(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートするマルチモードアクセスポイントのためのアクセスを制御するための装置であって、前記装置は、
メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とが前記マルチモードアクセスポイントと通信していると判断することと、
前記判断の結果として、前記メンバーアクセス端末と前記非メンバーアクセス端末とに前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振ることと
を行うように構成された処理システムを含み、前記メンバーアクセス端末は、前記第1のタイプの無線アクセス技術および前記第2のタイプの無線アクセス技術へのアクセスが許可されるとともに、前記非メンバーアクセス端末は、前記第2のタイプの無線アクセス技術のみへのアクセスが許可される、装置。
前記処理システムが、前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送信される前記第1のタイプの無線アクセス技術のための過負荷インジケータを生成するようにさらに構成された、請求項1に記載の装置。
前記処理システムが、前記第1のタイプの無線アクセス技術および/または前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成するようにさらに構成され、
前記メッセージは、前記マルチモードアクセスポイントが前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示す、
請求項1に記載の装置。
前記マルチモードアクセスポイントが、共通の装置内に配備されるかまたは互いの2メートル以内に位置する別個の装置内に配備された、コロケートされた第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを含む、請求項1に記載の装置。
前記マルチモードアクセスポイントが、物理的に統合されていない前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とのための無線アクセス技術構成要素を含む、請求項1に記載の装置。
第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートするマルチモードアクセスポイントのためのアクセスを制御するための方法であって、前記方法は、
メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とが前記マルチモードアクセスポイントと通信していると判断するステップと、
前記判断の結果として、前記メンバーアクセス端末と前記非メンバーアクセス端末とに前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振るステップと
を含み、前記メンバーアクセス端末は、前記第1のタイプの無線アクセス技術および前記第2のタイプの無線アクセス技術へのアクセスが許可されるとともに、前記非メンバーアクセス端末は、前記第2のタイプの無線アクセス技術のみへのアクセスが許可される、方法。
前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送信される前記第1のタイプの無線アクセス技術のための過負荷インジケータを生成するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記第1のタイプの無線アクセス技術および/または前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成するステップであって、前記メッセージは、前記マルチモードアクセスポイントが前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示す、生成するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記マルチモードアクセスポイントが、共通の装置内に配備されるかまたは互いの2メートル以内に位置する別個の装置内に配備された、コロケートされた第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを含む、請求項13に記載の方法。
前記マルチモードアクセスポイントが、物理的に統合されていない前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とのための無線アクセス技術構成要素を含む、請求項13に記載の方法。
第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートするマルチモードアクセスポイントのためのアクセスを制御するための装置であって、前記装置は、
メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とが前記マルチモードアクセスポイントと通信していると判断するための手段と、
前記判断の結果として、前記メンバーアクセス端末と前記非メンバーアクセス端末とに前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振るための手段と
を含み、前記メンバーアクセス端末は、前記第1のタイプの無線アクセス技術および前記第2のタイプの無線アクセス技術へのアクセスが許可されるとともに、前記非メンバーアクセス端末は、前記第2のタイプの無線アクセス技術のみへのアクセスが許可される、装置。
前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送信される前記第1のタイプの無線アクセス技術のための過負荷インジケータを生成するための手段をさらに含む、請求項25に記載の装置。
前記第1のタイプの無線アクセス技術および/または前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成するための手段であって、前記メッセージは、前記マルチモードアクセスポイントが前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示す、生成するための手段をさらに含む、請求項25に記載の装置。
前記マルチモードアクセスポイントが、共通の装置内に配備されるかまたは互いの2メートル以内に位置する別個の装置内に配備された、コロケートされた第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを含む、請求項25に記載の装置。
前記マルチモードアクセスポイントが、物理的に統合されていない前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とのための無線アクセス技術構成要素を含む、請求項25に記載の装置。
第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートするマルチモードアクセスポイントのためのアクセスを制御するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、
メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とが前記マルチモードアクセスポイントと通信していると判断することと、
前記判断の結果として、前記メンバーアクセス端末と前記非メンバーアクセス端末とに前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振ることと
をコンピュータに行わせるためのコードを含み、前記メンバーアクセス端末は、前記第1のタイプの無線アクセス技術および前記第2のタイプの無線アクセス技術へのアクセスが許可されるとともに、前記非メンバーアクセス端末は、前記第2のタイプの無線アクセス技術のみへのアクセスが許可される、コンピュータプログラム。
前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送信される前記第1のタイプの無線アクセス技術のための過負荷インジケータを生成することを前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに含む、請求項37に記載のコンピュータプログラム。
前記第1のタイプの無線アクセス技術および/または前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成することを前記コンピュータに行わせるためのコードをさらに含み、
前記メッセージは、前記マルチモードアクセスポイントが前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示す、
請求項37に記載のコンピュータプログラム。
前記マルチモードアクセスポイントが、共通の装置内に配備されるかまたは互いの2メートル以内に位置する別個の装置内に配備された、コロケートされた第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを含む、請求項37に記載のコンピュータプログラム。
前記ポイントツーポイント通信が、プロセス間通信、ローカルエリアネットワークサブネット通信、またはローカルバス通信を含む、請求項46に記載のコンピュータプログラム。
前記マルチモードアクセスポイントが、物理的に統合されていない前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とのための無線アクセス技術構成要素を含む、請求項37に記載のコンピュータプログラム。
第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートするマルチモードアクセスポイントのためのアクセスを制御するための方法であって、前記方法は、
前記第2のタイプの無線アクセス技術を介して送信される前記第1のタイプの無線アクセス技術のための過負荷インジケータを生成するステップと、
メンバーアクセス端末と他のアクセス端末とが前記マルチモードアクセスポイントと通信していると判断するステップと、
前記判断の結果として、前記メンバーアクセス端末と前記他のアクセス端末とに前記第1のタイプの無線アクセス技術と前記第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを許可するステップと
を含む、方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
慣例に従って、図面に示す様々な特徴は一定の縮尺で描かれていないことがある。したがって、様々な特徴の寸法は、明快のために恣意的に拡大または縮小されていることがある。さらに、図面のいくつかは、明快のために簡略化されることがある。したがって、図面は、所与の装置(たとえば、デバイス)または方法の構成要素のすべてを示すとは限らない。最後に、本明細書および図の全体にわたって、同様の特徴を示すために同様の参照番号が使用され得る。
【0019】
本開示の様々な態様について以下で説明する。本明細書の教示は多種多様な形態で具現化され得ること、および本明細書で開示する任意の特定の構造、機能、またはそれらの両方は代表的なものにすぎないことは明白であろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示する態様は他の任意の態様から独立して実装され得ること、およびこれらの態様のうちの2つ以上は様々な方法で組み合わされ得ることを、当業者は諒解されよう。たとえば、本明細書に記載した任意の数の態様を使用して、装置が実装されるかまたは方法が実施され得る。さらに、本明細書に記載した態様のうちの1つまたは複数に加えて、またはそれら以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して、そのような装置が実装されるかまたはそのような方法が実施され得る。さらに、1つの態様は1つの請求項の少なくとも1つの要素を含み得る。
【0020】
図1に、例示的な通信システム100(たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク)のいくつかのノードを示す。説明のために、本開示の様々な態様について、1つまたは複数のアクセス端末、アクセスポイント、および互いに通信するネットワークエンティティのコンテキストにおいて説明する。ただし、本明細書の教示は、他の用語を使用して参照される他のタイプの装置または他の同様の装置に適用可能であり得ることを諒解されたい。たとえば、様々な実装形態において、アクセスポイントは、基地局、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、マクロセル、フェムトセルなどとして言及または実装され得、アクセス端末は、ユーザ機器(UE)、モバイルなどとして言及または実装され得る。
【0021】
システム100中のアクセスポイントは、システム100のカバレージエリア内に設置されるかまたはそれ全体にわたってローミングし得る1つまたは複数のワイヤレス端末(たとえば、アクセス端末102、104、および106)に1つまたは複数のサービスへのアクセス(たとえば、ネットワーク接続性)を与える。たとえば、様々な時点において、アクセス端末102は、アクセスポイント108、アクセスポイント110、アクセスポイント112、またはシステム100中の何らかのアクセスポイント(図示せず)に接続し得る。同様に、様々な時点において、アクセス端末104および/またはアクセス端末106は、これらのアクセスポイントのうちの1つに接続し得る。
