(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5784834
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】ステータスレポートの処理方法、通信装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04L 1/16 20060101AFI20150907BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20150907BHJP
【FI】
H04L1/16
H04W28/04 110
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-520499(P2014-520499)
(86)(22)【出願日】2012年3月21日
(65)【公表番号】特表2014-525184(P2014-525184A)
(43)【公表日】2014年9月25日
(86)【国際出願番号】CN2012072756
(87)【国際公開番号】WO2012155662
(87)【国際公開日】20121122
【審査請求日】2014年3月12日
(31)【優先権主張番号】201110202401.1
(32)【優先日】2011年7月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509024525
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,ガンチン
【審査官】
白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2008/022178(US,A1)
【文献】
特開2008−259037(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/126810(WO,A1)
【文献】
特開2011−061840(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/110985(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/013567(US,A1)
【文献】
特開2008−259026(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/144364(US,A1)
【文献】
特表2010−529733(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/208651(US,A1)
【文献】
特開2007−089177(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/064668(US,A1)
【文献】
特表2010−511320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
H04W 28/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リンク制御(RLC)受信側に適用されるステータスレポートの処理方法であって、
RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、前記現在送信すべきステータスレポートに前記送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれるようにするステップと、
前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信し、前記RLC送信側が前記ステータスレポートを受信した後、前記ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、前記ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断するステップとを含み、
前記タイムシーケンス情報が前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号である場合、前記現在送信すべきステータスレポートを生成する前記ステップは、
前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得し、
前記前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出し、
前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートを生成することであることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートを生成することが、
前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を、前記現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドに記入すること、または、
前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を、前記現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドに記入することであることを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線リンク制御(RLC)送信側に適用されるステータスレポートの処理方法であって、
現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得するステップと、
前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断するステップと、
前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記タイムシーケンス情報が、前記現在受信されたステータスレポートの生成時間であり、または、
前記タイムシーケンス情報が、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号であることを特徴とする
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記タイムシーケンス情報が前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号である場合、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断する前記ステップは、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、
前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じであり、または、
現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外に位置するという条件を満たすかどうかを判断し、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たした場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断し、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前記前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録することであることを特徴とする
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得する前記ステップが、
現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドに含まれるシーケンス番号を取得すること、または、
現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドに含まれるシーケンス番号を取得することであることを特徴とする
