特許第5784147号(P5784147)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5784147
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】車両用シート構造
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20150907BHJP
   B60N 2/22 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   B60N2/68
   B60N2/22
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-547338(P2013-547338)
(86)(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公表番号】特表2014-501204(P2014-501204A)
(43)【公表日】2014年1月20日
(86)【国際出願番号】KR2011010187
(87)【国際公開番号】WO2012091431
(87)【国際公開日】20120705
【審査請求日】2013年8月22日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0137372
(32)【優先日】2010年12月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】ソ、 ミン−ホン
(72)【発明者】
【氏名】アン、 カン−ファン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 テ−オ
【審査官】 佐々木 一浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−260537(JP,A)
【文献】 特開2005−193371(JP,A)
【文献】 特開2006−193010(JP,A)
【文献】 特開2002−034712(JP,A)
【文献】 実開平05−070343(JP,U)
【文献】 特開2010−046162(JP,A)
【文献】 特開2001−150996(JP,A)
【文献】 特開2007−030583(JP,A)
【文献】 特開2009−278224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/68
B60N 2/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションフレームと、前記シートクッションフレームに連結されたシートバックフレームとを含む車両用シート構造であって、
前記シートクッションフレームはシートクッションブラケットとシートクッションパネルを含み、
前記シートクッションフレームの前記シートクッションブラケットはマグネシウム板材で成形され、
前記シートバックフレームはシートバックサイドフレームとシートバックメンバを含み、
前記シートバックサイドフレームはマグネシウム板材で成形され、
シート角を調節するように前記シートクッションフレームと前記シートバックサイドフレームに連結されるリクライナーを含み、
前記リクライナーは前記シートクッションフレームと外側リクライナーブラケットを介して連結され、
前記外側リクライナーブラケットはシートの前面への衝突時に引張力を受ける第1の縁部と前記シートの後面への衝突時に圧縮力を受ける第2の縁部それぞれに変形調節部が形成されて衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収する車両用シート構造。
【請求項2】
前記シートクッションブラケットは2.0〜4.0mmの厚さを有する、請求項1に記載の車両用シート構造。
【請求項3】
前記シートバックサイドフレームは1.5〜2.5mmの厚さを有する、請求項に記載の車両用シート構造。
【請求項4】
前記シートバックメンバはマグネシウム板材で成形され、
前記シートバックメンバは上部シートバックメンバ、中間シートバックメンバ、下部シートバックメンバで構成され、
前記上部シートバックメンバ及び下部シートバックメンバは0.8〜1.2mmの厚さを有し、
前記中間シートバックメンバは0.8〜1.0mmの厚さを有する、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用シート構造。
【請求項5】
前記シートクッションフレームの前記シートクッションパネルはマグネシウム板材で成形され、
前記シートクッションパネルは1.0〜1.4mmの厚さを有する、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用シート構造。
【請求項6】
マグネシウム板材で成形された部品は荷重方向と平行な複数の凹凸部を含み、
前記凹凸部は前記部品の長さ方向に沿って連続して配列される、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用シート構造。
【請求項7】
