【実施例】
【0090】
以下に、本発明の製造例、実施例及び比較例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、例中の部及び%は特に指定のない限り重量基準による。なお、本発明において各物性は以下のようにして評価した。
【0091】
〔各種測定条件および製造条件〕
(1)水酸基価(OHV)
JIS K−1557−1(2007)のプラスチック−ポリウレタン原料ポリオール試験方法に準じて測定した。
【0092】
(2)重量平均分子量
重量平均分子量は、ポリオールの水酸基価(OHV:mgKOH/g)と、ポリオールを製造する際の開始剤の官能基数(水酸基数)(f)を用いて、上記の式〔2〕より算出した。
【0093】
(3)遊離ホルムアルデヒド量
遊離ホルムアルデヒド量は、JIS K−6801の遊離ホルムアルデヒドの測定方法に準拠して得られた。
【0094】
(4)ボードの製造条件
ボードは、設定厚み:15mm、設定密度:750Kg/m
3、表層比率:表層45重量%、芯層55重量%(3層構造のボードの場合)、熱圧温度:190℃、プレス圧力:40Kgf/cm
2、プレス時間:3分30秒の設定条件の基で、製造した。
【0095】
(5)ボードの評価試験
ボードは、JISA5905のファイバーボード、およびJISA5908のパーティクルボードの試験項目に準じて評価を行った。
【0096】
1.常態曲げ強度(N/mm
2)
得られたボードを、幅50mm、長さ275mm(スパン225mm)、厚さ15mmに裁断し、3片の試験片を用いて曲げ強さ試験を行い、平均値を算出した。なお、試験片長さは、JISA5905及びJISA5908に規定されているように、長さ(スパン+50mm)で、スパンは公称厚さの15倍とし、かつ150mm以上とするとあり、15mm×15=225mm(スパン)+50mmであり、長さ275mmとした。
【0097】
2.湿潤A曲げ強度(A試験:N/mm
2)
上記曲げ強さと同様の方法でボードを裁断し、3片の試験片を得た。次に、それぞれの試験片を70℃温水中に2時間浸せきし、常温水中に1時間浸せきして常温に戻した後、濡れたままの状態で曲げ強さ試験を行い、平均値を算出した。
【0098】
3.中核剥離試験(N/mm
2)
ボードを50mm角、厚さ15mmの試験片に裁断し、5片の試験片を用いて中核剥離強度の試験を行い、平均値を算出した。
【0099】
4.20℃吸水厚さ膨張率(%)
上記中核剥離試験と同様の方法でボードを裁断し、5片の試験片を得た。次に、それぞれの試験片を用いて、上記の式〔3〕に従って、吸水厚さ膨張率を算出した。
【0100】
5.湿熱試験
得られたボードを、幅50mm、長さ300mm、厚さ15mmに裁断し、3片の試験片を得た。次に、それぞれの試験片を用いて、上記の式〔4〕および〔5〕に従って、吸湿厚さ膨張率(%)および吸湿長さ膨張率(%)を算出した。
【0101】
〔原料〕
<ホルムアルデヒド系樹脂(A)>
(メラミン−尿素−ホルムアルデヒド樹脂(a))
1リットルのフラスコに37%ホルムアルデヒド598gと尿素221gを入れ、20%NaOH水溶液によりpHを約8に調整し、温水浴により80〜95℃で30分間反応させたのち、蟻酸にてpHを約4.5にして約10分間反応を行い、次いで20%NaOH水溶液によりpHを約5.2としてから尿素181gを追加し、30分間反応を進め、次いで20%NaOH水溶液によりpHを約8としたのち徐々に常温になるまで冷却を行った。この尿素−ホルムアルデヒド樹脂の固形分は55重量%、pH約7、遊離ホルムアルデヒド約0.1%であった。
【0102】
1リットルのフラスコに、37%ホルムアルデヒド487g、メタノール135gとメラミン378gを入れ、20%NaOH水溶液によりpHを10〜13に調整し、温水浴にて80〜90℃に保ち、30分間反応を進め常温になるまで冷却した。このメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の固形分は58重量%、pH約10、遊離ホルムアルデヒド約0.1%であった。
【0103】
前記尿素−ホルムアルデヒド縮合樹脂の固形分55重量%、pH約7、遊離ホルムアルデヒド約0.1%の樹脂と、前記メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の固形分は58重量%、pH約10、遊離ホルムアルデヒド約0.1%の樹脂を1対1の重量比で混合し、固形分56.5重量%、pH約8.5のメラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)を得た。
【0104】
<ポリオール(B)>
(ポリオールa)
トリメチロールプロパン及び水酸化カリウム3gを内容積2Lのオートクレーブに装入し、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換し、攪拌、昇温を開始し、110℃で反応機の内圧が4.0Kg/cm
2G以下に保たれるようにプロピレンオキサイドを徐々に装入し、反応を行った。プロピレンオキサイドの原料を装入終了後、内圧の低下が認められなくなるまで6時間攪拌し反応を行った。反応終了後、85%燐酸で中和し減圧脱水後、濾過により燐酸塩を除去し、内容物を取り出し、ポリオキシアルキレンポリオール(a)を得た。
【0105】
このポリオキシアルキレンポリオールの官能基数は3、水酸基価は842mgKOH/g、および重量平均分子量は200であった。
【0106】
(ポリオールb)
ジプロピレングリコールに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数2、重量平均分子量400、水酸基価281mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(b)を得た。
【0107】
(ポリオールc)
ペンタエリスリトールに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数4、重量平均分子量350、水酸基価641mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(c)を得た。
【0108】
(ポリオールd)
グリセリンに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数3、重量平均分子量1000、水酸基価167mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(d)を得た。
【0109】
(ポリオールe)
エチレンジアミンに、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイド(重量比で3対1)を付加し、平均官能基数4、重量平均分子量300、水酸基価748mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(e)を得た。
