(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む請求項1に記載の方法。
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択する前に、前記画像キャプチャデバイスによって取り込まれた最大60個の連続画像が受信される請求項10に記載の方法。
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む請求項13に記載の装置。
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む請求項16に記載の集積回路。
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することを含む請求項18に記載の装置。
互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む請求項21に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、画像選択/結合システム100の特定の例示的な実施形態に関するブロック図が示される。画像選択/結合システム100は、画像処理システム130に連結された画像キャプチャデバイス101を含む。画像処理システム130は画像記憶装置150に連結されている。画像記憶装置150は、ランダムアクセスメモリ(RAM)デバイスまたは不揮発性メモリデバイス、例えば読み取り専用メモリ(ROM)やフラッシュメモリであってよい。画像キャプチャデバイス101はセンサ108と、オートフォーカスコントローラ104と、自動露出コントローラ106とを含む。オートフォーカスコントローラ104および自動露出コントローラ106は、それぞれレンズシステム102に連結されている。一般に、画像選択/結合システム100は、単一の画像キャプチャコマンドから生じる画像の「バースト」でキャプチャされた(取り込まれた)画像103の複数の連続画像107のサブセット141を選択することを可能にし、サブセット141を結合して結合画像143を作成することを可能にする画像処理システム130を含む。
【0016】
画像キャプチャデバイス101は、単一の画像キャプチャコマンドから生じる画像の「バースト」で画像103の複数の連続画像107をキャプチャするように構成され得る。例えば、画像キャプチャデバイス101は、約1秒間のバーストで、各々が最大およそ6メガピクセル(MP)を有する最大およそ60個の連続画像をキャプチャするように構成できる。
【0017】
画像処理システム130は、画像選択モジュール140を使用して互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141を選択するように構成され得る。画像選択モジュール140は、画像プレビュー動作による顔面検出を活用して、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141を選択することができる。あるいは、画像選択モジュール140は、画像プレビュー動作による皮膚検出を活用して、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141を選択することができる。画像処理システム130はまた、画像結合モジュール142を使用して、複数の連続画像107のサブセット141における各画像からのピクセル値を平均化して結合画像143を作成するように構成され得る。画像処理システム130はさらに、画像結合モジュール142を使用して、複数の連続画像107のサブセット141における各画像からのピクセル値を平均化して結合画像143を作成する前に、鮮明化モジュール145を使用して、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141を鮮明化するように構成され得る。
【0018】
動作中に、画像103の複数の連続画像がレンズシステム102を介してオートフォーカスされ、自動露出され、センサ108によって感知される。複数の連続画像107を含む画像データが、矢印109が示すようにセンサ108から出力され、画像処理パイプラインへの入り口131で画像処理システム130に入力される。画像データは、色変換(色温度変換)デバイス118に入力117する前に、ホワイトバランスデバイス110、色補正デバイス112、ガンマ補正デバイス114、およびルーマ適合(luma adaptation)デバイス116によって連続的に処理される。
【0019】
色変換デバイス118で色変換した後、処理済み画像データは画像選択モジュール140に入力される。画像選択モジュール140は、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141を選択する。画像選択モジュール140は、複数の連続画像107のサブセット141における各画像からのピクセル値を平均化して結合画像143を作成する画像結合モジュール142に連結されている。結合画像143は、結合画像143を作成するのに使用される複数の連続画像107のサブセット141の各々に対して低減されたランダムノイズを有することがある。結合画像143は、画像圧縮デバイス120への入力144であり、矢印121が示すように、画像処理パイプラインからの出口132における画像処理システム130から出力され、画像記憶装置150に入力される。
【0020】
代替的な実施形態では、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセット141の選択が、画像処理システム130の画像処理パイプラインの画像選択モジュール140で実行される一方、複数の連続画像107のサブセット141における各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成する処理は、サブセット141が画像記憶装置150に記憶された後に実行される。別の代替的な実施形態では、互いに位置合わせされた複数の連続画像107のサブセットの選択、および複数の連続画像107のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成する処理は、複数の連続画像107が画像記憶装置150に記憶された後に実行される。
【0021】
