【実施例】
【0062】
以下に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
式(I)において、R
1、R
2およびR
3がメチル基であり、R
4が酸素原子である1,8−シネオールをその濃度が5mMとなるように25℃で溶媒A〔組成:140mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウム、2mM塩化マグネシウム、2mM塩化カルシウム、10mMグルコース、10mMヘペス塩酸緩衝液(pH7.4)〕に溶解させ、活性抑制剤を得た。
【0064】
得られた活性抑制剤に対して、TRPA1のアゴニストであるメントールをその濃度が1mMとなるように25℃で溶解させ、試料を得た。
【0065】
(比較例1)
実施例1において、1,8−シネオールの代わりに、TRPA1のアンタゴニストであるルテニウムレッドを用い、当該ルテニウムレッドの濃度が10μMとなるように25℃で溶媒Aに溶解させたことを除き、実施例1と同様に操作を行ない、試料を得た。
【0066】
(比較例2)
実施例1において、1,8−シネオールの代わりに、TRPA1の活性との関連性がない対照としてのグリセリンを用い、当該グリセリンの濃度が5mMとなるように25℃で溶媒Aに溶解させたことを除き、実施例1と同様に操作を行ない、試料を得た。
【0067】
(製造例1)
ヒトTRPA1をコードするcDNA〔配列番号:1(GenBankアクセッション番号:NM_007332)に示される塩基配列の63位〜3888位のポリヌクレオチド〕を、哺乳動物細胞用ベクター〔インビトロジェン社製、商品名:pcDNA3.1(+)〕のクローニングサイトに挿入し、ヒトTRPA1発現ベクターを得た。得られたヒトTRPA1発現ベクター1μgと、遺伝子導入用試薬〔インビトロジェン社製、商品名:PLUS Reagent(プラスリージェント)、カタログ番号:11514−015〕6μlとを混合し、混合物Iを得た。また、遺伝子導入用カチオン性脂質〔インビトロジェン社製、商品名:リポフェクタミン(登録商標)、カタログ番号:18324−012〕4μlと、血清使用量低減培地〔インビトロジェン社製、商品名:OPTI−MEM(登録商標)I Reduced−Serum Medium(カタログ番号:11058021)200μlとを混合し、混合物IIを得た。
【0068】
また、5体積%二酸化炭素雰囲気中、37℃に維持された直径35mmのシャーレ上の10質量%FBS含有DMEM培地中において、5×10
5細胞のHEK293細胞を70%のコンフルエンシーになるまで培養した。
【0069】
得られた細胞培養物に、前記混合物Iと混合物IIとを添加することにより、HEK293細胞に前記ヒトTRPA1発現ベクターを導入し、TRPA1発現細胞を得た。
【0070】
(試験例1)
製造例1で得られたTRPA1発現細胞を、細胞内カルシウムイオン測定用試薬であるFURA 2−AM(インビトロジェン社製)を最終濃度5μMで含む10質量%ウシ胎仔血清含有DMEM培地中、室温で60分間インキュベーションすることにより、前記TRPA1発現細胞にFURA 2−AMを導入し、FURA 2−AM導入TRPA1発現細胞を得た。
【0071】
得られたFURA 2−AM導入TRPA1発現細胞を循環定温チャンバー付蛍光測定装置〔浜松ホトニクス(株)製、商品名:ARGUS−50〕の各チャンバーに入れた。その後、チャンバー中のFURA 2−AM導入TRPA1発現細胞を、溶媒A〔組成:140mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウム、2mM塩化マグネシウム、2mM塩化カルシウム、10mMグルコース、10mMヘペス塩酸緩衝液(pH7.4)〕で洗浄した。
【0072】
つぎに、洗浄後のFURA 2−AM導入TRPA1発現細胞が入ったチャンバーにTRPA1のアゴニストを入れ、FURA 2−AM導入TRPA1発現細胞と前記アゴニストとを混合した。なお、前記アゴニストとして、1mMメントールを含有する溶媒Aを用いた。
【0073】
その後、チャンバーにおいて、励起波長340nmにおけるTRPA1発現細胞に導入され、かつ細胞内のカルシウムイオンに結合したFURA 2−AMに基づく蛍光の強度(以下、「蛍光強度
340nm」という)および励起波長380nmにおけるTRPM1発現細胞に導入されたFURA 2−AMに基づく蛍光の強度(以下、「蛍光強度
380nm」という)を測定した。
【0074】
測定された蛍光強度
340nmおよび蛍光強度
380nmから、Δ蛍光強度比
アゴニストを算出した。前記Δ蛍光強度比
試料は、式(II):
【0075】
【数1】
【0076】
に基づいて算出した。なお、前記対照は、溶媒Aである。
【0077】
また、前記アゴニストを単独で用いる代わりに、前記アゴニストと被験試料(実施例1で得られた試料、比較例1で得られた試料または比較例2で得られた試料)とを組み合わせて用いたことを除き、前記アゴニストを用いた場合と同様にして蛍光強度
340nmおよび蛍光強度
380nmを測定した。
【0078】
測定された蛍光強度
340nmおよび蛍光強度
380nmから、Δ蛍光強度比
アゴニストを算出した。前記Δ蛍光強度比
アゴニスト+被験試料は、式(III):
【0079】
【数2】
【0080】
に基づいて算出した。
【0081】
算出されたΔ蛍光強度比
アゴニストとΔ蛍光強度比