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
通信装置であって、RLC受信側として、この通信装置は、生成モジュール、送信モジュールを備え、ここで、
前記生成モジュールは、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられ、前記現在送信すべきステータスレポートに前記現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、
前記送信モジュールは、前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられ、前記RLC送信側が前記ステータスレポートを受信した後、前記ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、前記ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断し、
前記タイムシーケンス情報は、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号であり、前記生成モジュールは、
前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得することに用いられる取得モジュールと、
前記前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出することに用いられる算出モジュールと、
前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられる実行モジュールとを含むことを特徴とする装置。
【請求項8】
通信装置であって、RLC送信側として、この通信装置は、取得モジュール、判断モジュール、破棄モジュールを備え、ここで、
前記取得モジュールは、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得することに用いられ、
前記判断モジュールは、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することに用いられ、
前記破棄モジュールは、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられることを特徴とする装置。
【請求項9】
前記タイムシーケンス情報は、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号であり、前記判断モジュールは、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じであり、または、
現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外に位置するという条件を満たすかどうかを判断することに用いられる実行モジュールと、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たした場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断することに用いられる判断モジュールと、
前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前記前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録することに用いられる更新モジュールとを含むことを特徴とする
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
通信システムであって、このシステムは、RLC受信側、RLC送信側を備え、ここで、
前記RLC受信側は、前記RLC送信側から送信されたステータスレポート応答要求を受信し、前記RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、前記現在送信すべきステータスレポートに現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、そして前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられ、
前記RLC送信側は、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得し、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断し、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特にステータスレポートの処理方法、通信装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発展型地上無線アクセスネットワークノードB(eNB:E-URTAN NodeB)とユーザ装置(UE:User Equipment)のプロトコルスタックは、上層から下層へパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層、メディアアクセス制御(MAC:Medium Access Control)層と物理層(PHY:Physical Layer)を含む。送信側(eNBまたはUE)が受信側(UEまたはeNB)へデータを伝送する必要がある場合、伝送すべきデータが逐次送信側(eNBまたはUE)のPDCP層、RLC層、MAC層により処理され、最後にPHYに到達し、そしてPHY層の物理パスを介してデータを受信側のPHY層に送信し、その後、逐次受信側のMAC層、RLC層、PDCP層を経て処理して、受信側の最上層へ配達する。
【0003】
RLC層は、確認モード(AM)、非確認モード(UM)と透過モード(TM)という3種類の伝送モードをサポートし、AMモードの応用範囲が最も広い。AMモードの処理メカニズムにおいて、RLC送信側は、ステータスレポート応答要求(POLL PDU)パケットを送信することでRLC受信側にステータスレポートを受信するように要求する。RLC受信側は、POLL PDUパケットを受信し、且つステータスレポート応答条件が満たされる場合、ステータスレポートを応答する。
現在、MAC層についてハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hyrid Automatic Repeat Request)メカニズムを採用するため、RLC送信側は、繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートを受信する。
【0004】
繰り返し受信されたステータスレポートを受信した場合、次の問題を発生させる。例えば、RLC送信側が同一のステータスレポートを2回受信し、このステータスレポートに5個の非確認(NACK)情報があると仮定し、1回目このステータスレポートを受信した場合、RLC送信側は、この5個のNACK情報に対して5個の再送PDUパケットを構造し、そしてRLC受信側へ送信する。2回目このステータスレポートを受信した場合、RLC送信側は、再び5個の再送PDUパケットを構造し、そしてRLC受信側へ送信する。上記の問題により、エア インターフェースリソースが浪費され、同時にAMモードの最大再送回数の超過確率及びRLC受信側の処理フローが増加する。
【0005】
期限切れのステータスレポートを受信した場合、次の問題を発生させる。例えば、RLC受信側が相次いで2つのステータスレポートを送信し、そして後に送信されたステータスレポートが先にRLC送信側に到達し、仮に後に送信されたステータスレポートに10個のNACK情報を含むとすると、RLC送信側は、後に送信されたステータスレポートにおける10個のNACK情報に基づいて10個の再送パケットを構造し、そしてRLC受信側へ送信する。その後、RLC送信側が先に送信されたステータスレポートを受信し、仮に先に送信されたステータスレポートに5個のNACK情報があるとすると、実はこのステータスレポートが既に期限切れのパケットであり、再度このステータスレポートに基づいて再送PDUパケットを構造してRLC受信側へ送信すると、限りあるエアインターフェースリソースを浪費するだけでなく、パケットの再送回数を増やすことになる。
