(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムであり、aは2であり、b+cは0または1である請求項1記載のパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩。
アルカリ金属水酸化物が、パーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステルに対して0.95〜1.05倍モルの割合で用いられる請求項3記載のパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩の製造法。
パーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステルの水性エマルジョン中またはアルコール溶液中に、アルカリ金属水酸化物の水溶液またはアルコール溶液を滴下することにより、加水分解または加溶媒分解が行われる請求項3記載のパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩の製造法。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、固形分濃度が30〜60重量%であって、塗料として適当な平均粒子径である200nm以下の小粒子径となるビニリデンフロライド系重合体の水性分散液の製造法において、以下に示されるような化合物がフッ素系反応性乳化剤として効果的に用いられることが記載されている。
化合物1:F
2C=CF(CF
2)
1〜10COOM
化合物2:F
2C=CF(CF
2CFX)
1〜5COOM
化合物3:F
2C=CFO(CF
2)
1〜10COOM
化合物4:F
2C=CFO(CF
2CFXO)
1〜10CF
2CFCOOM
化合物5:H
2C=CFCF
2O〔CF(CF
3)CF
2O〕
0〜10CF(CF
3)COOM
化合物6:F
2C=CFCF
2O〔CF(CF
3)CF
2O〕
1〜10CF(CF
3)COOM
X:FまたはCF
3基
M:H、NH
4またはアルカリ金属
【0003】
化合物1は、ω-ハイドロ-α,β-ジクロロパーフルオロアルカンを塩素または窒素酸化物存在下で、高温にて加熱することにより得られるジクロロ-パーフルオロアルキルカルボン酸を脱塩素化反応することにより合成されており、原料入手が困難なうえ、高温での酸化が必要になり、実用的とはいえない(非特許文献1)。
【0004】
化合物4の製造方法は、特許文献2に詳細に記載されており、出発物質であるアルコキシカルボニルカルボニルフロライド(ROOCCF
2COF)を得る際に、三酸化硫黄または塩化スズを使用しているために、反応工程上の安全に問題があり、また設備も耐食設備が必要になるなど特別な設備設計が必要になってしまう。
【0005】
化合物5は、以下に示すようにテトラフルオロエチレンとホルムアルデヒドとの反応から得られるテトラフルオロオキセタンを出発物質として、以下に示すスキームに従って得られるが、工程が長く、フッ化水素や脱ハロゲン化反応に金属亜鉛を使用するため、廃棄物の問題もあり、工業的に有利とはいえない(特許文献3)。
【0006】
化合物6 CF
2=CFCF
2OCF(CF
3)CF
2OCF(CF
3)COOH については、詳細な製造法は不明である。また、特許文献3においてはカルボン酸を経由させて、カルボン酸アンモニウム、カルボン酸アルカリ金属塩を得る方法が記載されているが、パーフルオロビニルエーテルはカルボン酸程度の酸の存在においても重合を起こし、ポリマーへ変化することが多いので、収率の低下を招き、総じてカルボン酸金属塩を得る方法として適当ではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一般式〔I〕で表わされるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩は、一般式〔II〕で表わされるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステルをアルカリ金属水酸化物の存在下で加水分解または加溶媒分解することによって製造される。
【0013】
この反応の製造原料として用いられるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステル〔II〕は、一般式
ROOCCF(CF
3)〔OCF
2CF(CF
3)〕
bO(CF
2)
aO〔CF(CF
3)CF
2O〕
cCF(CF
3)COOR 〔III〕
で表わされるパーフルオロポリエーテルジカルボン酸ジアルキルエステルを、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどと反応させ、一方の末端基をビニル化させることによって製造される(特許文献4、非特許文献2)。このパーフルオロポリエーテルジカルボン酸ジアルキルエステル〔III〕は、一般式
FOCCF(CF
3)〔OCF
2CF(CF
3)〕
bO(CF
2)
