【文献】
日高 哲雄,MemoryArchiver:忘却機能を考慮したPC操作履歴蓄積システムの提案,電子情報通信学会技術研究報告,日本,社団法人電子情報通信学会,2006年 9月15日,Vol.106 No.240,pp. 29-34
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記録部は、予め定められた操作がユーザにより行われたファイルおよびフォルダの少なくともいずれかの履歴を前記履歴情報に記録する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置。
前記情報処理装置は、前記履歴一覧に表示された前記履歴に係る前記ファイルのうち、前記複製操作がされる前の該ファイルか、前記複製操作または前記移動操作がされた後の該ファイルのいずれかの内容を表す画像を表示するデータ内容表示部を更に有する、請求項5に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、過去に情報処理の対象として選択されたデータと同じ格納先に格納されたデータの一覧表示を、手動により格納先を探索する場合に比べて簡便な操作により行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載発明は、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータの履歴を履歴情報に記録する記録部と、前記履歴情報に記録された前記履歴の一覧である履歴一覧を表示する履歴表示部と、前記履歴一覧に表示されたいずれかの前記履歴に係る前記データの格納先を選択する選択部と、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する格納先データ表示部と、を有する情報処理装置である。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、前記記録部は、ユーザにより閲覧された格納先の履歴を前記履歴情報に記録し、前記選択部は、前記履歴一覧に表示されたいずれかの前記履歴に係る前記格納先を選択する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、前記記録部は、前記格納先データ一覧が予め定められた時間表示された格納先の履歴を前記履歴情報に記録する、請求項2に記載の情報処理装置である。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、前記記録部は、予め定められた操作がユーザにより行われたデータおよび格納先の少なくともいずれかの履歴を前記履歴情報に記録し、前記選択部は、前記履歴一覧に表示された前記履歴に係る前記データおよび前記格納先の少なくともいずれかを選択する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置である。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、前記記録部は、ユーザにより複製操作または移動操作がされたデータおよび格納先の少なくともいずれかの履歴を前記履歴情報に記録し、前記選択部は、前記履歴一覧に表示された前記履歴に係る前記データおよび前記格納先の少なくともいずれかのうち、前記複製操作がされる前の該格納先か、前記複製操作または前記移動操作がされた後の該格納先か、前記複製操作または前記移動操作がされる前の該データの格納先か、前記複製操作または移動操作がされた後の該データの格納先か、のいずれかを選択する、請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置である。
【0010】
前記選択部は、前記履歴一覧に表示された前記履歴に係る前記データのうち、前記複製操作がされる前の該データか、前記複製操作または前記移動操作がされた後の該データのいずれかを選択し、前記情報処理装置は、前記選択部により選択された前記データの内容を表す画像を表示するデータ内容表示部を有する、請求項5に記載の情報処理装置である。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータの履歴を履歴情報に記録する記録部を有するサーバ装置と、前記履歴情報に記録された前記履歴の一覧である履歴一覧を表示する履歴表示部と、前記履歴一覧に表示されたいずれかの前記履歴に係る前記データの格納先を選択する選択部と、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する格納先データ表示部を有する情報処理装置と、を有する情報処理システムである。
【0012】