画像選択モジュール140は、画像結合モジュール142とともに、スナップショットの信号対雑音比(SNR)を改善し、フォーカスチャートの鮮明さの低下がほとんどまたは全く知覚されない状態を実現できる。例えば、緑のパッチの標準偏差(STD)は、例えば赤(R)チャネル、緑(G)チャネルおよび青(B)チャネルなど、すべてのチャネルにわたり縮小され得る。画像選択モジュール140と画像結合モジュール142とを有する画像処理システム130は、単一パラメータを介して調節可能であり、それによりユーザは、所望の量のノイズ低減(結合する画像をどれだけ多くするか)と鮮明さ(結合する画像をどれだけ少なくするか)との間で兼ね合いをとることができる。単一パラメータは、結合する画像の数であってよい。画像における顕著な特徴の検出などの突出検出を利用して、すべてのノイズ低減において顔や目などの主要部分の鮮明さが犠牲にならないようにすることができる。画像選択モジュール140と画像結合モジュール142とを有する画像処理システム130は、例えばカメラプレビュー動作による顔面検出を活用することによって、中央処理装置(CPU)の複雑性の軽減を達成することができる。
【0022】
図2を参照すると、互いに位置合わせされた複数の連続画像200のサブセットに関する第1の実施形態の例示的な図が示されている。例示的な一実施形態では、複数の連続画像200は、
図1の複数の連続画像107と同様である。複数の連続画像の各々はフレームと呼ばれることがある。注目画像領域224内のオブジェクト222は、フレームからフレームへと追跡され得る。注目画像領域224内のオブジェクト222が定常に見えるフレームを選択して、結合またはマージすることができる。2つのフレームは、両フレームの同じ注目画像領域224内にオブジェクト222があるとき、互いに位置合わせできる。例えば、フレーム202および204は、両フレームの注目画像領域224内にオブジェクト222があるため、互いに位置合わせできる。
図2に示すように、各画像のピクセル値を平均化して結合画像226を作成することができる。例示的な一実施形態では、結合画像226は
図1の結合画像143と同様である。
【0023】
フレームによっては、オブジェクト222は、画像選択/結合システム100を持っている手の動きにより、注目画像領域224内に存在しないことがある。ダークフレーム202、204、206、208、および214は、互いに位置合わせされた複数の連続画像200のサブセットを形成することができる。ライトフレーム210、212、216、218、および220は、ダークフレーム202、204、206、208、および214と位置合わせできない。互いに位置合わせされていないフレームを結合すると、オブジェクト222が結合画像内の2つの場所に現れる「ゴースティング」が生じることがある。例えば、
図2のダークフレーム202、204、206、208、および214のサブセットは、結合されたとき、左上の隅にある注目画像領域224内のゴースティングを最小限に抑える、または減らす絶好の機会を持つ可能性がある。特定の一実施形態では、互いに位置合わせされた複数の連続画像200のサブセットを選択することは、オブジェクト222が注目画像領域224に存在する、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セット、例えば、ダークフレーム202、204、206、208、および214をリアルタイムで検出することと、オブジェクト222が注目画像領域224に存在しない、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セット、例えばライトフレーム210、212、216、218、および220を除去することとを含む。
【0024】
図3を参照すると、互いに位置合わせされた複数の連続画像300のサブセットに関する第2の実施形態の例示的な図が示されている。例示的な一実施形態では、複数の連続画像300は、
図1の複数の連続画像107と同様であり、また
図2の複数の連続画像200と同様である。複数の連続画像の選択済みサブセットは、非連続または非順次のフレームを含むことができる。例えば、ダークフレーム302は、ダークフレーム308、310、314、316、および318と結合することができ、その理由は、それぞれのフレーム間で定常の注目画像領域が互いに位置合わせされることにある。ライトフレーム304、306、312、および320は、それぞれのフレーム間で定常の注目画像領域が互いに位置合わせされないため、結合できない。
【0025】
以下でより詳細に説明するように、定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネル、例えば赤(R)、緑(G)、または青(B)におけるそれぞれの画像間のピクセル値の絶対値差分和(SAD)に基づき画像を選択できる。例えば、ダークフレーム308、310、314、316、および318は、しきい値t以下である注目画像領域(ROI)内のダークフレーム302に対する絶対値差分和(SAD)をそれぞれ有してよい。同様に、ライトフレーム304、306、312、および320は、しきい値tを超える注目画像領域(ROI)内のダークフレーム302に対する絶対値差分和(SAD)をそれぞれ有してよい。以下でより詳細に説明するように、フレームを結合するために使用される不透明値を、注目画像領域(ROI)内のダークフレーム302に対する絶対値差分和(SAD)に基づき、ダークフレーム302と、308と、310と、314と、316と、318とに割り当てることができる。
【0026】
図4を参照すると、互いに位置合わせされた複数の連続画像400のサブセットに関する第3の実施形態の例示的な図が示されている。例示的な一実施形態では、複数の連続画像400は、
図1の複数の連続画像107、
図2の複数の連続画像200、および
図3の複数の連続画像300と同様である。複数の連続画像の選択済みサブセットは、フレームの順番の初めにないフレームを含むことができる。例えば、ダークフレーム408、410、412、414、416、および418は結合でき、その理由として、
図1の画像選択/結合システム100のスナップショットボタンを押すことに起因する手の動きにより、ライトフレーム402、404、および406が、ダークフレーム408、410、412、414、416、および418とうまく位置合わせされていないか、または位置がずれている可能性が挙げられる。
【0027】
以下でより詳細に説明するように、定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネル、例えば輝度(Y)、青輝度(Cb)、または赤輝度(Cr)におけるそれぞれの画像間のピクセル値の平方差分和(SSD)に基づき画像を選択できる。例えば、ダークフレーム408、410、414、416、および418は、しきい値T以下である注目画像領域(ROI)内のダークフレーム412に対する平方差分和(SSD)をそれぞれ有してよい。同様に、ライトフレーム402、404、406、および420は、しきい値Tを超える注目画像領域(ROI)内のダークフレーム412に対する平方差分和(SSD)をそれぞれ有してよい。以下でより詳細に説明するように、フレームを結合するために使用される不透明値を、注目画像領域(ROI)内のダークフレーム412に対する平方差分和(SSD)に基づき、ダークフレーム408と、410と、412と、414と、416と、418とに割り当てることができる。