【0022】
システム100のアクセスポイントは、同じまたは異なる無線アクセス技術(RAT: radio access technology)を採用し得る。たとえば、アクセスポイント110および112は異なるRATをサポートし得る。対照的に、アクセスポイント108は、アクセスポイント110によってサポートされるRATと、アクセスポイント112によってサポートされるRATとをサポートし得る。
【0023】
ライン134および136によって簡略的に表されているように、アクセスポイントの各々は、ワイドエリアネットワーク(WAN)接続性を可能にするために、互いを含めて(便宜上、ネットワークエンティティ114によって表されている)1つまたは複数のネットワークエンティティと様々な通信リンクを介して通信し得る。一般に、そのようなWANリンクは、バックホールリンク、または単にバックホールと呼ばれる。
【0024】
ネットワークエンティティは、たとえば、1つまたは複数の無線および/またはコアネットワークエンティティなど、様々な形態を取り得る。したがって、様々な実装形態において、ネットワークエンティティは、(たとえば、運用、アドミニストレーション、管理、およびプロビジョニングエンティティを介した)ネットワーク管理、呼制御、セッション管理、モビリティ管理、ゲートウェイ機能、インターワーキング機能、無線リソース管理、または何らかの他の好適なネットワーク機能のうちの少なくとも1つなどの機能を表し得る。また、これらのネットワークエンティティのうちの2つ以上がコロケートされ得、および/またはこれらのネットワークエンティティのうちの2つ以上がネットワーク全体にわたって分散され得る。他のネットワークエンティティと通信するために所与のネットワークエンティティによって様々な通信技術が採用され得る(たとえば、RAT内および/またはRAT間)。さらに、ネットワークエンティティは、部分回線交換ネットワーク、パケット交換ネットワーク、または何らかの他の好適なワイヤレス通信ネットワークを含み得る。
【0025】
システム100中のアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント108)のいくつかは、低電力アクセスポイントを含み得る。低電力アクセスポイントは、所与のカバレージエリア中の任意のマクロアクセスポイントの最大送信電力よりも(たとえば、1桁だけ)小さい最大送信電力を有することになる。いくつかの実施形態では、フェムトセルなどの低電力アクセスポイントは20dBm以下の最大送信電力を有し得る。いくつかの実施形態では、ピコセルなどの低電力アクセスポイントは24dBm以下の最大送信電力を有し得る。対照的に、マクロセルは43dBmの最大送信電力を有し得る。ただし、これらまたは他のタイプの低電力アクセスポイントは、他の実施形態ではより高いまたはより低い最大送信電力を有し得ることを諒解されたい。便宜上、以下の説明では低電力アクセスポイントをフェムトセルまたはフェムトアクセスポイントと呼ぶことがある。したがって、本明細書のフェムトセルまたはフェムトアクセスポイントに関係するどの説明も、概して、低電力アクセスポイントまたは他のタイプのアクセスポイントに等しく適用可能であり得ることを諒解されたい。
【0026】
上述のように、アクセスポイント108はマルチモード通信をサポートする。この目的で、アクセスポイント108は、異なるタイプの無線アクセス技術(RAT)を採用する異なるワイヤレスアクセスモードをサポートするいくつかのワイヤレスアクセス構成要素を含む。詳細には、ワイヤレスアクセス構成要素116が第1のタイプのRAT(たとえば、WWAN技術)をサポートし、ワイヤレスアクセス構成要素118が第2のタイプのRAT(たとえば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)技術)をサポートし、(ワイヤレスアクセス構成要素120によって表される)他のワイヤレスアクセス構成要素が最高「N」個の他のタイプの無線アクセス技術をサポートする。Wi-Fi技術がWLAN技術の典型的な例である。本明細書で使用するWi-Fi技術という用語は、1つまたは複数のIEEE802.11仕様に基づく技術を指す。さらに、WWAN技術という用語は、大きい地理的エリア(たとえば、いくつかの方形都市ブロックまたはそれ以上)にわたってサービスを提供する技術を指す。(たとえば、UMTS、LTE、cdma2000、GSM(登録商標)などに基づく)セルラー2G/3G/4G技術がWWAN技術の典型的な例である。
【0027】
システム100中のアクセス端末は、これらのRATのうちの1つまたは複数を介して通信するように構成される。ここで、いくつかのアクセス端末は単一の通信モード(たとえば、WWANのみ)をサポートし得るが、他のアクセス端末はマルチモード通信をサポートする。たとえば、アクセス端末102は、異なるRATを採用する異なるワイヤレスアクセスモードをサポートするいくつかのワイヤレスアクセス構成要素を含む。この例では、ワイヤレスアクセス構成要素122が第1のタイプのRAT(たとえば、WWAN技術)をサポートし、ワイヤレスアクセス構成要素124が第2のタイプのRAT(たとえば、Wi-Fi技術)をサポートする。アクセス端末102はまた、指定された1つまたは複数の基準に基づいてアクセスポイントと通信するために無線アクセス技術のうちの1つを選択するアクセス制御構成要素126を含む。たとえば、上記で説明したように、Wi-Fiサービスが検出されたときはいつでもWi-Fiが選択され得る。
【0028】
本明細書の教示によれば、アクセスポイント108は、異なるRATのための協調アクセス制御を行うアクセス制御構成要素128を含む。たとえば、アクセス制御構成要素128は、どのアクセス端末が所与のRATにアクセスすることを可能にされているかを判断し得、および/または所与のRAT上で所与のアクセス端末に提供されるべきサービスのタイプを判断し得る。
【0029】
いくつかの態様では、所与のRATへのアクセスは、アクセスを要求しているアクセス端末が、そのRATをサポートするアクセスポイントに関連するグループのメンバーであるかどうかに基づく。たとえば、あるアクセスポイントが1つまたは複数の限定加入者グループ(CSG: closed subscriber group)に関連し得る。さらに、所与のCSGに1つまたは複数のアクセス端末が関連し得る(たとえば、そのCSGのメンバーに指定され得る)。
【0030】
したがって、いくつかの態様では、メンバーグループ(たとえば、CSG)が、1つまたは複数のアクセスポイント(またはセル)の指定セットにおいていくつかのアクセス許可を有するユーザアクセス端末の有限セットを定義する。そのようなアクセスをサポートするために、アクセスポイント108は、メンバーアクセス端末(たとえば、アクセスポイント108に関連するCSGのメンバーであるアクセス端末)を識別するアクセス制御リスト132へのアクセスを維持するかまたは場合によっては有する。さらに、いくつかの実装形態では、アクセス端末102は、アクセス端末102のためのメンバーグループおよび/または特定のメンバーアクセスポイントを識別するアクセス制御リスト(たとえば、いわゆるホワイトリスト)を維持する。
【0031】
この目的で、アクセスポイントは、様々なタイプのアクセスモードをサポートするように構成され得る。たとえば、オープンアクセスモードでは、アクセスポイントは、任意のアクセス端末が、そのアクセスポイントを介して任意のタイプのサービスを取得することを可能にし得る。対照的に、制限付き(または限定)アクセスモードでは、アクセスポイントは、許可されたアクセス端末のみが、そのアクセスポイントを介してサービスを取得することを可能にし得る。たとえば、アクセスポイントは、ある加入者グループ(たとえば、関連するCSG)に属するアクセス端末(たとえば、いわゆるホームアクセス端末)のみが、そのアクセスポイントを介してサービスを取得することを可能にし得る。
【0032】
さらに、ハイブリッドアクセスモードでは、外来アクセス端末(たとえば、非ホームアクセス端末、非CSGアクセス端末)は、いくつかの条件の下のみでアクセスポイントを介してアクセスを取得することを可能にされ得る。たとえば、フェムトセルのCSGに属しないマクロアクセス端末は、フェムトセルがホームアクセス端末を現在サービスしていない場合、フェムトセルのみにアクセスすることを可能にされ得る。別の例として、ハイブリッドアクセスモードで動作しているセル(たとえば、3GPPハイブリッドセル)は、非メンバーアクセス端末と比較して異なるサービス品質(QoS)をメンバーアクセス端末に提供し得る。同様に、CSGメンバーに対するCSG確立されていない通信の影響を最小限に抑えるために、ワイヤレスネットワークは、非CSGメンバーのために確立されたパケット交換通信のデータレートの低減を可能にし得る。
【0033】
本明細書の教示によれば、マルチモードワイヤレスシステムにおいてメンバーアクセス端末(たとえば、アクセス端末106)のユーザエクスペリエンスを損なうことなしに非メンバーアクセス端末(たとえば、アクセス端末104)のユーザエクスペリエンスを向上させるために、協調アクセス制御が有利に採用される。いくつかの実装形態では、非メンバーのためのサービスを増強するために代替RATが使用される。ここで、代替RATがメンバーサービスにとって必要でない場合、代替RATは非メンバーに割り振られ得る。具体的な例として、非メンバーアクセス端末のQoSを改善するためにこれらの非メンバーをWi-Fi(たとえば、アウトオブバンド)リンクで補完することによって統合WWANおよびWi-Fiアクセスモードのための協調アクセス制御方式が実装され得る。
【0034】
いくつかの実装形態では、協調アクセス制御は、定義された優先順位に従ってメンバーと非メンバーとのQoSが満たされるように、異なるRATへのアクセスを制御することを伴う。たとえば、メンバーアクセス端末は、所与のRAT上で、非メンバーアクセス端末よりも高いQoS(たとえば、より高いデータレート、より高いスループット、より低いレイテンシなど)を割り振られ得る。
【0035】
Wi-Fiサービスを提供し、3Gおよび/または4Gセルラーサービス(以下3G/4Gと呼ぶ)を提供するシステムにおいて採用され得るアクセスポリシーのいくつかの例について以下で説明する。第1のポリシーでは、メンバーアクセス端末は3G/4G上のみでアクセスを割り振られ、非メンバーアクセス端末はWi-Fi上のみでアクセスを割り振られる。たとえば、メンバーアクセス端末のために3G/4G上のパケット交換通信が予約され得る。第2のポリシーでは、メンバーアクセス端末は3G/4GさらにWi-Fi上でアクセスを割り振られるが、非メンバーアクセス端末はWi-Fi上のみでアクセスを割り振られる。第3のポリシーでは、メンバーアクセス端末は3G/4GさらにWi-Fi上でアクセスを割り振られるが、非メンバーアクセス端末は、データレートが低減された3G/4G上のみでアクセスを割り振られる。第4のポリシーでは、メンバーアクセス端末は、3G/4Gと、また優先順位がより高いWi-Fiとの上でアクセスを割り振られるが、非メンバーアクセス端末は、データレートが低減された3G/4Gと、優先順位が低減されたWi-Fiとの上でアクセスを割り振られる。
【0036】
RATアクセスが与えられる方法は、いくつかの態様では、RATおよび/またはバックホールのうちの1つまたは複数に関連するトラフィック状態に基づき得る。この目的で、トラフィック状態構成要素130が、そのようなトラフィック状態を示す情報を判断し、維持し得る。特に、トラフィック状態構成要素130は、ワイヤレス通信を介して(たとえば、システム100のアクセス端末および/またはアクセスポイントによって送信された信号に基づいて)、および/またはバックホール通信(たとえば、バックホールリンク134上の通信)に基づいてトラフィック情報を収集し得る。
【0037】
異なるトラフィック状態の下で採用され得る異なるポリシーのいくつかの例について以下で説明する。1つのシナリオでは、WWANリンクが重度に利用されていることをWWANトラフィック状態が示す場合、メンバーにできる限り最良のWWANサービスを提供するために第1のポリシーが採用され得る。メンバーが概してデュアルモードアクセス端末を使用しない場合は特にそのようなポリシーが必要とされ得る。逆に、メンバーが概してデュアルモードアクセス端末を使用し、WWANリンクが重度に利用されていることをWWANトラフィック状態が示す場合、第2のポリシーが採用され得る。別のシナリオでは、Wi-Fiリンクが重度に利用されていることをWi-Fiトラフィック状態が示す場合、メンバーにできる限り最良のWi-Fiサービスを提供するために第3のポリシーが採用され得る。さらに別のシナリオでは、WWANリンクとWi-Fiリンクとが重度に利用されていないことをWWANトラフィック状態とWi-Fiトラフィック状態とが示す場合、非メンバーにロバストなサービスを依然として提供しながら、メンバーにできる限り最良のサービスを提供するために第4のポリシーが採用され得る。
【0038】
バックホールトラフィック状態に関して、システムのバックホールリンクがネットワーク性能におけるボトルネックでない限り、非メンバーのQoSが改善され得る。ここで、バックホールがボトルネックである場合、Wi-Fiリンク上で非メンバーのQoSの改善を試みた場合はメンバーのためのサービスが劣化され得ることを諒解されたい。したがって、いくつかの態様では、アクセス制御決定がバックホール上のトラフィック状態に基づき得る。
【0039】
