特許第5783127号(P5783127)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5783127
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】アキュムレータ内蔵フィルタ機器
(51)【国際特許分類】
   B01D 35/02 20060101AFI20150907BHJP
   F15B 1/04 20060101ALI20150907BHJP
   F15B 21/04 20060101ALI20150907BHJP
   B01D 35/30 20060101ALI20150907BHJP
   B01D 29/11 20060101ALI20150907BHJP
   B01D 29/13 20060101ALI20150907BHJP
   B01D 24/00 20060101ALI20150907BHJP
   B01D 29/00 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   B01D35/02 B
   F15B1/04
   F15B21/04 D
   B01D35/30
   B01D29/10 510C
   B01D29/10 530A
   B01D29/14 D
   B01D29/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-98759(P2012-98759)
(22)【出願日】2012年4月24日
(65)【公開番号】特開2013-226478(P2013-226478A)
(43)【公開日】2013年11月7日
【審査請求日】2014年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】特許業務法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 智英
【審査官】 長谷川 真一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−119137(JP,A)
【文献】 特開2005−069472(JP,A)
【文献】 実開平05−001002(JP,U)
【文献】 実開昭63−038672(JP,U)
【文献】 特開平06−058302(JP,A)
【文献】 特開2003−326113(JP,A)
【文献】 特開平06−177106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 29/00−29/96
B01D 35/00−35/04
B01D 35/08−35/30
B01D 36/00−37/04
B01D 46/00−46/54
F15B 1/00− 7/10
F15B 20/00−21/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向一端部に流体入口と流体出口とを有する筒形状のハウジングと、
該ハウジング内に配置され、上記流体入口及び上記流体出口に繋がり、上記流体入口から流入する流体の圧力変動を吸収して、該流体を上記流体出口へ流出させるよう伸縮自在な伸縮部材と、
上記ハウジングの軸方向他端部に設けられ、上記伸縮部材に付勢力を作用させて、該伸縮部材の伸縮を補助する付勢部材と、
上記伸縮部材内に配置された筒形状のフィルタと、を備え、
上記流体入口と上記流体出口とのいずれか一方が上記フィルタの内周側に繋がり、上記流体入口と上記流体出口との他方が上記フィルタの外周側に繋がっており、
上記伸縮部材の軸方向他端部は、閉塞部によって閉塞されており、
該閉塞部は、上記伸縮部材内の流体に接触する内側面が、上記伸縮部材に対する中心部を頂点として、周囲端部へ向けて高さが低くなるよう形成されていることを特徴とするアキュムレータ内蔵フィルタ機器。
【請求項2】
請求項1に記載のアキュムレータ内蔵フィルタ機器において、上記伸縮部材は、上記ハウジングの内面に沿って配置されているとともに、該ハウジングの内面に沿って軸方向への伸縮が誘導されるよう構成されていることを特徴とするアキュムレータ内蔵フィルタ機器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のアキュムレータ内蔵フィルタ機器において、上記伸縮部材は、伸縮自在な蛇腹筒形状に形成された蛇腹本体部として形成されており、
上記閉塞部は、上記蛇腹本体部の軸方向他端部を閉塞していることを特徴とするアキュムレータ内蔵フィルタ機器。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のアキュムレータ内蔵フィルタ機器において、上記ハウジング及び上記伸縮部材は、透明又は半透明の樹脂によって形成されていることを特徴とするアキュムレータ内蔵フィルタ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アキュムレータの機能とフィルタの機能とを併せ持つアキュムレータ内蔵フィルタ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
塗料等の流体をタンクから所定の噴射装置等へ供給する際には、この流体を、圧送ポンプによってアキュムレータ(脈動吸収機器)及びフィルタを通過させている。そして、圧送ポンプによって流体に生じる脈動をアキュムレータによって吸収し、フィルタによって流体中の異物(不純物)をろ過している。
また、例えば、特許文献1のアキュムレータ機能付きフィルタにおいては、フィルタエレメントを内蔵するハウジング内に、アキュムレータ機構部品を装着することが開示されている。このアキュムレータ機能付きフィルタにおいては、フィルタとアキュムレータとを1つのハウジング内に集約して、設備費や設置スペースを削減し、さらにメンテナンスの手間を少なくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−58302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のアキュムレータ機構部品は、ハウジングの胴体ケースの内壁面にゴムチューブを設けており、ゴムチューブの内周側に穴開き隔壁を設けている。そのため、このゴムチューブは、単独で強度を保つ必要があり、使用できる材質が限られる。また、アキュムレータ機能付きフィルタ全体の構造が複雑であり、メンテナンス性が低い。
【0005】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、構造を簡略化して、フィルタ及び伸縮部材のメンテナンス性をより向上させることができるアキュムレータ内蔵フィルタ機器を提供しようとして得られたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、軸方向一端部に流体入口と流体出口とを有する筒形状のハウジングと、
該ハウジング内に配置され、上記流体入口及び上記流体出口に繋がり、上記流体入口から流入する流体の圧力変動を吸収して、該流体を上記流体出口へ流出させるよう伸縮自在な伸縮部材と、
上記ハウジングの軸方向他端部に設けられ、上記伸縮部材に付勢力を作用させて、該伸縮部材の伸縮を補助する付勢部材と、
上記伸縮部材内に配置された筒形状のフィルタと、を備え、
上記流体入口と上記流体出口とのいずれか一方が上記フィルタの内周側に繋がり、上記流体入口と上記流体出口との他方が上記フィルタの外周側に繋がっており、
上記伸縮部材の軸方向他端部は、閉塞部によって閉塞されており、
該閉塞部は、上記伸縮部材内の流体に接触する内側面が、上記伸縮部材に対する中心部を頂点として、周囲端部へ向けて高さが低くなるよう形成されていることを特徴とするアキュムレータ内蔵フィルタ機器にある(請求項1)。
【発明の効果】
【0007】
上記アキュムレータ内蔵フィルタ機器(以下、単にフィルタ機器という。)においては、アキュムレータとフィルタとを一体化する際の構造に工夫をしている。このフィルタ機器は、伸縮部材の伸縮を付勢部材によって補助している。
このフィルタ機器を、流体が流れる配管中に接続して使用するときには、流体入口から伸縮部材内へ流入する流体は、フィルタを通過して伸縮部材の流体出口から流出する。そして、流体内に混入した異物はフィルタによって取り除かれ、ろ過された流体が流体出口から流出する。
【0008】
また、流体に生じる脈動によって伸縮部材内の流体の圧力が上昇するときには、付勢部材の付勢力に抗して伸縮部材が伸びて、この圧力の上昇を抑える。一方、流体に生じる脈動によって伸縮部材内の流体の圧力が下降するときには、付勢部材の付勢力を受けて伸縮部材が縮んで、この圧力の下降を抑える。また、伸縮部材が伸縮する際には、付勢部材によって伸縮部材の伸縮を補助することができる。そして、伸縮部材が伸びた後に縮むときには、この伸縮部材を、付勢部材の付勢力によって確実に縮めることができる。
また、付勢部材によって伸縮部材を支持することができ、伸縮部材が左右に揺動することを抑制することができる。これにより、伸縮部材に必要とされる強度を低くすることができ、伸縮部材を種々の材質から構成することができるとともに、伸縮部材の設計の自由度を高めることができる。
【0009】
また、付勢部材によって伸縮部材の伸縮を補助する構造を採用したことにより、フィルタ機器の構造を簡単にすることができる。そのため、フィルタの交換、伸縮部材の清掃等を行う際に、このフィルタ機器の分解を容易にすることができ、このフィルタ機器のメンテナンス性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例にかかる、アキュムレータ内蔵フィルタ機器を示す説明図。
図2】実施例にかかる、アキュムレータ内蔵フィルタ機器を配設した塗料配管の全体を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上述したアキュムレータ内蔵フィルタ機器における好ましい実施の形態につき説明する。
上記アキュムレータ内蔵フィルタ機器において、上記伸縮部材は、上記ハウジングの内面に沿って配置されているとともに、該ハウジングの内面に沿って軸方向への伸縮が誘導されるよう構成されていてもよい(請求項2)。
この場合には、伸縮部材の伸縮をハウジングの内周面によって軸方向へ誘導し、伸縮部材をハウジングによって支えることができる。これにより、伸縮部材に必要とされる強度をより低くすることができ、伸縮部材の選択の自由度をより向上させることができる。
【0012】
また、上記伸縮部材は、伸縮自在な蛇腹筒形状に形成された蛇腹本体部として形成されており、上記閉塞部は、上記蛇腹本体部の軸方向他端部を閉塞していてもよい(請求項3)。
塞部の内側面の高さが上下に変化して形成されていることにより、伸縮部材が伸縮する際に、内側面によって伸縮部材内の流体を撹拌することができる。そのため、流体に含まれる異物が、閉塞部の内側面に沈降しにくくすることができる。
なお、閉塞部の内側面は、凹凸形状、山形状等に形成することができる。
【0013】
また、上記閉塞部は、上記伸縮部材内の流体に接触する内側面が、上記伸縮部材に対する中心部を頂点として、周囲端部へ向けて高さが低くなるよう形成されてい
これにより、閉塞部の内側面の中心部から周囲端部への流体の流れを形成することができる。そのため、伸縮部材内の流体を撹拌する効果をより高めることができ、流体に含まれる異物が、閉塞部の内側面にさらに沈降しにくくすることができる。
なお、閉塞部の内側面は、円錐状、角錐状等に形成することができる。
【0014】
上記ハウジング及び上記伸縮部材は、透明又は半透明の樹脂によって形成されていてもよい(請求項)。
この場合には、ハウジングを透視して、ハウジングの内部の伸縮部材、付勢部材等の状態を確認することができる。また、ハウジング及び伸縮部材を透視して、伸縮部材の内部のフィルタ等の状態を確認することができる。そのため、フィルタ及び伸縮部材のメンテナンス性をより一層向上させることができる。
【実施例】
【0015】
以下に、アキュムレータ内蔵フィルタ機器にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例のアキュムレータ内蔵フィルタ機器1(以下、単にフィルタ機器1という。)は、図1に示すごとく、ハウジング2、伸縮部材3、付勢部材4及びフィルタ5を備えている。ハウジング2は、円筒形状に形成されており、軸方向一端部201に流体入口221と流体出口222とを有している。伸縮部材3は、ハウジング2内に配置され、流体入口221及び流体出口222に繋がり、流体入口221から流入する流体Rの圧力変動を吸収して、この流体Rを流体出口222へ流出させるよう構成されている。付勢部材4は、ハウジング2の軸方向他端部202に設けられ、伸縮部材3に付勢力を作用させて伸縮部材3の伸縮を補助するよう構成されている。フィルタ5は、円筒形状に形成されており、伸縮部材3内に配置されている。
流体入口221と流体出口222とのいずれか一方は、フィルタ5の内周側に繋がっており、流体入口221と流体出口222との他方はフィルタ5の外周側に繋がっている。伸縮部材3は、ハウジング2の内面に沿って形成されているとともに、ハウジング2の内面に沿って軸方向Lへの伸縮が誘導されるよう構成されている。
【0016】
以下に、本例のフィルタ機器1につき、図1図2を参照して詳説する。
本例のフィルタ機器1は、流体Rとしての塗料を送り出す圧送ポンプ62の供給配管6Aに接続して使用するものである。フィルタ機器1は、フィルタ5の機能とアキュムレータの機能とを併せ持ち、省スペースでメンテナンスの容易化を図ったものである。
【0017】
図2に示すごとく、フィルタ機器1は、塗装工程における塗装対象物8に対して塗料の吹き付けを行うための塗料配管6中に配設される。具体的には、塗料配管6は、供給配管6Aと戻り配管6Bとを有している。供給配管6Aには、上流側から順に、塗料タンク61、圧送ポンプ62及びフィルタ機器1が接続されている。そして、塗料タンク61内の塗料は、圧送ポンプ62によってフィルタ機器1を通過して塗装工程における塗料噴射装置7へ供給される。また、塗料噴射装置7において使用されなかった塗料は、戻り配管6Bによって塗料タンク61に戻される。
【0018】
図1に示すごとく、ハウジング2は、円筒形状の本体部21と、この本体部21の軸方向一端部201において流体入口221と流体出口222とを設けた配管部22と、本体部21の軸方向他端部202に取り付けられる底蓋部27とを有している。本例においては、流体入口221がフィルタ5の外周側に繋がっており、流体出口222がフィルタ5の内周側に繋がっている。配管部22には、流体入口221をフィルタ5の外周側へ繋ぐ入口側通路23と、流体出口222をフィルタ5の内周側へ繋ぐ出口側通路24とが形成されている。配管部22は、本体部21の軸方向Lに直交する方向に向けて設けられている。流体入口221と流体出口222とは、供給配管6Aの途中に接続される。本例のハウジング2は、透明又は半透明の樹脂によって形成されている。
【0019】
伸縮部材3は、伸縮自在な蛇腹筒形状に形成された蛇腹本体部31と、蛇腹本体部31の軸方向他端部を閉塞する閉塞部32とを有している。蛇腹本体部31は、波形状に折れ曲がって形成されており、軸方向一端側の開口部がハウジング2の天蓋部25によって閉塞され、軸方向他端側の開口部が閉塞部32によって閉塞されている。伸縮部材3の蛇腹本体部31は、ハウジング2の本体部21の内周に沿って伸縮する大きさに形成されている。
【0020】
蛇腹本体部31は、耐溶剤性であって透明又は半透明のフッ素樹脂(本例では、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン))によって形成されている。閉塞部32は、伸縮部材3内の流体Rと接触する内側面321が、伸縮部材3に対する中心部を頂点として、周囲端部へ向けて高さが低くなるよう形成されている。本例の内側面321は、円錐状に形成されている。これにより、伸縮部材3が伸縮する際に、閉塞部32の内側面321の中心部から周囲端部への流体の流れを形成することができる。そして、伸縮部材3内の流体Rを効果的に撹拌することができる。そのため、流体Rに含まれる異物が、閉塞部32の内側面321に沈降しにくくすることができる。
【0021】
図1に示すごとく、付勢部材4は、閉塞部32を付勢する圧縮バネである。圧縮バネは、ハウジング2の底蓋部27と伸縮部材3の閉塞部32との間に設けられている。
ハウジング2の中心部には、フィルタ5を支持するための支持部材26が設けられている。支持部材26は、ハウジング2の天蓋部25から設けられたシャフト部261と、シャフト部261の先端部において、フィルタ5の端部を受け止める受止め板部262とによって形成されている。
フィルタ5は、中心穴51を有する筒形状に形成されており、支持部材26のシャフト部261がフィルタ5の中心穴51に挿通され、支持部材26の受止め板部262によって落下が防止される。
【0022】
ハウジング2においては、本体部21に対して底蓋部27が着脱可能に取り付けられている。また、伸縮部材3の蛇腹本体部31は、ハウジング2の天蓋部25に対して着脱可能に取り付けられている。また、支持部材26においては、シャフト部261に対して受止め板部262が着脱可能に取り付けられている。そして、伸縮部材3のメンテナンスを行う際には、底蓋部27を取り外すとともに蛇腹本体部31を取り外すことができる。また、フィルタ5の交換等を行う際には、底蓋部27を取り外すとともに蛇腹本体部31を取り外した後、受止め板部262を取り外して、フィルタ5を取り外すことができる。
【0023】
本例のフィルタ機器1においては、アキュムレータとフィルタ5とを一体化する際の構造に工夫をしている。このフィルタ機器1は、伸縮部材3の伸縮を、付勢部材4によって補助するとともに、ハウジング2の内周面によって軸方向Lへ誘導するよう構成されている。
フィルタ機器1を、流体Rが流れる供給配管6A中に接続して使用するときには、流体入口221から伸縮部材3内へ流入する流体Rは、フィルタ5を通過して伸縮部材3の流体出口222から流出する。そして、流体R内に混入した異物はフィルタ5によって取り除かれ、ろ過された流体Rが流体出口222から流出する。
【0024】
また、流体Rに生じる脈動によって伸縮部材3内の流体Rの圧力が上昇するときには、付勢部材4の付勢力に抗して伸縮部材3が伸びて、この圧力の上昇を抑える。一方、流体Rに生じる脈動によって伸縮部材3内の流体Rの圧力が下降するときには、付勢部材4の付勢力を受けて伸縮部材3が縮んで、この圧力の下降を抑える。こうして、伸縮部材3及び付勢部材4の働きによって圧送ポンプ62の動作によって生じる脈動を抑えつつ、フィルタ5によって流体R(塗料)中に含まれる異物を除去することができる。
【0025】
また、伸縮部材3が伸縮する際には、付勢部材4によって伸縮部材3の伸縮を補助することができる。そして、伸縮部材3が伸びた後に縮むときには、この伸縮部材3を、付勢部材4の付勢力によって確実に縮めることができる。
また、付勢部材4によって、伸縮部材3を支持することができ、伸縮部材3が左右に揺動することを抑制することができる。また、伸縮部材3が伸縮する際には、この伸縮をハウジング2の内周面によって軸方向Lへ誘導し、伸縮部材3をハウジング2によって支えることができる。これにより、伸縮部材3に必要とされる強度を低くすることができ、伸縮部材3の材質の選択幅を広げ、その設計の自由度を高めることができる。
【0026】
また、付勢部材4によって伸縮部材3の伸縮を補助するとともにハウジング2の内面に沿って伸縮部材3が伸縮する構造を採用したことにより、フィルタ機器1の構造を簡単にすることができる。そのため、フィルタ5の交換、伸縮部材3の清掃等を行う際に、フィルタ機器1の分解を容易にすることができ、フィルタ機器1のメンテナンス性をより向上させることができる。
【符号の説明】
【0027】
1 アキュムレータ内蔵フィルタ機器
2 ハウジング
201 軸方向一端部
202 軸方向他端部
221 流体入口
222 流体出口
3 伸縮部材
31 蛇腹本体部
32 閉塞部
321 内側面
4 付勢部材
5 フィルタ
図1
図2