(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
VESA(Video Electronics Standards Association)のディスプレイポート通信規定により、ホスト装置とディスプレイ装置とを相互連結する二重モード・ディスプレイポート・コネクタにおいて、
前記ホスト装置の補助信号端子に接続されるホスト側補助インターフェースと、
前記ディスプレイ装置の補助信号端子に接続されるディスプレイ側補助インターフェースと、
前記ホスト側補助インターフェースと、前記ディスプレイ側補助インターフェースとを連結するケーブルと、を含み、
前記ホスト側補助インターフェースは、
一側からの差動補助信号を単一補助信号に変換し、他側からの単一補助信号を差動補助信号に変換する双方向変換部と、
一側からの単一補助信号に対して、直流均衡用符号化を行い、他側からの符号化結果の単一補助信号を復号化する直流均衡用コーデックと、
差動補助信号またはI2C(inter-integrated circuit)信号が印加される共通信号ラインを、差動補助信号用ラインまたはI2C信号用ラインに連結するバススイッチと、を含んでおり、
前記ホスト側補助インターフェースにおいて、
前記ホスト装置の補助信号端子から、前記共通信号ラインが導き出され、前記バススイッチに連結されており、
前記ホスト側補助インターフェースは、第1電光変換部、光電変換部及び第2電光変換部をさらに含み、
前記ホスト装置の構成端子の電圧レベルにより、前記I2C信号が選択されている場合、
前記第1電光変換部からのクロック信号は、前記ディスプレイ側補助インターフェースに光信号として伝送され、
前記ディスプレイ側補助インターフェースからの直列データ信号は、前記光電変換部に光信号として伝送され、
前記第2電光変換部からの直列データ信号は、前記ディスプレイ側補助インターフェースに光信号として伝送されることを特徴とする二重モード・ディスプレイポート・コネクタ。
【背景技術】
【0002】
図1は、VESAのディスプレイポート(display-port)通信規定による一般的なディスプレイポート・システムを示している。
図1で参照符号112は、ホスト側ディスプレイポート・インターフェースを、122は、ディスプレイ側ディスプレイポート・インターフェースをそれぞれ示す。
図1を参照し、一般的なディスプレイポート・システムについて説明すれば、次の通りである。
【0003】
ディスプレイ装置12内の制御部121には、ディスプレイ装置12の構成情報、制御情報であるEDID(extended display identification data)、及びディスプレイ装置12の受信条件情報であるDPCD(display-port configuration data)が記録されている。
【0004】
ホスト装置11内の制御部111は、ディスプレイポート通信規定により、ディスプレイ装置12内の直列EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)に保存されているEDID及びDPCDを受信した後、受信されたEDID及びDPCDにより、主データをディスプレイ装置12内の制御部121に伝送する。ここで、主データとは、クロック信号が内蔵された映像信号を意味する。
【0005】
かような送信過程で、ホスト装置11内の制御部111は、VESA(Video Electronics Standards Association)のディスプレイポート通信規定により、ディスプレイ装置12内の制御部121とDPCDとの通信を行う。このDPCDの通信(「リンクトレーニング(link training)」のための通信と呼ばれる)を要約すれば、次の通りである。
【0006】
第1に、ホスト装置11内の制御部111は、受信されたDPCDにより、ホスト装置11の予定された伝送条件情報を、ディスプレイ装置12内の制御部121に伝送する。
【0007】
第2に、ディスプレイ装置12内の制御部121は、受信された伝送条件情報により、主データを受信する。
【0008】
第3に、ディスプレイ装置12内の制御部121は、主データを受信する過程でエラーが発生すれば、伝送条件が自体に適さないという信号を、接続信号HPD(hot plug detection)を介して、ホスト装置11内の制御部111に伝送する。例えば、ディスプレイ装置12内の制御部121は、論理1及び論理0を反復するパルス列の接続信号HPDを、ホスト装置11内の制御部111に伝送する。参考として、ディスプレイ装置12が正常に動作する間、ディスプレイ装置12内の制御部121は、論理1の接続信号HPDをホスト装置11内の制御部111に伝送する。
【0009】
第4に、伝送条件が自体に適さないという信号が、接続信号HPDを介して発せられれば、ホスト装置11内の制御部111は、ホスト装置11の予定された伝送条件情報を変更し、変更された伝送条件情報を、ディスプレイ装置12内の制御部121に伝送する。
【0010】
第5に、前記第2段階ないし第4段階が反復的に遂行される。
【0011】
一方、ホスト装置11内のディスプレイポート・インターフェース112は、主データ送信部112m及び補助データ送受信部112sを含む。
【0012】
主データ送信部112mは、制御部111からの並列主データを差動補助信号に変換し、8ラインからなる4対の差動補助信号L1+L1−,L2+L2−,L3+L3−,L4+L4−に伝送する。
【0013】
補助データ送受信部112sは、2ラインからなる1対の差動補助信号AUX+,AUX−をディスプレイ装置12から受信し、それを、ディスプレイポート通信規定によって並列入力信号に変換し、制御部111に入力する。また反対に、補助データ送受信部112sは、制御部111からの並列出力信号を、ディスプレイポート通信規定によって差動補助信号に変換し、2ラインからなる1対の差動補助信号AUX+,AUX−をディスプレイ装置12に伝送する。
