(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光学式出力装置(235)が設けられており、対象物と探知機(105)との距離が該光学式出力装置(235)の色の変化に対応している、請求項1から6のいずれか1項記載の探知機(105)。
前記対象物に対する前記探知機の移動を検出する変位センサが設けられており、該探知機(105)は、前記第1のプッシュプル測定ブリッジ(100)の測定結果を移動ポジションと対応づけるように構成されている、請求項1から9のいずれか1項記載の探知機(105)。
ケーシング(510)内に収納されており、前記電磁装置(190,195)は該ケーシング(510)の側面に配置されている、請求項1から11のいずれか1項記載の探知機(105)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、操作の容易な高感度の探知機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によればこの課題は、請求項1の特徴を備えた探知機によって解決される。従属請求項には、本発明の有利な実施形態が示されている。
【0006】
対象物を検出するための本発明による探知機は、第1の電磁装置と第2の電磁装置を可変の比で駆動するプッシュプル測定ブリッジを有している。第1の電磁装置は駆動状態に応じて、対象物の領域で交番電磁界を発生する。さらに本発明によれば、可変の比が、予め定められた比に対し所定の基準よりも大きく異なっているならば、比較器が対象物を検出する。
【0007】
プッシュプル測定ブリッジは、別の用途において従来技術で原理的に知られており、例えばDE 10 2008 005 783 A1から公知である。プッシュプル測定ブリッジによれば、電磁界を補償しながら測定を行うことができるので、広い測定範囲と探知機の高い感度とを両立させることができる。さらにプッシュプル測定ブリッジによれば、差分測定が可能であるので、探知機のユーザによる較正を省略することができる。プッシュプル測定ブリッジを、択一的に磁界によって測定するために、あるいは電界によって測定するために用いることができる。その際、電磁界のうちそれぞれ別の成分は、ゼロに近づくことになる。
【0008】
別の実施形態によれば、第1の電磁装置は、対象物の領域で磁界と電界を順次発生する。この目的で電磁装置がコイルと電極を含むように構成することができ、それらは順次、プッシュプル測定ブリッジと接続される。
【0009】
1つの実施形態によれば、互いに対応し合う複数の電磁装置が用いられる。その際、第3の電磁装置のところに、他の2つの電磁装置に対し可変の比を有する電磁界が生じるよう、プッシュプル測定ブリッジを構成することができる。これに対する代案として、可変の比を求めるために、第1及び第2の電磁装置の電気的特性量を互いに比較することができる。別の実施形態によれば、第2の電磁装置は磁界を発生するのではなく、プッシュプル測定ブリッジに対する電気的負荷を形成し、この負荷は、第1の電磁装置の電気的負荷と可変の比を成すものである。
【0010】
付加的に探知機は、対象物の電界を求める装置を含むことができ、この場合、対象物の検出は、プッシュプル測定ブリッジと装置に基づき順次、行うことができる。3つの既述のやり方のうち少なくとも1つのやり方で対象物が検出されたときに、対象物が検出されたとするのが有利である。この場合、対象物が検出されたときに探知機の出力装置が、どの種類の電磁界に基づき対象物が検出されたのかを表す信号を送出するように構成できる。第1の信号が、プッシュプル測定ブリッジと磁界により実行された測定であることを表し、第2の信号が、プッシュプル測定ブリッジと電界により実行された測定であることを表し、第3の信号が、対象物の電界を求める装置によって実行された測定であることを表すように構成できる。この信号を、視覚的な信号と音響的な信号のうち少なくとも一方とすることができる。
【0011】
並置された複数の第1の電磁装置を探知機に設けることができ、それらの電磁装置はプッシュプル測定ブリッジにおいて順次に駆動される。このように構成することにより、対象物の検出を一次元または二次元で実行することができ、このことで対象物をいっそう精密に位置特定することができ、もしくは対象物の境界例えばエッジを、いっそう容易に見つけ出すことができる。
【0012】
1つの有利な実施形態によれば、種々の第1の電磁装置によって達成される測定結果が視覚化され、その際、複数の第1の電磁装置のうちそれぞれ1つの電磁装置に対応づけられる表示領域が、光学式出力装置上で規定される。この場合、表示領域の配置は、有利には複数の第1の電磁装置の配置に対応する。ユーザに対し、直観的に把握可能でありきわめて詳細な測定結果の光学的な表示を提供することができる。
【0013】
探知機からの対象物の距離を、光学式出力装置のカラー変化と対応させることができる。光学式出力装置を単純にし、ひいては例えば僅かな発光ダイオードを用いて低コストで抑えた構成とするならば、カラー変化によりコストをかけず測定結果をいっそう精密に表示させることができ、その際に多色LEDを利用することができる。例えばグラフィック対応液晶ディスプレイといったカラー対応のグラフィック平面出力を用いるなどして、光学式出力装置にもっとコストをかけるならば、疑似カラー表示によって対象物の距離をグラフィック表示することができる。このケースの場合も、測定結果のカラー表示によりユーザの操作性を向上させることができる。
