(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記リール停止制御手段は、第3の役が内部当籤役として決定された場合に、前記停止操作が行われたときの前記各停止操作手段に対する遊技者の停止操作順序が特定の停止操作順序であることを条件に、前記第3の役に対応する図柄の組合せを前記図柄表示領域に表示し、前記特定の停止操作順序以外であることを条件に、遊技状態移行役の図柄の組合せを前記図柄表示領域に表示し、
前記遊技状態移行手段は、前記第1遊技状態において、前記遊技状態移行役の図柄の組合せが前記図柄表示領域に表示されることを条件に、前記遊技状態を前記第1の役が内部当籤役として決定される確率が前記第1遊技状態よりも高い前記第2遊技状態に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、
図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
【0013】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0014】
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0015】
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
【0016】
ここで、リール停止制御手段は、特殊スイカ1が内部当籤役として決定された場合に、停止操作が行われたときの停止操作順序が左・中・右又は左・右・中であることを条件に、特殊スイカ1に対応する図柄の組合せ「ベル−スイカ−スイカ」を入賞判定ラインに沿って表示する。また、特殊スイカ1が内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が左・中・右又は左・右・中以外であることを条件に、特殊スイカこぼし目1の図柄の組合せ「リプレイ−スイカ−スイカ」を入賞判定ラインに沿って表示する。
【0017】
遊技状態移行手段は、一般遊技状態において、特殊スイカこぼし目1の図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることを条件に、遊技状態をリプレイが内部当籤役として決定される確率が一般遊技状態よりも高いRT遊技状態に切り換える。
【0018】
報知手段は、遊技状態がRT遊技状態に切り換えられたことを条件に、報知する確率が低いAT低確率報知状態により内部当籤役の報知を行い、400単位遊技が計数されたことを条件に、AT低確率報知状態よりも高い確率で報知するAT高確率報知状態により内部当籤役の報知を行う。
【0019】
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0020】
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
【0021】
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
【0022】
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
【0023】
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0024】
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0025】
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L,9R、後述のランプ14)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、各リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0026】
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、
図2及び
図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
【0027】
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
【0028】
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
【0029】
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5aを備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
【0030】
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
【0031】
図柄表示領域(以下、表示窓)21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L,21C,21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
【0032】
本実施の形態では、各表示窓21L,21C,21Rの上段を組合せてなるトップライン8b、各表示窓21L,21C,21Rの中段を組合せてなるセンターライン8c、各表示窓21L,21C,21Rの下段を組合せてなるボトムライン8d、左表示窓21Lの上段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの下段を組合せてなるクロスダウンライン8e、左表示窓21Lの下段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの上段を組合せてなるクロスアップライン8aの5つを入賞判定ラインとして設けている。
【0033】
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0034】
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0035】
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
【0036】
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
【0037】
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L,9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の
図3参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
【0038】
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
【0039】
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の
図4参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
【0040】
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。リール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ49L,49C,49R(後述の
図4参照)が接続されている。
【0041】
3つのリール3L,3C,3Rの左側には、副制御回路72(後述の
図4参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
【0042】
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
【0043】
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L,21C,21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の
図4参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
【0044】
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、
図4及び
図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0045】
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
【0046】
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
【0047】
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の
図30〜
図42参照)、内部抽籤テーブル(後述の
図10〜
図12参照)等のデータテーブル(後述の
図6〜
図21参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の
図22〜
図26参照)が設けられる。
【0048】
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0049】
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
【0050】
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
【0051】
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0052】
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
【0053】
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
【0054】
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
【0055】
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
【0056】
<副制御回路>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
【0057】
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
【0058】
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の
図43〜
図50参照)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0059】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク(後述の
図43参照)や、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク(後述の
図44参照)、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
【0060】
データ記憶領域は、各種データテーブル(後述の
図27〜
図29参照)を記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
【0061】
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
【0062】
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
【0063】
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
【0064】
[メインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、
図6〜
図21を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0065】
[図柄配置テーブル]
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
【0066】
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓21L,21C,21R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L,3C,3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓21L,21C,21Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
【0067】
[図柄組合せテーブル]
図7及び
図8を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、RTの作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
【0068】
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
【0069】