【0110】
(ポリオールf)
ソルビトールとグリセリン(重量比で1対1)に、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを等量付加し、平均官能基数4、重量平均分子量700、水酸基価321mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(f)を得た。
【0111】
(ポリオールg)
グラニュー糖とグリセリン(重量比で4対6)に、プロピレンオキサイドを付加し、平均官能基数4.4、重量平均分子量540、水酸基価460mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(g)を得た。
【0112】
(ポリオールh)
ポリオール(h)として、プロピレングリコール(三井化学(株)社製、官能基数:2、重量平均分子量:76、水酸基価1476mgKOH/g)を用いた。
【0113】
(ポリオールi)
ポリオール(i)として、エチレングリコール(三井化学(株)社製、官能基数:2、重量平均分子量:62、水酸基価1810mgKOH/g)を用いた。
【0114】
(ポリオールj)
ポリオール(j)として、グリセリン(日油(株)社製、官能基数:3、重量平均分子量:92、水酸基価1827mgKOH/g)を用いた。
【0115】
(ポリオールk)
ソルビトールに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数6、重量平均分子量1000、水酸基価337mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(k)を得た。
【0116】
(ポリオールl)
グリセリンに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数3、重量平均分子量700、水酸基価240mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(l)を得た。
【0117】
(ポリオールm)
ペンタエリスリトールに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数4、重量平均分子量500、水酸基価449mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(m)を得た。
【0118】
(ポリオールn)
トリメチロールプロパンに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数3、重量平均分子量350、水酸基価481mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(n)を得た。
【0119】
(ポリオールo)
グリセリンに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数3、重量平均分子量400、水酸基価421mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(o)を得た。
【0120】
(ポリオールp)
ペンタエリスリトールに、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを等モル付加し、官能基数4、重量平均分子量950、水酸基価236mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(p)を得た。
【0121】
(ポリオールq)
グリセリンに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数3、重量平均分子量2200、水酸基価76.5mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(q)を得た。
【0122】
(ポリオールr)
エチレンジアミンに、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを2対1のモル比付加し、官能基数4、重量平均分子量850、水酸基価264mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(r)を得た。
【0123】
(ポリオールs)
ジプロピレングリコールに、プロピレンオキサイドを付加し、官能基数2、重量平均分子量3000、水酸基価37mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(s)を得た。
【0124】
(ポリオールt)
エチレングリコールに、エチレンオキサイドを付加し、官能基数2、重量平均分子量1200、水酸基価93.5mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(t)を得た。
【0125】
(ポリオールu)
ポリオール(u)として、メチルアルコール、官能基数:1、重量平均分子量:32、水酸基価1753mgKOH/g)を用いた。
【0126】
(ポリオールv)
エチレンジアミンに、プロピレンオキサイド付加し、官能基数4、重量平均分子量1800、および水酸基価125mgKOH/gのポリオキシアルキレンポリオール(v)を得た。
【0127】
<有機イソシアネート系化合物(C)>
(1)有機イソシアネート系化合物(a)として、三井化学(株)社製コスモネートM−200(商品名)を用いた(NCO=32%)。
(2)有機イソシアネート系化合物(b)として、三井化学(株)社製コスモネートM−200W(商品名)を用いた(NCO=29%)。
(3)有機イソシアネート系化合物(c)として、三井化学(株)社製コスモネートM−50(商品名)を用いた(NCO=32%)。
【0128】
<ボードの原料>
ボードの原料として、以下のファイバー、ダストチップ、ストランドチップを用いた。
(ファイバー)
ファイバー(a)として、通常のMDFやIB(軟質繊維板)の製造に用いられているデファイブレーター等を用いて、木材を解繊したファイバーを用いた。なお、全乾法で含水率を測定したところ、5.5重量%であったため、ファイバーを、乾燥機を用いて乾燥させ、含水率を3重量%に調整した。なお、実施例、比較例では、含水率を前記のように調整したファイバーを用いた。
【0129】
(ダストチップ)
表層用ダストチップ(a)として、通常のPB(削片板)で用いられているチッパーを用いて木質材料を粉砕し、篩いにかけて表層用として分級したダスト状のチップを用いた。なお、全乾法で含水率を測定したところ、6重量%であったため、チップを、乾燥機を用い乾燥させ、含水率を3重量%に調整した。なお、実施例、比較例では、含水率を前記のように調整した表層用ダストチップを用いた。
【0130】
(ストランドチップ)
