(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5784708
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器
(51)【国際特許分類】
H01F 29/04 20060101AFI20150907BHJP
【FI】
H01F29/04 502A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-509456(P2013-509456)
(86)(22)【出願日】2011年2月26日
(65)【公表番号】特表2013-526772(P2013-526772A)
(43)【公表日】2013年6月24日
(86)【国際出願番号】EP2011000950
(87)【国際公開番号】WO2011141082
(87)【国際公開日】20111117
【審査請求日】2014年2月25日
(31)【優先権主張番号】102010020180.4
(32)【優先日】2010年5月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390035459
【氏名又は名称】マシイネンフアブリーク・ラインハウゼン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100157440
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト・ヴォルフガング
(72)【発明者】
【氏名】ドブラー・クラウディア
(72)【発明者】
【氏名】ヘプフル・クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ジェッタ・マルティーン
(72)【発明者】
【氏名】コッツ・クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】レーコプフ・ゼバスティアン
【審査官】
久保田 昌晴
(56)【参考文献】
【文献】
特表2006−520535(JP,A)
【文献】
実公昭46−009173(JP,Y1)
【文献】
特公昭49−023146(JP,B1)
【文献】
特開平10−116742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 29/00−29/14、
H01H 19/00−21/88、31/00−33/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器であって、
その際、それぞれの、切換すべき位相のために、2つの固定連続主接点対が設けられており、これら固定連続主接点対が、唯一の、導電性の、可動連続主接点によって架橋可能であり、この可動連続主接点が2つの異なる終端位置(Endstellungen)に旋回可能であり、
その際、負荷切換開閉の開始のために、これまで連続電流を導く、一方の固定連続主接点対を開放し、それぞれの負荷切換開閉の終わりにおいて、これまで開放されていた、他方の固定連続主接点対が架橋され、且つ連続電流を引き継ぐように、
それぞれの切換すべき位相内において、固定連続主接点対の内のそれぞれに1つの固定連続主接点対が、静止状態において、架橋され、且つ連続電流を導き、
その際、負荷切換開閉器の内側において、中心で延在する切換軸が設けられており、この切換軸によって、可動連続主接点が操作可能であり、
その際、両方の固定連続主接点対の内のそれぞれの固定連続主接点対が、それぞれに、
第1の固定連続主接点、および、この第1の固定連続主接点と電気的に絶縁された状態の、第2の固定連続主接点から成り、
その際、それぞれに、第1の固定連続主接点内の1つの固定連続主接点が負荷切換開閉器の第1の側面Aと、および、他方の第1の固定連続主接点内の1つの固定連続主接点が負荷切換開閉器の第2の側面Bと接続されており、および、
その際、両方の第2の固定連続主接点が、負荷切換開閉器の共通の負荷導体と、電気的に接続されている、様式の上記負荷切換開閉器において、
可動連続主接点(16)が、単に、この可動連続主接点のそれぞれの終端位置(Endlagen)だけにおいて、電気的に、負荷導体の第2の固定連続主接点(9、または13)と接続されているように、
上記可動連続主接点(16)が、レール形状の形成されていること、
2つの、個別円板(23.1および23.2)から成る、駆動円板(23)が設けられており、この駆動円板が、それぞれに、120°だけ、互い違いに位置ずれされたローラ係合部(22.1、および22.2)を有しており、
このレール形状の可動連続主接点(16)の方向転換(Umlenkung)が可能であるように、
これらローラ係合部が、切換方向に依存して、可動連続主接点(16)の揺動アーム(24)に設けられた操作ローラ(25.1または25.2)と、係合状態にされ得ることを特徴とする負荷切換開閉器。
【請求項2】