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リール3L,3C,3Rの図柄「ベル」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、後述の表示役格納領域に「ベル(00000001)」が格納され、ベルが入賞する。
【0070】
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてベル、スイカ、特殊スイカ1、特殊スイカ2、特殊スイカ3、特殊役4、特殊役5又は特殊役6が入賞したときメダルの払い出しが行われる。尚、これらメダルの払い出しが行われる役を、「払出役」という。
【0071】
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動(すなわち、メダルの投入なしにゲームを開始することが可能な状態とする)が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
【0072】
[ボーナス作動時テーブル]
図9を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるとき及びRTの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
【0073】
実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態、RT遊技状態、及びRB遊技状態がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤役として決定する可能性のある役の種類、内部当籤役として決定する確率等により区別できる。
【0074】
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。本実施例の作動中フラグには、RB(第1種特別役物)が作動しているか否かを識別するための、RB作動中フラグと、BB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RTが作動しているか否かを識別するためのRT作動中フラグと、がある。本実施の形態では、RBの作動は、BBの作動が行われている間、連続的に行われる。
【0075】
RT遊技状態であるか否かは、後述のRT作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。RTの作動は、規定数の単位遊技(本実施の形態では、100回)が行われた場合に終了する。BBの作動は、規定枚数(本実施の形態では、346枚)に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する遊技が行われた場合、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する入賞が有った場合、又は、BBの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
【0076】
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
【0077】
[内部抽籤テーブル]
図10〜
図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
【0078】
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。なお、いずれの当籤番号においても桁かりが生じない場合には、「ハズレ」となる(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」となる)。
【0079】
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
【0080】
図10は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
図11は、RT作動中用内部抽籤テーブルを示す。
図12は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、ボーナスの作動やRTの作動が行われているか否かといった状況に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
【0081】
一般遊技状態用内部抽籤テーブル(
図10参照)とRT作動中用内部抽籤テーブル(
図11参照)とは、基本的に同様に構成されているが、RT作動中用内部抽籤テーブルにおけるリプレイに対応する抽籤値が、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(
図10参照)におけるリプレイに対応する抽籤値よりも大きい点で異なる。すなわち、一般遊技状態においては、リプレイが内部当籤役として決定される確率は(8980/65536)であるのに対し、RT遊技状態においては、リプレイが内部当籤役として決定される確率は(20000/65536)である点で異なる。したがって、RT遊技状態においては、一般遊技状態と比較してリプレイが内部当籤役として決定される確率が高い。
【0082】
[内部当籤役決定テーブル]
図13及び
図14を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
【0083】
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Lの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
【0084】
図13は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。
図14は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
【0085】
[停止テーブル決定テーブル]
図15を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。停止テーブル決定テーブルは、内部当籤役に応じて後述の停止テーブル(
図16〜
図21参照)の種別が規定されている。すなわち、内部当籤役格納領域1及び内部当籤役格納領域2に格納されるデータに応じた停止テーブルの種別が規定されている。
【0086】
例えば、「ベル」(すなわち、内部当籤役格納領域1のビット0が"1"のとき)に対しては、ベル用停止テーブル(図示せず)が規定されている。また、「特殊役4」(すなわち、内部当籤役2格納領域のビット3が"1"のとき)に対しては、特殊役4用停止テーブル(
図19参照)が規定されている。
【0087】
また、停止テーブル決定テーブルに規定されている内部当籤役に該当しない場合(すなわち、内部当籤役格納領域1及び内部当籤役格納領域2の全てのビットが"0"のとき)は、ハズレ用停止テーブル(図示せず)が決定される。なお、RB遊技状態では、RB遊技状態用停止テーブル決定テーブル(図示せず)により、各停止テーブルが決定されるよう規定されている。
【0088】
[停止テーブル]
図16〜
図21を参照して、停止テーブルについて説明する。停止テーブルは、ストップボタン7L,7C,7Rの押下操作を条件に、この押下操作に対応するリール3L,3C,3Rを停止制御するときに用いられる。停止テーブルは、内部当籤役のそれぞれについて設けられている。
【0089】
図16は、特殊スイカ1用停止テーブルであり、内部当籤役が特殊スイカ1である場合に参照される。
図17は、特殊スイカ2用停止テーブルであり、内部当籤役が特殊スイカ2である場合に参照される。また、
図18は、特殊スイカ3用停止テーブルであり、内部当籤役が特殊スイカ3である場合に参照される。
図19は、特殊役4用停止テーブルであり、内部当籤役が特殊役4である場合に参照される。そして、
図20は、特殊役5用停止テーブルであり、内部当籤役が特殊役5である場合に参照される。
図21は、特殊役6用停止テーブル6であり、内部当籤役が特殊役6である場合に参照される。
【0090】
より詳細には、メインCPU31により内部当籤役が決定されると、この内部当籤役に対応する停止テーブルがメインCPU31により決定される。なお、実施例では、内部当籤役と停止テーブルとは一対一で対応するように設けられている。
【0091】
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置に対応する滑り駒数の情報が規定されている。なお、
図16〜
図21のうち、「全て」とは、6通りの停止操作順序の全てをいい、「・・・以外」とは、例えば、「左・中・右、左・右・中以外」であれば、6通りの停止操作順序のうち「左・中・右、及び左・右・中」をのぞく4通り「中・左・右、中・右・左、右・中・左、及び右・左・中」の停止操作順序のことをいう。すなわち、「・・・以外」とは、「・・・」の停止操作順序をのぞいた4通りの停止操作順序をいう。
【0092】
「停止開始位置」とは、停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置をいう。より詳しくは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたストップボタン7L,7C,7Rが押下操作された場合に、図柄の中心が中段の図柄停止位置の上方にあり、その中心が中段の図柄停止位置に最も近い図柄の位置をいう。
【0093】
「滑り駒数」とは、ストップボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓4L,4C,4R内を移動した図柄の数をいう。例えば、
図16に示す停止テーブルでは、右リール3Rの停止開始位置「16」に対応する滑り駒数は「3」である。上述の
図6を参照すると、右リール3Rの図柄位置「16」に対応する図柄は“ブランク”であり、図柄位置「19」に対応する図柄は“スイカ”である。したがって、本実施例では、図柄位置「16」の“ブランク”がセンターライン8cの位置に到達したときに右のストップボタン7Rが操作された場合、右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に“スイカ”を停止表示するように、右リール3Rを停止制御することができる。
【0094】
なお、本実施例では、ストップボタン7L,7C,7Rが押下操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓内を移動することが可能な図柄の数(最大滑り駒数)が、4と規定されている。
【0095】
次に
図16を参照して、特殊スイカ1が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0096】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊スイカ1に対応する図柄組合せを構成する図柄は“ベル−スイカ−スイカ”である。そこで、上述の
図6を参照すると、左リール3Lでは、“ベル”に対応する図柄位置は「18」、「14」、「10」、「6」及び「2」である。
図16を参照すると、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中」である場合、すなわち、左リール3Lに対して第1停止操作を行った場合、左リール3Lでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。
【0097】
これに対し、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中以外」である場合、すなわち、左リール3L以外に対して第1停止操作を行った場合には、左リール3Lでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“リプレイ”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止するため、“ベル”を左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊スイカ1が内部当籤役として決定されていても、左リール3Lに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“ベル”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0098】
尚、中リール3C、及び右リール3Rでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊スイカ1を成立させるためには、特殊スイカ1が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中」であること、すなわち、左リール3Lに対して第1停止操作を行うことが求められる。このため、特殊スイカ1が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊スイカ1を停止表示することができない。
【0099】
これに対し、特殊スイカ1が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が
“リプレイ−スイカ−スイカ”となる。したがって、左リール3L以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊スイカ1のこぼし目として表示役として特殊スイカこぼし目1が成立する。
【0100】
次に