アゴニスト+被験試料とから、TRPA1の活性に対する抑制率を算出した。なお、抑制率は、式(IV):
【0082】
抑制率(%)=(Δ蛍光強度比
アゴニスト−Δ蛍光強度比
アゴニスト+被験試料)/Δ蛍光強度比
アゴニスト×100 (IV)
【0083】
にしたがって算出した。
【0084】
試験例1において、試料の種類と抑制率との関係を調べた結果を
図1に示す。図中、1は実施例1で得られた試料を用いたときの抑制率、2は比較例1で得られた試料を用いたときの抑制率、3は比較例2で得られた試料を用いたときの抑制率を示す。
【0085】
図1に示された結果から、実施例1で得られた試料を用いたときの抑制率(図中、1)は、約40%であることがわかる。対照としてのグリセリンが含まれた比較例2で得られた試料を用いたときの抑制率(図中、3)は、0%以下であることから、実施例1で得られた試料に含まれる1,8−シネオールは、ブロッカーとして働き、メントールによって引き起こされるTRPA1の活性化により発現するTRPA1の活性を抑制することが示唆される。また、1,8−シネオールによるTRPA1の活性に対する抑制率(図中、1)は、TRPA1の既知のアンタゴニストによるTRPA1の活性に対する抑制率(図中、2)と同程度であることがわかる。
【0086】
これらの結果から、式(I)において、R
1、R
2およびR
3がメチル基であり、R
4が酸素原子である1,8−シネオールは、TRPA1の活性を抑制することがわかる。
【0087】
(試験例2)
試験例1において、メントールの代わりに、TRPA1に対する既知のアゴニストであるアリルイソチオシアナートを用い、当該アリルイソチオシアナートの濃度が20μMとなるように調整したことを除き、試験例1と同様の操作を行ない、実施例1で得られた試料を用いたときの抑制率を算出した。
【0088】
試験例2において、試料と抑制率との関係を調べた結果を
図2に示す。図中、1は実施例1で得られた試料を用いたときの抑制率を示す。
【0089】
図2に示された結果から、実施例1で得られた試料を用いたときの抑制率(図中、1)は、約25%であることがわかる。したがって、実施例1で得られた試料に含まれる1,8−シネオールは、ブロッカーとして働き、アリルイソチオシアナートによって引き起こされるTRPA1の活性化により発現するTRPA1の活性を抑制することが示唆される。
【0090】
(実施例2)
式(I)で表される化合物のうち、1,8−シネオール以外の化合物と、メントールとを当該化合物の濃度が5mMとなり、メントールの濃度が1mMとなるように25℃で溶媒Aに溶解させ、試料を得る。
【0091】
(試験例3)
試験例1において、実施例1で得られた試料の代わりに、実施例2で得られた試料を用い、試験例1と同様の操作を行ない、実施例2で得られた試料を用いたときの抑制率を算出する。
【0092】
その結果、実施例1で得られた試料を用いたときと同様の結果が得られる。
【0093】
以上の結果から、式(I)で表される化合物は、TRPA1の活性を抑制することから、TRPA1の活性抑制剤として有用であることが示唆される。また、式(I)で表される化合物は、TRPA1の活性を抑制してTRPA1の活性に基づく不快な刺激を抑制することから、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。
【0094】
(実施例3および比較例3)
メントール、エタノールおよび1,8−シネオールを、それぞれの濃度が1体積%、10体積%および0.5体積%となるように25℃で精製水に溶解させ、試料を得た(実施例3)。
【0095】
一方、実施例3において、1,8−シネオールを用いなかったことを除き、実施例3と同様に操作を行ない、試料を得た(比較例3)。
【0096】
(実施例4および比較例4)
エタノールおよび1,8−シネオール、それぞれの濃度が50体積%および0.5体積%となるように25℃で精製水に溶解させ、試料を得た(実施例4)。
【0097】
一方、実施例4において、1,8−シネオールを用いなかったことを除き、実施例と同様に操作を行ない、試料を得た(比較例4)。
【0098】
(実施例5および比較例5)
アンモニア、エタノールおよび1,8−シネオールを、それぞれの濃度が1体積%、10体積%および0.5体積%となるように25℃で精製水に溶解させ、試料を得た(実施例5)。
【0099】
一方、実施例5において、1,8−シネオールを用いなかったことを除き、実施例と同様に操作を行ない、試料を得た(比較例5)。
【0100】
(試験例4)
(1)スティンガーの選択
目の下周辺を中心に顔を洗った健常な男性86名の被験者を、室温25℃、相対湿度45〜60%の試験室内で5分間馴化させた。
【0101】
つぎに、0.2体積%オクタノール水溶液750μLを不織布〔三昭紙業(株)製、品番:KP9560、縦1cm×横3cm〕に含浸させ、試験用シートを得た。
【0102】
一方、前記0.2体積%オクタノール水溶液の代わりに、10体積%エタノール水溶液750μLを用いたことを除き、前記と同様にして対照用シートを得た。
【0103】
前記試験用シートおよび対照用シートを、それぞれ両目の目の下に貼付した。貼付時から2.5分間、5分間および8分間経過時における刺激の強さに対して、以下の刺激の評価方法にしたがって、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
A2.5、S
