(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記複数の補助光源は、上記誘導表示部の横に設けられ、略鉛直方向に並べて配置され、略水平方向へ向けて光を放射し、1つの補助光源または隣接した複数の補助光源からなる複数の補助光源群のうちのいずれかに所属し、
上記補助光源制御部は、上記複数の補助光源群を下から順に点滅させ、または、上記複数の補助光源群を下から順に点灯させて一斉に消灯させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の誘導灯装置。
上記補助光源制御部は、上記複数の補助光源群のうちいずれかの補助光源群を点灯してから、上記補助光源群の上側に隣接する補助光源群を点灯させるまでの時間を、上にいくほど長くすることを特徴とする請求項6に記載の誘導灯装置。
上記複数の補助光源は、上記誘導表示部の下に設けられ、略水平方向に並べて配置され、略鉛直下方向へ向けて光を放射し、1つの補助光源または隣接した複数の補助光源からなる複数の補助光源群のうちのいずれかに所属し、
上記補助光源制御部は、上記複数の補助光源群を左から順に点滅させ、または、上記複数の補助光源群を左から順に点灯させて一斉に消灯させ、または、上記複数の補助光源群を右から順に点滅させ、または、上記複数の補助光源群を右から順に点灯させて一斉に消灯させ、または、上記複数の補助光源群を中央から左右へ向かって順に点滅させ、または、上記複数の補助光源群を中央から左右へ向かって順に点灯させて一斉に消灯させ、または、上記複数の補助光源群を一斉に点滅させることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導灯装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、
図1〜
図4を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態における誘導灯装置100の外観を示す斜視図である。
誘導灯装置100は、例えば、天井や壁面に取り付けて使用され、停電時に、室内にいる人を非常口などの避難経路へ誘導する。誘導灯装置100は、例えば、器具本体110と、誘導表示部120と、2つの点滅部130とを有する。器具本体110は、例えば、略直方体箱状であり、内部に充電池や誘導灯回路などを内蔵している。
誘導表示部120(表示部)は、器具本体110の前面に設けられている、誘導表示部120は、例えば、表示板と光源とを有する。表示板は、略長方形板状であり、避難誘導の図柄が描かれている。表示板は、器具本体110に対して着脱自在に取り付けられている。光源(主光源)は、表示板の背後に位置し、光源が点灯すると、表示板に描かれた避難誘導の図柄が発光する。光源は、例えば、冷陰極蛍光ランプ、LED、有機ELなどである。
2つの点滅部130(非常時点灯部)は、器具本体110の誘導表示部120が設けられた面と同じ面に設けられている。一方の点滅部130は、誘導表示部120の右隣に位置し、もう一方の点滅部130は、誘導表示部120の左隣に位置する。点滅部130は、誘導表示部120の辺に沿って略鉛直方向に伸びる長尺形状である。それぞれの点滅部130は、例えば、複数の光源と、カバーとを有する。複数の光源(補助光源)は、略鉛直方向に略直線状に並んで配置されている。複数の光源は、例えばLEDである。カバーは、例えば略半円筒形状であり、透明または半透明で、複数の光源を覆っている。
【0010】
図2は、この実施の形態における誘導灯装置100のブロック構成を示す構成図である。
誘導灯装置100は、例えば、主光源回路121と、補助光源回路131と、充電池140と、誘導灯回路150とを有する。主光源回路121は、誘導表示部120の光源を含む回路である。補助光源回路131は、点滅部130の光源を含む回路である。充電池140(バッテリ)は、平常時に、商用電源などの交流電源ACから供給される電力により充電され、停電時に、誘導表示部120や点滅部130の光源を点灯する電力を供給する。
誘導灯回路150は、例えば、電源回路151と、停電判定回路152と、充放電回路153と、主点灯回路154と、補助点灯回路155と、設定回路156とを有する。電源回路151(常用点灯回路)は、交流電源ACから供給される交流電力を直流電力に変換する。停電判定回路152(判定部)は、電源回路151に対して交流電源ACから電力が供給されているか否かを監視し、停電発生の有無を判定して、判定結果を表わす信号(電源切替信号)を出力する。充放電回路153(バッテリ充放電回路)は、停電判定回路152が停電でないと判定した場合に、電源回路151が変換した直流電力により、充電池140を充電するとともに、主点灯回路154や補助点灯回路155に対して供給する。充放電回路153は、停電判定回路152が停電であると判定した場合、充電池140に充電された電力を、主点灯回路154や補助点灯回路155に対して供給する。主点灯回路154(表示部点灯回路、インバータ回路)は、充放電回路153から供給された電力を、主光源回路121に供給する電力(例えば高周波電力)に変換する。誘導表示部120の光源は、主点灯回路154から供給された電力により点灯する。補助点灯回路155(LED点灯回路、補助光源制御部)は、充放電回路153から供給された電力を、補助光源回路131に供給する電力に変換する。点滅部130の光源は、補助点灯回路155から供給された電力により点灯する。主点灯回路154及び補助点灯回路155は、停電判定回路152の判定結果に基づいて、平常時と停電時(非常時)とで異なる動作をする。