(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5785259
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月24日
(54)【発明の名称】繊維ストリップを貼り付けるためのヘッド
(51)【国際特許分類】
B29C 70/06 20060101AFI20150907BHJP
B29C 43/32 20060101ALI20150907BHJP
【FI】
B29C67/14 G
B29C43/32
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-519118(P2013-519118)
(86)(22)【出願日】2011年6月2日
(65)【公表番号】特表2013-540060(P2013-540060A)
(43)【公表日】2013年10月31日
(86)【国際出願番号】ES2011000182
(87)【国際公開番号】WO2012007603
(87)【国際公開日】20120119
【審査請求日】2014年5月19日
(31)【優先権主張番号】P201000906
(32)【優先日】2010年7月14日
(33)【優先権主張国】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】509037891
【氏名又は名称】トレース マルティネス, マヌエル
(74)【代理人】
【識別番号】100158920
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 英樹
(72)【発明者】
【氏名】トレース マルティネス, マヌエル
【審査官】
粟野 正明
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−501140(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0023728(US,A1)
【文献】
特開2008−285798(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0170628(US,A1)
【文献】
特開平04−062142(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/073296(WO,A1)
【文献】
国際公開第2010/055063(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/06
B29C 70/22
B29C 70/38
B29C 43/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッドであって、該ヘッドは、高さ方向移動のために組み込まれた構造組立体から作られ、前記構造組立体は、上部から下方の貼付領域(3)への複数の繊維ストリップ(2)の通路について経路を定め、前記繊維ストリップ(2)は、圧縮システム(8)によって貼付面に対して個別に押し付けられ、前記貼付領域(3)に向かう経路において、前記繊維ストリップ(2)は、個別に駆動ローラ(5)と前記駆動ローラ(5)の回転速度を制御する張力レギュレータ(6)とを通過し、前記圧縮システム(8)は、一連の独立した部分ローラ(9)を含み、該部分ローラ(9)は、その軸方向に一致するように複数配置され、前記部分ローラ(9)は、前記繊維ストリップ(2)を前記貼付面上に個別に押し付け、それぞれの前記部分ローラ(9)は、高さ方向移動のためのシステム及び浮動システムを含む取付部を用いて配置されることを特徴とする貼り付け用ヘッド。
【請求項2】
前記圧縮システム(8)のそれぞれの前記部分ローラ(9)の前記高さ方向移動のためのシステムは、モータ(14)により動作される鉛直方向スピンドル(13)を含み、前記鉛直方向スピンドル(13)は、前記部分ローラ(9)を固定するための固定組立体に取り付けられたナット(12)を通過することを特徴とする、請求項1に記載の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッド。
【請求項3】
前記圧縮システム(8)のそれぞれの前記部分ローラ(9)の前記浮動システムは、空気圧システムに接続された空気圧シリンダ(11)を含み、前記空気圧システムは、前記空気圧シリンダ(11)のピストンを長手方向経路の中央位置に維持するための自動制御により調整され、前記空気圧シリンダ(11)は位置センサ(15)を有し、前記位置センサ(15)は、前記ピストンの偏位が生じた場合に前記中央位置を回復するために前記空気圧システムを作動させることを特徴とする、請求項1に記載の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッド。
【請求項4】
それぞれの前記繊維ストリップ(2)の前記張力レギュレータ(6)は、直線状変位部(17)を含み、前記直線状変位部(17)は、対応する前記繊維ストリップ(2)が通過するローラ(18)を含み、前記直線状変位部(17)は、中央位置に対する前記直線状変位部(17)の位置の変化を検出する位置センサ(19)を有し、検出された前記変化に従って前記駆動ローラ(5)の速度が変更されて、対応する前記繊維ストリップ(2)の張力を設定された値に維持することを特徴とする、請求項1に記載の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッド。