A5およびS
A8をつけた。
【0104】
また、貼付時から10分間経過時における刺激の強さ評価の終了後、両目の目の下から試験用シートおよび対照用シートそれぞれを除去した。その後、試験用シートおよび対照用シートそれぞれの除去時から1週間以上の期間の経過後、前記試験用シートおよび対照用シートそれぞれを、両目の目の下に貼付し、前記と同様にして、貼付時から2.5分間、5分間および8分間経過時における刺激の強さに対して、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
B2.5、S
B5およびS
B8をつけた。
【0105】
被験者ごとに、スティンギングスコアS
A2.5〜S
A8より最大値S
Amaxを集計するとともに、スティンギングスコアS
B2.5〜S
B8より最大値S
Bmaxを集計し、各被験者の最大値S
Amaxと最大値S
Bmaxとの平均値を求めた。
【0106】
〔刺激の評価方法〕
以下の評価基準に基づいて、各被験者が、各時間の経過時に試験用シートおよび対照用シートのそれぞれについて刺激の強さを評価した。
【0107】
[評価基準]
0点:刺激をまったく感じない。
1点:かすかな刺激を感じる。
2点:「かすかな刺激」と「はっきりとした刺激」との中間の強さの刺激を感じる。
3点:はっきりとした刺激を感じる。
4点:「はっきりとした刺激」と「我慢できない刺激」との中間の強さの刺激を感じる。
5点:我慢できない刺激を感じる。
【0108】
〔スティンガーの選択〕
被験者のなかから、試験用シートについて、前記平均値が3以上であり、かつ対照シートについて、前記平均値が1以下である被験者をスティンガーとして採用した。
【0109】
(2)顔におけるスティンギングテスト
前記(1)において、前記(1)で選ばれたスティンガーを被験者とし、実施例3〜5および比較例3〜5で得られた各試料を用い、前記(1)と同様にして刺激の強さを評価した。その結果を表1に示す。
【0110】
【表1】
【0111】
表1に示された結果から、メントールおよびエタノールと1,8−シネオールとを併用したときのスティンギングスコアの平均値(実施例3参照)は、1,8−シネオールを用いず、メントールおよびエタノールを用いたときのスティンギングスコアの平均値(比較例3参照)と比べて、小さいことがわかる。また、エタノールと1,8−シネオールとを併用したときのスティンギングスコアの平均値(実施例4参照)は、1,8−シネオールを用いず、エタノールを用いたときのスティンギングスコアの平均値(比較例4参照)と比べて、小さいことがわかる。さらに、アンモニアおよびエタノールと1,8−シネオールとを併用したときのスティンギングスコアの平均値(実施例5参照)は、1,8−シネオールを用いず、アンモニアおよびエタノールを用いたときのスティンギングスコアの平均値(比較例5参照)と比べて、小さいことがわかる。これらの結果から、1,8−シネオールによれば、メントール、エタノールまたはアンモニアがTRPA1を活性化させることにより引き起こされる不快な刺激を抑制することができることが示唆される。したがって、1,8−シネオールは、TRPA1の活性を抑制してTRPA1の活性に基づく不快な刺激を抑制することから、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。
【0112】
(試験例5)
試験例4において、1,8−シネオールの代わりに、式(I)で表される化合物のうちの1,8−シネオール以外の化合物を用いることを除き、試験例4同様の操作を行ない、刺激の強さを評価した。その結果、1,8−シネオールを用いたときと同様の結果が得られる。
【0113】
以上の結果から、式(I)で表される化合物は、メントール、エタノールまたはアンモニアがTRPA1を活性化させることにより引き起こされる不快な刺激を抑制することができることが示唆される。したがって、式(I)で表される化合物は、TRPA1の活性を抑制してTRPA1の活性に基づく不快な刺激を抑制することから、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。
【0114】
(実施例6〜10および比較例6〜10)
表2に記載の組成となるように、各成分を混合し、エアゾールスプレーの原液を調製した。得られた原液と噴射剤である液化石油ガスとを、原液/噴射剤(体積比)が5/95となるようにステムよりエアゾール容器に充填し、ステムに適したボタンを装着してエアゾールスプレーを得た(実施例6および比較例6)。
【0115】
【表2】
【0116】
また、表3に記載の組成となるように、各成分を混合し、化粧水(実施例7および比較例7)を調製した。
【0117】
【表3】
【0118】
表4に記載の組成となるように、各成分を混合し、洗浄料(実施例8および比較例8)を調製した。
【0119】
【表4】
【0120】
表5に記載の組成となるように、各成分を混合し、洗浄料(実施例9および比較例9)を調製した。
【0121】
【表5】
【0122】
表6に記載の組成となるように、各成分を混合し、貼付剤(膏体)(実施例10および比較例10)を調製した。
【0123】
【表6】
【0124】
(試験例6)
頸部の耳下部を濡れタオルで拭き、皮脂汚れなどを除去した被験者8名を、室温23〜27℃、相対湿度45〜60%の試験室内で約10分間安静に待機させた。
【0125】
〔エアゾールスプレーのスティンギングテスト〕