【0028】
特定の一実施形態では、複数の連続画像のサブセットは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像を含む。例えば、
図2のフレーム202、204、206、208、および214は、左上の隅に少なくとも1つの定常の注目画像領域224を有してよい。画像によっては、少なくとも1つの定常の注目画像領域は、少なくとも一対の目を含むことができる。
【0029】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像が、少なくとも1つの定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネルにおけるそれぞれの画像間のピクセル値の絶対値差分和(SAD)に少なくとも部分的に基づき選択される。例えば、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、赤(R)チャネルにおける画像1と呼ばれる第1の画像と、画像2と呼ばれる第2の画像との間のピクセル値の絶対値差分和(SAD)は、
【数1】
【0030】
により定義される。ここで、R
i1は画像1における赤のピクセルiの値であり、R
i2は画像2における赤のピクセルiの値である。一般に、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、αチャネルにおける画像jと、画像kとの間のピクセル値の絶対値差分和(SAD)は、
【数2】
【0031】
によって定義される。ここで、例えば、α=R,G,Bまたはα=Y,Cb,Crである。少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、αチャネルにおける画像jと画像kとが同一である場合、SAD
αjk=0となる。すべてのチャネルにわたって合計すると、
【数3】
【0032】
となる。これは、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、すべてのチャネルにおける画像jと画像kとの間のピクセル値の絶対値差分和(SAD)であり、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、画像jと画像kとの間の差の大きさを表す。
【0033】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像が、しきい値以下である絶対値差分和(SAD)で少なくとも部分的に基づいて選択される。例えば、200ピクセル×80ピクセルの定常の注目画像領域の場合、しきい値t=500を使用することができ、それにより、ピクセル値の絶対値差分和(SAD)がSAD
jk≦t=500のとき、画像jと画像kとを選択して結合することができる。
【0034】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像には、絶対値差分和(SAD)に少なくとも部分的に基づき不透明値がそれぞれ割り当てられ、この不透明値は、複数の連続画像のサブセットからのピクセル値を平均化して結合画像を作成する際に使用される。例えば、参照画像として画像jを使用して、ピクセル値の絶対値差分和(SAD)が0≦SAD
jk≦200のとき、画像kには50%の不透明値を割り当てることができ、201≦SAD
jk≦300のとき、画像kには40%の不透明値を割り当てることができ、301≦SAD
jk≦400のとき、画像kには30%の不透明値を割り当てることができ、401≦SAD
jk≦500のとき、画像kには20%の不透明値を割り当てることができる。
【0035】
不透明値を使用して、選択された画像が結合されるときにピクセル値に適用する重みを生成することができる。例えば、4つの画像が、基準画像または参照画像に対する低い絶対値差分和(SAD)を有するとき、4つの画像の不透明値はそれぞれ50%、50%、40%、および20%であることがある。基準画像または参照画像には、最も低い絶対値差分和(SAD)を有する画像(複数存在する場合もある)の不透明値を割り当てることができ、この場合には不透明値50%である。各画像のピクセル値に適用する重みは、当該画像の不透明値を、結合される画像のすべての不透明値の合計で割った値に等しくなり得る。ここでは、結合される画像のすべての不透明値の合計は、50+50+50+40+20=210である。例えば、基準画像または参照画像の赤、緑、および青のピクセル値には、すべて50/210を掛けることができ、50%の不透明値を有する他の画像の各々の赤、緑、および青のピクセル値にも、すべて50/210を掛けることができ、40%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、40/210を掛けることができ、20%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、20/210を掛けることができる。5つの画像の重み付けされたピクセル値を平均化して、結合画像を作成することができる。
【0036】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像が、少なくとも1つの定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネルにおけるそれぞれの画像間のピクセル値の平方差分和(SSD)に少なくとも部分的に基づき選択される。例えば、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、赤(R)チャネルにおける画像1と呼ばれる第1の画像と、画像2と呼ばれる第2の画像との間のピクセル値の平方差分和(SSD)は、
【数4】
【0037】
により定義される。ここで、R
i1は画像1における赤のピクセルiの値であり、R
i2は画像2における赤のピクセルiの値である。一般に、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、αチャネルにおける画像jと、画像kとの間のピクセル値の平方差分和(SSD)は、
【数5】
【0038】
によって定義される。ここで、例えば、α=R,G,Bまたはα=Y,Cb,Crである。少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、αチャネルにおける画像jと画像kとが同一である場合、SSD