補助点灯回路155(補助光源制御部)は、平常時には動作せず、停電時のみ動作する。すなわち、点滅部130の光源は、平常時には点灯せず、停電時のみ点灯する。設定回路156(選択部)は、点滅部130の停電時における点灯パターン(点滅パターン)を設定する。設定回路156は、例えば、切り替えスイッチなどを有し、切り替えスイッチの位置が複数の点灯パターンのなかから選択された点灯パターンを示す。設定回路156は、設定した点灯パターンを表わす信号(設定信号)を出力する。なお、設定回路156の切り替えスイッチは、ユーザが任意に切り替えることができるよう、器具本体110の下面などに露出している構成であってもよいし、ユーザが勝手に切り替えることができないよう、器具本体110の内部に設ける構成であってもよい。
【0011】
図3は、この実施の形態における補助点灯回路155及び補助光源回路131の詳細な構成を示す構成図である。
補助点灯回路155は、例えば、電源部161と、パルス発生回路162と、カウンタ回路163と、記憶回路164と、論理和回路165と、スイッチ166とを有する。
電源部161は、充放電回路153から供給された電力を、補助光源回路131に供給する電力に変換する。電源部161は、例えば、補助光源回路131を流れる電流の値が所定の目標電流値に一致するよう、出力する電力を調整する定電流電源である。電源部161は、停電判定回路152が出力した信号を入力し、入力した信号が表わす停電判定回路152の判定結果に基づいて、停電時のみ動作する。
パルス発生回路162は、所定の周期(例えば1秒)ごとに1つのパルスを発生する。パルス発生回路162は、電源部161と同様、停電判定回路152が出力した信号を入力し、入力した信号が表わす停電判定回路152の判定結果に基づいて、停電時のみ動作する。
カウンタ回路163は、パルス発生回路162が発生したパルスの数を数える。カウンタ回路163は、数えたパルスの数を表わす信号を出力する。カウンタ回路163は、例えば、m本(mは、1以上の整数。)の信号線を使って、数えたパルスの数をmビットの2進数で表わす信号を出力する。
記憶回路164(記憶部)は、不揮発性メモリであり、点滅部130の停電時における点灯パターンを表わすデータを記憶している。記憶回路164は、例えば、n+m個(nは、1以上の整数。)のアドレス入力端子と、6個のデータ出力端子とを有する。記憶回路164は、アドレス入力端子から入力した信号が表わすアドレスによって指定される記憶領域に記憶した6ビットのデータを、データ出力端子から出力する。n+m個のアドレス入力端子のうちm個は、パルスの数を表わす信号をカウンタ回路163が出力する信号線に接続している。また、残りのn本は、点灯パターンを表わす信号を設定回路156が出力する信号線に接続している。この例において、設定回路156は、n本の信号線を使って、点灯パターンの番号をnビットの2進数で表わす信号を出力する。記憶回路164のデータ出力端子のうちの1つは、カウンタ回路163のリセット入力端子に接続している。
論理和回路165は、カウンタ回路163のデータ出力端子のうち、カウンタ回路163のリセット入力端子に接続しているデータ出力端子以外の5つのデータ出力端子から出力されたビット(点灯制御信号)のうちのいずれかが「1」である場合に、「1」を出力する。スイッチ166は、論理和回路165の出力が「1」のときオンになり、論理和回路165の出力が「0」のときオフになる。なお、スイッチ166がオフのとき電源部161が電流を流そうとしないよう、論理和回路165の出力を電源部161に入力し、論理和回路165の出力が「0」のときは、電源部161の動作を一時的に停止させる構成としてもよい。
【0012】
補助光源回路131は、例えば、10個の光源モジュール132を有する。光源モジュール132(補助光源群)は、例えば、3個の光源133と、スイッチ134とを有する。3個の光源133は、略直線状に並んて配置され、直列に電気接続している。スイッチ134は、3個の光源133の直列回路に対して並列に電気接続している。スイッチ134は、制御端子からの入力にしたがって、オンオフする。光源モジュール132は、3個の光源133の直列回路の両端にそれぞれ接続した2つの電力入力端子と、スイッチ134の制御端子に接続した1つの制御入力端子とを有する。10個の光源モジュール132のうちの5個は、1つの点滅部130に属し、全部で15個の光源133が略直線状に並ぶよう配置されている。残りの5個の光源モジュール132は、もう1つの点滅部130に属し、同様に、全部で15個の光源133が略直線状に並ぶよう配置されている。
また、誘導灯装置100は、10本のハーネス170を有する。それぞれのハーネス170は、3本の配線を有する。10本のハーネス170は、10個の光源モジュール132それぞれと、補助点灯回路155との間を接続している。ハーネス170の3本の配線は、接続した光源モジュール132の2つの電力入力端子と1つの制御入力端子とに、それぞれ電気接続している。
10個の光源モジュール132の電力入力端子は、ハーネス170を介して、補助点灯回路155のなかで、スイッチ166と直列に電気接続し、10個の光源モジュール132とスイッチ166との直列回路が電源部161の出力に電気接続している。また、10個の光源モジュール132のうち左右の点滅部130の同じ位置(高さ)に配置されている光源モジュール132の制御入力端子は、ハーネス170を介して、補助点灯回路155のなかで電気接続し、記憶回路164のデータ出力端子に電気接続している。