マグネシウム板材で成形された部品は結合時に中空を有するクラムシェル形状を有する2以上の部品を含む、請求項1に記載の車両用シート構造。
【請求項8】
前記シートバックサイドフレームは前記リクライナーのノブが挿入される貫通孔が形成された連結部を含み、
前記シートバックサイドフレームの厚さ(t)は下記の式を満たす、請求項1又は3に記載の車両用シート構造。
【数1】
(L1:貫通孔と貫通孔の間の距離、L:シートバックサイドフレームの長さ、F:シートバックサイドフレームに作用する力)
【請求項9】
前記リクライナーと連結される前記シートバックサイドフレームの内部には内側リクライナーブラケットが密着して配置され、
前記内側リクライナーブラケットは前記リクライナーと連結される本体部と前記シートバックサイドフレームの上側に伸びる延長面を有し、
前記内側リクライナーブラケットの本体部は前記リクライナーに、前記延長面は前記シートバックサイドフレームにそれぞれ連結され、前記シートバックフレームに伝達される衝撃エネルギーを分散する、請求項1又は3に記載の車両用シート構造。
【請求項10】
前記第1の縁部の変形調節部のサイズが前記第2の縁部の変形調節部のサイズより大きく、
前記変形調節部は円錐形又は半円系の突出部で形成される、請求項に記載の車両用シート構造。
【請求項11】
前記シートクッションサイドフレームには引張応力吸収部材が付着される、請求項2に記載の車両用シート構造。
【請求項12】
第2の全域共振周波数が50Hz以上である、請求項1からのいずれか一項に記載の車両用シート構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネシウム板材で成形した部品を含む車両用シート構造に関し、より詳細には、鋼鉄で成形された車両用シート構造と同じ性能を提供し且つ車両の軽量化及び耐振動性に優れたマグネシウム板材で成形した部品を含む車両用シート構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両用シートは、運転者の便宜のために設けられる多様な付属品がフレームの変化なしに選択的に装着されるように標準形式を有し、法規に拘束された安全基準を満たす十分な強度を保有しなければならない。また、車両用シートは、運転者が座る部品であり、運転者の乗り心地と直結される構成となっている。
【0003】
従来の自動車用座席シート1は、図1のように鋼鉄板材を常温で成形加工した単位部品を溶接により組み立てたものであるが、車両の軽量化のために、シートを、鋼鉄と比べて密度が1/5の水準に過ぎないマグネシウムをダイキャスティングしてボルトなどで組み立ててシートフレーム2で製造する技術が開発されてきた(図2を参照)。参考までに、鋼鉄の密度は7.8g/cm程度であり、マグネシウムの密度は1.74g/cm程度である。
【0004】
しかしながら、車両のシートには必要とされる安定強度があり、この強度を満たすようにシートを設計しなければならない。ダイキャスティング部品の場合、せん断破壊に弱いマグネシウム自体の物性と共に酸化物等の不純物や気孔等の鋳造製品の内部欠陥によって強度が非常に低いため、部品間の連結部分が通常の鋼鉄材質の部品よりも5倍以上厚く設計されている。
【0005】
その結果、マグネシウムダイキャスティングで製造されたシートフレームは、密度が鋼鉄の1/5の水準であるにもかかわらず、同一性能の鋼鉄材質フレームと比較して重量減少効果が約2kg未満、軽量化水準が通常10%未満に過ぎないという限界がある。
【0006】
また、スピード防止帯などを通過したり不規則な路面を走行したりするときに発生する強い衝撃は、クッションフレームを上下方向に振動させるかシートバックフレームを前後方向に振動させる。この際、過度な振動が長時間発生すると、耐久性が悪くなり、その品質も一定にならない。このようなマグネシウムダイキャスティング部品の場合、クラックが早期に発生する可能性があるため、これを防止するためには十分な厚さを保有しなければならない。
【0007】
一方、自動車の走行中に発生した振動は、シートフレームを介して運転者に伝達され、長時間運行時には身体的な疲労の累積により運転者の集中力を低下させて安全運行を妨害する要素となる。振動がひどい場合は、便宜性と安定感が悪くなるため、高級機能を求める消費者の条件を満たすことができず、商品の価値が低下する。
【0008】
一般に適用される鋼鉄材質のシートフレームは、堅固な構造を有しており安全性は高いが、非常に高いばね定数によって外部衝撃による振動が容易に伝達されて振動減衰能が低下するため、振動減衰能を上げるために部品を付着する場合はシートの重さが増大するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、マグネシウム板材を成形して車両用シート部品を製作することにより上記のようなマグネシウムダイキャスティングにより製作されたシートの限界を克服することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、従来の鋼鉄構造と同じ性能を提供し、且つ鋼鉄構造に比べて軽量化された車両用シート構造を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、車両の走行中に発生する振動を速やかに吸収してユーザーに心地よさを提供すると共に、車両衝突時にも過度な変形なしにユーザーを保護することが可能な車両用シート構造を提供することを目的とする。