【0014】
前述のような補助データ通信において、一般的な単一モードディスプレイポート・システムでは、前述のように、差動補助信号による補助通信だけが行われる。
【0015】
しかし、二重モードディスプレイポート・システムでは、ユーザの選択により、差動補助信号による補助通信、またはI
2C(inter-integrated circuit)信号による補助通信が行われる。
【0016】
ホスト装置11の構成(configuration)端子CNF、及びディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが低い状態である場合、差動補助信号による補助通信が行われる。ホスト装置11の構成端子CNF、及びディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが高い状態である場合、I
2C信号による補助通信が行われる。
【0017】
ホスト装置11の構成端子CNFの電圧レベルが高い状態であることにより、I
2C信号が選択されている場合、補助データ送受信部112sは、直列データ信号SDAをディスプレイ装置12から受信し、それをディスプレイポート通信規定によって並列入力信号に変換し、制御部111に入力する。また反対に、補助データ送受信部112sは、制御部111からの並列出力信号を直列データ信号SDAに変換し、変換結果の直列データ信号SDAを、クロック信号SCLと共に、ディスプレイ装置12に伝送する。
【0018】
参考までに、I
2C信号による補助通信は、ディスプレイポート・インターフェースをDVI(digital visual interface)またはHDMI(high-definition multimedia interface)に転換する場合に必要である。
【0019】
図1で参照符号HPDは、ディスプレイ装置12からの接続信号を示す。ディスプレイ装置12が動作中である場合、接続信号HPDが論理「1」状態であるので、ホスト装置11内の制御部111は、ディスプレイ装置12との接続いかんを判断することができる。
【0020】
ディスプレイ装置12内の制御部121は、ディスプレイポート通信規定により、記録されているEDID及びDPCDをホスト装置11内の制御部111に伝送し、ホスト装置11内の制御部111からの主データを受信する。
【0021】
ディスプレイ装置12内のディスプレイポート・インターフェース122は、主データ受信部122m及び補助データ送受信部122sを含む。
【0022】
主データ受信部122mは、8ラインからなる4対の差動補助信号L1+L1−,L2+L2−,L3+L3−,L4+L4−を、ディスプレイポート通信規定によって並列入力信号に変換し、制御部121に入力する。
【0023】
二重モードディスプレイポート・システムにおいて、ディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが低い状態であることにより、差動補助信号が選択されている場合、補助データ送受信部122sは、制御部121からの並列出力信号を、ディスプレイポート通信規定によって差動補助信号に変換し、2ラインからなる1対の差動補助信号AUX+,AUX−を、ホスト装置11に伝送する。また反対に、補助データ送受信部122sは、2ラインからなる1対の差動補助信号AUX+,AUX−を、ホスト装置11から受信し、それを、ディスプレイポート通信規定によって並列入力信号に変換し、制御部121に入力する。
【0024】
ディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが高い状態であることにより、I
2C信号が選択されている場合、補助データ送受信部122sは、制御部121からの並列出力信号を、I
2C信号による直列データ信号SDAに変換し、変換結果の直列データ信号SDAを、ホスト装置11に伝送する。また反対に、補助データ送受信部122sは、クロック信号SCL及び直列データ信号SDAを、ホスト装置11から受信し、それを、ディスプレイポート通信規定によって並列入力信号に変換し、制御部121に入力する。
【0025】
以上、
図1を参照して説明した一般的な二重モードディスプレイポート・システムによれば、EDID及びDPCDが、1対の差動補助信号AUX+,AUX−またはI
2C信号でもって長距離に伝送されたり、あるいはDPCDの長距離通信が行われる場合、ノイズ発生及び信号減衰の問題点が生じている。
【0026】
なお、本発明に係わる先行技術文献としては、特許文献1がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明が解決しようとする課題は、EDID及びDPCDが差動補助信号またはI
2C信号でもって長距離に伝送されたり、あるいはDPCDの長距離通信が行われたりする場合に生じるノイズ及び信号減衰の問題点を、光通信によって解消することができる二重モード・ディスプレイポート・コネクタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の一側面による二重モード・ディスプレイポート・コネクタは、VESA(Video Electronics Standards Association)のディスプレイポート通信規定により、ホスト装置とディスプレイ装置とを相互連結する二重モード・ディスプレイポート・コネクタにおいて、ホスト側補助インターフェース、ディスプレイ側補助インターフェース、及びケーブルを含む。
【0030】