図17を参照して、特殊スイカ2が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0101】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊スイカ2に対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ−ベル-スイカ”である。そこで、上述の
図6を参照すると、中リール3Cでは、“ベル”に対応する図柄位置は「18」、「14」、「10」、「6」及び「2」である。
図17を参照すると、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左」である場合、すなわち、中リール3Cに対して第1停止操作を行った場合、中リール3Cでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。
【0102】
これに対し、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左以外」である場合、すなわち、中リール3C以外に対して第1停止操作を行った場合には、中リール3Cでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“リプレイ”が中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止するため、“ベル”を中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊スイカ2が内部当籤役として決定されていても、中リール3Cに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“ベル”が中の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0103】
尚、左リール3L、及び右リール3Rでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊スイカ2を成立させるためには、特殊スイカ2が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左」であること、すなわち、中リール3Cに対して第1停止操作を行うことが求められる。このため、特殊スイカ2が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊スイカ2を停止表示することができない。
【0104】
これに対し、特殊スイカ2が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が
“スイカ−リプレイ−スイカ”となる。したがって、中リール3C以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊スイカ2のこぼし目として表示役として特殊スイカこぼし目2が成立する。
【0105】
次に
図18を参照して、特殊スイカ3が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0106】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊スイカ3に対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ−スイカ−ベル”である。そこで、上述の
図6を参照すると、右リール3Rでは、“ベル”に対応する図柄位置は「18」、「14」、「10」、「6」及び「2」である。
図18を参照すると、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左」である場合、すなわち、右リール3Rに対して第1停止操作を行った場合、右リール3Rでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。
【0107】
これに対し、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左以外」である場合、すなわち、右リール3R以外に対して第1停止操作を行った場合には、右リール3Rでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“リプレイ”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止するため、“ベル”を右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊スイカ3が内部当籤役として決定されていても、右リール3Rに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“ベル”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0108】
尚、左リール3L、及び中リール3Cでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊スイカ3を成立させるためには、特殊スイカ3が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左」であること、すなわち、右リール3Rに対して第1停止操作を行うことが求められる。このため、特殊スイカ3が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊スイカ3を停止表示することができない。
【0109】
これに対し、特殊スイカ3が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が
“スイカ−スイカ−リプレイ”となる。したがって、右リール3R以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊スイカ3のこぼし目として表示役として特殊スイカこぼし目3が成立する。
【0110】
次に
図19を参照して、特殊役4が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0111】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊役4に対応する図柄組合せを構成する図柄は“赤7−スイカ−スイカ”である。そこで、上述の
図6を参照すると、左リール3Lでは、“赤7”に対応する図柄位置は「20」と「16」の二箇所である。
図19を参照すると、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中」である場合、すなわち、左リール3Lに対して第1停止操作を行った場合、左リール3Lでの停止開始位置が「12」〜「20」である場合には、“赤7”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左リール3Lでの停止開始位置が「0」〜「11」である場合には、たとえ特殊役4が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0112】
これに対し、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中以外」である場合、すなわち、左リール3L以外に対して第1停止操作を行った場合には、左リール3Lでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止するため、“赤7”を左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊役4が内部当籤役として決定されていても、左リール3Lに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“赤7”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0113】
尚、中リール3C、及び右リール3Rでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊役4を成立させるためには、特殊役4が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中」であること、すなわち、左リール3Lに対して第1停止操作を行うこと及び、ストップボタン7Lを適切なタイミングで操作することが求められる。このため、特殊役4が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊役4を停止表示することができない。
【0114】
これに対し、特殊役4が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「左・中・右、左・右・中以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が“ベル−スイカ−スイカ”となる。したがって、左リール3L以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊役4のこぼし目として表示役として特殊役こぼし目4が成立する。
【0115】
次に
図20を参照して、特殊役5が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0116】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊役5に対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ−赤7-スイカ”である。そこで、上述の
図6を参照すると、中リール3Cでは、“赤7”に対応する図柄位置は「4」の一箇所である。
図20を参照すると、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左」である場合、すなわち、中リール3Cに対して第1停止操作を行った場合、中リール3Cでの停止開始位置が「0」〜「4」である場合には、“赤7”が中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中リール3Cでの停止開始位置が「5」〜「20」である場合には、たとえ特殊役5が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が中の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0117】
これに対し、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左以外」である場合、すなわち、中リール3C以外に対して第1停止操作を行った場合には、中リール3Cでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止するため、“赤7”を中の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊役5が内部当籤役として決定されていても、中リール3Cに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“赤7”が中の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0118】
尚、左リール3L、及び右リール3Rでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊役5を成立させるためには、特殊役5が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左」であること、すなわち、中リール3Cに対して第1停止操作を行うこと及び、ストップボタン7Cを適切なタイミングで操作することが求められる。このため、特殊役5が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊役5を停止表示することができない。
【0119】
これに対し、特殊役5が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「中・左・右、中・右・左以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が“スイカ−ベル−スイカ”となる。したがって、中リール3C以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊役5のこぼし目として表示役として特殊役こぼし目5が成立する。
【0120】
次に
図21を参照して、特殊役6が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0121】
上述の
図7を参照すると、左リール3L、中リール3C、及び右リール3Rでは、特殊役6に対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ−スイカ−赤7”である。そこで、上述の
図6を参照すると、右リール3Rでは、“赤7”に対応する図柄位置は「20」「12」及び「4」の三箇所である。
図21を参照すると、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左」である場合、すなわち、右リール3Rに対して第1停止操作を行った場合、右リール3Rでの停止開始位置が「0」〜「4」、「8」〜「12」、「16」〜「20」である場合には、“赤7”が右の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、右リール3Rでの停止開始位置が「5」〜「20」である場合には、たとえ特殊役6が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0122】