また、請求項8に記載の発明は、コンピュータを、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータの履歴を履歴情報に記録する記録部と、前記履歴情報に記録された前記履歴の一覧である履歴一覧を表示する履歴表示部と、前記履歴一覧に表示されたいずれかの前記履歴に係る前記データの格納先を選択する選択部と、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する格納先データ表示部と、を有する情報処理装置として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
上記請求項1に記載の情報処理装置によれば、過去に情報処理の対象として選択されたデータと同じ格納先に格納されたデータの一覧表示を、手動により格納先を探索する場合に比べて簡便な操作により行うことができる。
【0014】
また、上記請求項2に記載の情報処理装置によれば、過去に閲覧された格納先の履歴を表示することができる。
【0015】
また、上記請求項3に記載の情報処理装置によれば、一定時間表示された格納先の履歴を表示することができる。
【0016】
また、上記請求項4に記載の情報処理システムによれば、予め定められた操作がされた格納先やデータの履歴を表示することができる。
【0017】
また、上記請求項5に記載の情報処理システムによれば、過去に複製または移動された格納先やデータについて、複製または移動の前後の格納先に格納されたデータの一覧を表示することができる。
【0018】
また、上記請求項6に記載の情報処理システムによれば、ユーザにより複製または移動されたことがあるデータについて、複製の前後、または、移動後のデータの内容を表す画像を表示することができる。
【0019】
また、上記請求項7に記載の情報処理システムによれば、過去に情報処理の対象として選択されたデータと同じ格納先に格納されたデータの一覧表示を、手動により格納先を探索する場合に比べて簡便な操作により行うことができる。
【0020】
また、上記請求項8に記載のプログラムによれば、コンピュータを用いて、過去に情報処理の対象として選択されたデータと同じ格納先に格納されたデータの一覧表示を、手動により格納先を探索する場合に比べて簡便な操作により行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る幾つかの実施形態の例について説明する。なお、本明細書の各図について、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0023】
[1.第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る情報処理装置の外観を例示する図である。情報処理装置1は、ユーザによって使用される端末装置であり、例えば、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット型コンピュータ、又はラップトップ型コンピュータなどである。本実施形態では、情報処理装置1がスマートフォンであることとして説明する。
【0024】
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成を例示する図である。情報処理装置1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、表示部14と、音声出力部15と、操作部16とを含んで構成される。
【0025】
制御部11は、例えばマイクロプロセッサなどを含んで構成される。制御部11は、記憶部12に記憶されているオペレーティングシステムやプログラムに従って動作し、各種の演算処理を実行するとともに、情報処理装置1の各部を制御する。なお、上記プログラムは、データ通信可能なネットワークを介して提供されるものであってもよいし、フラッシュメモリなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供されるものであってもよい。
【0026】
記憶部12は、例えばRAMやフラッシュメモリなどのメモリ素子やハードディスクドライブなどにより構成される。記憶部12は、プログラムやデータ、情報処理装置1の各部から入力される情報や演算結果を記憶する。
【0027】
通信部13は、例えば無線LANの集積回路やアンテナなどにより構成されている。通信部13は、コンピュータ通信網や携帯電話網などのデータ通信可能なネットワークを介して、他の装置とのデータの授受を実現する。
【0028】
表示部14は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどであり、情報処理装置1の表面に設けられたディスプレイ14D(