【0012】
さらに、本発明は、マグネシウム板材で成形された部品を車両用シートに適用するための構造、特に、マグネシウム板材で成形された部品又はこれに連結された部品に衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収するか衝撃エネルギーを分散する衝撃調節部を備えてシートの安定度を確保し且つ車両用シートを軽量化させることにより、車両の燃費改善を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記のような課題を達成するために、下記のような車両用シート構造を提供する。
【0014】
本発明は、シートクッションフレームと、上記シートクッションフレームに連結されたシートバックフレームとを含む車両用シート構造であって、上記シートバックフレームと上記シートクッションフレームを構成する部品のうち少なくとも一つはマグネシウム板材で成形された車両用シート構造を提供する。
【0015】
この際、上記シートクッションフレームはシートクッションブラケットとシートクッションパネルを含み、上記シートクッションフレームの上記シートクッションブラケットはマグネシウム板材で成形されることが好ましい。上記シートクッションブラケットは2.0〜4.0mmの厚さを有することがより好ましい。
【0016】
また、本発明において、上記シートバックフレームはシートバックサイドフレームとシートバックメンバを含み、上記シートバックサイドフレームはマグネシウム板材で成形されることができる。この際、上記シートバックサイドフレームは1.5〜2.5mmの厚さを有することが好ましい。
【0017】
また、本発明において、上記シートバックフレームはシートバックサイドフレームとシートバックメンバを含み、上記シートバックメンバはマグネシウム板材で成形されることができる。この際、上記シートバックメンバは上部シートバックメンバ、中間シートバックメンバ、下部シートバックメンバで構成され、上記上部シートバックメンバ及び下部シートバックメンバは0.8〜1.2mmの厚さを有し、上記中間シートバックメンバは0.8〜1.0mmの厚さを有することができる。
【0018】
さらに、本発明において、上記シートクッションフレームはシートクッションブラケットとシートクッションパネルを含み、上記シートクッションフレームの上記シートクッションパネルはマグネシウム板材で成形されることができる。この際、上記シートクッションパネルは1.0〜1.4mmの厚さを有することができる。
【0019】
また、マグネシウム板材で成形された部品は荷重方向と平行な複数の凹凸部を含み、上記シートバックサイドフレームの凹凸部は上記シートバックサイドフレームの長さ方向に沿って連続して配列されることができる。
【0020】
また、マグネシウム板材で成形された部品は結合時に中空を有するクラムシェル形状を有する2以上の部品で構成されることができる。
【0021】
この際、上記結合時に中空を有するクラムシェル形状を有する2以上の部品はシートバックフレームのシートバックサイドフレームを構成し、上記結合時に中空を有するクラムシェル形状を有する2以上の部品はそれぞれ0.8〜1.2mmの厚さを有することができる。
【0022】
本発明は、シート角を調節するように上記シートクッションフレームと上記シートバックサイドフレームに連結されるリクライナーを含み、上記シートバックサイドフレームは上記リクライナーのノブが挿入される貫通孔が形成された連結部を含み、上記シートバックサイドフレームの厚さ(t)は下記の式を満たすことができる。
【0023】
【数1】
(L:貫通孔と貫通孔の間の距離、L:シートバックサイドフレームの長さ、F:シートバックサイドフレームに作用する力)
【0024】
他の観点において、本発明は、シート角を調節するように上記シートクッションフレームと上記シートバックサイドフレームに連結されるリクライナーを含み、上記リクライナーと連結される上記シートバックサイドフレームの内部には内側リクライナーブラケットが密着して配置され、上記内側リクライナーブラケットはリクライナーと連結される本体部と上記シートバックサイドフレームの上側に伸びる延長面を有し、上記内側リクライナーブラケットの本体部は上記リクライナーに、上記延長面は上記シートバックサイドフレームにそれぞれ連結され、シートバックサイドフレームに伝達される衝撃エネルギーを分散することができる。
【0025】
この際、上記延長面の長さは上記シートバックサイドフレームの長軸の1/3以下であることが好ましい。
【0026】
さらに他の観点において、本発明は、シート角を調節するように上記シートクッションフレームと上記シートバックサイドフレームに連結されるリクライナーを含み、上記リクライナーはシートクッションフレームと外側リクライナーブラケットを介して連結され、上記外側リクライナーブラケットは衝突時に引張力を受ける第1の縁部と衝突時に圧縮力を受ける第2の縁部それぞれに変形調節部が形成されて衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収することができる。