レール形状の可動連続主接点(16)は、交換可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の負荷切換開閉器。
【請求項3】
固定連続主接点(8、9;12、13)は、それぞれに、多数の、個々の接点薄板(8.1、9.1;12.1、13.1)から成っていることを特徴とする請求項1または2に記載の負荷切換開閉器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれの位相のために性能ロス無しに切り換える連続主接点を備える、負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器に関する。
【背景技術】
【0002】
負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器に、2つの連続主接点を設けることは、長年の従来技術であり、これら連続主接点が、静止した作動状態において、連続電流を、その都度、負荷切換開閉器の切換られた側面AまたはBに導き、且つ従って、この負荷切換開閉器の本来の切換接点を解放する。
それぞれの切換、即ち、負荷切換開閉器のそれぞれの操作の開始のために、
先ず第一に、これまで電流を導く第1の連続主接点が開放し、電流が、負荷切換開閉器の切換接点に交換し、全負荷切換開閉の終了の後、他方の連続主接点を閉鎖し、且つ連続電流を再び引き継ぐ。
【0003】
冒頭に記載した様式の、それぞれの位相のために、電気的な性能ロス無しに切り換える連続主接点を備える、負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器は、特許文献1から公知であり、その際、それぞれの固定連続主接点対が、
共通の、導電性の可動連続主接点を有しており、この可動連続主接点が2つの異なる終端位置(Endstellungen)に旋回可能であり、且つ、従って、それぞれの固定連続主接点対を、静止した作動状態において、選択的に架橋する。
この目的のために、負荷切換開閉器の内側において、中心で延在する切換軸が設けられており、この切換軸によって、導電性の且つ架橋接点として形成された可動連続主接点が操作可能である。それぞれの固定連続主接点対は、第1の
固定連続主接点、および第2の
固定連続主接点から成り、これら
固定連続主接点が互いに電気的に絶縁されている。
【0004】
一方の第1の固定連続主接点は、負荷切換開閉器の一方の側面Aと、および、他方の第1の固定連続主接点が負荷切換開閉器の他方の側面Bと、電気的に接続されている。
両方の第2の固定連続主接点は、負荷切換開閉器の共通の負荷導体と、永続的に接続されている。何故ならば、可動連続主接点の乗り上げ面が、
この可動連続主接点の旋回の際に、この可動連続主接点の軸受を中心として、永続的に、両方の固定連続主接点対の、負荷導体と電気的に接続されている両方の第2の固定連続主接点と接触状態に留まるように、球形に形成されているからである。
上記のことは、滑動、もしくは押圧転動の様式において行われる。
【0005】
従って、即ち、負荷導体に対する、可動連続主接点の常時の電気的な接続は、この可動連続主接点の位置に依存せずに存続する。
この事とは異なり、両方の、それぞれにその下側に設けられた、可動連続主接点の接触面は、
これら接触面が、単にこの可動連続主接点の旋回の場合だけに、この可動連続主接点の両方の終端位置(Endlagen)内において、それぞれの対応する第1の固定連続主接点との接触状態において、接触の状態になるように形成されている。
【0006】
可動連続主接点の操作は、操作連接板によって行われ、この操作連接板が、長手穿孔の様式の案内部を有しており、且つ、固定手段によって、枢着されている。
この案内部内において、方向転換クランクの操作ピンが作動し、この方向転換クランクが、他方また、1つの回転点を中心として軸受けされている。この方向転換クランクの自由な端部において、この方向転換クランクは、1つの輪郭を有しており、この輪郭が、ローラ係合、並びに、これらの間に設けられた制動輪郭から成っている。
【0007】
従って、この特許文献1内において、2つの、相前後して切換えられるクランク駆動装置が、連続主接点操作のために機能的に必要であり、
このクランク駆動装置は、構造的に、条件付けられた状態で許容差に左右され、
且つ、それに加えて、方向転換クランクの案内が、本来の切換えの間じゅう、純粋に、摩擦する、駆動円板の端面に設けられた制動輪郭の、単に小さな円形扇形を介して実現する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第103 12 176 B3号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の課題は、
1つの負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器を提供することであり、この負荷切換開閉器の場合、