【請求項5】
前記圧縮システム(8)の前記部分ローラ(9)は、2つの平行な列において互い違いに配置されており、これにより互いに水平方向に接する非常に細い繊維ストリップ(2)の貼り付けを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッド。
【請求項6】
前記圧縮システム(8)の前記部分ローラ(9)は、エラストマー材料から作られ、長手方向の穴を前記部分ローラ(9)の内部に有することを特徴とする、請求項1に記載の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素繊維ストリップ、繊維ガラスストリップ又はその他の類似の繊維から作られたストリップの貼り付けによる部品形成に関し、前記機能において作業機能性及び貼付面への適合を最適化する特徴を有する、繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッドを提供する。
【背景技術】
【0002】
風力エネルギー分野又は航空分野などの分野向けの、繊維ガラス、炭素繊維、又はその他の類似の繊維から作られる大きい部品についての現在の需要により、品質及び生産性水準を上げるために、前記部品の製造プロセスの自動化を可能にする機械装置の開発が必要とされている。
【0003】
その点で、インガーソル・ミリングマシン社(Ingersol Milling Machine Company)の特許文献1、シンシナティ・ミラコン社(Cincinati Milacon Inc.)の特許文献2、及び本発明と同じ出願人による特許文献3、4に記載されるような繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッドが開発されている。
【0004】
前記ヘッドは、繊維ストリップ又はバンドを貼り付け、形成されるべき面の全体を覆うまで、水平方向に進行して貼り付けを連続的に繰り返す。そのために、貼り付けられるストリップ又はバンドが、貼付面全体を最小の通過回数で覆うために幅広になる傾向があり、これは部品の縁を形成するためのトリミング中に過剰な材料廃棄が生じるという欠点を有する。或いは、細いストリップを用いることができ、これにより材料廃棄は低減されるが、その一方でより多くの通過回数が必要となり、それにより作業時間が増大して生産量が減少する。
【0005】
このような問題を解決するために、本発明と同じ出願人による特許文献5、6に記載されているような、複数の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッドが開発されている。これにより、一連の細い繊維ストリップが各通過で貼り付けられ、これらのストリップが一緒になって幅広の貼付領域を定める。それぞれのストリップの供給は、その他のストリップの供給から独立している。
【0006】
一方で、貼り付け用ヘッドにおける、貼付面の小規模な変形を吸収することができる、繊維ストリップを貼り付けるための弾性ローラの使用が知られている。また、貼り付けられる繊維ストリップにより大きい圧縮圧力を与えることができるセグメント化された貼り付けローラもまた、知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4,696,707号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0333010号明細書
【特許文献3】スペイン特許出願第9302506号明細書
【特許文献4】スペイン特許出願第9402102号明細書
【特許文献5】スペイン特許出願第200200524号明細書
【特許文献6】スペイン特許出願第200401853号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記システムは、作業ローラが貼付面全体に接触しなくても作業ローラの中央部は貼付面に接触し、バンド幅の一部のみを用いて作業できるので、平面又はわずかに湾曲した面及び著しい凸状湾曲を有する面でも非常に有用である。しかし、著しい凹部を有する面では、前記作業ローラを用いた圧縮は、作業ローラの十分な変形が不可能であるため可能でない。
【0009】
本発明は、著しい高低差を有する貼付面の複数部分を、圧縮プロセスに不都合な影響を与えずに同時に圧縮することができ、平面及び広範囲の曲率を有する凸状又は凹状湾曲面の両方に繊維ストリップを貼り付けることができる、複数の繊維ストリップを貼り付けるための貼り付け用ヘッドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のこのヘッドは、高さ方向移動のために配置された組立体を含み、この組立体を一連の繊維ストリップが貼付領域へと通過する。この組立体に、軸方向に連続して配置された複数の短い独立した部分ローラで作られた圧縮システムが配置されている。それぞれの部分ローラが、モータにより動作される高さ方向移動のためのシステムと、空気圧シリンダを用いた浮動補償システムとを含む取付部により支持されている。
【0011】