【0014】
さらに探知機に、ユーザにより予め定められた量の変更を行う装置を設けることができる。これによりユーザは、探知機の感度を調整することができる。予め定められた量の調整を、制御信号の増幅率と整合させて行うことができる。この場合、御信号の増幅率は第1及び第2の電磁装置へ供給され、形成される電磁界がそれに応じて増幅される。1つの実施形態によれば、上述の予め定められた量を複数の所定の値の間で切り替えることができ、例えば2つまたは3つの値を切り替えることができ、それによって探知機は、ユーザが簡単に選択可能な種々の感度を有するようになる。
【0015】
測定面に対する探知機の平面的な配置を確保する目的で、間隔センサを設けることができる。測定面は一般に、探知機の領域に位置する実質的に平坦な面であり、例えば壁殊に軽量パネル、天井あるいは床などである。探知機において測定面と向き合った側は通常、やはり平坦であり、間隔センサは測定平面と探知機との間が少なくともおおよそ平行であるか否かを監視する。探知機が測定面に対し十分に平坦に配置されていなければ、測定結果を一定に維持する目的で、平行性からの逸脱に応じて予め定められた比を整合させることができる。これに加えて、あるいはこれに代わる構成として、探知機のユーザに警報を出力することができる。
【0016】
対象物に対する探知機の移動を検出するために、探知機に変位センサを設けることもでき、この場合、探知機は、プッシュプル測定ブリッジの測定結果を移動ポジションと対応づけるように構成されている。これによりユーザは、測定領域全体にわたり探知機による走査を行うことができ、これによって多くの測定結果を記録して、それらを例えばグラフィック表示させることができる。1つの実施形態によれば、グラフィック表示の画像セクション及び/又は拡大レベルを選択して、探知機の光学式出力装置において表示させることができる。
【0017】
さらにこの探知機に、別の第1の電磁装置及び別の第2の電磁装置を備えた別のプッシュプル測定ブリッジを設けることができる。この場合、プッシュプル測定ブリッジにおける第1の電磁装置は、無視できる程度に僅かな磁気成分を含む電磁界を発生する一方、別のプッシュプル測定ブリッジにおける第1の電磁装置は、無視できる程度に僅かな電気成分を含む電磁界を発生する。この目的は、電界と磁界に同時に基づいて対象物を検出することである。
【0018】
次に、添付の図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1には、プッシュプル測定ブリッジ100のブロック回路図が示されている。プッシュプル測定ブリッジ100は、対象物を検出する探知機105の一部分である。実施形態に応じて、誘電性の対象物例えば木製の対象物を検出するために、あるいは金属製の対象物例えば鋼鉄製の対象物を検出するために、プッシュプル測定ブリッジ100を用いることができる。以下では最初に、誘電性の対象物を検出可能な実施形態について説明する。
【0021】
クロック発生器110は2つの出力端子を有しており、クロック発生器110はこれらの出力端子から、位相がずらされた周期的な交流信号有利には180°だけ位相がずらされた周期的な交流信号を供給する。交流信号が例えば矩形信号、三角波信号又は正弦波信号を含むようにすることができる。クロック発生器の出力端子は、第1の制御可能な増幅器115もしくは第2の制御可能な増幅器120と接続されている。制御可能な増幅器115,120の各々は、これらの制御可能な増幅器115,120の増幅率を制御する信号を受け取る制御入力端子を有している。第1の制御可能な増幅器115の出力端子は、第1の送信電極125と接続されており、第2の制御可能な増幅器120の出力端子は、第2の送信電極130と接続されている。
【0022】
受信電極135は電位センサとして用いられ、入力増幅器140と接続されている。この場合、電極125〜135の領域に示されている補償回路網165については、さしあたり考察せず、インピーダンス170は考慮しない。入力増幅器140は、ここでは増幅率が一定のものとして描かれているが、別の実施形態において入力増幅器140の増幅率を制御可能にすることもできる。これによって例えば、プッシュプル測定ブリッジ100の空間分解能及び/又は感度を制御可能に構成することができ、例えば入力増幅器140の測定信号に応じて制御可能に構成することができる。
【0023】
入力増幅器140の出力端子は、同期復調器145と接続されている。同期復調器145はさらにクロック発生器110と接続されていて、クロック発生器110の出力端子から送出される信号間の位相関係を表すクロック信号を、クロック発生器110から受け取る。1つの簡単な実施形態によれば、クロック発生器110から供給される信号は対称の矩形信号であり、制御可能な増幅器115,120へ導かれる出力信号のうち一方をクロック信号として用いることができる。同期復調器145は基本的に、クロック発生器110から供給されるクロック信号に基づき、入力増幅器140が受信した測定信号を交互に切り替えて、上方の出力端子もしくは下方の出力端子から送出する。