実施例6で得られた原液および比較例6で得られた原液のいずれを用いたかを被験者に知らせずに、以下の操作を行なった。
【0126】
実施例6で得られた原液と噴射剤とが入ったエアゾール容器の噴霧部から左側の頸部(耳下)の皮膚までの間に内径3cmの円筒体(長さ10cm)を設置した。つぎに、前記円筒の内側に位置する左側の頚部(耳下)の皮膚に向けてエアゾール容器内の内容物を1秒間噴霧した。噴霧終了時から1分間、3分間、5分間、7分間、10分間、13分間、17分間および20分間経過時における刺激の強さに対して、以下の刺激の評価方法にしたがって、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
1、S
3、S
5、S
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0127】
一方、実施例6で得られた原液の代わりに比較例6で得られた原液を用いたことおよび右側の頸部(耳下)の皮膚に向けてエアゾール容器内の内容物を噴霧したことを除き、前記と同様の操作を行ない、スティンギングスコアS
1、S
3、S
5、S
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0128】
〔その他の外用剤のスティンギングテスト〕
実施例7、9〜10および比較例7、9〜10で得られた各外用剤1000μLを不織布〔フタムラ化学工業(株)製、商品名:TCF#404WJ−M、縦3cm×横3cm〕に含浸させ、試験用シートを得た。
【0129】
なお、実施例8および比較例8で得られた各外用剤については、まず、外用剤の濃度が5質量%となるように精製水に溶解し、水溶液を得た。得られた水溶液1000μLを不織布〔フタムラ化学工業(株)製、商品名:TCF#404WJ−M、縦3cm×横3cm〕に含浸させ、試験用シートを得た。
【0130】
つぎに、実施例で得られた試験用シートおよび比較例で得られた試験用シートのいずれを用いたかを被験者に知らせずに、外用剤の種類ごとに以下の操作を行なった。
【0131】
実施例7〜10で得られた各試験用シートを左側の頸部(耳下)に貼付した。貼付時から1分間、3分間および5分間経過時における刺激の強さに対して、以下の刺激の評価方法にしたがって、それぞれ、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
1、S
3およびS
5をつけた。
【0132】
貼付時から5分間経過時における刺激の強さの評価後、左側の頸部(耳下)から試験用シートを除去した。そして、ひきつづき、試験用シートの貼付時から7分間、10分間、13分間、17分間および20分間経過時における刺激の強さに対して、以下の刺激の評価方法にしたがって、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0133】
実施例7〜10で得られた各試験用シートの代わりに比較例7〜10で得られた各試験用シートを用いたことおよび各試験用シートを右側の頸部(耳下)に貼付したことを除き、前記と同様の操作を行ない、スティンギングスコアS
1、S
3、S
5、S
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0134】
〔スティングングスコアの集計〕
実施例6〜10および比較例6〜10で得られた各外用剤について、被験者ごとに、スティンギングスコアS
1〜S
20より最大値Smaxを集計し、各被験者の最大値Smaxの平均値を求めた。
【0135】
〔刺激の評価方法〕
試験例4と同じ評価基準に基づいて、各被験者が、各時間の経過時に試験用シートについて刺激の強さを評価した。その結果を表2〜6に併記する。
【0136】
表2〜6に示された結果から、メントールと1,8−シネオールとを併用したときのエアゾールスプレー(実施例6)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、メントールを用いたときのエアゾールスプレー(比較例6)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。また、1,3−ブチレングリコールおよびエタノールと1,8−シネオールとを併用したときの化粧水(実施例7)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、1,3−ブチレングリコールおよびエタノールを用いたときの化粧水(比較例7)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。さらに、1,3−ブチレングリコールおよび水酸化カリウムと1,8−シネオールとを併用したときの洗浄料(実施例8)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、1,3−ブチレングリコールおよび水酸化カリウムを用いたときの洗浄料(比較例8)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。また、1,3−ブチレングリコールと1,8−シネオールとを併用したときの洗浄料(実施例9)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、1,3−ブチレングリコールを用いたときの洗浄料(比較例9)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。また、メントールと1,8−シネオールとを併用したときの貼付剤(実施例10)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、メントールを用いたときの貼付剤(比較例10)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。