現在のところ、繰り返し受信されたステータスレポートと期限切れのステータスレポートに対して、RLCプロトコルに対応する処理メカニズムは存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これを鑑みて、本発明は、受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断でき、これによって不要な処理フローを減らし、エアインタフェースリソースを節約する、ステータスレポートの処理方法、通信装置及び通信システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を実現するために、本発明は、無線リンク制御(RLC)受信側に適用されるステータスレポートの処理方法を提供する。この方法は、RLC送信側から、受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、前記現在送信すべきステータスレポートに前記送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれるようにするステップと、前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信し、前記RLC送信側が前記ステータスレポートを受信した後、前記ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、前記ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断するステップとを含む。
【0008】
好ましくは、前記タイムシーケンス情報は、前記現在送信すべきステータスレポートの生成時間、または、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号である。
【0009】
好ましくは、前記タイムシーケンス情報が前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号である場合、現在送信すべきステータスレポートを生成する前記ステップは、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得し、前記前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出し、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートを生成することである。
【0010】
好ましくは、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートを生成することは、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を、前記現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドに記入すること、または、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を、前記現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドに記入することである。
【0011】
また、本発明は、無線リンク制御(RLC)送信側に適用されるステータスレポートの処理方法を提供する。この方法は、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得するステップと、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断するステップと、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄するステップとを含む。
好ましくは、前記タイムシーケンス情報は、前記現在受信されたステータスレポートの生成時間、または、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号である。
【0012】
好ましくは、前記タイムシーケンス情報が前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号である場合、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断する前記ステップは、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じであり、または、現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外に位置するという条件を満たすかどうかを判断し、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たした場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断し、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前記前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録することである。
【0013】
好ましくは、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得する前記ステップは、現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドに含まれるシーケンス番号を取得すること、または、現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドに含まれるシーケンス番号を取得することである。
【0014】
また、本発明は、通信装置を提供する。RLC受信側として、この通信装置は、生成モジュール、送信モジュールを備え、ここで、
生成モジュールは、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられ、前記現在送信すべきステータスレポートに前記現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、
送信モジュールは、前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられ、前記RLC送信側が前記ステータスレポートを受信した後、前記ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、前記ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断する。
【0015】
好ましくは、前記タイムシーケンス情報は、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号であり、前記生成モジュールは、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得することに用いられる取得モジュールと、前記前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出することに用いられる算出モジュールと、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられる実行モジュールとを含む。
【0016】
また、本発明は、通信装置を提供する。RLC送信側として、この通信装置は、取得モジュール、判断モジュール、破棄モジュールを備え、ここで、取得モジュールは、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得することに用いられ、判断モジュールは、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することに用いられ、破棄モジュールは、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられる。
【0017】