【0013】
記憶回路164は、設定回路156が出力した信号が表わす点灯パターンの番号と、カウンタ回路163が数えたパルスの数、すなわち、カウンタ回路163がリセットされてからの経過時間とによって定まる記憶領域に記憶した6ビットのデータを出力する。そのうちの5ビットは、そのビットのデータ出力端子に電気接続された2つの光源モジュール132を点灯するか消灯するかを表わす。データ出力端子から出力された信号は、光源モジュール132の制御入力端子に入力される。例えば、そのビットが「1」の場合、スイッチ134がオフになって光源133が点灯し、そのビットが「0」の場合、スイッチ134がオンになって光源133が消灯する。なお、5ビットすべてが「0」の場合は、スイッチ166がオフになって、すべての光源133が消灯する。
残りの1ビットは、繰り返し周期の終わりを表わす。データ出力端子から出力された信号は、カウンタ回路163のリセット入力端子に入力される。例えば、そのビットが「0」の場合、カウンタ回路163は、パルスを入力するたびに、数えたパルスの数を1つずつ増やし、そのビットが「1」の場合、カウンタ回路163は、パルスを入力すると、数えたパルスの数を「0」に初期化する。
【0014】
図4は、この実施の形態における記憶回路164が記憶したデータと、点滅部130の点灯パターンとの関係を示す図である。
データ502は、記憶回路164が記憶したデータであり、左側のアドレス501によって指定される記憶領域に記憶されている。なお、この図において、アドレス501及びデータ502は、2進数で記載している。
アドレス501は、例えば、8ビットである。そのうちの上位2ビットが、設定回路156が出力する点灯パターンの番号に対応し、下位6ビットが、カウンタ回路163が出力する経過時間に対応する。また、データ502のうち、最上位の1ビットが、カウンタ回路163のリセット入力となるビットであり、下位5ビットが、光源モジュール132の点灯消灯を制御するビットである。
【0015】
停電判定回路152が停電であると判定すると、電源部161及びパルス発生回路162が動作を開始する。カウンタ回路163が数えたパルスの数は、「0」である。
設定回路156に設定された点灯パターンの番号が「0」である場合、記憶回路164は、アドレス501が「00000000」である記憶領域に記憶したデータ502「000001」を出力する。これにより、点滅部130の光源モジュール132のうち、最下位ビットに対応する一番下の光源モジュール132だけが点灯する。
1秒経過後、パルス発生回路162がパルスを発生し、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「1」になる。記憶回路164は、アドレス501「00000001」に記憶したデータ502「000001」を出力する。点灯する光源モジュール132は変わらず、一番下の光源モジュール132だけが点灯を続ける。
2秒経過後、パルス発生回路162がパルスを発生し、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「2」になる。記憶回路164は、アドレス501「00000010」に記憶したデータ502「000010」を出力する。これにより、一番下の光源モジュール132は消灯し、下から2番目のビットに対応する下から2番目の光源133だけが点灯する。
このようにして、点灯する光源モジュール132は、記憶回路164が記憶したデータ502が表わす点灯パターンにしたがって、時間の経過とともに変化する。
【0016】
9秒経過後、カウンタ回路163が数えたパルスの数は「9」になり、記憶回路164は、アドレス501「00001001」に記憶したデータ502「110000」を出力する。最上位ビットが「1」なので、カウンタ回路163が次にパルスを入力したとき、カウンタ回路163が数えたパルスの数は「0」になる。
10秒経過後、パルス発生回路162がパルスを発生すると、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「0」になり、記憶回路164は、アドレス501「00000000」に記憶したデータ502「000001」を出力する。すなわち、この点灯パターンは、10秒を周期とした繰り返しである。
【0017】
この例の点灯パターンにおいて、点滅部130の光源モジュール132は、一番下の光源モジュール132から点灯を始め、2秒経過後、点灯した光源モジュール132が消灯して、一つ上の光源モジュール132が点灯する。これを繰り返して一番上の光源モジュール132まで行くと、再び、一番下の光源モジュール132が点灯する。1つの点滅部130に5個の光源モジュール132があるので、10秒周期でこれを繰り返す。
光源モジュール132が下から順に1つずつ時系列に点灯するので、見た者に対して、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0018】
設定回路156に設定された点灯パターンの番号が「1」である場合、停電判定直後において、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「0」なので、記憶回路164は、アドレス501「01000000」に記憶したデータ502「000000」を出力する。これにより、点滅部130の光源モジュール132は、すべて消灯する。