これに対し、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左以外」である場合、すなわち、右リール3R以外に対して第1停止操作を行った場合には、右リール3Rでの停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“ベル”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止するため、“赤7”を右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止することができない。したがって、たとえ特殊役6が内部当籤役として決定されていても、右リール3Rに対して第1停止操作を行わなかった場合には、“赤7”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。
【0123】
尚、左リール3L、及び中リール3Cでは、停止開始位置が何れの停止開始位置であっても、“スイカ”が右の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役として特殊役6を成立させるためには、特殊役6が内部当籤役として決定されていることに加えて、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左」であること、すなわち、右リール3Rに対して第1停止操作を行うこと及び、ストップボタン7Rを適切なタイミングで操作することが求められる。このため、特殊役6が内部当籤役として決定された場合であっても、遊技者の停止操作順序により、3分の1の確率でしか特殊役6を停止表示することができない。
【0124】
これに対し、特殊役6が内部当籤役として決定している場合に、停止操作順序が「右・左・中、右・中・左以外」である場合には、表示窓4L,4C,4Rでの表示態様が“スイカ−スイカ−ベル”となる。したがって、右リール3R以外に対して第1停止操作を行った場合には、特殊役6のこぼし目として表示役として特殊役こぼし目6が成立する。
【0125】
なお、図示は省略するが、ベル用停止テーブル、スイカ用停止テーブル、リプレイ用停止テーブルも設けられている。
【0126】
[メインRAMに設けられる格納領域の構成]
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、
図22〜
図26を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
【0127】
[内部当籤役格納領域]
図22〜
図24を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。
図22〜
図23は、内部当籤役を示すデータが格納される内部当籤役格納領域1〜内部当籤役格納領域2及び、表示役に係るデータが格納される表示役格納領域1〜表示役格納領域2を示す。また、
図24は、特殊スイカこぼし目1〜3及び特殊役こぼし目4〜6に係るデータが格納される表示役格納領域3を示す。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
【0128】
尚、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されたことになる。
【0129】
[持越役格納領域]
図25を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
【0130】
前述の抽籤の結果、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納されたボーナスの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、これが内部当籤役格納領域に格納される。
【0131】
[作動中フラグ格納領域]
図26を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
【0132】
作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる作動中フラグを格納する。作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナス及びRTが割り当てられている。ビット0又はビット1に「1」が立っているとき、該当するボーナスの作動が行われている。ビット2に「1」が立っているとき、RTの作動が行われている。尚、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
【0133】
[サブROMに記憶されているデータテーブルの構成]
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、
図27〜
図29を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0134】
[AT抽籤テーブル]
まず、
図27を参照して、AT(アシストタイム)抽籤テーブルについて説明する。AT抽籤テーブルは、サブCPU81において、AT機能を実行する遊技回数(単位遊技数)を抽籤する際に用いられるテーブルである。
【0135】
ここで、AT機能とは、内部当籤役に関する情報を液晶表示装置5に表示させる機能を意味しており、AT抽籤テーブルにより抽籤された遊技回数だけAT機能が連続的に行われる。このAT機能が実行される遊技状態をAT遊技状態という。AT遊技状態では、リールの回転駆動中に、内部当籤役に係る図柄の情報が液晶表示装置5に表示される。このため、遊技者は内部当籤役に係る図柄をリールの停止操作中に知ることができ、報知された図柄が入賞判定ラインに沿って停止表示されるように停止操作を行うことによって、積極的に入賞を狙うことが可能となる。
【0136】
AT抽籤テーブルは、数の多いAT回数(AT遊技状態が終了するまでの単位遊技数を示す)の当籤確率が高いAT高確率抽籤テーブル(
図27(a)参照)と、AT高確率抽籤テーブルに比べて数の低いAT回数の当籤確率が高いAT低確率抽籤テーブル(
図27(b)参照)とが設けられている。AT抽籤を行う場合に、AT高確率抽籤テーブルに基づいて抽籤が行われるか、或いは、AT低確率抽籤テーブルに基づいて抽籤が行われるかは、後述するAT高確率状態フラグのオン/オフ状態によって判断される。AT高確率状態フラグは、副制御回路72のサブRAM83の所定領域に記録される。
【0137】
AT抽籤テーブルには内部当籤役に対応するAT回数毎の抽籤値が規定されている。サブCPU81は、スタートコマンドを受信した場合に、予め定められた数値の範囲「0〜1023」から抽出される乱数値を取得し、取得された乱数値で、スタートコマンドに含まれる内部当籤役に該当する抽籤値を順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによってAT回数の決定を行う。
【0138】
0以外のAT回数が当籤した場合には、AT報知状態フラグがオンにセットされ、AT回数カウンタに当籤したAT回数に該当する数値がセットされる。該当するAT回数だけ単位遊技が行われた場合、より詳細には、AT回数カウンタの値が0となった場合には、AT報知状態フラグがオフにセットされる。なお、AT報知状態フラグ及びAT回数カウンタは、サブRAM83の所定領域に記録される。
【0139】
[演出番号抽籤テーブル]
次に、
図28〜
図29を参照して、演出番号抽籤テーブルについて説明する。演出番号抽籤テーブルは、サブCPU81において、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14等を用いた演出を行うための演出内容を決定する際に用いられるテーブルであり、副制御回路72のサブROM82に記録されている。
【0140】
演出番号抽籤テーブルは、AT遊技が行われている状態(AT報知状態)とAT遊技が行われていない状態(AT非報知状態)とによって、異なる抽籤テーブルが用いられる。具体的には、AT報知状態フラグがオンにセットされている場合には、AT報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図28参照)が用いられ、AT報知状態フラグがオフにセットされている場合には、AT非報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図29参照)が用いられる。
【0141】
AT報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図28参照)には、演出内容として、「ハズレ」、「特殊スイカ1報知」、「特殊スイカ2報知」、「特殊スイカ3報知」、「特殊役4報知」、「特殊役5報知」、「特殊役6報知」、「ベル報知」、「スイカ報知」、「リプレイ報知」、「ボーナス報知」が規定されている。「ハズレ」は特別な演出を行わない報知内容を示し、「特殊スイカ1報知」、「特殊スイカ2報知」、「特殊スイカ3報知」、「特殊役4報知」、「特殊役5報知」、「特殊役6報知」はそれぞれ、「左リールから停止せよ!!」、「中リールから停止せよ!!」、「右リールから停止せよ!!」、「左リールから停止して特殊役4を狙え!!」、「中リールから停止して特殊役5を狙え!!」、「右リールから停止して特殊役6を狙え!!」とのコメントが液晶表示装置5に表示される。
【0142】
各特殊スイカ1〜3に係る表示役及び、各特殊役4〜6に係る表示役は、
図16〜
図21の各停止テーブルに示すように、各内部当籤役に対応した停止操作順序で停止操作を行うことにより成立する。したがって、各特殊スイカ1〜3に係る表示役及び、各特殊役4〜6に係る表示役は、停止操作順序によりそれぞれ均等の割合(3分の1の確率)でしか停止表示させることができない。通常の遊技状態では内部当籤役を知ることができないため、遊技者はいずれの特殊スイカ1〜3又は、特殊役4〜6に対応する図柄組合せを狙って停止操作順序を行うべきであるかを判断することは容易ではない。しかしながら、AT遊技状態では、上述したように内部当籤役に係る図柄に対応する停止操作順序を狙えとの表示が液晶表示装置5に表示されるため、遊技者は、表示された図柄が停止されるように停止操作を行うことによって、積極的に小役の成立を狙うことが可能となる。
【0143】
また、同様に演出内容に示される「ベル報知」、「スイカ報知」、「リプレイ報知」、「ボーナス報知」は、それぞれ「ベルを狙え!!」,「スイカを狙え!!」,「リプレイ成立!!」,「赤7を狙え!!」とのコメントが液晶表示装置5に表示される。遊技者は、液晶表示装置5に表示されるコメントに従って停止操作を行うことによって、内部当籤役に該当する入賞を成立させることが可能となる。
【0144】
これらの演出内容は、それぞれ乱数値の値に応じて内部当籤役毎に決定される。本実施の形態に係るパチスロ1では、各内部当籤役に対応する演出内容が100%の確率で決定される(0〜1023の範囲の乱数値において、それぞれ1024の値に対する桁かりを判断して演出内容を決定する)ため、AT報知状態では、必ず内部当籤役に該当するコメントが表示されることになる。なお、演出内容の決定は、必ずしも100%の確率で実現されるものに限定されるものではなく、演出番号抽籤テーブルに規定される抽籤値を変更することによって、演出内容が決定される確率を変動させる構成とすることも可能である。また、本実施の形態に係るパチスロ1では、全ての内部当籤役に対応して該当する内部当籤役のコメントが表示される構成としたが、一部の内部当籤役に該当するコメントだけを表示される構成とするものであってもよい。
【0145】
例えば、「リプレイ報知」の演出を行う場合には、液晶表示装置5に「リプレイ成立!!」とのコメントが表示される構成としたが、リプレイの図柄は、
図6に示す図柄配置テーブルから明らかなように、隣接するベル図柄とベル図柄との間隔が4図柄以内となるように配置されているので、滑り駒数として許容されるリールの停止制御処理により、ベル図柄を何れかの入賞判定ライン上に常に停止表示させることが可能となっている。したがって、液晶表示装置5に対して積極的に「リプレイ成立!!」とのコメントを表示させなくても、遊技者は簡単にリプレイに係る入賞を成立させることができ、「リプレイ成立!!」とのコメントを表示させない場合であっても、遊技者の得られ得る利益を損なうおそれがない。
【0146】
AT非報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図29参照)には、演出内容として、「ハズレ」、「1消灯演出」、「2消灯演出」、「3消灯演出」、「サウンド演出1」、「サウンド演出2」、「キャラクタ演出(当たり)」、「キャラクタ演出(ハズレ)」が規定されている。「ハズレ」は特別な演出を行わない報知内容を示し、「1消灯演出」は左ストップボタン7Lを消灯させる内容を意味し、「2消灯演出」は左ストップボタン7Cを消灯させる内容を意味し、「3消灯演出」は左ストップボタン7Rを消灯させる内容を意味している。
【0147】
