特許第5784705号(P5784705)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5784705N3置換−N1−スルホニル−5−フルオロピリミジノン誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5784705
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】N3置換−N1−スルホニル−5−フルオロピリミジノン誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 239/47 20060101AFI20150907BHJP
   C07D 409/12 20060101ALI20150907BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20150907BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
   C07D239/47 ZCSP
   C07D409/12
   A01N43/54 F
   A01P3/00
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-508042(P2013-508042)
(86)(22)【出願日】2011年4月20日
(65)【公表番号】特表2013-525434(P2013-525434A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011033203
(87)【国際公開番号】WO2011137002
(87)【国際公開日】20111103
【審査請求日】2014年4月11日
(31)【優先権主張番号】61/327,855
(32)【優先日】2010年4月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ボーベル,ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】ロールスバッハ,ベス
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン,ダブリュ.ジョン
(72)【発明者】
【氏名】サレンバーガー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウェブスター,ジェフェリー
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チェンリン
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−501728(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/017547(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/094442(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0029482(US,A1)
【文献】 米国特許第06617330(US,B1)
【文献】 欧州特許出願公開第00877022(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第01952689(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 239/47
A01N 43/54
A01P 3/00
C07D 409/12
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化5】

式中、
は、Hであり;
、Rで置換されていてもよいC−Cアルキル、または
1−3のRで置換されていてもよいベンジルであり;
は−S(O)であり;
は独立して、ハロゲン,C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、またはC−Cトリアルキルシリルであり;
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、あるいはC−Cアルキルカルボニル、ニトロ、水酸基、あるいは、シアノであり;
は、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、フェニルまたはベンジルであって、フェニルまたはベンジルの各々が、1−3のRで置換されていてもよいフェニルまたはベンジル、または、各々の環が、1−3のRで置換されていてもよい、1から3のヘテロ原子を含有する5員または6員の飽和または不飽和環である。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物及び植物学的に許容される担体材料を含む菌類病原体の防除のための組成物。
【請求項3】
前記菌類病原体が、リンゴ黒星病菌(ベンチュリア・イネクアリス)、コムギの葉枯病菌(セプトリア・トリチシ)、テンサイの褐斑病菌(セルコスポラ・ベチコラ)、ラッカセイの褐斑病菌(セルコスポラ・アラキジコラ)及びシガトカ病菌(マイコスフェレラ・フジエンシス)である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
植物の真菌攻撃の防除及び防止のための方法であって、
殺真菌上有効な量の請求項1に記載の化合物の少なくとも1つを、植物、植物に隣接する区域、植物の成長をサポートするように適合された土壌、植物の根、植物の茎葉、及び植物を生産するように適合された種子の少なくとも1つに施用する工程を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、2010年4月26日に出願された米国特許仮出願第61/327,855号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
殺真菌剤は、農業に関連する真菌によって引き起こされる損傷から植物を防御する及び/又は回復させるように作用する、天然又は合成由来の化合物である。一般に、いかなる単一の殺真菌剤もすべての状況において有用というわけではない。したがって、より良好な性能を有すると考えられ、より使いやすく、より低コストの殺真菌剤を生産するための研究が進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、N3置換−N1−スルホニル−5−フルオロピリミジノン化合物及び殺真菌剤としてのそれらの使用に関する。本開示の化合物は、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類及び卵菌類に対する防御を提供し得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の1つの実施形態は、式I:
【化1】
(式中、
はHであり;
は、Rで置換されていてもよいC−Cアルキル、
1−3のRで置換されていてもよいベンジルであり;
は−S(O)であり;
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、またはC−Cトリアルキルシリルであり;