図1参照)を含む。表示部14は、制御部11の指示に従って画面を表示する。
【0029】
音声出力部15は、例えばスピーカやヘッドホンなどであり、制御部11の指示に従って音声を出力する。
【0030】
操作部16は、ユーザが操作を行うためのものである。操作部16は、例えばボタンやタッチパネルなどの入力デバイスにより構成され、情報処理装置1の表面に設けられたボタン16Bや、ディスプレイ14Dの上に重ねて設けられるタッチパネル16T(
図1参照)を含む。ここで、タッチパネル16Tは一般的なタッチパネルであり、ユーザによって接触された位置を、ディスプレイ14Dに表示された表示画面内の位置として検出する。
【0031】
図3は、情報処理装置1の機能的構成を例示する機能ブロック図である。同図に示すように、情報処理装置1は、機能的に格納先データ表示部20と、選択部21と、データ内容表示部22と、履歴情報記録部23と、履歴表示部24とを有する。これらの機能は、制御部11が記憶部12に記憶されたオペレーティングシステムおよびプログラムを実行し、制御部11が表示部14や操作部16などを制御することにより実現されることとしてよい。また、情報処理装置1は、機能的にデータ格納部30と、履歴情報格納部31とを有する。これらの機能は、主に記憶部12が各部に応じた情報を記憶することにより実現されるこことしてよい。
【0032】
データ格納部30は、主に記憶部12により実現される。データ格納部30は、一または複数のデータを格納するための格納先が備えられたものである。なお、ここでのデータとは、特定の種類や形式に限定されるものではなく、例えば、文書データ、画像データ、音声データ、動画データなどを含むこととしてよい。また、データ格納部30は、オペレーティングシステムが提供する、いわゆるファイルシステムとして管理されるようにしてもよく、本実施形態では、複数のデータ(以降、ファイルとも呼ぶ)を格納するための複数の格納先(以降、フォルダとも呼ぶ)が階層構造となって構成されているものとする。
【0033】
格納先データ表示部20は、主に制御部11、表示部14により実現される。格納先データ表示部20は、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する。なお、ここでの格納先データ一覧は、当該格納先に格納されたデータの他にも、この格納先の直下の格納先(いわゆるサブフォルダ)を含むものであってもよい。格納先データ表示部20は、例えば、ある特定のフォルダに格納されたファイルやフォルダの一覧を含んだ表示画面を、情報処理装置1の表面に設けられたディスプレイ14Dに表示する。
【0034】
図4は、格納先データ一覧が表示された表示画面を例示する図である。同図に示すように、表示画面100には、タイトル101と、フォルダ画像102と、ファイル画像103と、戻るボタン104と、ルートボタン105と、履歴ボタン106が配置される。タイトル101には、フォルダの名称、または、階層構造におけるフォルダの所在を示す情報(例えば、フォルダパスや、最上位のフォルダを意味する「ルート」などの文字列)が表示される。また、フォルダ画像102、ファイル画像103、戻るボタン104、ルートボタン105、履歴ボタン106のそれぞれは、ユーザにより選択可能な状態で配置される。
【0035】
選択部21は、主に制御部11、操作部16により実現される。選択部21は、操作部16により検出された表示画面100に対するユーザの指示位置に基づいて、表示画面100に配置された要素のうちいずれかを選択する。例えば、ユーザは表示画面100に表示された画像やボタンなどに指等を接触させることにより、各種画像やボタンにそれぞれ関連付けられた機能の実行を指示する。
【0036】
格納先データ表示部20は、選択部21の選択結果に応じて、表示画面100の表示内容を更新する。具体的には、ユーザによりフォルダ画像102が選択された場合、格納先データ表示部20は、選択されたフォルダの格納先データ一覧を、これまで表示されていた画面に代えて表示画面100に表示する。
【0037】
また、ユーザによりファイル画像103が情報処理の対象として選択された場合、選択されたファイルの種類に応じて予め定められた情報処理が実行される。例えば、選択されたファイルが文書ファイルである場合、文書閲覧用のアプリケーションプログラムが起動され、この文書ファイルが閲覧可能な状態で表示画面100に表示される。また例えば、選択されたファイルが音声ファイルや動画ファイルである場合、これらに関連付けられたアプリケーションプログラムが起動され、音声や動画の再生が行われる。以降、ファイルの種類に応じた情報処理が実行されることを、ファイルへのアクセスが行われることとも言う。
【0038】