αjk=0となる。すべてのチャネルにわたって合計すると、
【数6】
【0039】
となる。これは、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、すべてのチャネルにおける画像jと画像kとの間のピクセル値の平方差分和(SSD)であり、少なくとも1つの定常の注目画像領域(ROI)におけるピクセルiについて、画像jと画像kとの間の差の大きさを表す。
【0040】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像が、しきい値以下である平方差分和(SSD)に少なくとも部分的に基づき選択される。例えば、200ピクセル×80ピクセルの定常の注目画像領域の場合、しきい値T=500を使用することができ、それにより、ピクセル値の平方差分和(SSD)がSSD
jk≦T=500のとき、画像jと画像kとを選択して結合することができる。
【0041】
特定の一実施形態では、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像には、平方差分和(SSD)に少なくとも部分的に基づき不透明値がそれぞれ割り当てられ、この不透明値は、複数の連続画像のサブセットからのピクセル値を平均化して結合画像を作成する際に使用される。例えば、参照画像として画像jを使用して、ピクセル値の平方差分和(SSD)が0≦SSD
jk≦200のとき、画像kには50%の不透明値を割り当てることができ、201≦SSD
jk≦300のとき、画像kには40%の不透明値を割り当てることができ、301≦SSD
jk≦400のとき、画像kには30%の不透明値を割り当てることができ、401≦SSD
jk≦500のとき、画像kには20%の不透明値を割り当てることができる。
【0042】
不透明値を使用して、選択された画像が結合されるときにピクセル値に適用する重みを生成することができる。例えば、3つの画像が、基準画像または参照画像に対する低い平方差分和(SSD)を有するとき、3つの画像の不透明値はそれぞれ50%、40%、および20%であることがある。基準画像または参照画像には、最も低い平方差分和(SSD)を有する画像(複数存在する場合もある)の不透明値を割り当てることができ、この場合には不透明値50%である。各画像のピクセル値に適用する重みは、当該画像の不透明値を、結合される画像のすべての不透明値の合計で割った値に等しくなり得る。ここでは、結合される画像のすべての不透明値の合計は、50+50+40+20=160である。例えば、基準画像または参照画像の赤、緑、および青のピクセル値には、すべて50/160を掛けることができ、50%の不透明値を有する他の画像の赤、緑、および青のピクセル値にも、すべて50/160を掛けることができ、40%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、40/160を掛けることができ、20%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、20/160を掛けることができる。4つの画像の重み付けされたピクセル値を平均化して、結合画像を作成することができる。
【0043】
最も低い絶対値差分和(SAD)セットに、または最も低い平方差分和(SSD)につながる基準画像または参照画像を選択することができる。例えば、n個の画像の場合、各画像を順に基準画像または参照画像として選択することができ、当該基準画像または参照画像に対してその他すべての(n−1個の)画像について絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)を計算することができる。結合する画像の数mは事前に決めることができ、次いで基準画像または参照画像を選択することができる。このようにして、絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)の最も低いグループ(m個の画像)を提供する基準画像または参照画像を見つけることができる。例えば、mは3または4に等しいことがある。こうした探索法は、カメラがn個の画像すべてを保存することはできず、互いにうまく位置合わせされたm個の画像があれば単一のキャプチャコマンドから生じる画像のバーストの画像を処理するのを停止するときに、役に立つことがある。画像処理は、実行中に画像処理システム130内のハードウェアにおいて、またはその後に画像記憶装置150内において実行できる。この探索法では1以外の増分を使用してもよい。例えば、画像を4つおきに基準画像または参照画像として評価できる。
【0044】
画像キャプチャデバイスを持っている手の動き、および対象の動きは、画像から画像へと相関し得る。基準画像また参照画像として使用されるときの所与の画像が、しきい値を上回る絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)のグループを作成する場合、所与の画像の近くにある画像も同じ処理をすることができる。二分探索法を使用することができる。例えば、100個の画像がある場合、画像25、画像50、および画像75が基準画像または参照画像として選択され得る。どの基準画像が絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)の最も低いグループを作成したかにより、探索間隔は半分にされることがある。例えば、基準画像または参照画像として画像75が絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)の最も低いグループを作成した場合、12の探索間隔を25の間隔の代わりに使用することができ、その結果、画像63と画像87とを基準画像または参照画像として使用できる。基準画像または参照画像として画像63が絶対値差分和(SAD)または平方差分和(SSD)の最も低いグループを作成した場合、6の探索間隔を12の間隔の代わりに使用することができ、その結果、画像57と画像69とを基準画像または参照画像として使用できる。二分探索法は、探索間隔が1つの画像になるまで続いてよい。
【0045】
特定の一実施形態では、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化する前に、複数の連続画像のサブセットは鮮明化される。例えば、
