(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
色材を出力する複数のノズルを有する印刷部が、事前に定義されているマーク、または機械読取り可能な形式のコード像のいずれかをシートに印刷する処理を実行させるためのプログラムであり、
シートを撮像した画像を取得し、
前記画像に基づき、シート搬送によって生ずるシートのズレ量を検出し、該ズレ量に基づき、前記印刷部のいずれのノズルで色材を出力するかを選定し、選定したノズルで印刷を行うように前記印刷部を制御する
処理を実行させるためのプログラムであり、
前記ズレ量の検出は、
前記読取られたシート像から、事前に定義されている前記マークまたは機械読取り可能な形式の前記コード像であって既に形成されているマークまたはコード像を抽出し、
抽出された前記マークまたは前記コード像の画像上の位置に基づき、前記ズレ量を検出する
処理である、記憶装置と演算装置とを有する装置に実行させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の消色装置は、読取部で読み取った画像に基づき、搬送シートが基準からどの程度ずれているかを判定する。実施形態の消色装置は、ズレ量に応じて、マークを印刷するノズルの位置をシフトさせる。尚、ズレ量とは、本実施形態では予め定められた基準位置と実際のシート搬送時の位置との差分の量であるものとする。
【0009】
実施形態の消色装置は、消色処理を行う度に、シート余白部に消色回数を示す矩形マークを印刷する。このマークは、消色可能な色材では無い通常インクやトナーで印刷される。実施形態の消色装置は、既にマークがある場合は、既存のマークとは重ならないように、且つ事前に規定された近傍位置に新規のマークを印刷する。
【0010】
実施形態の消色装置は、シート上にマークが規定数(例えば5つ)あるか否かを判定する。規定数以上ある場合、消色処理を施しても像が残る可能性があるため、実施形態の消色装置は、再利用不可シートとして扱い、再利用不可トレイへ搬送する。
【0011】
実施形態の消色装置は、マークの印刷処理を行う際、シートの端部を検出して印字位置のズレ量を計測し、シート端部から決まった位置にマークを印刷する。実施形態の消色装置は、計測したズレ量に従い、マークを印刷する印刷部の出力ノズルの位置を調整する。シートずれを検知してマーク印刷位置を補正するため、搬送ずれの有無にかかわらず、マークの印刷位置を規定位置に揃えることができる。これにより、搬送路への誤印字が無くなり、後続のシートを汚すこともなくなる。またシート上のマーク位置を規定位置に揃えることができるため、マークの読取りの検出が容易となり、検出精度も向上する。
【0012】
実施形態の消色装置は、マークが既に印刷されている場合、この既存のマークの位置に基づき、色材出力ノズルの位置を調整して新規のマークを印刷することも可能である。
【0013】
以下、各実施形態について図面を参照しながら説明する。また以下の説明では、シートを紙媒体として説明するが、態様は限定されない。
【0014】
図1は、消色装置の構成を説明する概略図である。消色装置100(消去装置)は、消色可能トナーや消色可能インク等の「消色可能色材(消去可能色材)」により画像形成されたシートに対して、消色可能な色材による画像の色を消す「消色処理(消去処理)」を施す。消色可能な色材は、呈色性化合物、顕色剤、消色剤を含む。呈色性化合物は、例えばロイコ染料が挙げられる。顕色剤は、例えばフェノール類が挙げられる。消色剤は、加熱されると呈色性化合物と相溶し、顕色剤と親和性を有さない物質が挙げられる。消色可能な色材は、呈色性化合物と顕色剤との相互作用により発色し、消色温度以上の加熱により呈色性化合物と顕色剤との相互作用が絶たれるため、消色する。
【0015】
消色装置100は、給紙トレイ102、給紙部材104、読取部106、消色部108、マーク印刷部109、第1トレイ110、第2トレイ112、排出部材114、116、第1搬送路118、第2搬送路120、第3搬送路122、第1分岐部材124、第2分岐部材126、表示操作部128および制御部200を備える。また
図1では、各搬送路やその搬送方向を矢印で示しており、第1搬送路118を実線矢印で示し、第2搬送路120を破線矢印、第3搬送路122を一点鎖線矢印で示している。
【0016】