なお、ユーザによりファイル画像103が選択された場合、上記のようにアプリケーションプログラムを実行する代わりに、選択されたファイルの内容を表す画像(以降、プレビュー画像とも呼ぶ)を表示するようにしてもよい。ここで、データ内容表示部22は、選択部21により選択されたデータの内容を表す画像を表示する。なお、データ内容表示部22は、主に制御部11、表示部14により実現される。
【0039】
図5は、プレビュー画像が表示された表示画面100を例示する図である。同図に示すように、ここでの表示画面100には、選択されたファイル名を示すタイトル101と、選択されたファイルの内容を表すプレビュー画像131とが表示される。また、ここでの表示画面100には、開くボタン132が選択可能な状態で配置される。ここで、ユーザにより開くボタン132が選択された場合、アプリケーションプログラムが実行されて、当該プレビュー画像131が表示されたファイルへのアクセスが行われる。
【0040】
なお、
図5に例示したプレビュー画像131が表示された表示画面100には、
図4に例示した格納先データ一覧が表示された表示画面100と同様に、戻るボタン104と、ルートボタン105と、履歴ボタン106がそれぞれ選択可能な状態で配置される。ここで、ユーザにより戻るボタン104が選択された場合、表示画面100は現在の表示内容が表示される一つ前の表示内容に更新される。また、ユーザによりルートボタン105が選択された場合、階層構造における最上位のフォルダであるルートフォルダに格納されたファイルやフォルダの一覧である格納先データ一覧が表示される。また、ユーザにより履歴ボタン106が選択された場合、表示画面100に履歴一覧を表示する。履歴一覧の詳細については後述する。
【0041】
履歴情報記録部23は、主に制御部11により実現される。履歴情報記録部23は、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータの履歴を履歴情報に記録する。ここで、ユーザにより情報処理の対象とされたデータとは、例えば、格納先データ一覧に表示されたファイルのうち、選択部21により選択され、アプリケーションプログラムを介して予め定められた情報処理が実行されたファイルのことである。履歴情報記録部23は、ファイルに対するアクセスの有無を監視し、ファイルへのアクセスがあった場合に、当該ファイルに関する履歴を履歴情報に記録する。
【0042】
また、履歴情報記録部23は、ユーザにより閲覧された格納先の履歴を履歴情報に記録する。ここで、ユーザにより閲覧された格納先とは、格納先データ表示部20により表示されたファイルやフォルダの一覧である格納先データ一覧に係る格納先のことである。例えば、
図4に例示した格納先一覧が表示された場合、履歴情報記録部23は、「Aフォルダ」を格納先の履歴として、履歴情報に記録する。
【0043】
なお、履歴情報記録部23は、格納先データ一覧が予め定められた時間表示された格納先を履歴情報に記憶するようにしてもよい。具体的には、履歴情報記録部23は、格納先データ一覧が表示画面100に表示された時間を計測し、この時間が予め定められた時間を超えた場合に、表示された格納先データ一覧に係るフォルダの履歴を、履歴情報に記録すればよい。なお、履歴情報記録部23は、格納先データ一覧が継続して表示された時間を計測するようにしてもよく、また、ある期間における累計時間(例えば、1日のうちに表示された時間の累計)を計測するようにしてもよい。
【0044】
図6は、第1の実施形態に係る履歴情報を例示する図である。同図に示すように、履歴情報は、例えばユーザによりファイルがアクセスされた日時またはフォルダが閲覧された日時と、ファイルかフォルダかを分類する情報と、ファイル名またはフォルダ名の情報と、ファイルパスまたはフォルダパスを含む。履歴情報記録部23は、ユーザによりファイルがアクセスされた場合、このファイルに対するアクセス日時と、ファイル名と、ファイルパスとを含むファイルの履歴に関する履歴情報を、履歴情報格納部31に記録する。また、履歴情報記録部23は、ユーザによりフォルダが閲覧された場合、このフォルダに対する閲覧日時と、フォルダ名と、フォルダパスとを含むフォルダの履歴に関する履歴情報を、履歴情報格納部31に記録する。
【0045】
履歴表示部24は、主に制御部11、表示部14により実現される。履歴表示部24は、履歴情報に記録された履歴の一覧である履歴一覧を表示する。具体的には、履歴表示部24は、履歴情報格納部31に格納された履歴情報を参照し、この履歴情報に記録されたファイルおよびフォルダに関する履歴一覧を表示する。
【0046】
図7は、第1の実施形態に係る履歴一覧が表示された表示画面100を例示する図である。同図に示すように、ここでの表示画面100には、フォルダ選択ボタン111、ファイル選択ボタン112、ファイル格納先選択ボタン113、日付ボタン114、および、フィルタリングボタン121、ソートボタン122がそれぞれ選択可能な状態で配置される。なお、本実施形態に係る履歴一覧を、以降、アクセス履歴一覧とも呼ぶ。