2秒経過後、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「2」になり、記憶回路164は、アドレス501「01000010」に記憶したデータ502「000001」を出力する。これにより、点滅部130の光源モジュール132のうち、一番下の光源モジュール132だけが点灯する。
4秒経過後、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「4」になり、記憶回路164は、アドレス501「01000100」に記憶したデータ502「000011」を出力する。これにより、一番下の光源モジュール132は点灯を続け、下から2番目の光源モジュール132が点灯する。
このように、記憶回路164が出力するデータの複数のビットが「1」であれば、それに対応する複数の光源モジュール132が点灯する。
【0019】
11秒経過後、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「11」になり、記憶回路164は、アドレス501「01001011」に記憶したデータ502「111111」を出力する。最上位ビットが「1」なので、12秒経過後、パルス発生回路162がパルスを発生すると、カウンタ回路163が数えたパルスの数が「0」になる。すなわち、この点灯パターンは、12秒を周期とした繰り返しである。
【0020】
この例の点灯パターンにおいて、点滅部130の光源モジュール132は、一番下の光源モジュール132から点灯を始め、2秒経過後、点灯している光源モジュール132は点灯を続けたまま、一つ上の光源モジュール132が点灯する。これを繰り返して一番上の光源モジュール132まで行くと、すべての光源モジュール132が消灯し、更に2秒経過後、再び、一番下の光源モジュール132が点灯する。1つの点滅部130に5個の光源モジュール132があるので、12秒周期でこれを繰り返す。
光源モジュール132が下から順に時系列に点灯していって一斉に消灯するので、見た者に対して、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0021】
このように、設定回路156に設定する点灯パターンの番号を変えることにより、点滅部130の点灯パターンを容易に変更することができる。また、点灯パターンごとに異なる繰り返しの周期を設定することができる。
【0022】
なお、光源モジュール132は、3個の光源133ではなく、1個の光源133を有する構成でもよいし、2個の光源133を有する構成でもよいし、4個以上の光源133を有する構成でもよい。また、光源モジュール132は、複数の光源モジュール132の間で、光源133の数が異なる構成であってもよい。光源モジュール132は、複数の光源133が直列接続された構成であってもよいし、並列接続された構成であってもよいし、直並列接続された構成であってもよい。光源モジュール132は、スイッチ134が光源133と並列に電気接続された構成でもよいし、光源133と直列に電気接続された構成であってもよい。補助光源回路131は、10個の光源モジュール132ではなく、9個以下の光源モジュール132を有する構成であってもよいし、11個以上の光源モジュール132を有する構成であってもよい。補助光源回路131は、複数の光源モジュール132が直列接続された構成であってもよいし、並列接続された構成であってもよい。補助光源回路131は、光源モジュール132ごとに独立して光源133を点灯・消灯させられる構成であれば、他の構成であってもよい。
【0023】
なお、パルス発生回路162が発生させるパルスが1秒周期なので、光源モジュール132の点灯状態は、2秒ごとではなく、1秒ごとに変えることができる。また、パルス発生回路162が発生させるパルスの周期をもっと短くすれば、光源モジュール132の点灯状態をもっと短い間隔で変えることもできる。
また、左右の点滅部130において、同じ高さの光源モジュール132が同時に点灯し消灯するのではなく、左右の点滅部130が異なるタイミングで点滅する構成であってもよいし、異なる点灯パターンで点滅する構成であってもよい。あるいは、左右の点滅部130のうち、どちらか一方のみを点灯させる構成であってもよい。例えば、記憶回路164が記憶するデータのビット数を11ビットとし、そのうちの10ビットを出力するデータ出力端子を、10個の光源モジュール132それぞれの制御入力端子に電気接続する。
また、記憶回路164のデータ出力端子と、光源モジュール132の制御入力端子との間に、データを保持するラッチ回路や、信号の極性やレベルを変換する回路などが介在する構成であってもよい。
また、スイッチ134は、光源モジュール132が有するのではなく、誘導灯回路150の一部である構成でもよい。
【0024】
以上のような点灯パターンで点滅部130が点灯することにより、誘導灯装置100が目立ちやすくなり、視認性が高くなり、避難方向が明確になるので、室内にいる者に対して避難口を知らせることができる。
また、点滅部130の光源133を時系列に点灯させるので、点滅部130における電力消費を抑えることができる。これにより、点滅部130を長時間点灯させて避難誘導をすることができるので、地震発生時など、足元が悪くなるなどして避難に時間がかかる場合にも対応できる。
また、点滅部130を誘導表示部120のすぐ横に設けることにより、誘導灯装置100の大きさは、点滅部130を設けない場合とほぼ変わらず、大きくならない。
また、誘導灯装置100は、交流電源ACからの電力供給があるかないかだけに基づいて動作するので、遠隔制御装置や自動火災設備や煙感知器などからの信号を入力する必要がなく、システムを簡素化できる。
【0025】
実施の形態2.