前記ホスト側補助インターフェースは、前記ホスト装置の補助(auxiliary)信号端子に接続される。前記ディスプレイ側補助インターフェースは、前記ディスプレイ装置の補助信号端子に接続される。前記ケーブルは、前記ホスト側補助インターフェースと、前記ディスプレイ側補助インターフェースとを連結する。
【0031】
ここで、前記ホスト側補助インターフェースは、双方向変換部、直流均衡用コーデック及びバススイッチを含む。
【0032】
前記双方向変換部は、一側からの差動補助信号を単一補助信号に変換し、他側からの単一補助信号を差動補助信号に変換する。
【0033】
前記直流均衡用コーデックは、一側からの単一補助信号に対して、直流均衡用符号化を行い、他側からの符号化結果の単一補助信号を復号化する。
【0034】
前記バススイッチは、差動補助信号またはI
2C信号が印加される共通信号ラインを、差動補助信号用ラインまたはI
2C信号用ラインに連結する。
【0035】
望ましくは、前記ホスト側補助インターフェースにおいて、前記ホスト装置の補助信号端子から前記共通信号ラインが導き出され、前記バススイッチに連結される。
【0036】
望ましくは、前記ホスト側補助インターフェースは、前記ホスト装置の補助信号端子のうち構成端子の電圧レベルにより、前記バススイッチのスイッチング動作を制御するホスト側制御部をさらに含む。
【0037】
望ましくは、前記ホスト側補助インターフェースは、第1電光変換部、光電変換部及び第2電光変換部をさらに含む。
【0038】
ここで、前記ホスト装置の構成端子の電圧レベルにより、前記I
2C信号が選択されている場合、前記第1電光変換部からのクロック信号は、前記ディスプレイ側補助インターフェースに光信号として伝送され、前記ディスプレイ側補助インターフェースからの直列データ信号は、前記光電変換部に光信号として伝送され、前記第2電光変換部からの直列データ信号は、前記ディスプレイ側補助インターフェースに光信号として伝送される。
【0039】
望ましくは、前記ホスト装置の構成端子の電圧レベルにより、前記差動補助信号が選択されている場合、前記第1電光変換部からの符号化結果の単一補助信号は、前記ディスプレイ側補助インターフェースに光信号として伝送され、前記ディスプレイ側補助インターフェースからの符号化結果の単一補助信号は、前記光電変換部に光信号として伝送される。
【0040】
望ましくは、前記双方向変換部は、前記バススイッチから、前記差動補助信号用ラインを介して入力される差動補助信号AUX+,AUX−を単一補助信号Auxhmに変換し、変換結果の単一補助信号Auxhmを、前記直流均衡用コーデックに出力し、前記直流均衡用コーデックからの復号化信号Auxmh)を、差動補助信号AUX+,AUX−に変換し、変換された差動補助信号AUX+,AUX−を、前記差動補助信号用ラインを介して前記バススイッチに出力する。
【0041】
望ましくは、前記直流均衡用コーデックは、直流均衡用符号化部及び復号化部を含む。
【0042】
前記直流均衡用コーデックは、前記双方向変換部からの単一補助信号Auxhmに対して直流均衡用符号化を行い、符号化結果の単一補助信号Auxhmcを、前記第1電光変換部に出力する。
【0043】
前記復号化部は、前記光電変換部からの符号化結果の単一補助信号Auxmhcを復号化し、復号化結果の単一補助信号Auxmhを前記双方向変換部に出力する。
【0044】
望ましくは、前記ホスト側補助インターフェースを含んだホスト側インターフェースは、ホスト側主インターフェース及びホスト側接続信号インターフェースをさらに含む。
【0045】
前記ホスト側主インターフェースは、前記ホスト装置の主信号端子に接続される。前記ホスト側接続信号インターフェースは、前記ホスト装置の接続信号HPD(hot plug detection)端子に接続される。
【0046】
望ましくは、前記ディスプレイ側補助インターフェースを含んだディスプレイ側インターフェースは、主インターフェース及びディスプレイ側接続信号インターフェースをさらに含む。
【0047】
前記ディスプレイ側主インターフェースは、前記ディスプレイ装置の主信号端子に接続される。前記ディスプレイ側接続信号インターフェースは、前記ディスプレイ装置の接続信号HPD端子に接続される。
【0048】
望ましくは、前記ホスト側主インターフェースから、前記ディスプレイ側主インターフェースに伝送される主データが光信号として伝送れ、前記ディスプレイ側接続信号インターフェースから、前記ホスト側接続信号インターフェースに伝送される接続信号HPDが光信号として伝送される。
【0049】
望ましくは、前記ホスト側主インターフェースは、複数の減算部及び複数の電光変換部を含む。
【0050】
前記複数の減算部は、前記ホスト装置の主信号端子からの差動主信号L1+ないしL4−を、それぞれの単一主信号L1ないしL4に変換する。
【0051】
前記複数の電光変換部は、前記複数の減算部からのそれぞれの単一主信号L1ないしL4を、それぞれの光信号L1lないしL4lに変換し、変換されたそれぞれの光信号L1lないしL4lを、それぞれの光ファイバラインを介して、前記ディスプレイ側主インターフェースに伝送する。
【0052】
望ましくは、前記ディスプレイ側主インターフェースは、複数の光電変換部及び複数の差動信号発生部を含む。
【0053】
前記複数の光電変換部は、前記ホスト側主インターフェースから、それぞれの光ファイバラインを介して入力されたそれぞれの光信号L1lないしL4lを、主データ信号L1ないしL4に変換する。
【0054】
前記複数の差動信号発生部は、前記複数の光電変換部それぞれからの主データ信号L1lないしL4lを、差動主−データ信号L1+ないしL4−に変換する。
【0055】
本発明の一側面による二重モード・ディスプレイポート・コネクタは、VESAのディスプレイポート通信規定により、ホスト装置とディスプレイ装置とを相互連結する二重モード・ディスプレイポート・コネクタにおいて、ホスト側補助インターフェース、ディスプレイ側補助インターフェース、及びケーブルを含む。