上記で説明したポリシー(または本明細書の教示に従って実装される他のポリシー)は静的または動的に採用され得る。前者の場合の一例として、配備時に、アクセスポイントは、所与のポリシーを実施するように構成され得る。後者の場合の一例として、アクセスポイントは、トラフィック状態または何らかの他のファクタ(または複数のファクタ)の変化の結果として異なるポリシーに切り替わり得る。
【0040】
上記の例は説明のために与えたものであり、他の実装形態では本明細書の教示に従って他の構成が採用され得ることを諒解されたい。たとえば、マルチモードアクセスポイントは他のタイプのRAT(たとえば、FlashLinQ、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)など)をサポートし得る。マルチモードアクセスポイントは3つ以上のRATのためのアクセスを管理し得る。さらに、様々なシナリオでは、本明細書の教示に従って、本明細書で説明するもの以外のポリシー選択基準が採用され得る。マルチモードアクセスポイントは3つ以上のタイプのユーザのためのアクセスを管理し得る。たとえば、異なる種別のメンバーは、異なる種別に関連する異なるアクセス優先順位で定義され得る。
【0041】
マルチモードアクセスポイントは、異なる実装形態において異なる形態を取り得る。いくつかの実装形態では、マルチモードアクセスポイントは単一のデバイスを含む。たとえば、アクセスポイント108は、WWANサービス(たとえば、セルラーサービス)と、少なくとも1つの他のタイプのワイヤレスサービス(たとえば、Wi-Fiサービス)とを提供するフェムトセルを含み得る。他の実装形態では、マルチモードアクセスポイントは、それの各々が異なるタイプのRATをサポートし得る、複数のコロケートされたデバイスを含む。たとえば、1つのデバイスはWWANサービスを提供し得るが、少なくとも1つの他のデバイスは少なくとも1つの他のタイプのワイヤレスサービスを提供する。本明細書の教示に一致する他の実施形態では、異なる組合せのワイヤレスサービスおよび/または異なる数のデバイスが採用され得ることを諒解されたい。
【0042】
マルチモードアクセスポイントが、コロケートされたデバイスを含む場合、様々なデバイスが(たとえば、デバイスのうちの少なくとも1つのカバレージに関して重複する)同等のカバレージエリアを提供することが望ましいことがある。このようにして、アクセス端末があるRATから別のRATに切り替えられ得ることが保証され得る。この目的で、コロケートされたデバイスは、いくつかの実装形態では互いの約2メートル以内に配置される。
【0043】
コロケートされたデバイスは、ポイントツーポイント通信を介して互いに通信し得る。たとえば、ポイントツーポイント通信は、プロセス間通信、ローカルエリアネットワークサブネット通信、またはローカルバス(たとえば、USB)通信を含み得る。
【0044】
図1の複雑さを低減するために、上記で説明した構成要素は、アクセス端末102とアクセスポイント108とについてのみ示してある。ただし、システム100中の他のエンティティ(たとえば、アクセス端末104および106および/またはアクセスポイント110および112)が1つまたは複数の同様の構成要素を含み得ることを諒解されたい。
【0045】
次に、本明細書の教示に従って採用され得る例示的な動作について、
図2〜
図4のフローチャートと併せてより詳細に説明する。便宜上、
図2〜
図4の動作(あるいは本明細書で説明または教示する他の動作)について、特定の構成要素(たとえば、
図1、
図5、
図6などの構成要素)によって実行されるものとして説明することがある。ただし、これらの動作は、他のタイプの構成要素によって実行され得、異なる数の構成要素を使用して実行され得ることを諒解されたい。また、本明細書で説明する動作のうちの1つまたは複数は、所与の実装形態では採用されないことがあることを諒解されたい。
【0046】
最初に
図2を参照すると、このフローチャートは、本明細書の教示に基づく一実装形態において採用され得る動作の概観を示している。特に、これらの動作は、マルチモード動作のためにマルチモードアクセスポイントを構成することと、そのようなアクセスポイントにアクセスするようにアクセス端末を構成することと、協調マルチRATアクセス制御を実行することとに関係する。
【0047】
ブロック202によって表されるように、メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とに複数の無線アクセス技術へのアクセスを与えるようにマルチモードアクセスポイントが構成される。一般に、これらの構成動作のうちのいくつかはアクセスポイントの配備時に実行されるが、他の構成動作は以後のアクセスポイント動作中に(たとえば、アクセス端末がアクセスポイントと通信するときに)実行される。
【0048】
いくつかの実装形態では、ブロック202の動作は、アクセスポイントをメンバーグループに関連付けることを伴う。たとえば、アクセスポイントのユーザが、アクセスポイントを1つまたは複数のCSGに関連付けるためにアクセスポイントをネットワークに登録し得る。一般に、これは、アクセスポイントをCSGに加入させる(たとえば、CSGのメンバーにさせる)ために事業者のネットワークの適切な管理エンティティと通信することを伴う。
【0049】
グループとのメンバーシップを確立することに関連して、アクセスポイントは、場合によってはアクセス制御リストを維持することになる。たとえば、CSGに加入するときに、ネットワークは、アクセスポイントに現在のCSGメンバーアクセス端末のリストを送り得る。別の例として、アクセスポイントは、その後、追加のメンバーアクセス端末がそのアクセスポイントと通信する(たとえば、そのアクセスポイントに登録する)とき、それらのアクセス端末について知り得る。
【0050】
アクセスポイントはまた、経時的にメンバーアクセス端末および/または非メンバーアクセス端末の様々な能力を知り得る。たとえば、ある時点において、マルチモードアクセス端末は、マルチモードアクセスポイントのカバレージエリアに入り、(たとえば、セルラーチャネル上で)アクセスポイントとの通信を開始し得る。この時点で、アクセスポイントおよびアクセス端末は互いの能力を知り得る。したがって、各デバイスは、他方のデバイスのマルチモード特性および他の特性を検出することになる。
【0051】
さらに、アクセスポイントは、経時的にメンバーアクセス端末および/または非メンバーアクセス端末の様々な関係を知り得る。たとえば、アクセスポイントは、アクセス端末上のアプリケーションとインターフェースすることによってまたは何らかの他の方法で(たとえば、経時的に収集されるネットワーク情報に基づいて)この情報を知ることによって、アクセス端末のIEEE802メディアアクセス制御(MAC)識別子(ID)と、アクセス端末の国際モバイル加入者識別情報(IMSI)、モバイル加入者統合サービスデジタルネットワーク(MSISDN)、国際モバイル機器識別情報(IMEI)、または電子シリアル番号(ESN)との間の関係を知り得る。たとえば、アクセス端末がアクセスポイントに登録したとき、アクセスポイントは、Wi-Fiアクセスモードのために使用されることになるIPアドレスとともにアクセス端末のMAC IDを収集し得る。したがって、いくつかの態様では、ブロック202の動作は、異なるタイプのRATについての構成情報を関連付ける(たとえば、整合させる)ことを伴う。したがって、アクセスポイントの複数のRAT構成要素(たとえば、フェムトセルおよびWi-Fiアクセスポイント)を構成するために、個別の動作ではなく単一の動作が使用され得る。
【0052】
いくつかの実装形態では、アクセスポイントはWi-Fiアクセスモードでティアードサービスをサポートする。たとえば、マルチモードアクセスポイントのWi-Fiアクセスポイント構成要素が、複数のサービスセット識別子(SSID)を広告し、(たとえば、ホームユーザまたはオーナー用の)いくつかのSSID上で(たとえば、ユーザのゲストまたは子用の)他のSSIDよりも良いサービスを提供し得る。アクセス制御リスト中のメンバーのために予約されたSSIDは、広告されないかまたは認証を必要とすることがある。そのような認証は、たとえば、Wi-Fi保護アクセス(WPA)または拡張認証プロトコル加入者識別情報モジュール(EAP-SIM)を使用して行われ得る。逆に、非メンバーアクセスのためのSSIDはオープンであり得る。
【0053】
一般に、所与の構成が、異なるアクセスモード(たとえば、フェムトセルアクセスモードとWi-Fiアクセスモードの両方)について一貫して動作することが望まれる。たとえば、MAC識別情報制限またはポリシーが、フェムトセルACLと一致するように構成され得る。したがって、Wi-Fiサービスについて所与の方法で制限された特定のアクセス端末は、セルラーサービスについて同様に制限され得る。同様の制限またはポリシーが、MACアドレスフィルタ処理およびフェムトセルACLのために採用され得る。すなわち、アクセスポイントのACLはまた、リストされたアクセス端末のMACアドレス情報を含み得る。アクセスポイントは、したがって、アクセスポイントが、ACLを使用して、アクセス端末によって与えられる対応する識別子(たとえば、IMSIなど)に基づいてセルラーアクセスが制限されるべきアクセス端末を識別するのと同様の方法で、ACLを使用して、(たとえば、アクセス端末がアクセスポイントに登録することを試みたときに)アクセス端末によって与えられるMACアドレスに基づいてWi-Fiアクセスが制限されるべきアクセス端末を識別し得る。別の例として、フェムトセルACL中の非メンバーに関連するMAC IDについてユーザデータレートが抑えられ得る。したがって、非メンバーは、Wi-Fiサービスとセルラーサービスの両方について一貫した方法で抑えられ得る。
【0054】
ブロック204によって表されるように、いくつかの実装形態では、アクセスポイントはそれのマルチモード能力を広告する。たとえば、アクセスポイントは、サポートされているバージョン(たとえば、802.11b、802.11g、802.11nなど)、動作のチャネル、およびより容易なWi-Fi検出のためのMIMOサポートなどを含む、Wi-Fiの詳細を伝達し得る。
【0055】
アクセスポイントは、アクセスポイントによってサポートされるRATのうちの1つまたは複数を介してメッセージをブロードキャストすることによってこれらの能力を広告し得る。いくつかの実装形態(たとえば、UMTSベースのシステム)では、アクセスポイントはマスタ情報ブロック(MIB: master information block)中のWWANシグナリングを介してそれの能力を広告する。いくつかの実装形態(たとえば、LTEベースのシステム)では、アクセスポイントは加入者情報ブロック(SIB: subscriber information block)中のWWANシグナリングを介してそれの能力を広告する。
【0056】
ブロック206によって表されるように、いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、(たとえば、当該RATおよび/または別のRAT上で送信されるRATの過負荷インジケータを生成することによって)RATを介して過負荷状態を広告する。たとえば、Wi-Fiは非ライセンス無線スペクトル中で動作するので、Wi-Fi通信はホーム内干渉物ならびに近傍干渉物に左右される。しかしながら、アクセスポイントは、スループット、干渉、アクティブデバイスの数、バックホール利用などを含む、様々なWi-Fi関係のファクタを認識可能であり得る。したがって、本明細書の教示によれば、Wi-Fiにアクセスしているデバイスの干渉および/または数の多さによりWi-Fiアクセスモードが輻輳しているとアクセスポイントが判断した場合(ならびにバックホールがネットワークボトルネックでない場合)、アクセスポイントは、(たとえば、WWANブロードキャストメッセージを介して)Wi-Fi過負荷インジケータを広告し得る。これなどの干渉の期間中に、ハイブリッドセルは、非メンバーアクセス端末に対する追加のWi-Fi QoS特権を取り消し得る。逆に、過負荷状態が存在しないとき、アクセスポイントは、Wi-Fi過負荷インジケータを広告するのを停止し、非メンバーアクセス端末に追加のWi-Fi QoS特権をプロビジョニングすることを開始し得る。
【0057】
ブロック208によって表されるように、少なくとも1つのアクセス端末が、マルチモードアクセスポイントにアクセスするように構成される。一般に、これらの構成動作のうちのいくつかはアクセス端末の配備時に実行されるが、他の構成動作は以後のアクセス端末動作中に(たとえば、アクセス端末がアクセスポイントと通信するときに)実行される。本明細書で説明する構成動作を可能にするために、各アクセス端末は、アプリケーションと、ネットワーク中のアクセスポイントまたはプロビジョニングサーバとの間の通信を確立するために適切なアプリケーションおよび機能を実装する。たとえば、アプリケーションは、アクセス端末が、マルチRATアクセス割振りをサポートするマルチモードアクセスポイントと通信しているか、何らかの他のタイプのアクセスポイントと通信しているかを判断し得る。たとえば、アプリケーションは、本明細書で説明するアクセス端末によって受信されたブロードキャストメッセージに基づいて、アクセス端末における複数のRATからの信号の検出に基づいて、または何らかの他の情報に基づいてこの判断を行い得る。マルチモードアクセスポイントが示された場合、アプリケーションは、マルチRATアクセス割振りを呼び出すためにマルチモードアクセスポイントまたはプロビジョニングサーバとネゴシエートし得る。
【0058】