給紙トレイ102は、再利用するためのシートを積載する。給紙トレイ102は、A4サイズのシートを積載するものとするが、その他のサイズ(例えばA3サイズ、B4サイズ)のシートであってもよい。給紙トレイ102が積載するシートは、例えば、所定温度以上に加熱することにより消色する色材で画像形成されたシートである。給紙部材104は、ピックアップローラ、シート供給ローラ、およびシート供給ローラに対向配置される分離ローラ等を有し、給紙トレイ102上のシートを1枚ずつ消色装置100内部の第1搬送路118に供給する。また、給紙トレイ102は、給紙トレイ102上のシートの有無を検知し、またシートサイズを検出する検知センサ103を有する。
【0017】
第1搬送路118は、給紙トレイ102から供給されるシートを読取部106まで搬送し、またマーク印刷部109、第1トレイ110の排出部まで搬送する。
【0018】
読取部106は、給紙トレイ102に対してシート搬送方向下流に位置し、第1搬送路118に沿って配置される。読取部106は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)スキャナあるいはCMOSセンサ等の読取ユニットを有する。本実施形態では、読取部106は、搬送されるシートの第1面および第2面のそれぞれの画像を読み取る。すなわち、読取部106は、第1搬送路118に沿ってかつ搬送路を挟んで配置される2つの読み取りユニットから成り、搬送されるシートの画像の両面読取を可能とする。読取部106が読み取った画像は、後述する記憶部210へ保存される。例えば、消色処理する前に読取部106が読み取ったシート上の画像を電子化して記憶部210へ保存することにより、後で消色された画像のデータが必要となった場合に、画像データを取得することができる。また、制御部200は、読取部106が読み取った画像に基づいて、消色可能なシートか否か、あるいは、再利用可能なシートか否かを判断する。
【0019】
読取部106の下流には、マーク印刷部109がある。マーク印刷部109は、シート余白部に、消色可能色材ではない通常色材を使用して矩形マークを印刷する。マーク印刷部109は、消色装置100本体に固定されている。マーク印刷部109は、複数の出力ノズルを有しており、この複数の出力ノズルのいずれかで印刷を行うかを決定することで、シート上のマーク印刷位置を調整し、規定位置に印刷を行う。
【0020】
読取部106でマークを1つも検出しなかった場合、マーク印刷部109は、事前に規定されている初回位置にマークを印刷する。また、読取部106で既存のマークが検出される場合、マーク印刷部109は、既存マークとは重ならないように、且つ、第1搬送路118の搬送方向に整列する位置に、新規のマークを印刷する。
【0021】
マーク印刷部109は、本実施形態ではシートの一方面側のみに配置されている。例えば、当該一方面にはマークが無くその反対面に既存マークが1つあると検知される場合、マーク印刷部109は、当該一方面の初回位置にはマーク印刷を行わず2つ目の規定位置に新規マークを印刷する。また例えば、反対面には既存マークは無く、当該一方面に既存マークが1つあるが、シート上下が逆転した位置にある場合、初回位置にはマーク印刷を行わず2つ目の位置に新規マークを印刷する。既存マークが複数ある場合も同様に、マーク印刷部109はその数に応じた規定位置に印刷する。上下逆転した位置および表裏逆転した位置それぞれに既存マークがある場合でも、マーク印刷部109は、検知された既存マークの数に応じた規定位置に印刷する。
【0022】
本実施形態ではマーク印刷部109の印刷は通常色材を用いるものとしているが、態様によっては消色可能色材を用いても構わない。この場合、消色する温度が異なる色材で印刷させることが好ましい。また矩形に限らず、どのような形状のマークであってもよい。なお、ここでのマークとは、図形に限らず文字等の印刷も含む。また本実施形態では、識別性を向上させるためマークの色を赤色とするが、これに限られない。
【0023】
マーク印刷部109の下流には、切り替え部としての第1分岐部材124がある。第1分岐部材124は、搬送されるシートの搬送方向を切り替える。第1分岐部材124は、第1搬送路118で搬送されるシートを第2搬送路120または第1トレイ110へ搬送する。第2搬送路120は、マーク印刷部109の下流に配置された第1分岐部材124で、第1搬送路118から分岐する搬送路であり、消色部108までシートを搬送する。また第2搬送路120は、読取部106よりもシート搬送方向上流における合流点121で、第1搬送路118に合流する。したがって、第2搬送路120は、読取部106やマーク印刷部109から搬送されてきたシートを、消色部108を経由して、再び、読取部106へ搬送することを可能とする。言い換えれば、消色装置100は、給紙部材104から供給されたシートを、第1分岐部材124を制御して、読取部106、マーク印刷部109、消色部108、読取部106の順に搬送することができる。