固定連続主接点対が、個別の、電圧を有する(spannungstragenden)構造部材の間の、増大された絶縁性の電圧強度(Spannungsfestigkeit)を、同時に機械的に簡略化された構造において有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、請求項1に記述された特徴を有する、負荷時タップ切換器のための負荷切換開閉器によって解決される。
従属請求項は、特に有利な、本発明の更なる構成に関している。
【発明の効果】
【0011】
概括的で発明的な着想は、
負荷切換開閉器の側面AまたはBの固定連続主接点を、レール形状の可動連続主接点を用いてタップ切換することにあり、この可動連続主接点が、単にこの可動連続主接点のそれぞれの終端位置(Endlagen)だけにおいて、負荷導体のそれぞれに対応する連続主接点との電気的な接続を形成し、
且つ、それに加えて、単に唯一の方向転換(Umlenkung)だけが、それぞれに弾力的に枢着された相応する固定連続主接点の多数の接点薄板を、純粋に押圧した状態でタップ切換することの操作のために行われる。
即ち、従って正に、従来技術に従って公知のように、負荷導体が、完全な切換工程の間じゅう、旋回可能な、可動連続主接点の、少なくとも1つの部分領域を介して、これと電気的に接続するのではなく、むしろ、単にこの切換のそれぞれの終端位置(Endlagen)内だけにおいて接続する。
【0012】
電圧を有する構造部材の間の空間的な間隔、特に、可動連続主接点の乗り上げ面と、それぞれにタップ切換されていない側の、対応する固定連続主接点の接点薄板との間の間隔は、静止した作動状態において、レール形状に形成された可動連続主接点によって、著しく増大される。何故ならば、このレール形状に形成された可動連続主接点が、従来技術との比較において、幅狭に形成され得、且つ従って、電圧を有する構造部材の間の比較的に大きな電圧強度を有しているからである。
【0013】
本発明に従い、レール形状の可動連続主接点は、単に唯一の方向転換(Umlenkung)だけを介して操作可能、即ち旋回可能である。
この目的のために、
2つの、個別円板から成る、駆動円板が設けられており、
この駆動円板が、それぞれに、120°だけ、互い違いに位置ずれされたローラ係合部を有しており、その際、これらローラ係合部が、切換方向に依存して、可動連続主接点の揺動アームに設けられた操作ローラと係合状態にされ得、このことによって、
それぞれに、弾力的に、枢着された、相応する固定連続主接点の多数の接点薄板が、純粋に押圧した状態でタップ切換されるように、
可動連続主接点が、従って、この可動連続主接点のそれぞれの終端位置(Endlage)へと旋回される。
【0014】
それに加えて、操作ローラは、完全な切換の間じゅう、軽い動きで、それぞれの個別円板の外側の端面に確実に接触した状態で沿って走行する。従って、即ちまさに如何なる摩擦する制動も、中間の位置において行なわれず、むしろ、軽い一貫した移動が、それぞれの個別円板の端面側の輪郭に沿って行われる。
【0015】
本発明の有利な実施形態に従い、レール形状の可動連続主接点は、交換可能に構成されている。このことによって、接点磨耗の場合に、このレール形状の可動連続主接点をメンテナンスすること、もしくは交換することの、容易な可能性が提供される。
【0016】
次に、本発明を、図に基づいて、例示的に更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に従う、連続主接点を備える負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の概略的斜視図であり、その際、良好な見通しの理由から、本発明の説明のために必ずしも必要ではない、一連の構造部材および切換手段が、省略されている。
【
図2a】同様に、本発明に従う、異なる切換状態における連続主接点を備える負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の概略的な断面図である。
【
図2b】同様に、本発明に従う、異なる切換状態における連続主接点を備える負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の概略的な断面図である。
【
図2c】同様に、本発明に従う、異なる切換状態における連続主接点を備える負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の、支持要素は、1つの基板1であり、この基板が、それぞれの位相のために、可動連続主接点、およびこれら可動連続主接点の操作のための手段を収容し且つ担持している。ここで、そのような、完全な連続主接点2が図示されている。
固定連続主接点対3、4は、これと協働して、負荷切換開閉器全体を囲繞する、図示されていない油容器の内側の壁に固定されている。この目的のために、それぞれの位相のために、3つの接点支持体5、6、7が設けられている。
【0019】