【0024】
同期復調器145のこれら両方の出力端子は、積分器(積分作用をもつ比較器)150と接続されており、この積分器はここでは、2つの抵抗と2つのコンデンサが接続されたオペアンプとして表されている。他の実施形態として、例えば能動的なローパスフィルタとして構成することも可能である。また、同期復調器145に続く構成をディジタルで実装することも考えられる。その場合、同期復調器145の出力端子に生じる信号が、1つの半波内の1つ又は複数の時点で、アナログからディジタルに変換され、次の半波における対応する値と比較される。その差が積分されて、例えば再びアナログ信号に変換され、増幅器115,120の制御に用いられる。
【0025】
入力増幅器140により受信された測定信号を、同期復調器145が2つの出力端子のうち下方の端子から送出している間、積分器150はこの信号を時間で積分し、その結果を出力端子から送出する。入力増幅器140から受信した測定信号を、同期復調器145が2つの出力端子のうち上方の端子から送出している間、積分器150はこの信号を反転して時間で積分し、その結果を検出器105の出力端子から送出する。積分器150の出力端子における電圧は、同期復調器145のローパスフィルタリングされた複数の出力の差を積分したものである。
【0026】
第1の送信電極125における容量が、第2の送信電極130における容量と正確に同じ大きさであるならば、同期復調器145の出力端子から送出される信号は、時間平均に関して同じ大きさであり、積分器150の出力端子から、ゼロ(アース)に向かう信号が送出される。しかしながら、例えば送信電極125,130の一方の領域だけに誘電性の対象物があることから、これらの容量が等しくなければ、同期復調器145の出力端子から供給される信号はその平均がもはや等しくはならず、積分器150の出力端子から、正の信号又は負の信号が送出される。信号の極性符号と絶対値は容量の比を表し、その際、信号がゼロであるということは、比が1であることに相応する。
【0027】
積分器150から送出される信号は端子155を介して、梁探知機105の図示されていない評価及び出力装置へ供給される。評価装置は例えば閾値との比較を行うことができ、それによって探知機105のユーザは、積分器150から供給された信号が予め定められた閾値を超えた場合、光学信号及び/又は音響信号を受け取る。その際、信号全体を閾値と比較することもできるし、あるいは信号の絶対値を閾値と比較することもできる。
【0028】
積分器150から供給される信号は、制御可能な増幅器115,120の増幅率の制御にも用いられる。その際、第2の制御可能な増幅器120は、積分器150の出力端子とじかに接続されており、第1の制御可能な増幅器115は、インバータ160を介して積分器150の出力端子と接続されている。インバータ160は、そこに供給される信号の反転を行うが、この反転は、積分器150の出力信号に依存して、第1の制御可能な増幅器115の増幅率を、第2の制御可能な増幅器120の増幅率の減少に応じて増大するように、もしくはその逆に増大に応じて減少するようにして行われる。さらにその際、制御可能な増幅器のうち一方の増幅器115,120の増幅率のみが制御されるようにし、制御可能な他方の増幅器120,115の増幅率は一定の値に保持されるようにすることも考えられる。
【0029】
制御可能な増幅器115及び120の増幅率は、送信電極125及び130に加わる交流電圧に同期して受信電極に加わる交流電圧成分の絶対値が最小になるまで、増大もしくは減少する。
【0030】
プッシュプル測定ブリッジ100は、予め定められた比が送信電極125及び130において維持されるように構成された制御回路である。予め定められた比は、送信電極125及び130の構造及び相互間のポジショニングもしくは受信電極135に対するポジショニングによって定められる。送信電極125及び130と受信電極135とにより形成される容量によって、可変の比が生じる。積分器150から供給される信号は、例えば誘電性の対象物などによりこの容量に非対称に及ぼされる影響を補償するための制御信号である。別の実施形態によれば、上述の可変の比は、電極における電流又は電圧に基づき求められる。
【0031】
補償回路網165は送信電極125,130各々において、2つのインピーダンスから成る分圧器を有している。その際、分圧された電圧は、それぞれ1つの別のインピーダンスを介して入力増幅器140へ供給される。受信電極135は、直接ではなくインピーダンス170を介して、入力増幅器140と接続されている。ここで挙げた個々のインピーダンスを適切に選択することによって、制御可能な増幅器115,120の出力端子に作用するインピーダンスを変化させることができる。これにより例えば、電極125〜135の非対称なポジショニングを補償することができる。
【0032】
1つの別の実施形態によれば、
図1に示した構成とは異なり補償回路網165から、第1の送信電極125の領域におけるインピーダンス並びに第2の送信電極130が省かれる。したがって制御可能な増幅器115,120の交流電圧は、第1の(ただ1つの)送信電極125における容量と、補償回路網165により形成された基準容量との間で補償調整される。基準容量は、誘電性の対象物とは異なり不変である。測定には、第1の送信電極125と受信電極135だけしか必要とされない。