芯層用ストランドチップ(a)として、通常のPBで用いられているチッパーを用いて木質材料を粉砕し、篩いにかけて芯層用として分級したストランド状のチップを用いた。なお、全乾法で含水率を測定したところ、5重量%であったため、チップを、乾燥機を用い乾燥させ、含水率を3重量%に調整した。なお、実施例、比較例では、含水率を前記のように調整した表層用ストランドチップを用いた。
【0131】
<離型剤>
離型剤(a)として、ポリエチレン系離型剤の三井化学(株)社製WSR−410(商品名)を用いた。
【0132】
(実施例1)
4000gのファイバー(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、14%になるよう計量した。次いで、ポリオール(a)60重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量した。
【0133】
次いで、蒸留水を全乾ファイバー(a)、全乾燥ファイバーに対し、14%のメラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)およびポリオール(a)の固形分総重量に対して、12%になる量から、ファイバー中3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量した。
【0134】
4000gのファイバー(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(a)も同様に、スプレーガンを用いて、徐々に噴霧塗布し均一分散させた。
【0135】
均一分散させたファイバーをブレンダーより取り出し、40cm角、厚み1.5cmで設定密度(750Kg/m
3)になるようビニール袋へ計量し、同様にビニール袋へもう一つ計量した。
【0136】
予め設定密度750Kg/m
3になる量のビニール袋へ計量したファイバーの1つを鋼製コール盤上に、40cm×40cmの大きさに均一にフォーミングし、もう一方の鋼製コール盤を、該フォーミングしたファイバーに被せ、上記のボード製造条件で熱圧プレスし、単層のボードを成形した。
【0137】
また、もう一方も、同様にして単層のファイバーボードを成形し、通風の良い所へ1週間放置した。該2枚のボードを用いて、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0138】
(実施例2)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(b)30重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に、全乾ファイバー(a)に対する樹脂(a)の量14%を固形分換算で16%に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0139】
(実施例3)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(c)50重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0140】
(実施例4)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(d)40重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0141】
(実施例5)
1500gの表層用ダストチップ(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、14%になるよう計量した。次いで、ポリオール(e)60重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量した。
【0142】
次いで、蒸留水を全乾表層用ダストチップ(a)、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)およびポリオール(e)の総重量に対して、14%になる量から、ダストチップ(a)中の3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量し表層用接着剤とした。
【0143】
2000gの芯層用ストランドチップ(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、8%になるよう計量した。次いで、ポリオール(e)60重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量した。
【0144】
次いで、蒸留水を全乾芯層用ダストチップ(a)、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)およびポリオール(e)の総重量に対して、8%になる量から、ダストチップ(a)中の3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量し芯層用接着剤とした。
【0145】
次いで、1500gの表層用ダストチップ(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(e)も、同様にして、スプレーガンを用いて、それぞれ徐々に噴霧塗布し均一分散させ、表層用ダストチップとした。
【0146】
次いで、2000gの芯層用ストランドチップ(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(e)も、同様にして、スプレーガンを用いて、それぞれ徐々に噴霧塗布し均一分散させ、芯層用ストランドチップとした。
【0147】
均一分散させた表層用ダストチップを設定密度重量の表層45%になる様、2つのビニール袋へそれぞれ計量した。計量したダストチップを更に表面用と裏面用になる様、更に4つのビニール袋へ計量した。次いで、均一分散させた芯層用ストランドチップを設定密度重量の芯層55%になる様、2つのビニール袋へそれぞれ計量した。
【0148】
次に、予め計量しておいた表層用ダストチップの裏面用1つを鋼製コール盤上に、40cm×40cmの大きさに均一にフォーミングした。次いで、予め計量しておいた芯層用ストランドチップを表層用ダストチップの上に均一にフォーミングし、次いで、もう1つの表層用ダストチップの表面用を均一にフォーミングして、もう一方の鋼製コール盤を、該フォーミングした表層用ダストチップ面へ被せ、上記のボード製造条件で熱圧プレスし、三層構造のパーティクルボードを成形した。
【0149】
この操作を繰り返して、三層構造のパーティクルボードをもう1枚成形し、通風の良い所へ1週間放置した。該2枚のボードを用いて、評価試験を実施し、配合を表1に、結果を表2に示す。
【0150】
(実施例6)