aO〔CF(CF
3)CF
2O〕
cCF(CF
3)COF 〔IV〕
で表わされるパーフルオロポリエーテルジカルボン酸フロライドを、一般式ROHで表わされる炭素数1〜12の脂肪族アルコールおよびフッ化ナトリウムなどの金属フッ化物の存在下で反応させることにより製造される(特許文献5)。
【0014】
パーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステル〔II〕の加水分解または加溶媒分解は、アルカリ金属水酸化物の存在下で行われ、好ましくは約-20〜0℃の反応温度で行われる。アルカリ金属水酸化物としては、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが用いられ、重合工程での反応性(界面活性化能力)などを考慮して適宜選択される。これらは水溶液またはアルコール溶液として用いられ、アルコールとしてはアルカリ金属水酸化物を溶解させるものであれば特に制限なく用いることができるが、取扱性、価格、安全面といった観点から、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族アルコール、特に好ましくはエタノールやイソプロパノールが用いられる。また、アルコールとして、メタノール、エタノール、イソプロパノールの混合物を用いることもできる。ここで、反応温度がこれより低い反応温度とした場合には反応の進行が遅くなってしまうようになり、一方高温では過分解が進んでしまうようになる。
【0015】
アルカリ金属水酸化物水溶液またはアルコール溶液の濃度は特に制限されないが、溶液での運用面から考えて、好ましくは約10〜20重量%の濃度で使用される。希薄な溶液の場合には、反応溶液の数量が増加し、反応容器の大型化、廃液の増加などが生じ、一方高濃度溶液の場合には、反応物の析出による撹拌不良などが起こる場合がある。アルカリ金属水酸化物は、カルボン酸エステルに対して0.95〜1.05倍モル、好ましくは0.95〜1.02倍モルの割合で用いられる。アルカリ金属水酸化物がこれ以上の割合で用いられると過分解を招く場合がある。
【0016】
反応の手順としては、アルカリ金属水酸化物溶液中にエステルを滴下するのではなく、好ましくはエステルの水性エマルジョン(懸濁液)中またはアルコール溶液中にアルカリ金属水酸化物の水溶液またはアルコール溶液を滴下することにより行われる。また、未反応のカルボン酸エステルは、濃縮工程で水またはアルコールとともに回収され、懸濁液、アルコール溶液のまま再利用され、または懸濁液、アルコール溶液から蒸留によって単離生成され、再利用される。
【0017】
得られた反応混合物は、エバポレーター、コニカルドライヤーなどの乾燥設備で濃縮されるが、一定温度以上では脱炭酸分解反応が進行し、収率が低下するため、好ましくは減圧下で120℃以下での乾燥が行われる。
【0018】
本発明に係るパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩は、例えば含フッ素モノマーの乳化重合反応時において乳化剤として作用し、従来使用していた乳化剤の低減あるいは不使用下での乳化重合を可能とすることもできる。また共重合成分ともなり、高い加硫接着性などを実現させることができる。
【0019】
このパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩の存在下で乳化重合される含フッ素モノマーとしては、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、炭素数が1〜3のアルキル基を有するパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等が例示され、これらの含フッ素モノマーは1種または2種以上が重合反応に供せられ、単独重合体または共重合体を形成させる。これらの含フッ素モノマーは、フッ素非含有モノマー、例えばプロピレン、エチレン等との共重合体を形成させることもできる。
【0020】
重合反応に際しては、このパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩は、必要に応じて他の公知のフッ素系乳化剤と共に、乳化重合反応時の乳化剤(および共重合成分)として、水または水溶性アルコール等を添加した水性媒体に対して約0.03〜2重量%、好ましくは約0.1〜1重量%の割合で用いられる。重合反応は、好ましくは水溶性重合開始剤またはそれとレドックス系を形成させた重合開始剤の存在下で行われ、得られた反応混合物は、そこに塩化カルシウムなどの金属塩水溶液等を添加して凝析させ、水洗、乾燥させて、所望の含フッ素モノマーの単独重合体または共重合体として得ることができる。
【0021】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0022】
実施例1
定法に従って調製した2,3,3,3-テトラフルオロ-2-〔1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(1,2,2-トリフルオロビニルオキシ)エトキシ〕プロパン酸メチル