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、あるいはC−Cアルキルカルボニル、ニトロ、ヒドロキシ、あるいは、シアノであり;
は、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、フェニルまたはベンジルであって、フェニルまたはベンジルの各々が、1−3のRで置換されていてもよいフェニルまたはベンジル、または、各々の環が、1−3のRで置換されていてもよい、1から3のヘテロ原子を含有する5員または6員の飽和または不飽和環である。)
の化合物を含み得る。
【0005】
本開示の別の実施形態は、上述した化合物及び植物学的に許容される担体材料を含む、真菌の攻撃を防除又は防止するための殺真菌組成物を含み得る。
【0006】
本開示のさらに別の実施形態は、植物に対する真菌攻撃の防除又は防止のための方法であって、殺真菌上有効な量の上述した化合物の1又はそれ以上を、真菌、植物、植物に隣接する区域及び植物を生産するように適合された種子の少なくとも1つに施用する工程を含む方法を含み得る。
【0007】
「アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を含む、分枝、非分枝又は環状炭素鎖を指す。
【0008】
本明細書全体を通して使用される場合、「R」という用語は、特に明記されない限りC−Cアルキルから成る群を指す。
【0009】
用語「アルコキシ」は−OR置換基を指す。
用語「アルコキシカルボニル」は、−C(O)−OR置換基を指す。
用語「アルキルカルボニル」は、−C(O)−R置換基を指す。
用語「アルキルチオ」は−S−R置換基を指す。
用語「ハロアルキルチオ」は、アルキルチオを指し、アルキルチオは、Cl、F、I、またはBr、またはそれらの任意の組み合わせによって置換される。
用語「トリアルキルシリル」は、−SiRを指す。
用語「シアノ」は、−C≡N置換基を指す。
用語「ヒドロキシル」は−OH置換基を指す。
用語「アミノ」は、−NH置換基を指す。
用語「アルキルアミノ」は、−N(H)−R置換基を指す。
用語「ジアルキルアミノ」は、−NR置換基を指す。
用語「ハロアルコキシ」は、−OR−X置換基を指し、ここにおいて、Xは、Cl、F、Br、またはI、またはそれらのいずれかの組み合わせを指す。
用語「ハロアルキル」は、アルキルを指し、アルキルは、Cl、F、IまたはBr、またはそれらのいずれかの組み合わせによって置換される。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、1またはそれ以上のハロゲン原子を指し、F、Cl、Br、およびIとして定義される。
用語「ニトロ」は−NO置換基を指す。
【0010】
本開示全体を通して、式Iの化合物への言及は、式Iの光学異性体及び塩、並びにそれらの水和物も含むと解釈される。具体的には、式Iが分枝鎖アルキル基を含む場合、そのような化合物はその光学異性体及びラセミ化合物を含むと理解される。例示的な塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等が挙げられる。
【0011】
また、化学結合及びひずみエネルギーの規則を満たし、生成物が依然として殺真菌活性を示す限り、特に断らない限りは、さらなる置換が許容されることも当業者に理解される。
【0012】
本開示の別の実施形態は、式Iの化合物又は式Iの化合物を含む組成物を土壌、植物、植物の一部、茎葉、根及び/又は種子に施用することを含む、植物病原性生物による攻撃に対する植物の防御又は植物病原性生物に侵襲された植物の処理のための式Iの化合物の使用である。
【0013】
加えて、本開示の別の実施形態は、式Iの化合物及び植物学的に許容される担体材料を含む、植物病原性生物による攻撃に対する植物の防御及び/又は植物病原性生物によって侵襲された植物の処理のために有用な組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の化合物は、化合物として又はその化合物を含む製剤として、様々な公知の技術のいずれかによって施用し得る。例えば、化合物は、植物の商業的価値を損なうことなく、様々な真菌の防除のために植物の根、種子又は茎葉に施用し得る。前記物質は、一般的に使用される剤型のいずれかの形態で、例えば液剤、粉剤、水和剤、フロアブル剤又は乳剤として施用し得る。
【0015】
好ましくは、本開示の化合物は、式Iの化合物の1又はそれ以上を植物学的に許容される担体と共に含む製剤の形態で施用される。濃縮製剤は、施用のために水若しくは他の液体に分散させてよく、又は製剤は、さらなる処理を行わずに施用し得る、微粉様若しくは顆粒状であってもよい。製剤は、農芸化学分野において慣例的な手順に従って調製することができる。
【0016】
本開示は、前記化合物の1又はそれ以上を殺真菌剤としての送達及び使用のために製剤し得るすべての媒体を企図する。典型的には、製剤は水性懸濁液又は乳濁液として施用される。そのような懸濁液又は乳濁液は、通常は水和剤として知られる固体、又は通常は乳剤、水性懸濁液若しくはフロアブルとして知られる液体である、水溶性、水懸濁性又は乳化性製剤から製造し得る。容易に認識されるように、抗真菌剤としてのこれらの化合物の活性を有意に妨げることなく所望の有用性がもたらされる限り、これらの化合物を添加し得る任意の物質を使用してよい。
【0017】
圧縮して顆粒水和剤を形成し得る水和剤は、式Iの化合物の1又はそれ以上、不活性担体及び界面活性剤の緊密な混合物を含む。水和剤中の化合物の濃度は、水和剤の総重量に基づき約1重量%〜約90重量%、より好ましくは約25重量%〜約75重量%であり得る。水和剤製剤の調製においては、化合物を任意の微粉化された固体、例えばプロフィライト、滑石、チョーク、セッコウ、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、珪藻土、精製ケイ酸塩等と混合し得る。そのような操作では、典型的には微粉担体及び界面活性剤を化合物と混ぜ合わせ、粉砕する。
【0018】
式Iの化合物の乳剤は、乳剤の総重量に基づき、適切な液体中、好都合な濃度、例えば約1重量%〜約50重量%の化合物を含み得る。化合物は、水混和性溶媒又は水不混和性有機溶媒と乳化剤の混合物のいずれかである不活性担体、および乳化剤中に溶解し得る。濃縮製剤は、水及び油で希釈して、水中油型乳剤の形態の噴霧混合物を形成し得る。有用な有機溶媒には、芳香族化合物、特に石油の高沸点ナフタレン系及びオレフィン系留分、例えば重質芳香族ナフサが含まれる。他の有機溶媒、例えばロジン誘導体を含むテルペン系溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノン、及び複合アルコール、例えば2−エトキシエタノールも使用し得る。
【0019】
本明細書で好都合に使用し得る乳化剤は当業者によって容易に決定され得、様々な非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性乳化剤、又は2若しくはそれ以上の乳化剤の混合物が含まれる。乳化性濃縮物を調製するのに利用できる非イオン乳化剤の例としては、ポリアルキレングリコールエーテル類およびアルキルフェノール類およびアリールフェノール類の縮合生成物、脂肪族アルコール類、脂肪族アミン類、またはエチレンオキシドの脂肪酸類、エトキシ化アルキルフェノール類等のプロピレンオキシド類、ポリオールまたはポリオキシアルキレンで溶解されるカルボン酸エステル類が挙げられる。カチオン性乳化剤は第四アンモニウム化合物および脂肪族アミン塩類を含んでいる。アニオン性乳化剤は、アルキルアリールスルホン酸塩の油溶性の塩類(例えばカルシウム)、油溶性の塩類あるいは硫酸化ポリエチレングリコールエーテル類、リン酸化されたポリエチレングリコールエーテルの適切な塩類を含む。
