(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5785673
(24)【登録日】2015年7月31日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】磁気変圧器/電子変圧器のための出力回路
(51)【国際特許分類】
H02M 7/04 20060101AFI20150910BHJP
H02M 7/06 20060101ALI20150910BHJP
【FI】
H02M7/04 E
H02M7/06 G
H02M7/06 Z
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-519397(P2015-519397)
(86)(22)【出願日】2013年6月17日
(65)【公表番号】特表2015-521837(P2015-521837A)
(43)【公表日】2015年7月30日
(86)【国際出願番号】IB2013054930
(87)【国際公開番号】WO2014001945
(87)【国際公開日】20140103
【審査請求日】2014年12月26日
(31)【優先権主張番号】61/664,885
(32)【優先日】2012年6月27日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クレサン デニス ヨハネス アントニウス
(72)【発明者】
【氏名】バエル フィリップ ルイス ズルマ
(72)【発明者】
【氏名】デ ブリュイッカー パトリック アロウイシウス マルティナ
(72)【発明者】
【氏名】ワン イー
(72)【発明者】
【氏名】イズミト サイト
【審査官】
尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−514687(JP,A)
【文献】
特開平4−127880(JP,A)
【文献】
特開平1−260786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/00− 7/40
H02M 1/00− 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器からの出力信号を受信するための回路であって、フィルタと、前記変圧器が磁気変圧器である場合、前記フィルタをアクティブ化モードにし、前記変圧器が電子変圧器である場合、前記フィルタを非アクティブ化モードにするためのスイッチとを有する、回路。
【請求項2】
前記フィルタは、前記アクティブ化モードでコンバータからの不要信号をフィルタリングし、前記非アクティブ化モードで何れの信号もフィルタリングしない、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記フィルタは、コンデンサを有し、前記スイッチは、ヒューズを有し、前記ヒューズは、前記コンデンサの一部を形成するか又は前記コンデンサに直列に結合される、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記変圧器が磁気変圧器であるか又は電子変圧器であるかを検出するための、及び、検出結果に反応して前記スイッチを制御するための検出器を更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項5】
前記検出器は、前記変圧器の出力信号内の周波数信号を検出し、前記検出結果を閾値と比較するためのコンパレータを有する、請求項4に記載の回路。
【請求項6】
前記フィルタは、前記スイッチに直列に結合されるか又は前記スイッチの一部を形成するコンデンサを有する、請求項4に記載の回路。
【請求項7】
請求項1に記載の回路と、更に、整流器とを有する、デバイス。
【請求項8】
前記フィルタは、前記アクティブ化モードでコンバータからの不要信号をフィルタリングし、前記非アクティブ化モードで何れの信号もフィルタリングしない、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記回路は、前記整流器の入力部に結合され、前記フィルタは、コンデンサを有し、前記スイッチは、ヒューズを有し、前記ヒューズは、前記コンデンサの一部を形成する又は前記コンデンサに直列に結合される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記回路は、前記変圧器が磁気変圧器であるか又は電子変圧器であるかを検出するための、及び、検出結果に反応して前記スイッチを制御するための検出器を更に有し、前記フィルタは、前記整流回路の入力部又は出力部に結合され、前記検出器は、前記整流器の端子に結合される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記検出器は、前記変圧器の出力信号内の周波数信号を検出し、前記検出結果を閾値と比較するためのコンパレータを有する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記フィルタは、前記スイッチに直列に結合されるか又は前記スイッチの一部を形成するコンデンサを有する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