【0056】
前記ホスト側補助インターフェースは、前記ホスト装置の補助信号端子に接続される。前記ディスプレイ側補助インターフェースは、前記ディスプレイ装置の補助信号端子に接続される。前記ケーブルは、前記ホスト側補助インターフェースと、前記ディスプレイ側補助インターフェースとを連結する。
【0057】
ここで、前記ディスプレイ側補助インターフェースは、双方向変換部、直流均衡用コーデック及びバススイッチを含む。
【0058】
前記双方向変換部は、一側からの差動補助信号を単一補助信号に変換し、他側からの単一補助信号を差動補助信号に変換する。
【0059】
前記直流均衡用コーデックは、一側からの単一補助信号に対して、直流均衡用符号化を行い、他側からの符号化結果の単一補助信号を復号化する。
【0060】
前記バススイッチは、差動補助信号またはI
2C信号が印加される共通信号ラインを、差動補助信号用ラインまたはI
2C信号用ラインに連結する。
【0061】
望ましくは、前記ディスプレイ側補助インターフェースにおいて、前記ディスプレイ装置の補助信号端子から前記共通信号ラインが導き出され、前記バススイッチに連結される。
【0062】
望ましくは、前記ディスプレイ側補助インターフェースは、前記ホスト装置の補助信号端子のうち構成端子の電圧レベルにより、前記バススイッチのスイッチング動作を制御するディスプレイ側制御部をさらに含む。
【0063】
望ましくは、前記ディスプレイ側補助インターフェースは、第1光電変換部、電光変換部及び第2光電変換部をさらに含む。
【0064】
ここで、前記ディスプレイ装置の構成端子の電圧レベルにより、前記I
2C信号が選択されている場合、前記ホスト側補助インターフェースからのクロック信号は、前記第1光電変換部に光信号として伝送され、前記電光変換部からの直列データ信号は、前記ホスト側補助インターフェースに光信号として伝送され、前記ホスト側補助インターフェースからの直列データ信号は、前記第2光電変換部に光信号として伝送される。
【0065】
望ましくは、前記ディスプレイ装置の構成端子の電圧レベルにより、前記差動補助信号が選択されている場合、前記ホスト側補助インターフェースからの符号化結果の単一補助信号は、前記第1光電変換部に光信号として伝送され、前記電光変換部からの符号化結果の単一補助信号は、前記ホスト側補助インターフェースに光信号として伝送される。
【0066】
望ましくは、前記ディスプレイ側補助インターフェースの双方向変換部は、前記ディスプレイ側補助インターフェースのバススイッチから、前記差動補助信号用ラインを介して入力される差動補助信号AUX+,AUX−を、単一補助信号Auxmhに変換し、変換結果の単一補助信号Auxmhを前記直流均衡用コーデックに出力し、前記直流均衡用コーデックからの復号化信号Auxhmを、差動補助信号AUX+,AUX−に変換し、変換結果の差動補助信号AUX+,AUX−を、前記差動補助信号用ラインを介して前記バススイッチに出力する。
【0067】
望ましくは、前記直流均衡用コーデックは、直流均衡用符号化部及び復号化部を含む。
【0068】
前記直流均衡用符号化部は、前記双方向変換部からの単一補助信号Auxmhに対して直流均衡用符号化を行い、符号化結果の単一補助信号Auxmhcを前記電光変換部に出力する。
【0069】
前記復号化部は、前記第1光電変換部からの符号化結果の単一補助信号Auxhmcを復号化し、復号化結果の単一補助信号Auxhmを前記双方向変換部に出力する。
【発明の効果】
【0070】
本発明の二重モード・ディスプレイポート・コネクタによれば、双方向の差動補助信号が光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースの双方向変換部によって解消される。
【0071】
また、EDID、DPCD、及びDPCDの「リンクトレーニング」のための通信データが直流不均衡(DC unbalance)をなすが、それによって、光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースの直流均衡用コーデックによって解消される。
【0072】
さらに、二重モードによって差動補助信号またはI
2C信号が光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースのバススイッチによって解消される。
【0073】
従って、本発明の前記二重モード・ディスプレイポート・コネクタによれば、ホスト側補助インターフェースとディスプレイ側補助インターフェースとの光通信が実現される。
【0074】
それにより、EDID及びDPCDが、差動補助信号またはI
2C信号として長距離に伝送されたり、あるいはDPCDの長距離通信が行われたりする場合に生じるノイズ及び信号減衰の問題点が解消される。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下の説明及び添付された図面は、本発明による動作を理解するためのものであり、本技術分野の当業者が容易に具現することができる部分は省略される。
【0077】
また、本明細書及び図面は、本発明を制限するための目的に提供されたものではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって決められるものである。本明細書で使用された用語は、本発明を最も適切に表現するように本、発明の技術的思想に符合する意味及び概念で解釈されなければならない。
【0078】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0079】