【0047】
履歴表示部24は、履歴情報においてフォルダの履歴が記録されている場合、このフォルダに関するフォルダ選択ボタン111を表示画面100に配置する。フォルダ選択ボタン111には、履歴情報に記録されたフォルダ名およびフォルダパス、フォルダの履歴であることを示す画像などが表示される。
【0048】
選択部21は、履歴一覧に表示された格納先のうちのいずれかを選択し、格納先データ表示部20は、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する。具体的には、ユーザによりフォルダ選択ボタン111が選択された場合、表示画面100には、選択されたフォルダに格納されたファイルやフォルダの一覧である格納先データ一覧が表示される。例えば、
図7に示すフォルダ選択ボタン111のうち「Aフォルダ」が選択された場合、表示画面100には、「Aフォルダ」の格納先データ一覧(
図4参照)が表示される。
【0049】
また、履歴表示部24は、履歴情報にファイルの履歴が記録されている場合、このファイルに関するファイル選択ボタン112およびファイル格納先選択ボタン113を表示画面100に配置する。ファイル選択ボタン112には、履歴情報に記録されたファイル名およびファイルの格納先、ファイルの履歴であることを示す画像などが表示される。なお、ここでのファイルの格納先とは、このファイルを他の格納先を介さずに直接に格納する格納先のことである。履歴表示部24は、履歴情報におけるファイルパスのうち先頭文字から最後尾の「/」までの文字列を抽出することによって、このファイルの格納先であるフォルダのフォルダパスを特定すればよい。
【0050】
選択部21は、履歴一覧に表示されたデータのうちのいずれかを選択し、データ内容表示部22は、選択されたデータの内容を表す画像を表示する。具体的には、ユーザによりファイル選択ボタン112が選択された場合、表示画面100には、選択されたファイルの内容を表すプレビュー画像131が表示される。例えば、
図7に示すファイル選択ボタン112のうち「aファイル」が選択された場合、表示画面100には、「aファイル」のプレビュー画像131(
図5参照)が表示される。
【0051】
また、選択部21は、履歴一覧に表示されたいずれかのデータの格納先を選択し、格納先データ表示部20は、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する。具体的には、ユーザによりファイル格納先選択ボタン113が選択された場合、表示画面100には、選択されたフォルダに格納されたファイルやフォルダの一覧である格納先データ一覧が表示される。例えば、
図7に示すファイル格納先選択ボタン113のうち「aファイル」に対応するボタンが選択された場合、「Aフォルダ」の格納先データ一覧(
図4参照)が表示される。
【0052】
また、履歴情報に現在と比べて前日のアクセス日時、または、前日の閲覧日時が記録されたレコードが存在する場合、履歴表示部24は、これらの履歴に係るフォルダ選択ボタン111またはファイル選択ボタン112を表示する代わりに、日付ボタン114を表示する。例えば、履歴表示部24が
図6に例示した履歴情報を参照する場合であって、かつ、現在の日付が2013/11/19である場合、履歴情報には、アクセス日時(または閲覧日時)が、2013/11/18、2013/11/17のレコードが存在する為、これらの日付に対応する日付ボタン114が表示される。
【0053】
また、ユーザにより日付ボタン114が選択された場合、履歴表示部24は、選択された日付に応じた履歴一覧を表示する。
図8は、日付ボタン114選択後の履歴一覧が表示された表示画面100を例示する図である。同図に示すように、ここでの履歴一覧には、
図6に示した履歴情報において、ファイルのアクセス日時、または、フォルダの閲覧日時が2013/11/18のファイルおよびフォルダに関する一覧が表示される。なお、同図に示した表示画面100の各種ボタンが選択された場合、
図7に示した履歴一覧のボタンが選択された場合と同様の処理が行われる。
【0054】
また、
図7および
図8に示した履歴一覧が表示される表示画面100においては、表示された履歴一覧に対し、いわゆるフィルタリング処理やソート処理を実行するボタンが配置されるようにしてもよい。具体的には、ユーザによりフィルタリングボタン121が選択された場合、表示画面100には、「ファイルのみ」、「フォルダのみ」、「全て」といった文字列が、それぞれ選択可能な状態で表示される。ここで、「ファイルのみ」が選択された場合、履歴表示部24はフォルダ選択ボタン111を非表示とし、非表示としたことで生じた空白の行を詰めた履歴一覧を表示する。また、「フォルダのみ」が選択された場合、履歴表示部24はファイル選択ボタン112およびファイル格納先選択ボタン113を非表示とし、行を詰めた履歴一覧を表示する。なお、「全て表示」が選択された場合、履歴表示部24は、フォルダ選択ボタン111、ファイル選択ボタン112、ファイル格納先選択ボタン113をいずれも非表示としないで、履歴一覧を表示する。