【0020】
本発明の化合物の乳化性濃縮物を調製するのに適用してもよい代表的な有機的な液体は、キシレン、プロピルベンゼン留分のような芳香族の液体である;あるいは混合されたナフタレン留分、鉱油、フタル酸ジオクチルのような置換された芳香族の有機液体;灯油;種々の脂肪酸類のジアルキルアミド類、特に脂肪のグリコール類、およびn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールのエチルエーテルまたはメチルエーテル、トリエチレングリコールのメチルエーテル、石油留分あるいは鉱油のような炭化水素類のようなグリコール誘導体、芳香族の溶媒、パラフィン系オイル類などのジメチルアミド類;ダイズ油、菜種油、オリーブオイル、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、亜麻仁油、パーム油、落花生油、サフラワー油、胡麻油、桐油のような植物油;上記の植物油のエステル等である。2つ以上の有機液体の混合も乳化可能な濃縮物の調製で使用してもよい。有機液体は、キシレンおよびプロピルベンゼン留分を含んでいるが、ある場合にはキシレンが最も好ましい。界面活性分散剤は、典型的には液体製剤中で、分散剤と化合物の1又はそれ以上との合計重量に基づき0.1〜20重量%の量で用いられる。製剤はまた、他の混用適合性添加物、例えば植物成長調節剤及び農業で使用される他の生物学的に活性な化合物も含むことができる。
【0021】
水性懸濁液は、水性懸濁液の総重量に基づき約1〜約50重量%の範囲の濃度で水性媒体中に分散した、式Iの1又はそれ以上の水不溶性化合物の懸濁液を含む。懸濁液は、化合物の1又はそれ以上を微細に粉砕し、粉砕した物質を、水及び上記で論じたのと同じ種類のものから選択される界面活性剤から成る媒体中に強く混ぜ込むことによって調製される。他の成分、例えば無機塩及び合成又は天然ゴムも、水性媒体の密度及び粘度を増大させるために添加し得る。
【0022】
式Iの化合物はまた、土壌への散布のために特に有用である粒剤としても施用することができる。粒状の製剤は通常、化合物の粒剤の全重量に対し約0.5〜約10重量%まで含み、アタパルジャイト、ベントナイト、珪藻土、粘土あるいは同様の安価な物質のような、粗く分割された不活性な物質の全体あるいは大部分からなる不活性な担体の中で分散している。そのような製剤は通常、化合物を好適な溶媒に溶かし、該溶媒を適切な粒子サイズ、すなわち約0.5から約3mmまでの範囲に前もって形作られた粒状の担体に該溶媒を適用することによって調製される。そのような製剤はまた、担体及び化合物及び溶媒の軟塊又はペーストを作製し、破砕し、乾燥して所望の顆粒状粒子を得ることによっても調製し得る。
【0023】
式Iの化合物を含有する粉剤は、1またはそれ以上の化合物を、粉状に、例えば、カオリン粘土、粉砕した火山岩等の好適な粉状の農業用担体と密に混ぜ合わせることによって調製される。粉剤は、粉剤の全重量に対し約1〜約10重量%の化合物を好適に含むことができる。
【0024】
製剤は、標的作物及び生物への化合物の付着、湿展及び浸透を促進するためのアジュバント界面活性剤をさらに含んでもよい。これらのアジュバント界面活性剤は、場合により製剤の成分として又はタンクミックスとして使用され得る。アジュバント界面活性剤の量は、典型的には、水の散布量によって0.01〜1.0重量パーセントの範囲であり、好適には0.05〜0.5重量%である。適切なアジュバント界面活性剤には、エトキシ化ノニルフェノール類、エトキシ化合成または天然のアルコール類、エステル類またはスルホコハク酸類の塩類、エトキシ化有機シリコン類、エトキシ化脂肪族アミン、界面活性剤の鉱油または植物油との混合物、作物油濃縮物(鉱油(85%)+乳剤(15%));ノニルフェノールエトキシレート;ベンジルココアルキルジメチル第四級アンモニウム塩;石油炭化水素、アルキルエステル類、有機酸、およびアニオン性界面活性剤の混合物;C−C11アルキルポリグリコシド;硫酸化アルコールエトキシレート;天然の第一級アルコール(C12−C16)エトキシレート;ジ−sec−ブチルフェノールEO−POブロック共重合体;ポリシロキサン−メチルキャップ;ノニルフェノールエトキシレート+尿素硝酸アンモニウム;乳化メチル化種子油;トリデシルアルコール(合成)エトキシレート(8EO);牛脂アミンエトキシレート(15−EO);PEG(400)ジオレアート−99が含まれるが、これに限定されない。それらの製剤は、さらに、米国特許出願番号第11/495,228号に示されたもののような水中油型乳剤を含んでもよく、この開示は、参照によって明らかに本明細書に組み込まれる。
【0025】
製剤は、場合により、他の農薬化合物を含有する混合剤を含み得る。そのような付加的な農薬化合物は、施用のために選択される媒体中で本発明の化合物と混用適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤又はそれらの組合せであり得る。したがって、そのような実施形態では、他の農薬化合物は、同じか又は異なる農薬用途のための補助毒物として用いられる。混合剤中の式Iの化合物と農薬化合物は、一般に1:100〜100:1の重量比で存在することができる。
【0026】
本開示の化合物はまた、その殺真菌混合物及び相乗作用性混合物を形成するために他の殺真菌剤と併用し得る。本開示の殺真菌化合物は、しばしば、より多種多様な望ましくない疾病を防除するために1又はそれ以上の他の殺真菌剤と共に施用される。他の殺真菌剤と共に使用される場合、本特許請求の化合物は、他の殺真菌剤と共に製剤され得るか、他の殺真菌剤とタンクミックスされ得る又は他の殺真菌剤と連続的に施用され得る。そのような他の殺真菌剤としては、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロミセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、枯草菌(Bacillus subtilis)、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン−S、ホウ砂、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、亜酸化銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジントリス(アルベシレート)、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシム−メチル、マンカッパー、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メパニピリム、メプロニル、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン−銅、フマル酸オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、硫酸ヒドロキシキノリンカリウム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z071、SYP−Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム属(Gliocladium spp.)