特許第5785500号(P5785500)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5785500
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】パフィアエキス含有飲料
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/52 20060101AFI20150910BHJP
   A23L 2/70 20060101ALI20150910BHJP
   A23L 2/38 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
   A23L2/00 F
   A23L2/00 K
   A23L2/38 C
   A23L2/38 N
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-2921(P2012-2921)
(22)【出願日】2012年1月11日
(65)【公開番号】特開2013-141438(P2013-141438A)
(43)【公開日】2013年7月22日
【審査請求日】2014年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006884
【氏名又は名称】株式会社ヤクルト本社
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳川 雅樹
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 わかな
(72)【発明者】
【氏名】有福 美香
【審査官】 原 大樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−308795(JP,A)
【文献】 特開平11−100325(JP,A)
【文献】 特開2009−028001(JP,A)
【文献】 特開2006−197804(JP,A)
【文献】 特開2002−017317(JP,A)
【文献】 特開2009−219435(JP,A)
【文献】 特開2009−142271(JP,A)
【文献】 特開2000−093121(JP,A)
【文献】 特開2010−263840(JP,A)
【文献】 特開2009−247237(JP,A)
【文献】 特開2006−204287(JP,A)
【文献】 特開2007−167079(JP,A)
【文献】 特開2011−200119(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/010428(WO,A1)
【文献】 特開2010−053122(JP,A)
【文献】 特開2011−207814(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/149689(WO,A1)
【文献】 特開2005−255527(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0261916(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0159121(US,A1)
【文献】 P Collagen Beauty Drink,Mintel GNPD,2008年12月,URL,http://www.gnpd.com/sinatra/recordpage/1016389/from_search/dAFWPIPEiW/
【文献】 Pが導くコラーゲン,アメーバブログ,株式会社サイバーエージェント,2008年 7月 3日,URL,http://ameblo.jp/miririsoap/entry-10112428966.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00−2/84
A23F 3/00−5/50
C12C 1/00−13/06
C12G 1/00−3/12
WPIDS/WPIX/CAplus/FSTA/FROSTI(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パフィアエキスと糖質を含有する酸性飲料において、糖質由来の固形分とパフィアエキス由来の固形分の比率が1:0.009〜0.028であり、糖質が果糖、グルコース、砂糖、異性化糖、マルトース、ラクトース及びガラクトースよりなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする酸性飲料。
【請求項2】
前記糖質が果糖である請求項1に記載の酸性飲料。
【請求項3】
さらに、哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを含有する請求項1または2に記載の酸性飲料。
【請求項4】
哺乳動物由来のコラーゲンペプチドの配合量が0.2〜15質量%である請求項3に記載の酸性飲料。
【請求項5】
糖質由来の固形分とパフィアエキス由来の固形分の比率が1:0.009〜0.021である請求項1〜4の何れか1項に記載の酸性飲料。
【請求項6】
パフィアエキスと糖質を溶解した後に、pHを酸性にすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の酸性飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は沈殿および液中に浮遊した凝集物が少ないパフィアエキス含有飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