CF
2=CFO(CF
2)
2OCF(CF
3)COOCH
3 (a=2、b=0、c=0)
5.19g(13.3ミリモル)のエタノール溶液5mlを、氷および塩を用いて、-10℃以下に冷却した。続いて、冷却したエタノール5mlに水酸化カリウム(純度85重量%、0.9g)を溶解させたエタノール溶液(濃度15.8重量%)を、-10℃を上限としてゆっくりと滴下した。その8時間後にエバポレーターでエタノールを除去したところ、ワックス状の白色固体が4.90g得られた。
【0023】
1H-NMR測定の結果、メチルエステルを示すシグナルは消失しており、
19F-NMR測定においては、-CF(CF
3)-のメチンシグナルがシフトしていることから、2,3,3,3-テトラフルオロ-2-〔1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(1,2,2-トリフルオロビニルオキシ)エトキシ〕プロパン酸カリウムが得られたと判断された。
19F-NMR(CFCl
3、CD
3OD溶媒):
δ(ppm):-134.75、-134.11(m、1F、F
2C=C
F-)
-124.53、-124.44(m、1F、-C
FCF
3-)
-121.82、-121.08(m、1F、E-
FC=CF-)
-114.31、-113.77(m、1F、Z-
FC=CF-)
-89.28(s、2F、=CFOC
F2-)
-87.08、-83.74(dd、2F、-C
F2OCFCF
3-)
-81.22(s、3F、-CFC
F3-)
【0024】
実施例2
定法に従って調製した2,3,3,3-テトラフルオロ-2-{1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-〔1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(トリフルオロビニルオキシ)エトキシ〕プロポキシ}プロパン酸メチル
CF
2=CFO(CF
2)
2OCF(CF
3)CF
2OCF(CF
3)COOCH
3 (a=2、b=0、c=1)
および2,3,3,3-テトラフルオロ-2-{1,1,2,2-テトラフルオロ-2-〔1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(トリフルオロビニルオキシ)プロポキシ〕エトキシ}プロパン酸メチル
CF
2=CFOCF
2CF(CF
3)O(CF
2)
2OCF(CF
3)COOCH
3 (a=2、b=1、c=0)
の混合物10.8g(20.0ミリモル)のエタノール溶液8mlを、氷および塩を用いて-10℃以下に冷却した。続いて、冷却したエタノール10mlに水酸化カリウム(純度85重量%、1.32g)を溶解させたエタノール溶液(濃度12.5重量%)を、-10℃を上限としてゆっくりと滴下した。その8時間後にエバポレーターでエタノールを除去したところ、ワックス状の白色固体が9.88g得られた。
【0025】
1H-NMR測定の結果、メチルエステルを示すシグナルは消失しており、
19F-NMR測定においては、-CF(CF
3)-のメチンシグナルがシフトしていることから、2,3,3,3-テトラフルオロ-2-{1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-〔1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(トリフルオロビニルオキシ)エトキシ〕プロポキシ}プロパン酸カリウムと2,3,3,3-テトラフルオロ-2-{1,1,2,2-テトラフルオロ-2-〔1,2,2,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(トリフルオロビニルオキシ)プロポキシ〕エトキシ}プロパン酸カリウムの混合物が得られたと判断された。
19F-NMR(CFCl
3、CD
3OD溶媒):
δ(ppm):-144.12、-143.64(m、1F、OCF
2C
FCF
3O-)
-134.75、-134.11(m、1F、F
2C=C
F-)
-124.53、-124.44(m、1F、-C
FCF
3-)
-121.82、-121.08(m、1F、E-
FC=CF-)
-114.31、-113.77(m、1F、Z-
FC=CF-)
-89.30、-88.99(m、2F、=CFOC
F2-)
-86.02、-83.21(m、4F、-C
F2OCFCF
3-)
-81.06(s、3F、-CFC
F3CO
2-)
-78.90(s、3F、-OCF
2CFCF
3-)
【0026】
参考例
攪拌羽根を有する内容積10Lのステンレス鋼製圧力容器内に、
CF
3CF
2CF
2〔OCF(CF
3)CF
2〕OCF(CF)
3COONH
4〔乳化剤〕 34g
CF
2=CFO(CF
2)
2OCF(CF
3)COOK〔反応性乳化剤〕 2.4g
Na
2HPO
4・12水和物〔緩衝剤〕 17g
I(CF
2)