図1の複数の連続画像107のサブセット141は、画像結合モジュール142で結合される前に、鮮明化モジュール145で鮮明化され得る。特定の一実施形態では、互いに位置合わせされた複数の連続画像200のサブセットを選択することは、オブジェクト222が注目画像領域224に存在する、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セット、例えばダークフレーム202、204、206,208、および214をリアルタイムで検出することと、オブジェクト222が注目画像領域224に存在しない、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セット、例えばライトフレーム210、212、216、218、および220を除去することとを含む。特定の一実施形態では、
図1の画像キャプチャデバイス101によってキャプチャされた最大60個の連続画像が、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択する前に受信される。
【0046】
図5を参照すると、互いに位置合わせされた複数の連続画像を選択し結合する方法の第1の例示的な実施形態のフローチャートが500に示されている。例えば、方法500は、
図1の画像選択/結合システム100によって実施できる。方法500は、502においてバーストでn個の連続画像をキャプチャすることを含む。例えば、各々が6メガピクセル(MP)を有する最大およそ60個の連続画像を、約1秒間のバーストでキャプチャできる。方法500はまた、504において、n個の連続画像の第1の画像における注目画像領域を決定することを含む。例えば、注目画像領域は一対の目であってよい。
図2に示すように、注目画像領域224は定常のオブジェクト222を有することがある。
【0047】
方法500はさらに、506において、しきい値未満の注目画像領域の絶対値差分和(SAD)をそれぞれ有するm個の連続画像を決定することを含む。例えば、mは約2〜約10の範囲であってよい。注目画像領域が約200ピクセル×約80ピクセルであるとき、しきい値は約500であり得る。
図3に示すように、ダークフレーム308、310、314、316、および318のサブセットは、しきい値t以下である注目画像領域(ROI)におけるダークフレーム302に対する絶対値差分和(SAD)を各々有してよい。
【0048】
方法500はまた、508において、第1の画像における注目画像領域に対する各注目画像領域の絶対値差分和(SAD)に基づき、m個の連続画像の各々について不透明値を決定することを含む。例えば、画像jを第1の画像として使用し、ピクセル値の絶対値差分和(SAD)が0≦SAD
jk≦200であるとき、画像kには50%の不透明値を割り当てることができ、201≦SAD
jk≦300であるとき、画像kには40%の不透明値を割り当てることができ、301≦SAD
jk≦400であるとき、画像kには30%の不透明値を割り当てることができ、401≦SAD
jk≦500であるとき、画像kには20%の不透明値を割り当てることができる。第1の画像はSAD
jj=0を有するため、第1の画像は、しきい値未満の各注目画像領域の絶対値差分和(SAD)をそれぞれ有するm個の連続画像に含まれ得る。
【0049】
方法500はさらに、510において、m個の連続画像の各々の不透明値を使用して、m個の連続画像をマージすることを含む。例えば、m=5の場合、4個の画像が第1の画像に対する低い絶対値差分和(SAD)を有するとき、4個の画像の不透明値はそれぞれ50%、40%、40%、および20%であり得る。第1の画像には50%の不透明値を割り当てることができる。各画像のピクセル値に適用する重みは、当該画像の不透明値を、結合される画像のすべての不透明値の合計で割った値に等しくなることができ、この場合、すべての不透明値の合計は50+50+40+40+20=200である。例えば、第1の画像の赤、緑、および青のピクセル値には、すべて50/200を掛けることができ、50%の不透明値を有する他の画像の赤、緑、および青のピクセル値にも、50/200を掛けることができ、40%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、40/200を掛けることができ、20%の不透明値を有する画像の赤、緑、および青のピクセル値には、20/200を掛けることができる。次いで、m=5個の連続画像の適切に重み付けされたピクセル値を平均化して、結合画像またはマージ画像を作成することができる。
【0050】
図6を参照すると、互いに位置合わせされた複数の連続画像を選択し結合する方法の第2の例示的な実施形態のフローチャートが600に示されている。方法600は、602において、画像キャプチャデバイスによってキャプチャされた複数の連続画像を受信することを含む。例えば、複数の連続画像107が
図1の画像キャプチャデバイス101によってキャプチャされ得る。方法600はまた、604において、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択することを含む。例えば、
図2のダークフレーム202、204、206、208、および214が、互いに位置合わせされた複数の連続画像200のサブセットとして選択され得る。方法600はさらに、606において、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成することを含む。例えば、
図2のダークフレーム202、204、206、208、および214の各々からのピクセル値を平均化して、結合画像226と同様の結合画像を作成することができる。
【0051】
方法600はさらに、608において、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化する前に、複数の連続画像のサブセットを鮮明化することを含む。例えば、
図1の複数の連続画像107のサブセット141は、画像結合モジュール142で結合される前に、鮮明化モジュール145で鮮明化され得る。方法600はさらに、610において、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することを含む。例えば、互いに位置合わせされた
図2の複数の連続画像200のサブセットを選択することは、オブジェクト222が注目画像領域224に存在する、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セット、例えばダークフレーム202、204、206、208、および214をリアルタイムで検出することを含むことができる。方法600はまた、612において、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することを含む。例えば、互いに位置合わせされた