いくつかの実装形態では、ブロック208の動作は、アクセス端末を特定のメンバーグループに関連付けることを伴う。たとえば、アクセス端末のユーザが、アクセスポイントに関連する1つまたは複数のCSGにアクセス端末を所属させるためにアクセス端末をネットワークに登録し得る。一般に、これは、アクセス端末をCSGに加入させる(たとえば、CSGのメンバーにさせる)ために事業者のネットワークの適切な管理エンティティと通信することを伴う。
【0059】
グループとのメンバーシップを確立することに関連して、アクセス端末は、アクセス可能なグループのリスト(たとえば、可能にされたCSGのホワイトリスト)を維持し得る。たとえば、CSGに加入するときに、ネットワークは、アクセス端末に現在のCSGメンバーアクセスポイントのリストを送り得る。別の例として、アクセス端末は、その後、アクセス端末が追加のメンバーアクセスポイントと通信する(たとえば、それらのアクセスポイントに登録する)とき、それらのアクセスポイントについて知り得る。
【0060】
より合理的なアクセス端末アクセス制御構成を提供するために、アクセス制御リスト(たとえば、フェムトセルアクセス制御リスト)にアクセス端末を追加する行為により、所与のRAT上で通信するためにアクセス端末が適切な情報で自動的に構成されることになり得る。たとえば、アクセス端末を所与のフェムトセルのアクセス制御リスト(ACL: access control list)に追加すると、アクセス端末は、そのフェムトセルを介してWi-Fiにアクセスするために使用されるべきWi-Fiサービスセット識別子(SSID)およびセキュリティキーで自動的に構成され得る。
【0061】
アクセス端末はまた、経時的にアクセスポイントの様々な能力を知り得る。上記で説明したように、アクセス端末は、マルチモードアクセスポイントのカバレージエリアに入り、(たとえば、セルラーチャネル上で)アクセスポイントとの通信を開始し、そのときアクセスポイントの能力を知り得る。
【0062】
たとえば、アクセスポイントがローカルインターネットプロトコルアクセス(LIPA: local Internet Protocol access)をサポートすると判断すると、アクセス端末は、アクセスポイントに接続されたときにそのようなアクセスを使用するように構成され得る。レガシーアクセス端末(たとえば、ハンドセット)は、アクセスポイント名(APN)を手動で構成し、次いで、適切なときにアクセスを可能にすることによってLIPAをサポートし得る。別のシナリオでは、アプリケーションは、ユーザがフェムトセルシステム上で接続されたときにLIPAをサポートし得る。この場合、アプリケーションは、アクセスポイントが、(たとえば、所与のCSGに関連する)フェムトセルであるかどうかを判断するために、アクセス端末がそれに接続されたアクセスポイントのセル識別子(セルID)を検査し得る。アクセスポイントがフェムトセルである場合、アクセス端末は、そのフェムトセルを介したLIPAのために構成され得る。
【0063】
いくつかの実装形態では、アクセス端末は、1つまたは複数のファクタに基づいてそれがアクセスを開始する方法を適応させる。たとえば、アクセス端末は、アクセス端末がWi-Fiカバレージ内にあると判断するまで、アクセス端末のWi-Fiトランシーバを低電力モードのままに(たとえば、オフにされたままに)し得る。
【0064】
実際には、Wi-Fi通信はアクセス端末のバッテリー消費に悪影響を及ぼし得る。したがって、電力消費を制限するために、アクセス端末はWi-Fiモードをオフにするか、あるいはアクセス端末はあまりアグレッシブでないWi-Fiスキャンを採用し得る。アクセス端末は、アクセスポイントから能力広告を受信したときに、アクセス端末がマルチモードアクセスポイントのWi-Fiカバレージ内にあるかどうかを判断することが依然として可能であり得るので、そのような技法が採用され得る。
【0065】
高データレートサービスが必要である(たとえば、ユーザがビデオストリーミングアプリケーションを呼び出した)場合、アクセス端末は、Wi-Fiモードをアクティブにし、Wi-Fiサービスについてアグレッシブにスキャンし得る。アクセス端末は、アクセスポイントが応答するかどうか、およびWi-Fi受信信号強度指示(RSSI)が十分であるかどうかを解明するために、Wi-Fiモード上でアグレッシブにプローブ要求を送り得る。この特徴は、Wi-Fi上でIPアドレスを迅速に取得または再取得する際にアクセス端末を助け得る。
【0066】
ブロック210によって表されるように、ある時点において、メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とが、アクセスポイントとのアクセスを開始する。そのようなアクセスは様々な方法で開始され得る。アイドルハンドオーバ(たとえば、マクロセルからフェムトセルへの再選択)では、アクセスは、アクセス端末によって開始されるか、あるいはアクセス端末がアクセスポイントのカバレージに入るとネットワークによって開始される。代替的に、アクセスは(たとえば、マクロセルからフェムトセルへの)インバウンドアクティブハンドオーバ中に開始され得る。
【0067】
ブロック212によって表されるように、アクセスポイントは、メンバーアクセス端末および非メンバーアクセス端末のための異なるRATへのアクセスを制御する協調アクセス制御を実行する。たとえば、本明細書で説明するように、これらの動作は、メンバーに対していくつかのRATへのアクセスを制限すること、および/またはメンバーおよび非メンバーにRATを介して提供されるサービスに対して異なる制限を実施することを伴い得る。さらに、これらの動作は、上記で説明したように、アクセス端末主導型またはネットワーク主導型アクセス中に、あるいはインバウンドハンドオーバ中に実装され得る。
【0068】
ブロック214によって表されるように、いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、経時的にアクセス制御方式を適応させる。たとえば、アクセスポイントは、本明細書で説明するように、異なるアクセス制御ポリシーを使用することを選択し得る。場合によっては、ブロック214の動作は、所与のRAT上で所与のタイプのアクセス端末に提供されるサービスを適応させること(たとえば、QoSを上昇または低下させること)を伴い得る。
【0069】
次に
図3を参照すると、このフローチャートは、協調アクセス方式の一例を記述している。例示のために、これらの動作について、2つのRATをサポートするマルチモードアクセスポイントのコンテキストにおいて説明する。ただし、開示する動作は他のタイプのマルチモードアクセスポイントに適用可能であり得ることを諒解されたい。
【0070】
ブロック302によって表されるように、いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、第1のタイプの無線アクセス技術および/または第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成し、メッセージは、マルチモードアクセスポイントが、第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示す。たとえば、統合フェムトセルWi-Fiアクセスポイントは、アクセスポイントがフェムトセルサービスとWi-Fiサービスの両方を提供することを示すメッセージをブロードキャストし得る。様々な実施形態において、このメッセージは、セルラーシグナリング、Wi-Fiシグナリング、またはセルラーシグナリングとWi-Fiシグナリングの両方を介して送られ得る。
【0071】
ブロック304によって表されるように、ある時点において、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とがマルチモードアクセスポイントと通信しているかどうかに関する判断を行う。ブロック304の判断は様々な方法で行われ得る。たとえば、アクセスポイントは、これらのアクセス端末から登録メッセージまたは何らかの他のタイプのメッセージを受信し得る。別の例として、アクセスポイントは、これらのアクセス端末のアクティブハンドオーバまたはアイドルハンドオーバに関係するハンドオーバメッセージまたはリダイレクションメッセージを受信し得る。
【0072】
本明細書で説明するように、メンバーシップは、1つまたは複数の限定加入者グループに関連し得る。たとえば、少なくとも1つのメンバーアクセス端末が、マルチモードアクセスポイントに関連する限定加入者グループに属し得るが、少なくとも1つの非メンバーアクセス端末は、マルチモードアクセスポイントに関連する限定加入者グループに属しない。
【0073】
また本明細書で説明するように、異なるRATは様々な形態を取り得る。たとえば、典型的な実装形態では、第1のタイプの無線アクセス技術はワイヤレスワイドエリアネットワーク技術を含み、第2のタイプの無線アクセス技術はWi-Fi技術を含む。
【0074】
また、いくつかの実装形態では、マルチモードアクセスポイントは、コロケートされたアクセスポイント(たとえば、コロケートされたフェムトセルおよびWi-Fiアクセスポイント)を含む。いくつかの実装形態では、マルチモードアクセスポイントは、共通の装置内に配備されるかまたは互いの2メートル以内に位置する別個の装置内に配備された、コロケートされた第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとを含む。いくつかの実装形態では、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとは、ポイントツーポイント通信を介して互いに通信する。いくつかの実装形態では、ポイントツーポイント通信は、プロセス間通信、ローカルエリアネットワークサブネット通信、またはローカルバス通信を含む。
【0075】
ブロック306によって表されるように、ブロック304の判断の結果として、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とに第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振る。いくつかの態様では、アクセスの割振りは、少なくとも1つの非メンバーアクセス端末よりも少なくとも1つのメンバーアクセス端末を優先する。たとえば、本明細書で説明するように、非メンバーアクセス端末がいくつかのRATにアクセスするのを制限されるか、または非メンバーアクセス端末はいくつかのRAT上で制限されたサービスを受信し得る。
【0076】
図4のフローチャートは、トラフィック状態に基づいてマルチモードアクセスポイントにおいてアクセスを再割り振りすることに関連して実行され得る様々な動作を記述している。
【0077】
ブロック402によって表されるように、少なくとも1つのメンバーアクセス端末および/または少なくとも1つの非メンバーアクセス端末に関連するトラフィック需要の判断を行う。たとえば、マルチモードアクセスポイントは、スループット、レイテンシ、データレート、アクティブメンバーユーザの数、アクティブ非メンバーユーザの数、あるいはアクセス端末からの需要を示すこれらまたは他のメトリックの組合せを判断し得る。そのような判断は、たとえば、アクセス端末の各々についてトラフィックフローを監視することによって行われ得る。
【0078】
ブロック404によって表されるように、第1のタイプの無線アクセス技術および/または第2のタイプの無線アクセス技術に関連するトラフィック容量の判断を行う。たとえば、マルチモードアクセスポイントは、スループット、レイテンシ、データレート、何らかの他の容量メトリック、またはアクセスポイントによってサポートされるRATの各々の上で達成可能であるこれらのメトリックの組合せを判断し得る。そのような判断は、たとえば、RATの各々の上で干渉、トラフィックフロー、誤り率などを測定することによって行われ得る。
【0079】
ブロック406によって表されるように、ブロック402におけるトラフィック需要の判断とブロック404におけるトラフィック容量の判断とに基づいて、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とへの、第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスの再割振りを行う。たとえば、本明細書で説明するように、メンバーアクセス端末が十分なQoSを取得していない場合、これらのアクセス端末にリソースが再割り振りされ得る。
【0080】
いくつかの実装形態では、マルチモードアクセスポイントのための協調アクセス制御は、システム中の輻輳に基づいてアクセスを取り消すべきかどうかを判断することを伴う。たとえば、マルチモードアクセスポイントは、本明細書で説明するように、第1のタイプのRATをサポートする第1のアクセスポイントと、第2のタイプのRATをサポートする第2のアクセスポイントとを含み得る。一例では、第1のアクセスポイントはフェムトセルアクセスポイントであり、第2のアクセスポイントはWi-Fiアクセスポイントである。メンバーアクセス端末に、第1のアクセスポイントへの第1のアクセスが許可される。さらに、非メンバーアクセス端末に、第1のアクセスポイントへの妨害なしに第2のアクセスポイントへの第2のアクセスが許可される。次いで、第2のアクセスポイント(たとえば、Wi-Fiアクセスポイント)の輻輳レベルが監視される。輻輳レベルがしきい値を超えた場合、第2のアクセスポイント(たとえば、Wi-Fiアクセスポイント)への可能にされた第2のアクセスが取り消される。しきい値の値は、本開示の趣旨または範囲に影響を及ぼすことなしに、たとえば、限定はしないが、ユーザ選定、システムアプリケーション、設計の考慮などを含む、1つまたは複数のファクタに依存し得ることを当業者なら理解されよう。