図2は、本発明の一実施形態による二重モード・ディスプレイポート・コネクタ(dual mode display-port connector)21ないし23が使用された二重モードディスプレイポート・システムを示している。
図2において、
図1と同一の参照符号は、同一機能の対象を指す。すなわち、二重モードディスプレイポート・システムについては、
図1を参照して説明した通りであるので、本発明の一実施形態による二重モード・ディスプレイポート・コネクタ21ないし23、及びそれと係わる事項についてのみ説明する。
【0080】
図2を参照すれば、本発明の一実施形態による二重モード・ディスプレイポート・コネクタ21ないし23は、VESA(Video Electronics Standards Association)のディスプレイポート通信規定により、ホスト装置11とディスプレイ装置12とを相互連結するものであり、ホスト側補助インターフェース21a、ディスプレイ側補助インターフェース22a及びケーブル23を含む。
【0081】
ホスト側補助インターフェース21aは、ホスト側インターフェース21に含まれ、ディスプレイ側補助インターフェース22aは、ディスプレイ側インターフェース22に含まれる。
【0082】
ホスト側補助インターフェース21aは、ホスト装置11の補助(auxiliary)信号端子に接続される。ディスプレイ側補助インターフェース22aは、ディスプレイ装置12の補助信号端子に接続される。
【0083】
ホスト側補助インターフェース21aと、ディスプレイ側補助インターフェース22aとの通信モードは、ホスト装置11の構成(configuration)端子CNF、及びディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルによって決定される。
【0084】
ホスト装置11の構成端子CNF、及びディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが低い状態である場合、差動補助信号による補助通信が行われる。ホスト装置11の構成端子CNF、及びディスプレイ装置12の構成端子CNFの電圧レベルが高い状態である場合、I
2C(inter-integrated circuit)信号による補助通信が行われる。
【0085】
ケーブル23において、ホスト側補助インターフェース21aからディスプレイ側補助インターフェース22aに伝送される単一補助信号AuxhmlまたはI
2C信号SCL,SDA
Rは、本実施形態によって、光信号として光ファイバラインを介して伝送される。ディスプレイ側補助インターフェース22aからホスト側補助インターフェース21aに伝送される単一補助信号AuxmhlまたはI
2C信号SDA
Lは、本実施形態によって、光信号として光ファイバラインを介して伝送される。
【0086】
I
2C信号による補助通信が行われる場合、ホスト側補助インターフェース21aからディスプレイ側補助インターフェース22aに伝送されるI
2C信号SCL,SDA
Rは、クロック信号SCL及び直列データ信号SDARである。ディスプレイ側補助インターフェース22aからホスト側補助インターフェース21aに伝送されるI
2C信号SDA
Lは、直列データ信号SDA
Lである。
【0087】
本実施形態の場合、差動主データ信号L1+ないしL4−及び接続信号HPDは、従来の技術のように電気伝送ラインを介して伝送される。
【0088】
ホスト側補助インターフェース21a及びディスプレイ側補助インターフェース22aそれぞれについては、
図3ないし
図7(A)及び
図7(B)を参照して詳細に説明する。
【0089】
図3は、
図2の二重モード・ディスプレイポート・コネクタ21ないし23のホスト側補助インターフェース21aの内部構成を示している。
図3において、
図2と同一の参照符号は、同一機能の対象を示す。
【0090】
図2及び
図3を参照すれば、ホスト側補助インターフェース21aは、双方向変換部31、直流均衡用コーデック32、第1電光変換部33、光電変換部34、第2電光変換部35、バススイッチ36及びホスト側制御部37を含む。
【0091】
バススイッチ36には、ホスト装置11の補助データ送受信部112sの補助信号端子から、共通信号ラインが導き出されて連結される。
【0092】
ホスト側制御部37は、ホスト装置11の補助データ送受信部112sの補助信号端子のうち構成端子CNFの電圧レベルにより、バススイッチ36のスイッチング動作を制御する。
【0093】
ホスト側制御部37によって動作するバススイッチ36は、差動補助信号AUX+,AUX−またはI
2C信号SCL,SDAが印加される共通信号ラインを、差動補助信号用ラインまたはI
2C信号用ラインに連結する。
【0094】
従って、二重モードであることにより、差動補助信号AUX+,AUX−またはI
2C信号SCL,SDAが、光信号として送受信されないという難題が、バススイッチ36によって解消される。
【0095】
ホスト側補助インターフェース21aでの双方向変換部31は、バススイッチ36から、差動補助信号用ラインを介して入力される差動補助信号AUX+,AUX−を、単一補助信号Auxhmに変換し、変換結果の単一補助信号Auxhmを、直流均衡用コーデック32に出力する。
【0096】
また、双方向変換部31は、直流均衡用コーデック32からの復号化信号Auxmhを、差動補助信号AUX+,AUX−に変換し、変換結果の差動補助信号AUX+,AUX−を、差動補助信号用ラインを介して、バススイッチ36に出力する。
【0097】
従って、双方向の差動補助信号AUX+,AUX−が光信号として送受信されないという難題が、双方向変換部31によって解消される。
【0098】
ホスト側補助インターフェース21aでの直流均衡用コーデック32は、直流均衡用符号化部32c及び復号化部32dを含む。