【0033】
図1に示されているものとは異なる実施形態も可能であり、
図1とは逆にこの実施形態によれば、補償回路網165から第2の送信電極130の領域におけるインピーダンス並びに第1の送信電極125が省かれる。
【0034】
スイッチを設けることによって既述の実施形態によるプッシュプル測定ブリッジ100を、両方の送信電極125及び130を利用する3電極測定モードと、第1の送信電極125と受信電極135を利用する第1の2電極測定モードと、第2の送信電極130と受信電極135を利用する第2の2電極測定モードとにおいて、作動させることができる。種々の測定モード間の切替を周期的に行うこともできるし、あるいはユーザが制御することもできる。
【0035】
2電極測定モード中、
図1のプッシュプル測定ブリッジ100の端子155に生じる電圧が最大となるのは、誘電性の対象物が受信電極135の最も近くにあるときであり、他方、3電極測定モード中、この電圧の絶対値が最大となるのは、誘電性の対象物が送信電極125又は130の一方の最も近くにあるときである。ここで電圧の極性符号は、それぞれ最も近くに位置する送信電極を表す。つまり対象物が電極のところを通過するとき、3電極測定モードであれば極性符号の変化を伴う信号が発生し、2電極測定モードであれば通過する瞬間に局所的な最大値を有する信号が発生する。
【0036】
これまで述べてきた実施形態と類似した実施形態によれば、金属の対象物を検出するためにプッシュプル測定ブリッジ100が利用される。この目的で、第1の送信電極125は第1の送信コイル175と置き換えられ、第2の送信電極130は第2の送信コイル180と置き換えられる。受信電極135は、単一の受信コイル185によって置き換えられるか又は、複数の受信コイル有利には互いに直列に接続された2つの受信コイルから成るシステムによって置き換えられる。有利であるのは、これら複数のコイルのうち少なくとも1つのコイルを、回路基板上の導体構造(「プリントコイル」)として実装することである。別の実施形態によれば受信電極135は、単一の磁気抵抗型磁界センサ有利にはホールセンサにより置き換えられるか又は、複数の磁気抵抗型センサ有利には互いに直列に接続された2つの磁気抵抗型センサから成るシステムによって置き換えられる。さらに別の実施形態によれば受信電極135の代わりに、磁気抵抗型磁界勾配センサが用いられる。
【0037】
次に、受信コイル185を用いたプッシュプル測定ブリッジ100について説明する。複数の受信コイル185から成るシステム、又は複数の磁気抵抗型磁界センサから成るシステム、あるいは複数の磁界勾配センサから成るシステムは、同じようなやり方で用いられる。
【0038】
送信コイル175及び180は、振幅と位相が周期的に変化する重畳された磁界を発生する。有利には両方の送信コイル175及び180は、これらのコイルの給電電圧の半波ごとに、振幅が等しく主磁界方向の向きが平行である磁界を発生する。その際、磁界の極性符号は半波ごとに変化する。この目的で、送信コイル175及び180は互いに逆方向に巻回されており、それらの自由端はそれぞれアースと接続されている。制御可能な増幅器115,120による電圧供給は、アースとは逆方向の電圧によって行われる。これに対する代案として、送信コイル175及び180は1つの半波内で、振幅がそれぞれ異なり主磁界方向の向きが平行又は逆平行の磁界を発生する。1つの半波内で送信コイル175から発せられる磁界の振幅及び極性符号は、先行の半波又は後続の半波内で送信コイル180から発せられる磁界の振幅及び極性符号に対応している。この目的で、送信コイル175,180の巻回方向並びにアースに向かう送信コイル175,180の給電電圧が、それ相応に整合される。
【0039】
受信コイル185は、送信コイル175及び180双方からの重畳された磁界に晒されるよう、送信コイル175及び180の領域に配置されている。制御可能な増幅器115及び120双方が等しい増幅率を有するときに、送信コイル175及び180の磁界により受信コイル185において誘導される電圧がゼロとなるよう、ただし少なくとも一定となるよう、コイル175〜185の配置を選定するのが有利である。
【0040】
1つの受信コイル185のみを用いた場合、例えば送信コイル175及び180を2つの平行な平面内で同軸に配置することができ、その際、受信コイル185は、2つの第1の平面双方からそれぞれ等しい間隔を有する第3の平行な平面内に配置される。互いに接続された2つの受信コイル185から成るシステムを用いた場合、送信コイル175及び180は2つの平行な平面内に配置されている。互いに接続された2つの受信コイル185を、2つの平行な平面の一方にそれぞれ配置することができ、その際、送信コイル175,180のそれぞれ一方の向きとポジションを、受信コイル185のそれぞれ一方の向きとポジションに対応させると有利である。
【0041】