パフィアは、ブラジルのインディオにより古くから滋養・強壮などの民間治療薬として用いられてきた。これまでに、パフィアの様々な有効性が報告され、ブラジル国内だけでなく日本をはじめ欧米の各地で健康食品として利用されている。また、近年では、このパフィアに生体内でのコラーゲン合成促進能を高め、生体組織の新陳代謝を活発にすることが見出され、美容の分野でも利用されてきている(特許文献1)。
【0003】
このパフィアは主にエキスの形態で利用されるが、有効成分の効率的な抽出のため、また、安全性の観点から主に含水エタノールを用いて抽出されている。そのため、飲食品、健康食品、化粧品、医薬品等であって、特に水溶液をベースとするものに対しては溶解しにくく、経時的に沈殿や液中に浮遊する凝集物が生成しやすいため製品の外観を損なうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−255527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、パフィアエキスを含有していながらも経時的に発生する沈殿や液中に浮遊する凝集物の生成を抑制し、品質安定性に優れた飲料を提供することである。また、品質安定性を維持しながら、さらに、パフィア特有の風味が抑制された風味良好な飲料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、パフィアエキス由来の固形分と糖質由来の固形分を一定の割合で配合することにより、経時的に発生する沈殿や液中に浮遊する凝集物の生成が抑制された飲料を得ることができることを見出した。また、さらにこの飲料に哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを添加することにより、糖質による沈殿や凝集物の生成抑制作用は維持しながらも、パフィア特有の風味が抑制され、風味良好となることを見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0007】
本発明の飲料は、経時的に発生する沈殿や液中に浮遊する凝集物の生成が抑制されるため、商品価値が高いものとなる。
【0008】
さらに、この飲料に哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを添加することにより、パフィア特有の風味が抑制され風味良好となるため、さらに商品価値が高いものとなる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の飲料の必須成分であるパフィアエキスの原料となるパフィアは、ヒユ科パフィア属の植物であり、南米全体で36種類以上存在すると言われている。パフィアの品種としては、パフィア・グロメラータ(Pfaffia glomerata)、パフィア・イレシノイデス(Pfaffia iresinoides)、パフィア・ツベローサ(Pfaffia tuberosa)、パフィア・パニクラータ(Pfaffia paniculata)、パフィア・プルベルレンタ(Pfaffia pulverulenta)等が挙げられる。本発明の飲料に用いるパフィアの品種は特に限定されず、これらの品種を1種を単独であるいは2種類以上を組み合わせて用いることができるが、生体コラーゲン合成促進作用等の有効成分であるエクジステロイドの含量が高くアレルゲン性の報告もないことから、パフィア・グロメラータ(Pfaffia glomerata)を用いることが特に好ましい。
【0010】
パフィアからエキスを得る方法は、特に限定されず、パフィアの根を溶媒を用いて抽出したものをそのまま、あるいは濃縮や乾燥処理等を施すことにより得られる。抽出に用いられる溶媒としては、水、エタノール、含水エタノール等が挙げられ、これらの中でも含水エタノールが好ましい。また、抽出方法としては冷浸抽出または加熱抽出が挙げられ、特開2005−255527号公報に記載の方法も利用できる。
【0011】
また、パフィアエキスとしては、上記のようにして得られるものの他に、パフィアエキスパウダー(パフィア・グロメラータ由来:松浦薬業(株)製)等の市販品も利用することができる。
【0012】
パフィアエキスの配合量は、特に制限されないが、飲料に対して固形分換算で0.001〜2.5質量%(以下、単に「%」という)程度が好ましく、特に好ましくは0.01〜1%程度である。
【0013】
なお、パフィアエキス由来の固形分は、パフィア特有の成分である20−ヒドロキシエクジソンを固形分量の指標としてもよい。パフィアエキス由来の固形分中に20−ヒドロキシエクジソンは約2.4%含まれおり、製品中の同成分の含量からパフィアエキス由来の固形分を換算することができる。
【0014】