【0024】
第1搬送路118は、第1分岐部材124の下流に第2分岐部材126を有する。第2分岐部材126は、第1分岐部材124から搬送されたシートを第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。第3搬送路122は、シートを第2トレイ112へ搬送する。
【0025】
消色部108は、搬送されるシート上に形成されている像を消す。例えば、消色部108は、搬送されるシートへ接触した状態で、シートを所定の消色温度まで加熱することにより、消色可能材料によりシート上に形成された画像の色を消色する。
【0026】
消色部108は、シートの第1面消色用および第2面消色用の2つの熱源部を有する。これら熱源部は、電力が供給されることで発熱するヒートローラをそれぞれ有しており、第2搬送路120のシート搬送方向を挟むように配置される。一方の熱源部は、シートの一方の面側からシートへ当接して加熱し、他方の熱源部は、シートの他方面からシートへ当接して加熱する。これにより、シート両面を一度の処理で消色する。
【0027】
消色装置100本体上部に配置された表示操作部128は、パネル式の表示部と、表示部に積層配置されたタッチパネルおよび各種の操作キーを含んだ操作部を有する。操作キーは、例えばテンキー等を有する。ユーザは、表示操作部128を介して、消色の開始あるいは消色するシートの画像の読み込み等、消色装置100の機能動作を指示する。表示操作部128は、消色装置100の設定情報や動作ステータス、ログ情報、あるいはユーザへのメッセージを表示する。
【0028】
排出部材114、116は、シートを、本体下部に上下に配置された第1トレイ110、第2トレイ112へ排出する。第1トレイ110は、シート上の画像が消色され、再利用可能となったシートを積載する。第2トレイ112は、再利用不可と判断されたシートを積載する。以下、第1トレイ110をリユーストレイ、第2トレイ112をリジェクトトレイと呼ぶ。なお、リユーストレイ110とリジェクトトレイ112は、受け入れ対象とするシートを入れ替えることも可能である。それぞれのトレイがどのようなシートを積載するかの設定、すなわち、シートの搬送先の設定は、例えば、表示操作部128から設定すればよい。この設定により、第2分岐部材126は、搬送路を切り替えて、搬送されたシートを第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。
【0029】
消色装置100は、消色装置100内の各ハードウェアを統括的に制御する制御部200を有する。消色装置100の各ユニットは、制御部200と接続され、指示信号等の送受信を行う。
【0030】
制御部200は、プロセッサ209、記憶部210を有する。プロセッサ209は、例えばCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)などの演算処理装置であり、記憶部210に事前に記憶されているプログラムを演算実行することで、各ハードウェアへの指示などを行う。記憶部210は、例えば半導体メモリを含み、各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、プロセッサ209に一時的な作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)とを有する。また記憶部210は、ユーザデータや消色装置100が使用する設定データなどを不揮発性に記憶するHDD(Hard Disk Drive)を有する。記憶部210は、例えば、再利用可否の閾値とするシートの印字率、画像が消色されたか否かを判断するための濃度閾値等を格納する。これ以外にも、記憶部210は、読取部106で読取られた画像に基づき検出される消色回数を記憶する。また記憶部210は、読取部106で読み取った画像を一時的、若しくは永続的に記憶しても良い。
【0031】
ここで、消色装置100の全体動作について説明する。給紙トレイ102に積載されている消色対象シートは、第1搬送路118により読取部106まで搬送され、シートの両面が読取られる。読取られた画像データは、制御部200の記憶部210に一時的、もしくは永続的に記憶される。シートは、その後マーク印刷部109に搬送されるが、本実施形態ではこの段階ではマーク印刷を行わない。マーク印刷部109を通過したシートは、第1分岐部材124の切り替えにより第2搬送路120に搬送され、第2搬送路120が消色部108までシートを搬送する。消色処理後のシートは、再度第1搬送路118に搬送され、読取部106で2回目の読取りが行われる。