受信コイル185の巻回方向と結線は、制御可能な増幅器115及び120双方が等しい増幅率を有するときに、複数の受信コイル185から成るシステムにおいて誘導される電圧がゼロになる、という条件に基づき決定される。両方の送信コイル175,180が、振幅が等しく主磁界方向の向きが平行な磁界をそれぞれ半波内で発生し、磁界の極性符号が半波ごとに変化する場合、例えば2つの受信コイル185を直列に接続して互いに逆向きに巻回すれば、上記の条件が満たされる。2つの受信コイル185を逆直列接続で作動させるときには、受信コイル185を同じ向きで巻回する必要がある。
【0042】
複数の送信コイルから発せられ重畳される交番磁界を用いた上述の別の実施形態に関して、受信コイル185の結線並びに受信コイル185の巻回方向の相対的な向きによって、目的に適った組み合わせが得られる。送信コイル175と180に関して予め定められた比は、このケースでは1である。
【0043】
コイル180,185の省略並びに補償回路網165とインピーダンス170の利用に関して、誘電性の対象物を検出する実施形態に関する既述の説明と同様のことが当てはまる。
【0044】
送信コイル175及び180は、軸線方向又は横方向に互いに少なくとも僅かにずらされたポジションに置かれており、したがって金属製の対象物は一般に、送信コイル175及び180に対しそれぞれ異なる距離をとることになる。送信コイル175と180との間の平面内に対象物が留まり、送信コイル175及び180が軸線方向にずらされているケースにおいて、対象物が送信コイル175及び180に対し等しい間隔を有するような状況は、探知機105における送信コイル175及び180の配置によって回避できる。送信コイル175及び180に関して対象物が非対称のポジションをとることにより、送信コイル175及び180の磁界は対象物に対し、それぞれ異なる作用を及ぼす。同様にそれらの磁界に対しても、金属製の対象物によってそれぞれ異なる作用が及ぼされて、重畳された磁界により受信コイル185において誘導される電圧は、もはやゼロにはならない。
【0045】
プッシュプル測定ブリッジ100によってこの非対称性が補償され、この補償は、上述のように増幅器115及び120のうちの一方が、他方の増幅器よりも高い増幅率となるよう制御されることによって行われ、この制御は、重畳された磁界により送信コイル185において誘導される電圧の値が再びゼロになるまで行われる。このような場合、送信コイル175と180との間の可変の比はもはや1とは一致せず、ゼロではない電圧が端子155に生じる。端子155に生じる電圧を所定値であるゼロ(予め決められた比である1に対応)と比較することにより、金属製の対象物を検出することができる。
【0046】
図2には、
図1に示したプッシュプル測定ブリッジ100を備えた探知機105の概略図が描かれている。探知機105は、プッシュプル測定ブリッジ100と接続された処理装置205を有している。さらに処理装置205は、電圧センサ210及びエネルギー制御装置215と接続されており、さらにエネルギー制御装置215自体は、バッテリ220及び充電端子225と接続されている。さらに処理装置205は、データインタフェース230、光学式出力装置235、音響式出力装置240、入力装置245並びにポジションセンサ250と接続されている。
【0047】
図面の参照をわかりやすくするため、この図では第1の送信電極125ないしは第1の送信コイル175を、第1の電磁装置190と称することにする。同様に、第2の送信電極130ないしは第2の送信コイル180を第2の電磁装置195と称することにし、受信電極135ないしは受信コイル185を第3の電磁装置198と称することにする。
【0048】
図示の実施形態の場合、プッシュプル測定ブリッジ100は処理装置205とは別個に構成されている。ただし別の実施形態として、プッシュプル測定ブリッジ100の素子を処理装置205によって形成することもできる。処理装置205を、動作クロック発生器とプログラムメモリ並びにデータメモリを備えた一般的なディジタルマイクロコンピュータとするのが有利である。処理装置205のディジタル信号とプッシュプル測定ブリッジ100内のアナログ信号の変換を行うため、1つ又は複数のディジタル/アナログ変換器(DAC)と少なくとも1つのアナログ/ディジタル変換器(ADC)を設けることができる。例えば処理装置205によって、クロック発生器110、制御可能な増幅器115及び120、同期復調器145、積分器150及び/又はインバータ160を実装することができる。端子155から供給されるプッシュプル測定ブリッジ100の信号は、第1及び第2の電磁装置190及び195に関する可変の比を表すものであるが、この信号の評価も処理装置205によって行うことができる。信号の評価として、端子155から供給される信号と予め定められた値との比較、並びにこの信号と所定の基準との差が所定量を超えているか否かの判定が挙げられる。別の実施形態によれば、既述の機能を別個の素子によって実装することができ、例えばアナログ電子回路によって、あるいは特定用途向けIC(ASIC)として実装することができる。
【0049】
電圧センサ210は、電流又は電圧を案内する導体から発せられる電磁界を検出する公知のセンサである。1つの実施形態によれば、もっぱら予め定められた周波数範囲の交番電磁界が電圧センサ210により検出され、例えば20Hzよりも高い周波数範囲で、有利には約45〜65Hzの範囲で検出される。さらに有利には電圧センサ210は、電圧センサ210の測定電極に加わる電圧の電界に基づき電磁界を求める。