一方、本発明の飲料のもう一つの必須成分である糖質としては、果糖、グルコース、ガラクトース、キシロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、異性化糖等の単糖類、砂糖、マルトース、ラクトース、トレハロース、イソマルトース、マルチトール、ラクチトール、還元パラチノース、スクラロース等の二糖類、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖等の少糖類、デキストリン等の多糖類が挙げられる。これら糖質は1種を単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができ、またこれらを含む天然素材も使用することができる。これらの糖質の中でも、果糖、グルコース、砂糖、異性化糖、マルトース、ラクトース、ガラクトースといった単糖や二糖を使用することが好ましく、さらに、さっぱりとした飲みごたえを実現するため、製品粘度への影響が殆どない果糖を用いることが好ましい。これらの糖質の配合量は、パフィアエキス由来の固形分と糖質由来の固形分を一定の割合で配合すること以外は特に制限はないが、本発明の飲料中に固形分換算で0.01〜60%、特に好ましくは1〜30%含有させればよい。
【0015】
なお、本発明の飲料に用いる糖質としては、一般的に沈殿や凝集物発生を防ぐために用いられる増粘多糖類は含まれない。本発明では、上記に挙げたような糖質を用いることでパフィアエキス由来の沈殿や凝集物発生を防ぐことができるため、実質的に増粘多糖類を使用する必要はない。ここで実質的に使用しないとは、増粘多糖類をパフィアエキス由来の沈殿や凝集物発生を抑制するためには使用せずに、飲料の粘度を調整するためだけに使用されることや、飲料における増粘多糖類の含有量が固形分換算で0.5%以下、好ましくは0.3%以下であることをいう。
【0016】
本発明の飲料におけるパフィアエキスと糖質の配合割合は、糖質由来の固形分を1とした場合に、パフィアエキス由来の固形分が0.009〜0.028であり、好ましくは0.009〜0.021である。パフィアエキスの配合割合が、糖質1に対して0.009より小さいと液中に浮遊する凝集物が多量に発生し、0.028より大きいと容器底に沈殿が多量に発生するので好ましくない。
【0017】
また、本発明の飲料のpHは、特に限定されないが、すっきりとした飲みごたえを実現すること、また耐熱性菌の増殖を抑制することから酸性にすることが好ましく、pHを2.0〜6.0、特に2.5〜4.0とすることが好ましい。
【0018】
さらに、本発明の飲料には哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを配合すると、風味が良好、特にいがらっぽさがなくなり、後口の切れが改善されるため好ましい。この哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを得る方法は、特に限定されず、豚、牛等の哺乳動物の皮、骨等の原材料から抽出されたコラーゲン、好ましくは豚皮から抽出されたコラーゲンに、酵素処理等を施し、低分子化することにより得られる。また、本発明に用いるコラーゲンペプチドの平均分子量は、特に限定されないが、飲料への溶解性、沈殿や液中に浮遊する凝集物の発生に影響しないなどの理由から500〜100,000が好ましく、特に1,000〜10,000、さらに4,000〜6,000が好ましい。本発明の飲料に用いることができる哺乳動物由来のコラーゲンペプチドとしては、上記のようにして得られるものの他に、SCP−5100(豚皮由来:平均分子量5,000:新田ゼラチン(株)製)等の市販品も利用することができる。
【0019】
この哺乳動物由来のコラーゲンペプチドの配合量は、特に限定されないが、本発明の飲料中に0.2〜15%、好ましくは0.5〜10%含有させればよい。
【0020】
なお、本発明の飲料に魚類由来のコラーゲンペプチドを添加すると風味が改善されるどころか、沈殿も生じてしまうため、これを添加することは好ましくない。
【0021】
また、本発明の飲料には、本発明の効果を妨げない範囲で、アップル、グレープ、グレープフルーツ、パイナップル、ピーチ、レモン、梅、オレンジ等の果汁およびそれらの濃縮果汁、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の酸味料、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンEといったビタミン類、酸化防止剤、スクラロース等の高甘味度甘味料、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅等のミネラル類、フルーツ系、ハーブ系等の香料等を配合しても良い。
【0022】
さらに、本発明の飲料の種類としては、特に限定されず、果実飲料、野菜飲料、清涼飲料、茶系飲料、機能性飲料、スポーツ飲料、炭酸飲料、乳性飲料、乳飲料、発酵乳飲料等が挙げられる。これらの飲料の中でも特に、果実飲料、野菜飲料、清涼飲料、茶系飲料、機能性飲料、スポーツ飲料が好ましい。
【0023】
本発明の飲料の製造方法は、特に限定されず、飲料製造の常法を利用することができる。ただし、飲料のpHが酸性の場合、パフィアは酸性下で分解する性質があるので、溶解の際にパフィアエキスを酸味料と一緒に溶解せずに、パフィアエキスと糖質を溶解した後に、酸味料等によりpHを酸性にすることが好ましい。
【0024】
本発明の飲料の製造方法の好ましい一態様としては、以下の方法が挙げられる。まず、原料水に、パフィアエキスと糖質を入れて撹拌する。その後、それ以外の原料を入れて撹拌する。次いで、酸味料等によりpHを2.0〜6.0の酸性に調整し、これを85〜120℃で1分間程度加熱殺菌する。その後、83〜90℃に冷却してガラス瓶、ペットボトル、缶等の容器に充填する。また、紙容器に充填する場合は、20〜30℃まで冷却してから充填を行うことが好ましい。
【0025】
