【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、第1の状態において、第1の強度を有する最終的な光を生成し、第2の状態において、前記第1の強度より高い第2の強度を有する最終的な光を生成し、前記最終的な光が、第1の色温度を有する第1の光と前記第1の色温度より高い第2の色温度を有する第2の光とを有する照明デバイスであって、少なくとも1つの第1の発光ダイオードを有する、前記第1の光を生成するための第1の回路と、少なくとも1つの第2の発光ダイオードを有する、前記第2の光を生成するための第2の回路と、前記第1の状態において、第1の温度に達し、前記第2の状態において、前記第1の温度より高い第2の温度に達するための第3の回路と、前記第3の回路に熱的に結合される第4の回路とを有し
、前記第4の回路は、前記第2の強度の最終的な光が前記第1の強度の最終的な光の第1の最終的な色温度と異なる第2の最終的な色温度を有するように、
前記第2の回路に供給される第2の電力に対する前記第1の回路に供給される第1の電力の比率を適応させるための温度依存性回路を有する、照明デバイスが提供される。
【0006】
第1の回路は、第1の色温度を有する第1の光を生成し、第2の回路は、第1の色温度より高い第2の色温度を有する第2の光を生成する。第3の回路は、第1の状態において、第1の温度に達し、第2の状態において、第1の温度より高い第2の温度に達する。比率は、
前記第2の回路に供給される第2の電力に対する前記第1の回路に供給される第1の電力の比率に等しくなるように規定される。第4の回路は、第3の回路に熱的に結合され、第2の強度の最終的な光が第1の強度の最終的な光の第1の最終的な色温度と異なる第2の最終的な色温度を有するように前記比率を適応させるための温度依存性回路を有する。その結果、第1及び第2の最終的な色温度が異なることにより、より低い強度の第1の最終的な色温度を有するとともに、より高い強度の第2の最終的な色温度を有する最終的な光を生成するための、改良された照明デバイスが提供された。これは、例えば最終的な色温度が最終的な光の強度に依存しなければならない環境において、大きな利点である。
【0007】
照明デバイスは、低コストである点で更なる利点である。照明デバイスは、第3の回路及び第4の回路の双方並びにこれらの回路間の熱カップリングが設計の自由度に各々寄与するという事実のために、設計の大きな自由度を示すという点で更に有利である。
【0008】
照明デバイスによって生成される光が「最終的な」光と呼ばれる理由は、第1の色温度を有する第1の光と第1の色温度より高い第2の色温度を有する第2の光との混同を回避するためである。前記最終的な光は、この第1及び第2の光を有する。同様に、最終的な光の色温度が「最終的な」色温度と呼ばれる理由は、第1の色温度と第2の色温度との混同を回避するためである。
【0009】
当然、前記最終的な光は、3つ以上の異なる強度のうちの1つを示してもよく、及び/又は、異なる色温度の3つ以上の異なる種類の光を有してもよく、及び/又は、3つ以上の異なる最終的な色温度のうちの1つを有してもよい。
【0010】
照明デバイスの一実施形態は、第2の最終的な色温度が第1の最終的な色温度より高いことよって規定される。その結果、より低い強度の比較的暖かい色を有するとともにより高い強度の比較的冷たい色を有する最終的な光を生成するための改良された照明デバイスが提供された。これは、例えば家庭環境/事務所等を照らすための照明デバイスにおいて、大きな利点である。
【0011】
照明デバイスの一実施形態は、第1、第2及び第3の回路が直列に接続され、第4の回路が第1及び第2の回路のうちの1つと並列に接続されることによって規定される。この実施形態は、設計のより大きな自由度を提供するという点で有利である。代わりに、第4の回路が例えば第1及び第2の回路のうちの1つに直列に接続されることにより、第1及び第2の回路が例えば並列に接続されてもよいが、並列回路における2本の分岐のそれぞれの間で同じ電位差が存在するという事実のために、設計の自由度はあまりないだろう。これは、分岐当たりの発光ダイオードの数の自由な選択を制限するか又は分岐のうちの1本への他の要素の追加を必要とする。
【0012】
照明デバイスの一実施形態は、第3の回路が抵抗及び/又はダイオード及び/又はゼナーダイオードを有し、温度依存性回路が温度係数抵抗を有することによって規定される。この実施形態は、極めて低コストである点で有利である。代わりに、温度依存性回路は、第3の回路の温度を、スイッチ(例えばトランジスタ)を制御するための制御信号に変換するためのコンバータを有し、各スイッチが、例えば第1又は第2の回路の発光ダイオードのグループのうち1つの発光ダイオードを短絡させるために制御されてもよいが、これは照明デバイスをより高価にするだろう。
【0013】
照明デバイスの一実施形態は、温度係数抵抗が第1の回路と並列に接続された負温度係数抵抗であることによって規定される。より高い強度では、第3の回路がより暖かくなり、負温度係数抵抗又はNTC抵抗は低い抵抗を示すだろう。結果として、第1の回路はより高い範囲にバイパスされ、第1の光は僅かに減らされた強度を示し、最終的な光はより高い最終的な色温度を得るだろう。
【0014】