、カミカワタケ(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトミセス・グリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ属種(Trichoderma spp.)、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロ、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチイン1,1,4,4−テトラオキシド、2−メトキシエチル水銀アセテート、2−メトキシエチル水銀クロライド、2−メトキシエチル水銀シリケート、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダニン、4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニルチオシアネート、アンプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)スルフェート、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメートスルフェート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、銅ビス(3−フェニルサリシレート)、クロム酸銅亜鉛、クフラネブ、硫酸ヒドラジニウム第二銅、クプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、無水ムコクロル酸、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチル水銀−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、プロチオカルブ;塩酸プロチオカルブ、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;硫酸キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリシルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオール、チシオフェン、チオクロルフェンヒム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド及びザリラミド、並びにそれらの任意の組合せが含まれ得る。
加えて、本発明の化合物は、その農薬混合物及び相乗作用性混合物を形成するために、施用のために選択される媒体中で本発明の化合物と混用適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤又はそれらの組合せを含む、他の農薬と併用し得る。本開示の殺真菌化合物は、より多種多様な望ましくない害虫を防除するために1又はそれ以上の他の農薬と共に施用され得る。他の農薬と共に使用される場合、本特許請求の化合物は、他の農薬と共に製剤され得るか、他の農薬とタンクミックスされ得る又は他の農薬と連続的に施用され得る。典型的な殺虫剤としては、1,2−ジクロロプロパン、アバメクチン、アセタミプリド、アセチオン、アセトプロール、アクリナトリン、アクリロニトリル、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アルドリン、アレトリン、アロサミジン、アリキシカルブ、α−シペルメトリン、アルファ−エクジソン、α−エンドスルファン、アミジチオン、アミノカルブ、アミトン、シュウ酸アミトン、アミトラズ、アナバシン、アチダチオン、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、アゾトエート、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、バルトリン、ベンジオカルブ、ベンフルカルブ、ベンスルタップ、β−シフルトリン、β−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビストリフルロン、ボラックス、ホウ酸、ブロムフェンビンホス、ブロモシクレン、ブロモ−DDT、ブロモホス、ブロモホス−エチル、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、ブタチオホス、ブトカルボキシム、ブトネート、ブトキシカルボキシム、カズサホス、ヒ酸カルシウム、多硫化カルシウム、カンフェクロル、カルバノレート、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタップ、塩酸カルタップ、クロラントラニリプロール、クロルビシクレン、クロルダン、クロルデコン、クロルジメホルム、塩酸クロルジメホルム、クロルエトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロロホルム、クロロピクリン、クロルホキシム、クロルプラゾホス、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロルチオホス、クロマフェノジド、シネリンI、シネリンII、シネリン、シスメトリン、クロエトカルブ、クロサンテル、クロチアニジン、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、クマホス、クミトエート、クロタミトン、クロトキシホス、クルホメート、クリオライト、シアノフェンホス、シアノホス、シアントエート、シアントラニリプロール、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シチオエート、DDT、デカルボフラン、デルタメトリン、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−メチル、デメトン−O、デメトン−O−メチル、デメトン−S、デメトン?S?メチル、デメトン?S?