4I〔連鎖移動剤〕 27g
イオン交換水 5600g
を仕込んだ後、窒素置換を行い反応器内の酸素の除去を行い、そこに
パーフルオロ(メチルビニルエーテル)CF
2=CFOCF
3〔PMVE〕 790g
フッ化ビニリデン〔VdF〕/テトラフルオロエチレン〔TFE〕 670g
混合ガス
(VdF/TFE=87.5モル%/12.5モル%)
を仕込んで、反応器内温度を50℃に昇温させた。50℃到達時の反応器圧力は3.07MPa・Gであった。温度が安定したことを確認した後、そこに過硫酸アンモニウム0.8gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.2gを水溶液として添加し、重合反応を開始させた。
【0027】
重合反応が進行して反応器内の圧力が3.00MPa・Gとなったところで、VdF/TFE/PMVE=79.6/11.4/9.0モル%の混合比のモノマー混合物を導入し、3.10MPa・Gまで昇圧させた。重合反応中は上記組成のガスを導入することで、反応器内の圧力を3.00〜3.10MPa・Gに保った。
【0028】
導入したガスの合計量が1410gとなったところで分添を止め、圧力が0.20MPa・Gとなった時点で反応器を冷却し、重合反応を停止した。開始剤投入から重合停止まで要した時間は、288分であった。反応終了後、反応混合物として8550gのフッ素エラストマーラテックスを得た。
【0029】
得られた含フッ素エラストマーラテックスを、同量の1重量%塩化カルシウム水溶液に投入してラテックスを凝集させた後、ろ過および5倍量のイオン交換水で5回洗浄し、真空乾燥器にて乾燥して、2500gのVdF/TFE/PMVE共重合体を得た。得られた共重合体は
19F-NMRの測定結果から、次のような組成であることが確認された。
VdF 73.6モル%
TFE 9.5モル%
PMVE 16.9モル%
CF
2=CFO(CF
2)
2OCF(CF
3)COOK 0.03モル%
【0030】
得られた共重合体100重量部に、
MTカーボンブラック 37重量部
トリアリルイソシアヌレート(日本化成製品TAIC WH60) 4 〃
有機過酸化物(日油製品パーヘキサ25B-40) 1.5 〃
を配合し、オープンロールを用いて混練して未加硫生地を調製した後、180℃、6分間のプレス加硫および230℃、22時間のオーブン加硫を行い、得られた加硫物の常態物性(ISO 48に対応するJIS K6253およびISO 37に対応するJIS K6251準拠)および圧縮永久歪(ISO 815に対応するJIS K6262準拠)の測定を行った。
【0031】
また、リン酸亜鉛処理SPCC鋼板にプレス加硫前の未加硫生地を接合させた後、180℃、6分間の加圧架橋を行って含フッ素エラストマー積層金属板を作製し、この含フッ素エラストマー積層金属板について、90°剥離試験(ISO 813に対応するJIS K6256準拠)を行った。
【0032】
比較参考例1
参考例において、乳化剤成分中のCF
2=CFO(CF
2)
2OCF(CF
3)COOKを用いることなくVdF/TFE/PMVE共重合体を得た。
【0033】
以上の参考例および比較参考例1で得られた結果は、次の表に示される。
表
測定項目 参考例 比較参考例1
常態物性
硬度(Duro A) 75 75
100%モジュラス (MPa) 5.5 5.7
破断強度 (MPa) 19.9 18.8
破断時伸び (%) 250 240
圧縮永久歪〔3.5mm径 Oリング使用〕
200℃、22時間 (%) 26 25
200℃、70時間 (%) 32 34
90°剥離試験
剥離強度 (N/mm) 4.1 0.2
【0034】
比較参考例2
リン酸亜鉛処理SPCC鋼板の表面に、アミノシランおよびビニルシランを主成分とする接着剤(ロード社製品ケムノックAP-133)を4倍量のメチルエチルケトンに溶解させた溶液を塗布し、室温条件下で30分間乾燥させた後、150℃、30分間のベーキングを実施した。この接着剤層形成金属板上に、比較参考例1で調製されたプレス加硫前の未加硫生地を接合させ、180℃、6分間の加圧架橋を行って含フッ素エラストマー積層金属板を作製した。この含フッ素エラストマー積層金属板について、同様に90°剥離試験を行ったところ、剥離強度は1.1(N/mm)であった。
)COOM〔I〕(Mはアルカリ金属、好ましくはナトリウムまたはカリウムであり、aは1〜6の整数、好ましくは2であり、b+cは0〜6の整数、好ましくは0または1である)で表わされるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩が提供され、かかるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルカリ金属塩は、一般式 CF
)COOR〔II〕(Rは炭素数1〜12のアルキル基であり、aは1〜6の整数であり、b+cは0〜6の整数である)で表わされるパーフルオロビニルオキシポリエーテルカルボン酸アルキルエステルをアルカリ金属水酸化物の存在下で加水分解または加溶媒分解することによって製造される。