【0081】
図5に、本明細書で教示するマルチモード動作を実行するために(たとえば、
図1のアクセスポイント108に対応する)装置502に組み込まれ得る(対応ブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)において、などで)実装され得ることを諒解されたい。説明する構成要素はまた、通信システム中の他のノードに組み込まれ得る。たとえば、システム中の他のノードは、同様の機能を与えるために装置502について説明するものと同様の構成要素を含み得る。また、所与のノードが、説明する構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。
【0082】
図5に示すように、装置502は、様々な無線アクセス技術を介して他のノード(たとえば、アクセス端末)と通信するための複数のワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ)を含む。
図5の例では、装置502は、2つのワイヤレス通信デバイス504および506を含むものとして示されている。ただし、異なる実施形態では異なる数(たとえば、3つ、4つ、またはそれ以上)のワイヤレス通信デバイスが配備され得ることを諒解されたい。また、所与の通信デバイスは、1つのトランシーバ、または(たとえば、異なるキャリア周波数上で通信するために)2つ以上のトランシーバを含み得る。ワイヤレス通信デバイス504は、信号(たとえば、メッセージ、情報)を送るための少なくとも1つの送信機508と、信号(たとえば、メッセージ、情報)を受信するための少なくとも1つの受信機510とを含む。同様に、ワイヤレス通信デバイス506は、信号(たとえば、メッセージ、情報)を送るための少なくとも1つの送信機512と、信号(たとえば、メッセージ、情報)を受信するための少なくとも1つの受信機514とを含む。いくつかの実施形態では、ワイヤレス通信デバイス(たとえば、装置502の複数のワイヤレス通信デバイスのうちの1つ)は、たとえば、アップリンクトラフィックを監視するために使用され得るネットワークリッスンモジュールを含む。
【0083】
装置502は、他のノードと通信するための少なくとも1つの通信デバイス516(たとえば、ネットワークインターフェース)を含む。たとえば、通信デバイス516は、ワイヤベースまたはワイヤレスバックホールを介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、通信デバイス516は、ワイヤベースまたはワイヤレス信号通信をサポートするように構成されたトランシーバとして実装され得る。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、他のタイプの情報などを送信および受信することを伴い得る。したがって、
図5の例では、通信デバイス516は、送信機518と受信機520とを含むものとして示されている。
【0084】
装置502はまた、本明細書で教示するマルチモード動作に関連して使用され得る他の構成要素を含む。たとえば、装置502は、アクセス割振りに関係する機能を行う(たとえば、メンバーアクセス端末と非メンバーアクセス端末とがマルチモードアクセスポイントと通信していると判断し、第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振り、トラフィック需要を判断し、トラフィック容量を判断し、第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを再割り振りし、マルチモードアクセスポイントが第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポートすることを示すメッセージを生成する、などの)ため、および他の処理機能を与えるための処理システム522を含む。装置502は、情報(たとえば、トラフィック情報、しきい値、パラメータなど)を保持するための、(たとえば、メモリデバイスを含む)メモリ構成要素524を含む。さらに、装置502は、指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)をユーザに与えるため、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの感知デバイスをユーザが作動すると)ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースデバイス526を含む。
【0085】
便宜上、装置502は、
図5では、本明細書で説明する様々な例において使用され得る構成要素を含むものとして示してある。実際には、図示したブロックは、異なる実装形態では異なる機能を有し得る。たとえば、ブロック522の機能は、再割振りがアクセスの取消しを伴う実施形態と比較して、再割振りがQoSの調整を伴う実施形態では異なり得る。
【0086】
図5の構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、
図5の構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサ、および/あるいは(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路(たとえば、プロセッサ)は、回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するためのデータメモリを使用しおよび/または組み込んでこの機能を与え得る。たとえば、ブロック504、506、516、522、524、および526によって表される機能の一部または全部は、装置の1つまたは複数のプロセッサと、装置のデータメモリとによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。
【0087】
上述のように、いくつかの実施形態では、アクセスポイントは、共通の(すなわち、同じ)デバイス中に実装されない、複数のコロケートされた構成要素を含む。
図6に、(たとえば、異なるハウジング中に具備された)複数のデバイスを採用する(たとえば、
図1のアクセスポイント108に対応する)マルチモードアクセスポイント602に組み込まれ得る(対応ブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。すなわち、
図6は、異なるRAT構成要素が物理的に統合されない(たとえば、WWANアクセスポイントとWi-Fi基地局とが、異なる物理ハウジング中に配備され、何らかの形態のデバイス間通信を採用する)実装形態の一例を示している。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、異なるASICにおいて、異なるSoCにおいて、などで)実装され得ることを諒解されたい。説明する構成要素はまた、通信システム中の他のノードに組み込まれ得る。また、所与のノードが、説明する構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。
【0088】
図6に示すように、アクセスポイント602は複数のデバイスを含む。この例では、アクセスポイント602は、2つのデバイス604および606を含むものとして示されている。ただし、異なる実施形態では異なる数(たとえば、3つ、4つ、またはそれ以上)のデバイスが配備され得ることを諒解されたい。
【0089】
デバイス604および606の各々は、指定された無線アクセス技術を介して他のノードと通信するための少なくとも1つのワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ)を含む。
図6の例では、デバイス604はワイヤレス通信デバイス608を含み、デバイス606はワイヤレス通信デバイス610を含む。このように、この例では、アクセスポイント602は2つのワイヤレス通信デバイスを含む。ただし、異なる実施形態では異なる数(たとえば、3つ、4つ、またはそれ以上)のワイヤレス通信デバイスが配備され得ることを諒解されたい。
【0090】
典型的な実装形態では、異なるデバイス604および606は、異なるタイプのRATのための構成要素(たとえば、アクセスポイントまたは基地局)を含む。たとえば、例示的な実装形態では、ワイヤレス通信デバイス608はフェムトセルを含み、ワイヤレス通信デバイス610はWi-Fi基地局を含む。
【0091】
また、所与のワイヤレス通信デバイスは、1つのトランシーバ、または(たとえば、異なるキャリア周波数上で通信するために)2つ以上のトランシーバを含み得る。ワイヤレス通信デバイス608は、信号(たとえば、メッセージ、情報)を送るための少なくとも1つの送信機612と、信号(たとえば、メッセージ、情報)を受信するための少なくとも1つの受信機614とを含む。同様に、ワイヤレス通信デバイス610は、信号(たとえば、メッセージ、情報)を送るための少なくとも1つの送信機616と、信号(たとえば、メッセージ、情報)を受信するための少なくとも1つの受信機618とを含む。上記で説明したように、いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信デバイスはネットワークリッスンモジュールを含む。
【0092】
アクセスポイント602は、他のノード(たとえば、ネットワークエンティティ)と通信するための少なくとも1つの通信デバイス620(たとえば、ネットワークインターフェース)を含む。いくつかの実装形態では、アクセスポイント602は(たとえば、デバイス604中に)単一の通信デバイス620を含む。この場合、アクセスポイントは、(たとえば、コアネットワークを介して)WANと通信するために単一のバックホールリンクを使用し得る。他の実装形態では、アクセスポイント602は、複数の通信デバイス620(たとえば、デバイス604および606中にそれぞれ1つ)を含む。この場合、アクセスポイント602は、WANと通信するために複数のバックホールリンクを使用し得る。
【0093】
通信デバイス620は、ワイヤベースまたはワイヤレスバックホールを介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、通信デバイス620は、
図5に関連して上記で説明したようにワイヤベースまたはワイヤレス信号通信をサポートするように構成された(たとえば、送信機構成要素と受信機構成要素とを含む)トランシーバとして実装され得る。
【0094】
デバイス604および606は、それぞれ、ポイントツーポイント通信を行うための通信デバイス634および636を含み得る。たとえば、通信デバイスは、(たとえば、RAT間のアクセス割振りを協調させるために)デバイス604および606がそれを介して通信するローカルバスへのインターフェース(たとえば、USB)を設け得る。別の例として、通信デバイスは、デバイス604とデバイス606との間の(たとえば、UWB、Bluetooth(登録商標)などを介した)ワイヤレス通信のためのインターフェースを設け得る。
【0095】
デバイス604および606はまた、本明細書で教示するマルチモード動作に関連して使用され得る他の構成要素を含む。たとえば、デバイス604は、(たとえば、
図5に関連して上記で説明したよう)アクセスを割り振ることに関係する機能を与え、デバイス604のための対応するRATをサポートし、他の処理機能を与えるための処理システム622を含む。デバイス606はまた、(たとえば、
図5に関連して上記で説明したよう)マルチモード動作を制御することに関係する機能を与え、デバイス606のための対応するRATをサポートし、他の処理機能を与えるための処理システム624を含む。デバイス604および606は、それぞれ、情報(たとえば、トラフィック情報、しきい値、パラメータなど)を保持するための(たとえば、少なくとも1つのメモリデバイスをそれぞれ含む)メモリ構成要素626および628を含む。さらに、デバイス604および606は、指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)をユーザに与えるため、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの感知デバイスをユーザが作動すると)ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェースデバイス630および632をそれぞれ含む。
【0096】
図6の構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、
図6の構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサ、および/あるいは(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路(たとえば、プロセッサ)は、回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するためのデータメモリを使用しおよび/または組み込んでこの機能を与え得る。たとえば、所与のデバイスについて表される機能の一部または全部は、デバイスの1つまたは複数のプロセッサと、デバイスのデータメモリとによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。
【0097】