また、「サウンド演出1」及び「サウンド演出2」は、それぞれ異なった音響出力を行うことにより遊技を盛り上げる役割を有している。より詳細には、「サウンド演出1」は、ハズレの場合及び「ベル」,「リプレイ」等が内部当籤役として決定される場合において一般的に行われる音響演出であり、「サウンド演出2」は、「特殊スイカ1」,「特殊スイカ2」,「特殊スイカ3」,「特殊役4」,「特殊役5」,「特殊役6」及び「スイカ」等が内部当籤役として決定される場合において一般的に行われる音響演出である。
【0148】
さらに、「キャラクタ演出(当たり)」及び「キャラクタ演出(ハズレ)」は、キャラクタを用いたアニメーションを液晶表示装置5に表示させることによって、視覚的な演出を行う内容を示している。より詳細に、「キャラクタ演出(当たり)」は、内部当籤役としてBB(赤7)が当籤した場合に行われる演出であり、「キャラクタ演出(ハズレ)」は、内部当籤役としてBB(赤7)以外が当籤した場合に行われる演出である。
【0149】
遊技者は、AT遊技が行われない場合であっても、これらの演出内容に基づいて、内部当籤役の予測を行うことが可能となっている。
【0150】
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成についての説明は以上である。次に、
図30〜
図42を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0151】
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、
図30を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。この処理では、例えば、内部当籤役格納領域(
図22〜
図23参照)や表示役格納領域(
図22〜
図24参照)等、1回の遊技毎に消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
【0152】
次に、メインCPU31は、後で
図31を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ42Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
【0153】
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、後で
図32〜
図33を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。次に、メインCPU31は、後で
図35を参照して説明するRT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を行う(S6)。この処理では、RT遊技数カウンタ(メイン)を減算した結果0となった場合には、RT作動中フラグをオフにする。次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(S7)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0154】
次に、メインCPU31は、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求する(S8)。尚、全リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の
図42参照)によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。
【0155】
次に、メインCPU31は、後で
図36を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S9)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リールの回転が停止される。
【0156】
次に、メインCPU31は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(S10)。検索の結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブル(
図7参照)により規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(S11)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0157】
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S12)。この処理では、決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S13)。この処理では、払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
【0158】
次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S14)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、後で
図41を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S15)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
【0159】
メインCPU31は、S15の後、又は、S14においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、後で
図40を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S16)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、S2に移る。
【0160】
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、
図31を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S31)。自動投入枚数カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S32)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ42内のメダルの通過が促される。
【0161】
メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入枚数カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S33)。次に、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタをクリアする(S34)。S33及びS34は再遊技を行うための処理である。
【0162】
メインCPU31は、S32又はS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S35)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S36)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を変更する(S37)。この処理では、例えば、最大値が2に変更される。
【0163】
メインCPU31は、S37の後、又は、S36においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S39)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S40)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(S41)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
【0164】
メインCPU31は、S39において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S42)。メインCPU31は、S42の後、S41の後、又は、S38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチ11Sのチェックを行う(S43)。この処理では、ベットボタン11に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
【0165】
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S44)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、S38に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(S45)。
【0166】
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、S38に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S46)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
【0167】
[内部抽籤処理]
次に、
図32〜
図33を参照して、内部抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(
図10〜
図12参照)及び抽籤回数を決定する(S61)。作動中フラグ格納領域(
図26参照)が参照され、ボーナスの作動の有無等に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。尚、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
【0168】
次に、メインCPU31は、後で
図34を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行う(S62)。この処理では、RT作動中フラグのオンに応じて内部抽籤テーブルをRT作動中用内部抽籤テーブルに変更する。次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S63)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(S64)。
【0169】
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S65)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S66)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(S67)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(S68)。
【0170】
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S69)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S65に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S70)。
【0171】
メインCPU31は、S67において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S71)。メインCPU31は、S71又はS70の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(
図13参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S72)。
【0172】
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(
図22〜
図23参照)に格納する(S73)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(
図25参照)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S74)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(
図14参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S75)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S76)。
【0173】
メインCPU31は、S76の後、又は、S74において持越役格納領域(
図25参照)に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役格納領域1(
図22参照)との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域1に格納する(S77)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。
【0174】
次に、メインCPU31は、BBが内部当籤役として決定したか否かを判別する(S78)。メインCPU31は、BBが内部当籤役として決定していないと判別したときには、内部抽籤処理を終了する一方で、BBが内部当籤役として決定したと判別したときには、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S79)。
