特許第5785403号(P5785403)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5785403
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】逆止弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 15/03 20060101AFI20150910BHJP
【FI】
   F16K15/03 F
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-50342(P2011-50342)
(22)【出願日】2011年3月8日
(65)【公開番号】特開2012-184838(P2012-184838A)
(43)【公開日】2012年9月27日
【審査請求日】2014年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002381
【氏名又は名称】株式会社キッツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100134681
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 恒幸
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 浩一
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 一郎
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−180062(JP,U)
【文献】 実開昭55−134563(JP,U)
【文献】 実開昭59−166076(JP,U)
【文献】 実開平02−078875(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0308159(US,A1)
【文献】 特開平10−238459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 15/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流入口および流出口を有し前記流入口側に弁座を備えたバルブ本体と、
前記バルブ本体の内側に形成されヒンジピンを支持するピン支持部と、
前記ピン支持部に形成され前記ヒンジピンを挿入するためのピン挿入孔と、
前記ヒンジピンに揺動アームを介して揺動自在に装着され前記バルブ本体の弁座に当接される弁体と、を備え、
前記バルブ本体の内部と前記ピン挿入孔とを前記ヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔または、前記バルブ本体の内部と前記ピン挿入孔とを直接連通する外部連通孔の少なくとも一方を備えていることを特徴とする逆止弁。
【請求項2】
前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの軸方向に延在し前記ヒンジピンの前記ピン挿入口側の外部に連通するピン外部連通孔と、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における一端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔と、から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
【請求項3】
前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における他端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の逆止弁。
【請求項4】
前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における他端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置から軸方向にずれた位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の逆止弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は逆止弁に係り、特に、メンテナンス時などにおいて、バルブ本体の内部圧力を外部に放出させることができ、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することを可能とした逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、配管の中途部に設置され、配管内部を流れる流体の流れを一方向に規制するための逆止弁が多く用いられている。
【0003】