左側において、負荷切換開閉器の一方の側面Aと電気的に接続されている、下側に設けられた第1の固定連続主接点8と、および、この第1の固定連続主接点の上に設けられた、第2の固定連続主接点9とから成る、第1の固定連続主接点対3が設けられており、この第2の固定連続主接点9が、負荷切換開閉器の共通の負荷導体へと導いている。
それぞれの固定連続主接点8、9は、多数の、個々の接点薄板8.1、もしくは9.1から成っていることが見て取れる。これら接点薄板8.1、もしくは9.1のそれぞれの接点薄板は、ばね揺動アーム28もしくは29に固定されており、このばね揺動アームが、軸30もしくは31を中心として、弾力的に回転可能に支承されている。
単に示されているだけの接点ばね10もしくは11を用いて、これら接点薄板8.1、もしくは9.1は、それ自体、他方また、弾力的にそれぞれのばね揺動アーム28もしくは29において枢着されている。
【0020】
右側において、第2の固定連続主接点対4が設けられている。
この第2の固定連続主接点対は、全く類似して、負荷切換開閉器の他方の側面Bと電気的に接続されている、下側に設けられた第1の固定連続主接点12と、および、
この第1の固定連続主接点の上に設けられた、第2の固定連続主接点13とから成っており、この第2の固定連続主接点13が、共通の負荷導体へと導いている。
同様にこの場合も、それぞれの固定連続主接点12、もしくは13は、多数の、個々の接点薄板12.1、もしくは13.1から成っており、
これら接点薄板が、他方また、全く類似して、単に示されているだけの接点ばね14もしくは15によって、個別に弾力的に、これらばね揺動アームが、それ自体、軸34を中心として、および、この図内において目視可能でない軸35を中心として弾力的に回転可能に支承されている、ばね揺動アーム32もしくは33において枢着されている。
これら第2の固定連続主接点9および13は、第1の導電性の接点支持体5の上に設けられており、且つ、共通の負荷導体を形成する。
第1の固定連続主接点8は、第2の接点支持体6の上に設けられており、且つ、負荷切換開閉器の側面Aと接続されており、且つ、第1の固定連続主接点12が、それと電気的に絶縁された状態で、第3の接点支持体7の上に設けられており、且つ、負荷切換開閉器の側面Bと接続されている。
【0021】
更に、共通の導電性の、且つ接点レールとして形成された、可動連続主接点16が設けられている。
この可動連続主接点は、
上側の領域内において、この可動連続主接点の左側において、第2の固定連続主接点9に対応する乗り上げ面17を備えており、並びに、
この可動連続主接点の右側において、第1の固定連続主接点8に対応する乗り上げ面18を備えている。
この連続主接点16
の下側の領域において、この可動連続主接点は、左側において、この図内において目視可能でない、第1の固定連続主接点8に対応する一方の接点面19を有しており、並びに、右側において、全く類似して、第1の固定連続主接点12に対応する、更に別の接点面20を有している。
【0022】
レール形状の可動連続主接点16は、更に、1つの軸受21を有しており、この軸受が、詳細に図示されていない収容部と、この可動連続主接点16が負荷切換開閉器の長手軸線方向において、この軸受21を中心として旋回可能であるように協働する。
この可動連続主接点16の旋回工程のより詳細な説明は、
図2に対する説明内において見出され得る。
【0023】
両方の乗り上げ面17および18は、その際、従来技術に従って公知のように、これら乗り上げ面が、可動連続主接点16の旋回の際に、この可動連続主接点16の軸受21を中心として、永続的に、第2の固定連続主接点9および13と接触状態に留まるように、球形に形成されているのではなく、
むしろ、これら乗り上げ面が、単に可動連続主接点16の旋回の際にだけ、この可動連続主接点16の両方の終端位置(Endlagen)に、それぞれに対応する第2の固定連続主接点9または13との接触状態において、接触状態になるように、直線的にレール形状に形成されている。
【0024】
従って、可動連続主接点16の本来の切換工程の間じゅう、
両方の第1の固定連続主接点8もしくは12と、それぞれに対応する、上側の第2の固定連続主接点9もしくは13との間の、完全な電気的な分離が行われる。
換言すれば、従って、負荷導体に対する、可動連続主接点16の、まさに如何なる常時の電気的な接続も、本来の切換工程の間じゅう存在しない。この可動連続主接点16の旋回の間じゅうの電位的な結合は、この図内において目視可能でない、負荷導体に対する永続的な接続を行う。
【0025】
旋回可能な可動連続主接点16の操作は、
2つの、個別円板23.1および23.2から成る駆動円板23を用いて行われ、
この駆動円板が、120°だけ、互い違いに位置ずれされたローラ係合部22.1もしくは22.2を有しており、その際、これらローラ係合部が、切換方向に依存して、
可動連続主接点16の揺動アーム24のそれぞれの側に設けられた操作ローラ25.1または25.2と、係合状態にされ得、このことによって、