【0137】
これらの結果から、1,8−シネオールによれば、メントール、エタノール、1,3−ブチレングリコールまたは水酸化カリウムがTRPA1を活性化させることにより引き起こされる不快な刺激を抑制することができることが示唆される。
【0138】
したがって、1,8−シネオールは、TRPA1の活性を抑制してTRPA1の活性に基づく不快な刺激を抑制することから、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。なお、1,8−シネオールは、洗浄後のヒトの皮膚に清涼感を与えることから、1,8−シネオールは、不快な刺激を抑制し、かつヒトの皮膚に清涼感を与える成分として、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。
【0139】
(実施例11および比較例11)
表7に記載の組成となるように、各成分を混合し、毛髪脱色剤の第1剤および第2剤を調製した。
【0140】
【表7】
【0141】
(試験例7)
(1)スティンガーの選択
特開2007−191412号公報に記載の方法により、アルカリ剤に敏感な被験者を選定した。その後、頸部の耳下部を濡れタオルで拭き、皮脂汚れなどを除去した被験者8名を、室温23〜27℃、相対湿度45〜60%の試験室内で5分間安静に待機させた。
【0142】
表7に記載の組成からなる毛髪脱色剤の第1剤と第2剤とを、第1剤/第2剤(質量比)が80/20となるように混合し、毛髪脱色剤を調製した。
【0143】
つぎに、被験者の頸部の正中線から左方向に外れた皮膚分節C2〜C3付近の約3cm×3cm四方の領域内に実施例11で得られた毛髪脱色剤1gを塗布した。塗布時から1分間、3分間、5分間、7分間10分間、13分間、15分間および20分間経過時における刺激の強さに対して、以下の刺激の評価方法にしたがって、それぞれ、順に、スティンギングスコアS
1、S
3、S
5、S
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0144】
一方、被験者の頸部の正中線からから右方向に外れた皮膚分節C2〜C3付近の約3cm×3cm四方の領域内に比較例11で得られた毛髪脱色剤1gを塗布したことを除き、前記と同様の操作を行ない、スティンギングスコアS
1、S
3、S
5、S
7、S
10、S
13、S
17およびS
20をつけた。
【0145】
実施例11および比較例11で得られた各毛髪脱色剤について、被験者ごとに、スティンギングスコアS
1〜S
20より最大値Smaxを集計し、各被験者の最大値Smaxの平均値を求めた。
【0146】
〔刺激の評価方法〕
試験例4と同じ評価基準に基づいて、各被験者が、各時間の経過時に毛髪脱色剤について刺激の強さを評価した。その結果を表7に併記する。
【0147】
表7に示された結果から、アンモニアとモノエタノールアミンと過酸化水素と1,8−シネオールとを併用したときの毛髪脱色剤(実施例11)のスティンギングスコアの平均値は、1,8−シネオールを用いず、アンモニアとモノエタノールアミンと過酸化水素とを用いたときの毛髪脱色剤(比較例11)のスティンギングスコアの平均値と比べて、小さいことがわかる。これらの結果から、1,8−シネオールによれば、アンモニア、モノエタノールアミンおよび過酸化水素がTRPA1を活性化させることにより引き起こされる不快な刺激を抑制することができることが示唆される。したがって、1,8−シネオールは、TRPA1の活性を抑制してTRPA1の活性に基づく不快な刺激を抑制することから、外用剤、特に、敏感肌用外用剤に用いるのに好適であることが示唆される。
【0148】
(処方例)
以下、本発明に係る外用剤の処方例を示す。なお、原料名中のカッコ内の「E.O.」はオキシエチレン基を示す。また、「E.O.」の前に記載されている数字はオキシエチレン基の付加モル数を示す。
(処方例1 敏感肌用化粧水)
下記原料を下記組成となるように混合し、敏感肌用化粧水とした。
1,8−シネオール 0.1質量%
ポリエキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 1.0質量%
グリセリン 1.5質量%
1,3−ブチレングリコール 15.0質量%
クエン酸 0.05質量%
クエン酸ナトリウム 0.1質量%
1,2−オクタンジオール 0.2質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0149】
(処方例2 敏感肌用乳液)
下記原料を下記組成となるように混合し、敏感肌用乳液とした。
1,8−シネオール 0.1質量%
流動パラフィン 15.0質量%
ミツロウ 2.0質量%
ラノリン 1.5質量%
セスキオレイン酸ソルビタン 2.5質量%
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.05質量%
1,3−ブチレングリコール 13.0質量%