請求項1に記載の回路と、更に、出力部が前記回路の入力部に結合される前記変圧器とを有する、デバイス。
【請求項14】
請求項1に記載の回路と、更に、入力部が前記回路の出力部に結合されるコンバータとを有する、デバイス。
【請求項15】
前記コンバータの出力部に結合される1つ以上の発光ダイオードを更に有する、請求項14に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器から出力信号を受信するための回路に関する。本発明は、更にデバイスに関する。
【0002】
このようなデバイスの例は、ランプ、並びに、変圧器及びコンバータなどのランプの部品である。
【背景技術】
【0003】
US2004/0095785 A1は、電力供給において、入力電磁妨害フィルタリングを提供するための方法及び装置を開示する。前記電磁妨害フィルタリングは、整流器とパワーコンバータとの間に位置するコンデンサと、前記整流器と前記パワーコンバータとの間、又は交流電源と前記整流器との間に位置するインダクタンスと、前記交流電源のキャパシタンスとを有するフィルタを介して実現される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
少なくとも2種類の異なる変圧器からの出力信号の受信を扱うことができる改良された回路を提供することが本発明の目的である。改良されたデバイスを提供することが本発明の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、変圧器からの出力信号を受信するための回路であって、フィルタと、変圧器が磁気変圧器である場合、フィルタをアクティブ化モードにし、変圧器が電子変圧器である場合、フィルタを非アクティブ化モードにするスイッチとを有する回路が提供される。
【0006】
少なくとも2種類の異なる変圧器、磁気変圧器及び電子変圧器を識別することができる。磁気(受動)変圧器は、例えば鉄心と銅でできた巻線とを有する。電子(能動)変圧器は、例えばフルブリッジコンバータ又はハーフブリッジコンバータに基づくスイッチドモード電力供給装置を有する。
【0007】
例えば、ハロゲンライト又は蛍光灯を1つ以上の発光ダイオードに置き換える場合、既に存在する変圧器を置き換えることができない又は置き換えるべきでないことがある。この変圧器は、異なる2種類の変圧器の任意の一つであり得る。
【0008】
上記に規定される回路は、フィルタと、スイッチとを有する。変圧器が磁気変圧器である場合、スイッチは、フィルタをアクティブ化モードにする。変圧器が電子変圧器である場合、スイッチは、フィルタを非アクティブ化モードにする。結果として、磁気変圧器は、アクティブ化モードのフィルタと組み合わされる。電子変圧器型の変圧器の場合、フィルタは、非アクティブ化モードである。
【0009】
本発明は、電子変圧器が既に電磁妨害フィルタを有するが、磁気電圧器は、そのような電磁妨害フィルタを有さないという洞察に基づいている。本発明は、磁気変圧器が(追加の)フィルタリングされるべきであり、電子変圧器が前記(追加の)フィルタリングされるべきではないという基本的なアイディアに基づいている。
【0010】
回路の実施形態は、アクティブ化モードでコンバータからの不要信号をフィルタリングするフィルタと、非アクティブ化モードで信号を全くフィルタリングしないフィルタとにより規定される。結果として、回路の出力部に結合される入力部を有するコンバータからのノイズなどの不要信号は、アクティブ化モードでフィルタと磁気変圧器との組み合わせによりフィルタされ、回路の出力部に結合される入力部を有するコンバータからのノイズなどの不要信号は、含まれるフィルタを用いずに電子変圧器それ自体によりフィルタされる。アクティブ化モードでは、フィルタは、比較的大きな影響を与え、磁気変圧器と連携して、コンバータからのノイズをかなり高い程度で除去し、非アクティブ化モードでは、フィルタは、比較的小さな影響を与え、電子変圧器をかなり低い程度で妨げる、又は全く妨げない。前記ノイズは、商用電源に入り込んだとき及び回路付近の機器に入り込んだときに問題を引き起こす。
【0011】
回路の実施形態は、フィルタがコンデンサを有し、スイッチがヒューズを有し、ヒューズがコンデンサの一部を形成するか又はヒューズがコンデンサに直列に結合されることにより規定される。磁気変圧器型の変圧器の場合、その出力信号は、比較的低い周波数信号を有する。このような比較的低い周波数信号は、コンデンサに流れる電流を比較的小さくし、比較的小さな電流は、ヒューズを非導電モードにしない。電子変圧器型の変圧器の場合、その出力信号は、比較的高い周波数信号を有する。このような比較的高い周波数信号は、コンデンサに流れる電流を比較的大きくし、比較的大きな電流は、ヒューズを非導電モードにする。結果として、磁気変圧器型の変圧器の場合、コンデンサは、変圧器に接続され、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。電子変圧器型の変圧器の場合、コンデンサは、変圧器から切断される。