実施の形態2について、
図5〜
図7を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0026】
図5は、この実施の形態における補助点灯回路155及び補助光源回路131の詳細な構成を示す構成図である。
補助光源回路131は、点滅部130ごとに1つずつ光源モジュールを有する。それぞれの光源モジュールは、15個の光源133と、5個のスイッチ134a〜134eとを有する。15個の光源133は、略直線状に配置され、直列に電気接続している。スイッチ134aは、15個の光源133のうち一番上に位置する1個の光源133に並列に電気接続している。スイッチ134bは、15個の光源133のうち上から2番目及び3番目に位置する2個の光源133に並列に電気接続している。スイッチ134cは、15個の光源133のうち上から4番目から6番目までに位置する3個の光源133に並列に電気接続している。スイッチ134dは、15個の光源133のうち上から7番目から10番目までに位置する4個の光源133に並列に電気接続している。スイッチ134eは、15個の光源133のうち、上から11番目から一番下までに位置する5個の光源133に並列に電気接続している。光源モジュールは、15個の光源133の直列回路の両端にそれぞれ接続した2つの電力入力端子と、5個の光源133の制御端子にそれぞれ接続した5つの制御入力端子とを有する。
誘導灯装置100は、2本のハーネス170を有する。それぞれのハーネス170は、7本の配線を有する。2本のハーネス170は、2個の点滅部130の光源モジュールそれぞれと、補助点灯回路155との間を接続している。ハーネス170の7本の配線は、接続した光源モジュールの2つの電力入力端子と5つの制御入力端子とに、それぞれ電気接続している。
2個の光源モジュールの電力入力端子は、ハーネス170を介して、補助点灯回路155のなかで、直列に電気接続し、電源部161の出力に電気接続している。また、2個の光源モジュール132の制御入力端子のうち、同じ位置(高さ)に配置されている光源133と並列のスイッチ134に接続した制御入力端子は、ハーネス170を介して、補助点灯回路155のなかで電気接続し、記憶回路164のデータ出力端子に電気接続している。
【0027】
図6は、この実施の形態における点滅部130の一つの点灯パターンを示す図である。
記憶回路164が記憶したデータ502は、実施の形態1で説明で説明したものと同じであるとする。設定回路156に設定された点灯パターンの番号が「0」である場合、停電判定直後から2秒後までの2秒間は、一番下から5番目までの5個の光源133が点灯する。2秒後から4秒後までの2秒間は、下から6番目から9番目までの4個の光源133が点灯する。4秒後から6秒後までの2秒間は、下から10番目から12番目までの3個の光源133が点灯する。6秒後から8秒後までの2秒間は、下から13番目及び14番目の2個の光源133が点灯する。8秒後から10秒後までの2秒間は、一番上の光源133が点灯する。点滅部130は、10秒周期でこれを繰り返す。
点灯する光源の数が、上に行くほど少なくなるので、遠方から見ると、上に行くほど光の長さが短くなるように見え、遠近法的な錯覚を生むので、視覚的・感覚的に、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0028】
図7は、この実施の形態における点滅部130の別の点灯パターンを示す図である。
設定回路156に設定された点灯パターンの番号が「1」である場合、停電判定直後から2秒後までの2秒間は、15個の光源133すべてが消灯する。2秒後から4秒後までの2秒間は、一番下から5番目までの5個の光源133が点灯する。4秒後から6秒後までの2秒間は、一番下から9番目までの9個の光源133が点灯する。6秒後から8秒後までの2秒間は、一番下から12番目までの12個の光源133が点灯する。8秒後から10秒後までの2秒間は、一番下から14番目までの14個の光源133が点灯する。10秒後から12秒後までの2秒間は、15個の光源133すべてが点灯する。点滅部130は、12秒周期でこれを繰り返す。
新たに点灯する光源の数が、上に行くほど少なくなるので、遠方から見ると、上に行くほど光の長さの伸びが小さくなるように見え、遠近法的な錯覚を生むので、視覚的・感覚的に、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0029】
このように、光源133(補助光源群)は、光源モジュールごとに分かれて点灯消灯する必要はない。また、同時に点灯消灯する光源133の数は、異なっていてもよい。なお、同時に点灯消灯する光源133の数は、1個・2個・3個・4個・5個のように1個ずつ増えるのではなく、例えば1個・3個・5個・7個・9個のように2個ずつ増える構成であってもよいし、1個・2個・4個・8個・16個のように2倍に増える構成であってもよい。
【0030】
なお、実施の形態と同様、複数の光源133を複数の光源モジュールに分け、光源モジュールごとに点灯消灯する構成であってもよい。あるいは、1つの光源モジュールに含まれる複数の光源133を、複数のグループに分けて、グループごとに点灯消灯する構成であってもよい。また、複数の光源モジュールを1つのグループとして、同時に点灯消灯する構成であってもよい。また、同時に点灯消灯する光源133のグループの数は、4つ以下である構成でもよいし、6つ以上である構成でもよい。
【0031】
実施の形態3.
