特許第5783109号(P5783109)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5783109
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20150907BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20150907BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20150907BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 641R
   G09G3/34 J
   G09G3/20 641H
   G09G3/20 641E
   G09G3/20 641T
   G09G3/20 642E
   G02F1/133 535
   G02F1/133 575
   G09G3/20 641K
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-73554(P2012-73554)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-205572(P2013-205572A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(72)【発明者】
【氏名】古屋 正人
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−331144(JP,A)
【文献】 特開2002−251173(JP,A)
【文献】 特開2001−175216(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01091342(EP,A1)
【文献】 特開2007−078866(JP,A)
【文献】 特開2002−297085(JP,A)
【文献】 特開2005−196108(JP,A)
【文献】 特開2009−085990(JP,A)
【文献】 特開平09−073069(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02304961(GB,A)
【文献】 特開2010−091895(JP,A)
【文献】 特開2009−266420(JP,A)
【文献】 国際公開第01/069584(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のビット数を有する第1の映像データを構成するそれぞれの画素データにおける下位の所定のビット数のデータを複数の周辺画素に誤差拡散し、前記第1のビット数よりも少ない第2のビット数を有する第2の映像データとして出力する誤差拡散処理部と、
前記第2の映像データを構成するそれぞれの画素データの階調に応じてパルス幅が単調に増減するサブフィールド駆動のための表示データを生成するサブフィールド処理部と、
それぞれのフレーム期間内で、低階調域の階調を決定する期間と高階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度とし、それらの間である中間階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度より発光強度の低い第2の発光強度とする照明光を発する照明光源と、
前記照明光を前記表示データに応じて変調する液晶画像表示器と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記照明光源は複数の光源により構成され、
前記複数の光源における第1の組の光源による第1の発光特性と、前記複数の光源における第2の組の光源による第2の発光特性とが異なっており、
前記第1の組の光源からの前記第1の発光特性による発光と、前記第2の組の光源からの前記第2の発光特性による発光との合成光を前記照明光とする
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記複数の光源は発光ダイオードであることを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光を映像データに応じて変調する液晶画像表示器を備える画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明光を光変調素子の1つである液晶画像表示器によって映像データに応じて変調し、スクリーンに投射することによって画像表示する投射型の画像表示装置が普及している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4042603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像表示装置によって複数の階調を表現して画像表示する際に、動画擬似輪郭を発生させないようにすることが望まれる。また、見かけ上表現される階調数をできるだけ多くすることが望まれる。液晶は、低階調域及び高階調域で電圧に対する光変調出力の変化が小さい一方で、中間階調域で電圧に対する光変調出力の変化が大きい。従って、低階調部から高階調部まで複数の階調を良好に表現できなかったり、画質に悪影響を及ぼしたりすることがある。そこで、良好な階調表示特性と高画質を実現することが望まれる。