好ましくは、前記タイムシーケンス情報は、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号であり、前記判断モジュールは、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じであり、または、現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外に位置するという条件を満たすかどうかを判断することに用いられる実行モジュールと、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たした場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断することに用いられる判断モジュールと、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前記前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録することに用いられる更新モジュールとを含む。
【0018】
また、本発明は、通信システムを提供する。このシステムは、RLC受信側、RLC送信側を備え、ここで、RLC受信側は、RLC送信側から送信されたステータスレポート応答要求を受信した後、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、前記現在送信すべきステータスレポートに現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、そして前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられ、RLC送信側は、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得し、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断し、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられる。
【0019】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
ステータスレポートにタイムシーケンス情報が追加されることにより、RLC送信側がステータスレポートにおけるタイムシーケンス情報に基づいて、ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することが可能となり、不要な処理フローを減らし、エアインターフェースリソースを節約する。
ステータスレポートにおける既存のCPTフィールド、または、CPTフィールドとD/Cフィールドを利用して、ステータスレポートのタイムシーケンス情報を記録し、既存のステータスレポートに対してほかの変更を行う必要がなく、既存の通信プロトコルに適用し、交換コストを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係るステータスレポートの処理方法のフローチャートである。
【
図2】本発明に係るステータスレポートの生成方法のフローチャートである。
【
図3】本発明に係る通信装置の構造を示す図である。
【
図4】本発明に係る通信装置の別の構造を示す図である。
【
図5】本発明に係る通信システムの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面と実施例を組み合わせて、本発明の具体的な実施形態をさらに詳しく説明する。
図1は本発明に係るステータスレポートの処理方法のフローチャートである。このステータスレポートの処理方法は、RLC受信側に適用され、RLC受信側がeNBであってもよく、UEであってもよく、この方法は、次のステップを含む。
ステップ101において、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、現在送信すべきステータスレポートに現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、このタイムシーケンス情報が現在送信すべきステータスレポートの生成時間であってもよく、または、現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号であってよい。
【0022】
ステップ102において、現在送信すべきステータスレポートをRLC送信側に送信し、RLC送信側がステータスレポートを受信した後、ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することができる。RLC送信側は、UEであってもよく、eNBであってもよい。
上記タイムシーケンス情報がこの送信されるステータスレポートのシーケンス番号である場合、上記ステップ102での現在送信すべきステータスレポートを生成することは、具体的に、次のステップを含むことができる。
【0023】
ステップ1において、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得する。
ステップ2において、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出する。
ステップ3において、現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在送信すべきシーケンス番号を生成する。
【0024】
従来技術におけるステータスレポートと比較すると、本発明のステータスレポートにタイムシーケンス情報が追加され、これによって、RLC送信側がステータスレポートにおけるタイムシーケンス情報に基づいて、ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することが可能となり、不要な処理フローを減らし、エアインターフェースリソースを節約する。
【0025】
本発明において、様々な方法でステータスレポートにタイムシーケンス情報を追記することができ、例えば、ステータスレポートのタイムシーケンス情報の記録のために既存のステータスレポートに1つのフィールドを拡張し、または、ステータスレポートにおける既存のあるフィールドを用いてステータスレポートのタイムシーケンス情報を記録する。
上記タイムシーケンス情報がステータスレポートのシーケンス番号である場合、本発明において、ステータスレポートにおけるCPTフィールドを用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録することができる。ステータスレポートにおけるCPTフィールドの説明は、次の表に示される。
【表1】
CPTフィールドは、3桁を含み、その値が000である場合、制御パケットのタイプを示すことに用いられ、ほかの値が保留値である。
【0026】
現在、RLC層に制御パケットは1種類だけであり、かつステータスレポートのD/Cフィールドで区分され、このため、CPTフィールドは、実際に実用化されず、このため、本発明においてCPTフィールドでステータスレポートのシーケンス番号を記録することができる。
【0027】
RLC受信側が1個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号を0に設定してよく(即ちCPTフィールドの値が000とする)、2個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号を1に設定してよく(即ちCPTフィールドの値が001とする)、順次累加する。RLCが8個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号が7(即ちCPTフィールドの値が111とする)である。RLCが9個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号を再度0に設定してよく、つまり、順次に循環して累加する。
【0028】
CPTフィールドにおける3桁が8個の有効数字(000〜111)しか示すことができず、ある場合には、3桁のCPTフィールドが需要を満たすのが困難であり、本発明において、ステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドを同時に利用してステータスレポートのシーケンス番号を記録することができる。ステータスレポートのD/Cフィールドが1桁であり、CPTフィールドとD/Cフィールドが同時使用される場合、16個の有効数字(0000〜1111)を示すことができ、また、データパケットと制御パケットを区分するために、16個の有効数字のうちの1つの有効数字を、パケットのタイプ(データパケットか制御パケット)を示すのに用いてよく、ほかの15個の有効数字がステータスレポートのシーケンス番号を記録することに用いられる。