表層用接着剤および芯層用接着剤共に、ポリオール(e)60重量部を、ポリオール(f)40重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例5と同様の方法により三層構造のボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0151】
(実施例7)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(g)40重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0152】
(実施例8)
4000gのファイバー(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、10%になるよう計量し、ポリオール(h)150重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量した。次いで、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分100重量部に対し、50重量部になるよう有機イソシアネート系化合物(a)を計量した。
【0153】
次いで、蒸留水を、全乾ファイバー(a)、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)、ポリオール(h)および有機イソシアネート系化合物(a)の総重量に対して、12%になる量から、樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)の水分量およびファイバー中の3%の水分量を差し引いた量)を計量した。
【0154】
4000gのファイバー(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、ファイバー(a)に予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(h)も、同様にして、スプレーガンを用いて、噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた有機イソシアネート系化合物(a)を噴霧塗布し、均一分散させ、次いでファイバー(a)の全乾燥重量に対し、内部離型剤として、有効成分として0.5%となる量の離型剤(a)を、スプレーガンを用いて徐々に噴霧塗布し均一分散させた。
【0155】
均一分散させたファイバーをブレンダーより取り出し、40cm角、厚み1.5cmで設定密度(750Kg/m
3)になるようビニール袋へ計量し、同様にビニール袋へもう一つ計量した。
【0156】
予め外部離型剤として離型剤(a)を塗布しておいた鋼製コール盤上に、予め設定密度750Kg/m
3になる量のビニール袋へ計量したファイバーの1つを40cm×40cmの大きさに均一にフォーミングし、予め外部離型剤として離型剤(a)を塗布しておいた鋼製コール盤の塗布面を、該フォーミングしたファイバー面へ被せ、上記のボード製造条件で熱圧プレスし、単層のファイバーボードを成形した。
【0157】
また、もう一方のビニール袋へ予め計量しておいたファイバーも前記同様に、単層のファイバーボードを成形し、通風の良い所へ1週間放置した。該2枚のボードを用いて、評価試験を実施し、配合を表1に、結果を表2に示す。
【0158】
(実施例9)
ポリオール(h)150重量部を、ポリオール(i)80重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に、有機イソシアネート系化合物(a)50重量部を有機イソシアネート系化合物(b)100重量部に変更した以外は、実施例8と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0159】
(実施例10)
ポリオール(h)150重量部を、ポリオール(j)130重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に、有機イソシアネート系化合物(a)50重量部を有機イソシアネート系化合物(c)80重量部に変更した以外は、実施例8と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0160】
(実施例11)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(k)80重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0161】
(実施例12)
ポリオール(b)30重量部を、ポリオール(l)120重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例2と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0162】
(実施例13)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(m)110重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0163】
(実施例14)
表層用接着剤および芯層用接着剤共に、ポリオール(e)60重量部を、ポリオール(n)90重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例5と同様の方法により三層構造のボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0164】
(実施例15)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(o)100重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表2に示す。
【0165】
(比較例1)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(p)180重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0166】
(比較例2)
1500gの表層用ダストチップ(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、10%になるよう計量した。次いで、ポリオール(q)50重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量し、次いでメラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分100重量部に対し、50重量部になるよう有機イソシアネート系化合物(a)を計量した。
【0167】