そして、このような逆止弁として、従来から、例えば、弁体が弁箱内の弁座に当接したまま離間するように弁箱内に回動自在に設けられている逆止弁において、端蝶番部と弁箱に着脱自在に設けられる受け体とで軸受部を構成し、この軸受部を、球状体とこの球状体を受ける椀状凹状部とから構成するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭62−024874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1の逆止弁においては、弁体を球状体と椀状凹状部とからなる軸受部により回動自在に支持するようにしているが、一般には、弁体をヒンジピンで回動自在に支持することが行われている。このようにヒンジピンにより弁体を支持する場合には、通常、逆止弁の使用中に、ヒンジピンが抜け落ちないように、ヒンジピンを装着した後、プラグを螺合することにより、ヒンジピンを封入するようになっている。
【0006】
このような逆止弁において、逆止弁をメンテナンスする場合などに、プラグを取り外す場合がある。このような場合に、逆止弁の内部圧力がヒンジピンの挿入端に作用して、プラグを取り外した際に、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことのないよう、あらかじめ逆止弁を含む配管内部の圧力を完全に取り除くこととしている。しかしながら、メンテナンス時における安全性をさらに向上させるため、プラグを取り外した場合に、逆止弁の内部に圧力が残っていてもヒンジピンが外部に飛び出さないようにすることが要求されている。特に、ヨーロッパなどでは、このようにメンテナンス時においてヒンジピンが飛び出さないことが、規格として規定されており、国際的に要望が高まっている。
【0007】
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、メンテナンス時などにおいて、バルブ本体の内部圧力を外部に放出させることができ、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することのできる逆止弁を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1の発明に係る逆止弁は、流体の流入口および流出口を有し前記流入口側に弁座を備えたバルブ本体と、
前記バルブ本体の内側に形成されヒンジピンを支持するピン支持部と、
前記ピン支持部に形成され前記ヒンジピンを挿入するためのピン挿入孔と、
前記ヒンジピンに揺動アームを介して揺動自在に装着され前記バルブ本体の弁座に当接される弁体と、を備え、
前記バルブ本体の内部と前記ピン挿入孔とを前記ヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔または、前記バルブ本体の内部と前記ピン挿入孔とを直接連通する外部連通孔の少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの軸方向に延在し前記ヒンジピンの前記ピン挿入口側の外部に連通するピン外部連通孔と、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における一端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔と、から構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における他端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2において、前記ヒンジピンの内部を通って連通する前記外部連通孔は、前記ヒンジピンの周面であって前記揺動アームの基端部における他端面と前記ピン支持部の側面との間に対応する位置から軸方向にずれた位置に形成され前記ピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、バルブ本体の内部とピン挿入孔とをヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔または、バルブ本体の内部とピン挿入孔とを直接連通する外部連通孔の少なくとも一方を備えるようにしているので、逆止弁をメンテナンスする場合などにバルブ本体の内部圧力を外部連通孔を介して外部に放出することができ、バルブ本体の内部圧力がヒンジピンの挿入端に作用してしまうことがなく、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することができる。そのため、メンテナンス時における安全性を確保することが可能となる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、ヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔を、ヒンジピンの軸方向に延在しヒンジピンのピン挿入口側の外部に連通するピン外部連通孔と、ヒンジピンの周面であって揺動アームの基端部における一端面とピン支持部の側面との間に対応する位置に形成されピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔と、から構成するようにしているので、ヒンジピンのピン外部連通孔と圧力放出用孔とにより、バルブ本体の内部圧力を外部に放出することができ、バルブ本体の内部圧力がヒンジピンの挿入端に作用してしまうことがなく、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、ヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔を、ヒンジピンの周面であって揺動アームの基端部における他端面とピン支持部の側面との間に対応する位置に形成されピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えるようにしているので、ヒンジピンのピン外部連通孔と各圧力放出用孔とにより、バルブ本体の内部圧力を外部に放出することができ、バルブ本体の内部圧力がヒンジピンの挿入端に作用してしまうことがなく、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、ヒンジピンの内部を通って連通する外部連通孔を、ヒンジピンの周面であって揺動アームの基端部における他端面とピン支持部の側面との間に対応する位置から軸方向にずれた位置に形成されピン外部連通孔に連通する圧力放出用孔をさらに備えるようにしているので、ヒンジピンのピン外部連通孔と圧力放出用孔とにより、バルブ本体の内部圧力を外部に放出することができ、バルブ本体の内部圧力がヒンジピンの挿入端に作用してしまうことがなく、ヒンジピンが外部に飛び出してしまうことを確実に防止することができる。しかも、圧力放出用孔を軸方向にずれた位置に形成するようにしているので、ヒンジピンが軸方向にずれた場合でも、いずれかの圧力放出用孔を揺動アームの基端部における端面とピン支持部の側面との間に対応する位置に位置させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る逆止弁の実施形態を示す縦断面図である。
図2】本発明に係る逆止弁の実施形態を示すヒンジピン部分の横断面図である。
図3】本発明に係る逆止弁の実施形態における外部連通孔の他の例を示す横断面図である。
図4】本発明に係る逆止弁の実施形態における外部連通孔の他の例を示す横断面図である。
図5】本発明に係る逆止弁の実施形態における圧力放出孔が軸方向にずれた状態を示す説明図である。
図6】本発明に係る逆止弁の実施形態における圧力放出孔が軸方向にずれた状態を示す説明図である。
図7】本発明に係る逆止弁の実施形態における圧力放出用孔の他の例を示す横断面図である。
図8】本発明に係る逆止弁の実施形態における外部連通孔の他の例を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る逆止弁の実施形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1および図2は本発明に係る逆止弁の実施形態を示したものである。
本発明に係る逆止弁1は、流体の流入口2および流出口3を有するバルブ本体4を備えており、バルブ本体4の流入口2の内端部には、バルブ本体4の内部に突出する弁座5が形成されている。バルブ本体4の上部には、開口6が形成されており、バルブ本体4の上部には、開口6を閉塞するための蓋体7がボルト8により取付けられている。
【0021】
また、図2に示すように、バルブ本体4の流入口2の内部上方両側には、ピン支持部9,9が互いに対向するようにそれぞれ突出形成されている。ピン支持部9の一方には、バルブ本体4の外部からヒンジピン10を挿入するピン挿入孔11が形成されており、ピン支持部9の他方には、ヒンジピン10の先端部を受け入れるピン支持孔12が形成されている。ピン挿入孔11の内側には、雌ねじ19が形成されており、このピン挿入孔11には、環状の封止部材20を介してプラグ13が螺合されるように構成されている。
【0022】
円柱状のヒンジピン10には、ピン支持部9の間に保持される揺動アーム14の基端部21が揺動自在に支持されており、揺動アーム14の先端部には、弁座5に接離自在とされた弁体15がボルト8により取付けられている。なお、図1における基端部21付近は外観を図示している。
【0023】
また、本実施形態においては、ヒンジピン10の周面であって揺動アーム14の基端部21におけるピン挿入孔11側の端面とピン支持部9の側面との間に対応する位置には、直径方向に貫通する圧力放出用孔16が穿設されている。また、ヒンジピン10の中心には、圧力放出用孔16に連通するとともに、ヒンジピン10のピン挿入孔11側の外部に連通するピン外部連通孔17が軸方向に延在するように穿設されている。そして、この圧力放出用孔16とピン外部連通孔17とにより本発明の外部連通孔18が構成されるようになっている。
【0024】
なお、外部連通孔18の他の例としては、例えば、図3に示すように、ヒンジピン10の周面であって揺動アーム14の基端部21における両端面とピン支持部9の各側面との間に対応する位置に2つの圧力放出用孔16a,16bをそれぞれ穿設し、ヒンジピン10の中心に、各圧力放出用孔16に連通するとともに、ヒンジピン10のピン挿入口側の外部に連通するピン外部連通孔17を穿設するようにしてもよい。また、図4に示すように、ヒンジピン10に2つの圧力放出用孔16a,16bを形成し、各圧力放出用孔16a,16bのヒンジピン10の軸方向の位置をずらして形成するようにしてもよい。すなわち、ヒンジピン10は、その全長と、ピン支持孔12の底部からプラグ13の端面とまでの距離の差の分だけ、使用中に軸方向に移動する可能性があるが、このように各圧力放出用孔16a,16bの位置を軸方向にずらして形成することにより、ヒンジピン10がピン支持孔12側に移動した場合には、ピン挿入孔11側の圧力放出用孔16aが揺動アーム14の基端部21の端面とピン支持部9の側面との間に位置することになり、ヒンジピン10がピン挿入孔11側に移動した場合には、ピン支持孔12側の圧力放出用孔16bが揺動アーム14の基端部21の端面とピン支持部9の側面との間に位置することになり、ヒンジピン10の軸方向への移動にかかわらず、圧力放出用孔16a,16bを揺動アーム14の基端部21の端面とピン支持部9の側面との間に位置させることが可能となる。