【0029】
RLC受信側が1個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号を0(即ちCPTフィールドの値が0000とする)に設定してよく、2個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号を1(即ちCPTフィールドの値が0001とする)に設定してよく、順次に循環して累加する。
上記実施例において、ステータスレポートにおける既存のCPTフィールドを、または、CPTフィールドとD/Cフィールドを利用してステータスレポートのタイムシーケンス情報を記録することは、既存のステータスレポートに対してほかの変更をする必要がなく、既存の通信プロトコルに適用し、交換コストを節約する。
【0030】
上記実施例においては、RLC受信側のステータスレポートに対する処理フローであり、以下、RLC送信側のステータスレポートに対する処理フローを詳しく説明する。
図2は本発明に係るステータスレポートの処理方法の別のフローチャートであり、このステータスレポートの処理方法は、RLC送信側に適用され、次のステップを含む。
【0031】
ステップ201において、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得し、このタイムシーケンスが現在受信されたステータスレポートの生成時間であってよく、または、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号であってよい。
ステップ202において、このタイムシーケンス情報に基づいて、現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断し、そうであれば、ステップ203を実行し、そうでなければ、ステップ204を実行する。
ステップ203において、前記現在受信されたステータスレポートを破棄する。
【0032】
ステップ204において、現在受信されたステータスレポートの内容に基づいて、対応する操作を実行する。具体的には、現在受信されたステータスレポートにNACKが含まれる場合、RLC送信側は、このNACK情報について再送PDUパケットを構造し、そしてRLC受信側に送信する必要がある。現在受信されたステータスレポートにNACKが含まない場合、RLC送信側は、ほかのPDUパケットを引き続き伝送することができる。
【0033】
上記実施例で既に述べされたように、様々な方法でステータスレポートにタイムシーケンス情報を追加することができ、例えば、既存のステータスレポートに1つのフィールドを拡張してステータスレポートのタイムシーケンス情報の記録に用いることができる、または、ステータスレポートの既存のあるフィールドを利用してステータスレポートのタイムシーケンス情報を記録してよく、例えば、ステータスレポートのCPTフィールドを用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録してよく、または、ステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドを同時に利用してステータスレポートのシーケンス番号を記録してよい。
【0034】
ステータスレポートのCPTフィールドを用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録し、または、ステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドを同時に用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録する場合、上記ステップ301(現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得する)の方法は、具体的には、現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドに含まれるシーケンス番号を取得すること、または、現在受信されたステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドに含まれるシーケンス番号を取得することである。
【0035】
本発明において、次の方法で現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートであるかどうかを判定することができる。前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号を記憶し、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を用いて前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と比較して、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じである場合、現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートであると判定する。
【0036】
本発明において、次の方法で現在受信されたステータスレポートが期限切れのステータスレポートであるかどうかを判定することができる。前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号、及び1つの適切な受信ウィンドウに基づいて、1つの現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を確定し、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間内にあるかどうかを判断し、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外にある場合、現在受信されたステータスレポートが期限切れのステータスレポートであると判定する。
【0037】
つまり、上記ステップ202(このタイムシーケンス情報に基づいて、現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断する)は、具体的に次のステップであってもよい。
ステップ1において、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、
前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じであり、または、
現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外にあるという条件を満たすかどうかを判断する。
【0038】
ステップ2において、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たす場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判定する。
ステップ3において、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録する。
【0039】
以下、ステータスレポートのCPTフィールドを用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録することを例として挙げて、上記ステータスレポートの処理方法を説明する。
RLC受信側に対して、変数status(S)を設定して、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号の記録に用いることができ、status(S)の初期値は全て0である。
【0040】