【0012】
回路の実施形態は、回路が、変圧器が磁気変圧器であるか又は電子変圧器であるかを検出するための、及び、検出結果に応じてスイッチを制御するための検出器を更に有することで規定される。両種類の変圧器を視覚的又は分析的に、あるいは他のやり方で識別するための検出器であって、スイッチを制御するための当該検出器が設けられる。結果として、磁気変圧器型の変圧器の場合、フィルタは、変圧器に接続され、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。電子変圧器型の変圧器の場合、フィルタは、変圧器から切断される。
【0013】
回路の実施形態は、変圧器の出力信号の周波数信号を検出するように構成される検出器であって、検出結果を閾値と比較するためのコンパレータを有する当該検出器により規定される。上記に説明したように、磁気変圧器型の変圧器の場合、その出力信号は、比較的低い周波数信号を有し、電子変圧器型の変圧器の場合、その出力信号は、比較的高い周波数信号等を有する。
【0014】
回路の実施形態は、スイッチに直列に結合される又はスイッチの一部を形成するコンデンサを有するフィルタにより規定される。上記に説明したように、磁気変圧器型の変圧器の場合、コンデンサは、変圧器に接続され、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。電子変圧器型の変圧器の場合、コンデンサは、変圧器から切断される。
【0015】
第2の態様によれば、上記に規定された回路を有し、更に整流器を有するデバイスが提供される。このため、回路は、変圧器から直接的に、又は整流器を介して間接的に出力信号を受信してもよい。このような整流器は、例えば1つのダイオード、2つのダイオード、又はブリッジの4つのダイオードを有する。各ダイオードは、通常のダイオード、ツェナーダイオード、トランジスタ(の一部)、又はダイオード機能を備える別の素子等であってもよい。
【0016】
デバイスの実施形態は、アクティブ化モードでコンバータからの不要信号をフィルタリングするフィルタと、非アクティブ化モードで信号を全くフィルタリングしないフィルタとにより規定される。
【0017】
デバイスの実施形態は、回路が整流器の入力部に結合され、フィルタがコンデンサを有し、スイッチがヒューズを有し、ヒューズがコンデンサの一部を形成するか又はヒューズがコンデンサに直列に結合されることにより規定される。
【0018】
デバイスの実施形態は、変圧器が磁気変圧器であるか又は電子変圧器であるかを検出するための、及び、検出結果に応じてスイッチを制御するための検出器を更に有し、フィルタが整流回路の入力部又は出力部に結合され、検出器が整流器の端子に結合される回路により規定される。4つのダイオードを備えるブリッジ型の整流器の場合、端子は、ブリッジの入力部の一つ又は出力部の一つであってもよい。
【0019】
デバイスの実施形態は、変圧器の出力信号の周波数信号を検出するように構成される検出器であって、検出結果を閾値と比較するためのコンパレータを有する当該検出器により規定される。
【0020】
デバイスの実施形態は、スイッチに直列に結合される又はスイッチの一部を形成するコンデンサを有するフィルタにより規定される。
【0021】
デバイスの実施形態は、変圧器の出力部が回路の入力部に結合される変圧器を更に有することで規定される。
【0022】
デバイスの実施形態は、コンバータの入力部が回路の出力部に結合されるコンバータを更に有することで規定される。このようなコンバータは、例えばブーストコンバータ等の例えばDC−DCコンバータである。
【0023】
デバイスの実施形態は、コンバータの出力部に結合される1つ以上の発光ダイオードを更に有することで規定される。
【0024】
改良された回路を提供する課題が解決した。他の利点は、磁気変圧器型の変圧器の場合、電磁妨害が良好にフィルタリングされ、電子変圧器型の変圧器の場合、電子変圧器自体が既に電磁妨害を良好にフィルタリングすることができるのでフィルタが電子変圧器を妨げない点である。
【0025】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかになり、当該実施形態を参照して解明されるだろう。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1には、回路1の第1の実施形態が示される。変圧器2の出力部は、ダイオードブリッジの4つのダイオード31乃至34を有する整流器3の入力部に結合される。整流器3の出力部は、コンバータ4の入力部に結合される。変圧器2の入力部(不図示)は、例えば、調光器(不図示)を介して、交流電圧源(不図示)に結合される。コンバータ4の出力部(不図示)は、例えば1つ以上の発光ダイオード(不図示)に結合される。
【0028】
回路1は、フィルタ11と、スイッチ12との直列接続を有し、直列接続は、変圧器2の出力部に結合される。フィルタ11は、例えばコンデンサであってもよく、スイッチ12は、排他的ではないが、例えばヒューズであってもよい。