メチルスルホン、ジアフェンチウロン、ジアリホス、珪藻土、ジアジノン、ジカプトン、ジクロロフェンチオン、ジクロルボス、ジクレシル、ジクロトホス、ジシクラニル、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジロール、ジメフルトリン、ジメホックス、ジメタン、ジメトエート、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジネックス、ジネックス−ジクレキシン、ジノプロプ、ジノサム、ジノテフラン、ジオフェノラン、ジオキサベンゾホス、ジオキサカルブ、ジオキサチオン、ジスルホトン、ジチクロホス、d−リモネン、DNOC、DNOC−アンモニウム、DNOC−カリウム、DNOC−ナトリウム、ドラメクチン、エクジステロン、エマメクチン、安息香酸エマメクチン、EMPC、エンペトリン、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エポフェノナン、エプリノメクチン、エスデプアレトリン(esdepallethrine)、エスフェンバレレート;エタホス、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエート−メチル、エトプロホス、ギ酸エチル、エチル−DDD、二臭化エチレン、二塩化エチレン、エチレンオキシド、エトフェンプロクス、エトリムホス、EXD、ファンフル、フェナミホス、フェナザフロル、フェンクロルホス、フェネタカルブ、フェンフルトリン、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノキサクリム、フェノキシカルブ、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、フェンバレレート、フィブロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルコフロン、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス、フルバリネート、ホノホス、フォルメタネート、塩酸フォルメタネート、フォルモチオン、フォルムパラネート、塩酸フォルムパラネート、フォスメチラン、フォスピレート、フォスチエタン、フラチオカルブ、フレトリン、γ−シハロトリン、γ−HCH、ハルフェンプロックス、ハロフェノジド、HCH、HEOD、ヘプタクロール、ヘプテノホス、ヘテロホス、ヘキサフルムロン、HHDN、ヒドラメチルノン、シアン化水素、ヒドロプレン、ヒキンカルブ、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ヨードメタン、IPSP、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス、イソドリン、イソフェンホス、イソフェンホス−メチル、イソプロカルブ、イソプロチオラン、イソチオエート、イソキサチオン、イベルメクチン、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ジョドフェンホス、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、幼若ホルモンIII、 ケレバン、キノプレン、λ−シハロトリン、ヒ酸鉛、レピメクチン、レプトホス、リンダン、リリムホス、ルフェヌロン、リチダチオン、マラチオン、マロノベン、マジドックス、メカルバム、メカルホン、メナゾン、メホスホラン、塩化第一水銀、メスルフェンホス、メタフルミゾン、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトクロトホス、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、臭化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトフルトリン、メトルカルブ、メトキサジアゾン、メビンホス、メキサカルベート、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、ミパホックス、マイレックス、モロスルタップ、モノクロトホス、モノメヒポ(monomehypo)、モノスルタップ、モルホチオン、モキシデクチン、ナフタロホス、ナレド、ナフタレン、ニコチン、ニフルリジド、ニテンピラム、ニチアジン、ニトリラカルブ、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシジメトン−メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラジクロロベンゼン、パラチオン、パラチオン−メチル、ペンフルロン、ペンタクロロフェノール、ペルメトリン、フェンカプトン、フェノトリン、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスニクロル、ホスファミドン、ホスフィン、ホキシム、ホキシム−メチル、ピリメタホス、ピリミカルブ、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、亜ヒ酸カリウム、チオシアン酸カリウム、pp’−DDT、プラレトリン、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、プリミドホス、プロフェノホス、プロフルラリン、プロマシル、プロメカルブ、プロパホス、プロペタンホス、プロポクスル、プロチダチオン、プロチオホス、プロトエート、プロトリフェンブト、ピラクロホス、ピラフルプロール、ピラゾホス、ピレスメトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリダフェンチオン、ピリフルキナゾン、ピリミジフェン、ピリミテート、ピリプロール、ピリプロキシフェン、カッシア、キナルホス、キナルホス−メチル、キノチオン、ラフォキサニド、レスメトリン、ロテノン、リアニア、サバジラ、シュラーダン、セラメクチン、シラフルオフェン、シリカゲル、亜ヒ酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、ソファミド、スピネトラム、スピノサド、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルコフロン、スルコフロン−ナトリウム、スルフルラミド、スルホテップ、スルホキサフロール、フッ化スルフリル、スルプロホス、τ−フルバリネート、タジムカルブ、TDE、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、TEPP、テラレトリン、テルブホス、テトラクロロエタン、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、θ−シペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス、チオカルボキシム、チオシクラム、シュウ酸チオシクラム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオスルタップ、チオスルタップ−二ナトリウム、チオスルタップ−一ナトリウム、チューリンギエンシン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トランスペルメトリン、トリアラテン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリクロルメタホス−3、トリクロロナート、トリフェノホス、トリフルムロン、トリメタカルブ、トリプレン、バミドチオン、バニリプロール、XMC、キシリルカルブ、ζ−シペルメトリン、ゾラプロホス、及びそれらの任意の組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0027】