【0032】
読取部106で2回目の読取りが行われた後、マーク印刷部109は、制御部200からの指示に従い、シート余白部にマークを印刷する。このとき、マーク印刷部109は、出力ノズルの識別情報やマーク位置を示した信号ないしは情報を制御部200から受信し、示される位置にマークを印刷する。
【0033】
一方、制御部200は、上記のシート消色処理などを行っている間に、1回目の読取り画像データを解析して既存マークの有無を検出する。既存マークがある場合、制御部200は、その数を取得する。制御部200は、マークの数に応じた位置に印刷するよう、ノズルの識別情報やその位置情報をマーク印刷部109に出力するとともに、マークの数が規定値以上あるか否かを判定する。マークの数が規定値未満である場合、すなわち、再利用回数が規定回数に達していない場合、当該シートは再利用可能であるため、制御部200は、第2分岐部材126を動作させてリユーストレイ110にシートを搬送する。マークの数が規定値以上である場合、これ以上再利用すると像残りが生ずる可能性があるため、制御部200は、第2分岐部材126および第3搬送路122を動作させてリジェクトトレイ112にシートを搬送する。
【0034】
また制御部200は、2回目の読取り画像データ(消色処理後の画像データ)を解析して、残像の有無を判定する。さらに制御部200は、シートの状態(ステイプル跡の有無やホールパンチ孔の有無、シート折れなど)を、1回目もしくは2回目の読取り画像データを用いて解析する。制御部200は、上記の再利用回数に加え、シートの状態解析や残像判定結果に従い、当該シートが再利用可能か否かを判定する。制御部200は、この判定結果に応じてリユーストレイ110、リジェクトトレイ112のいずれかにシートを搬送するよう制御する。
【0035】
シートは、シート状態などに起因して、また経時使用による搬送路の摩耗などにより、搬送中にずれることがある。この場合、マーク印刷部109はこのずれを補正してマークを印刷する必要がある。以下、このマーク印刷部109の補正動作の詳細について説明する。また以下の説明では、
図1のY軸方向における紙面手前側を消色装置のフロント側とし、紙面奥側を消色装置のリア側として説明する。
【0036】
図2に、搬送ずれを伴わない場合のマーク印刷部109とシートとの位置関係を示し、
図3に、
図2の場合のマーク印刷部109の色材出力ノズルの位置を示す。本実施形態では、第1搬送路118の設計上もしくは実装上の中心ラインから、Y軸フロント側方向のA4サイズ幅半分(
図2のシート搬送基準幅、210mm/2=105mm)の位置に、シート端部の基準となる線(エッジ基準線)を設けている。マーク印刷部109は、フロント側の側壁が、このエッジ基準線に位置するように装置筺体に固定されている。またマーク印刷部109の出力ノズルは、
図3に示すようにY軸方向(搬送方向と直交する方向)に12個整列して並んでおり、この12個の中で連続した6個分が使用される(
図3の黒丸表記)。出力ノズルは、印刷する範囲よりもY軸方向余分に、すなわち、印刷する際に使用するノズルの個数よりも余分に設けられている。また、出力ノズルの間隔を本例では0.5mmとなっている。
【0037】
図2の例のように、搬送シートのフロント側端部がエッジ基準線の直上に位置する、もしくは許容範囲内に位置する場合、
図3に示すように、中央に位置する出力ノズル4〜9が使用される。
【0038】
また、
図4に示すようにシートがリア側にずれて搬送される場合、ノズル位置は、相対的に搬送シートに対してフロント側に位置することとなる。この状態で、中央に位置する出力ノズル4〜9が使用されると、マーク印刷がフロント側に寄り、規定位置から外れることになる。よって本実施形態では、このズレ量分、出力ノズルをシートが寄っているリア側にシフトさせる。
図5は、リア側に搬送ずれが1.0mm程度生じている場合の出力ノズル状態を示すものである。ノズルの間隔を0.5mmとしているため、1.0mmずれている場合、
図5に示すように中央位置から2つ分リア側にシフトしたノズル6〜11が使用される。
【0039】
図6、
図7は、搬送シートがフロント側に1.5mm程度ずれている場合の位置関係と出力ノズルの状態を示している。シートが1.5mm程度フロント側にずれているため、この場合、出力ノズルを中心位置から3つ分フロント側にシフトしたノズル1〜6を使用する。このように、本実施形態では、搬送されるシートが、ノズルの1間隔分リア側若しくはフロント側にずれる毎に、ノズル1つ分、リア側若しくはフロント側にシフトさせて色材を出力する。