【0029】
少なくとも2種類の異なる変圧器2、磁気変圧器及び電子変圧器を識別することができる。磁気変圧器は、例えば鉄心と銅でできた巻線とを有する。電子変圧器は、例えばフルブリッジコンバータ又はハーフブリッジコンバータに基づくスイッチドモード電力供給装置を有する。
【0030】
磁気変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的低い周波数信号を有する。このような比較的低い周波数信号は、コンデンサに流れる電流を比較的小さくし、比較的小さな電流は、ヒューズを導電モードに保つ。電子変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的高い周波数信号を有する。このような比較的高い周波数信号は、コンデンサに流れる電流を比較的大きくし、比較的大きな電流は、ヒューズを非導電モードにする。結果として、磁気変圧器型の変圧器2の場合、コンデンサは、変圧器2に接続され、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。電子変圧器型の変圧器2の場合、コンデンサは、変圧器2からこれっきり完全に切断される。
【0031】
より一般的には、磁気変圧器である変圧器2の場合、スイッチ12は、フィルタ11をアクティブ化モードにする。電子変圧器である変圧器2の場合、スイッチ12は、フィルタ11を非アクティブ化モードにする。結果として、磁気変圧器は、アクティブ化モードのフィルタ11と組み合わされる。電子変圧器型の変圧器2の場合、フィルタ11は、非アクティブ化モードである。
【0032】
アクティブ化モードでは、コンバータ4からのノイズなどの不要信号は、磁気変圧器とアクティブ化モードのフィルタ11との組み合わせによりフィルタリングされ(実質的に除去され)、非アクティブ化モードでは、コンバータ4からのノイズなどの不要信号は、含まれるフィルタ11を用いずに電子変圧器それ自体によりフィルタリングされる(実質的に除去される)。
【0033】
図2には、回路1の第2の実施形態が示される。繰り返しになるが、回路1は、フィルタ11とスイッチ12との直列接続を有し、ここでの直列接続は、整流器3の出力部に結合される。フィルタ11は、例えばコンデンサであってもよく、スイッチ12は、例えば制御可能なスイッチであってもよい。第2の実施形態は、変圧器2が磁気変圧器であるか又は電子変圧器であるかを検出するための、及び、検出器13により実行された/もたらされた検出結果に応じてスイッチ12を制御するための検出器13を回路1が有するという点で、更に第1の実施形態と異なる。変圧器2の双方を視覚的又は分析的に、あるいは別のやり方で識別するための検出器13が設けられる。結果として、磁気変圧器型の変圧器2の場合、フィルタ11は、(ここでは整流器3を介して)変圧器2に接続され、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。電子変圧器型の変圧器2については、フィルタ11は、変圧器2から切断される。
【0034】
変圧器2の双方を識別することを可能にするために、検出器13の入力部は、変圧器2の出力部に結合される。代替的に、検出器13の入力部は、整流器3の出力部に、又は整流器3の一つの入力部及び一つの出力部等に結合されてもよい。代替的に、直列接続は、整流器3の入力部に結合されてもよい。
【0035】
好ましくは、検出器13は、変圧器2の出力信号の周波数信号を検出するように構成され、検出器13は、検出器13により実行された/もたらされた検出結果14を閾値と比較するためのコンパレータ15を有する。上記に説明したように、磁気変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的低い周波数信号(例えば50ヘルツ又は60ヘルツ)を有し、この場合、スイッチ12は、導電モードになり、電子変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的高い周波数信号(例えば>10キロヘルツ)を有し、この場合、スイッチ12は、非導電モード等になる。
【0036】
第2の実施形態は、「これっきり(once and for all)」実施形態ではないが、新しい状況に「繰り返し(over and over again)」反応することができる。
【0037】
両実施形態について、多くの代替案が可能である。例えばヒューズ型のスイッチ12は、フィルタ11の一部を形成してもよく、コンデンサ型のフィルタ11は、スイッチ12の一部を形成してもよい。並列接続などフィルタ11とスイッチ12との他の接続や、インダクタ又はコンデンサとインダクタとの組み合わせ、リアクタンス素子と抵抗との組み合わせなど他のフィルタ11は、排除されるべきではない。フィルタ11の種類及び必要な接続の種類は、どんな反応がアクティブ化/非アクティブ化されるか、及びどのようにこの反応がアクティブ化/非アクティブ化されるかに依存してもよい。
【0038】