実施の形態3について、
図8〜
図11を用いて説明する。
なお、実施の形態1または実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0032】
図8は、この実施の形態における補助点灯回路155及び補助光源回路131の詳細な構成を示す構成図である。
補助点灯回路155は、電源部161と、制御回路167と、論理和回路165と、スイッチ166とを有する。
制御回路167は、例えば、マイコンである。マイコンは、例えば、記憶装置と、処理装置と、入力装置と、出力装置とを有する。記憶装置は、処理装置が実行するプログラムや処理装置が処理するデータを記憶する。処理装置は、記憶装置が記憶したプログラムを実行することにより、データを処理し、マイコン全体を制御する。入力装置は、マイコンの外部から信号を入力し、処理装置が処理できる形式のデータに変換する。入力装置が変換したデータは、処理装置が直接処理してもよいし、記憶装置が一時的に記憶してもよい。出力装置は、処理装置が処理したデータや記憶装置が記憶したデータを、信号に変換して、マイコンの外部へ出力する。
制御回路167は、停電判定回路152や設定回路156が出力した信号を入力して、補助光源回路131の10個のスイッチ134a〜134jを制御する10の制御信号を出力する。
【0033】
図9は、この実施の形態における点滅部130の一つの点灯パターンと、制御回路167が出力する制御信号との関係を示す図である。
制御信号511a〜511jは、制御回路167が出力し、スイッチ134a〜134jが入力する制御信号を表わす。点灯数512は、同時に点灯する光源133の数を表わす。
【0034】
この点灯パターンは、
図7で説明した点灯パターンとほぼ同じである。異なる点は、光源133を点灯する明るさ(照度、調光度)である。光源133は、上に行くほど暗く点灯する。例えば、一番下から5番目までの5個の光源133は、調光度100%で点灯し、下から6番目から9番目までの4個の光源133は、それよりも暗く、例えば調光度80%で点灯し、下から10番目から12番目までの3個の光源133は、それよりも更に暗く、例えば調光度60%で点灯し、下から13番目及び14番目の2個の光源133は、更に更に暗く、例えば調光度30%で点灯し、一番上の光源133は、一番暗く、例えば調光度15%で点灯する。
制御回路167は、12秒周期のうち、一番上の光源133を点灯する10秒目から12秒目までの期間、一番上の光源133と並列のスイッチ134a,134fに対する制御信号511a,511fとして、所定の周波数(例えば100Hz)の矩形波信号を生成する。制御信号511a,511fは、一周期(例えば10ミリ秒)のうち15%の期間(例えば1.5ミリ秒)の間だけスイッチ134a,134fをオフにして、一番上の光源133を点灯させる。これにより、一番上の光源133は、高速で点滅して15%の期間のみ発光するので、15%の明るさで点灯しているように見える。
制御回路167は、12秒周期のうち、下から13番目及び14番目の光源133を点灯する8秒目から12秒目までの期間、その光源と並列のスイッチ134b,134gに対する制御信号511b,511gとして、一周期のうち30%の期間だけスイッチ134b,134gをオフにして光源133を点灯させる矩形波信号を生成する。これにより、下から13番目及び14番目の光源133は、30%の明るさで点灯しているように見える。
制御回路167は、12秒周期のうち、下から10番目から12番目までの3個の光源133を点灯する6秒目から12秒目までの期間、その光源と並列のスイッチ134c,134hに対する制御信号511c,511hとして、一周期のうち60%の期間だけスイッチ134c,134hをオフにして光源133を点灯させる矩形波信号を生成する。これにより、下から10番目から12番目までの3個の光源133は、60%の明るさで点灯しているように見える。
制御回路167は、12秒周期のうち、下から6番目から9番目までの4個の光源133を点灯する4秒目から12秒目までの期間、その光源と並列のスイッチ134d,134iに対する制御信号511d,511iとして、一周期のうち80%の期間だけスイッチ134d,134iをオフにして光源133を点灯させる矩形波信号を生成する。これにより、下から6番目から9番目までの4個の光源133は、80%の明るさで点灯しているように見える。
制御回路167は、12秒周期のうち、一番下から5番目までの5個の光源133を点灯する2秒目から12秒目までの期間、その光源と並列のスイッチ134e,134jに対する制御信号511e,511jとして、スイッチ134e,134jをオフにして光源133を点灯させる信号を生成する。これにより、一番下から5番目までの5個の光源133は、100%の明るさで点灯する。