上記で説明したように、いくつかの態様では、本明細書の教示は、大規模カバレージ(たとえば、マクロセルネットワークまたはWANと一般に呼ばれる、3Gネットワークなどの広域セルラーネットワーク)と、より小規模のカバレージ(たとえば、一般にLANと呼ばれる、居住地ベースまたは建築物ベースのネットワーク環境)とを含むネットワークにおいて採用され得る。アクセス端末(AT)がそのようなネットワーク中を移動する際、アクセス端末は、いくつかのロケーションにおいて、マクロカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされ得る間、アクセス端末は、他のロケーションにおいて、より小規模のカバレージを与えるアクセスポイントによってサービスされ得る。いくつかの態様では、より小さいカバレージノードは、(たとえば、よりロバストなユーザエクスペリエンスのために)漸進的な容量増加、屋内カバレージ、および異なるサービスを提供するために使用され得る。
【0098】
本明細書の説明では、比較的大きいエリアにわたってカバレージを与えるノード(たとえば、アクセスポイント)をマクロアクセスポイントと呼び、比較的小さいエリア(たとえば、居住地)にわたってカバレージを与えるノードをフェムトアクセスポイントと呼ぶことがある。本明細書の教示は、他のタイプのカバレージエリアに関連するノードに適用可能であり得ることを諒解されたい。たとえば、ピコアクセスポイントは、マクロエリアよりも小さくフェムトエリアよりも大きいエリアにわたってカバレージ(たとえば、商用建築物内のカバレージ)を与え得る。様々な適用例では、マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、または他のアクセスポイントタイプノードを参照するために他の用語が使用され得る。たとえば、マクロアクセスポイントは、アクセスノード、基地局、アクセスポイント、eノードB、マクロセルなどとして構成されるか、またはそのように呼ばれることがある。また、フェムトアクセスポイントは、ホームノードB、ホームeノードB、アクセスポイント基地局、フェムトセルなどとして構成されるか、またはそのように呼ばれることがある。いくつかの実装形態では、ノードは、1つまたは複数のセルまたはセクタに関連し得る(たとえば、そのように呼ばれるかまたはそれらに分割され得る)。マクロアクセスポイント、フェムトアクセスポイント、またはピコアクセスポイントに関連するセルまたはセクタは、それぞれ、マクロセル、フェムトセル、またはピコセルと呼ばれることがある。
【0099】
図7に、本明細書の教示が実装され得る、何人かのユーザをサポートするように構成されたワイヤレス通信システム700を示す。システム700は、たとえばマクロセル702A〜702Gなどの複数のセル702のための通信を行い、各セルは、対応するアクセスポイント704(たとえば、アクセスポイント704A〜704G)によってサービスされる。
図7に示すように、アクセス端末706(たとえば、アクセス端末706A〜706L)は、時間とともにシステム全体にわたって様々なロケーションに分散され得る。各アクセス端末706は、たとえば、アクセス端末706がアクティブであるかどうか、およびアクセス端末706がソフトハンドオフ中であるかどうかに応じて、所与の瞬間において順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上で1つまたは複数のアクセスポイント704と通信し得る。ワイヤレス通信システム700は、大きい地理的領域にわたってサービスを提供し得る。たとえば、マクロセル702A〜702Gは、近隣における数ブロック、または地方環境における数マイルをカバーし得る。
【0100】
図8に、1つまたは複数のフェムトアクセスポイントがネットワーク環境内に配備される例示的な通信システム800を示す。詳細には、システム800は、比較的小規模のネットワーク環境内(たとえば、1つまたは複数のユーザ居住地830内)に設置された複数のフェムトアクセスポイント810(たとえば、フェムトアクセスポイント810Aおよび810B)を含む。各フェムトアクセスポイント810は、DSLルータ、ケーブルモデム、ワイヤレスリンク、または他の接続手段(図示せず)を介してワイドエリアネットワーク840(たとえば、インターネット)およびモバイル事業者コアネットワーク850に結合され得る。以下で説明するように、各フェムトアクセスポイント810は、関連するアクセス端末820(たとえば、アクセス端末820A)、および場合によっては他の(たとえば、ハイブリッドまたは外来)アクセス端末820(たとえば、アクセス端末820B)をサービスするように構成され得る。言い換えれば、フェムトアクセスポイント810へのアクセスは制限され得、それにより、所与のアクセス端末820は、指定された(たとえば、ホーム)フェムトアクセスポイント810のセットによってサービスされ得るが、指定されないフェムトアクセスポイント810(たとえば、近隣のフェムトアクセスポイント810)によってサービスされ得ない。
【0101】
図9に、それぞれがいくつかのマクロカバレージエリア904を含むいくつかのトラッキングエリア902(またはルーティングエリアもしくはロケーションエリア)が画定されるカバレージマップ900の一例を示す。ここでは、トラッキングエリア902A、902B、および902Cに関連するカバレージのエリアが太線で示され、マクロカバレージエリア904がより大きい六角形で表されている。トラッキングエリア902はまた、フェムトカバレージエリア906を含む。この例では、フェムトカバレージエリア906(たとえば、フェムトカバレージエリア906Bおよび906C)の各々は、1つまたは複数のマクロカバレージエリア904(たとえば、マクロカバレージエリア904Aおよび904B)内に示されている。ただし、フェムトカバレージエリア906の一部または全部がマクロカバレージエリア904内にあるとは限らないことを諒解されたい。実際には、多数のフェムトカバレージエリア906(たとえば、フェムトカバレージエリア906Aおよび906D)が、所与のトラッキングエリア902またはマクロカバレージエリア904内で画定され得る。また、1つまたは複数のピコカバレージエリア(図示せず)が、所与のトラッキングエリア902またはマクロカバレージエリア904内で画定され得る。
【0102】
再び
図8を参照すると、フェムトアクセスポイント810の所有者は、たとえば、モバイル事業者コアネットワーク850を通して提供される3Gモバイルサービスなど、モバイルサービスに加入し得る。さらに、アクセス端末820は、マクロ環境内と、より小規模の(たとえば、宅内)ネットワーク環境内の両方で動作することが可能であり得る。言い換えれば、アクセス端末820の現在のロケーションに応じて、アクセス端末820は、モバイル事業者コアネットワーク850に関連するマクロセルアクセスポイント860によって、またはフェムトアクセスポイント810のセット(たとえば、対応するユーザ居住地830内に常駐するフェムトアクセスポイント810Aおよび810B)のうちのいずれか1つによってサービスされ得る。たとえば、加入者がその家の外部にいるときは、加入者は標準的なマクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント860)によってサービスされ、加入者が家にいるときは、加入者はフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント810A)によってサービスされる。ここで、フェムトアクセスポイント810はレガシーアクセス端末820との後方互換性があり得る。
【0103】
フェムトアクセスポイント810は、単一の周波数上か、または代替として複数の周波数上に配備され得る。特定の構成に応じて、単一の周波数、あるいは複数の周波数のうちの1つまたは複数が、マクロアクセスポイント(たとえば、アクセスポイント860)によって使用される1つまたは複数の周波数と重複し得る。
【0104】
いくつかの態様では、アクセス端末820は、好適なフェムトアクセスポイント(たとえば、アクセス端末820のホームフェムトアクセスポイント)への接続性が可能なときはいつでも、そのフェムトアクセスポイントに接続するように構成され得る。たとえば、アクセス端末820Aがユーザの居住地830内にあるときはいつでも、アクセス端末820Aがホームフェムトアクセスポイント810Aまたは810Bのみと通信することが望まれることがある。
【0105】
いくつかの態様では、アクセス端末820がマクロセルラーネットワーク850内で動作するが、(たとえば、好適なローミングリストにおいて定義された)それの最も好適なネットワーク上に常駐していない場合、より良いシステムが現在利用可能であるかどうかを判断し、その後、そのような好適なシステムを取得するために利用可能なシステムの周期的スキャニングを伴い得る、ベターシステムリセレクション(BSR: better system reselection)プロシージャを使用して、アクセス端末820は、最も好適なネットワーク(たとえば、好適なフェムトアクセスポイント810)を探索し続け得る。アクセス端末820は特定の帯域およびチャネルについての探索を制限し得る。たとえば、1つまたは複数のフェムトチャネルが定義され得、それにより、領域中のすべてのフェムトアクセスポイント(またはすべての制限付きフェムトアクセスポイント)はそのフェムトチャネル上で動作する。最も好適なシステムについての探索は周期的に繰り返され得る。好適なフェムトアクセスポイント810を発見すると、アクセス端末820は、フェムトアクセスポイント810を選択し、それのカバレージエリア内にあるときに使用するためにフェムトアクセスポイント810に登録する。
【0106】
フェムトアクセスポイントへのアクセスは、いくつかの態様では制限され得る。たとえば、所与のフェムトアクセスポイントは、いくつかのアクセス端末にいくつかのサービスを提供することのみを行い得る。いわゆる制限付き(または限定)アクセスをもつ配備では、所与のアクセス端末は、マクロセルモバイルネットワークと、フェムトアクセスポイントの定義されたセット(たとえば、対応するユーザ居住地830内に常駐するフェムトアクセスポイント810)とによってのみサービスされ得る。いくつかの実装形態では、アクセスポイントは、少なくとも1つのノード(たとえば、アクセス端末)について、シグナリング、データアクセス、登録、ページング、またはサービスのうちの少なくとも1つを与えないように制限され得る。
【0107】
いくつかの態様では、(限定加入者グループホームノードBと呼ばれることもある)制限付きフェムトアクセスポイントは、アクセス端末の制限され、プロビジョニングされたセットにサービスを提供するアクセスポイントである。このセットは、必要に応じて一時的または永続的に拡張され得る。いくつかの態様では、限定加入者グループ(CSG)は、アクセス端末の共通のアクセス制御リストを共有するアクセスポイント(たとえば、フェムトアクセスポイント)のセットとして定義され得る。
【0108】
したがって、所与のフェムトアクセスポイントと所与のアクセス端末との間に様々な関係が存在し得る。たとえば、アクセス端末の観点から、オープンフェムトアクセスポイントは、無制限のアクセスをもつフェムトアクセスポイントを指し得る(たとえば、フェムトアクセスポイントは、任意のアクセス端末へのアクセスを可能にする)。制限付きフェムトアクセスポイントは、何らかの方法で制限された(たとえば、アクセスおよび/または登録について制限された)フェムトアクセスポイントを指し得る。ホームフェムトアクセスポイントは、アクセス端末がその上でアクセスし、動作することを許可される(たとえば、永続的なアクセスが、1つまたは複数のアクセス端末の定義されたセットに与えられる)フェムトアクセスポイントを指し得る。ハイブリッド(またはゲスト)フェムトアクセスポイントは、異なるアクセス端末がその上で異なるレベルのサービスを提供される(たとえば、いくつかのアクセス端末は部分的および/または一時的アクセスを可能にされ得るが、他のアクセス端末はフルアクセスを可能にされ得る)フェムトアクセスポイントを指し得る。外来フェムトアクセスポイントは、端末が、おそらく緊急事態(たとえば、911呼)を除いてその上でアクセスまたは動作することを許可されないフェムトアクセスポイントを指し得る。
【0109】
制限付きフェムトアクセスポイントの観点から、ホームアクセス端末は、アクセス端末の所有者の居住地内に設置された制限付きフェムトアクセスポイントにアクセスすることを許可されたアクセス端末を指し得る(通常、ホームアクセス端末は、そのフェムトアクセスポイントに永続的なアクセスを有する)。ゲストアクセス端末は、(たとえば、デッドライン、使用時間、バイト、接続カウント、あるいは何らかの他の1つまたは複数の基準に基づいて制限された)制限付きフェムトアクセスポイントへの一時的アクセスをもつアクセス端末を指し得る。外来アクセス端末は、たとえば、911呼など、おそらく緊急事態を除いて、制限付きフェムトアクセスポイントにアクセスするための許可を有しないアクセス端末(たとえば、制限付きフェムトアクセスポイントに登録するための証明または許可を有しないアクセス端末)を指し得る。
【0110】
便宜上、本明細書の開示では、フェムトアクセスポイントのコンテキストにおける様々な機能について説明する。ただし、ピコアクセスポイントが、より大きいカバレージエリアに対して同じまたは同様の機能を提供し得ることを諒解されたい。たとえば、ピコアクセスポイントが制限され得、ホームピコアクセスポイントが所与のアクセス端末について定義され得る、などである。
【0111】