それぞれに、弾力的に、枢着された、相応する固定連続主接点の多数の接点薄板が、純粋に押圧した状態でタップ切換されるように、
可動連続主接点16が、従って、この可動連続主接点の軸受21を中心として、この可動連続主接点のそれぞれの終端位置(Endlage)へと旋回される。
【0026】
上側の操作ローラ25.1は、その際、上側の個別円板23.1と協働し、他方、下側の、この図内において目視可能でない、操作ローラ25.2が、下側の個別円板23.2の駆動円板23と係合状態にされ得る。
それに加えて、操作ローラ25.1または25.2は、完全な切換の間じゅう、軽い動きで、それぞれの個別円板23.1および23.2の相応する外側の端面27.1または27.2に確実に接触した状態で沿って走行し、且つ、この強制案内によって、適当な、個別円板23.1および23.2の端面側の輪郭27.1または27.2を介して誘起される、切換の切換シーケンスに依存する、所定の可動連続主接点16の移動を行う。
【0027】
本発明に従い、従って、即ちまさに如何なる摩擦する制動も、中間の位置において行なわれず、むしろ、可動連続主接点16の軽い一貫した移動が、操作ローラ25.1または25.2を用いて、それぞれの個別円板23.1および23.2の適当な、端面側の輪郭27.1または27.2に沿って行われる。
更に、駆動円板23内において、中心の開口部26が設けられており、この開口部内へと、負荷切換開閉器の図示されていない駆動軸が係合し、且つ、この駆動円板23に、1つの切換の場合に、1つの回転運動を実施する。
【0028】
図2a〜2cは、負荷切換開閉器の、タップ切換された側面Bから側面Aへの1つの切換工程の、本発明に従う、異なる切換状態における連続主接点を備える負荷切換開閉器(負荷切換スイッチ)の平面図である。
その際、
図2a内において、負荷切換開閉器の側面Bのタップ切換の静止した状態が示されており、この状態において、
可動連続主接点16の乗り上げ面18が、下側の個別円板23.2のローラ係合部22.2と、および、揺動アーム24の下側において、対応する下側の操作ローラ25.2とを用いて、強固に、固定連続主接点12もしくは13の、相応する接点薄板12.1、もしくは13.1に対して押圧されている。
【0029】
同様に、この終端位置(Endlagenposition)内において、操作ローラ25.1は、上側の個別円板23.1の端面側の輪郭27.1から離れていない。
それに加えて、従って本発明に従い、
可動連続主接点16の乗り上げ面17と、タップ切換されていない側面Aの相応する固定連続主接点8、9の接点薄板8.1、もしくは9.1の間の、大きな、絶縁性の間隔が実現可能である。
【0030】
図2b内において、可動連続主接点16は、この可動連続主接点の軸受21を中心として、中間の位置内へと旋回されており、且つ、
その際、負荷切換開閉器の、側面Bの第1の固定連続主接点12とも、側面Aの第1の固定連続主接点8とも、第2の固定連続主接点9、もしくは13とも、電気的に接続状態にない。
更に、上側の操作ローラ25.1は、その際、上側の個別円板23.1の端面側の輪郭27.1に沿って転動し、他方、下側の操作ローラ25.2が、下側の個別円板23.2の端面側の輪郭27.2に沿って転動している。このことによって、可動連続主接点16の特に低摩擦の制動が、この中間の位置内において行われる。
【0031】
図2cは、実行された切換の後の、静止した状態における、負荷切換開閉器の側面Aのタップ切換を示している。
その際、可動連続主接点16の乗り上げ面17は、
上側の個別円板23.1のローラ係合部22.1と、および、揺動アーム24の上側における、対応する操作ローラ25.1とを用いて、
強固に、固定連続主接点8もしくは9の、相応する接点薄板8.1、もしくは9.1に対して押圧されている。
同様に、この終端位置(Endlagenposition)内において、操作ローラ25.2は、下側の個別円板23.2の端面側の輪郭27.2から離れていない。
【符号の説明】
【0032】
1 基板
2 連続主接点
3 第1の固定連続主接点対
4 第2の固定連続主接点対
5 第1の接点支持体
6 第2の接点支持体
7 第3の接点支持体
8 第1の固定連続主接点
8.1 接点薄板
9 第2の固定連続主接点
9.1 接点薄板
10 接点ばね
11 接点ばね
12 固定連続主接点
12.1 接点薄板
13 固定連続主接点
13.1 接点薄板
14 接点ばね
15 接点ばね
16 可動連続主接点
17 乗り上げ面
18 乗り上げ面
19 接点面
20 封隙材
21 軸受
22.1 ローラ係合部
22.2 ローラ係合部
23 駆動円板
23.1 上側の個別円板
23.2 下側の個別円板
24 揺動アーム
25.1 上側の操作ローラ
25.2 下側の操作ローラ
26 開口部
27.1 外側の端面、端面側の輪郭
27.2 外側の端面、端面側の輪郭
28 ばね揺動アーム
29 ばね揺動アーム
30 軸
31 軸
32 ばね揺動アーム
33 ばね揺動アーム
34 軸
35 軸
A 側面
B 側面