キサンタンガム 0.5質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0150】
(処方例3 敏感肌用クリーム)
下記原料を下記組成となるように混合し、敏感肌用クリームとした。
1,8−シネオール 0.3質量%
ステアリルアルコール 5.0質量%
ステアリン酸 2.0質量%
ワセリン 5.0質量%
スクワラン 5.0質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0質量%
ホホバ油 1.0質量%
オリーブ油 1.0質量%
1.3−ブチレングリコール 15.0質量%
プロピレングリコールモノステアリン酸エステル 2.5質量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0質量%
トリエタノールアミン 1.0質量%
1,2−ヘキサンジオール 0.15質量%
1,2−オクタンジオール 0.1質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0151】
(処方例4 デオドラントジェル)
下記原料を下記組成となるように混合し、デオドラントジェルとした。
1,8−シネオール 0.5質量%
メントール 0.5質量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.2質量%
水酸化カリウム 0.02質量%
イソノナン酸イソノニル 1.5質量%
トリクロサン 0.1質量%
エタノール 30.0質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0152】
(処方例5 シェービングジェル)
下記原料を下記組成となるように混合し、シェービングジェルとした。
カルボキシビニルポリマー 0.6質量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1質量%
水酸化ナトリウム 0.25質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.5質量%
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3.0質量%
グリセリン 3.0質量%
ポリエチレングリコール(PEG−32) 3.0質量%
70質量%ソルビット液 5.0質量%
アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体液
0.1質量%
メントール 0.4質量%
1,8−シネオール 0.4質量%
エタノール 2.0質量%
パラオキシ安息香酸メチル 適量
エデト酸塩 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0153】
(処方例6 化粧水)
下記原料を下記組成となるように混合し、化粧水とした。
1,8−シネオール 0.3質量%
1,3−ブチレングリコール 6.0質量%
グリセリン 4.0質量%
加水分解ヒアルロン酸 0.1質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン 2−デシルテトラデシルエーテル
0.2質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
香料 適量
エタノール 3.0質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0154】
(処方例7 デオドラントロールオン)
下記原料を下記組成となるように混合し、デオドラントロールオンとした。
1,8−シネオール 0.3質量%
メントール 0.1質量%
トリクロサン 0.1質量%
クロルヒドロキシルアルミニウム 10.0質量%
イソノナン酸イソノニル 1.0質量%
ヒドロキシプロピルセルロース 1.0質量%
エタノール 60.0質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0155】
(処方例8 拭き取り用シート化粧料)
不織布1gに下記組成からなる組成物5gを含浸させて、拭き取り用シート化粧料とした。
[拭き取り用シート組成物]
1,8−シネオール 0.3質量%
メントール 0.1質量%
タルク 10.0質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン 2−デシルテトラデシルエーテル
0.2質量%
エタノール 40.0質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0156】
(処方例9 スキンケアジェル)
下記原料を下記組成となるように混合し、スキンケアジェルとした。
1,8−シネオール 0.5質量%
1,3−ブチレングリコール 10.0質量%
グリセリン 3.0質量%
ジプロピレングリコール 5.0質量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.4質量%
キサンタンガム 0.01質量%
水酸化カリウム 0.15質量%
デカメチルポリシロキサン 5.0質量%
トリメチルグリシン 10.0質量%
1.2−ペンタンジオール 0.1質量%
グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル 0.05質量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1質量%