本明細書の教示は、複数のワイヤレスアクセス端末のための通信を同時にサポートするワイヤレス多元接続通信システムにおいて採用され得る。ここで、各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のアクセスポイントと通信し得る。順方向リンク(またはダウンリンク)はアクセスポイントから端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)は端末からアクセスポイントへの通信リンクを指す。この通信リンクは、単入力単出力システム、多入力多出力(MIMO)システム、または何らかの他のタイプのシステムを介して確立され得る。
【0112】
MIMOシステムは、データ送信のために複数(N
T個)の送信アンテナと複数(N
R個)の受信アンテナとを利用する。N
T個の送信アンテナとN
R個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルとも呼ばれる、N
S個の独立チャネルに分解され得、ただし、N
S≦min{N
T,N
R}である。N
S個の独立チャネルの各々は、1つの次元に対応する。複数の送信アンテナと受信アンテナとによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは改善された性能(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与え得る。
【0113】
MIMOシステムは、時分割複信(TDD)と周波数分割複信(FDD)とをサポートし得る。TDDシステムでは、順方向リンク送信と逆方向リンク送信とが同じ周波数領域上で行われるので、相反定理により逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定が可能である。これにより、複数のアンテナがアクセスポイントにおいて利用可能であるとき、アクセスポイントは順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得を抽出することが可能になる。
【0114】
図10に、例示的なMIMOシステム1000のワイヤレスデバイス1010(たとえば、アクセスポイント)とワイヤレスデバイス1050(たとえば、アクセス端末)とを示す。デバイス1010において、いくつかのデータストリームのトラフィックデータが、データソース1012から送信(TX)データプロセッサ1014に与えられる。各データストリームが、次いで、それぞれの送信アンテナを介して送信され得る。
【0115】
TXデータプロセッサ1014は、そのデータストリーム用に選択された特定のコーディング方式に基づいて、データストリームごとのトラフィックデータをフォーマットし、コーディングし、インターリーブして、コーディングされたデータを与える。各データストリームのコーディングされたデータは、OFDM技法を使用してパイロットデータと多重化され得る。パイロットデータは、典型的には、知られている方法で処理される知られているデータパターンであり、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用され得る。各データストリームの多重化されたパイロットデータおよびコーディングされたデータは、次いで、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M-PSK、またはM-QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)されて、変調シンボルが与えられる。各データストリームのデータレート、コーディング、および変調は、プロセッサ1030によって実行される命令によって決定され得る。データメモリ1032は、プロセッサ1030またはデバイス1010の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶し得る。
【0116】
すべてのデータストリームの変調シンボルが、次いで、TX MIMOプロセッサ1020に与えられ、TX MIMOプロセッサ1020は(たとえば、OFDM用に)その変調シンボルをさらに処理し得る。TX MIMOプロセッサ1020は、次いで、N
T個の変調シンボルストリームをN
T個のトランシーバ(XCVR)1022A〜1022Tに与える。いくつかの態様では、TX MIMOプロセッサ1020は、データストリームのシンボルに、およびそのシンボルがそこから送信されているアンテナにビームフォーミング重みを適用する。
【0117】
各トランシーバ1022は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して1つまたは複数のアナログ信号を与え、さらにそのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介した送信に適した被変調信号を与える。トランシーバ1022A〜1022TからのN
T個の被変調信号が、次いで、それぞれN
T個のアンテナ1024A〜1024Tから送信される。
【0118】
デバイス1050において、送信された被変調信号はN
R個のアンテナ1052A〜1052Rによって受信され、各アンテナ1052からの受信信号は、それぞれのトランシーバ(XCVR)1054A〜1054Rに与えられる。各トランシーバ1054は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化してサンプルを与え、さらにそのサンプルを処理して対応する「受信」シンボルストリームを与える。
【0119】
受信(RX)データプロセッサ1060が、次いで、N
R個のトランシーバ1054からN
R個の受信シンボルストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、N
T個の「検出」シンボルストリームを与える。RXデータプロセッサ1060は、次いで、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ1060による処理は、デバイス1010においてTX MIMOプロセッサ1020およびTXデータプロセッサ1014によって実行された処理と相補関係にある。
【0120】
プロセッサ1070が、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に判断する(以下で説明する)。プロセッサ1070は、行列インデックス部分とランク値部分とを含む逆方向リンクメッセージを作成する。データメモリ1072は、プロセッサ1070またはデバイス1050の他の構成要素によって使用されるプログラムコード、データ、および他の情報を記憶し得る。
【0121】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含み得る。逆方向リンクメッセージは、次いで、データソース1036からいくつかのデータストリームのためのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ1038によって処理され、変調器1080によって変調され、トランシーバ1054A〜1054Rによって調整され、デバイス1010に返信される。
【0122】
デバイス1010において、デバイス1050からの被変調信号は、アンテナ1024によって受信され、トランシーバ1022によって調整され、復調器(DEMOD)1040によって復調され、RXデータプロセッサ1042によって処理されて、デバイス1050によって送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。プロセッサ1030が、次いで、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0123】
図10はまた、通信構成要素が、本明細書で教示するようにマルチモード制御動作を実行する1つまたは複数の構成要素を含み得ることを示している。たとえば、マルチモード制御構成要素1090が、複数のRATのためのアクセスを割り振るためにプロセッサ1030および/またはデバイス1010の他の構成要素と協働し得る。同様に、マルチモード制御構成要素1092が、アクセス割振りを可能にするためにプロセッサ1070および/またはデバイス1050の他の構成要素と協働し得る。デバイス1010および1050のそれぞれについて、説明した構成要素のうちの2つ以上の機能が、単一の構成要素によって提供され得ることを諒解されたい。たとえば、単一の処理構成要素が、マルチモード制御構成要素1090およびプロセッサ1030の機能を提供し得、単一の処理構成要素が、マルチモード制御構成要素1092およびプロセッサ1070の機能を提供し得る。いくつかの態様では、
図10の構成要素のうちの1つまたは複数(たとえば、マルチモード制御および/またはプロセッサ構成要素)は処理システムによって実装され得る。
【0124】
本明細書の教示は、様々なタイプの通信システムおよび/またはシステム構成要素に組み込まれ得る。いくつかの態様では、本明細書の教示は、利用可能なシステムリソースを共有することによって(たとえば、帯域幅、送信電力、コーディング、インターリービングなどのうちの1つまたは複数を指定することによって)、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムにおいて採用され得る。たとえば、本明細書の教示は、以下の技術、すなわち、符号分割多元接続(CDMA)システム、マルチキャリアCDMA(MCCDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、高速パケットアクセス(HSPA、HSPA+)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、または他の多元接続技法のうちのいずれか1つまたはそれらの組合せに適用され得る。本明細書の教示を採用するワイヤレス通信システムは、IS-95、cdma2000、IS-856、WCDMA(登録商標)、TDSCDMA、および他の規格など、1つまたは複数の規格を実装するように設計され得る。CDMAネットワークは、Universal Terrestrial Radio Access Network (UTRA)、cdma2000、または何らかの他の技術などの無線技術を実装し得る。UTRAは、WCDMA(登録商標)および低チップレート(LCR)を含む。cdma2000技術は、IS-2000、IS-95およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications (GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA (E-UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash-OFDM(登録商標)などの無線技術を実装し得る。UTRA、E-UTRA、およびGSM(登録商標)は、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。本明細書の教示は、3GPP Long Term Evolution (LTE)システム、Ultra-Mobile Broadband (UMB)システム、および他のタイプのシステムにおいて実装され得る。LTEは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、GSM(登録商標)、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されており、cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。本開示のいくつかの態様について3GPP用語を使用して説明されていることがあるが、本明細書の教示は、3GPP(たとえば、Rel99、Rel5、Rel6、Rel7)技術、ならびに3GPP2(たとえば、1xRTT、1xEV-DO Rel0、RevA、RevB)技術および他の技術に適用され得ることを理解されたい。
【0125】
本明細書の教示は、様々な装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、それらの装置内で実装されるか、またはそれらの装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されたノード(たとえば、ワイヤレスノード)は、アクセスポイントまたはアクセス端末を含み得る。
【0126】
たとえば、アクセス端末は、ユーザ機器、加入者局、加入者ユニット、移動局、モバイル、モバイルノード、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、または何らかの他の用語を含むか、それらとして実装されるか、またはそれらとして知られ得る。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを含み得る。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、パーソナルコンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、携帯情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、もしくは衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
【0127】