【0175】
メインCPU31は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、内部抽籤処理を終了する一方で、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、RT作動中フラグをオフにする(S80)。次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新する(S81)。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
【0176】
[内部抽籤テーブル変更処理]
次に、
図34を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。メインCPU31は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、内部抽籤テーブル変更処理を終了する一方で、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、内部抽籤テーブルを一般遊技状態用内部抽籤テーブル(
図10参照)から、RT作動中用内部抽籤テーブル(
図11参照)に変更する(S92)。この処理が終了すると、内部抽籤テーブル変更処理を終了する。
【0177】
[RT遊技数カウンタ更新処理]
次に、
図35を参照して、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)は1以上であるか否かを判別する(S101)。メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)は1以上ではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を終了する一方で、RT遊技数カウンタ(メイン)は1以上であると判別したときには、RT遊技数カウンタ(メイン)を1減算する(S102)。
【0178】
次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)は0であるか否かを判別する(S103)。メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)は0ではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を終了する一方で、RT遊技数カウンタ(メイン)は0であると判別したときには、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S104)。メインCPU31は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を終了する一方で、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、RT作動中フラグをオフにする(S105)。次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新する(S106)。この処理が終了すると、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を終了する。
【0179】
[リール停止制御処理]
次に、
図36を参照して、リール停止制御処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S111)。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、これが押されるまで待機する。
【0180】
メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、該当ストップボタンの操作を無効化する(S112)。各ストップボタン7L,7C,7Rの有効及び無効の状態は、メインRAM33に設けられた所定の格納領域において管理される。
【0181】
次に、後で
図37〜
図39を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う。この処理では、内部当籤役の種別及び停止操作順序に応じて停止テーブルを参照して滑り駒数を決定する(S113)。
【0182】
次に、メインCPU31は、停止予定位置待ちへ移行する(S114)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理(後述の
図42参照)によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リールの回転が停止される。
【0183】
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S115)。リール停止コマンドは、停止したリールの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
【0184】
次に、メインCPU31は、操作が有効なストップボタンがあるか否かを判別する(S116)。つまり、まだ回転中のリールがあるか否かが判別される。メインCPU31は、操作が有効なストップボタンがあると判別したときには、S111に移る一方で、操作が有効なストップボタンがないと判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
【0185】
[滑り駒数決定処理]
次に、
図37〜
図39を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、第1停止操作か否であるかを判別する(S121)。メインCPU31は、第1停止操作であると判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ1〜特殊スイカ3又は、特殊役4〜特殊役6の何れかであるか否かを判別する(S122)。メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ1〜特殊スイカ3又は、特殊役4〜特殊役6の何れかでないと判別したとき、又は、S121において、第1停止操作ではないと判別したときには、内部当籤役に対応する停止テーブルを参照して滑り駒数を決定する(S123)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0186】
メインCPU31は、S122において内部当籤役は特殊スイカ1〜特殊スイカ3又は、特殊役4〜特殊役6の何れかであると判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ1又は特殊役4の何れかであるか否かを判別する(S124)。
【0187】
メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ1又は特殊役4の何れかであると判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ1であるか否かを判別する(S125)。メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ1であると判別したときには、対応するリールは左リール3Lであるか否かを判別する(S126)。メインCPU31は、対応するリールは左リール3Lであると判別したときには、特殊スイカ1用停止テーブル(
図16参照)を参照して、表示役として特殊スイカ1が成立する滑り駒数を決定する(S127)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0188】
メインCPU31は、S126において、対応するリールは左リール3Lではないと判別したときには、特殊スイカ1用停止テーブル(
図16参照)を参照して、特殊スイカこぼし目1が成立する滑り駒数を決定する(S128)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0189】
メインCPU31は、S125において、内部当籤役は特殊スイカ1ではないと判別したときには、対応するリールは左リール3Lであるか否かを判別する(S129)。メインCPU31は、対応するリールは左リール3Lであると判別したときには、特殊役4用停止テーブル(
図19参照)を参照して、表示役として特殊役4が成立する滑り駒数を決定する(S130)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0190】
メインCPU31は、S129において、対応するリールは左リール3Lではないと判別したときには、特殊役4用停止テーブル(
図19参照)を参照して、表示役として特殊役こぼし目4が成立する滑り駒数を決定する(S131)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0191】
メインCPU31は、S124において、内部当籤役は特殊スイカ1又は特殊役4の何れかではないと判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ2又は特殊役5の何れかであるか否かを判別する(S132)。メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ2又は特殊役5の何れかであると判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ2であるか否かを判別する(S133)。
【0192】
メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ2であると判別したときには、対応するリールは中リール3Cであるか否かを判別する(S134)。メインCPU31は、対応するリールは中リール3Cであると判別したときには、特殊スイカ2用停止テーブル(
図17参照)を参照して、表示役として特殊スイカ2が成立する滑り駒数を決定する(S135)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0193】
メインCPU31は、S134において、対応するリールは中リール3Cではないと判別したときには、特殊スイカ2用停止テーブル(
図17参照)を参照して、表示役として特殊スイカこぼし目2が成立する滑り駒数を決定する(S136)。この処理が終了すると滑り駒数決定処理を終了する。
【0194】
メインCPU31は、S133において、内部当籤役は特殊スイカ2ではないと判別したときには、対応するリールは中リール3Cであるか否かを判別する(S137)。メインCPU31は、対応するリールは中リール3Cであると判別したときには、特殊役5用停止テーブル(
図20参照)を参照して、特殊役5が成立する滑り駒数を決定する(S138)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0195】
メインCPU31は、S137において、対応するリールは中リール3Cではないと判別したときには、特殊役5用停止テーブル(
図20参照)を参照して、特殊役こぼし目5が成立する滑り駒数を決定する(S139)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0196】
メインCPU31は、S132において、内部当籤役は特殊スイカ2又は特殊役5の何れかではないと判別したときには、内部当籤役は特殊スイカ3であるか否かを判別する(S140)。
【0197】
メインCPU31は、内部当籤役は特殊スイカ3であると判別したときには、対応するリールは右リール3Rであるか否かを判別する(S141)。メインCPU31は、対応するリールは右リール3Rであると判別したときには、特殊スイカ3用停止テーブル(
図18参照)を参照して、表示役として特殊スイカ3が成立する滑り駒数を決定する(S142)。この処理が終了すると滑り駒数決定処理を終了する。
【0198】
メインCPU31は、S141において、対応するリールは右リール3Rではないと判別したときには、特殊スイカ3用停止テーブル(
図18参照)を参照して、表示役として特殊スイカこぼし目3が成立する滑り駒数を決定する(S143)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0199】
メインCPU31は、S140において、内部当籤役は特殊スイカ3ではないと判別したときには、対応するリールは右リール3Rであるか否かを判別する(S144)。メインCPU31は、対応するリールは右リール3Rであると判別したときには、特殊役6用停止テーブル(
図21参照)を参照して、表示役として特殊役6が成立する滑り駒数を決定する(S145)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0200】
メインCPU31は、S144において、対応するリールは右リール3Rではないと判別したときには、特殊役6用停止テーブル(
図21参照)を参照して、表示役として特殊役こぼし目6が成立する滑り駒数を決定する(S146)。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
【0201】
[ボーナス作動チェック処理]
次に、
図40を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、表示役はBBであるか否かを判別する(S151)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(