【0027】
この際、上記外側リクライナーブラケットの変形調節部は突出部又は凹部であり、上記第1の縁部の変形調節部のサイズは上記第2の縁部の変形調節部のサイズより大きいことが好ましい。
【0028】
また、本発明では、上記シートクッションサイドフレームには引張応力吸収部材が付着され、上記引張応力吸収部材は引張板、引張棒又は引張ワイヤであることができる。
【0029】
さらに、本発明のシート構造は第2の全域共振周波数が50Hz以上であることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明は、上記のような構成により、従来のマグネシウムダイキャスティングで製作されたシートの限界を克服するマグネシウム板材で成形された部品を含む車両用シート構造を提供する。
【0031】
また、本発明は、従来の鋼鉄構造と同じ性能を提供し、且つ鋼鉄構造に比べて軽量化された車両用シート構造を提供する。
【0032】
また、本発明は、車両の走行中に発生する振動を速やかに吸収してユーザーに心地よさを提供すると共に、車両衝突時にも変形なしにユーザーを保護することが可能な車両用シート構造を提供する。
【0033】
さらに、本発明は、マグネシウム板材で成形された部品を車両用シートに適用するための構造、特に、マグネシウム板材で成形された部品又はこれに連結された部品に衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収するか衝撃エネルギーを分散する衝撃調節部を備えてシートの安定度を確保し且つ車両用シートを軽量化させることにより、車両の燃費改善が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】従来の鋼鉄車両用シート構造の斜視図である。
図2】従来のマグネシウムダイキャスティングで形成された車両用シート構造の斜視図である。
図3】本発明のマグネシウム板材で成形された部品を含む車両用シート構造の斜視図である。
図4】(a)及び(b)は本発明のマグネシウム板材で成形されたシートバックサイドフレームの斜視図及び底面斜視図であり、(c)は本発明のシートバックサイドフレームの凹凸部の断面図である。
図5】本発明のマグネシウム板材で成形されたシートバックサイドフレームの他の実施例の断面図である。
図6】従来のシートバックサイドフレームにリクライナーが連結されたリクライナー連結部にクラックが発生した態様が示されている図面である。
図7】本発明のシートバックサイドフレームのリクライナー連結部に作用する力を示した概略図である。
図8】本発明のシートバックサイドフレーム、内側リクライナーブラケットが連結された態様の斜視図である。
図9】本発明のシートクッションブラケット、外側リクライナーブラケットが連結された斜視図である。
図10】本発明の外側リクライナーブラケットの斜視図である。
図11】本発明のシートクッションブラケットの斜視図である。
図12】(a)及び(b)はヨーロッパ新車評価プログラムのWhiplash条件により実験したときの本発明によるシートの性能図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
通常の構造用部品は、重くて剛性が高い場合は振動がひどくなり、軽くて柔軟で耐振動性が高くなる場合は剛性が弱くなる。しかしながら、車両用シート構造は、交通事故が発生したときに運転者を安全に保護する必要があるため、剛性も高くなければならず、正常的な運行条件下では心地よく安らかな姿勢を提供する必要があるため、耐振動性も高くなければならない。
【0036】
従来の技術で説明したように、マグネシウムダイキャスティングでシートを構成するシート構造が提案されたが、鋳造用マグネシウムの低い強度と鋳造された部品の内部欠陥及び鋳造製品の偏差によって十分な軽量化と機能性の向上が困難であった。
【0037】
また、従来の鋼鉄材質のシート構造は、衝突エネルギーが伝達されると、変形エネルギーとして衝撃量を吸収すると共に、堅固なリンク部品によりシートレールと連結されて過度な変形が発生しないように支持する方式である。しかしながら、鋳造用マグネシウムは、結晶構造がHCP(Hexagonal Closed Packed)であるため、常温では変形が非常に困難であり、せん断変形に弱い物性を示す。
【0038】
しかしながら、マグネシウム板材の場合、製造過程で圧延を経ながら集合組織を有するようになるため、鋳造用マグネシウムとは異なり、均一な性能及びより高い引張強度、変形率を有する(表1を参照)。
【0039】
【表1】
【0040】
したがって、マグネシウム板材を成形して製造された部品で車両用シートを製作する場合、鋳造用マグネシウムのように内部欠陥や製品の偏差がないため、薄い厚さで設計することが可能である。また、集合組織を有するマグネシウム板材の性質によって厚さ方向に変形が発生しない点を考慮して車両用シートを構成する場合、従来のマグネシウムダイキャスティングで製造する車両用シートよりも軽量化することが可能である。
【0041】
但し、本発明では、マグネシウム板材も変形率が制限されており、その程度は鋼鉄に比べて小さい。したがって、本発明は、大きな衝撃を受けたとき、衝撃を吸収又はせん断破壊強度以下に分散させる衝撃調節部を備え、マグネシウム板材を補完する構造を提供することにより、鋼鉄構造のシートフレームと同じ性能を提供し、且つ軽量化された車両用シート構造を提供する。