【0050】
電圧センサ210に加えて、プッシュプル測定ブリッジ100の測定結果を向上させるために、図示されていない別の補助センサを処理装置210と接続することができる。補助センサとして挙げられるのは例えば、電磁装置190〜198が測定面に要求どおり配置されているか否か、殊に測定面と電磁装置190〜198との間隔が等しいか否か、を検出するセンサである。これにより、探知機150が測定面に対し傾いてしまうのを防止することができる。測定面は通常、検出すべき対象物が含まれている物体の表面である。そのような物体として挙げられるのは、中に対象物が隠れている可能性のある塀や壁である。
【0051】
エネルギー制御装置215は、動作に必要とされる電圧を探知機105に供給する。通常、そのために必要とされる電気エネルギーはバッテリ220から取り出される。バッテリ220を充電するために、エネルギー制御装置215に対し充電端子225を介して電気エネルギーを供給することができ、その際、エネルギー制御装置215はバッテリ220の充電を制御及び監視する。探知機105を、もっぱら充電端子225を介して供給される電気エネルギーに基づき動作させることも可能である。充電端子225は通常、低電圧のプラグであり、このプラグのペアとなる部材は電源装置と接続されている。1つの実施形態によれば、充電ステーションを設けることができ、この充電ステーションに探知機105を装填し、それによって充電端子225が電源装置と電気的に接続されて、バッテリ220を充電することができる。さらに別の実施形態によれば、電源を探知機105内にも収容することができ、充電端子225を通常の電力網と接続することができる。
【0052】
探知機105への電気エネルギーの供給並びにバッテリ220の充電過程の制御のためのロジックの一部分を、処理装置205によって実装することができる。さらに処理装置205がエネルギー制御装置215の動作に関与することもでき、例えば探知機105が使用されなかった予め定められた時間後、探知機105を自動的に遮断したり、バッテリ220の目下の充電状態を問い合わせたりすることができる。
【0053】
データインタフェース230によって、処理装置205は外部機器と情報を交換することができる。この種の情報を、集計された測定結果あるいは処理装置205の記憶装置内に格納された測定結果に係るものとすることができる。データインタフェース230及び充電端子225を、互いに統合させて実装することができる。データインタフェース230は、ディジタルシリアルデータインタフェース例えばUSBインタフェースであると有利である。
【0054】
第1の実施形態によれば光学式出力装置235には、プッシュプル測定ブリッジ100の測定結果を視覚的に表示するために、複数の発光ダイオードが含まれている。例えばバッテリの充電状態を表示するなど、探知機105の内部状態を表示するために、さらに別の発光ダイオードを設けることも可能である。
【0055】
第1の実施形態と組み合わせ可能な第2の実施形態によれば、光学式表示装置235はグラフィックディスプレイ例えば液晶ディスプレイ(LCD)を有している。LCDには、例えばLED又はOLEDによるバックライトを設けることができ、さらに個々のドットを選択的に表示可能なドットマトリックスを備えた領域をもたせることができる。LCDもバックライトも、あるいは第1の実施形態の発光ダイオードも、複数の出力色をサポートすることができる。1つの有利な実施形態によれば光学式出力装置は、周囲が明るくても暗くても探知機105の動作が可能であるように構成されている。この目的で、LEDの輝度もしくはLCDのバックライトの輝度を、周囲の明るさに整合させることができる。
【0056】
音響式出力装置240が、スピーカまたは圧電変換器を含むようにすることができる。プッシュプル測定ブリッジ100の測定結果の表示を、光学式出力装置235及び音響式出力装置240によって、視覚的にまたは聴覚的に、あるいはそれらを組み合わせて出力することができる。例えば、検出された対象物のポジションを光学式出力装置235上で表示させることができる一方、特有のサウンドを音響式出力装置240から出力させて、対象物の金属特性を通知することができる。視覚的に表示される対象物の色により、対象物の距離殊に対象物の深さをシンボリックに表現することができる。色及びサウンドと対象物の特性(金属、誘電性、通電性)との対応づけを変更可能であり、1つの実施形態として、これを探知機105のユーザによって変えることもできる。
【0057】