エタノール 3.0質量%
エデト酸二ナトリウム 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0157】
(処方例10 スキンケアクリーム)
下記原料を下記組成となるように混合し、スキンケアクリームとした。
流動パラフィン 5.0質量%
パラフィン 5.0質量%
水素添加パーム油 3.0質量%
ベヘニルアルコール 3.0質量%
ステアリン酸 1.0質量%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0質量%
キサンタンガム 0.05質量%
カルボキシビニルポリマー 0.4質量%
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.5質量%
ステアリン酸グリセリル 0.5質量%
1,3−ブチレングリコール 10.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.2質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテル 0.35質量%
グリセリン 5.0質量%
水酸化カリウム 適量
トコフェロール 適量
エデト酸ニナトリウム 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0158】
(処方例11 ボディー用化粧水)
下記原料を下記組成となるように混合し、ボディー用化粧水とした。
1,8−シネオール 0.5質量%
メントール 0.5質量%
1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
ナイロン粉末 5.0質量%
エタノール 50.0質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0159】
(処方例12 トニック)
下記原料を下記組成となるように混合し、トニックとした。
1,8−シネオール 0.5質量%
メントール 0.5質量%
D−パントテニルアルコール 0.2質量%
ニコチン酸アミド 0.1質量%
酢酸dl−α−トコフェロール 0.1質量%
カンファー 0.001質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.3質量%
乳酸ナトリウム 0.5質量%
クエン酸 0.05質量%
エタノール 50.0質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0160】
(処方例13 デオドラントスプレー)
下記組成からなる原液と、下記組成からなる噴射剤とを質量比(原液/噴射剤)が5/95となるようにステムよりエアゾール容器に充填し、ステムに適したボタンを装着してデオドラントスプレーとした。
(原液の組成)
タルク 20.0質量%
無水ケイ酸 20.0質量%
クロルヒドロキシアルミニウム 10.0質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
メントール 1.5質量%
トリクロサン 0.1質量%
ジメチルポリシロキサン 15.0質量%
香料 適量
ミリスチン酸イソプロピル 残部
(噴射剤の組成)
LPG 100.0質量%
【0161】
(処方例14 デオドラントスティック)
下記原料を下記組成となるように混合し、デオドラントスティックとした。
イソプロピルメチルフェノール 0.2質量%
硫酸アルミニウムカリウム 20.0質量%
クロロヒドロキシアルミニウム 10.0質量%
ステアリルアルコール 5.0質量%
モノステアリン酸グリセリン 3.0質量%
無水ケイ酸 35.0質量%
キャンデリラロウ 0.5質量%
ヒマシ油 0.1質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
シトラール 0.04質量%
オイゲノール 0.05質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 残部
合計 100.0質量%
【0162】
(処方例15 リップ)
下記原料を下記組成となるように混合し、リップとした。
ステアリン酸イソセチル 25.0質量%
パラフィン 20.0質量%
トリオクタノイン 10.0質量%
セレシン 5.0質量%
マイクロクリスタリンワックス 5.0質量%
ワセリン 1.0質量%
シトラール 0.04質量%
オイゲノール 0.05質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
流動パラフィン 残部
合計 100.0質量%
【0163】
(処方例16 クレンジング剤)
下記原料を下記組成となるように混合し、クレンジング剤とした。
ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル
3.0質量%
ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル 2.0質量%
N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]
−L−アルギニン塩酸塩
0.2質量%
1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.1質量%