【0042】
このような衝撃調節部として、本発明は、シートバックサイドフレームの凹凸構造、内側リクライナーブラケットの延長面、外側リクライナーブラケットの変形調節部、シートクッションブラケットの引張応力吸収部材を提供する。
【0043】
また、マグネシウム板材を用いて軽量化され、第2の全域共振周波数が50Hz以上である車両用シート構造を提供することができる。第2の全域共振周波数はシートの重さに反比例(動剛性∝√(k/m))するため、マグネシウム板材を用いる場合、第2の全域共振周波数が増大することができる。
【0044】
第2の全域共振周波数は、車両用シートバックの振動と関連があり、この値が低い場合は、車両シートバックの振動が大きくなってユーザーに心地よい環境を提供することができないが、50Hz以上の場合は、振動によるシートバックの振動がほぼないため、ユーザは走行中に振動による不便さを感じないようになる。なお、車両用シートは、30Hz以上の第2の全域共振周波数を有しなければならない。
【0045】
特に、シートバックフレームは、カンチレバーのようにリクライナーによって一端部のみが支持される構成であるため、衝突時、連結部に破壊が発生しやすい部分である。以下では、マグネシウム板材で成形されたシートバックフレームとシートクッションフレーム及びリクライナーの連結構造及び各フレームの構成について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
図3には、本発明の車両用シート構造が示されている。図3から分かるように、車両用シート構造は、一対のシートバックサイドフレーム101とこれらを連結するシートバックメンバ102でシートバックフレーム100が構成され、シートクッションブラケット201とシートクッションパネル202でシートクッションフレーム200が構成される。この際、シートバックメンバ102は、下部シートバックメンバ102a、中間シートバックメンバ102b、上部シートバックメンバ102cからなる。
【0047】
シートバックフレーム100とシートクッションフレーム200の間にリクライナー300が配置されることによりシートバックフレーム100が前後に回転することができるようにし、シートクッションフレーム200の下部にはポンピング構造410及び滑走構造420が配置される車両支持部400が連結される。
【0048】
シートバックフレーム100のシートバックサイドフレーム101とリクライナー300が連結されるリクライナー連結部105には内側リクライナーブラケット150が配置され、シートクッションブラケット201とリクライナー300は外側リクライナーブラケット160を介して連結され、シートクッションブラケット201はシートクッションパネル202と連結される。
【0049】
本発明において、下部シートバックメンバ102a、中間シートバックメンバ102b、上部シートバックメンバ102c、シートバックサイドフレーム101、シートクッションブラケット201、シートクッションパネル202は、マグネシウム板材を成形して形成された。
【0050】
この際、下部シートバックメンバ102aの厚さは0.8〜1.2mmの範囲、中間シートバックメンバ102bの厚さは0.8〜1.0mmの範囲、上部シートバックメンバ102cの厚さは0.8〜1.2mmの範囲内で形成されることが好ましい。この厚さの範囲内で、シートバックメンバ102は、衝撃時にシートの変形を制限して搭乗者を保護し且つ車両用シート構造の軽量化を達成することができる。
【0051】
また、シートクッションパネル202の厚さは1.0〜1.4mmの範囲内で形成されることが好ましい。この厚さの範囲内で、シートクッションパネル202は、衝撃による変形から搭乗者を保護し且つ車両用シート構造の軽量化を達成することができる。
【0052】
図4a、4bには、本発明によるシートバックサイドフレーム101の斜視図が示されている。
【0053】
図4a、4bに示されたシートバックサイドフレーム101は、単一のマグネシウム板材で成形して形成され、所定の幅を有しシートの上下方向に伸びるボディ部106を中心に両側、上下部が折れ曲がって形成される。シートのボディ部106には、衝突時に荷重が作用する荷重方向、即ち、水平方向に平行に形成された複数の凹凸部110が長さ方向に沿って並んで形成される。
【0054】
ボディ部106の下端には、リクライナー300と連結されるリクライナー連結部105が位置する。リクライナー連結部105は、リクライナー300のシャフト301が貫通され、リクライナー300を固定するためのノブ302が挿入されるための貫通孔104が複数形成される。また、必要に応じて、付属部品を付着するための貫通孔がさらに形成されることができる。
【0055】
また、リクライナー連結部105の上部には内側リクライナーブラケット150が結合されるための結合穴120が形成されている。
【0056】
図4cには、上述した凹凸部110の多様な断面形状が示されている。図4cに示されているように、凹凸部110は、四角形、ひし形、円形/楕円形又は三角形の凹凸を有することができるが、設計要求事項に応じて変わることができる。
【0057】
また、本発明のシートバックサイドフレーム101の場合、所定の幅を有し荷重方向に平行に形成された凹凸部110が長さ方向に複数配置されるため、荷重による座屈に対する抵抗が大きい。即ち、本発明のシートバックサイドフレーム101は、凹凸部110によって荷重方向に対する断面の面積が増大して荷重方向に大きな力が加わっても、抵抗することが可能である。
【0058】
図5には、本発明のシートバックサイドフレーム101の他の実施例が示されている。
【0059】
図5を参照すると、シートバックサイドフレーム101は2個の部品101a、101bからなり、2個の部品101a、101bが結合されてクラムシェル(cram shell)形状の中空部を含むシートバックサイドフレーム101が形成される。この際、シートバックサイドフレーム101それぞれの部品は、荷重方向に平行に形成された凹凸部110が長さ方向に複数配置されることができるため、荷重に対する抵抗がより増大することができる。
【0060】
このように、クラムシェル形状にシートバックサイドフレーム101が形成される場合、図4のシートバックサイドフレーム101と比べて各板材に荷重が分散される結果が得られるため、座屈に対する抵抗が大きくなり、座屈がほぼ発生しない。
【0061】
図6には、従来の構造でのシートバックサイドフレーム11とリクライナー30の連結が示されており、衝撃によってシートバックサイドフレーム11に亀裂Cが発生した態様が示されている。
【0062】
このように、シートバックサイドフレーム11は、カンチレバーのようにリクライナー30との連結のみで支持されるため、衝撃が、リクライナー30のノブ32が貫通するリクライナー連結部15の貫通孔14と貫通孔14の間に集中する。鋼鉄材質の場合は、変形により円形の貫通孔14が楕円形に変わりながら衝撃量を吸収するが、変形が困難なマグネシウム合金の場合は、衝撃量を吸収することができないため、亀裂Cが発生する。
【0063】
したがって、ノブ302が挿入される貫通孔104と貫通孔104の間のマグネシウム板材で亀裂が発生しないようにするためには、貫通孔104と貫通孔104の間のマグネシウム板材に亀裂Cが発生しない最小限の厚さ(t)が必要である。
【0064】
マグネシウム板材の場合、せん断破壊強度が190MPa以上であるため、貫通孔104の一つの点(A)と荷重が作用する方向に延長線をひいたときに隣り合う貫通孔104と出会うもう一つの点(B)の間に発生するせん断応力が臨界せん断応力を超えてはならない。
【0065】
したがって、マグネシウム板材の厚さ(t)は、貫通孔104と貫通孔104の間のせん断応力である190MPaとの関係に沿うように、下記の式によって決められなければならない。
【0066】
【数2】
【0067】
ここで、L1は貫通孔104と貫通孔104の間の距離、Lはシートバックサイドフレームの長さ、Fは作用する力、即ち、設計時に考慮されるべき力、tはマグネシウム板材の厚さを意味する(図7を参照)。
【0068】
これにより、図4のシートバックサイドフレーム101は、厚さが1.5mm以上であることが好ましい。シートバックサイドフレーム101の厚さが1.5mm未満の場合は、車両衝突などの衝撃が発生したときにシートバックサイドフレーム101が座屈されてユーザーに危険が生ずる可能性がある。但し、シートバックサイドフレーム101の厚さが2.5mmを超える場合は車両シートの重さが増大するため、2.5mm以下に成形されることが好ましい。
【0069】
また、図5のように、シートバックサイドフレーム101が、マグネシウム板材が中空部を有するクラムシェル形状に成形される場合、各部品101a、101bの厚さは0.8mm以上であることが好ましい。部品101a、101bの厚さが0.8mm未満の場合は、車両衝突などの衝撃が発生したときにシートバックサイドフレーム101が座屈されてユーザーに危険が生ずる可能性がある。但し、シートバックサイドフレーム101の部品101a、101bの厚さが1.2mmを超える場合は車両シートの重さが増大するため、1.2mm以下の板材で成形されることが好ましい。
【0070】
図8には、内側リクライナーブラケット150が装着された態様が示されている。本発明のマグネシウム板材で成形された部品を含むシート構造は、シートバックサイドフレーム101に伝達される衝撃量を分散するために、シートバックサイドフレーム101のリクライナー連結部105の内側にリクライナー300のノブ302に連結される内側リクライナーブラケット150を含む。内側リクライナーブラケット150は、鋼鉄又はマグネシウム板材で成形されることができる。
【0071】
図8に示されているように、内側リクライナーブラケット150は、リクライナーのノブ302が貫通して溶接又は結合される貫通孔152が形成された本体部151と、上記本体部151から上記シートバックサイドフレーム101の内面に密着し上記シートバックサイドフレーム101の長さ方向に伸びる延長面155を含み、延長面155の縁側には、シートバックサイドブラケット101と連結されるための貫通孔156が形成される。
【0072】
延長面155の縁側に形成された結合穴156とシートバックサイドブラケット101に形成された結合穴120を介して結合部材、例えば、ボルト及びナットが貫通締結される。
【0073】
即ち、内側リクライナーブラケット150は、本体部151では貫通孔152を介してリクライナー300のノブ302と連結され、延長面155では結合穴156を介してシートバックサイドフレーム101と連結される。したがって、内側リクライナーブラケット150は、シートバックサイドフレーム101のリクライナー連結部105の貫通孔104に集中する荷重を延長面155から結合穴156に分散する。
【0074】
シートバックフレーム100の上部に加わった力は、リクライナー連結部105を中心とする回転モーメントを発生させる。このようなモーメントは力と距離に比例し、中心からシートバックフレームの上部に向かうほど、中心からの距離が遠ざかるため、シートバックフレームに作用する力は減少する。したがって、内側リクライナーブラケット150を介して中心に作用するモーメントを内側リクライナーブラケット150の延長面155の結合穴156の形成位置に分散させる場合、衝撃によってシートバックサイドフレーム101に作用する力が少なくなる。
【0075】
また、内側リクライナーブラケット150は、シートバックサイドフレーム101の内面に密着するため、シートバックサイドフレーム101の断面を増大させる役割も行う。特に、衝撃によるシートバックサイドフレーム101の反りは、リクライナー連結部105の中心から、通常、シートバックサイドフレーム101の長さの1/3以下の地点で発生するため、内側リクライナーブラケット150の延長面155も、シートバックサイドフレーム101の長さの1/3以下の地点までのみ形成されることが好ましい。
【0076】
図9には本発明のシートバックサイドフレーム101とリクライナー300が外側リクライナーブラケット160を介してシートクッションブラケット201に連結される態様が示されており、図10には外側リクライナーブラケット160の斜視図が示されている。
【0077】
図9及び10に示されているように、外側リクライナーブラケット160はリクライナー300のノブ302が貫通する貫通孔162が中央部に形成され、シートの前面に向かう縁部164とシートの後面に向かう縁部165には変形調整部166、167が備えられている。このような外側リクライナーブラケット160は、変形が可能な鋼鉄材質で形成される。
【0078】
車両に事故が発生して過度な衝撃が加わった場合、部品の破損を防止するためには、変形エネルギーとして衝撃エネルギーを吸収しなければならない。しかしながら、上述したように、マグネシウム板材の場合、変形率が鋳造用マグネシウムよりは大きいが、鋼鉄よりは小さいため、衝撃を変形エネルギーとして吸収するのには適さない。よって、鋼鉄材質の外側リクライナーブラケット160において衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収する場合、シートバックフレーム100に伝達される衝撃エネルギーが減少してシートバックフレーム100が変形されない。したがって、マグネシウム板材を成形してシートバックフレーム又はシートクッションフレームを形成する本発明では、衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収する外側リクライナーブラケット160を備える。
【0079】
車両が正面衝突してシートの前面に衝撃が加わる場合、外側リクライナーブラケット160のシートの前面に向かう縁部164は引張力を受け、シート後面に向かう縁部165は圧縮力を受け、該当引張力又は圧縮力で変形されることができる変形調節部166、167が縁部164に形成される。
【0080】
変形調節部166、167は回転の中心であるリクライナーシャフト301を中心に前方及び後方に配置され、前方の変形調節部166は引張力により伸びるように円錐形又は半円形の突出部で形成され、衝撃が加わる場合に突出部は伸びる。完全に伸びる場合はコーナー全体に引張力がかかり、完全に伸びた後には変形を防ぐ支持部として作用することができる。
【0081】
後方の変形調節部167の場合、圧縮力を受けるため、圧縮力によって変形されることができるように円錐形又は半円形の突出部で形成される。変形調節部167に圧縮力が加わる場合、変形調節部は中心に縮んで変形収容空間を提供する。突出部の両端が接して変形が終わった場合、圧縮力は突出部の両端にかかるため、それ以上の変形を防ぐ支持部として作用することができる。
【0082】
後方の変形調節部167及び前方の変形調節部166のサイズは、中心部からの距離及び変形エネルギーとして衝撃エネルギーを吸収するための量に応じて変わる。前方の変形調節部166は、伸びるものであり、過度な引張力が作用する場合は破れて支持をすることができなくなるが、後方の変形調節部167は、縮むものであり、変形がひどくても衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収することが可能である。
【0083】
したがって、前方の変形調節部166のサイズを後方の変形調節部167のサイズより大きくし、前方の変形調節部166及び後方の変形調節部167の変形エネルギーとして衝撃エネルギーを吸収しているうちに後方の変形調節部167が先に接するようにすることが、衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収するのに好ましい。
【0084】
また、変形が大きすぎても運転者に危険が生ずる可能性があるため、半円形に形成される前方の変形調節部166の直径はリクライナー300の中心部から縁部165までの距離(R)により調節されることが好ましい。例えば、ヨーロッパ新車評価プログラムの条件を満たすための前方の変形調節部166の直径は縁部165までの距離(R)の0.52倍未満であることが好ましい。
【0085】
したがって、本発明の外側リクライナーブラケット160は、曲がり又は伸びによる変形により衝撃エネルギーを低くし、これにより、リクライナー300とシートバックフレーム100、具体的には、シートバックサイドフレーム101のリクライナー連結部105に作用する応力集中程度を低くすることができる。したがって、リクライナー連結部105で亀裂Cが発生することを抑制することができる。
【0086】
図11には、本発明によりマグネシウム板材で成形されたシートクッションブラケット201の斜視図が示されている。シートクッションブラケット201の場合、外側リクライナーブラケット160に連結されるため、支持部400から伝達される衝撃エネルギーを外側リクライナーブラケット160に伝達する。したがって、シートクッションブラケット201は、破損されなくてはじめて、外側リクライナーブラケット160に支持部400からの衝撃エネルギーを伝達し、これにより、外側リクライナーブラケット160が衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収することができる。
【0087】
本発明において、シートクッションブラケット201は、シートバックサイドフレームより厚い2.0〜4.0mmの間の厚さを有することが好ましい。この範囲内で、変形が抑制され且つ軽量化の達成が可能になる。
【0088】
図11に示されているように、シートクッションブラケット201の外面又は内面に、引張応力吸収部材202a、202b、例えば、線材202a、板材202b又はパイプを付着して補強することにより衝撃エネルギーによる破損を防止することが好ましい。
【0089】
以上のように、マグネシウム板材は衝撃エネルギーによって変形が発生する場合に破断されるという問題があるが、本発明によれば、内側及び外側リクライナーブラケットを介して衝撃エネルギーを変形エネルギーとして吸収又は分散させることができるため、マグネシウム板材で成形されたシートバックフレーム又はシートクッションフレームに伝達される衝撃エネルギーを減少させ、マグネシウム板材の軽量性と剛性を活用した車両用シート構造を提供することができる。
【0090】
本発明による車両用シートの性能表が下記の表2及び図12(a)及び(b)に示されている。
【0091】
【表2】
【0092】
上記の表2中、シートバックの変形角及び最大変形量はヨーロッパ新車評価プログラムのWhiplash条件(EuroNCAP Whiplash Conditions)により実験したものであり、要求事項は上記条件を満たす範囲を意味し、鋼鉄シートは図1aに示された従来の鋼鉄材シートを意味し、本発明によるシートは図3に示されたシートを意味する。また、最大変形量は、シートバックフレームにおいてリクライナーが連結される部分の最大変形量を意味する。
【0093】
表2に示されているように、本発明によるシートはシートバックの変形角及びリクライナー連結部の最大変形量がヨーロッパ新車評価プログラムで規定する範囲内に属することが分かる。
【0094】
また、表2に示されているように、鋼鉄シートは15〜20kgの重さを有するが、本発明によるシートは9〜10kgの重さを有し従来の鋼鉄シートに比べて半分程度に過ぎない。これは、従来のマグネシウムダイキャスティングの重さが鋼鉄シートの90%に至る点を考慮すると、相当な軽量化の効果を有することが分かる。
【0095】
また、第2の全域共振周波数の場合も、鋼鉄シートは35Hzの水準に過ぎないが、本発明のシートは51Hzであることが確認できる。特に、第2の全域共振周波数の場合、車両の振動によってシートバックフレームが共振するか否かに関連するものであり、第2の全域共振周波数が低い場合は走行中の振動によりシートバックが共振するため運転者に不快感を与える可能性があるが、本発明のように第2の全域共振周波数が高い場合はシートバックフレームが共振しないため車両の振動によってシートバックが揺れずにユーザーに上質の乗り心地を提供することができる。
【0096】
本発明では、シートバックサイドフレーム101とシートバックメンバ102が別途の部品で製造及び結合されてシートバックフレーム100を構成するようにしたが、単一の部品で成形するかその他の部品を追加してシートバックフレーム100を構成することもできる。
【0097】
また、鋼鉄で形成されることができる内側及び外側リクライナーブラケット150、160の場合、TWIP鋼のような高強度鋼(AHSS)で形成することが衝撃エネルギーを吸収するのに有利である。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12