【0099】
直流均衡用符号化部32cは、双方向変換部31からの単一補助信号Auxhmに対して直流均衡用符号化を行い、符号化結果の単一補助信号Auxhmcを、第1電光変換部33に出力する。
【0100】
復号化部32dは、光電変換部34からの符号化結果の単一補助信号Auxmhcを復号化し、復号化結果の単一補助信号Auxmhを、双方向変換部31に出力する。
【0101】
本実施形態の場合、直流均衡用符号化のために、8ビットの補助データが10ビットに符号化され、10ビットに符号化されたデータが8ビットの補助データに復号化される。
【0102】
従って、EDID(extended display identification data)、DPCD(display-port configuration data)、及びDPCDの「リンクトレーニング(link training)」のための通信データが直流不均衡(DC(direct current) unbalance)をなすが、それによって、光信号として送受信されないという難題が、直流均衡用コーデック32によって解消される。
【0103】
ホスト側補助インターフェース21aでの第1電光変換部33は、直流均衡用符号化部32cからの符号化結果の単一補助信号Auxhmc、またはバススイッチ36からのI
2Cのクロック信号SCLを、光信号AuxhmlまたはSCLに変換し、変換結果の光信号AuxhmlまたはSCLを、ケーブル23内の第1光ファイバラインを介して、ディスプレイ側補助インターフェース22aに伝送する。
【0104】
ホスト側補助インターフェース21aでの光電変換部34は、ディスプレイ側補助インターフェース122sから、ケーブル23内の第2光ファイバラインを介して入力される光信号AuxmhlまたはSDA
Lを、単一補助信号AuxmhcまたはI
2Cのクロック信号SCLに変換する。変換結果の単一補助信号Auxmhcは、復号化部32dに入力され、I
2Cのクロック信号SCLは、バススイッチ36に入力される。
【0105】
ホスト側補助インターフェース21aでの第2電光変換部35は、バススイッチ36からのI
2Cの直列データ信号SDAを光信号SDARに変換し、変換結果の光信号SDA
Rを、ケーブル23内の第3光ファイバラインを介して、ディスプレイ側補助インターフェース22aに伝送する。
【0106】
図4は、
図3の双方向変換部31の内部構成を示している。
【0107】
図2ないし
図4を参照すれば、ホスト側補助インターフェース21aでの双方向変換部31は、減算部41及び差動信号発生部42を含む。
【0108】
減算部41は、バススイッチ36の差動補助信号用ラインからの差動補助+信号AUX+から差動補助−信号AUX−が減算された結果である単一補助信号Auxhmを発する。その場合、双方向制御部43が高論理のイネーブル(enable)制御信号を発するので、減算部41のイネーブル端子ENに、高論理のイネーブル制御信号が入力され、減算部41がイネーブルされ、インバータ44から、低論理のイネーブル制御信号が、差動信号発生部42のイネーブル端子ENに入力され、差動信号発生部42がディセーブル(disable)される。
【0109】
差動信号発生部42は、復号化部32dからの単一補助信号Auxmhを、差動補助信号AUX+,AUX−に変換し、変換結果の差動補助信号AUX+,AUX−を、差動補助信号用ラインを介して、バススイッチ36に出力する。その場合、双方向制御部43が低論理のイネーブル制御信号を発するので、減算部41のイネーブル端子ENに、低論理のイネーブル制御信号が入力され、減算部41がディセーブルされ、インバータ44から高論理のイネーブル制御信号が、差動信号発生部42のイネーブル端子ENに入力され、差動信号発生部42がイネーブルされる。
【0110】
図5は、
図2の二重モード・ディスプレイポート・コネクタ21ないし23のディスプレイ側補助インターフェース22aの内部構成を示している。
図2及び
図5を参照すれば、ディスプレイ側補助インターフェース22aは、双方向変換部51、直流均衡用コーデック52、電光変換部53、第1光電変換部54、第2光電変換部55、バススイッチ56及びディスプレイ側制御部57を含む。
【0111】
バススイッチ56には、ディスプレイ装置12の補助データ送受信部122sの補助信号端子から、共通信号ラインが導き出されて連結される。
【0112】
ディスプレイ側制御部57は、ディスプレイ装置12の補助データ送受信部122sの補助信号端子のうち構成端子CNFの電圧レベルにより、バススイッチ56のスイッチング動作を制御する。
【0113】
ディスプレイ側制御部57によって動作するバススイッチ56は、差動補助信号AUX+,AUX−またはI
2C信号SCL,SDAが印加される共通信号ラインを、差動補助信号用ラインまたはI
2C信号用ラインに連結する。
【0114】
従って、二重モードによって差動補助信号AUX+,AUX−またはI
2C信号SCL,SDAが光信号として送受信されないという難題が、バススイッチ56によって解消される。
【0115】
ディスプレイ側補助インターフェース22aでの双方向変換部51は、バススイッチ56から、差動補助信号用ラインを介して入力される差動補助信号AUX+,AUX−を、単一補助信号Auxmhに変換し、変換結果の単一補助信号Auxmhを、直流均衡用コーデック52に出力する。
【0116】
また、双方向変換部51は、直流均衡用コーデック52からの復号化信号Auxhmを、差動補助信号AUX+,AUX−に変換し、変換結果の差動補助信号AUX+,AUX−を、差動補助信号用ラインを介してバススイッチ56に出力する。
【0117】
従って、双方向の差動補助信号AUX+,AUX−が光信号として送受信されないという難題が、双方向変換部51によって解消される。