このように、光源133を点灯する明るさを、上に行くほど暗くすることにより、遠方から見ると、遠近法的な錯覚が更に大きくなり、視覚的・感覚的に、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0035】
矩形波信号の一周期(例えば10ミリ秒)において、制御回路167は、それぞれの光源133を点灯させるタイミングをずらして、同時に点灯させる光源133の数(点灯数512)がなるべく均等になるようにする。
例えば、12秒周期のうち4秒目から6秒目までの期間において、制御回路167は、左右の点滅部130を合わせて9個×2=18個の光源133を点灯するが、そのうちの8個は、80%の期間しか点灯しない。制御回路167は、左の点滅部130の4個の光源133を点灯するタイミングと、右の点滅部130の4個の光源133を点灯するタイミングとをずらして、同時に点灯する光源133の数を14個〜18個の範囲内にする。
また、12秒周期のうち6秒目から8秒目までの期間において、制御回路167は、全部で24個の光源133を点灯するが、同時に点灯する光源133の数を18個〜21個の範囲内にする。
同様に、12秒周期のうち8秒目から10秒目までの期間において、制御回路167は、全部で28個の光源を点灯するが、同時に点灯する光源133の数を20個〜22個の範囲内にする。
12秒周期のうち10秒目から12秒目までの期間において、制御回路167は、30個全部の光源133を点灯するが、同時に点灯する光源133の数を21個〜22個の範囲内にする。
このように、同時に点灯する光源133の数をなるべく均等にし、同時に点灯する光源133の数の最大値をなるべく小さく抑えるだけでなく、最小値をなるべく大きくすることにより、電源部161の出力電圧の変動が小さくなる。このため、例えば電源部161の出力段に平滑コンデンサを設ける場合、平滑コンデンサの静電容量をある程度小さくすることができる。
【0036】
図10は、この実施の形態における点滅部130の別の点灯パターンを示す図である。
この例の点灯パターンにおいて、光源133を点灯する順序は、
図9の例と同じであるが、各点灯状態の持続時間が異なる。
停電判定直後から1秒後までの1秒間は、15個の光源133すべてが消灯する。1秒後から3秒後までの2秒間は、一番下から5番目までの5個の光源133が点灯する。3秒後から6秒後までの3秒間は、一番下から9番目までの9個の光源133が点灯する。6秒後から10秒後までの間は、一番下から12番目までの12個の光源133が点灯する。10秒後から15秒後までの間は、一番下から14番目までの14個の光源133が点灯する。15秒後から21秒後までの間は、15個の光源133すべてが点灯する。点滅部130は、21秒周期でこれを繰り返す。
このように、各点灯状態の持続時間を、上の光源133が点灯したときほど長くすることにより、遠方から見ると、上に行くほど光の動きがゆっくりになり、遠近法的な錯覚が更に大きくなるので視覚的・感覚的に、誘導灯装置100がある方向への避難を示唆することができる。
【0037】
図11は、この実施の形態における点滅部130の更に別の点灯パターンを示す図である。
この例の点灯パターンは、複数の点灯パターンを複合した点灯パターンである。例えば、第一の点灯パターンを所定の回数または所定の時間繰り返したのち、第二の点灯パターンに移行して、第二の点灯パターンを繰り返す。この例では、
図9で説明した12秒周期の点灯パターンを5回繰り返し、停電検出から1分経過したのち、各点灯状態の持続時間を1秒に縮めた6秒周期の点灯パターンに移行する。
このように、点灯パターンを途中で切り替えることにより、停電開始からの経過時間を表わすことができる。特に、経過時間が長くなるほど点灯パターンの周期を短くすることにより、見た者に対して、急いで避難するよう示唆することができる。
なお、点灯パターンを切り替えるまでの経過時間は、1分に限らず、もっと短くてもよいし、もっと長くてもよい。例えば、点灯パターンを切り替えるまでの経過時間は、消防法に定められた法定点灯時間(20分または60分)であってもよい。また、設定回路156において、点灯パターンを切り替える時間を任意の時間に設定できる構成としてもよい。これにより、部屋の大きさや環境に合わせて、点灯パターンを切り替える時間を変えることができる。
【0038】
点滅部130の光源133を調光点灯するので、点滅部130における電力消費を更に抑えることができる。これにより、点滅部130を長時間点灯させて避難誘導をすることができるので、地震発生時など、足元が悪くなるなどして避難に時間がかかる場合にも対応できる。
【0039】
なお、制御回路167を用いず、実施の形態1のように記憶回路164を用いた構成により、光源133を調光点灯したり、複数の点灯パターンを組み合わせた点灯パターンで光源133を点滅させたりする構成であってもよい。また、制御回路167を用いた構成により、実施の形態1や実施の形態2で説明した点灯パターンで光源133を点滅する構成であってもよい。
【0040】
実施の形態4.
実施の形態4について、
図12〜
図17を用いて説明する。
なお、実施の形態1〜実施の形態3と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0041】
図12は、この実施の形態における誘導灯装置100の外観を示す斜視図である。
点滅部130は、器具本体110の下面に位置する。点滅部130は、5個の光源133a〜133eを有する。5個の光源133a〜133eは、誘導表示部120に対して略平行な略直線状に並べて配置されている。光源133a〜133eは、それぞれ、略鉛直下方向を中心とする方向へ向けて光を放射する。
【0042】
図13は、この実施の形態における補助点灯回路155及び補助光源回路131の詳細な構成を示す構成図である。
補助光源回路131は、5個の光源133a〜133eと、5個のスイッチ134a〜134eとを有する。5個のスイッチ134a〜134eは、5個の光源133a〜133eとそれぞれ並列に電気接続し、それぞれのスイッチ134a〜134eと光源133a〜133eとの並列回路が直列に5個電気接続している。5個の並列回路の直列回路は、ハーネス170を介して、電源部161の出力に電気接続している。5個のスイッチ134a〜134eの制御入力端子は、ハーネス170を介して、記憶回路164の5個のデータ出力端子にそれぞれ電気接続している。
【0043】
図14は、この実施の形態における点滅部130の一つの点灯パターンを示す図である。
点滅部130は、所定の期間(例えば0.5秒)ごとに点灯状態を変え、5つの点灯状態を一つの周期(例えば2.5秒)として繰り返す。
最初の点灯状態において、一番右の光源133eが点灯し、他の4つの光源133a〜133dは消灯している。次の点灯状態において、光源133eが消灯し、右から2番目の光源133dが点灯する。その次の点灯状態において、光源133dが消灯し、真ん中の光源133cが点灯する。更にその次の点灯状態において、光源133cが消灯し、左から2番目の光源133bが点灯する。最後の点灯状態において、光源133bが消灯し、一番左の光源133aが点灯する。その後、最初の点灯状態に戻る。
この点灯パターンは、非常口などの避難経路が左方向である場合に使用する。その場合、誘導表示部120には、左向きの矢印が描かれた表示板が取り付けられる。その図柄による表示に加えて、点灯する光源133が右から左へ流れることにより、見た者に対して、左方向への避難を示唆することができる。
【0044】
図15は、この実施の形態における点滅部130の別の点灯パターンを示す図である。
この点灯パターンも、5つの点灯状態を一つの周期として繰り返す。
最初の点灯状態において、一番左の光源133aが点灯し、他の4つの光源133b〜133eは消灯している。次の点灯状態において、光源133aが消灯し、左から2番目の光源133bが点灯する。その次の点灯状態において、光源133bが消灯し、真ん中の光源133cが点灯する。更にその次の点灯状態において、光源133cが消灯し、右から2番目の光源133dが点灯する。最後の点灯状態において、光源133dが消灯し、一番右の光源133eが点灯する。その後、最初の点灯状態に戻る。
この点灯パターンは、非常口などの避難経路が右方向にある場合に使用する。その場合、誘導表示部120には、右向きの矢印が描かれた表示板が取り付けられる。その図柄による表示に加えて、点灯する光源133が左から右へ流れることにより、見た者に対して、右方向への避難を示唆することができる。
【0045】
図16は、この実施の形態における点滅部130の更に別の点灯パターンを示す図である。
この点灯パターンは、4つの点灯状態を一つの周期(例えば2秒)として繰り返す。
最初の点灯状態において、真ん中の光源133cが点灯し、他の4つの光源133a,133b,133d,133eは消灯している。次の点灯状態において、光源133aが消灯し、左から2番目の光源133bと、右から2番目の光源133dとが点灯する。その次の点灯状態において、光源133b,133dが消灯し、一番左の光源133aと、一番右の光源133eとが点灯する。最後の点灯状態において、すべての光源133a〜133eが消灯する。その後、最初の点灯状態に戻る。
この点灯パターンは、非常口などの避難経路が左右両方向にある場合に使用する。その場合、誘導表示部120には、左右両向きの両矢印が描かれた表示板が取り付けられる。その図柄による表示に加えて、点灯する光源133が真ん中から左右へ流れることにより、見た者に対して、左右いずれかの方向への避難を示唆することができる。
【0046】
図17は、この実施の形態における点滅部130のまた更に別の点灯パターンを示す図である。
この点灯パターンは、2つの点灯状態を一つの周期(例えば1秒)として繰り返す。
最初の点灯状態において、すべての光源133a〜133eが点灯する。次の点灯状態において、すべての光源133a〜133eが消灯する。その後、最初の点灯状態に戻る。
この点灯パターンは、非常口などの避難経路が真下にある場合に使用する。その場合、誘導表示部120には、非常口を表わす図柄が描かれた表示板が取り付けられる。その図柄による表示に加えて、すべての光源133が点滅することにより、見た者に対して、その方向への避難を示唆することができる。
【0047】
誘導灯装置100の真下もしくはその近傍にいる場合、誘導表示部120に表示された図形が見えない可能性がある。点滅部130が誘導灯装置100の下側についているので、誘導灯装置100の真下もしくはその近傍にいて、誘導表示部120に表示された図形が見えない者に対しても、避難経路を示唆することができる。
【0048】
なお、設定回路156は、スライドスイッチやロータリースイッチなど手動で設定を切り替えるスイッチを有する構成であってもよいし、誘導表示部120に表示される図柄を判別して、自動で設定を切り替える構成であってもよい。例えば、表示板の一部を、描かれた図形によって異なる形状とし、設定回路156のスイッチがその部分と係合してスイッチが押されることにより、設定回路156がその形状を判別する構成であってもよい。
【0049】
以上、各実施の形態で説明した構成は一例であり、他の構成であってもよい。例えば、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成であってもよいし、本質的でない部分の構成を他の構成で置き換えた構成であってもよい。