入力装置245によって、ユーザは探知機105を操作することができる。入力装置245に複数のキーを設けることができ、それらのキーを1つのキーボードとしてまとめることができる。1つの実施形態によれば、入力装置245にはただ1つのボタンだけが設けられており、探知機105のすべての操作がこの1つのボタンによって担われる。入力装置245に対し部分的にまたは完全に、バックライト照明を行うことができる。バックライトを、光学式出力装置235のバックライトと結合することができる。これに対する代案として、あるいはこれに加えて、バックライトがユーザにより制御されるように構成することができる。さらに入力装置245に、例えば回転式又はスライド式のコントローラといった他の入力手段を設けることも可能である。この種のコントローラを、アナログまたはディジタルで捕捉することができ、例えば無段階式で、あるいは細粒度で、探知機105のパラメータを変更するために用いることができる。この種のコントローラを用いて、プッシュプル測定ブリッジ100の感度を調整することができる。しかも入力装置245のすべてを、あるいはその一部分を、タッチスクリーンとして光学式出力装置235と統合して実装することができる。
【0058】
測定面における探知機105の移動量を検出することによって、測定面と関連づけて探知機105のポジションを求めるために、ポジションセンサ250が用いられる。この検出を、一次元または二次元で行うことができる。この目的で例えば加速度センサを利用することができ、マイクロメカニカル加速度センサを用いるのが有利である。これに対する代案として、探知機105と測定面との間の領域にホイールを取り付けることができ、これによればホイールの回転が処理装置205によって移動量に換算される。二次元で検出を行う場合、コンピュータマウスで用いられているのと同様の機構が使われる。これによれば探知機105と測定面との間でロールボールが保持され、探知機105の移動量が、ロールボールの運動に基づき二次元でサンプリングされる。
【0059】
さらに別の実施形態によれば、光学コンピュータマウスと類似の光学式走査を実施することができる。これによれば、測定面に向けられたカメラがポジションセンサ250に設けられ、ポジションセンサ250はカメラによって記録された画像の移動量を、測定面における探知機105の移動量に換算する。この換算を処理装置205が実行することもできる。カメラの領域に光源を配置することができ、これを例えば1つまたは複数の発光ダイオードとして配置することができる。
【0060】
図示されているプッシュプル測定ブリッジ100の代わりに、複数のプッシュプル測定ブリッジ100を探知機105に設け、それらを処理装置205と接続することができる。さらに種々の電磁装置190〜198を処理装置205によって制御することができ、これを1つまたは複数のプッシュプル測定ブリッジ100と接続することができるので、それぞれ異なるように構成された、もしくはそれぞれ異なるポジションに位置する電磁装置190〜198を用いて、測定を実施することができる。
【0061】
図3には、
図1に示したプッシュプル測定ブリッジ100における電磁装置190〜198の種々の配置が示されている。
図3Aには、マトリックス状の配置が示されている。第3の電磁装置198は、3x3のマトリックスにおける中央の素子を成しており、このマトリックスにおける残りの素子は、第1及び第2の電磁装置190,195によって形成されている。第3の電磁装置198を中心に、それぞれ第1の電磁装置190と第2の電磁装置195が互いに向き合っている。
【0062】
互いに向き合った第1もしくは第2の電磁装置190,195の種々のペアが、時間順序でプッシュプル測定ブリッジ100と接続されるので、互いに向き合った電磁装置190と195とを結ぶラインに沿って、第3の電磁装置198のいずれの側に対象物が位置しているのかを求めることができる。これにより対象物のポジションを、第3の電磁装置と関連づけて電磁装置190〜198の平面において複数の方向で求めることができる。
【0063】
図3Bには、電磁装置190〜198のハニカム状の配置が示されている。この場合、第3の電磁装置198は、8個ではなく6個の隣り合う電磁装置190,195を有している。例えば電磁装置190,195がコイルを含んでいるのであれば、
図3Bに示した実施形態が有利となる可能性があり、その理由は、コイルの場合には
図3Aの矩形よりもハニカム形状に近似させやすいからである。したがって電磁装置190〜198の平面実装密度を、ハニカム状の配置において高めることができる。
【0064】
図3A及び
図3Bに示されている配置を、図平面において任意の方向に続けて拡げていくことができる。その際、第1、第2又は第3の電磁装置190,195又は198である1つの電磁装置の結線を、ダイナミックに制御可能にすることができる。これによって原則的に、任意の大きさで配置された電磁装置190〜198をサポートできるようになる。複数のプッシュプル測定ブリッジ100を探知機105内に設ければ、複数の測定を同時に行うこともできる。この場合、相互作用を避けるため、アクティブな電磁装置190〜198どうしの間隔を十分にとるよう留意する必要がある。1つの測定に関与する電磁装置190〜198が互いに隣り合っている必要はなく、有利には結線されていない他の電磁装置190〜198によって互いに隔てることができる。
【0065】
2電極型測定モード(
図1に関する既述の説明を参照)であれば、
図3A及び
図3Bに示された配置を相応のやり方で結線することができる。
【0066】
図3Cには、組み合わせられた測定素子310の実施形態が例示されている。この測定素子には円形ディスク状の電極125〜135が含まれており、これらの電極が円形コイル175〜185によって取り囲まれている。電極125〜135とコイル175〜185の中心は一致しており、これによってそれぞれ異なる特性(金属、誘電性)をもつ複数の対象物を同じ位置で検出することができる。
【0067】
この測定素子310を、
図3A及び
図3Bに示した配置で使用することができる。電圧センサ210を、電磁装置190〜198のうちの1つと統合して実装することができる。電圧センサを、測定面とは反対側で電磁装置190〜198に配置することもできる。
【0068】
図4には、
図2の探知機105のグラフィックディスプレイが描かれている。1つのグラフィック出力部分410がマトリックス状に分割されており、複数の表示領域420,430が形成されている。表示領域420は明るく着色されており、表示領域430は暗く着色されている。暗く着色された表示領域430は、対象物が検出されたポジションを表している。暗い表示領域と明るい表示領域とに分割するのではなく、グレー階調もしくは疑似カラーによる表示を用いることもできる。この場合、描かれたグレー階調もしくはカラーによって、対象物の距離あるいは対象物の特性(金属、誘電性、通電性)が通知される。表示領域420,430の各々は、
図3Aに示したようなマトリックス状の配置における第3の電磁装置198に対応する。
【0069】
グラフィック出力部分410により、検出すべき対象物の大きさと位置に関して視覚的な印象が与えられる。
図4によれば、グラフィック出力部分410の外側に別の表示領域420,430がシンボルとして存在している。これらの表示領域は、探知機105により別のポジションで実行され記憶された測定結果を表している。探知機105を測定面上で移動させることにより、グラフィック出力部分410において描かれるセクションを、記憶されているそれらの測定値の上に移動させることができる。これにより、記憶された測定値に対し種々のグラフィック処理を実行することができる。例えば、これらの測定値がそれぞれ可変の比を表すようにすることができ、予め定められた比との比較及びグラフィック出力部分410における明又は暗の相応の表示を、表示領域420,430に対しそのつど「最新状態で」グラフィック出力部分410の領域において実行させることができる。その際、予め定められた比を、ユーザ入力に従い整合させることができる。これによりユーザは、探知機105を測定面に対向して移動させ、グラフィック出力部分410のための対応する表示パラメータを調節することによって、グラフィック出力部分410における対象物の輪郭を容易に視覚化することができる。パラメータの整合を、例えば移動コントローラまたは回転コントローラによって行うことができる。
【0070】
別の実施形態によれば、表示領域420,430をグレー階調もしくはカラーで表す代わりに、バー表示とすることができ、この場合、バーの長さを可変の比の値または可変の比と予め定められた比との偏差に対応させることができる。このような表示形式は、測定面に対し探知機105を一次元でしか移動させられたない場合に、殊に適している。この場合、グラフィック出力部分410の外側にある記憶されている表示領域420,430は1つの平面方向でのみ存在し、つまり水平方向または垂直方向でのみ存在する。探知機105を垂直方向に移動可能であるならば、バーは有利には水平方向に表示され、水平方向に移動可能であるならば、バーは有利には垂直方向に移動可能である。
【0071】
さらに別の実施形態によれば、記憶されている表示領域をディスプレイ内において例えばルーペで見たように拡大可能であり、このようにすれば、隣接する表示領域420,430から成る1つのグループによって1つの測定値だけが視覚化されるようになる。
【0072】
図5には、
図2に相応する探知機105が描かれている。この場合、探知機105には、入力装置として1つのボタン245しか設けられておらず、光学式出力装置として3つの発光ダイオード235が設けられている。探知機105は、ほぼ正方形のケース510に収納されている。このケースの下方領域には、データインタフェース230と充電端子225の組み合わせとして、USB端子が設けられている。
【0073】
発光ダイオード235は、ケーシング510上の中央マーク520の左側もしくは右側で、対象物のポジションを表示する。図示されていない電磁装置190〜198は、中央マーク520に関してセンタリングされて配置されている。両方の発光ダイオード235が同じ明るさで発光すれば、対象物は中央マーク520の下に均等に存在していることになる。対象物のエッジを探し出すためには、発光ダイオード235がそれぞれ異なる明るさで発光するまで、探知機105を移動させるようにする。理想的には、一方の発光ダイオード235が消灯し、他方の発光ダイオード235が最大輝度に達した場合、対象物のエッジが中央マーク520の直下に存在する。
【0074】
ボタン245によって、探知機105のすべての機能が制御される。最も簡単な構成の場合、ボタン245によって探知機105のオン/オフだけが制御される。ボタン245を長くまたは短く、1回ないしは複数回押すことによって、探知機105の別の機能を制御することもでき、例えば感度切替、較正またはバッテリ220の充填状態出力などの機能も制御できる。