H, m), 2.35 (3H, s), 3.05-3.13 (1H, m), 3.80 (3H, s), 3.99 (4H, s), 6.79-6.82 (2H, m), 7.11 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.22 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.43-7.46 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 422 (M+H)
+【0362】
(中間体56)
中間体56として、8−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール
【化90】
を以下の手順で合成した。
8−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(中間体55)(734mg、1.74mmol)のテトラヒドロフラン(8.7mL)溶液に1.63M−n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(1.17mL)を−78℃で加え、同じ温度で1時間撹拌した。反応液を3−フェニル−2−(フェニルスルフォニル)−1,2−オキサジリジン(546mg,2.09mmol)のテトラヒドロフラン(8.7mL)溶液に−78℃で加え、撹拌しながら徐々に室温まで昇温した。反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体56(417mg、0.954mmol、55%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3)δ: 1.73-1.79 (2H, m), 2.03-2.10 (4H, m), 2.32-2.39 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.78 (1H, s), 3.84 (3H, s), 3.97-4.02 (4H, m), 6.88-6.92 (2H, m), 7.16 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.47 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.55-7.58 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 438 (M+H)
+【0363】
(中間体57)
中間体57として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル 2−ベンジロキシカルボニルアミノアセテート
【化91】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(76.0mg、0.201mmol)のジクロロメタン(2.00mL)溶液にトリエチルアミン(0.084mL、0.60mmol)、2−ベンジロキシカルボニルアミノ酢酸(46.2mg、0.241mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(46.2mg、0.241mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(15.4mg、0.100mmol)を室温で加え、20時間撹拌を行った。反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体57(33.2mg、0.058mmol、29%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.91-2.07 (8H, m), 2.33 (3H, s), 2.75 (1H, s), 3.80 (3H, s), 3.98-3.99 (2H, m), 4.89-4.94 (1H, m), 5.14 (2H, s), 5.33-5.35 (1H, m), 6.36 (1H, s), 6.82-6.86 (2H, m), 7.08-7.10 (4H, m), 7.17-7.21 (2H, m), 7.29-7.38 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 552 (M-OH)
+【0364】
(中間体58)
中間体58として、中間体57と同様の方法により(S)−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シス−シクロヘキシル 2−(ベンジロキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエートを合成した。
【化92】
を以下の手順で合成した。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 0.92 (3H, d, J=6.4Hz), 0.99 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.89-2.10 (8H, m), 2.16-2.24 (1H, m), 2.34 (3H, s), 2.63 (1H, s), 3.81 (3H, s), 4.30-4.33 (1H, m), 4.88-4.95 (1H, m), 5.12 (2H, s), 5.28-5.30 (1H, m), 6.36 (1H, s), 6.78-6.82 (2H, m), 7.09-7.10 (4H, m), 7.18-7.24 (2H, m), 7.29-7.38 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 594 (M-OH)
+【0365】
(中間体59)
中間体59として、(S)−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキシロキシ)メチル 2−(ベンジロキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
【化93】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(199mg、0.506mmol)のジクロロメタン(3.00mL)溶液にモレキュラーシーブス4A(300mg)及びジイソプロピルエチルアミン(0.210mL、1.21mmol)を室温で加えて−50℃に冷却した。続いて(S)−ヨウドメチル 2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチルブタノエート(0.187mL、1.26mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(232mg、0.904mmol)を同じ温度で加え、2時間撹拌した後、−30℃で14時間撹拌した。反応液に飽和重層水を加え、セライトを通してろ過した。ろ液をブラインで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体59(123mg、0.192mmol、64%)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 0.92 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.01 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.88-1.99 (6H, m), 2.02-2.09 (2H, m), 2.20-2.26 (1H, m), 2.34 (3H, s), 2.50 (1H, s), 3.66-3.72 (1H, m), 3.81 (3H, s), 4.32-4.36 (1H, m), 5.12 (2H, s), 5.38 (1H, d, J=6.4 Hz), 5.50 (1H, d, J=6.4 Hz), 6.37 (1H, s), 6.83-6.87 (2H, m), 7.08-7.11 (4H, m), 7.18-7.24 (2H, m), 7.29-7.38 (5H, m).
ESI-MS: m/z= 624 (M-OH)
+【0366】
(中間体60)
中間体60として、ジベンジル 4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)―シス−シクロヘキシルホスフェート
【化94】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−シス−1,4−ジオール(化合物3)(200mg、0.528mmol)のテトラヒドロフラン(2.6mL)溶液に、氷冷攪拌下、55%水素化ナトリウム(55.3mg、1.27mmol)とテトラベンジルピロホスホネート(370mg、0.687mmol)を順に加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を氷冷し、水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体60(251mg、0.393mmol、74%)を無色透明油状化合物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.87-2.11 (8H, m), 2.33 (3H, s), 3.79 (3H, s), 4.42-4.51 (1H, m), 5.00-5.12 (4H, m), 6.34 (1H, s), 6.81-6.87 (2H, m), 7.09 (4H, s), 7.16-7.23 (2H, m), 7.29-7.37 (10H, m).
ESI-MS: m/z= 639 (M+H)
+【0367】
(化合物4)
化合物4として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)シクロヘキサン−1−オン
【化95】
を以下の手順で合成した。
8−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体18)(14.6g、34.7mmol)のテトラヒドロフラン(69.4mL)溶液に、6M−塩酸(138.9mL)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を氷冷し、50%水酸化ナトリウム水溶液を0℃にて塩基性になるまで滴下後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣を再結晶(n−ヘキサン/酢酸エチル、70℃)で精製し、化合物4(10.5g、27.9mmol、80%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.33-2.43 (9H, m), 2.87-2.95 (3H, m), 3.82 (3H, s), 6.39 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.10 (4H, s), 7.22 (2H, d, J=8.8 Hz).
IR (KBr, cm
-1): 3321, 2929, 1712, 1518, 1463, 1299, 1249, 1179, 1114, 1027, 961, 821.
ESI-MS: m/z= 377 (M+H)
+【0368】
(中間体62)
中間体62として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−1−オン
【化96】
を以下の手順で合成した。
8−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体19)(128.8mg、0.30mmol)のテトラヒドロフラン(0.6mL)溶液に、6M−塩酸(1.2mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を氷冷し、50%水酸化ナトリウム水溶液を0℃にて塩基性になるまで滴下後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体62(109.5mg、0.29mmol、96%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.34-2.44 (6H, m), 2.55 (3H, s), 2.87-2.95 (2H, m),3.18 (1H, s), 3.82 (3H, s), 6.49 (1H, s), 6.87 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.08 (1H, d, J=8.1 Hz), 7.19 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.35 (1H, dd, J=2.2, 8.1 Hz), 8.40 (1H, d, J=2.2 Hz).
ESI-MS: m/z= 378 (M+H)
+
【0369】
(中間体63)
中間体63として、4−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1−オン
【化97】
を以下の手順で合成した。
8−(1,5−ビス(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体20)(658mg、1.50mmol)のテトラヒドロフラン(3.75mL)溶液に6M−塩酸(7.5mL)を0℃で加え、室温で5時間撹拌した。反応液を氷冷した10%水酸化ナトリウム水溶液に注いで中和し、飽和重曹水を加えて塩基性にして、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体63(523mg,1.33mmol,89%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.30-2.45 (6H, m), 2.86-2.96 (2H, m), 2.99 (1H, s), 3.80 (3H, s), 3.82 (3H, s), 6.36 (1H, s), 6.82 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.87 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.21 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 393 (M+H)
+
【0370】
(中間体64)
中間体64として、4−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1−オン
【化98】
を以下の手順で合成した。
8−(5−(4−クロロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体21)(756mg、1.71mmol)のテトラヒドロフラン(4.3mL)溶液に、6M−塩酸(8.6mL)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を氷冷し、50%水酸化ナトリウム水溶液を0℃にて塩基性になるまで滴下後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体64(619mg、1.56mmol、91%)をアモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.31-2.45 (6H, m), 2.85-2.98 (3H, m), 3.82 (3H, s), 6.43 (1H, s), 6.86-6.90 (2H, m), 7.14 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.19 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26-7.29 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 397 (M+H)
+
【0371】
(中間体65)
中間体65として、4−ヒドロキシ−4−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−1−オン
【化99】
を以下の手順で合成した。
8−(1−(4−クロロフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体22)(931mg、2.19mmol)のテトラヒドロフラン(5.5mL)溶液に、6M−塩酸(11mL)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いで塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体65(513mg、1.35mmol、61%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.32-2.36 (4H, m), 2.36 (3H, s), 2.38-2.44 (2H, m), 2.87-2.95 (2H, m), 2.90 (1H, s), 6.41 (1H, s), 7.10 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.14 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.23 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.31 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 381 (M+H)
+
【0372】
上記の中間体の合成と同様の方法で、以下の化合物を合成した。
【0373】
【表13-1】
【0374】
【表13-2】
【0375】
【表13-3】
【0376】
(中間体81)
中間体81として、4−(4−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−c−4−ヒドロキシ−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート
【化100】
を以下の手順で合成した。
c−4−ヒドロキシ−4−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート(化合物12)(140mg、0.333mmol)のアセトニトリル(1.66mL)溶液にN−クロロコハク酸イミド(49mg、0.366mmol)を加え、80℃で15時間撹拌し、室温まで冷却した。反応液にブラインを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体81(67mg、0.147mmol、44%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl
3) δ: 1.92-2.04 (6H, m), 2.28-2.36 (8H, m), 3.10 (1H, s), 3.79 (3H, s), 4.85-4.88 (1H, m), 6.80-6.82 (2H, m), 7.11-7.16 (6H, m).
【0377】
(中間体82)
中間体82として、4−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール−2−イル)−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−オン
【化101】
を以下の手順で合成した。
8−(4,5−ビス(4−メトキシフェニル)オキサゾール−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体52)(781mg、1.78mmol)のテトラヒドロフラン(4.5mL)溶液に6M−塩酸(9.0mL)を0℃にて加え、室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液及び飽和重曹水を加えてアルカリ性にして酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を再結晶(酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、中間体82(445mg、1.13mmol、63%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 2.32-2.54 (6H, m), 2.81-2.92 (2H, m), 3.17 (1H, m), 3.84 (6H, s), 6.90 (2H, d, J=8.8 Hz), 6.91 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.49 (2H, d, J=8.8Hz), 7.56 (2H, d, J=8.8 Hz).
ESI-MS: m/z= 394 (M+H)
+
【0378】
(中間体83)
中間体83として、4−ヒドロキシ−4−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)シクロヘキサン−1−オン
【化102】
を以下の手順で合成した。
8−(4−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)チアゾール−2−イル)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(中間体56)(469mg、1.07mmol)のテトラヒドロフラン(5.4mL)溶液に、6M−塩酸(5.4mL)を0℃で加え、室温にて14時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いで塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体83(352mg、0.895mmol、83%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3)δ: 2.33-2.51 (6H, m), 2.37 (3H, s), 2.86-2.95 (2H, m), 3.50 (1H, s), 3.81 (3H, s), 6.81-6.84 (2H, m), 7.14 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.24 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.44-7.48 (2H, m).
ESI-MS: m/z= 394 (M+H)
+
【0379】
(中間体84)
中間体84として、c−4−ヒドロキシ−1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−r−1−イル アセタート
【化103】
を以下の手順で合成した。
1−(1−(4−メトキシフェニル)−5−(p−トリル)−1H−ピラゾール−3−イル)−シクロヘキサン−シス−1,4−ジイル ジアセタート(中間体38)(297mg、0.642mmol)のメタノール(4.3mL)溶液に、炭酸カリウム(89.0mg、0.642mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液に水を加え反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、中間体84(213mg、0.507mmol、79%)を白色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 1.49 (1H, d, J=4.4 Hz), 1.65-1.74 (2H, m), 1.90-1.98 (4H, m), 2.10 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.71-2.78 (2H, m), 3.74-3.81 (4H, m), 6.37 (1H, s), 6.83 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.08 (4H, s), 7.20 (2H, d, J=9.2 Hz).
ESI-MS: m/z= 421 (M+H)
+