【0055】
また、ユーザによりソートボタン122が選択された場合、表示画面100には、「アクセス日時」「アクセス回数」「総閲覧時間」といったソート条件の内容を示す文字列が、それぞれ選択可能な状態で表示される。さらに上記表示された文字のうちいずれかが選択されることによって、履歴一覧に表示されたフォルダ選択ボタン111や、ファイル選択ボタン112およびファイル格納先選択ボタン113に対する並べ替えが行われる。なお、上記のソート機能を実現する場合、履歴情報記録部23は、ファイルがアクセスされた回数(または、フォルダが閲覧された回数)である「アクセス回数」や、ファイルがアクセスされた時間の累計(または、フォルダがユーザにより閲覧された時間の累計)である「総アクセス時間」を履歴情報に記録し、履歴表示部24は、選択されたソート条件に応じた並べ替えを実施するようにすればよい。また、ソート条件は上記に限定されず、履歴表示部24はその他の条件に基づいて並び替えを行うものであってもよい。
【0056】
以上のように、第1の実施形態では、履歴一覧が表示画面100に表示される。また、履歴一覧に表示された格納先やデータうち、いずれかがユーザにより選択されることによって、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧や、選択されたデータのプレビュー画像131が、表示画面100に表示される。
【0057】
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態では、ユーザにより複製操作または移動操作がされたデータおよび格納先の履歴が履歴情報に記録され、このような履歴が記録された履歴一覧が表示される点で、第1の実施形態とは異なっている。
【0058】
なお、本実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成、機能的構成は、第1の実施形態と同様である。以下では、本実施形態について、第1の実施形態とは異なる点を中心に説明する。
【0059】
本実施形態においては、履歴情報記録部23は、ユーザにより複製操作または移動操作がされたデータおよび格納先の少なくともいずれかの履歴を履歴情報に記録する。具体的には、複製操作されたファイルの履歴、移動操作されたファイルの履歴、複製操作されたフォルダの履歴、移動操作されたフォルダの履歴の4点のうちの一部または全部が、履歴情報に記録されることとしてよい。
【0060】
図9は、第2の実施形態に係る履歴情報を例示する図である。同図に示すように、本実施形態に係る履歴情報は、ファイルまたはフォルダに対する操作が複製操作か移動操作かを識別する情報と、複製または移動操作が行われる以前のファイルパス(または、フォルダパス)である操作前パスと、複製または移動操作が行われた後のファイルパス(または、フォルダパス)である操作後パスを含む。履歴情報記録部23は、ユーザによりファイルが複製操作または移動操作された場合、当該操作がされた直前および直後のファイルパスなどの情報を、ファイルの履歴として履歴情報の新たなレコードに記録するとともに、履歴情報を履歴情報格納部31に格納する。また、履歴情報記録部23は、ユーザによりフォルダが複製操作または移動操作された場合、当該操作がされた直前および直後のフォルダパスなどの情報を、フォルダの履歴として履歴情報の新たなレコードに記録するとともに、履歴情報を履歴情報格納部31に格納する。
【0061】
履歴表示部24は、履歴情報に記録された履歴の一覧である履歴一覧を表示する。
図10は、第2の実施形態に係る履歴一覧が表示された表示画面100を例示する図である。同図に示すように、ここでの表示画面100には、フォルダ操作履歴欄140、ファイル操作履歴欄150が表示される。なお、本実施形態に係る履歴一覧を、以降、操作履歴一覧とも呼ぶ。
【0062】
履歴表示部24は、履歴情報においてフォルダの履歴が記録されている場合、このフォルダに関するフォルダ操作履歴欄140を表示する。フォルダ操作履歴欄140には、操作前フォルダ格納先ボタン141、操作前フォルダボタン142、操作後フォルダ格納先ボタン143、操作後フォルダボタン144、がそれぞれ選択可能な状態で配置される。
【0063】