加えて、本発明の化合物は、その農薬混合物及び相乗作用性混合物を形成するために、施用のために選択される媒体中で本発明の化合物と混用適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない除草剤と併用し得る。本開示の殺真菌化合物は、多種多様な望ましくない植物を防除するために1又はそれ以上の除草剤と共に施用され得る。除草剤と共に使用される場合、本特許請求の化合物は、除草剤と共に製剤され得るか、除草剤とタンクミックスされ得る又は除草剤と連続的に施用され得る。典型的な除草剤には、4−CPA、4−CPB、4−CPP、2,4−D、3,4−DA、2,4−DB、3,4−DB、2,4−DEB、2,4−DEP、3,4−DP、2,3,6−TBA、2,4,5−T、2,4,5−TB、アセトクロル、アヒフルオルフェン、アクロニフェン、アクロレイン、アラクロール、アリドクロル、アロキシジム、アリルアルコール、アロラック、アメトリジオン、アメトリン、アミブジン、アミカルバゾン、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロル、アミノピラリド、アミプロホス−メチル、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アニスロン、アシュラム、アトラトン、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、アジプロトリン、バルバン、BCPC、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスリド、ベンタゾン、ベンザドクス、ベンズフェンジゾン、ベンジプラム、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾフルオル、ベンゾイルプロップ、ベンズチアズロン、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビスピリバック、ホウ砂、ブロマシル、ブロモボニル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムピラゾン、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロル、ブチダゾール、ブチウロン、ブトラリン、ブトロキシジム、ブツロン、ブチレート、カコジル酸、カフェンストロール、塩素酸カルシウム、カルシウムシアナミド、カンベンジクロル、カルバスラム、カルベタミド、カルボキサゾールクロルプロカルブ、カルフェントラゾン、CDEA、CEPC、クロメトキシフェン、クロランベン、クロラノクリル、クロラジホップ、クロラジン、クロルブロムロン、クロルブファム、クロレツロン、クロフェナク、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、クロリダゾン、クロリムロン、クロルニトロフェン、クロロポン、クロロトルロン、クロロクスロン、クロロキシニル、クロルプロファム、クロルスルフロン、クロルタール、クロルチアミド、シニドンエチル、シンメチリン、シノスルフロン、シサニリド、クレトジム、クリオジネート、クロジナホップ、クロホップ、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロプロキシジム、クロピラリド、クロランスラム、CMA、硫酸銅、CPMF、CPPC、クレダジン、クレゾール、クミルロン、シアナトリン、シアナジン、シクロアート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ、シペルコート、シプラジン、シプラゾール、シプロミッド、ダイムロン、ダラポン、ダゾメット、デラクロール、デスメディファム、デスメトリン、ジ−アレート、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロラルウレア、ジクロルメート、ジクロルプロプ、ジクロルプロプ−P、ジクロホップ、ジクロスラム、ジエタムコート、ジエタチル、ジフェノペンテン、ジフェノクスロン、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジメキサノ、ジミダゾン、ジニトロアミン、ジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット、ジスル、ジチオピル、ジウロン、DMPA、DNOC、DSMA、EBEP、エグリナジン、エンドタール、エプロナズ、EPTC、エルボン、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エチジムロン、エチオラート、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシスルフロン、エチノフェン、エトニプロミド、エトベンザニド、EXD、フェナスラム、フェノプロップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェノキサスルホン、フェンテラコール、フェンチアプロップ、フェントラザミド、フェヌロン、硫酸鉄、フラムプロップ、フラムプロップ−M、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−P、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェニカン、フルフェンピル、フルメツラム、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フルオロドイフェン、フルオログリコフェン、フルオロミジン、フルオロニトロフェン、フルオチウロン、フルポキサム、フルプロパシル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルルタモン、フルチアセット、ホメサフェン、ホラムスルフロン、ホサミン、フリロキシフェン、グルホシネート、グルホシネート−P、グリフォサート、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロキシジン、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、ヘキサクロロアセトン、ヘキサフルレート、ヘキサジノン、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードボニル、ヨードメタン、ヨードスルフロン、イオキシニル、イパジン、イプフェンカルバゾン、イプリミダム、イソカルバミド、イソシル、イソメチオジン、イソノルロン、イソポリネート、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、カルブチラート、ケトスピラドックス、ラクトフェン、レナシル、リニュロン剤、MAA、MAMA、MCPA、MCPA−チオエチル、MCPB、メコプロプ、メコプロプ−P、メジノテルブ、メフェナセット、メフルイジド、メソプラジン、メソスルフロン、メソトリオン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロル、メタゾスルフロン、メトフルラゾン、メタベンズチアズロン、メタルプロパリン、メタゾール、メチオベンカルブ、メチオゾリン、メチウロン、メトメトン、メトプロトリン、メチルブロマイド、イソチオシアン酸メチル、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロル、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、モリネート、モナリド、モニソウロン、モノクロロ酢酸、モノリヌロン、モヌロン、モルファムコート、MSMA、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラプロフェン、ニトラリン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、ノルフルラゾン、ノルロン、OCH、オルベンカルブ、オルトジクロロベンゼン、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジオゾン、オキサピラゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パラフルロン、パラコート、ペブラート、ペラルゴン酸、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペンタクロロフェノール、ペンタノクロール、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム、フェンメディファム、フェンメディファム−エチル、フェノベンズロン、酢酸フェニル水銀、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、亜ヒ酸カリウム、カリウムアジ化物、シアン酸カリウム、プレチラクロール、プリミスルフロン、プロシアジン、プロジアミン、プロフルアゾール、プロフルラリン、プロホキシジム、プログリナジン、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルファリン、プロスルホカルブ、プロスルフロン、プロキサン、プリナクロル、ピダノン、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾスルフロン、ピラゾキシフェン、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリクロル、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キノナミド、キザロホップ、キザロホップ−P、ロデタニル、リムスルフロン、サフルフェナシル、S−メトラクロル、セブチラジン、セクブメトン、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトン、シメトリン、SMA、亜ヒ酸ナトリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウム、スルコトリオン、スルファレート、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホスルフロン、硫酸、スルグリカピン、スウェプ、TCA、テブタム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブクロール、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テトラフルロン、テニルクロル、チアザフルロン、チアゾピル、チジアジミン、チジアズロン、チエンカルバゾン−メチル、チフェンスルフロン、チオベンカルブ、チオカルバジル、チオクロリム、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリ−アレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリカンバ、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリホップ、トリホプシム、トリヒドロキシトリアジン、トリメツロン、トリプロピンダン、トリタックトリトスルフロン、バーナレート、およびキシラクロールが含まれるが、これらに限定されない。
【0028】
本開示の別の実施形態は、真菌の攻撃の防除又は防止のための方法である。この方法は、殺菌上有効な量の式Iの化合物の1又はそれ以上を、土壌、植物、根、茎葉、種子若しくは真菌の存在場所に、又は発生を防止しようとする場所に施用する(例えば穀物用植物又はブドウ植物に施用する)ことを含む。化合物は、殺真菌レベルであるが、低い植物毒性を示すレベルでの様々な植物の処理に適する。化合物は、防御的及び/又は根絶的の両方法において有用であり得る。
【0029】
本発明の化合物は、特に農業用途のために有意の殺真菌効果を有することが認められている。化合物の多くは、農作物及び園芸植物に関する使用のために特に有効である。
【0030】
前記真菌に対する化合物の効果が殺真菌剤としての化合物の一般的有用性を確立するものであることは当業者に理解される。
【0031】
本発明の化合物は菌類病原体に対して広範囲の活性を有する。例示的な病原体としては、コムギの葉枯病菌(セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、ミコスフェレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)としても知られる)、リンゴ黒星病菌(ベンチュリア・イネクアリス(Venturia inaequalis))、並びにテンサイの褐斑病菌(セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola))、ラッカセイの褐斑病菌(セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola)及びセルコスポリジウム・ペルソナツム(Cercosporidium personatum))及び他の作物の褐斑病菌、並びにバナナのシガトカ病菌(マイコスフェレラ・フジエンシス(Mycosphaerella fujiensis))が含まれ得るが、これらに限定されない。施用される活性物質の正確な量は、施用される特定の活性物質だけでなく、所望される特定の作用、防除すべき真菌の種及びその成長の段階、並びに化合物と接触する植物又は他の生成物の部分にも依存する。したがって、化合物及びその化合物を含む製剤のすべてが、同様の濃度で又は同じ真菌種に対して等しく有効であるとは限らない。
【0032】
化合物は、疾病を阻止し、植物学的に許容される量で、植物に対する使用に有効である。用語「疾病を阻止し、植物学的に許容される量」とは、防除が望まれる植物の疾病を、消滅させるか阻止する化合物の量で、実質的に植物にとって有毒でない量を示す。この量は、一般に約0.1〜約1000ppm(parts per million;パーツ・パー・ミリオン)であり、好ましくは1〜500ppmである。必要とされる化合物の正確な濃度は、防除される菌類病、使用された製剤のタイプ、適用の方法、具体的な植物種(particular plant species)、気候条件などに応じて変化する。好適な散布量は、典型的には、約0.10から約4ポンド/エーカー(1平方メートル当たり約0.01〜0.45グラム(g/m))の範囲である。
【0033】
本明細書で与えられる範囲又は所望値は、本明細書の教示の理解のために当業者に明らかなように、求められる効果を失うことなく拡大又は変更され得る。
【0034】
式Iの化合物は周知の化学的手順を用いて作製し得る。本開示において具体的に言及されない中間体は、市販されているか、化学文献中に開示されている経路によって作製され得るか、又は標準的な手順を用いて市販の出発物質から容易に合成され得る。
【0035】
以下の実施例は、本開示の化合物の様々な態様を説明するために提示されるものであり、特許請求の範囲の限定と解釈されるべきではない。
【実施例】
【0036】
実施例1