【0025】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0026】
まず、本実施形態における逆止弁1を組み立てる場合は、バルブ本体4の内部の所定の位置に弁体15を配置した状態で、ピン挿入孔11からヒンジピン10を挿入する。そして、ヒンジピン10を揺動アーム14の基端部21に貫通させて、プラグ13を螺合させることにより、ピン挿入孔11を閉塞する。この状態で、揺動アーム14を介して弁体15が弁座5に接触した状態に保持されるものである。そして、バルブ本体4に蓋体7をボルト8により取付けることにより、バルブ本体4の開口6を蓋体7で閉塞する。
【0027】
このように組み立てられた逆止弁1を所定の配管に設置し、この配管に、液体や気体などの流体を流すことにより、流体が逆止弁1の流入口2から流入して、弁体15を揺動させ、これにより、流体は流出口3に流れることになる。
【0028】
そして、メンテナンスなどにより、プラグ13を取り外す場合には、プラグ13を取り外した際に、バルブ本体4の内部の圧力は、圧力放出用孔16およびピン外部連通孔17を介して、ピン挿入孔11から外部に排出される。そのため、バルブ本体4の内部の圧力がヒンジピン10のピン支持部9側、より具体的には、ピン支持孔12に作用してしまうことがなく、バルブ本体4の内部圧力によりヒンジピン10が外部に飛び出してしまうことがない。
【0029】
このとき、あるいは、逆止弁1の使用中には、ヒンジピン10が軸方向にずれてしまうことがあるが、図5に示すように、例えば、ヒンジピン10がピン挿入孔11側にずれた場合には、バルブ本体4の内部から圧力放出用孔16への流れが阻害されるが、圧力放出用孔16におけるピン支持孔12側の面取り部分16cに流れの速い部分が当たることにより、ヒンジピン10をピン支持孔12側に引き込む力が発生する。一方、図6に示すように、ヒンジピン10がピン支持孔12側にずれた場合には、バルブ本体4の内部から圧力放出用孔16への流れが阻害されるが、圧力放出用孔16におけるピン挿入孔11側の面取り部分16cに流れの速い部分が当たることにより、ヒンジピン10をピン挿入孔11側に押す力が発生する。そのため、ヒンジピン10が軸方向にずれた場合でも、バルブ本体4の内部から圧力放出用孔16への流れによってヒンジピン10の軸方向へのずれが解消され、バルブ本体4の内部と外部とを圧力放出用孔16およびピン外部連通孔17を介して確実に連通させることが可能となる。なお、面取り部分16cの大きさは、略C1以上が望ましい。
【0030】
なお、図7に示すように、図2から図4に示す圧力放出用孔16のヒンジピン10の周面における開口面積を大きく形成した大径部16dを形成するようにしてもよい。このように構成することにより、ヒンジピン10が軸方向にずれた場合でも、流体の流通経路を確保することができ、しかも、前述の図5または図6に示す、ヒンジピン10がずれた場合に流れの速い部分が当たってヒンジピン10をピン挿入孔11側に押す力が発生するという作用が、大径部16dに作用し、バルブ本体4の内部から圧力放出用孔16への流れによってヒンジピン10の軸方向へのずれを解消することが可能となる。
【0031】
以上述べたように本実施形態においては、ヒンジピン10に圧力放出用孔16とピン外部連通孔17とからなる外部連通孔18を形成するようにしており、逆止弁をメンテナンスする場合などに、プラグ13を取り外す際に、バルブ本体4の内部圧力を外部連通孔18を介して外部に放出するようにしているので、バルブ本体4の内部圧力がヒンジピン10の挿入端に作用してしまうことがなく、ヒンジピン10が外部に飛び出してしまうことを確実に防止することができる。そのため、メンテナンス時における安全性を確保することが可能となる。
【0032】
なお、実施形態においては、ヒンジピン10に外部連通孔18を形成するようにした場合の例について説明したが、例えば、図8に示すように、バルブ本体4にバルブ本体4の内部とピン挿入孔11とを連通する外部連通孔18を形成するようにしても同様の作用、効果を得ることができる。この場合において、図1から図7に示す実施形態で示した外部連通孔18と併設するようにしてもよい。
【0033】
さらに、図1から図7に示す実施形態において、揺動アーム14の基端部21における端面または、ピン支持部9の側面の少なくとも一方に、バルブ本体4の内部からヒンジピン10に至る溝を形成するようにしてもよい。このように溝を形成することにより、配管の内部に比較的粘性の高い流体が流れている場合でも、バルブ本体4の内部圧力を外部連通孔18を介して外部に放出することが可能となる。
【0034】
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 逆止弁
2 流入口
3 流出口
4 バルブ本体
5 弁座
6 開口
7 蓋体
8 ボルト
9 ピン支持部
10 ヒンジピン
11 ピン挿入孔
12 ピン支持孔
13 プラグ
14 揺動アーム
15 弁体
16 圧力放出用孔
17 ピン外部連通孔
18 外部連通孔
19 雌ねじ
20 封止部材
21 基端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8