貼付領域で圧縮システムの部分ローラにより繊維ストリップを個別に押圧するヘッドが、このようにして得られる。これにより、この組立体は、ヘッド全体を鉛直方向に移動させることにより貼付面に近づけられることができる。そして、部分ローラは、それぞれの部分ローラが貼り付けを実行しなければならない領域上に、各部分ローラを支持する高さ方向移動のためのシステムにより個別に配置されて、前記領域で対応する繊維ストリップの圧縮圧力を与える。一方で、貼り付け中に、それぞれの部分ローラは、貼付面の不規則性を、圧縮に悪い影響を与えないように浮動補償システムにより吸収することができる。
【0012】
圧縮システムの部分ローラはエラストマー材料から作られ、部分ローラ内に長手方向の穴を有する。これにより、部分ローラはより弾性になり、それを用いてローラが押圧する繊維ストリップの貼り付けの均一性を提供する。
【0013】
さらに、圧縮システムの前記部分ローラは、2つの平行な列に長手方向に互い違いに配分して配置され、これが非常に細い繊維ストリップを、それらが貼り付けにおいて互いに水平方向に接するようにして、貼り付けることを可能にする。
【0014】
一方、ヘッドを通って貼付領域に至る繊維ストリップの経路において、それぞれの繊維ストリップの通路に対して、駆動ローラが張力レギュレータと組み合わされて配置されている。張力レギュレータは、対応する繊維ストリップの通路のためのローラを含み、このローラは、位置センサを備えた直線状変位部と結合されている。
【0015】
こうして、繊維ストリップの張力のいずれの変化も張力レギュレータにより感知され、張力レギュレータは、繊維ストリップの張力を回復させてそれを設定された値に戻すために、駆動ローラの速度を変化させる信号を生成する。このようにして、ヘッドを通過する貼り付けられる繊維ストリップの供給における完全な均一性と、ストリップでの引きつりや過剰な張力の無い、供給を調整する貯蔵が達成される。こうして、繊維ストリップを、各貼り付けにおける繊維ストリップの必要量が計算された大きいリール又はリール交換の必要をいずれの場合にも最小限にする大きいリールから供給することを可能にする。
【0016】
上記の点から、本発明のヘッドは、目的とされる、繊維ストリップを貼り付けるための非常に有利な特徴を有し、その独自性、及び同一機能のために用いられてきた公知のヘッドに対しての好ましい特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のヘッドの斜視図であり、このヘッドを用いて貼り付けられる繊維ストリップを通すための開放状態を示す。
【
図2】ヘッドを通る繊維ストリップの経路が見える、ヘッドの正面断面図である。
【
図3】圧縮システムの前列の部分ローラの組立体の配置の詳細を示す拡大断面図であり、部分ローラの高さ方向移動のためのシステムが最大高さ位置にある状態を示す。
【
図4】圧縮システムの後列の部分ローラの組立体の配置の詳細を示す拡大断面図であり、部分ローラの高さ方向移動のためのシステムが下方に配置された状態を示す。
【
図5】繊維ストリップの貼付面に対して離れた最初の準備位置のヘッドを示す。
【
図6】繊維ストリップの貼付面に対して近くに動いた位置のヘッドを示す。
【
図7】繊維ストリップの貼付面に対して圧縮システムを適合した位置のヘッドを示す。
【
図8】繊維ストリップの張力制御システムの詳細図であり、張力レギュレータの直線状変位部が中央位置にある状態を示す。
【
図9】同一の詳細図で、直線状変位部が一端に位置した状態を示す。
【
図10】同一の詳細図で、直線状変位部が反対の端に位置した状態を示す。
【
図11】本発明のヘッドで供給される繊維ストリップを貼り付けるための機械の斜視図である。
【
図12】繊維ストリップを供給するリールが配置された側から見た
図11の機械の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的は、繊維ストリップを用いて重ねられる層をライニングすることによって複合材料部品を形成する、ガラス繊維ストリップ、炭素繊維ストリップ、又はその他の類似の繊維から作られたストリップを貼り付けるためのヘッドに関する。特には、複数の細い繊維ストリップを同時に貼り付けて、ヘッドが通過する度に幅広い貼付領域を処理するタイプのヘッドに関する。
【0019】
提供されるヘッドは、高さ方向移動能力を有する組立体装置のための構造組立体を含む。ヘッドは、中央ブロック(1)と、中央ブロック(1)に連結された側方ブロック(4)とを含み、中央ブロック(1)を通って複数の繊維ストリップ(2)の上部から貼付領域(3)への通路が確立され、側方ブロック(4)は、ヘッドを通る繊維ストリップの通路への経路に繊維ストリップ(2)を通すために外側に枢動可能である。
【0020】
ヘッドを通るそれぞれの繊維ストリップ(2)の経路は、駆動ローラ(5)及び張力レギュレータ(6)を通る通路と、回転切断システム(7)を通って貼付領域(3)で終わる通路とを含む。貼付領域(3)において、圧縮システム(8)が、それぞれの繊維ストリップ(2)を個別に貼付面に押し付ける。
【0021】
圧縮システム(8)は、軸方向に一致して独立して配置された一連の部分ローラ(9)を含み、貼付面に個別に押し付けられる繊維ストリップ(2)が、それぞれのローラを通過する。貼り付けにおいて互いに水平方向に接した非常に細い繊維ストリップ(2)を貼り付けることを可能にするために、圧縮システム(8)の前記部分ローラ(9)は、2つの平行な列で互い違いに配置され、繊維ストリップ(2)は、
図2に見られるように、これらの部分ローラ(9)の2つの列に、ヘッドを通る2つの異なる経路により供給される。
【0022】