RLC受信側が1個目のステータスレポートを送信する場合、そのシーケンス番号が0であり、この時、status(S)は変わらず、依然として0である。RLC受信側が2個目のステータスレポートを送信し、status(S)=(status(S)+1)%8操作を実行し、算出したstatus(S)を現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドに記入し、この時算出されたstatus(S)が1であり、そして現在記録されたstatus(S)を1に更新する。順次類推すると、1つのステータスレポートを送信するたびに、status(S)=(status(S)+1)%8操作を実行し、そして算出されたstatus(S)を現在送信すべきステータスレポートのCPTフィールドに記入し、そして現在記録されたstatus(S)の値を更新する。
【0041】
RLC送信側に対して、変数status(R)を設定して、前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号の記録に用い、そして1つの受信ウィンドウを設定することができ、ウィンドウの大きさが4であり、現在受信すべきステータスレポートのスライド区間が(status(R),(status(R)+4)%8)である。
RLC送信側がRLC受信側から送信されたステータスレポートを受信した後、現在受信されたステータスレポートにおけるCPTフィールドの値を取得し、そしてstatus(R)(前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号)と比較する。
【0042】
場合1:現在受信されたステータスレポートにおけるCPTフィールドの値がstatus(R)と同じである場合、繰り返し受信されたステータスレポートであると判定して、現在受信されたステータスレポートを破棄する。
場合2:現在受信されたステータスレポートにおけるCPTフィールドの値Xが(status(R),(status(R)+4)%8)スライド区間内にある場合、status(R)の値をCPTフィールドの値Xに更新し、その後、ステータスレポートの内容に基づいて対応する処理を実行する。
場合3:現在受信されたステータスレポートにおけるCPTフィールドの値Xが(status(R),(status(R)+4)%8)スライド区間外にある場合、繰り返し受信されたステータスレポートであると判定して、現在受信されたステータスレポートを破棄する。
【0043】
図3に示すように、本発明は、さらに通信装置を提供する。RLC受信側として、この通信装置は、生成モジュール301、送信モジュール302を備える。生成モジュール301は、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられ、前記現在送信すべきステータスレポートに前記現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれる。送信モジュール302は、前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられ、前記RLC送信側が前記ステータスレポートを受信した後、前記ステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報に基づいて、前記ステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断する。
【0044】
当該タイムシーケンス情報は、現在送信すべきステータスレポートの生成時間、または、現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号であってよい。前記タイムシーケンス情報が現在送信すべきステータスレポートの生成時間である場合、前記生成モジュール301は、前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号を取得することに用いられる取得モジュールと、前記前回送信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号を算出することに用いられる算出モジュールと、前記現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成することに用いられる実行モジュールとを含むことができる。
【0045】
本発明において、様々な方法でステータスレポートにタイムシーケンス情報を追加することができ、例えば、既存のステータスレポートに1つのフィールドを拡張してステータスレポートのタイムシーケンス情報の記録に用いることができる、または、ステータスレポートの既存のあるフィールドを利用してステータスレポートのタイムシーケンス情報を記録してよく、例えば、ステータスレポートのCPTフィールドを用いてステータスレポートのシーケンス番号を記録してよく、または、ステータスレポートのCPTフィールドとD/Cフィールドを同時に利用してステータスレポートのシーケンス番号を記録してよい。
【0046】
図4に示すように、本発明は、さらに通信装置を提供する。RLC送信側として、この通信装置は、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得することに用いられる取得モジュール401と、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断することに用いられる判断モジュール402と、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられる破棄モジュール403とを含む。
当該タイムシーケンス情報は、現在送信すべきステータスレポートの生成時間、または、現在送信すべきステータスレポートのシーケンス番号であってよい。
【0047】
前記タイムシーケンス情報が前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号である場合、前記判断モジュール402は、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が、前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号と同じ、または、現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間外に位置するという条件を満たすかどうかを判断することに用いられる実行モジュールと、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たした場合、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断することに用いられる判断モジュールと、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号が上記条件を満たさない場合、前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号に基づいて、前記現在受信すべきステータスレポートのシーケンス番号のスライド区間を更新し、そして前記現在受信されたステータスレポートのシーケンス番号を前記前回受信されたステータスレポートのシーケンス番号として記録することに用いられる更新モジュールとを含む。
【0048】
図5に示すように、本発明は、さらに通信システムを提供する。このシステムは、RLC受信側501、RLC送信側502を備える。ここで、RLC受信側501は、RLC送信側から送信されたステータスレポート応答要求を受信し、RLC送信側から受信されたデータパケットに基づいて、現在送信すべきステータスレポートを生成し、前記現在送信すべきステータスレポートに現在送信すべきステータスレポートのタイムシーケンス情報が含まれ、そして前記現在送信すべきステータスレポートを前記RLC送信側に送信することに用いられる。RLC送信側502は、現在受信されたステータスレポートに含まれたタイムシーケンス情報を取得し、前記タイムシーケンス情報に基づいて、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであるかどうかを判断し、前記現在受信されたステータスレポートが繰り返し受信されたステータスレポートまたは期限切れのステータスレポートであると判断した場合、前記現在受信されたステータスレポートを破棄することに用いられる。
【0049】
以上は、本発明の最適的な実施例に過ぎなく、本発明を制限せず、本分野の当業者に対して、本発明が各種類の変更と変化がある。本発明の主旨精神と原則以内に、いかなる改修、同等入れ替わり、改良等が、本発明の保護範囲以内に含まれるべきである。