次いで、蒸留水を全乾表層用ダストチップ(a)、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)およびポリオール(q)、有機イソシアネート系化合物(a)の総重量に対して、14%になる量から、ダストチップ(a)中の3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量し表層用接着剤とした。
【0168】
2000gの芯層用ストランドチップ(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、6%になるよう計量した。次いで、ポリオール(q)50重量部(ホルムアルデヒド系樹脂(a)100重量部に対する量)を計量し、次いでメラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分100重量部に対し、50重量部になるよう有機イソシアネート系化合物(a)を計量した。
【0169】
次いで、蒸留水を全乾芯層用ダストチップ(a)、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)およびポリオール(q)、有機イソシアネート系化合物(a)の総重量に対して、6%になる量から、ダストチップ(a)中の3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量し芯層用接着剤とした。
【0170】
次いで、1500gの表層用ダストチップ(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(q)、有機イソシアネート系化合物(a)も、同様にして、スプレーガンを用いて、それぞれ徐々に噴霧塗布し均一分散させ、次いでファイバー(a)の全乾燥重量に対し、内部離型剤として、有効成分として0.5%となる量の離型剤(a)を、スプレーガンを用いて徐々に噴霧塗布し均一分散させ、表層用ダストチップとした。
【0171】
次いで、2000gの芯層用ストランドチップ(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。次いで、予め計量しておいた蒸留水およびポリオール(q)、有機イソシアネート系化合物(a)も、同様にして、スプレーガンを用いて、それぞれ徐々に噴霧塗布し均一分散させ、芯層用ストランドチップとした。
【0172】
均一分散させた表層用ダストチップを設定密度重量の表層45%になる様、2つのビニール袋へそれぞれ計量した。計量したダストチップを更に表面用と裏面用になる様、更に4つのビニール袋へ計量した。次いで、均一分散させた芯層用ストランドチップを設定密度重量の芯層55%になる様、2つのビニール袋へそれぞれ計量した。
【0173】
予め外部離型剤として離型剤(a)を塗布しておいた鋼製コール盤上に、予め設定密度750Kg/m
3になる量のビニール袋へ計量したファイバーの1つを40cm×40cmの大きさに均一にフォーミングし、予め外部離型剤として離型剤(a)を塗布しておいた鋼製コール盤の塗布面を、該フォーミングしたファイバー面へ被せ、上記のボード製造条件で熱圧プレスし、単層のファイバーボードを成形した。
【0174】
また、もう一方のビニール袋へ予め計量しておいたファイバーも前記同様に、単層のファイバーボードを成形し、通風の良い所へ1週間放置した。該2枚のボードを用いて、評価試験を実施し、配合を表1に、結果を表3に示す。
【0175】
(比較例3)
ポリオール(a)60重量部を、ポリオール(r)170重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0176】
(比較例4)
ポリオール(h)150重量部を、ポリオール(s)20重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に、有機イソシアネート系化合物(a)50重量部を有機イソシアネート系化合物(b)100重量部に変更した以外は、実施例8と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0177】
(比較例5)
ポリオール(h)150重量部を、ポリオール(t)を40重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に、有機イソシアネート系化合物(a)50重量部を有機イソシアネート系化合物(c)150重量部に変更した以外は、実施例8と同様の方法によりボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0178】
(比較例6)
表層用接着剤および芯層用接着剤共に、ポリオール(e)60重量部を、ポリオール(u)30重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例5と同様の方法により三層構造のボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0179】
(比較例7)
表層用接着剤および芯層用接着剤共に、ポリオール(e)60重量部を、ポリオール(v)70重量部(樹脂(a)100重量部に対する量)に変更した以外は、実施例5と同様の方法により三層構造のボードを製造し、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0180】
(比較例8)
4000gのファイバー(a)の全乾燥重量に対し、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)で、14%になるよう計量した。
【0181】
次いで、蒸留水を全乾ファイバー(a)、全乾燥ファイバーに対し、14%のメラミン−尿素−ホルムアルデヒド系樹脂(a)の固形分換算の重量(固形分56.5重量%)の固形分総重量に対して、12%になる量から、ファイバー中3%の水分量および樹脂(a)中の43.5重量%(固形分以外)を差し引いた量を計量した。
【0182】
4000gのファイバー(a)をブレンダー中へ入れ、ブレンダー羽根を回転させながら、スプレーガンを用いて、予め計量しておいた樹脂(a)を徐々に噴霧塗布し均一分散させた。
【0183】
均一分散させたファイバーをブレンダーより取り出し、40cm角、厚み1.5cmで設定密度(750Kg/m
3)になるようビニール袋へ計量し、同様にビニール袋へもう一つ計量した。
【0184】
予め設定密度750Kg/m
3になる量のビニール袋へ計量したファイバーの1つを鋼製コール盤上に、40cm×40cmの大きさに均一にフォーミングし、もう一方の鋼製コール盤を、該フォーミングしたファイバーに被せ、上記のボード製造条件で熱圧プレスし、単層のボードを成形した。
【0185】
また、もう一方も、同様にして単層のファイバーボードを成形し、通風の良い所へ1週間放置した。該2枚のボードを用いて、評価試験を実施した。配合を表1に、結果を表3に示す。
【0186】
【表1】
【0187】
【表2】
【0188】
【表3】