1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オン(化合物1)の調製
【化2】
4−アミノ−1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−1H−ピリミジン−2−オン(200mg、0.74mmol)を、無水炭酸カリウム(210mg、1.5mmol)と共にジメチルホルムアミド(3mL)中で室温にて撹拌した。ヨードメタン(210mg、1.5mmol)を添加し、混合物を60℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を酢酸エチル(EtOAc)と水に分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィ(勾配、石油エーテル中20〜80%EtOAc)によって精製し、1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オン(106mg、50%)を白色固体として単離した:融点144℃;1H NMR (600 MHz, DMSO-d 6) d 8.52 (s, 1H), 8.03-8.00 (m, 2H), 7.97 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.80-7.76 (m, 1H), 7.67-7.63 (m, 2H), 3.09 (s, 3H);ESIMS m/z 284 ([M+H]+).
表1中の化合物2〜4をこの経路によって調製した。
【0037】
実施例2
1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−エチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オンの調製(化合物6)
【化3】
25mL封管に4−アミノ−1−ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−1H−ピリミジン−2−オン(1.0g、3.71mmol)、無水炭酸カリウム(KCO;2.05g、14.9mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF;10mL)を添加し、次いでヨードエタン(EtI;3.45g、22.3mmol)を添加した。反応容器を密封し、反応混合物を60℃に温めて、1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(EtOAc;250mL)で希釈して、水(HO;3×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム(MgSO)で乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィ(SiO、EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製し、ベンゼンスルホニル−5−フルオロ−4−イミノ−3−エチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリミジン−2−オンを淡黄色固体(200mg;18%)として得た:融点163〜166℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.82 (m, 1H), 8.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 8.4, 1.1 Hz, 2H), 7.79 (ddd, J = 6.9, 2.3, 1.1 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 10.7, 4.9 Hz, 2H), 3.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.09 (t, J = 7.2 Hz, 3H);ESIMS m/z 298 ([M+H]+).
化合物7〜9を実施例2で述べたように調製した。
【0038】
実施例3
3−ベンジル−5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(化合物5)の調製
【化4】
20mLマイクロ波容器において、5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(111mg、0.37mmol)を無水炭酸カリウム(210mg、0.55mmol)と共にジメチルホルムアミド(3mL)中で室温にて撹拌した。臭化ベンジル(89μL、0.75mmol)を添加した。反応物に蓋をして、容器の側面から外部IRセンサーで温度を観測しながら、Biotage Initiatorマイクロ波反応器上に130℃で20分間置いた。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(EtOAc;250mL)で希釈して、水(HO;3×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム(MgSO)で乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィ(SiO、EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製して、3−ベンジル−5−フルオロ−4−イミノ−1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オンを淡黄色油(15mg;11%)として得た:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09 - 8.02 (m, 3H), 7.38 - 7.27 (m, 6H), 7.00 - 6.96 (m, 2H), 4.65 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H). ESIMS m/z 391 ([M+H]+).
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
実施例4
殺真菌活性の評価:コムギの葉枯病菌(ミコスフェレラ・グラミニコラ;不完全世代:セプトリア・トリチシ;BayerコードSEPTTR)
【0043】
コムギ植物(Yuma品種)を、ポット当たり7〜10個の実生で、最初の葉が完全に種つがするまで温室内で50%鉱物土壌/50%無土壌Metroミックス中で種子から成長させた。これらの植物に、殺真菌剤処理の前又は後にコムギ葉枯病菌の水性胞子懸濁液を接種した。接種後、植物を100%相対湿度中に保持して(暗いデューチャンバ内に1日、次いで照明したデューチャンバ内に2日間)、胞子を発芽させ、葉に感染させた。次に植物を温室に移して疾病を発症させた。
【0044】
以下の表は、これらの実験において評価したときの本開示の典型的な化合物の活性を示す。疾病を防除するうえでの試験化合物の有効性を、処理した植物での疾病の重症度を評価し、次に未処理の接種植物での疾病のレベルに基づき、重症度を防除率%に変換することによって判定した。
表IIの各々の場合に、評価尺度は以下のとおりである:
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】