【0005】
本発明はこのような要望に対応するため、動画擬似輪郭を発生させず、見かけ上表現される階調数をできるだけ多くすることができ、良好な階調表示特性と高画質を実現することができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、第1のビット数を有する第1の映像データを構成するそれぞれの画素データにおける下位の所定のビット数のデータを複数の周辺画素に誤差拡散し、前記第1のビット数よりも少ない第2のビット数を有する第2の映像データとして出力する誤差拡散処理部(2)と、前記第2の映像データを構成するそれぞれの画素データの階調に応じてパルス幅が単調に増減するサブフィールド駆動のための表示データを生成するサブフィールド処理部(3)と、それぞれのフレーム期間内で、低階調域の階調を決定する期間と高階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度とし、それらの間である中間階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度より発光強度の低い第2の発光強度とする照明光を発する照明光源(6)と、前記照明光を前記表示データに応じて変調する液晶画像表示器(4)とを備えることを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0007】
前記照明光源は複数の光源(6a〜6d)により構成され、前記複数の光源における第1の組の光源による第1の発光特性と、前記複数の光源における第2の組の光源による第2の発光特性とが異なっており、前記第1の組の光源からの前記第1の発光特性による発光と、前記第2の組の光源からの前記第2の発光特性による発光との合成光を前記照明光とすることが好ましい。前記複数の光源は発光ダイオードであることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像表示装置によれば、動画擬似輪郭を発生させず、見かけ上表現される階調数をできるだけ多くすることができ、良好な階調表示特性と高画質を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の画像表示装置の一実施形態を示すブロック図である。
図2図1中の誤差拡散処理部2の動作を説明するための図である。
図3図1中のサブフィールド処理部3の動作及び照明光源6が発する照明光の特性を説明するための図である。
図4図1中の液晶画像表示器4に入力する表示データの階調と液晶画像表示器4による光変調出力強度との関係を説明するための図である。
図5】本発明の画像表示装置の一実施形態による光学的な構成例を示す図である。
図6図5中の照明光源6の具体的構成例を示す斜視図である。
図7図6に示す照明光源6の具体的構成例による発光特性を説明するための図である。
図8図5の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の画像表示装置の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、主として、一実施形態の画像表示装置100が有する回路構成を概略的に示している。図1において、画像表示装置100は、入力端子1a〜1c,誤差拡散処理部2,サブフィールド処理部3,液晶画像表示器4,光源制御信号生成部5,照明光源6,偏光板7,投射レンズ8を備える。入力端子1aには、画像表示装置100によって画像表示する映像データが入力される。入力端子1bには基準クロックが入力され、入力端子1cには映像データの同期信号が入力される。
【0011】
誤差拡散処理部2には、映像データと基準クロックと同期信号とが入力される。誤差拡散処理部2に入力される映像データのビット数をmビットとする。後述するサブフィールド処理部3は、mビットよりビット数の少ないnビットの映像データに基づいて、液晶画像表示器4をサブフィールド駆動するための表示データを生成するよう処理する。そこで、誤差拡散処理部2は、それぞれの画素データにおける下位の(m−n)ビットのデータを誤差とし、一例として図2に示すように、画素Pにおける誤差を複数の周辺画素に重み付け係数を乗じて拡散させる。
【0012】
誤差を加算した画素における誤差は、さらに、複数の周辺画素に重み付け係数を乗じて拡散されるので、それぞれの画素には誤差が累積加算されることになる。誤差拡散処理部2における誤差拡散処理は、累積誤差が一定範囲内であれば画素が有する階調のままとし、累積誤差が一定範囲を超えれば、画素の階調を1つ上の階調とすることによって、本来は表示できない階調を表示階調の粗い画素の空間的な集合として疑似的に再現するものである。
【0013】
誤差拡散処理部2より出力されたnビットの映像データは、サブフィールド処理部3に入力される。サブフィールド処理部3は、映像データにおけるそれぞれの画素データの階調に応じたパルス幅の表示データを生成する。サブフィールド処理部3は、それぞれの画素データの階調に応じたパルス幅の表示データによって液晶画像表示器4をサブフィールド駆動する。
【0014】
図3(A)はサブフィールドの最小基本単位を示している。サブフィールド処理部3は、図3(B)〜(D)に示すように、画素データの階調が低階調ほど短いパルス幅、画素データの階調が高階調ほど長いパルス幅となるような表示データを生成する。図3(D)が最も長いパルス幅であるとすると、サブフィールド処理部3は、1フレーム期間内で、図3(A)に示す最小基本単位から図3(D)の最長パルス幅までの範囲で画素データの階調に応じたパルス幅の表示データを生成する。
【0015】
このように、サブフィールド処理部3は、サブフィールド駆動のための表示データのパルス幅を階調に応じて単調に増減させる。従って、本実施形態の画像表示装置では、動画擬似輪郭が発生しない。
【0016】
サブフィールドによる表示期間である表示データのパルス幅を階調に応じて単調に増減させる、いわゆるパルス幅変調駆動では、表現可能な階調数はサブフィールドの総数で制限される。例えば8ビット、256階調の階調表現を行うためには256サブフィールドが必要になる。しかしながら、256サブフィールドを実現するには極めて高い動作レートが必要であり、実現が困難である。そこで、サブフィールド処理部3は、数十サブフィールド程度の表示データを生成する。
【0017】
サブフィールド処理部3の前段に誤差拡散処理部2を設け、誤差拡散処理部2によって擬似的に表現可能な階調数を増大させるのは、パルス幅変調駆動を行うサブフィールド処理部3のみでは、表現可能な階調数が少なくなってしまうからである。本実施形態では、誤差拡散処理部2とパルス幅変調駆動を行うサブフィールド処理部3とを備えるので、動画擬似輪郭を発生させず、見かけ上表現される階調数をできるだけ多くすることができる。
【0018】
サブフィールド処理部3が生成した表示データは、反射型の光変調素子である液晶画像表示器4に入力される。液晶画像表示器4には、図示していない駆動信号生成回路によって生成した画素アドレッシングのためのタイミング信号や駆動クロック等の駆動信号も入力される。液晶画像表示器4には、後述する偏光が入射される。液晶画像表示器4は、入射された偏光を表示データに応じて変調して出力する。
【0019】
光源制御信号生成部5には、入力端子1cに入力された同期信号が供給される。光源制御信号生成部5は、照明光源6が発する照明光を、映像データの1フレーム期間に同期して時間的に発光強度を複数のレベルに切り換えるよう制御する光源制御信号を生成する。光源制御信号は、照明光源6に入力される。照明光源6は、光源制御信号に基づいて、図3(E)に示すような時間的に発光強度が変化する照明光を発する。
【0020】
図3(E)に示すように、照明光源6は、1フレーム期間内の低階調域の階調を決定する期間と高階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度とし、それらの間である中間階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度より発光強度の低い第2の発光強度とする照明光を発する。一般的な照明光の発光強度は、破線で示すように1フレーム期間内で一定である。
【0021】
照明光源6から発せられた照明光は、偏光板7に入射される。偏光板7は照明光の進行方向に対して45°の角度に配置されている。偏光板7は、一方の偏光成分である例えばS偏光成分を反射して液晶画像表示器4に入射させる。液晶画像表示器4は、入射されたS偏光成分を表示データに応じて変調して他方の偏光成分であるP偏光成分の変調光として出力する。液晶画像表示器4より射出したP偏光成分の変調光は偏光板7を透過し、投射レンズ8へと入射される。投射レンズ8は入射された変調光を図示していないスクリーンへと投射して、画像表示する。
【0022】
本実施形態では、液晶画像表示器4を反射型の光変調素子としたが、透過型の光変調素子であってもよい。
【0023】
図4(A)は、図3(E)に破線で示すように一般的な照明光の発光強度とした場合の、サブフィールドのオン期間によって表現される階調と液晶画像表示器4の光変調出力強度との関係を示している。図4(A),(B)では、簡略化のため9階調としているが、実際にはサブフィールド処理部3によってさらに多くの階調数を表現する。
【0024】
図4(A)に示すように、液晶の電圧・変調率特性により、一般的に、液晶画像表示器4の光変調出力強度は、液晶画像表示器4に印加する駆動電圧の実効値に対してS字状の特性となる。即ち、黒から暗部における変調の立ち上がり部である低階調域では、電圧変化に対する光変調出力強度の変化率は小さい。中間階調域では変化率が急峻となる。白ピーク(飽和レベル)近傍の高階調域では変化率が再び緩やかとなる。
【0025】
このため、表示データのパルス幅であるサブフィールドのオン期間が変化したときの光変調出力強度の差分は、中間階調域では例えばΔL1のように大きくなり、低階調域及び高階調域では小さくなる。誤差拡散処理部2によって誤差拡散処理を行う際、図4(A)に示すような特性であると、中間階調域では誤差拡散ノイズが強調される傾向となる。中間階調域は人物の顔の陰影が表現される領域であり、画像の質感への影響が大きい。従って、高画質表示を実現するためには、中間階調域における画質を向上させることが求められる。
【0026】
そこで、本実施形態では、照明光源6による照明光の発光強度を、図3(E)で説明したように、1フレーム期間内の低階調域の階調を決定する期間と高階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度とし、それらの間である中間階調域の階調を決定する期間では第1の発光強度より発光強度の低い第2の発光強度としている。従って、階調と光変調出力強度との関係は図4(B)に示すような特性となる。
【0027】
図4(B)に示すように、サブフィールドのオン期間が変化したときの光変調出力強度の差分は、中間階調域ではΔL1よりも小さいΔL2となる。これは、中間階調域のサブフィールドにおける重み付けを等価的に小さくしたことに相当する。図4(B)に示すように、階調と光変調出力強度との関係は、図4(A)よりもリニアな特性に近付く。本実施形態では、中間階調域で誤差拡散ノイズが強調されことがなく、中間階調域における画質が向上することによって高画質表示を実現することが可能となる。
【0028】
次に、図5を用いて、一実施形態の画像表示装置100が有する光学的な構成の詳細について説明する。図5において、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。図5において、照明光源6から発せられた照明光は、コリメータレンズ101によって集光され、一対のフライアイレンズよりなるインテグレータ102に入射される。照明光源6は、一例として、図6に示すように、半導体型光源である4つの発光ダイオード(LED)6a〜6dを有する。LED6a〜6dは、光源制御信号生成部5からの駆動信号Sda〜Sddによって駆動される。
【0029】
光源制御信号生成部5は、LED6a,6dを図7(A)に示すような発光特性で発光させ、LED6b,6cを図7(B)に示すような発光特性で発光させる。従って、照明光源6から発せられる照明光の発光特性は、図7(A)の発光特性と図7(B)の発光特性とを合成した図7(C)に示す特性となる。図7(C)に示す特性は、図3(E)で説明した特性と同じである。ここでは、LED6a,6dを図7(A)に示すような発光特性で発光させ、LED6b,6cを図7(B)に示すような発光特性で発光させているが、2つずつに分ければ組分けは任意である。発光ダイオードの数は4つに限定されない。
【0030】
照明光源6から発せられた図7(C)に示す照明光は、図8に示すように、コリメータレンズ101によって略平行光とされて、インテグレータ102に入射される。図8では、簡略化のため略平行光の光軸を示している。インテグレータ102のコリメータレンズ101側に位置する一方のフライアイレンズにおけるそれぞれのレンズセルに入射された光は、他方のフライアイレンズにおける対応するそれぞれのレンズセルへと入射される。他方のフライアイレンズにおけるそれぞれのレンズセルより射出した光は積分された合成光として射出される。
【0031】
図5に戻り、インテグレータ102より射出した光は偏光変換光学素子103及びレンズ104を経て射出される。コリメータレンズ101からレンズ104までの部分は、照明光学系を構成している。照明光学系の後段には、照明光学系から発せられた照明光をそれぞれの色に分解して合成する色分解合成光学系が設けられている。ダイクロイックミラー105から投射レンズ8の前段のクロスダイクロイックプリズム111までの部分が色分解合成光学系を構成している。
【0032】
ダイクロイックミラー105は、入射された照明光を青色光と黄色光とに分解する。青色光は折り返しミラー106bによって光路が90°曲げられ、黄色光は折り返しミラー106yによって光路が90°曲げられる。ダイクロイックミラー107は、入射された黄色光を緑色光と赤色光とに分解する。
【0033】
青色光は、レンズ108b及び偏光板109bを介してワイヤグリッド偏光板7bへと入射される。緑色光は、レンズ108g及び偏光板109gを介してワイヤグリッド偏光板7gへと入射される。赤色光は、レンズ108r及び偏光板109rを介してワイヤグリッド偏光板7rへと入射される。偏光板109b,109g,109rによって偏光の直線偏光度を向上させる。ワイヤグリッド偏光板7b,7g,7rは、図1における偏光板7に相当する。
【0034】
前述のように、ワイヤグリッド偏光板7b,7g,7rを透過した一方の偏光は反射型の光変調素子4b,4g,4rへと入射され、表示データに応じて変調される。光変調素子4b,4g,4rは、図1における液晶画像表示器4に相当する。光変調素子4b,4g,4rは、入射した一方の偏光を変調することによって他方の偏光に変換して射出する。光変調素子4b,4g,4rより射出した他方の偏光は、それぞれ、ワイヤグリッド偏光板7b,7g,7rによって反射される。
【0035】
ワイヤグリッド偏光板7b,7g,7rによって反射された他方の偏光は偏光板110b,110g,110rに入射されて、不要な偏光成分が除去される。クロスダイクロイックプリズム111は、偏光板110b,110g,110rより射出した他方の偏光を合成して合成光を投射レンズ8へと入射させる。投射レンズ8は、入射された合成光を図示していないスクリーンへと投射する。
【0036】
本実施形態は、図1及び図5の構成により、動画擬似輪郭を発生させず、見かけ上表現される階調数をできるだけ多くすることができ、良好な階調表示特性と高画質を実現することができる。
【0037】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。図5では、3つの光変調素子を用いた構成を示したが、1つの光変調素子を用いた構成であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
2 誤差拡散処理部
3 サブフィールド処理部
4 液晶画像表示器
5 光源制御信号生成部
6 照明光源
6a〜6d 半導体型光源(発光ダイオード)
7 偏光板
8 投射レンズ
100 画像表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8