図9参照)を参照し、BB作動時処理を行う(S152)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
【0202】
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(
図25参照)をクリアする(S153)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(S154)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0203】
メインCPU31は、S151において表示役はBBではないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S155)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタの値を自動投入枚数カウンタに複写する(S156)。この処理が終了するとボーナス作動チェック処理を終了する。
【0204】
メインCPU31は、S155において表示役はリプレイではないと判別したときには、表示役は特殊スイカこぼし目1であるか否かを判別する(S157)。メインCPU31は、表示役は特殊スイカこぼし目1であると判別したときには、RT作動中フラグをオンにする(S158)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動時テーブル(
図9参照)を参照して、RT遊技数カウンタ(メイン)に100をセットする。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0205】
メインCPU31は、S157において、表示役は特殊スイカこぼし目1ではないと判別したときには、表示役は特殊スイカこぼし目2であるか否かを判別する(S160)。メインCPU31は、表示役は特殊スイカこぼし目2であると判別したときには、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S161)。
【0206】
メインCPU31は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、RT作動中フラグをオフにする(S162)。次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新する(S163)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0207】
メインCPU31は、S160において、表示役は特殊スイカこぼし目2ではないと判別したときには、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S164)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S165)。
【0208】
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブル(
図9参照)を参照し、RB作動時処理を行う(S166)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
【0209】
[ボーナス終了チェック処理]
次に、
図41を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S171)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(S172)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(S173)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0210】
メインCPU31は、S171においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタを更新する(S174)。この処理では、遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算される。次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S175)。
【0211】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(S176)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
【0212】
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、
図42を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S181)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(S182)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
【0213】
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(S183)。この処理では、全リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リールの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
【0214】
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S184)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(S185)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
【0215】
[副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー]
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、
図43〜
図46を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0216】
[主基板通信タスク]
図43を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S302)。
【0217】
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S304)、S301に移る。
【0218】
[演出登録タスク]
次に、
図44を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
【0219】
次に、サブCPU81は、後で
図45を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
【0220】
サブCPU81は、S314の後、又は、S312においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理(後述の
図45参照)において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S311に移る。
【0221】
[演出内容決定処理]
次に、
図45を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、後で
図46を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S322)。この処理では、各種遊技数カウンタ更新処理や、演出番号決定処理が行われる。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0222】
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S323)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(S324)。尚、作動ストップボタンとは、有効なストップボタンのうち押されたもののことである。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0223】
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S325)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で
図49を参照して説明するAT抽籤処理を行う(S326)。この処理ではAT遊技状態におけるAT回数の決定処理を行う。
【0224】
次に、サブCPU81は、後で
図50を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S327)。この処理では、後述する短時間出玉率や長時間出玉率の算出処理が行われ、また、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0225】
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S328)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始用の演出データを登録する(S329)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0226】
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S330)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、演出内容決定処理を終了する一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス終了用の演出データを登録する(S331)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0227】
[スタートコマンド受信時処理]
次に、
図46を参照して、サブCPU81により実行されるスタートコマンド受信時処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、後で
図47を参照して説明する各種遊技数カウンタ更新処理を行う(S331)。この処理では、AT報知状態フラグをオフにする処理や、短時間ゲーム数カウンタや長時間ゲーム数カウンタの加算処理等が行われる。
【0228】
次に、サブCPU81は、後で
図48を参照して説明する演出番号抽籤処理を行う(S332)。この処理では、AT報知状態フラグのオン/オフに応じて演出内容を決定する処理等が行われる。次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S333)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。また、演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、スタートコマンド受信時処理を終了する。
【0229】
[各種遊技数カウンタ更新処理]
次に、
図47を参照して、サブCPU81により実行される各種遊技数カウンタ更新処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、サブRAM83に記録されるAT回数カウンタの値を参照して、AT回数カウンタの値が0であるか否かを判別する(S341)。サブCPU81は、AT回数カウンタの値が0でないと判別したときには、AT回数カウンタの減算処理を行う(S342)。この処理では、AT回数カウンタの値を1だけ減算する処理を行う。次に、サブCPU81は、再度AT回数カウンタの値が0であるか否かを判別する(S343)。サブCPU81は、AT回数カウンタの値が0であると判別したときには、AT報知状態フラグをオフに設定する(S344)。
【0230】
サブCPU81は、S344の後、S341において、AT回数カウンタの値が0であると判別したとき、及び、S343において、AT回数カウンタの値は0ではないと判別したときには、短時間ゲームカウンタの値が400であるか否かを判別する(S345)。
【0231】
サブCPU81は、短時間ゲームカウンタの値が400であると判別したときには、短時間ゲームカウンタの値をクリア(0に設定)する(S346)。次に、サブCPU81は、短時間出玉率をクリアする(S347)。ここで、短時間出玉率とは、後で
図50を参照して説明する表示コマンド受信時処理において算出される出玉率を意味している。出玉率は、メダルの払出枚数に対応する値をメダルの投入枚数に対応する値で除算することにより求められる。
【0232】
サブCPU81は、S347の後、又はS345において短時間ゲーム数カウンタが400でないと判別したときには、短時間ゲーム数カウンタの加算処理を行う(S348)。この処理では、短時間ゲーム数カウンタの値を1だけ加算する処理を行う。次に、サブCPU81は、長時間ゲーム数カウンタの加算処理を行う(S349)。この処理では、長時間ゲーム数カウンタの値を1だけ加算する処理を行う。この処理が終了すると、各種遊技数カウンタ更新処理を終了する。
【0233】
[演出番号抽籤処理]
次に、
図48を参照して、サブCPU81により実行される演出番号抽籤処理のフローチャートについて説明する。
【0234】
はじめに、サブCPU81は、AT報知状態フラグがオンであるか否かを判別する(S351)。サブCPU81は、AT報知状態フラグがオンであると判別したときには、内部当籤役に基づいて、AT報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図28参照)を用いて、内部当籤役を報知するための演出番号を決定する(S352)。
【0235】
サブCPU81は、AT報知状態フラグがオンではないと判別したときには、内部当籤役に基づいて、AT非報知状態用の演出番号抽籤テーブル(
図29参照)を用いて、通常演出用の演出番号を決定する(S353)。
【0236】
サブCPU81は、S353の後、又は、S352の後で、決定した演出番号をサブRAM83の所定領域に記憶する(S354)。この処理が終了すると演出番号抽籤処理を終了する。
【0237】
[AT抽籤処理]
次に、
図49を参照して、サブCPU81により実行されるAT抽籤処理のフローチャートについて説明する。
【0238】
はじめに、サブCPU81は、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S361)。サブCPU81は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、AT抽籤処理を終了する一方で、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、AT報知状態フラグがオンであるか否かを判別する(S362)。
【0239】
サブCPU81は、AT報知状態フラグはオンであると判別したときには、AT抽籤処理を終了する一方で、AT報知状態フラグはオンではないと判別したときには、AT高確率状態フラグを参照して、AT遊技状態においてAT抽籤に用いられる抽籤テーブルとしてAT高確率抽籤テーブル(
図27(a))が優先的に用いられる状態(この状態を、AT高確率抽籤状態という。)であるか否かを判断する(S363)。AT高確率状態フラグは、後で
図50を用いて説明する表示コマンド受信時処理においてオンにセットされるフラグであり、6000単位遊技以上のゲーム数を行った場合における出玉率(この出玉率を、長時間出玉率という。)が150%以上である場合、及び、400単位遊技のゲーム数を行ったときの出玉率(この出玉率を、短時間出玉率という。)が300%以上である場合にオンにセットされる。AT高確率抽籤状態においては、特殊役4〜特殊役6が内部当籤役として決定した場合には、必ず50回以上のAT回数がセットされる。
【0240】
サブCPU81は、AT高確率抽籤状態であると判別したときには、AT高確率抽籤状態における終了抽籤処理を行う(S364)。具体的に、サブCPU81は、初期コマンドにより取得したパチスロ1の設定値に関する情報に基づいて、AT高確率抽籤状態からAT低確率抽籤状態(抽籤テーブルとしてAT低確率抽籤テーブル(
図27(b))が優先的に用いられる状態)へと抽籤状態を変更させる確率を決定する。例えば、設定値が「1」の場合には1/50の確率、設定値「4」の場合には1/100の確率、設定値「6」の場合には1/150の確率、設定値「H」の場合には1/200の確率で、AT高確率抽籤状態からAT低確率抽籤状態へ抽籤状態を変更させる。サブCPU81は、乱数値を用いて、AT高確率抽籤状態からAT低確率抽籤状態へ抽籤状態が変化するか否かの終了抽籤処理を行う。
【0241】
次に、サブCPU81は、終了抽籤処理(S364)に基づいて、AT高確率抽籤状態が終了すること(抽籤状態がAT高確率抽籤状態からAT低確率抽籤状態へ変化すること)になったか否かの判別を行う(S365)。サブCPU81は、AT高確率抽籤状態が終了しなかったと判別したときには、AT高確率抽籤テーブル(
図27(a))を参照し、スタートコマンドにより取得した内部当籤役に基づいてAT回数を決定する(S366)。一方で、サブCPU81は、AT高確率抽籤状態が終了したと判別したときには、AT高確率状態フラグをオフにセットする(S367)。
【0242】
次に、サブCPU81は、S367の後、又は、S363において、AT高確率抽籤状態ではないと判別したときには、AT低確率抽籤テーブル(
図27(b))を参照し、取得した内部当籤役に基づいてAT回数を決定する(S368)。なお、決定されたAT回数は、AT回数カウンタに記録される。
【0243】
次に、サブCPU81は、S368の後、又は、S366の後において、AT回数カウンタを参照して、決定されたAT回数が0であるか否かを判別する(S369)。サブCPU81は、AT回数カウンタが0であると判別したときには、AT抽籤処理を終了する一方で、AT回数カウンタが0ではないと判別したときには、AT報知状態フラグをオンにセットする(S370)。この処理が終了するとAT抽籤処理を終了する。
【0244】
[表示コマンド受信時処理]
次に、
図50を参照して、サブCPU81により実行される表示コマンド受信時処理のフローチャートについて説明する。
【0245】
はじめに、サブCPU81は、表示コマンドにより取得した表示役が払い出しのある表示役であるか否かを判別する(S381)。本実施の形態に係るパチスロ1では、払い出しのある表示役としてベル、スイカ、特殊スイカ1〜特殊スイカ3、特殊役4〜特殊役6が該当する。
【0246】
払い出しのある表示役であるとき、サブCPU81は、払い出し枚数に対応する値を獲得メダルカウンタに加算する処理を行う(S382)。ここで、獲得メダルカウンタとは、サブRAM83の所定領域に記録されるカウンタであって、後述する短時間出玉率及び長時間出玉率の算出に利用されるカウンタである。
【0247】
サブCPU81は、S382の後、又は、S381において払い出しのある表示役ではないと判別した後に、メダル投入コマンドより取得した投入枚数に対応する値を投入メダルカウンタに加算する処理を行う(S383)。ここで、投入メダルカウンタとは、サブRAM83の所定領域に記録されるカウンタであって、後述する短時間出玉率及び長時間出玉率の算出に利用されるカウンタである。
【0248】
次に、サブCPU81は、短時間ゲーム数カウンタがクリアにされた後に加算された獲得メダルカウンタの値と投入メダルカウンタの値とに基づいて短時間出玉率の算出処理を行う(S384)。具体的には、獲得メダルカウンタの値を投入メダルカウンタの値で除算して得られる値を%(パーセンテージ)により表した数値が出玉率となる。
【0249】
次に、サブCPU81は、長時間ゲーム数カウンタがクリアにされた後に加算された獲得メダルカウンタの値と投入メダルカウンタの値とに基づいて長時間出玉率の算出処理を行う(S385)。
【0250】
次に、サブCPU81は、長時間ゲーム数カウンタの値を参照して、長時間ゲーム数カウンタがクリアにされた後に行われたゲーム数が6000単位遊技数以上であるか否かを判別する(S386)。サブCPU81は、ゲーム数が6000単位遊技数以上であると判別したときには、長時間出玉率が150%以上であるか否かを判別する(S387)。サブCPU81は、長時間出玉率が150%以上であると判別したときには、AT高確率状態フラグをオンにセットする(S388)。
【0251】
サブCPU81は、S388の後、又は、S386においてゲーム数が6000単位遊技数以上でないと判別したとき、又は、S387において長時間出玉率が150%以上でないと判別したときには、短時間ゲーム数カウンタの値を参照して、短時間ゲーム数カウンタがクリアにされた後に行われたゲーム数が400単位遊技数であるか否かを判別する(S389)。サブCPU81は、ゲーム数が400単位遊技数であると判別したときには、短時間出玉率が300%以上であるか否かを判別する(S390)。サブCPU81は、短時間出玉率は300%以上であると判別したときには、AT高確率状態フラグをオンにセットする(S391)。
【0252】
サブCPU81は、S391の後、S389でゲーム数が400単位遊技数でないと判別したとき、又は、S390において短時間出玉率が300%以上でないと判別したときには、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データの登録処理を行なう(S392)。この処理が終了すると表示コマンド受信時処理を終了する。
【0253】
以上に説明したように、本実施の形態に係るパチスロ1は、RT作動中フラグがオンにされRT遊技状態となることを契機としてAT抽籤が行われAT遊技状態が開始される。そして、このAT遊技状態開始の契機となるRT遊技状態となるためには、特殊スイカ1のこぼし目である特殊スイカこぼし目1が成立することが必要となる。この特殊スイカこぼし目1が表示役として成立するためには、内部当籤役として特殊スイカ1が決定された場合に、表示役として、特殊スイカ1が成立しない停止操作順序で停止操作することが必要である。
【0254】
すなわち、内部当籤役として特殊スイカ1が決定されたとき、左リール3L以外に対して第1停止操作を行うことで、RTの作動を開始してAT遊技状態を開始することができる。したがって、遊技者は自らの停止操作により遊技状態を変更することができる。その結果、遊技者自らが遊技性の幅を広げることにより遊技に対する興趣を高めることができる。
【0255】
さらに、内部当籤役として決定された役以外の役である特殊スイカこぼし目1が表示役として成立したことを条件に、RT遊技状態を開始し、このRT遊技状態の開始を待ってAT遊技状態を開始することとしたため、過度にAT遊技状態に突入することを抑制し、法規で規制される出玉率を超過しないように調整することができる。
【0256】
また、本実施の形態に係るパチスロ1では、ゲーム数が400単位遊技経過する毎に短時間出玉率を算出し、短時間出玉率が300%以上となる場合には、AT遊技状態において数の多いAT回数に当籤する確率が高くなるAT高確率抽籤テーブルを用いたAT抽籤を行う。AT高確率抽籤テーブルを用いたAT抽籤では、払出役が15枚となる表示役である特殊役4、特殊役5及び特殊役6が内部当籤役として決定した場合には必ずAT回数がセットされ、内部当籤役に係る情報が報知される。このため、本実施の形態に係るパチスロ1では、400遊技毎により出玉率の多い内部当籤役に対応して実施回数の多いAT抽籤が行われる可能性が生ずるため、これにより、一定遊技の経過毎に報知状態を変更して、遊技者に対してAT遊技に対する期待感を与えることが可能となる。したがって、従来にはない方法により遊技における報知状態を変更することができ、遊技の幅を広げ遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。
【0257】
また、短時間出玉率の算出は400単位遊技毎に新たに算出されるので、一の短時間出玉率の算出により出玉率が300%に満たない場合であっても、次の400単位遊技において出玉率を向上させることにより、AT高確率抽籤テーブルに基づいてAT抽籤に当籤する可能性が生ずる。従って、遊技者は、始めの400単位遊技において出玉率が300%に達しなくても、次の400遊技単位において新たな気持ちでAT高確率抽籤テーブルによるAT抽籤の可能性を期待することができ、次のゲームにおける興趣の向上を図ることが可能となる。
【0258】
さらに、一度、AT高確率抽籤テーブルによるAT抽籤が行われた場合には、設定値に基づくAT高確率抽籤状態終了抽籤処理によりAT高確率状態フラグがオフにセットされるまで、AT高確率抽籤状態が維持されることになる。従って、遊技者は、AT高確率抽籤状態に移行したときには、その後、AT高確率抽籤テーブルを用いたAT抽籤を継続して行う可能性が高くなり、継続してより多くの利益を得ることが可能となる。
【0259】
一方で、AT高確率抽籤状態がずっと継続されてしまうと、結果として遊技者の心理も高いAT回数の継続が通常となってしまい、興趣の低下を招くおそれがある。このため、本実施の形態に係るパチスロ1では、AT高確率抽籤状態に移行した後でもAT抽籤処理において、パチスロ1の設定値に応じて1/50〜1/200の確率で抽籤状態をAT高確率抽籤状態からAT低確率抽籤状態へと変更する処理を行っている。このため、一度、AT高確率抽籤状態に移行した後であっても、その後に抽籤状態がAT低確率抽籤状態に移行する可能性が残されており、遊技者の遊技に対する興趣を遊技状態の変化により高く維持することができると共に、遊技自体に変化を持たせることによって、遊技の楽しみを高めることが可能となる。
【0260】
さらに、上述した出玉率に基づくAT高確率抽籤状態への移行は、400単位遊技毎だけでなく、パチスロ1において初期化処理(S1)が行われた後の長期的なゲームの実施状態を考慮して判断がなされる。具体的に、長時間ゲーム数カウンタがクリアされてから6000遊技単位以上経過した場合であって、出玉率が150%以上となる場合には、AT高確率抽籤テーブルを用いたAT抽籤が行われるため、AT高確率抽籤状態へと抽籤状態が移行して数の多いAT回数に当籤する確率が高くなる。このため、6000単位遊技以上ゲームを行っている遊技機では、表示コマンド受信時処理において長時間出玉率が算出されてAT高確率状態フラグがオンにセットされる可能性が生ずる。従って、多くの遊技をこなしている遊技者ほど、AT高確率抽籤状態による利益を得やすくなり、遊技数に応じた遊技者の興趣向上を図ることが可能となる。
【0261】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。