ヘッドにおける組立配置では、
図3及び
図4に見られるように、圧縮システム(8)のそれぞれの部分ローラ(9)が、高さ方向に移動できる支持体(10)に組み込まれており、支持体(10)は空気圧シリンダ(11)に取り付けられている。空気圧シリンダ(11)は、ナット(12)により、回転モータ(14)により動作される鉛直方向のスピンドル(13)に連結されている。
【0023】
空気圧シリンダ(11)は空気圧システムに接続されており、空気圧システムは、前記空気圧シリンダ(11)のピストンを長手方向経路の中央位置に維持するために自動制御によって調整される。空気圧シリンダ(11)は位置センサ(15)を有し、位置センサ(15)は、ピストンの前記中央位置に対する偏位を検知して、前記中央位置に戻るように空気圧システムを作動させる。
【0024】
従って、圧縮システム(8)の部分ローラ(9)は、繊維ストリップ(2)を貼付面に貼り付けるための3つの鉛直方向の移動を有する。これらは、
図5に見られるように、ヘッドが作業面(16)から離れている状態の準備位置から出発する。
図6に見られるように、作業面(16)に対応して、圧縮システム(8)を作業面(16)に面して配置されるようにヘッド組立体を移動させる方法で、ヘッド組立体を作業面(16)に近づける。そして、
図7に見られるように、それぞれの部分ローラ(9)の個別の鉛直方向移動により、圧縮システム(8)が作業面(16)に、面の構造に従って適応される。
【0025】
従って、それぞれの部分ローラ(9)の個別の独立した配置により、圧縮システム(8)の組立体が、極めて可変な態様でどのようなタイプの平坦又は湾曲した形状にも適応できるため、ヘッドは、著しい凹形状を有する作業面(16)でさえ、繊維ストリップ(2)を貼り付けることに対しての完全な有効性をもって用いられることができる。
【0026】
繊維ストリップ(2)の貼り付けにおいて、それぞれの部分ローラ(9)の支持体の空気圧シリンダ(11)は、さらに補償クッションの機能を果たし、作業面(16)に存在し得る不規則性を吸収することを可能にして、繊維ストリップ(2)の貼り付けの均一性を変え得る激しい衝突を生じずに前記不規則性を克服する。
【0027】
図3及び
図4に見られるように、部分ローラ(9)にエラストマー材料が提供されており、また部分ローラ(9)内に長手方向の穴が設けられている。それにより、前記部分ローラ(9)は非常に弾性であり、これによっても貼り付けが実行される作業面(16)上で繊維ストリップ(2)の貼り付けの均一性を提供する。
【0028】
張力レギュレータ(6)は、直線状変位部(17)を含む。直線状変位部(17)は、どのようなタイプのものであってもよい。直線状変位部(17)にローラ(18)が組み込まれており、ローラ(18)を対応する繊維ストリップ(2)が通過する。直線状変位部(17)は位置センサ(19)を有し、位置センサ(19)は、中央位置に対する一方向又は別の方向における前記直線状変位部(17)の移動を検知する。
【0029】
従って、繊維ストリップ(2)の特定の張力について、その張力が直線状変位部(17)の中央位置に対応するように張力レギュレータ(6)を設けることにより、対応する繊維ストリップ(2)が貼り付けプロセスに供給されている際に張力変化を受けた場合、前記変化が張力レギュレータ(6)により検出される。張力レギュレータ(6)は、繊維ストリップの張力を回復して張力を設定された値に戻すために、それぞれの駆動ローラ(5)の回転速度を変化させる信号を発生して繊維ストリップ(2)の供給速度を増大又は低減する。
【0030】
貼り付けプロセスに繊維ストリップ(2)を完全に均一な状態で供給することを可能にする調整がこのようにして得られて、作業面(16)で適切な圧縮を得るには有害な引きつり及び過剰な張力を防止する。直線状変位部(17)は、圧縮システム(8)の調整中、繊維ストリップ(2)の切断中などでの繊維ストリップ(2)の供給における即座の変化の吸収を可能にする保持スペースを定める。
【0031】
従って、提供されるヘッドは、
図11に示されるような、あらゆるタイプの作業面(16)上に繊維ストリップ(2)を貼り付ける機械(20)において用いられることができる。貼り付けられる繊維ストリップ(2)は、
図12に示されるように、供給リール(21)の組立体から供給され、繊維ストリップ(2)はそれぞれの張力調整タペット(22)を通って、対応するリール(21)の出口へと進む。
【0032】
こうして、繊維ストリップ(2)の供給に影響を与えずに高容量リール(21)を用いることができ、ストリップの均一な貼り付けを達成する。それぞれの場合において、製造される部品を形成するプロセス全体について、必要量の繊維ストリップ(2)を備えたリール(2)を計算することができる。それにより、製造される部品を形成する前記プロセス中にリール(21)を交換する必要がなくなり、また材料の必要量によりこれが可能でない場合には、供給リール(21)の必要交換回数が最小にされる。
【符号の説明】
【0033】
1 中央ブロック
2 繊維ストリップ
3 貼付領域
4 側方ブロック
5 駆動ローラ
6 張力レギュレータ
7 回転切断システム
8 圧縮システム
9 部分ローラ
10 支持体
11 空気圧シリンダ
12 ナット
13 鉛直方向スピンドル
14 回転モータ
15 位置センサ
16 作業面
17 直線状変位部
18 ローラ
19 位置センサ
20 機械
21 リール
22 張力調整タペット