また、履歴表示部24は、履歴情報においてファイルの履歴が記録されている場合、このファイルに関するファイル操作履歴欄150を表示する。ファイル操作履歴欄150には、操作前ファイル格納先ボタン151、操作前ファイルボタン152、操作後ファイル格納先ボタン153、操作後ファイルボタン154、がそれぞれ選択可能な状態で配置され、履歴情報に記録されたユーザによる操作の内容が表示される。なお、フォルダ操作履歴欄140およびファイル操作履歴欄150のそれぞれには、操作日時や操作内容などの履歴情報に記録された情報が表示されることとしてもよい。
【0064】
なお、本実施形態における履歴一覧が表示された表示画面100においては、第1の実施形態と同様に、日付ボタン114やフィルタリングボタン121、ソートボタン122が表示され、これらのボタンに対応する機能が提供されるようにしてもよい。
【0065】
ここで、選択部21は、履歴一覧に表示されたデータおよび格納先の少なくともいずれかのうち、複製操作がされる前の格納先か、複製操作または移動操作がされた後の格納先か、複製操作または移動操作がされる前のデータの格納先か、複製操作または移動操作がされた後のデータの格納先か、のいずれかを選択し、格納先データ表示部20は、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示する。具体的には、操作前フォルダボタン142、操作後フォルダボタン144、操作前ファイル格納先ボタン151、操作後ファイル格納先ボタン153のいずれかがユーザにより選択された場合、表示画面100には、選択されたフォルダに応じた格納先データ一覧が表示される。以下に、格納先データ一覧が表示される場合について例示する。
・操作前フォルダボタン142「Eフォルダ」が選択された場合、フォルダパス「xxx/ZZ/元フォルダE/Eフォルダ」における格納先データ一覧が表示される。
・操作後フォルダボタン144「Eフォルダ」が選択された場合、フォルダパス「xxx/ZZ/先フォルダE/Eフォルダ」における格納先データ一覧が表示される。
・操作前ファイル格納先ボタン151「元フォルダG」が選択された場合、フォルダパス「xxx/ZZ/元フォルダG」における格納先データ一覧が表示される。
・操作後ファイル格納先ボタン153「先フォルダG」が選択された場合、フォルダパス「xxx/ZZ/先フォルダG」における格納先データ一覧が表示される。
【0066】
また、操作前フォルダ格納先ボタン141、操作後フォルダ格納先ボタン143が選択された場合も、選択されたフォルダに応じた格納先データが表示される。なお、操作前フォルダ格納先ボタン141、操作後フォルダ格納先ボタン143、操作前ファイル格納先ボタン151、操作後ファイル格納先ボタン153のいずれかが選択された場合、履歴表示部24は、履歴情報におけるフォルダパス(またはファイルパス)のうちの一部の文字列(例えば、先頭から最後尾の「/」までの文字列)を抽出することによって、フォルダおよびファイルが格納されたフォルダパスを特定すればよい。
【0067】
また、選択部21は、履歴一覧に表示されたデータのうち、複製操作がされる前のデータか、複製操作または移動操作がされた後のデータのいずれかを選択し、データ内容表示部22は、選択されたデータの内容を表す画像を表示する。具体的には、操作前ファイルボタン152、操作後ファイルボタン154のいずれかがユーザにより選択された場合、表示画面100には、選択されたファイルの内容を表すプレビュー画像131が表示される。以下に、プレビュー画像131が表示される場合について例示する。
・操作前ファイルボタン152「Gファイル」が選択された場合、ファイルパス「xxx/ZZ/元フォルダG/Gファイル」のプレビュー画像131が表示される。
・操作後ファイルボタン154「Gファイル」が選択された場合、ファイルパス「xxx/ZZ/先フォルダG/Gファイル」のプレビュー画像131が表示される。
【0068】
以上のように、第2の実施形態では、ユーザにより複製操作または移動操作が行われたデータや格納先の履歴一覧が表示画面100に表示される。また、履歴一覧に表示された格納先やデータのいずれかがユーザにより選択されることで、選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧や、選択されたデータのプレビュー画像131が、表示画面100に表示される。しかしながら、移動操作が行われる前のデータや格納先(具体的には、履歴情報の操作前パスに記録されたファイルやフォルダ)は、既に移動されていることから実際には存在しない蓋然性が高く、また、この他のデータや格納先についても、後に削除され、同じく存在しない場合もあると考えられる。このように、ユーザにより選択されたデータや格納先が実際には存在しない場合、プレビュー画像131や格納先データの一覧が表示されないように制御される。この際、履歴表示部24は、データや格納先が存在しない旨を説明するテキストを表示画面100に表示するようにしてもよく、また、表示画面100に表示される履歴一覧において、既に存在しないデータや格納先に係るボタンを、予め操作不可とした状態(いわゆるグレーアウトの状態)で表示するようにしてもよい。