斯くして得られる本発明の飲料は、経時的に発生する沈殿や液中に浮遊する凝集物の生成が抑制され、かつ製品粘度を増大させず風味良好な飲料となる。
【実施例】
【0026】
実 施 例 1
飲料(1):
パフィアエキス(松浦薬業(株)製:パフィア固形分70%およびデキストリン30%:20−ヒドロキシエクジソン1.7%)と下記表1の糖類を使用し、糖質由来の固形分とパフィアエキス由来の固形分が1:0.0194となるように配合し精製水を加えた。飲料のpHを塩酸で2.5に調整して、合計で100mlの飲料とした。90℃の温度で1分間加熱殺菌してガラス製の容器に充填後に冷却し、5℃にて5日間保存した。保存後の飲料の容器底の沈殿を観察し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
【0027】
<容器底の沈殿の評価基準>
(評価) (内容)
− : 沈殿がない
± : 若干沈殿がある
+ : 沈殿がある
++ : 多く沈殿がある
【0028】
【表1】
【0029】
(結果)
実験の結果、糖質を加えることにより製品化に問題のない程度でパフィア含有飲料の沈殿を抑制することができた。また、糖質として特に果糖、グルコース、砂糖、異性化糖、マルトース、ラクトース、ガラクトースといった単糖類または二糖類を用いた場合には、沈殿抑制が顕著であり好ましいことがわかった。
【0030】
実 施 例 2
飲料(2):
パフィアエキス(松浦薬業(株)製:パフィア固形分70%およびデキストリン30%:20−ヒドロキシエクジソン1.7%)および果糖を下記表2の配合量で精製水に溶解した。その後、飲料のpHを塩酸で2.5に調整し、合計で100mlの飲料とした。90℃の温度で1分間加熱殺菌してガラス製の容器に充填した後、冷却し、5℃にて5日間保存した。保存後の容器底の沈殿および飲料中の浮遊物を観察し、以下の評価基準で評価した。結果を表2に示す。
【0031】
<容器底の沈殿の評価基準>
(評価) (内容)
− : 沈殿がない
± : 若干沈殿がある
+ : 沈殿がある
++ : 多く沈殿がある
【0032】
<飲料中の浮遊物の評価基準>
(評価) (内容)
− : 浮遊物がない
± : 若干浮遊物がある
+ : 浮遊物がある
++ : 多く浮遊物がある
【0033】
【表2】
【0034】
(結果)
実験の結果から、パフィアエキス含有飲料において、パフィアエキスと糖質の配合割合〔(パフィアエキス由来の固形分)/(糖質由来の固形分)〕を0.009〜0.028の割合で配合することにより、経時的に生じる沈殿や浮遊物の生成が抑制できることがわかった。また、0.009〜0.021の割合では、さらに沈殿が抑制されることが確認された。
【0035】
実 施 例 3
飲料(3):
パフィアエキス(松浦薬業(株)製:パフィア固形分70%およびデキストリン30%:20−ヒドロキシエクジソン1.7%)、果糖および哺乳動物または魚類由来のコラーゲンペプチドを下記表3の配合量で精製水に溶解した。その後、飲料のpHを塩酸で2.5に調整し、合計で100mlの飲料とした。90℃の温度で1分間加熱殺菌し、ガラス製の容器に充填した後、冷却し5℃にて5日間保存した。保存後の容器底の沈殿を観察し、実施例1と同様の評価基準で評価した。結果を表3に示した。
【0036】
【表3】
【0037】
(結果)
哺乳動物由来のコラーゲンペプチドを添加した飲料(製品24)は、糖類による沈殿防止効果を維持したまま風味、特に後口がよい非常に飲み易い飲料となった。一方、魚類由来のコラーゲンペプチドを添加した飲料(製品25および製品26)は、コントロールと比べると沈殿は抑制されていたものの、製品22で確認された糖類による沈殿防止効果は維持できず、風味も悪く非常に飲みにくい飲料となった。
【0038】
実 施 例 4
清涼飲料(1):
以下の表4に記載の処方に基づき清涼飲料を製造した。まず、原料水に、パフィアエキス(松浦薬業(株)製:パフィア固形分70%およびデキストリン30%:20−ヒドロキシエクジソン1.7%)、果糖を溶解し、その後、コラーゲンペプチド、オレンジ濃縮果汁、クエン酸、ビタミンC、スクラロース、香料を添加して飲料を調製して(pH3.6)、90℃の温度で1分間加熱殺菌した。その後、ガラス製の容器に充填し冷却し、5℃にて5日間保存した。
【0039】
【表4】
【0040】
この飲料は沈殿や浮遊物が発生せず、かつ風味的にあっさりと飲みやすいものであった。
【0041】
実 施 例 5
清涼飲料(2):
以下の表5に記載の処方に基づき、清涼飲料を製造した。まず、原料水にパフィアエキス(松浦薬業(株)製;パフィア固形分70%およびデキストリン30%:20−ヒドロキシエクジソン1.7%)および砂糖を溶解し、その後、コラーゲンペプチド、オレンジ濃縮果汁、クエン酸、ビタミンC、アスタキサンチン、セラミド、ヒアルロン酸、香料を添加して(pH3.6)、90℃の温度で1分間加熱殺菌した。その後、ガラス製の容器に充填し冷却し、5℃にて5日間保存した。
【0042】
【表5】
【0043】
この飲料は沈殿や浮遊物が発生せず、かつ風味的にあっさりと飲みやすいものであった。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の飲料は、パフィアエキスを含有していながらも経時的に発生する沈殿や液中に浮遊する凝集物の生成を抑制し、品質安定性に優れ、かつ製品粘度を増大させることなく、さっぱりと飲みやすい飲料である。そのため、本発明の飲料は、パフィアエキスのコラーゲン合成促進作用を利用した美容飲料に好適である。

以 上