1,8−シネオール 0.3質量%
リン酸二水素ナトリウム 適量
リン酸水素二ナトリウム 適量
酢酸トコフェロール 適量
フェノキシエタノール 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0164】
(処方例17 洗顔料)
下記原料を下記組成となるように混合し、洗顔料とした。
30質量%ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン液 3.0質量%
ラウリン酸 5.0質量%
ミリスチン酸 6.0質量%
パルミチン酸 4.0質量%
ステアリン酸 9.0質量%
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150E.O.)
5.0質量%
10質量%ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド
・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体液
10.0質量%
ポリエチレングリコール 20.0質量%
プロピレングリコール 3.0質量%
グリセリン 5.0質量%
1,2−オクタンジオール 0.5質量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5質量%
水酸化カリウム 5.0質量%
1,8−シネオール 0.6質量%
エデト酸塩 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0165】
(処方例18 ボディーシャンプー)
下記原料を下記組成となるように混合し、ボディーシャンプーとした。
ラウリン酸 5.0質量%
ミリスチン酸 7.0質量%
プロピレングリコール 4.0質量%
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3.5質量%
水酸化カリウム 3.6質量%
亜硫酸ソーダ 0.03質量%
パラオキシ安息香酸メチル 0.3質量%
フェノキシエタノール 0.8質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
エデト酸塩 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0166】
(処方例19 シャンプー)
下記原料を下記組成となるように混合し、シャンプーとした。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 6.0質量%
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2.0質量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム 3.0質量%
スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム 1.0質量%
ヤシ油脂肪酸ジアタノールアミド 5.0質量%
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]
ヒドロキシエチルセルロース
0.2質量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2質量%
メントール 1.0質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
エタノール 3.0質量%
塩化ナトリウム 適量
エデト酸塩 適量
安息香酸ナトリウム 適量
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
【0167】
(処方例20 ヘアカラー)
下記原料を下記組成となるように混合し、ヘアカラーの第1剤および第2剤とした。使用時には、第1剤と第2剤とを、質量比(第1剤/第2剤)が80/20となるように混合し、ヘアカラーとした。なお、以下において、各成分のパーセンテージは、ヘアカラー(第1剤と第2剤との混合物)における各成分のパーセンテージを意味する。
[第1剤]
セチルアルコール 5.0質量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 5.0質量%
1,3−ブチレングリコール 3.0質量%
モノエタノールアミン 14.0質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
パラアミノフェノール 適量
レゾルシン 適量
精製水 残部
第1剤の合計 80.0質量%
[第2剤]
35体積%過酸化水素 9.0質量%
精製水 11.0質量%
第2剤の合計 20.0質量%
[ヘアカラー]
第1剤と第2剤の合計 100.0質量%
【0168】
(処方例21 貼付剤)
下記組成からなる膏体を支持体上に、塗布し、貼付剤とした。
[貼付剤の膏体の組成]
ポリアクリル酸 5.0質量%
ポリアクリル酸ナトリウム 2.0質量%
グリセリン 15.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.7質量%
サリチル酸メチル 0.2質量%
メントール 0.5質量%
1,8−シネオール 0.5質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%