【0040】
また、
図2、
図4、
図6に示すように、シートが既に再利用されており、既存マークがある場合、既存マークの印刷位置に基づきズレ量を算出してもよい。既存マークが1つのみの場合、当該マークのフロント側端部、若しくはリア側端部の辺の位置を求める。制御部200は、この求めた辺の位置が、事前に定義されている基準からどの程度ずれているかを算出して、搬送シートのズレ量を算出する。既存マークが複数ある場合、いずれか1つのマークについてのフロント側端部、若しくはリア側端部の辺の位置と、基準とを比較してもよい。また既存マークが複数ある場合に関して、複数の既存マークの一方側端部をそれぞれ検出し、これら既存マークの指標や代表となるライン(例えば平均値ライン)を算出し、この指標ラインと基準とを比較してもよい。
【0041】
このように、既存マークがある場合は、シートのエッジではなく既存マークの位置と基準とを比較することで、検知対象領域をシート全面からマーク印刷部分のみとすることができ、演算時間を削減できる。また、シート端部を用いてズレ量を検出することで、マーク印刷部を実装する際の据え付け誤差や経時使用劣化などに起因する搬送ずれを主に検出できる。また既存マークを用いてズレ量を検出することで、主に、シートの状態に起因する搬送ずれを検出できる。
【0042】
図8は、消色装置100がマークを印刷するときの動作例を示すフローチャートである。
図8のフローチャートでの制御部200の動作は、記憶部210に事前に導入されているプログラムをプロセッサ209が演算実行することで実現される。また
図8のフローチャートは、シート1枚ごとに実行される。尚、
図8のフローチャートにおいて、ACT001は、給紙トレイ102から給紙された直後の1回目の読取り動作である。またACT002からACT006若しくはACT008までは、第2搬送路120でのシート搬送や消色部108での消色処理などが行われている間に実行される。
【0043】
まず、読取部106がシートを読み取る(ACT001)。読取られた画像データは、記憶部210に記憶される。制御部200は、画像データの中に既存のマークがあるか否かを判定する(ACT002)。制御部200は、従前のパターンマッチング技術やエッジ検出技術などを用い、余白部の規定範囲内にマークに相当する図柄があるかを判定する。既存マークがある場合(ACT002、Yes)、制御部200は、既存マークのリア側若しくはフロント側の辺を抽出してその位置を特定する(ACT004)。制御部200は、例えばエッジ検出技術を用いて既存マークの辺を抽出し、この抽出した位置を記憶部200に記憶させる。尚、この場合の位置は、画像平面のX、Y値で示されるピクセル値とする。一方、既存マークが無い場合(ACT002、No)、制御部200は、シート端を抽出してその位置を特定する(ACT003)。ACT003もACT004と同様に、制御部200は、例えばエッジ検出技術を用いて端部を抽出し、このシート端部のピクセル値を記憶部210に記憶される。
【0044】
制御部200は、シート搬送によるずれの有無を判定する(ACT005)。制御部200は、ACT003若しくはACT004で特定される位置(ピクセル値)と、事前に定義された基準となる位置(ピクセル値)とを比較する。記憶部210には、マーク位置用の基準値とシート端部用の基準値の2つの基準値が事前に導入されている。ACT005では、制御部200は、対応する基準値を記憶部210から取得し、比較処理を行う。
【0045】
ずれが無い場合、すなわち、ACT003若しくはACT004で取得されるピクセル値が基準のピクセル値と一致している場合(ACT005、No)、制御部200は、出力ノズルを中央のデフォルト位置(
図3に示す状態)となるように設定し(ACT006)、印刷指示をマーク印刷部109に行う。ここでは、制御部200は中央部に位置するノズルの識別番号(本例では4〜9)をマーク印刷部109に出力し、印刷指示を行う。マーク印刷部109は、指示された色材出力ノズルで矩形マークの印刷を開始する(ACT009)。
【0046】
一方、ずれが有る場合(ACT005、Yes)、ACT003若しくはACT004で取得されるピクセル値と、基準のピクセル値との差分を算出することで、ズレ量を計測する(ACT007)。ここでは、画像平面のX成分(シート搬送方向に直交する方向成分)のピクセル値のみを用いて差分値を算出してもよいが、画像平面のY成分(シート搬送方向成分)を考慮してもよい。制御部200は、差分のピクセル値を記憶部210に記憶させる。
【0047】
制御部200は、ズレ量をもとに、いずれのノズルで印刷するかを決定する(ACT008)。記憶部210には、ズレ量(ここではピクセル値)と、ノズルの識別番号とを対応付けて1つのレコードとするテーブルが事前に記憶されている。制御部200は、このテーブルを用いてズレ量から色材出力ノズルを決定する。ズレ量が規定範囲内である場合、シフトせずにデフォルトの中央部のノズルが選定される。本例の場合、0.5(mm)/2程度の数値、例えば±0.2mmもしくは±0.3mmをピクセル換算した範囲を規定範囲とする。尚、テーブルを使用するのではなく、事前に定義された計算式や条件式などを用いて、ズレ量から色材出力ノズルを決定してもよい。
【0048】
制御部200は、選定したノズルの識別番号をマーク印刷部109に出力し、印刷指示を行う。これにより、マーク印刷部109は指定されたノズルで印刷を開始する(ACT009)。
【0049】
図8のフローチャートは、シート1枚ごとに行うものとして説明したが、複数枚まとめて消色処理を行うジョブである場合、当該ジョブの最初の1枚のみ、ズレ量などを計測して色材出力ノズルを決定し、以降の同じジョブ内のシートについては、設定したノズルでマーク印刷を行う、という実装でもよい。
【0050】
また
図8のフローチャートでは、搬送速度や演算処理時間などの兼ね合いで、1回目に読取られた画像を用いてズレ量を算出しているが、2回目に読取られた画像を用いてズレ量を算出する実装でもよい。
【0051】
上記実施形態で説明した数値等はあくまで一例であり、態様はこれに限定されない。
【0052】
上記実施形態では、再利用回数を示す矩形マークを印刷するものとして説明したが、態様はこれに限定されない。例えばバーコードやQRコードなど、機械読取り可能な形式の管理コードの像を印刷する場合にも、適用可能である。
【0053】
上記実施形態は、印刷部内にノズルを余分に組み込んでおき、この複数ノズルのうちから、色材を出力するノズルを選定する実装例である。また上記実施形態では、シートの寄っている方向と同じ方向に色材出力ノズルをシフトさせることで、位置ずれを調整している。上記実施形態のように、印刷部自体は固定とし、出力ノズルのみを切り替えてシフトさせることで、実装が複雑化することなく実装も容易となり、消費エネルギーも抑制することができる。なお、本実施形態の実装例以外にも、印刷部自体を可動にし、印刷部全体をスライド移動させることで位置ずれを補正、調整する実装も可能である。
【0054】
上記実施形態で説明した機能は、プログラムとして提供されてもよい。このプログラムは、記憶装置と演算装置とを有する装置で実行される。このプログラムは、色材を出力する複数のノズルを有する印刷部が、事前に定義されているマーク、または機械読取り可能な形式のコード像のいずれかをシートに印刷する処理を実行させるためのプログラムである。このプログラムは、シートを撮像した画像を取得して記憶部に記憶させる処理を装置に行わせる。また、取得画像に基づき、シート搬送によって生ずるシートのズレ量を検出させる処理を装置に行わせ、このズレ量に基づき、印刷部のいずれのノズルで色材を出力するかを選定させる処理を装置に行わせる。さらに、選定したノズルで印刷を行うように印刷部を制御させる処理を装置に行わせる。
【0055】
本実施形態では、装置内部に当該実施形態を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0056】
以上に詳説したように、本実施形態により、搬送によるずれの影響を抑制して印刷することができる。これにより、当該印刷像に対しての検出精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態の説明では、「消色処理」は、画像の色を消すと記述したが、画像を消去するという意味を含んで良い。すなわち、本実施の形態に記載の消色装置(消去装置)は、熱により画像の色を消す装置に限定されるものではない。例えば、光の照射によってシート上の画像の色を消す装置でも、特殊シートに形成された画像の消す装置でもよい。あるいは、消色装置(消去装置)は、シート上の画像を除去(消去)する装置であっても良い。消色装置は、シートを再利用可能にするために、シート上の画像を見えなくする構成であれば良い。
【0057】
上記実施形態では、消色装置に適用させる例について説明したが、画像形成装置と消去装置とが一体して構成された装置に適用しても良い。
【0058】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。