図2の複数の連続画像200のサブセットを選択することは、オブジェクト222が注目画像領域224に存在しない、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セット、例えばライトフレーム210、212、216、218、および220を除去することを含むことができる。
【0052】
特定の一実施形態では、1つの装置は、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するための手段を含む。互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するための手段は、画像選択モジュール140を有する
図1の画像処理システム130のような画像処理システム、画像処理回路、対応するハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、画像選択モジュール140を有する
図1の画像処理システム130は、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するアルゴリズムを実行するようにプログラムできる。本装置は、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するための手段をさらに含む。複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するための手段は、画像結合モジュール142を有する
図1の画像処理システム130のような画像処理システム、画像処理回路、対応するハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、画像結合モジュール142を有する
図1の画像処理システム130は、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するアルゴリズムを実行するようにプログラムできる。
【0053】
図7は、画像選択および画像結合モジュールを含むシステム700に関する特定の実施形態のブロック図である。システム700は画像センサデバイス722を含み、画像センサデバイス722はレンズ768に連結され、さらに携帯型マルチメディアデバイスのアプリケーションプロセッサチップセット770に連結される。画像センサデバイス722は、画像選択および画像結合モジュール764を含み、画像選択および画像結合モジュール764は、
図1の画像選択モジュール140と画像結合モジュール142とを実行すること、
図5〜6の実施形態のいずれかで動作すること、またはこれらの任意の組み合わせなどにより、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択し、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して、結合画像を生成する。
【0054】
画像選択および画像結合モジュール764は、アナログ−デジタル変換器726などを介して画像アレイ766から画像データを受信するように連結され、アナログ・デジタル変換器726は、画像アレイ766の出力を受信するように連結され、さらに画像選択および画像結合モジュール764に画像データを提供するように連結される。
【0055】
画像センサデバイス722はまた、プロセッサ710を含むことができる。特定の一実施形態では、プロセッサ710は、画像選択および画像結合モジュール764を実施するように構成される。別の実施形態では、画像選択および画像結合モジュール764は画像処理回路として実施される。
【0056】
特定の一実施形態では、画像処理回路を含む集積回路が、複数の連続画像を処理するように構成される。画像処理回路は、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するように構成される。例えば、
図2のフレーム202、204、206、208、および214が、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットとして選択され得る。画像処理回路は、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するようにさらに構成される。例えば、
図2のフレーム202、204、206、208、および214の各々からのピクセル値を平均化して、結合画像を作成することができる。
【0057】
プロセッサ710は、画像処理システムによって実行される動作の1つまたは複数など、追加の画像処理動作を実行するようにさらに構成され得る。プロセッサ710は処理済み画像データを、さらなる処理、送信、記憶、表示またはこれらの任意の組み合わせのために、携帯型マルチメディアデバイスのアプリケーションプロセッサチップセット770に提供することができる。
【0058】
図8は、画像選択および画像結合モジュールと、結合画像を表示するディスプレイとを有するワイヤレス通信デバイス800の一実施形態のブロック図である。ワイヤレス通信デバイス800は、メモリ832に連結されたデジタル信号プロセッサ(DSP)またはマイクロプロセッサのようなプロセッサ810を含む携帯型デバイスを含むことができる。メモリ832は、プロセッサ810によって実行されるときに、画像選択および画像結合に関する動作と、他の処理とをプロセッサ810に実行させるコンピュータコード842を記憶する読み取り可能な有形媒体である。プロセッサ810は、画像選択および画像結合モジュール862を含む。例示的な一実施形態では、画像選択および画像結合モジュール862は、
図1の画像選択モジュール140と画像結合モジュール142とを実行すること、
図5〜6の実施形態のいずれかで動作すること、またはこれらの任意の組み合わせなどにより、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択し、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して、結合画像を作成する。画像選択および画像結合モジュール862は、プロセッサ810に存在してよく、またはハードウェア画像処理パイプラインに沿った別個のデバイスもしくは回路、もしくはこれらの組み合わせであってよい。
【0059】
画像選択および画像結合モジュール862の一実施態様では、メモリ832のようなコンピュータ可読媒体は、画像キャプチャデバイスによってキャプチャされた複数の連続画像を受信するためのコンピュータ実行可能コード842を含む。例えば、プロセッサ810はコンピュータ実行可能コード842を使用して、カメラ870のような画像キャプチャデバイスによってキャプチャされた複数の連続画像を受信する。カメラ870は、例えばデジタルスチルカメラであってよい。メモリ832のようなコンピュータ可読媒体はまた、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するためのコンピュータ実行可能コード842を含む。例えば、画像選択および画像結合モジュール862を有するプロセッサ810はコンピュータ実行可能コード842を使用して、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択することができる。メモリ832のようなコンピュータ可読媒体は、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するためのコンピュータ実行可能コード842をさらに含む。例えば、画像選択および画像結合モジュール862を有するプロセッサ810はコンピュータ実行可能コード842を使用して、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成することができる。
【0060】
カメラインターフェース868は、プロセッサ810に連結され、さらにカメラ870に連結されている。カメラ870は静止画像カメラであってよい。ディスプレイコントローラ826は、プロセッサ810と、ディスプレイデバイス828とに連結されている。特定の一実施形態では、複数の連続画像は、物理的オブジェクトを表すデータを含み、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化することは、結合画像におけるノイズの量を減らすためにデータを変換する。変換済みデータは、ディスプレイデバイス828を介して表示され得る。また、音声コントローラ834はプロセッサ810に連結できる。スピーカー836およびマイクロフォン838は、音声コントローラ834に連結できる。ワイヤレスインターフェース840は、プロセッサ810とアンテナ842とに連結できる。さらに、システム800への入力を受信し連結するための入力デバイス830は、入力コントローラ831によってシステム800に連結できる。
【0061】
図8のシステムの動作中に、ユーザはカメラ870を使用して写真を撮ることができる。カメラ870によってキャプチャされた画像データは、カメラインターフェース868を介してプロセッサ810につながる。プロセッサ810内の画像選択および画像結合モジュール862は、メモリ832に記憶されたコンピュータコード842に従い、互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択することができ、複数の連続画像のサブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成することができる。ディスプレイ828は結合画像を表示することができる。カメラ870によってキャプチャされた画像は、システム800によって、ワイヤレスインターフェース840とアンテナ842とを介してワイヤレスに送信され得る。また、キャプチャされた画像はメモリ832に記憶できる。
【0062】
当業者はさらに、本明細書で開示した実施形態との関係で説明した様々な例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路およびアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたは両方の組み合わせとして実施できることを理解しよう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明示するため、様々な例示的な構成要素、ブロック、構成、モジュール、回路およびステップについて、これらの機能面から全般的に上述してきた。こうした機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実施されるか否かは、特定のアプリケーションと、システム全体に課せられる設計上の制約とに左右される。当業者は、各々の特定のアプリケーションについて様々な方法で前述の機能を実施することができるが、かかる実施の決定を、本開示の範囲から逸脱するものと解釈すべきではない。
【0063】
本明細書で開示する実施形態との関係で説明する方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはこの2つの組み合わせで直接体現することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)または当技術分野で知られているその他の形式の記憶媒体に存在し得る。例示的な記憶媒体はプロセッサに連結され、それによりプロセッサは記憶媒体から情報を読み取ること、および記憶媒体に情報を書き込むことができる。代替として、記憶媒体はプロセッサに不可欠なこともある。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)に存在し得る。ASICはコンピューティングデバイスまたはユーザ端末に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末に個別構成要素として存在することもある。
【0064】
開示された実施形態に関するこれまでの説明は、開示された実施形態を当業者が実施または利用できるようにするため提供されている。これらの実施形態の様々な修正形態が当業者には容易に理解されると思われ、本明細書に定める一般的原理を、本開示の趣旨または範囲から離れることなく他の実施形態に適用することができる。よって、本開示は、本明細書に示す実施形態に限定されることを意図しておらず、この原理および以下の請求項が定める新たな特徴と合致する最大の範囲を認めるものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 画像キャプチャデバイスによって取り込まれる複数の連続画像を受信することと、互いに位置合わせされた前記複数の連続画像のサブセットを選択することと、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成することとを備える方法。
[2] 前記複数の連続画像の前記サブセットは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像を含む[1]に記載の方法。
[3] 前記複数の連続画像は、物理的オブジェクトを表すデータを含み、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からの前記ピクセル値を平均化することは、前記結合画像におけるノイズの量を減らすために前記データを変換する[1]に記載の方法であって、表示デバイスを介して前記変換済みデータを表示することをさらに備える方法。