照明デバイスの一実施形態は、温度係数抵抗が第2の回路と並列に接続された正温度係数抵抗であることによって規定される。より高い強度では、第3の回路はより暖かくなり、正温度係数抵抗又はPTC抵抗はより高い抵抗を示すだろう。結果として、第2の回路はより低い範囲にバイパスされ、第2の光は僅かに増加した強度を示し、最終的な光はより高い最終的な色温度を得るだろう。
【0015】
照明デバイスの一実施形態は、第4の回路が温度係数抵抗に接続された抵抗及び/又はダイオード及び/又はゼナーダイオードを更に有することによって規定される。この実施形態は、僅かに高いコストに対して設計のより大きな自由度を提供する点で有利である。
【0016】
照明デバイスの一実施形態は、第1及び第2の最終的な色温度が、色度空間の黒体線上又はその比較的近くに配置されることによって規定される。これは、黒体線調光(black line dimming)としても、知られている。
【0017】
照明デバイスの一実施形態は、第1の色温度が暖白色若しくは赤若しくは黄色又は比較的これらに類似する色に対応し、第2の色温度が、冷白色若しくは青若しくは緑又は比較的これらに類似する色に対応することによって規定される。赤及び黄色は、比較的低い色温度を有し、比較的暖色であり、青及び緑は、比較的高い色温度を有し、比較的冷色である。
【0018】
照明デバイスの一実施形態は、第1及び第2の回路の1つ以上のヒートシンクに熱的に結合される第5の回路を更に有し、第5の回路が最終的な光を安定させるための他の温度依存性回路を有することによって規定される。
【0019】
ヒートシンクが比較的遅い熱反応を有するという事実のために、ヒートシンクは薄暗い環境における異なる強度のための異なる最終的な色温度を制御するためにはあまり適していないが、これは安定化目的に非常にかなり適している。
【0020】
照明デバイスの一実施形態は、他の温度依存性回路が温度係数抵抗を有することによって規定される。この実施形態は、極めて低コストであるという点で有利である。
【0021】
照明デバイスの一実施形態は、温度係数抵抗が第1の回路と並列に及び/又は第2の回路と並列に接続された正温度係数抵抗であることによって規定される。ゆっくり上昇するヒートシンク温度では、第1の回路及び/又は第2の回路は、ゆっくり増加する電流を得るだろう。このように、第1の及び/又は第2の光の強度が、補償なしで、ゆっくり上昇するヒートシンク温度に対してゆっくり減少する場合には、最終的な光は安定する。
【0022】
第2の態様によれば、請求項1の照明デバイスを有し、照明デバイスを駆動するためのドライバを更に有するシステムが提供される。
【0023】
ドライバは、例えば電流信号を照明デバイスに供給し、電流信号は、例えば第1の状態(より低い強度状態)における第1のより低い二乗平均平方根値及び/又は第1のより小さい振幅を有し、例えば第2の状態(より高い強度状態)における第2のより高い二乗平均平方根値及び/又は第2のより大きい振幅を有する。代わりに、ドライバは、電圧信号を照明デバイスに供給してもよく、電圧信号は、斯様な電流信号等をもたらす。
【0024】
システムの一実施形態は、ドライバが可変振幅直流ドライバ又はパルス幅変調調光直流ドライバ又は整流交流ドライバを有することによって規定される。
【0025】
システムの重要な特徴は、ドライバが異なる駆動信号の供給を達成する手段が最終的な光の供給に影響しないということである。
【0026】
第3の態様によれば、第1の状態において、第1の強度を有する最終的な光を生成し、第2の状態において、前記第1の強度より高い第2の強度を有する最終的な光を生成し、前記最終的な光が、第1の色温度を有する第1の光と前記第1の色温度より高い第2の色温度を有する第2の光とを有する、方法であって、当該方法は、少なくとも1つの第1の発光ダイオードを有する第1の回路を介して、前記第1の光を生成し、少なくとも1つの第2の発光ダイオードを有する第2の回路を介して、前記第2の光を生成し、第3の回路を介して、第1の状態において、第1の温度に達し、第2の状態において、前記第1の温度より高い第2の温度に達し、前記第3の回路に熱的に結合された第4の回路を介し
て、前記第4の回路は、前記第2の強度の最終的な光が前記第1の強度の最終的な光の第1の最終的な色温度と異なる第2の最終的な色温度を有するように、
前記第2の回路に供給される第2の電力に対する前記第1の回路に供給される第1の電力の比率を適応させる、温度依存性回路を有する、方法が提供される。
【0027】
洞察は、最終的な光が異なる強度のための同じ最終的な色温度を必ずしも有する必要はないことであり得る。
【0028】
基本的な考えは、第3の回路が温度指示を介して強度指示を提供するために用いられることにあり、第3の回路に熱的に結合される第4の回路が、より高い強度の最終的な光に、より低い強度の最終的な光とは異なる最終的な色温度を与えるために用いられることにある。
【0029】
最終的な光を生成するための改良された照明デバイスを提供する課題は解決された。改良は、この最終的な光が、第1及び第2の最終的な色温度が異なることにより、より低い強度の第1の最終的な色温度を有するとともに、より高い強度の第2の最終的な色温度を有するという事実にある。
【0030】
更なる利点は、照明デバイスが低コストであり、設計の大きな自由度を示すことにある。
【0031】
本発明のこれらの及び他の態様は、後述される実施形態から明らかになり、これらを参照して説明されるだろう。