【0118】
ディスプレイ側補助インターフェース22aでの直流均衡用コーデック52は、直流均衡用符号化部52c及び復号化部52dを含む。
【0119】
直流均衡用符号化部52cは、双方向変換部51からの単一補助信号Auxmhに対して直流均衡用符号化を行い、符号化結果の単一補助信号Auxmhcを電光変換部53に出力する。
【0120】
復号化部52dは、第1光電変換部54からの符号化結果の単一補助信号Auxhmcを復号化し、復号化結果の単一補助信号Auxhmを双方向変換部51に出力する。
【0121】
前述のように、本実施形態の場合、直流均衡用符号化のために8ビットの補助データが10ビットに符号化され、10ビットに符号化されたデータが8ビットの補助データに復号化される。
【0122】
従って、EDID、DPCD、及びDPCDの「リンクトレーニング」のための通信データが直流不均衡をなすが、それによって光信号として送受信されないという難題が、直流均衡用コーデック52によって解消される。
【0123】
ディスプレイ側補助インターフェース22aでの電光変換部53は、直流均衡用符号化部52cからの符号化結果の単一補助信号Auxmhc、またはバススイッチ56からのI
2Cの直列データ信号SDAを、光信号AuxmhlまたはSDA
Lに変換する。変換結果の光信号AuxmhlまたはSDA
Lは、ケーブル23内の第2光ファイバラインを介して、ホスト側補助インターフェース21aに伝送される。
【0124】
ディスプレイ側補助インターフェース22aでの第1光電変換部54は、ホスト側補助インターフェース21aから、ケーブル23内の第1光ファイバラインを介して入力される光信号AuxhmlまたはSCLを、単一補助信号AuxhmcまたはI
2Cのクロック信号SCLに変換する。変換結果の単一補助信号Auxhmcは、復号化部52dに入力され、変換結果のI
2Cのクロック信号SCLは、バススイッチ56に入力される。
【0125】
ディスプレイ側補助インターフェース22aでの第2光電変換部55は、ホスト側補助インターフェース21aから、ケーブル23内の第3光ファイバラインを介して入力される光信号SDA
Rを、I
2Cの直列データ信号SDAに変換する。変換結果の直列データ信号SDAは、バススイッチ56に入力される。
【0126】
図6は、
図5の双方向変換部51の内部構成を示している。
【0127】
図2、
図5及び
図6を参照すれば、ディスプレイ側補助インターフェース22aでの双方向変換部51は、減算部61及び差動信号発生部62を含む。
【0128】
減算部61は、バススイッチ56から差動補助信号用ラインを介して入力される差動補助+信号AUX+から、差動補助−信号AUX−が減算された結果である単一補助信号Auxmhを発する。その場合、双方向制御部63が高論理のイネーブル制御信号を発するので、減算部61のイネーブル端子ENに、高論理のイネーブル制御信号が入力され、減算部61がイネーブルされ、インバータ64から、低論理のイネーブル制御信号が差動信号発生部62のイネーブル端子ENに入力され、差動信号発生部62がディセーブルされる。
【0129】
差動信号発生部62は、復号化部52dからの単一補助信号Auxhmを、差動補助信号AUX+,AUX−に変換する。変換結果の差動補助信号AUX+,AUX−は、差動補助信号用ラインを介して、バススイッチ56に入力される。その場合、双方向制御部63が、低論理のイネーブル制御信号を発するので、減算部61のイネーブル端子ENに、低論理のイネーブル制御信号が入力され、減算部61がディセーブルされ、インバータ64から、高論理のイネーブル制御信号が差動信号発生部62のイネーブル端子ENに入力され、差動信号発生部62がイネーブルされる。
【0130】
図7(A)及び
図7(B)は、
図6における、差動補助信号AUX+,AUX−と、単一補助信号AUXmh、AUXhmとの関係を示している。
図7(A)は、差動補助信号AUX+,AUX−の波形を、
図7(B)は、単一補助信号AUXmh、AUXhmの波形を示している。
【0131】
図6、並びに
図7(A)及び
図7(B)を参照すれば、補助+信号端子と補助信号−端子とで出入力される差動補助信号AUX+,AUX−は、中間正極性電位V
CMを基準にして、低い正極性電位V
D−または正極性電位V
D+を有するが、互いに反転される。すなわち、差動補助信号AUX+,AUX−は、互いに一定電位差V
DIFFを有する。
【0132】
単一補助信号AUXmh、AUXhmの場合、差動補助信号AUX+,AUX−の中間正極性電位V
CMが接地電位である0V(ボルト)に、差動補助信号AUX+,AUX−の低い正極性電位V
D−が負極性電位に、差動補助信号AUX+,AUX−の高い正極性電位V
D+が正極性電位にそれぞれ対応する。
【0133】
そのように対応する状態で、差動補助信号AUX+,AUX−の補助信号AUX+から補助信号AUX−を減算すれば、単一補助信号AUXmhが得られる。従って、単一補助信号AUXmh、AUXhmのパルス高2V
DIFFは、差動補助信号AUX+,AUX−間の電位差V
DIFFの2倍である。
【0134】
例えば、t1からt2までの間で、論理0の信号が得られ、t2からt3までの間で、論理1の信号が得られる。
【0135】
差動信号発生部62は、前記過程を逆に遂行するということは言うまでもない。
【0136】
図8は、本発明の他の実施形態による二重モード・ディスプレイポート・コネクタ81ないし83が使用された二重モードディスプレイポート・システムを示している。
図8において、
図2と同一の参照符号は、同一機能の対象を示す。
【0137】
従って、以下では、
図2の実施形態に係わる追加的差異についてのみ説明する。
【0138】