[4] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像は、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネルにおけるそれぞれの画像間のピクセル値の絶対値差分和に少なくとも部分的に基づき選択される[2]に記載の方法。
[5] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像は、しきい値以下である前記絶対値差分和に少なくとも部分的に基づき選択される[4]に記載の方法。
[6] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像には、前記絶対値差分和に少なくとも部分的に基づき不透明値がそれぞれ割り当てられ、前記不透明値は、前記複数の連続画像の前記サブセットからの前記ピクセル値を平均化して前記結合画像を作成する際に使用される[4]に記載の方法。
[7] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像は、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域におけるピクセルについて、少なくとも1つのチャネルにおけるそれぞれの画像間のピクセル値の平方差分和に少なくとも部分的に基づき選択される[2]に記載の方法。
[8] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像は、しきい値以下である前記平方差分和に少なくとも部分的に基づき選択される[7]に記載の方法。
[9] 前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する前記画像には、前記平方差分和に少なくとも部分的に基づき不透明値がそれぞれ割り当てられ、前記不透明値は、前記複数の連続画像の前記サブセットからの前記ピクセル値を平均化して前記結合画像を作成する際に使用される[7]に記載の方法。
[10] 前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化する前に、前記複数の連続画像の前記サブセットを鮮明化することをさらに備える[1]に記載の方法。
[11] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む[1]に記載の方法。
[12] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択する前に、前記画像キャプチャデバイスによって取り込まれた最大60個の連続画像が受信される[11]に記載の方法。
[13] バーストでn個の連続画像をキャプチャすることと、前記n個の連続画像の第1の画像における注目画像領域を決定することと、しきい値未満である前記注目画像領域の絶対値差分和をそれぞれ有するm個の連続画像を決定することと、前記第1の画像における前記注目画像領域に対する前記m個の連続画像の各々における前記注目画像領域の前記絶対値差分和に基づき、前記m個の連続画像の各々の不透明値を決定することと、前記m個の連続画像の各々の前記不透明値を使用して前記m個の連続画像をマージすることとをさらに備える[1]に記載の方法。
[14] 互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択し、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するように構成された画像処理システムを備える装置。
[15] 前記複数の連続画像を取り込むように構成された画像キャプチャデバイスをさらに備え、前記複数の連続画像は物理的オブジェクトを表すデータを含み、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からの前記ピクセル値を平均化することで前記結合画像におけるノイズの量を減らすために前記データを変換し、前記変換済みデータを表示するように構成された表示デバイスをさらに備える[14]に記載の装置。
[16] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む[14]に記載の装置。
[17] 複数の連続画像を処理して、互いに位置合わせされた前記複数の連続画像のサブセットを選択し、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するように構成された画像処理回路を備える集積回路。
[18] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像を含む[17]に記載の集積回路。
[19] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む[17]に記載の集積回路。
[20] 互いに位置合わせされた複数の連続画像のサブセットを選択するための手段と、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するための手段とを備える装置。
[21] 前記複数の連続画像を取り込むように構成された画像キャプチャデバイスをさらに備え、前記複数の連続画像は、物理的オブジェクトを表すデータを含み、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からの前記ピクセル値を平均化することで前記結合画像におけるノイズの量を減らすために前記データを変換し、前記変換済みデータを表示するように構成された表示デバイスをさらに備える[20]に記載の装置。
[22] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することを含む[20]に記載の装置。
[23] 画像キャプチャデバイスからの複数の連続画像を受信するためのコードと、互いに位置合わせされた前記複数の連続画像のサブセットを選択するためのコードと、前記複数の連続画像の前記サブセットにおける各画像からのピクセル値を平均化して結合画像を作成するためのコードとを備えるコンピュータ実行可能コードを記憶するコンピュータ可読媒体。
[24] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する画像を含む[23]に記載のコンピュータ可読媒体。
[25] 互いに位置合わせされた前記複数の連続画像の前記サブセットを選択することは、少なくとも1つの定常の注目画像領域を有する第1の画像セットをリアルタイムで検出することと、前記少なくとも1つの定常の注目画像領域を有さない第2の画像セットを除去することとを含む[23]に記載のコンピュータ可読媒体。