アクセスポイントは、ノードB、eノードB、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局(BS)、無線基地局(RBS)、基地局コントローラ(BSC)、基地トランシーバ局(BTS)、トランシーバ機能(TF)、無線トランシーバ、無線ルータ、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、マクロセル、マクロノード、ホームeNB(HeNB)、フェムトセル、フェムトノード、ピコノード、または何らかの他の同様の用語を含むか、それらとして実装されるか、またはそれらとして知られ得る。
【0128】
いくつかの態様では、ノード(たとえば、アクセスポイント)が通信システムのためのアクセスノードを含み得る。そのようなアクセスノードは、たとえば、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなど、ワイドエリアネットワーク)へのワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワークのための、またはネットワークへの接続性を与え得る。したがって、アクセスノードは、別のノード(たとえば、アクセス端末)がネットワークまたは何らかの他の機能にアクセスすることを可能にし得る。さらに、それらのノードのうちの一方または両方は携帯型であるか、または場合によっては相対的に非携帯型であり得ることを諒解されたい。
【0129】
また、ワイヤレスノードは、非ワイヤレス方式で(たとえば、ワイヤード接続を介して)情報を送信および/または受信することが可能であり得ることを諒解されたい。したがって、本明細書で説明する受信機および送信機は、非ワイヤレス媒体を介して通信するために適切な通信インターフェース構成要素(たとえば、電気的または光学インターフェース構成要素)を含み得る。
【0130】
ワイヤレスノードは、任意の好適なRATに基づくかまたは場合によってはサポートする、1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを介して通信し得る。たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスノードはネットワークに関連し得る。いくつかの態様では、ネットワークはローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを含み得る。ワイヤレスデバイスは、本明細書で説明するものなど(たとえばCDMA、TDMA、OFDM、OFDMA、WiMAX、およびWi-Fiなど)、様々な無線アクセス技術、プロトコル、または規格のうちの1つまたは複数をサポートするか、または場合によっては使用し得る。同様に、ワイヤレスノードは、様々な対応する変調方式または多重化方式のうちの1つまたは複数をサポートするか、または場合によっては使用し得る。したがって、ワイヤレスノードは、上記または他の無線アクセス技術を使用して1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを確立し、それを介して通信するために、適切な構成要素(たとえば、エアインターフェース)を含み得る。たとえば、ワイヤレスノードは、ワイヤレス媒体を介した通信を可能にする様々な構成要素(たとえば、信号生成器および信号プロセッサ)を含み得る、関連する送信機および受信機の構成要素をもつワイヤレストランシーバを含み得る。
【0131】
(たとえば、添付の図のうちの1つまたは複数に関して)本明細書で説明する機能は、いくつかの態様では、添付の特許請求の範囲中の同様に指定された「〜のための手段」機能に対応し得る。
図11を参照すると、装置1100が、一連の相互に関係する機能モジュールとして表されている。ここで、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とがマルチモードアクセスポイントと通信していると判断するためのモジュール1102が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。判断の結果として、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とに第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを割り振るためのモジュール1104が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。少なくとも1つのメンバーアクセス端末および/または少なくとも1つの非メンバーアクセス端末に関連するトラフィック需要を判断するためのモジュール1106が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。第1のタイプの無線アクセス技術および/または第2のタイプの無線アクセス技術に関連するトラフィック容量を判断するためのモジュール1108が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。トラフィック需要の判断とトラフィック容量の判断とに基づいて、少なくとも1つのメンバーアクセス端末と少なくとも1つの非メンバーアクセス端末とに第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とへのアクセスを再割り振りするためのモジュール1110が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。第1のタイプの無線アクセス技術および/または第2のタイプの無線アクセス技術を介して送られるべきメッセージを生成するためのモジュールであって、メッセージは、マルチモードアクセスポイントが第1のタイプの無線アクセス技術と第2のタイプの無線アクセス技術とをサポ
ートすることを示す、生成するためのモジュール1112が、少なくともいくつかの態様では、たとえば、本明細書で説明する処理システムおよび/または通信デバイスに対応し得る。
【0132】
図11のモジュールの機能は、本明細書の教示に一致する様々な方法で実装され得る。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、1つまたは複数の電気的構成要素として実装され得る。いくつかの態様では、これらのブロックの機能は、1つまたは複数のプロセッサ構成要素を含む処理システムとして実装され得る。いくつかの態様では、これらのモジュールの機能は、たとえば、1つまたは複数の集積回路(たとえば、ASIC)の少なくとも一部分を使用して実装され得る。本明細書で説明するように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の関係する構成要素、またはそれらの何らかの組合せを含み得る。したがって、異なるモジュールの機能は、たとえば、集積回路の異なるサブセットとして、ソフトウェアモジュールのセットの異なるサブセットとして、またはそれらの組合せとして実装され得る。また、(たとえば、集積回路のおよび/またはソフトウェアモジュールのセットの)所与のサブセットは、機能の少なくとも一部分を2つ以上のモジュールに与え得ることを諒解されたい。これらのモジュールの機能はまた、本明細書で教示する何らかの他の方法で実装され得る。いくつかの態様では、
図11中の破線ブロックのうちの1つまたは複数は随意である。
【0133】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる言及も、概してそれらの要素の量または順序を限定しないことを理解されたい。そうではなく、これらの呼称は、本明細書では、2つ以上の要素の間、または要素のインスタンスの間を区別する好都合な方法として使用され得る。したがって、第1および第2の要素への言及は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または第1の要素が何らかの形で第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。また、別段に記載されていない限り、要素のセットは1つまたは複数の要素を含み得る。さらに、説明または特許請求の範囲で使用される「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」または「A、B、およびCからなるグループのうちの少なくとも1つ」の形の用語は、「AまたはBまたはCまたはこれらの要素の任意の組合せ」を意味する。たとえば、この用語は、A、またはB、またはC、またはAおよびB、またはAおよびC、またはAおよびBおよびC、または2A、または2B、または2Cなどを含み得る。
【0134】
当業者は、情報および信号が、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0135】
さらに、本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップのうちのいずれも、電子ハードウェア(たとえば、ソースコーディングまたは何らかの他の技法を使用して設計され得るデジタル実装、アナログ実装、またはそれら2つの組合せ)、(本明細書では便宜上「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と呼ぶことがある)命令を組み込んだ様々な形態のプログラムまたは設計コード、あるいは両方の組合せとして実装され得ることを、当業者なら諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例、および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0136】
本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、処理システム、集積回路(「IC」)、アクセス端末、またはアクセスポイント内に実装され得るか、またはそれらによって実行され得る。処理システムは、1つまたは複数のICを使用して実装されるか、あるいは(たとえば、システムオンチップの一部として)IC内に実装され得る。ICは、本明細書で説明した機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、電子的構成要素、光学的構成要素、機械的構成要素、あるいはそれらの任意の組合せを含み得、ICの内部、ICの外部、またはその両方に常駐するコードまたは命令を実行し得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0137】
任意の開示するプロセス中のステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、本開示の範囲内にとどまりながら、プロセス中のステップの特定の順序または階層が再構成され得ることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0138】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能は、ハードウェア、(たとえば、コードがどのように配備されるかに応じて、ソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェアなどと呼ばれることがある)ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送また記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含むことができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フレキシブルディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザで光学的にデータを再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含み得る。さらに、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コン
ピュータ可読媒体(たとえば、信号)を含み得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。コンピュータ可読媒体は、任意の好適なコンピュータプログラム製品中に実装され得ることを諒解されたい。
【0139】
本明細書で使用する「判断」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「判断」は、算出、計算、処理、導出、調査、探索(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造中の探索)、確認などを含み得る。また、「判断」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「判断」は、解決、選択、選定、確立などを含み得る。
【0140】
開示する態様の前の説明は、当業者なら誰でも本開示を作成または使用することが可能となるように与えたものである。これらの態様への様々な修正が当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義された一般原理が、本開示の範囲から逸脱することなく他の態様に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示した態様に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるものである。