【実施例】
【0036】
実施例1
1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オン(化合物1)の調製
【化2】
4−アミノ−1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−1H−ピリミジン−2−オン(200mg、0.74mmol)を、無水炭酸カリウム(210mg、1.5mmol)と共にジメチルホルムアミド(3mL)中で室温にて撹拌した。ヨードメタン(210mg、1.5mmol)を添加し、混合物を60℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を酢酸エチル(EtOAc)と水に分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィ(勾配、石油エーテル中20〜80%EtOAc)によって精製し、1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オン(106mg、50%)を白色固体として単離した:融点144℃;
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) d 8.52 (s, 1H), 8.03-8.00 (m, 2H), 7.97 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 1H), 7.67-7.63 (m, 2H), 3.09 (s, 3H);ESIMS m/z 284 ([M+H]
+).
表1中の化合物2〜4をこの経路によって調製した。
【0037】
実施例2
1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−エチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オンの調製(化合物6)
【化3】
25mL封管に4−アミノ−1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−1H−ピリミジン−2−オン(1.0g、3.71mmol)、無水炭酸カリウム(K
2CO
3;2.05g、14.9mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF;10mL)を添加し、次いでヨードエタン(EtI;3.45g、22.3mmol)を添加した。反応容器を密封し、反応混合物を60℃に温めて、1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(EtOAc;250mL)で希釈して、水(H
2O;3×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム(MgSO
4)で乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィ(SiO
2、EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製し、ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−エチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オンを淡黄色固体(200mg;18%)として得た:融点163〜166℃;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.82 (m, 1H), 8.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 8.4, 1.1 Hz, 2H), 7.79 (ddd, J = 6.9, 2.3, 1.1 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 10.7, 4.9 Hz, 2H), 3.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.09 (t, J = 7.2 Hz, 3H);ESIMS m/z 298 ([M+H]
+).
化合物7〜9を実施例2で述べたように調製した。
【0038】
実施例3
3−ベンジル−5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(化合物5)の調製
【化4】
20mLマイクロ波容器において、5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(111mg、0.37mmol)を無水炭酸カリウム(210mg、0.55mmol)と共にジメチルホルムアミド(3mL)中で室温にて撹拌した。臭化ベンジル(89μL、0.75mmol)を添加した。反応物に蓋をして、容器の側面から外部IRセンサーで温度を観測しながら、Biotage Initiatorマイクロ波反応器上に130℃で20分間置いた。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(EtOAc;250mL)で希釈して、水(H
2O;3×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム(MgSO
4)で乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィ(SiO
2、EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製して、3−ベンジル−5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オンを淡黄色油(15mg;11%)として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.09 - 8.02 (m, 3H), 7.38 - 7.27 (m, 6H), 7.00 - 6.96 (m, 2H), 4.65 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H). ESIMS m/z 391 ([M+H]
+).
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
実施例4
殺真菌活性の評価:コムギの葉枯病菌(ミコスフェレラ・グラミニコラ;不完全世代:セプトリア・トリチシ;BayerコードSEPTTR)
【0043】
コムギ植物(Yuma品種)を、ポット当たり7〜10個の実生で、最初の葉が完全に種つがするまで温室内で50%鉱物土壌/50%無土壌Metroミックス中で種子から成長させた。これらの植物に、殺真菌剤処理の前又は後にコムギ葉枯病菌の水性胞子懸濁液を接種した。接種後、植物を100%相対湿度中に保持して(暗いデューチャンバ内に1日、次いで照明したデューチャンバ内に2日間)、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次に植物を温室に移して疾病を発症させた。
【0044】
以下の表は、これらの実験において評価したときの本開示の典型的な化合物の活性を示す。疾病を防除するうえでの試験化合物の有効性を、処理した植物での疾病の重症度を評価し、次に未処理の接種植物での疾病のレベルに基づき、重症度を防除率%に変換することによって判定した。
表IIの各々の場合に、評価尺度は以下のとおりである:
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】