【0069】
以上、本発明に係る実施形態の例について説明したが、これら実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、これに限定するものではない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
【0070】
[3.変形例]
以下、本発明の実施形態を変形した一例(変形例)について説明する。
【0071】
(1)第2の実施形態においては、ユーザにより複製操作または移動操作がされたデータや格納先の履歴を履歴情報に記録し、この履歴情報に基づく操作履歴一覧が表示される場合について説明した。履歴情報に記録される契機となる操作は、複製操作、移動操作に限定されるものではない。すなわち、履歴情報記録部23は、予め定められた操作がユーザにより行われたデータおよび格納先の少なくともいずれかの履歴を履歴情報に記録するようにしてもよい。
【0072】
より具体的には、履歴情報記録部23は、予め定められた操作(例えば、送信操作、印刷操作など)が行われたファイルやフォルダの履歴を、履歴情報に記録する。履歴表示部24は、このように履歴情報に記録された履歴の一覧である履歴一覧を表示し、選択部21は、履歴一覧に表示されたデータおよび格納先の少なくともいずれかを選択する。また、格納先データ表示部20は、選択部21により選択された格納先に格納されたデータの一覧である格納先データ一覧を表示画面100に表示し、データ内容表示部22は、選択部21により選択されたデータの内容を表す画像を表示する。このように、予め定められた操作がされたデータおよび格納先の履歴が記録され、表示画面100の履歴一覧に表示されるようにしてもよい。
【0073】
(2)第1の実施形態においては、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータおよび閲覧された格納先の履歴の一覧であるアクセス履歴一覧が表示される場合について説明した。また、第2の実施形態においては、ユーザにより複製操作または移動操作がされたデータや格納先の履歴の一覧である操作履歴一覧が表示される場合について説明した。履歴情報記録部23は、第1の実施形態に対応する履歴情報と、第2の実施形態に対応する履歴情報との2種類の履歴情報を記録し、履歴表示部24は、これらの履歴情報に対応する2種類の履歴一覧、すなわち、アクセス履歴一覧と、操作履歴一覧のそれぞれを表示画面100に表示するようにしてもよい。履歴表示部24は、ユーザによる選択操作に基づいて、アクセス履歴一覧と、操作履歴一覧との表示が切り替わるようにしてもよい。
【0074】
図11は、履歴一覧が表示された表示画面100の一部分を例示する図である。
図11に示すように、履歴表示部24は、アクセス履歴一覧と操作履歴一覧のうち何れかが表示された表示画面100において、アクセス履歴一覧ボタン161と、操作履歴一覧ボタン162とをそれぞれ選択可能な状態で表示する。ここで、アクセス履歴一覧ボタン161がユーザにより選択された場合、履歴表示部24は、アクセス履歴一覧を表示画面100に表示し、操作履歴一覧ボタン162がユーザにより選択された場合、履歴表示部24は、操作履歴一覧を表示画面100に表示する。このように、ユーザの操作に応じて、表示される履歴一覧の種類が切り替わるようにしてもよい。
【0075】
(3)実施形態に示した機能的構成は、情報処理装置1のハードウェアに限らず、外部の機器や装置により構成されてもよい。例えば、履歴記録部23と、データ格納部30と、履歴情報格納部31とは、情報処理装置1にバスやネットワークを介して接続されるサーバ装置が有するようにしてもよい。
【0076】
より具体的には、情報処理装置1は、通信部13を用いて、ユーザにより情報処理の対象として選択されたデータに関する情報、または、ユーザにより閲覧された格納先に関する情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置は送信された情報に基づいて履歴情報格納部31に格納された履歴情報に記録する。履歴表示部24は、サーバ装置に格納された履歴情報を、通信部13を用いて受信することにより取得し、取得した履歴情報に基づいて、履歴一覧が表示された表示画面100を表示する。このように、実施形態において説明した機能的構成は、一つの装置単体で実現される場合に限られず、複数の装置を含むシステムにより実現されるようにしてもよい。