図8を参照すれば、前記ホスト側補助インターフェース21aを含んだホスト側インターフェース81が、ホスト側主インターフェース81b及びホスト側接続信号インターフェース81cをさらに含む。
【0139】
ホスト側主インターフェース81bは、ホスト装置11の主信号L1+ないしL4−端子に接続される。
【0140】
ホスト側接続信号インターフェース81cは、ホスト装置11の接続信号HPD端子に接続される。
【0141】
それと対応し、前記ディスプレイ側補助インターフェース22aを含んだディスプレイ側インターフェース82は、ディスプレイ側主インターフェース82b及びディスプレイ側接続信号インターフェース82cをさらに含む。
【0142】
ディスプレイ側主インターフェース82bは、ディスプレイ装置12の主信号L1+ないしL4−端子に接続される。
【0143】
ディスプレイ側接続信号インターフェース82cは、ディスプレイ装置12の接続信号HPD端子に接続される。
【0144】
ここで、ホスト側主インターフェース81bからディスプレイ側主インターフェース82bに伝送される主データL1+ないしL4−が、光信号として伝送される。また、ディスプレイ側接続信号インターフェース82cからホスト側接続信号インターフェース81cに伝送される接続信号HPDが、光信号として伝送される。
【0145】
ここで、接続信号HPDは、差動信号ではない単一信号である。
【0146】
従って、ディスプレイ側接続信号インターフェース82cは、ディスプレイ装置12の接続信号端子からの接続信号HPDを光信号に変換し、変換結果の光信号を、光ファイバラインを介して、ホスト側接続信号インターフェース81cに伝送する電光変換部である。
【0147】
また、ホスト側接続信号インターフェース81cは、ディスプレイ側接続信号インターフェース82cから、光ファイバラインを介して入力される接続信号HPDを、電気信号に変換する光電変換部である。
【0148】
図9は、
図8の二重モード・ディスプレイポート・コネクタ81ないし83のホスト側主インターフェース81bの内部構成を示している。
【0149】
図8及び
図9を参照すれば、ホスト側主インターフェース81bは、4個の減算部901ないし904及び4個の電光変換部911ないし914を含む。
【0150】
4個の減算部901ないし904は、ホスト装置11の主信号端子からの差動主信号L1+ないしL4−を、それぞれの単一主信号L1ないしL4に変換する。
【0151】
すなわち、減算部901ないし904それぞれは、ホスト装置11の主+信号端子からの差動主+信号L1+,L2+,L3+,L4+から、主−信号端子からの主−信号L1−,L2−,L3−,L4−が減算された結果である単一主信号L1ないしL4を発する。
【0152】
4個の電光変換部911ないし914は、減算部901ないし904からのそれぞれの単一主信号L1ないしL4を、それぞれの光信号L1lないしL4lに変換し、変換されたそれぞれの光信号L1lないしL4lを、それぞれの光ファイバラインを介してディスプレイ側主インターフェース82bに伝送する。
【0153】
図10は、
図8の二重モード・ディスプレイポート・コネクタ81ないし83のディスプレイ側主インターフェース82bの内部構成を示している。
【0154】
図8及び
図10を参照すれば、ディスプレイ側主インターフェース82bは、4個の光電変換部1001ないし1004、及び4個の差動信号発生部1011ないし1014を含む。
【0155】
第1光電変換部1001ないし第4光電変換部1004は、ホスト側主インターフェース81bから、それぞれの光ファイバラインを介して入力されたそれぞれの光信号L1lないしL4lを、主データ信号L1ないしL4に変換する。
【0156】
第1差動信号発生部1011ないし第4差動信号発生部1014は、第1光電変換部1001ないし第4光電変換部1004それぞれからの主データ信号L1ないしL4を差動主データ信号L1+ないしL4−に変換する。
【0157】
前述のように、本実施形態の二重モード・ディスプレイポート・コネクタによれば、双方向の差動補助信号が、光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースの双方向変換部によって解消される。
【0158】
また、EDID、DPCD、及びDPCDの「リンクトレーニング」のための通信データが直流不均衡をなすが、それによって光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースの直流均衡用コーデックによって解消される。
【0159】
さらに、二重モードによって差動補助信号またはI
2C信号が光信号として送受信されないという難題が、ホスト側補助インターフェースまたはディスプレイ側補助インターフェースのバススイッチによって解消される。
【0160】
従って、本実施形態の二重モード・ディスプレイポート・コネクタによれば、ホスト側補助インターフェースと、ディスプレイ側補助インターフェースとの間で光通信が実現される。
【0161】
それにより、EDID及びDPCDが、差動補助信号またはI
2C信号として長距離に伝送さたり、あるいはDPCDの長距離通信が行われたりする場合に生じるノイズ及び信号減衰の問題点が解消される。
【0162】
以上、本発明について望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に本発明を具現することができるということを理解するであろう。従って、以上で開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、特許請求の範囲によって請求された発明、及び請求された発明と均等な発明は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならない。