(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成し、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画を外部端末において表示させる処理を行う一覧動画処理部と、
一覧動画が表示されている外部端末による所定の操作情報を取得する操作情報取得部と、
を備え、
前記操作情報取得部が一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合、前記一覧動画処理部は、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画が前記強調操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う
情報処理装置。
前記操作情報取得部が一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を解除する解除操作情報を取得した場合、前記一覧動画処理部は、商品動画コンテンツの強調表示を解除した一覧動画が前記解除操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う
請求項1に記載の情報処理装置。
前記操作情報取得部が一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの表示を不要とする不要操作情報を取得した場合、前記一覧動画処理部は、不要操作対象の商品動画コンテンツの表示を中止した一覧動画が前記不要操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
前記操作情報取得部が一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの再生位置を現在の再生位置より前に戻すことを指示する戻し操作情報を取得した場合、前記一覧動画処理部は、戻し操作対象の商品動画コンテンツの再生進行位置を変更し、かつ戻し操作対象以外の商品動画コンテンツを再生一時停止状態とした一覧動画が前記戻し操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。
前記一覧動画処理部は、戻し操作対象の商品動画コンテンツの再生進行位置が、戻し操作対象以外の商品動画コンテンツを再生一時停止されている再生進行位置に達した以降の一覧動画としては、戻し操作対象以外の商品動画コンテンツの再生が再開された状態の一覧動画が表示されるようにする処理を行う
請求項5に記載の情報処理装置。
強調操作対象の商品動画コンテンツを強調表示する動画とは、強調操作対象の商品動画コンテンツが一覧動画内の他の商品動画コンテンツより大きいサイズで表示される一覧動画である
請求項1又は請求項7に記載の情報処理装置。
複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成し、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画を外部端末において表示させる処理を行う一覧動画処理手順と、
一覧動画が表示されている外部端末による所定の操作情報を取得する操作情報取得手順と、
前記操作情報取得手順で一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合に、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画が前記強調操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う強調動画処理手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成し、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画を外部端末において表示させる処理を行う一覧動画処理手順と、
一覧動画が表示されている外部端末による所定の操作情報を取得する操作情報取得手順と、
前記操作情報取得手順で一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合に、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画が前記強調操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う強調動画処理手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.商品動画サーバ及び動画データベース>
<3.一覧動画例>
<4.商品動画サーバの処理例>
<5.まとめ及び変形例>
<6.プログラム及び記憶媒体>
なお実施の形態では、本発明請求項にいう情報処理装置の例として、
図1等に示す商品動画サーバ2を挙げる。商品動画サーバ2は1又は複数の情報処理装置によって実現されるものであり、従って本発明請求項にいう情報処理装置は、1つの情報処理装置或いは複数の情報処理装置が連携して実現される。
また実施の形態で用いる主な語句については、以下の意味となる。
・ユーザ:電子商取引システムを利用して商品の閲覧、購入等を行うユーザ。
・商品:電子商取引システム上で商取引の対象とされている商品である。物理的な品物としての商品だけでなく各種サービスとしての商品も含む。
・商品動画コンテンツ:商品の紹介・宣伝等のために制作された動画コンテンツ。説明上、単に「動画」ともいう。
【0017】
<1.全体構成>
図1に複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現するEC(electronic commerce:電子商取引)システムとして機能するネットワークシステムの構成例を示している。
図1に示すように、本実施の形態に係るECシステムは、商品動画サーバ2、電子商取引サーバ(以下「ECサーバ」という)3、複数の店舗端末4、複数のユーザ端末5、コンテンツサーバ8がネットワーク1により相互に通信可能に接続されている。またECサーバ3は電子商取引データベース6にアクセス可能とされ、商品動画サーバ2は動画データベース7にアクセス可能とされている。
なお、以下では「データベース」を「DB」と表記する。
【0018】
ネットワーク1の構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が想定される。
またネットワーク1の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0019】
ECサーバ3は、例えば仮想商店街のポータルとして機能する仮想商店街サーバである。ECサーバ3は、店舗端末4やユーザ端末5から受信した処理要求に基づく処理を実行する。例えばユーザへの商品やサービスの検索ページの提供、各店舗に対する店舗ページの提供、ユーザの検索に応じた商品やサービスの検索、検索結果一覧表示、各ページでの広告やユーザへのお勧め商品等の表示、商品購入に関する処理、店舗管理、ユーザ管理などを行う。
【0020】
店舗端末4は、仮想商店街に出店する店舗側で使用される情報処理装置として示している。店舗端末4は仮想商店街で販売する商品の情報等をECサーバ3を介して電子商取引DB6に登録することなどに用いられる。例えば、ECサーバ3から提供される専用画面が店舗端末4の表示部に表示される。店舗の担当者はこの専用画面を介して商品の情報等を電子商取引DB6に登録する。
【0021】
ユーザ端末5は、仮想商店街を利用して商品やサービスの購入を行うユーザによって操作される情報処理装置として示している。ユーザ端末5は例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機、又は携帯情報端末等の情報処理装置により実現される。
【0022】
本実施形態の場合、例えば、ECサーバ3ではHTTP(Hypertext Transfer Protocol)デーモンが起動される。また店舗端末4又はユーザ端末5ではブラウザが起動され、店舗端末4又はユーザ端末5からは、ブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)がECサーバ3に送信される。ECサーバ3からは、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)が店舗端末4又はユーザ端末5に送信される。例えば、ウェブページ記述言語で記述されたページデータが店舗端末4又はユーザ端末5に送信される。そして、このページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)が店舗端末4又はユーザ端末5の表示部に表示される。
ECサーバ3はこのような動作によりユーザ端末5に仮想商店街としてのウェブページを提供し、またユーザ端末5からの要求に応じた商品検索、商品提示、広告提示、決済処理等を行う。またECサーバ3は店舗端末4に対しても同様の動作で、商品登録ページの提供や、店舗端末4からの要求に応じた商品登録などを行う。
【0023】
ECサーバ3がこれらの処理を行うために電子商取引DB6に必要な情報が格納される。図ではDBの例として、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、広告DB6dを示している。もちろんこれ以外にも仮想商店街のポータルとして機能するために必要なDBが各種存在する。
【0024】
ユーザDB6aには、仮想商店街を利用するユーザに関するデータが登録される。例えば登録されたユーザ毎に、ユーザ識別情報であるユーザID(identification)、ログインのパスワード、住所、氏名、性別や年齢等の属性情報、決済情報、電子メールアドレスなどが登録される。また各ユーザの購入履歴として、仮想商店街で行われた取引の履歴に関するデータが登録される。例えばユーザID毎に、購入商品の商品ID及び商品に関する情報、購入店舗、購入日時、購入価格等が登録される。さらに各ユーザの閲覧履歴、お気に入り登録情報なども記憶される。
【0025】
店舗DB6bには、仮想商店街に出店している店舗に関するデータが登録される。例えば各店舗について、店舗識別情報としての店舗ID、名称、住所、電話番号、及び店舗に関するウェブページ(店舗ページ)へのリンク情報(URL(Uniform Resource Locator))などが登録される。
商品DB6cには、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータが登録される。例えば商品テーブル6bには、各商品(サービスも含む)について、商品識別情報としての商品ID、当該商品を販売する店舗の店舗ID、商品のカテゴリー、名称、価格、在庫、商品に関するウェブページ(商品ページ)へのリンク情報(URL)などが登録される。
【0026】
広告DB6dには、店舗によって登録された広告情報が登録されている。各広告情報としては、商品や店舗の写真やロゴなどの広告画像、広告文としてのテキスト情報、広告を選択するためのキーワード、URLリンク、実績情報、広告単価情報などが紐づけられている。実績情報とは、表示回数(インプレッション)、クリック回数、CTR(Click Through Rate)、アクセス数、コンバージョン数、CVR(Conversion Rate)、商品売上値などである。
ECサーバ3は、広告DB6dから選択した広告画像やテキストを各種ウェブページ上で表示させることができる。
【0027】
商品動画サーバ2はECサーバ3が提供する仮想商店街において販売される商品の紹介や広告としての動画コンテンツをユーザ端末5等で視聴可能に提供するサーバである。
詳しくは後述するが本実施の形態では、商品動画サーバ2は、複数の商品動画コンテンツが同時に表示される一覧動画をユーザ端末5において表示させる処理を行う。
また商品動画サーバ2は、ユーザ端末5で表示された一覧動画に対するユーザ操作を検知し、操作に応じた各種処理を行う。
動画DB7には、各種商品についての商品動画コンテンツが記憶されている。商品動画サーバ2は動画DB7に記憶されている複数の商品動画コンテンツについての一覧動画をユーザ端末5で表示させることになる。
【0028】
コンテンツサーバ8は、各種商品について制作された商品動画コンテンツを商品動画サーバ2に提供するサーバを示している。例えば映像コンテンツ制作組織が運営するサーバである。商品動画サーバ2はコンテンツサーバ8から提供される商品動画コンテンツを逐次動画DB7に格納する。
【0029】
続いて
図1に示した商品動画サーバ2、ECサーバ3、店舗端末4、ユーザ端末5、コンテンツサーバ8を構成する情報処理装置のハードウエア構成を
図2に示す。商品動画サーバ2、ECサーバ3、店舗端末4、ユーザ端末5、コンテンツサーバ8として示した各装置は、情報処理および情報通信が可能な
図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0030】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0031】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、商品動画サーバ2、ECサーバ3、店舗端末4、ユーザ端末5、コンテンツサーバ8としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、商品動画サーバ2、ECサーバ3、店舗端末4、ユーザ端末5、コンテンツサーバ8を構成する情報処理装置は、
図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したVPN等により遠隔地に配置されたものでもよい。
【0032】
<2.商品動画サーバ及び動画データベース>
図3に1又は複数の情報処理装置で構成される商品動画サーバ2としての機能構成を示す。商品動画サーバ2としての各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウエアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウエアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。1つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、1つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
ECサーバ3は、ネットワークインターフェース(以下「ネットワークI/F」)2a、一覧動画処理部2b、操作情報取得部2c、DBアクセス部2dを有する。
【0033】
ネットワークI/F2aは、ネットワーク1を介してのユーザ端末5やECサーバ3、或いは他の情報処理装置との各種通信を行う。例えばユーザ端末5に対する動画データの送信やユーザ端末5からの操作情報の受信などを行う。
なお商品動画サーバ2は、ネットワークI/F2aを介してECサーバ3に動画データを提供し、ECサーバ3を介して動画データが含まれるウェブページがユーザ端末5に送信される形態でも良い。
【0034】
一覧動画処理部2bは、動画DB7に記憶された商品動画コンテンツのうちで、一覧表示の対象とする複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成する。再生時間長の均一化については後述する。
また一覧動画処理部2bは、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画をユーザ端末5において表示させる処理を行う。
【0035】
例えば一覧動画処理部2bは、複数の商品動画コンテンツについて生成した複数の一覧用動画データを合成して1つの動画データを生成し、その動画データをユーザ端末5に送信する。そして当該動画データによる一覧動画が所定のウェブページ上で表示されるようにする。
或いは一覧動画処理部2bは、複数の商品動画コンテンツについてそれぞれ生成した複数の一覧用動画データを、それぞれユーザ端末5に送信し、ユーザ端末5側で各一覧用動画データによる動画がウェブページ上の所定の領域に表示されるようにすることで、ウェブページ上に一覧動画が表示されるようにしてもよい。
【0036】
このように、複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画をユーザ端末5において表示させる処理、つまり一覧動画をユーザ端末5に提供する処理としては、具体的には、
(手法1) 複数の一覧用動画データを予め合成した1つの合成済動画データを作成したうえで、これをユーザ端末5で閲覧中のウェブページ上の所定領域に表示させる動画データとしてユーザ端末5に送信する。
(手法2) 複数の一覧用動画データを、それぞれウェブページ上の所定領域に表示させる動画データとしてユーザ端末5に送信することで、ユーザ端末5で閲覧中のウェブページ上で一覧動画が表示されるようにする。
といった処理が考えられる。
【0037】
なおこれら一覧動画の提供のための合成済動画データや、個々の一覧用動画データのユーザ端末5への送信は、ネットワークI/F2aを介してユーザ端末5に直接送信してもよいし、或いはネットワークI/F2aを介してECサーバ3に送信し、ECサーバ3による所定のウェブページ内の動画としてユーザ端末5に送信されるようにしてもよい。
【0038】
また合成済動画データや、個々の一覧用動画データのユーザ端末5への送信は、例えば動画データとしてのファイルをユーザ端末5へダウンロードさせながら同時に再生させるストリーミング方式により行うことが考えられる。
或いは、例えばHTTPプロトコルを用いて、動画データとしてのファイルをユーザ端末5へダウンロードさせながら再生させるプログレッシブダウンロード方式を用いることも考えられる。
【0039】
操作情報取得部2cは、一覧動画を提供した先の外部端末(ユーザ端末5)による所定の操作情報をネットワークI/F2aを介して取得する処理を行う。
詳しくは後述するが、一覧動画閲覧中のユーザがユーザ端末5において操作する操作として、強調操作、解除操作、不要操作、戻し操作、進み操作などの操作情報を送信されてくる場合に、操作情報取得部2cはこれらを取得・認識し、一覧動画処理部2bに通知する。
一覧動画処理部2bは、操作情報取得部2cから通知された操作情報に応じて各種の動画提供処理を行う。
例えば操作情報取得部2cが一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を指定する強調操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示される動画データを強調操作情報の送信元の外部端末(ユーザ端末5)に提供する処理を行う。
【0040】
DBアクセス部2dは、動画DB7に対する書込/検索/読出を行う。
具体的にDBアクセス部2dは、コンテンツサーバ8から送信されてきた商品動画コンテンツを動画DB7に記憶する処理を行う。
また一覧動画処理部2bが一覧用動画データを生成する際に、DBアクセス部2dは動画DB7に格納されている商品動画コンテンツを読み出す処理を行う。
【0041】
動画DB7に記憶される商品動画コンテンツの情報例を
図4に示す。
1つの商品動画コンテンツは、通常、或る1つの商品の紹介や広告宣伝のために制作される。なおシリーズ商品など複数の商品を対象とした商品動画コンテンツもあり得る。
そしてコンテンツサーバ8から送信されてくる商品動画コンテンツは、例えば動画コンテンツとしての動画データとともに、商品ID、店舗情報、商品情報、コンテンツ情報等が付加されており、これらが動画DB7に登録される。
【0042】
商品IDは、対応する商品、つまり動画によって紹介する1又は複数の商品を示す情報であり、例えば商品DB6cに登録された商品IDが用いられる。或いは例えば商品のメーカー名や型番などを用いて生成したIDとされてもよい。
店舗情報は、当該商品を扱う1又は複数の店舗を示す情報である。例えば店舗DB6bに登録される店舗IDや店舗ページへのリンク情報が店舗情報に含まれる。
商品情報は、当該商品の商品ジャンル、サブジャンル、メーカー、価格など商品の各種属性情報である。
コンテンツ情報は、動画データの情報である。例えば再生時間、シーン数、カット数、解像度、編集情報などが含まれる。
【0043】
なお説明上、商品動画サーバ2はECサーバ3とは別体の構成としているが、商品動画サーバ2はECサーバ3の一部の機能として設けられても良い。
また動画DB7はあくまでも商品動画コンテンツを格納する記憶部であればよく、電子商取引DB6の一部として設けられても良い。
【0044】
<3.一覧動画例>
商品動画サーバ2によって提供される一覧動画の例を説明する。
図5A、
図5Cは、商品紹介のためのウェブページ20上で表示される一覧動画22の例を示している。ユーザがユーザ端末5においてブラウザを起動し、所定のウェブページ20にアクセスすることで、図のような一覧動画22を閲覧することができる。
図5Aは再生開始前、
図5Cは再生中を示す。
図5Bは、一覧動画22中の1つの動画を抽出したものである。
なお、
図5、
図6、
図8、
図10、
図11、
図12に示す画像は、特に断らない限りは動画であると理解されたい。ただし説明において各商品動画コンテンツと動画の対応関係を明確にするため、各図では1つの商品動画コンテンツに関しては同じ絵を用いている。表示される商品動画コンテンツのそれぞれに「MV1」〜「MV9」の符号を付すが、これは説明上で個々の動画を区別するためのもので、実際に画像として現れる文字ではない。
【0045】
図5Aに示すようにECサーバ3又は商品動画サーバ2が提供するウェブページ20においては、n個(以下の例では9個とする)の動画(商品動画コンテンツ)MV1〜MV9を領域分割して同時に表示する一覧動画22が表示される。
なお一覧動画22が9個の動画を合成したものであることは一例であり、一覧動画22としては少なくとも2以上の商品動画コンテンツを領域分割して合成したものであれば良い。
各動画MV1〜MV9は、それぞれ異なる商品の紹介動画である。
図5Aは、例えば動画再生開始前の状態としており、各動画MV1〜MV9の画像は動画データ内の先頭フレームや代表フレームの画像などによる静止画状態である。この状態では、表示する各画像として商品動画コンテンツのサムネイル画像を用いても良い。
【0046】
この状態で、一覧動画22の近く(例えば下方)に、一覧動画22の全体に関する操作子としてユーザが用いることのできる再生ボタン23、進行バー24、フルスクリーンボタン25、音声ボタン26が表示される。
【0047】
ユーザが再生ボタン23を操作することで、一覧動画22の全動画MV1〜MV9の再生が開始される。
再生中は
図5Cのように再生ボタン23に代わって、停止ボタン27が表示される。ユーザが停止ボタン27を操作することで、一覧動画22の全動画MV1〜MV9の再生が停止される。停止された際には
図5Aのように再生ボタン23が再び表示される。
なお一覧動画22の再生は、ユーザ端末5において
図5Aのように所定のウェブページ20が閲覧された状態、或いは一覧動画22の領域が閲覧された状態で、ユーザ操作がなくとも自動的に開始されるものとしてもよい。その場合、再生ボタン23は、再生停止後の再開のための操作子となる。
【0048】
一覧動画22の再生中は、進行バー24に再生進行位置(時間軸上の現在の再生ポイント)が表示される。ユーザは、進行バー24に対してクリック、タップ等の操作を行うことで、任意の再生進行位置を指定して再生させることができる。
なお後述のように、一覧動画22の各動画MV1〜MV9は、再生時間長が全て均一となるように均一化処理されている。このため1つの進行バー24により、一覧動画22の再生進行位置を表現することができる。
【0049】
ユーザがフルスクリーンボタン25を操作することで、一覧動画22をユーザ端末5の画面上でフルスクリーン状態とすることができる。
ユーザが音声ボタン26を操作することで、一覧動画22の再生中の音量設定やミュート指示を行うことができる。
なお、
図5Cのような一覧動画22の再生中には、音声ボタン26によるユーザ操作設定に関わらず、音声が自動的にミュートされるようにしてもよい。多数の動画MV1〜MV9の音声が同時出力されることはユーザに煩わしさを感じさせ適切でないためである。
或いは、動画MV1〜MV9のうちの特定の動画が自動選択されて、その動画の音声が出力されるようにしてもよい。また或いは、マウスオーバーなどとしてポインタが位置する動画や、タッチ操作で指定した動画(ユーザが選択する動画)の音声が出力されるものとしてもよい。
或いは各動画について所定時間ずつ順番に音声が出力されるようにしてもよい。
但しいずれの場合でも、後述のようにユーザが或る動画を指定して強調操作を行った場合は、その強調される動画の音声が出力される用にすることが好適である。
【0050】
図5Bに、一覧動画22中の1つの動画MV7を拡大して示しているが、例えば各動画MV1〜MV9については、その個別の動画に対する操作子が表示される。
例えば強調ボタン41、戻しボタン42、遷移ボタン44、不要ボタン47である。
強調ボタン41は強調操作の操作子である。ユーザは一覧動画22中で気になる商品の動画について強調ボタン41を操作することで、その動画を強調した動画(後述の
図8B、
図8C等)を見ることができる。
【0051】
戻しボタン42は戻し操作の操作子である。ユーザは或る商品の動画について戻しボタン42を操作することで、その動画について任意の再生進行位置まで戻した状態からの動画を視聴することができる。一覧中の或る動画について気になったシーンを見直したい場合などに用いることができる。
なお、ここでは図示していないが、各動画MV1〜MV9について進みボタンを表示させて、ユーザが個別に、再生進行位置を任意の位置に進める進み操作をできるようにしてもよい。
但しユーザは進行バー24の操作で、一覧動画22の全体の戻し/進みが可能であるため、個別の動画に対応して戻しボタン42や進みボタンを設けなくても良い。
ここで戻しボタン42を例示しているのは、本実施の形態では、個別の動画に対する戻し操作に応じた処理を後述するためである。
【0052】
遷移ボタン44はページ遷移操作の操作子である。ユーザは或る商品の動画について遷移ボタン44を操作することで、その動画で紹介される商品の購入のためのウェブページや、商品を扱う店舗のウェブページなどにページ遷移することができる。
これにより動画をみて気になった商品の詳しい説明や価格・サービス等を確認したり、実際に購入手続きを行うことが容易になるようにしている。
【0053】
不要ボタン47は不要操作の操作子である。ユーザは或る商品の動画について不要ボタン47を操作することで、一覧動画22内でのその動画の再生を中止させることができる。
【0054】
なおこの例では強調ボタン41、戻しボタン42、遷移ボタン44、不要ボタン47を表示することを示したが、これらの表示を行わない例も考えられる。特に一覧動画22においては1つの動画は本来のサイズより縮小された状態で表示されるため、各ボタン41,42,44,47を表示しても視認性が悪く、また操作もしにくいことが想定される。
そこで、各動画MV1〜MV9についてはボタン表示を行わず、カーソル(ポインタ)やタッチ操作としての動画に対する所定の操作を、上記の各操作に割り当てても良い。
例えば動画に対するクリック操作やタップ操作を強調操作とする。また左へのドラッグ操作やフリック操作を戻し操作、右へのドラッグ操作やフリック操作を進み操作とする。またダブルクリック操作やダブルタップ操作をページ遷移操作とする。また下方へのドラッグ操作やフリック操作を不要操作とする。もちろん以上は一例に過ぎない。
【0055】
またウェブページ20の表示の際にはスクロールバー21が表示される。ユーザはスクロールバー21の操作によりページ画面をスクロールさせることができる。
例えばウェブページ20の全体の例を
図6に示す。商品紹介ページとして多数の商品動画コンテンツを提供するウェブページ20では、図示の一覧動画22−1、22−2、22−3というように、複数の一覧動画22を表示するようにしている。また各一覧動画22−1〜22−3に対応して再生ボタン23、進行バー24、フルスクリーンボタン25、音声ボタン26が表示される。
ユーザはスクロール操作を行うことで、任意の一覧動画22をユーザ端末5の画面上に表示させ視聴することができる。
【0056】
ここで一覧動画22の各動画(商品動画コンテンツ)MV1〜MV9についての、再生時間長の均一化について説明する。
図7Aは動画DB7に格納された状態の元々の商品動画コンテンツとしての動画MV1〜MV9の通常の再生時間長、つまり1倍速再生(×1再生)での再生開始から終了までの時間長の例を示している。例えば再生時間長が、動画MV1、MV2は90秒、動画MV3は115秒、・・・動画MV9は120秒などであったとする。
商品動画サーバ2(一覧動画処理部2b)は、このような商品動画コンテンツMV1〜MV9を動画DB7から取得して、
図5のように一覧動画22を表示させるための一覧用動画データを生成するが、その一覧用動画データは、一覧動画22内で各動画MV1〜MV9について再生時間長が均一化された動画データである。
【0057】
具体的には各動画MV1〜MV9について、時間長が伸張又は圧縮されるようにして或る均一の再生時間長となるようにし、それらが一画面上で領域分割して表示される一覧用動画データを生成する。
例えば
図7Bのように、動画MV1〜MV9について基準タイムTrefを設定する。この基準タイムTrefは、動画MV1〜MV9の元々の再生時間長の平均値でも良いし、100秒など標準的な商品動画コンテンツの時間長とした固定値でもよい。或いは、動画MV1〜MV9のいずれか1つの再生時間長を選択して基準タイムTrefとしてもよい。
何らかの手法で基準タイムTrefを設定したら、各動画MV1〜MV9の再生時間長が、それぞれ基準タイムTrefに一致させるようにする。
但し、ここでの「一致」とは、時・分・秒・フレームの単位で完全一致を必要とするものではない。例えば各動画が同時に再生開始された後、視聴者にとって同時に終了されたと感じられる再生時間長の範囲内を「一致」とすればよく、1〜2秒程度の誤差は許容してもよい。その意味で「略一致」させるとも言える。
【0058】
例えば
図7Aに示す動画の場合、動画MV1,MV2,MV4は再生時間長を伸張し、動画MV3,MV5,MV9は再生時間長を圧縮する。
再生時間長を伸張する場合はフレーム補間を行うことが考えられる。この場合基準タイムTrefにまで伸張する割合に応じて、規則的にフレームを挿入してもよい。例えば1秒を30フレームの動画として、再生時間長を1.2倍にするには、5フレーム毎に1フレーム挿入する。もちろん動画内容への影響を極力避けるため、画面内容に動きが少ないシーン(前後でフレーム差分が小さい区間)、タイトルシーン、エンディングシーンなどに集中してフレーム挿入するなどとしてもよい。
再生時間長を圧縮する場合はフレーム間引きを行う。例えば1秒を30フレームの動画として、再生時間長を0.8倍にするには、規則的に5フレームに対して1フレームを間引けばよい。或いはこの場合も動画内容への影響を極力避けるため、画面内容に動きが少ないシーン(前後でフレーム差分が小さい区間)、タイトルシーン、エンディングシーンなどに集中してフレーム間引きを行っても良い。さらに或いは、再生時間長の圧縮の場合、ある程度まとまったフレーム区間を削除するなどの手法も考えられる。
【0059】
このようなフレーム補間、フレーム間引きなどの手法で各動画MV1〜MV9について時間均一化を行う。これにより各動画MV1〜MV9は
図7Bに示すように、全て再生時間長が基準タイムTrefとされる。この
図7Bの動画MV1〜MV9の各動画データを一覧用動画データとする。
一覧用動画データとされた段階では、例えば動画MV1、MV2は再生時間長が(Tref/90)倍に伸張される。再生速度でいえば、(90/Tref)倍速のスロー再生と同等となる。
また動画MV3は再生時間長が(Tref/115)倍に圧縮される。再生速度でいえば(115/Tref)倍の高速再生と同等となる。
【0060】
一覧動画処理部2bは、このように再生時間長の均一化を行った一覧用動画データとしての動画MV1〜MV9を生成する。
なおこれらの一覧用動画データは、単に再生時間長の均一化を行ったものではなく、一画面内で領域分割して表示させるものであるため、各領域に合った画像サイズとするための解像度変換も行われる。例えば
図5のように領域分割を9分割とする場合、画素数が1/9となる解像度変換も行われる。
そして、このように再生時間長の均一化処理及び解像度変換を行って生成した各一覧用動画データに基づいて、上述した(手法1)又は(手法2)によりユーザ端末5に一覧画像を提供する。
従って
図5のように表示される一覧動画22の再生時間長は基準タイムTrefとなり、各動画MV1〜MV9は、再生開始後、基準タイムTrefを経過した時点で同時(又は略同時)に終了することになる。
【0061】
なお、以上のような再生時間長の均一化処理や解像度変換は、ユーザがウェブページ20へのアクセスした際にリアルタイムで行うことは困難な場合も考えられる。例えば商品動画サーバ2が、ユーザ端末5からのウェブページ20の要求に応じて、一覧動画22に含めるn個(図の例では9個)の商品動画コンテンツMV1〜MV9を選択して動画DB7から読み出し、これらについて均一化及び解像度変換を行った動画データを生成することは処理負担が大きいし、時間がかかることも想定される。
そこで、商品動画サーバ2は、ウェブページ20において一覧動画22として表示させるn個(図の例では9個)の商品動画コンテンツMV1〜MV9を、予め選択し、しかもそれらについて再生時間長の均一化及び解像度変換を行った一覧用動画データを予め作成しておくことが考えられる。
【0062】
例えば
図6のような商品紹介のウェブページ20において、定期的に内容(商品動画)が更新されるものとすると、更新のタイミング毎に、一覧動画22−1に含むn個の商品動画コンテンツ、一覧動画22−2に含むn個の商品動画コンテンツ、一覧動画22−3に含むn個の商品動画コンテンツが、それぞれ設定されることになる。
例えば一覧動画22−1は新着商品動画、一覧動画22−2は売れ筋商品動画などとして商品動画コンテンツが選択される。
そこでページ内容更新によって各一覧動画22に含まれる動画が選択される毎に、その一覧動画22用に選択された動画MV1〜MV9について均一化処理及び解像度変換済みの一覧用動画データを生成しておくようにする。さらには、動画MV1〜MV9を合成した合成済動画データ自体を予め生成しておいても良い。
このようにすれば、実際のユーザ端末5からのアクセス時に過大な処理負荷がなく一覧動画22の提供を行うことができる。
もちろん予め生成した、各商品動画コンテンツについての均一化処理や解像度変更済みの一覧用動画データを、動画DB7に記憶しておくようにしてもよい。さらに上記(手法1)を採用する場合は、各一覧用動画データを合成した合成済動画データも予め作成し、動画DBに記憶しておくようにしてもよい。
【0063】
次に、一覧動画22から特定の動画を強調表示させることについて説明する。
図5のように一覧動画22が表示されることで、ユーザは多数の商品の動画映像を一度に見ることができるが、ユーザはその中で気になった商品について詳しく視聴したいと考えることが想定される。
その場合にユーザは、一覧動画22中の気になる動画に対して上記の強調ボタン41やクリック/タップなどの操作(強調操作)を行えば良い。或るユーザ端末5において一覧動画22中の或る動画について強調操作が行われた場合、商品動画サーバ2では、操作情報取得部2cがその強調操作を検知し、それに応じて一覧動画処理部2bの機能により、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画が、その強調操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにする処理を行う。
【0064】
強調操作対象の商品動画コンテンツの強調表示としては、例えば当該操作対象の動画のみを単独で表示させる状態とすることや、或いは複数動画の一覧ではあるが当該操作対象の動画を際立たせる表示状態とすることが考えられる。
例えば
図8Aのように一覧動画22が表示されている際に、動画MV4について強調操作がされたとする。
この場合の強調表示としては、
図8Bのように動画MV4の単独動画22Aに切り替えることが考えられる。例えばウェブページ20内での一覧動画22の表示範囲で、一覧動画22に代わって1つの動画MV4のみが大きく表示された状態とする。
或いは強調表示としては、
図8Cのように、動画MV1〜MV9の一覧ではあるが動画MV4のみが際立って拡大されたような一部拡大一覧動画22Bとすることも考えられる。
【0065】
強調表示として、
図8Bのような単独動画22Aや
図8Cのような一部拡大一覧動画22Bなどを表示させることで、ユーザにとっては、一覧動画22中で気になった動画を注視できる状態となる。
なお音声については、単独動画22Aや一部拡大一覧動画22Bの表示中は、その強調表示対象の特定の動画の音声を出力させる。
【0066】
また強調操作後の単独動画22Aや一部拡大一覧動画22Bでは、リターンボタン45、戻しボタン42、進みボタン43,遷移ボタン44を表示させることが考えられる。
リターンボタン45は強調解除の操作子である。ユーザはリターンボタン45を操作することで、単独動画22Aや一部拡大一覧動画22Bの状態から、元の
図8Aの一覧動画22の状態に戻すことができる。
【0067】
戻しボタン42、進みボタン43は強調された動画の戻し操作や進み操作のための操作子である。ユーザは強調表示された商品の動画について戻しボタン42や進みボタン43を操作することで、その動画について任意の再生進行位置まで戻したり進めたりして動画をみることができる。
またユーザは、強調表示している商品の動画について遷移ボタン44を操作することで、その動画で紹介される商品の購入のためのウェブページや、商品を扱う店舗のウェブページなどにページ遷移することができる。
【0068】
なおこの強調表示状態においても、リターンボタン45、戻しボタン42、進みボタン43,遷移ボタン44等を表示させず、クリックやタッチ操作に応じて各操作が行われるようにしてもよい。例えば強調表示動画に対するクリック操作/タップ操作をリターン操作、左右方向へのドラッグ操作やフリック操作を戻し操作/進み操作、ダブルクリック操作やダブルタップ操作をページ遷移操作などとしてもよい。
【0069】
ところで一覧動画22では、各動画MV1〜MV9については再生時間長が均一化されていることを先に述べた。ここで例えば動画MV4など特定の動画に対して強調操作されて
図8B、
図8Cの表示を行う場合は、その動画MVなどの特定の動画は、1倍速再生状態、つまり本来の再生速度状態で表示されるようにすることが望ましい。強調操作はユーザが詳しく見たいとして選んだ動画に行われるものだからである。
【0070】
そこで
図8Bのように単独動画22Aを表示させる場合は、均一化処理や解像度調整を行う前の元の商品動画コンテンツとしての動画データをユーザ端末5に送信することが適切である。
【0071】
図8Cのように一部拡大一覧動画22Bを表示させる場合は、商品動画サーバ2(一覧動画処理部2b)は、強調操作対象の動画に合わせて、再度均一化処理や解像度調整を行うった一覧用動画データを生成することが考えられる。
例えば
図9Aは先の
図7Aと同様に、動画(商品動画コンテンツ)MV1〜MV9の元々の再生時間長を例示している。ここで動画MV4が強調操作対象となった場合、基準タイムTrefを動画MV4の再生時間長(105秒)とする。そして他の動画MV1〜MV3,MV5〜MV9について再生時間長の均一化処理及び解像度調整を行う。動画MV4については、再生時間長の均一化処理は行わず、元の動画データから解像度調整のみを行う。
これにより再生時間長としては
図7Bのように、各動画MV1〜MV9は全て再生時間長が動画MV4に合わせられた状態となる。
例えば動画MV1、MV2は再生時間長が(105/90)倍に伸張される。再生速度でいえば、(90/105)倍速のスロー再生と同等となる。
また動画MV3は再生時間長が(105/115)倍に圧縮される。再生速度でいえば(115/105)倍の高速再生と同等となる。
そして動画MV1〜MV9について、以上の処理を施した一覧用動画データを生成し、この一覧用動画データに基づいて、上述した(手法1)又は(手法2)によりユーザ端末5に一部拡大一覧画像22Bを提供する。
【0072】
なお、ユーザの強調操作に応じてリアルタイムで、以上のような均一化処理や解像度変換を行って一部拡大一覧動画22Bのための一覧用画像データを生成することは処理負担が大きい。そこで、各動画MV1〜MV9のそれぞれが強調操作されることを想定して、各動画MV1〜MV9のそれぞれに再生時間長を合わせ込み、かつ解像度変換した一覧用動画データを予め生成しておくことが好適である。
例えば動画MV1の強調表示の際に用いる動画MV1〜MV9の各一覧用動画データ、動画MV2の強調表示の際に用いる動画MV1〜MV9の各一覧用動画データ、・・・動画MV9の強調表示の際に用いる動画MV1〜MV9の各一覧用動画データをそれぞれ用意しておく。
或いは上記(手法1)の場合はさらに、動画MV1の強調表示の際の一部拡大一覧動画22Bとしての合成済動画データ、・・・動画MV9の強調表示の際の一部拡大一覧動画22Bとしての合成済動画データを生成しておいてもよい。
もちろんこれらの一覧用動画データや合成済動画データを動画DB7に格納しておいてもよい。
【0073】
ところで、
図8Cのような一部拡大一覧動画22Bでは、強調対象以外の動画(MV1〜MV3、MV5〜MV9)については、動画再生を一時停止させ、静止画状態としてもよい。特に他の商品動画コンテンツは一時停止させることで、それらの画像が煩わしくなく、ユーザにとっては注目したい拡大された動画を注視しやすいものとなる。
またその場合、上記のような強調対象の動画に合わせた再生時間長の均一化処理は不要となる。
【0074】
次に、不要操作に応じて一覧動画22から特定の動画の表示を中止させることについて説明する。
例えば
図10Aのように一覧動画22が表示されることで、ユーザは多数の商品の動画映像を一度に見ることができるが、中には全く興味を感じない商品が含まれている場合もあり得る。すると、興味の無い商品の動画が含まれていることが、ユーザにとって逆に煩わしく感じることもあり得る。
そこでユーザが不要操作を行うことで、視聴不要と思った動画を中止させることができるようにしている。即ち商品動画サーバ2は、操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の動画の表示を不要とする不要操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、不要操作対象の動画の表示を中止した一覧動画22を、不要操作情報の送信元のユーザ端末5において表示させる処理を行う。
【0075】
具体的には
図10に示すようにする。
図10Aの一覧動画22中で、動画MV3に対して不要操作が行われたとする。この場合、商品動画サーバ2は、動画MV3の領域の表示を中止した一覧動画22をユーザ端末5に提供する。例えば動画MV3の表示領域を無画像(所定カラー/輝度のベタ画像)とする。これにより
図10Bのような一覧画像22とする。或いは動画MV3の表示領域に動画中止の旨を提示するマークやテキストを表示させてもよい。
さらにユーザが動画MV7について不要操作を行った場合、
図10Cのような一覧画像22とする。このように、ユーザの不要操作に応じて表示状態の動画を減らしていく。
【0076】
ここで一覧動画22中の動画数が減っていくことに応じて、領域分割態様も変更していくようにする。例えば
図10A〜
図10Cのように、一覧動画22の当初の分割態様が、縦3分割×横3分割の9分割であったとする。この場合に3つの画像MV3、MV7、MV1について不要操作が行われた時点で、表示する動画数は6個となるため、分割態様を
図10Dのように6分割に変更する。
またその後、動画MV4、MV6について不要操作が行われた時点で、表示する動画数は4個となるため、分割態様を
図10Eのように4分割に変更する。
さらに動画MV5、MV8について不要操作が行われた時点で、表示する動画数は2個となるため、分割態様を
図10Fのように2分割に変更する。
さらに動画MV9について不要操作が行われた場合、有効な動画は動画MV2のみとなるため、
図10Gのように単独動画22Aとする。
このように、表示を中止した動画の数に応じて領域分割態様を変更していくことで、一覧画面を見やすくし、また表示領域を有効利用して個別の動画のサイズを拡大できる。
【0077】
このような表示を中止した動画の数に応じて領域分割態様を変更していくことは、
図8Cのように一部拡大一覧動画22Bとして強調表示を行っている際にも適用できる。
例えば
図11Aのように一部拡大一覧動画22Bを表示している状態で、動画MV2,MV5,MV8について不要操作が行われた後の状態を
図11Bとする。
ここでさらに動画MV3について不要操作が行われ、4つの動画が中止される時点で、
図11Cのように領域分割態様を変更する。特に強調表示する動画MV4をより拡大する方向などに領域分割態様を変更することで、強調表示効果を高めることができる。
【0078】
次に、戻し操作に応じた表示状態について説明する。
例えば
図12Aのように一覧動画22が表示されている状態で、ユーザが特定の動画について、見直したいと思った場合、その動画について戻し操作を行えば良い。
商品動画サーバ2では、操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の動画についての戻し操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、戻し操作対象の動画の再生進行位置を変更し、かつ戻し操作対象以外の動画を再生一時停止状態とした一覧動画22をユーザ端末5において表示させる処理を行う。
またこのような戻し操作に応じた再生中では、その戻し操作の対象となった特定の動画の音声を出力させる。
【0079】
なお、ここで説明する戻し操作に応じた表示動作は、商品動画サーバ2が、或る動画に対する戻し操作に応じて、その動画について強調操作があった際と同様に、
図8Cのような一部拡大一覧動画22Bを表示させる場合について適用される表示動作であるとする。
【0080】
一覧動画22で表示される各動画は上述のように再生時間長が均一化されているため、特定の動画のみについて再生位置が戻されるようにすると、他の動画と再生進行位置がずれ、同時に終了できなくなる。
なお、進行バー24による戻し/進み操作は、全動画の再生ポイントを変更するもので、特定の画像のみの再生進行位置を変更するものではない。
一方でユーザサイドから考えれば、一覧動画22のうちで気になった動画のみを見直したい場合があるため、個別の動画に対して戻し操作を可能にすることは有用である。また戻し操作対象の動画は、ユーザが注視したい画像ともいえる。
そこで個別の動画に対する戻し操作を可能とし、商品動画サーバ2は戻し操作に応じて
図12Bに示す表示状態がユーザ端末5上で得られるようにする。
【0081】
例えば
図12Aの一覧動画22の表示中に動画MV5の戻し操作が行われたとする。この際に、動画MV5が強調操作された場合と同様に、
図12Bのように、動画MV5を対象とした一部拡大一覧動画22Bを表示させる。その上で、動画MV5の再生進行位置を、ユーザの戻し操作量に応じた位置に変更する。
ここで、他の動画(MV1〜MV4,MV6〜MV9)については、戻し操作が行われた時点の再生進行位置で一時停止状態とする。
図12Bでは斜線を付した画像は、動画が停止されている状態を示している。つまり戻し操作対象の動画MV5のみが、戻された再生進行位置から動画として再生されているのみとする。
ユーザにとっては、見直したい動画が拡大され、かつ他の画像が停止されていることで、注目したい商品の動画が見やすいものとなる。
なお、
図12Bの状態では全体の進行バー24は、他の画像の一時停止ポイントとしての再生進行位置を示し、一方、動画MV5については別に進行バー46を表示させて、時際に再生中の再生進行位置を示すようにするとよい。
【0082】
また
図12Bの一部拡大一覧動画22B上でも、戻しボタン42や進みボタン43を利用して(もしくは他の操作手法で)、動画MV5についてのさらなる戻し操作や進み操作を可能とする。但し、この状態での進み操作は、他の動画の一時停止ポイントまでとする。
【0083】
例えば
図12Bの状態での動画MV5の再生が、最初の戻し操作直前の再生進行位置、つまり他の動画(MV1〜MV4,MV6〜MV9)の一時停止ポイントに達したら、
図12Aの一覧動画22の状態に戻る。即ちこの場合、動画MV5の拡大を終了し、同時に他の動画の再生も再開させる。
また
図12Bの状態でリターンボタン45を表示させて解除操作を可能とする。リターンボタン45、或いは他の操作手法で解除操作が行われた場合、戻し再生の途中であっても、
図12Aの一覧動画22の状態に戻る。
以上により、ユーザは一覧動画22内で気になった動画のみを見直すということが容易に可能となる。
【0084】
或いは、
図12Bの状態での動画MV5の再生が、最初の戻し操作直前の再生進行位置、つまり他の動画(MV1〜MV4,MV6〜MV9)の一時停止ポイントに達したら、
図12Cのように一部拡大一覧動画22Bを継続しても良い。このとき他の動画の再生も再開させる。即ち、ユーザが動画の戻し操作を行ったということは、注目している商品の動画と推定されるため、
図8Cの状態と同様の状態とする。
なお、動画MV5の再生進行位置が他の動画と同じになったことに応じて、
図12Bに示した特定の動画についてのみの進行バー46の表示は終了させればよい。
【0085】
<4.商品動画サーバの処理例>
以上のように一覧動画22等をユーザ端末5において表示させる商品動画サーバ2の処理例を説明する。
図13〜
図17で説明する処理は、商品動画サーバ2において主に一覧動画処理部2b、操作情報取得部2cとしての機能により実行される処理である。
【0086】
図13は商品動画サーバ2による一覧動画提供のための処理を示している。
商品動画サーバ2はステップS100、S110,S120,S130の監視を行い、監視結果に応じて必要な処理を行う。
【0087】
商品動画サーバ2はステップS100でユーザ端末5による商品紹介のためのウェブページ20へのアクセスを監視している。ウェブページ20へのアクセスが検知された場合、商品動画サーバ2はステップS101で一覧用動画データの生成処理を行い、またステップS102では、一覧動画22を含むページデータをユーザ端末5に送信する処理を行う。
この段階では商品動画サーバ2は
図5Aのような再生開始前の一覧動画22の画像データ(静止画データ)を含むウェブページデータを送信すればよい。
なお、ウェブページ20をECサーバ3が提供する場合、ステップS100でのページアクセスは、ECサーバ3から提供されるウェブページ20上の指示情報(例えばHTMLタグ)に応じた画像要求となる。その場合、ステップS202では商品動画サーバ2は、例えば再生開始前の一覧動画22の画像データ(静止画データ)を送信すればよい。
【0088】
ステップS101での一覧用動画データ生成は、例えば
図14Aのように行われる。
商品動画サーバ2は
図14AのステップS200で、当該ウェブページ20に表示される一覧動画22のための、n個の商品動画コンテンツの一覧用動画データが既に生成済であるか否かを確認する。
【0089】
生成済でなければステップS201に進み、商品動画サーバ2は、一覧動画22に含めるn個(例えば9個)の商品動画コンテンツMV1〜MV(n)を選択し、これらを動画DB7から読み出して取得する。そして
図7で説明した処理を行う。
まずステップS202で商品動画サーバ2は、基準タイムTrefを設定する。
そしてステップS201−1からステップS201−nにおいて商品動画サーバ2は、商品動画コンテンツMV1〜MV(n)について順次、再生時間長を基準タイムTrefに調整し、かつ解像度変換した一覧用動画データを生成していく。即ち
図7で説明した処理である。以上で
図13のステップS101の一覧用動画データ生成を終える。
【0090】
なお、先述したように、ウェブページ20に対応した一覧用動画データは予め生成しておくとよい。即ち商品動画サーバ2は、
図14AのステップS201〜S203−nの処理を予め実行し、生成した一覧用動画データを動画DB7に記憶させておく。
この処理を行っていた場合、
図14AのステップS200でn個の商品動画コンテンツの一覧用動画データが既に生成済であるとされる。この場合商品動画サーバ2はステップS204で、動画DB7から商品動画コンテンツMV1〜MV(n)についての一覧用動画データを取得すればよい。
【0091】
図13のステップS101,S102の処理により、ユーザ端末5では
図5Aのようにウェブページ20が再生開始前の一覧動画22を含んで表示された状態となる。
【0092】
商品動画サーバ2はステップS110でウェブページ20が表示されたユーザ端末5からの一覧動画22の再生開始の操作、即ち再生ボタン23の操作を監視している。再生開始操作が検知された場合、商品動画サーバ2はステップS111で、一覧動画22の提供のための処理を行う。
即ちステップS101で用意した商品動画コンテンツMV1〜MV(n)の一覧用動画データを用いて、上述の(手法1)又は(手法2)により、再生状態の一覧動画22をユーザ端末5に提供する。ユーザ端末5では
図5Cのように再生状態の一覧動画22が表示される。
【0093】
なお、一覧動画22が再生開始された後、
図5Cの停止ボタン27が操作され、さらにその後に
図5Aの再生ボタン23の操作が行われる場合も、商品動画サーバ2はステップS110からS111に進み、再生状態の一覧動画提供を行う。その場合、前回の停止ボタン27の操作時の再生進行位置から、再生状態の一覧動画22を提供するとよい。
【0094】
ところで、ユーザ端末5上でウェブページ20における一覧動画22の領域が表示されると自動的に動画再生が開始されるようにしてもよいと先に述べた。そのようにする場合、商品動画サーバ2は、ステップS102の後にステップS111を実行するようにすればよい。
【0095】
商品動画サーバ2はステップS120で、一覧動画22が再生されているユーザ端末5からの一覧動画22に関する操作情報を監視している。ここでは上述の強調操作、解除操作、不要操作、戻し操作、進み操作、或いは全体操作を監視する。全体操作とは、例えば
図5C等に示した停止ボタン27、進行バー24の操作など、一覧動画22の全体に関する操作である。またスクロールバー21により一覧動画22の表示領域が画面に現れなくなった場合には、それを停止ボタン22の操作と同様に認識すれば良い。
【0096】
上記のいずれかの操作情報を検知した場合、商品動画サーバ2はステップS121に進み操作対応処理を行う。操作対応処理の詳細を
図15Aに示す。
ステップS301で商品動画サーバ2は、検知された操作が全体操作であるか否かを判定し、全体操作であった場合は、ステップS302に進んで全体操作に対応した処理を行う。
例えば停止操作であった場合、商品動画サーバ2は、その時点での再生進行位置を記憶した上で、一覧動画22の提供処理を停止させる。
また進行バー24の操作により、再生進行位置の変更(進み/戻し)が指示された場合は、指示された再生進行位置からの一覧動画22の提供処理を行う。
【0097】
検知した操作が全体操作ではない場合、つまり一覧動画22内の個別の動画に関する操作であった場合、商品動画サーバ2はステップS310、S320、S330、S340、S350で操作内容を確認する。
【0098】
ユーザ端末5から或る動画MV(x)を指定した強調操作情報が送信されてきたことを検知した場合、そのユーザ端末5で動画MV(x)の強調表示を実行させるために、商品動画サーバ2の処理はステップS310からS311に進む。なお“MV(x)”とは、“MV1”〜“MV(n)”のうちでユーザが操作対象とした動画を指す。
なお、この
図15Aでは、
図8Cのような一部拡大一覧動画22Bにより強調表示を行う例を示している。ステップS311の処理を
図14Bに示す。
【0099】
商品動画サーバ2は
図14BのステップS250で、強調操作の送信元のユーザ端末5における一覧動画22の現在の再生進行位置の情報を取得し、記憶する。なお再生進行位置の情報は、強調操作とともにユーザ端末5から送信されてくるものとすれば良い。
【0100】
商品動画サーバ2はステップS251で、動画MV(x)を拡大した一部拡大一覧動画22Bのための、n個の商品動画コンテンツの一覧用動画データが既に生成済であるか否かを確認する。
【0101】
生成済でなければステップS252に進み、商品動画サーバ2は、強調対象の動画MV(x)の元々の再生時間長を基準タイムTrefとして設定する。元々の再生時間長とは、一覧用動画データに変換された状態の再生時間長ではなく、商品動画コンテンツとして作成された状態の再生時間長のことである。
そしてステップS253−1からステップS253−nにおいて商品動画サーバ2は、商品動画コンテンツMV1〜MV(n)について順次、再生時間長を基準タイムTref(つまり動画MV(x)の再生時間長)に調整し、かつ解像度変換した一覧用動画データを生成していく。即ち
図9で説明した処理である。
なお、この場合、動画MV(x)については元の動画データについて比較的広い分割領域に合わせた解像度変換を行い、動画MV(x)以外の各動画については再生時間長の均一化と比較的小さい分割領域に合わせた解像度変換を行うことになる。
以上で
図15AのステップS311の一部拡大一覧動画22Bのための一覧用動画データ生成を終える。
【0102】
なお、先述したように、一部拡大一覧動画22Bのための一覧用動画データも予め生成しておくとよい。即ち商品動画サーバ2は、動画MV1〜MV(n)のそれぞれを強調する場合について、
図14BのステップS252〜S253−nの処理を予め実行し、生成した各場合の一覧用動画データを動画DB7に記憶させておく。
この処理を行っていた場合、
図14BのステップS251で、動画MV(x)を強調する場合のn個の商品動画コンテンツの一覧用動画データが既に生成済であるとされる。この場合商品動画サーバ2はステップS254で、動画DB7から動画MV(x)を強調する際の、商品動画コンテンツMV1〜MV(n)についての一覧用動画データを取得すればよい。
【0103】
続いて
図15AのステップS312では、ステップS311で用意した一覧用動画データを用いて、先にステップS250で記憶した再生進行位置から一部拡大一覧動画22Bの提供処理を上述の(手法1)又は(手法2)により行う。これによりユーザ端末5では
図8Cのように、引き続きの再生進行位置からの一部拡大一覧動画22Bが表示される。
【0104】
なお、動画MV(x)についての強調操作に対応して
図8Bのように動画MV(x)の単独動画22Aを表示させる場合の処理を
図15Bに示している。この場合は、商品動画サーバ2は強調操作の検知に応じてステップS310からS314に進み、強調操作の送信元のユーザ端末5における一覧動画22の現在の再生進行位置の情報を取得し、記憶する。そしてステップS315では、記憶した再生進行位置からの強調操作対象の動画MV(x)の動画提供を行う。この場合、商品動画コンテンツMV(x)としての元の動画データを、そのままステップS314で記憶した再生進行位置から送信するようにすればよい。これにより
図8Bのような単独動画22Aがユーザ端末5において表示される。
【0105】
商品動画サーバ2は
図15AのステップS320では解除操作を監視している。
ユーザ端末5からリターンボタン45等による強調状態を解除する解除操作情報が送信されてきたことを検知した場合、商品動画サーバ2は
図15AのステップS320からS321に進む。まずステップS321では、現在強調表示中(単独動画22A又は一部拡大一覧動画22Bの提供中)であるか否かを確認する。強調表示中でなければ、解除操作は無効であるとして処理を終える。
強調表示中であれば、商品動画サーバ2はステップS322に進み、単独動画22A又は一部拡大一覧動画22Bとしての現在の再生進行位置を取得し、記憶する。そしてステップS323で商品動画サーバ2は、通常の一覧動画22を、記憶した再生進行位置からユーザ端末5において表示させる処理を行う。即ち強調表示の開始前に使用していた通常の一覧動画22のための一覧用動画データを用いて、ステップS322で記憶した再生進行位置からの一覧動画22の提供を(手法1)又は(手法2)により行う。
これによりユーザ端末5上の表示が、例えば
図8bまたは
図8Cの状態から
図8Aの一覧動画22の再生中の状態に戻る。
【0106】
商品動画サーバ2は
図15AのステップS330では不要操作を監視している。
ユーザ端末5から不要ボタン47等による、特定の動画MV(x)を対象とした不要操作情報が送信されてきたことを検知した場合、商品動画サーバ2はステップS330からS331に進む。ステップS331の処理を
図16に示している。
まず
図16のステップS401で商品動画サーバ2は、現在の一覧動画22の再生進行位置を取得し、記憶する。
ステップS402で、商品動画サーバ2は今回の不要操作に応じた処理で、一覧動画22において表示する動画数が領域分割態様を変更する数になるか否かを判断する。例えば
図10で説明した例でいえば、表示する動画の数が“6”“4”“2”“1”となる各場合が、領域分割態様を変更する数となる場合と判断することになる。これは、例えばウェブページ20での一覧動画表示領域を無駄なく各動画に割り当てつつ、各動画の領域を広げられる数である。
【0107】
表示動画数が領域分割態様を変更する数となる場合でなければ、商品動画サーバ2はステップS403に進み、対象の動画MV(x)の領域を中止画像に置き換えて、一覧動画22の提供処理を行う。
例えば上記(手法1)の場合、中止対象の動画MV(x)の一覧用動画データを無画像データの動画に置き換える。そして無画像データと、動画MV(x)以外の一覧用動画データを合成した合成済動画データを生成し、ステップS401で記憶した再生進行位置からユーザ端末5に送信する。
また上記(手法2)の場合、中止対象の動画MV(x)の一覧用動画データを無画像データの動画に置き換える。そして無画像データと、動画MV(x)以外の一覧用動画データについて、それぞれステップS401で記憶した再生進行位置からユーザ端末5に送信する。無画像データの表示領域としては動画MV(x)の領域を指定する。
この処理により、ユーザ端末5での表示状態は、例えば
図10Aの状態から
図10Bの状態となる。
【0108】
一方、ステップS402で表示動画数が領域分割態様を変更する数である例えば“6”“4”“2”“1”のいずれかとなる場合と判断したときは、商品動画サーバ2はステップS410に進み、まず表示対象の動画を特定する。例えば
図10Cの状態から
図10Dの状態に移行する場合であれば、表示対象の動画として、未だ不要操作されていない動画MV2,MV4,MV5,MV6,MV8,MV9を表示対象とする。
そしてステップS411で商品動画サーバ2は、表示対象の各動画について、その数に応じて解像度を調整した一覧用動画データを生成する。例えば
図10Cから
図10Dの状態に移行する場合、それまでは各動画MV1〜MV9のそれぞれを一覧動画22の領域の1/9サイズに応じた解像度の一覧用動画データを使用していたところ、動画MV2,MV4,MV5,MV6,MV8,MV9の各一覧用動画データを、それぞれ一覧動画22の領域の1/6サイズに応じた解像度に変換した一覧用動画データを生成する。
そしてステップS412で商品動画サーバ2は、生成した一覧用動画データを用いて領域分割態様を変更した一覧動画22を提供する処理を行う。
例えば上記(手法1)の場合、表示対象の動画について生成した一覧用動画データを合成した合成済動画データを生成し、ステップS401で記憶した再生進行位置からユーザ端末5に送信する。
また上記(手法2)の場合、表示対象の動画について生成した一覧用動画データについて、それぞれステップS401で記憶した再生進行位置からユーザ端末5に送信する。
この処理により、ユーザ端末5での一覧動画22は領域分割態様が変更された状態となる。
【0109】
なお、ステップS411での解像度変換を行うこととしたが、商品動画サーバ2は、予め各動画MV1〜MV(n)についての各種の領域分割態様にあわせて解像度変換した一覧用動画データを生成し、例えば動画DB7に記憶しておいてもよい。
その場合、ステップS411の処理は、表示対象の各動画について、領域分割態様に合わせて解像度変換した一覧用動画データを動画DB7から取得する処理となる。
【0110】
商品動画サーバ2は
図15AのステップS340では戻し操作を監視している。
ユーザ端末5から動画MV(x)を対象とした戻し操作情報が送信されてきたことを検知した場合、商品動画サーバ2は
図15AのステップS340からS341に進む。ステップS341の処理を
図17に示している。
まず
図17のステップS501で商品動画サーバ2は、現在の一覧動画22の再生進行位置を取得し、記憶する。
ステップS502で、商品動画サーバ2は今回の戻し操作対象の動画MV(x)について、戻し操作対応の一覧用動画データが既に生成されているか否かを確認する。戻し操作対応の一覧用動画データとは、例えば動画MV(x)についての1倍速再生の動画データであって、かつ一部拡大一覧動画22Bとして拡大表示された際の解像度の動画データとする。従って、過去に動画MV(x)についての強調操作により一部拡大一覧動画22Bの表示が行われたか、或いは動画MV(x)の強調表示のための一覧用動画データが予め用意されていた場合、この時点で一覧用動画データの作成は不要である。
そこで、商品動画サーバ2は戻し操作対象の動画MV(x)について、戻し操作対応の一覧用動画データが既に生成されていればステップS504で例えば動画DB7から取得する。
戻し操作対象の動画MV(x)が生成済でなければ、商品動画サーバ2はステップS503で戻し操作対応の一覧用動画データを生成する。この場合、動画MV(x)の1倍速の動画データ、つまり元の商品動画コンテンツとしての動画データについて解像度変換を行えば良い。
【0111】
続いて商品動画サーバ2はステップS505で、戻し操作対象以外の各動画について一時停止画像を用意する。具体的には各動画について現在の再生進行位置におけるフレームを抽出し、表示サイズに合わせて解像度を調整すればよい。
【0112】
ステップS505で商品動画サーバ2は、対象の動画MV(x)を操作に応じた再生進行位置に戻した状態から動画とした一覧動画22をユーザ端末5に提供する処理を行う。
例えば上記(手法1)の場合、戻し操作対象の動画について用意した戻し操作対応の一覧用動画データと、他の動画の静止画像データを合成した合成済動画データを生成し、戻し操作で指定された再生進行位置からユーザ端末5に送信する。
また上記(手法2)の場合、戻し操作対象の動画について用意した戻し操作対応の一覧用動画データを戻し操作で指定された再生進行位置からユーザ端末5に送信するとともに、他の動画の静止画像データをユーザ端末5に送信する。
この処理により、例えば
図12Bのような戻し操作に対応した一覧動画22の表示がユーザ端末5において行われる。
【0113】
戻し操作に応じて動画MV(x)を再生している期間は、商品動画サーバ2はステップS510〜S513の監視処理を行う。
図12Bのような戻し再生の途中でリターンボタン45等による解除操作を検知した場合、商品動画サーバ2はステップS510からS515に進み、ステップS501で記憶した再生進行位置からの通常の一覧動画22の提供を再開する。つまり
図12Aの状態に戻して各動画MV1〜MV(n)を再生状態とする。
【0114】
また商品動画サーバ2は、動画MV(x)の戻し再生が進行して、ステップS501で記憶した再生進行位置に達したことを検知した場合も、ステップS515に進み、当該再生進行位置からの一覧動画22の提供を再開する。
【0115】
また商品動画サーバ2は、動画MV(x)の戻し再生の途中でさらに戻し操作を検知した場合、ステップS512からS505に進み、その戻し操作で指定された再生進行位置からの動画MV(x)の表示を実行させる。
また商品動画サーバ2は、動画MV(x)の戻し再生の途中に進み操作を検知した場合、ステップS513からS514に進み、その進み操作で指定された再生進行位置からの動画MV(x)の表示を実行させる。但し、この場合の進み操作はステップS501で記憶した再生進行位置を限度とする。もし進み操作で再生進行位置までの移行が指示された場合、商品動画サーバ2の処理は直後にステップS511からS515に進むことになり、通常の一覧動画22の提供を再開する。
【0116】
なお
図17では、
図12Bのような一部拡大一覧動画22Bの形式で戻し再生が行われる例としたが、動画MV(x)の戻し操作に応じて、動画MV(x)の単独動画22Aを表示させて戻し再生を実行させることも考えられる。
その場合は、動画MV1の元々の動画データを用いて、操作に応じて再生進行位置からの動画データをユーザ端末5に送信すれば良い。また戻し再生中には、ステップS510〜S515と同様の処理が行われれば良い。
【0117】
図13に戻って、商品動画サーバ2はステップS130で遷移ボタン44によるページ遷移操作や終了状態を監視している。
遷移ボタン44の操作を検知した場合、ステップS131でその動画MV(x)について設定されているリンク先情報をECサーバ3に提供して、ページ遷移を実行させる。ユーザ端末5では商品の店舗ページや商品ページの遷移が行われる。
一覧動画22の表示終了状態、例えばウェブページ20の終了やブラウザの終了等を検知した場合は、ステップS131で終了処理を行う。
【0118】
<5.まとめ及び変形例>
以上説明してきたように本実施の形態の商品動画サーバ2は、複数の商品動画コンテンツ(動画MV1〜MV(n))のそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成する(
図7B参照)。そして生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画22(
図5参照)をユーザ端末5(外部端末)において表示させる処理(S111)を行う一覧動画処理部2bを備える。また商品動画サーバ2は、一覧動画22が表示されているユーザ端末5による所定の操作情報を取得する操作情報取得部2cを備える。そして操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の商品動画コンテンツ(動画MV(x))の強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画(
図8(b)、
図8(c)参照)が強調操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにする処理(S310、S311,S312)を行う。
【0119】
まず、複数の商品動画コンテンツを領域分割して同時に提示する一覧動画22をユーザ端末5で表示させることで、ユーザ端末5のユーザは多数の商品紹介の動画を同時に閲覧でき、動画によって興味のある商品を効率よく探すことができる。
そして、ユーザが或る商品に興味を持った場合、その動画MV(x)に対して強調操作を行うことで、当該動画が単独動画22A又は一部拡大一覧動画22Bとして強調して表示される。このためユーザにとっては、気になる商品については動画を詳しく視聴できる環境を提供できる。
従って以上により、視聴ユーザに対し、見栄えの良い複数動画を視聴可能とし、かつ動画によって効率よく複数の商品を紹介できつつ、ユーザが気に留めた商品については詳しく視聴できる環境を提供できる。これによりユーザにとって興味或る商品の選択や、商品内容の把握を効率化、容易化でき、電子商取引をより活性化できる。
【0120】
また、再生時間長が均一化された一覧用動画データを用いて一覧動画22が表示されるように処理するため、一覧動画22の各動画MV1〜MV(n)は、同時に再生開始され、略同時に終了される。途中で一部の動画が終了してしまったり、終了した一部の動画を最初から繰り返したりするなどの状況を生じさせない。従って一覧動画自体としても見栄えがよいものとなる。
さらに元々の商品動画コンテンツの再生時間長が長い商品の動画のみが最後まで再生されるような状態にならず、各商品を公平に紹介できる一覧動画となる。商品によっては紹介動画に時間を要するもの、短い時間で済むものがあり、商品動画コンテンツの再生時間長は多様となるが、一覧上ではあくまで同時に終了することで、むやみに長い商品動画コンテンツの制作を抑制できることも考えられる。
さらにいえば、一覧用動画データとして再生時間長の均一化を行うことは、制作される商品動画コンテンツの再生時間長を、一覧表示の都合で固定値に規制する、ということをしないでよいものとできる。これにより商品毎にある程度自由な再生時間長で動画コンテンツ作成を促すこともできる。
【0121】
なお、再生時間長の均一化とは、実施の形態では、各動画を基準タイムTrefに略一致させることをいう。従って“均一化”とは、時・分・秒・フレームの単位で完全一致を必要とするものではない。各動画MV1〜MV(n)が一覧動画22上で同時に再生開始された後、視聴者にとって同時に終了されたと感じられる再生時間長の範囲内とする略均一化のことを“均一化”といっている。従って各動画MV1〜MV(n)に1〜2秒程度の誤差があったとしても、それは均一化されたものといえる。
なお、再生時間長の均一化によって一覧動画22上では、一部の動画は高速再生状態、一部の動画は低速再生状態とはなるが、あくまで商品紹介動画であり、しかもそれが一覧されるものであるため、それぞれの再生速度が多少異なることは、特に問題とはならない。
また商品紹介動画を対象とするため、一覧動画22上で若干の再生速度が変化していても、ユーザに不都合を感じさせるものでもない。
【0122】
また実施の形態の商品動画サーバ2は、操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の動画MV(x)の強調表示を解除する解除操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、強調表示を解除した一覧動画22が解除操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにする処理を行うようにしている(S320〜S323)
即ちユーザが強調操作により一旦強調させた動画について解除操作を行うことに応じて、強調表示がない状態の一覧動画の表示に戻す。これによって、ユーザは強調動画と通常の一覧動画を容易に選択しながら視聴することができ、商品選択を容易化できる。
【0123】
また実施の形態の商品動画サーバ2は、操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の動画MV(x)の表示を不要とする不要操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、不要操作対象の動画MV(x)の表示を中止した一覧動画22(
図10,
図11参照)が不要操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにする処理を行うようにしている(S331、S401〜S412)。
一覧動画22のうちで、ユーザが不要操作したものについては表示を中止することで、ユーザが興味をもつ商品の動画を絞り込んでいくことができる。つまりユーザは興味のない商品の動画の再生を中止させていくことで、気になる商品のみを残した一覧動画22を視聴したり、それらを見やすい状態にすることができる。これによりユーザの商品選択を容易化できる。
【0124】
またこの場合に、不要操作対象の動画MV(x)の表示を中止した一覧動画22とは、不要操作対象の商品動画コンテンツを表示していた領域を動画非表示状態にした一覧動画22とする(
図10B、
図10C等参照)。例えば無画像としたり、特定の再生中止のマーク・テキスト等のみの画像とするなどである。
そして一覧動画処理部2bは、一覧動画22内で動画非表示状態とされた領域の数に応じて領域分割態様を変更した一覧動画22(
図10D、
図10E等参照)がユーザ端末5において表示されるようにしている(S410〜S412)。
不要操作に応じて一覧動画22上で再生している動画の数が少なくなっていくことに応じて、領域分割の態様を変化させていくことで、再生中の動画をより広い領域で表示することなどが可能となる。従ってユーザに、不要操作をしていない商品の動画を見やすくした状態を提供できる。
【0125】
また実施の形態の商品動画サーバ2は、操作情報取得部2cが一覧動画22内の特定の動画MV(x)の再生位置を現在の再生位置より前に戻すことを指示する戻し操作情報を取得した場合、一覧動画処理部2bは、戻し操作対象の動画MV(x)の再生進行位置を変更し、かつ戻し操作対象以外の動画を再生一時停止状態とした一覧動画22が戻し操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにしている(S341、S501〜S505)。
一覧動画22で表示される各動画は再生時間が均一化されているため、特定の動画の再生位置が戻される場合、同時に終了できなくなる。そこで特定の動画の再生進行位置を戻す場合には、他の動画を一時停止状態としておくことで、再生進行位置が動画毎にばらつくことを解消し、見栄えの良い一覧動画22を維持できる。
また、戻し操作対象の動画は、ユーザが見直したいと特に思った動画である。従って戻し位置から見直している場合には、他の動画を停止させておくことで、ユーザに、戻し再生中の動画を注視できる状態とすることができる。
なお、ユーザが戻し操作を行った動画MV(x)は、ユーザが興味を持った動画と推定される。そこで戻し操作対象の動画MV(x)を操作に応じて戻した再生進行位置から再生させる場合、その動画を強調表示することが望ましい。実施の形態では、一部拡大一覧動画22B(
図12B参照)として戻し再生中の動画を強調表示している。これによりユーザにとって、動画内容を確認しやすくできる。
【0126】
また一覧動画処理部2bは、戻し操作対象の動画MV(x)の再生進行位置が、戻し操作対象以外の動画を再生一時停止されている再生進行位置に達した以降の一覧動画22としては、戻し操作対象以外の商品動画コンテンツの再生が再開された状態の一覧動画22が表示されるようにしている(S511,S515)。
戻し操作対象の動画MV(x)の再生位置が、他の動画の一時停止位置に到達した場合、他の動画の再生を再開させることで、一覧動画22で表示される各動画が同時に再生終了できるようにでき、戻し操作の影響によって各動画MV1〜MV(n)の再生進行位置が一覧動画22上でずれないようにすることができる。
なお、この場合、
図12Aのように通常の一覧動画22に戻しても良いが、
図12Cのように一部拡大一覧動画22Bを維持させてもよい。ユーザが戻し操作を行った動画MV(x)はユーザが興味を持った動画と推定されるため、強調表示を継続することも適切と考えられる。
【0127】
実施の形態の商品動画サーバ2では、一覧動画処理部2bは、強調操作対象の動画MV(x)が強調表示される動画(単独動画22A又は一部拡大一覧動画22B)を、強調操作対象の商品動画コンテンツが1倍速再生される動画としている(S252〜S253−n,S254)。
ユーザが強調操作を行った動画MV(x)は、ユーザが興味を持った商品の動画である。この動画は再生時間長の均一化処理により、一覧動画22上では本来の再生速度よりスロー又は高速で再生されている場合がある。そこで強調表示させる場合は、その動画の本来の再生速度(1倍速)で再生させるようにし、ユーザに本来の動画が視聴されるようにする。これによってユーザに商品内容を最も適切な再生状態で紹介する動画を提供できる。
【0128】
また実施の形態では、強調操作対象の動画MV(x)を強調表示する動画とは、強調操作対象の動画MV(x)が一覧動画内の他の動画より大きいサイズで表示される一部拡大一覧動画22Bとする例を示した。
強調表示としては、例えば一覧ではなく、単独動画22Aとすることが考えられるが、一部拡大一覧動画22Bとして一覧状態を維持しても良い。これによりユーザが他の動画についても注意を払える状態を維持できる。
一方、強調操作の動画を注視させたいことを考慮すれば、単独動画22Aとすることが好適である。
強調操作の際に、一部拡大一覧動画22Bとするか、単独動画22Aとするかを、ユーザが任意に選択できるようにすることも考えられる。
【0129】
本発明の構成や処理は実施の形態の例に限られず多様な変形例が考えられる。
強調表示の例としては、一部拡大一覧動画22B、単独動画22A以外も想定される。例えば領域分割を変更せず、例えば通常の一覧動画22と同じ9分割の状態のままで、強調操作対象の動画をハイライト表示、高輝度表示、カラー表示とし、他の動画を低輝度表示、モノクロ表示などとすることも考えられる。また強調操作対象の動画の周囲に枠を付加した表示も考えられる。即ち、特定の動画が他の動画よりも目立つようにする態様であればよい。
【0130】
特定の動画MV(x)に対する進み操作を可能としても良い。但しその際に、一覧動画22又は一部拡大一覧動画22Bとする場合は、特定の動画MV(x)以外の動画も、動画MV(x)と同様に再生進行位置を進ませることが望ましい。その意味で、特定の動画MV(x)に対する進み操作は、進行バー24を用いた進み操作と同じように、全動画の再生進行位置を進めるものとする。
但し、進行バー24を用いた全体の進み操作の場合は、例えば、強調表示を行わない通常の一覧動画22のままで各動画MV1〜MV(n)の再生進行位置を進め、一方、特定の動画MV(x)の進み操作の場合は、動画MV(x)を強調した一部拡大一覧動画22Bとした状態で、各動画MV1〜MV(n)の再生進行位置を進めるというように違いを持たせることも考えられる。
【0131】
また本発明の一覧動画については、商品(サービスも含む)についての紹介や広告としての商品動画コンテンツを対象としたが、他の種類の動画コンテンツにも適用可能である。
但し、商品動画コンテンツは、再生時間長が比較的短く、また、各動画間に極端な再生時間長の差がないことが想定されるため、本発明で実現する一覧動画が、各動画が見やすい一覧となりやすい。
【0132】
<6.プログラム及び記憶媒体>
実施の形態のプログラムは、商品動画サーバ2における一覧動画処理部2bや操作情報取得部2cの処理を情報処理装置(CPU等)に実行させるプログラムである。
実施の形態のプログラムは、複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間長が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成し、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画22をユーザ端末5(外部端末)において表示させる処理を行う一覧動画処理手順と、一覧動画22が表示されているユーザ端末5による所定の操作情報を取得する操作情報取得手順と、操作情報取得手順で一覧動画22内の特定の商品動画コンテンツMV(x)の強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合に、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示された動画(単独動画22A、一部拡大一覧動画22B等)が強調操作情報の送信元のユーザ端末5において表示されるようにする処理を行う強調動画処理手順と、を情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0133】
このようなプログラムにより、上述した商品動画サーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
商品紹介のための多数の商品動画コンテンツを効率よくユーザに提供する。このために複数の商品動画コンテンツのそれぞれについて、再生時間が均一化されたうえで領域分割して同時表示させるための一覧用動画データを生成し、生成した複数の一覧用動画データに基づく商品動画コンテンツの一覧動画を外部端末において表示させる処理を行う。また外部端末においてユーザによって操作された所定の操作情報を取得する。一覧動画内の特定の商品動画コンテンツの強調表示を指示する強調操作情報を取得した場合、強調操作対象の商品動画コンテンツが強調表示される動画を、強調操作情報の送信元の外部端末において表示されるようにする処理を行う。