図3には、検出器13の入力部が、ここでは整流器3の一つの入力部及び一つの出力部に結合されるという点のみが第2の実施形態とは異なる回路1の第3の実施形態が示される。
【0039】
図4には、検出器13の実施形態が、
図3に示される回路1の第3の実施形態として示される。検出器13は、整流器3の前記一つの入力部と、ツェナーダイオード42(電圧デファイナ)の片側と、ダイオード43(整流器)の片側とに結合されるコンデンサ41(ハイパスフィルタ)を有する。ツェナーダイオード42の別の側は、整流器3の前記一つの出力部(グランド)に結合され、ダイオード43の別の側は、抵抗44の片側と、コンデンサ45(バッファ)の片側と、抵抗46の片側とに結合される。抵抗44の別の側と、コンデンサ45の別の側とは、整流器3の前記一つの出力部(グランド)に結合され、抵抗46の別の側は、トランジスタ47の制御電極に結合される。トランジスタ47の第1主電極は、整流器3の前記一つの出力部(グランド)に結合され、トランジスタ47の第2主電極は、抵抗48の片側に結合され、抵抗48のもう一方の側が電源49から電圧信号を受信する。トランジスタ47の第2主電極は、更に、ここではスイッチ12を形成するMOSFETの制御電極に結合される。このMOSFETの第1メイン側は、整流器3の前記一つの出力部(グランド)に結合され、このMOSFETの第2メイン側は、フィルタ11を介して、前記整流器3の別の出力部に結合される。他の種類のトランジスタ及び機械スイッチ等の他の種類のスイッチは、排除されるべきではない。
【0040】
磁気変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的低い周波数信号を有し、この場合、素子41乃至46は、第1の検出結果を比較的低い電圧信号の形でトランジスタ47の制御電極に提供し、この第1の検出結果に応じて、トランジスタ47は導通しない。結果として、スイッチ12は、抵抗48及び電源49を介して、比較的高い電圧信号をその制御電極で受信し、導電モードになる。電子変圧器型の変圧器2の場合、その出力信号は、比較的高い周波数信号を有し、この場合、素子41乃至46は、第2の検出結果を比較的高い電圧信号の形でトランジスタ47の制御電極に提供し、この第2の検出結果に応じて、トランジスタ47は導通する。結果として、スイッチ12は、比較的低い電圧信号をその制御電極で受信し、非導電モードになる等である。
【0041】
このため、素子41乃至46は、トランジスタ47を介して実現され、素子41乃至46により提供される電圧信号を、制御電極と第1主電極との間で要求されるその閾値電圧と比較するコンパレータ15に、検出結果14を提供する。しかしながら、本発明は、検出器のこの実施形態に限定されず、検出器13の多くの他の代替的な実施形態が可能である。例えば、直列コンデンサ41は、ツェナーダイオード42に並行に結合されるインダクタに置き換える及び/又は当該インダクタと組み合わせることができ、他のコンパレータは、他のトランジスタ構造及び/又はオペアンプ等を介して実現されてもよい。
【0042】
図5には、電子変圧器が存在する場合の波形が示される。左側において、上の波形は、変圧器2からの出力電圧信号を示し、中の波形は、検出器13に伝えられる入力電圧信号を示し、下の波形は、スイッチ12に伝えられる入力電圧信号を示す。全ての左側の波形は、最初の20ミリ秒について示されている。右側において、同じ波形が、ここでは、電子変圧器の起動を明確にするために、0.95ミリ秒から1.07ミリ秒までの時間間隔について示されている。電子変圧器の出力信号の比較的高い周波数信号が検出されるとすぐに、スイッチ12は、非導電モードになり、フィルタ11は、非アクティブ化される。
【0043】
図6には、磁気変圧器が存在する場合の波形が示される。繰り返しになるが、上の波形は、変圧器2からの出力電圧信号を示し、中の波形は、検出器13に伝えられる入力電圧信号を示し、下の波形は、スイッチ12に伝えられる入力電圧信号を示す。全ての波形は、最初の20ミリ秒について示されている。スイッチ12は、常に導電モードであり、フィルタは、アクティブ化される。
【0044】
要約すると、変圧器2から出力信号を受信するための回路1は、フィルタ11と、スイッチ12とを有する。磁気変圧器/電子電圧器について、フィルタ11は、例えばコンバータ4からの不要信号をフィルタリングする/フィルタリングしないために、アクティブ化/非アクティブ化される。フィルタ11は、コンデンサを有してもよい。スイッチ12は、ヒューズを有してもよい。磁気変圧器/電子変圧器の出力信号は、コンデンサに流れる電流を比較的小さく/大きくする比較的低い/高い周波数信号を有し、電流はヒューズを飛ばす/飛ばさない。コンデンサは、アクティブ化された場合、磁気変圧器の漏れインダクタンスと共に、電磁妨害フィルタを形成する。代替的に、回路1は、更に、変圧器の種類を検出するための、及び、検出結果に反応してスイッチ12を制御するための検出器13を有してもよい。それから、可能であれば、検出器13は、出力信号の周波数信号を検出するように構成され、検出結果14を閾値と比較するためのコンパレータ15を有する。
【0045】
本発明は、図面及び前述の記載において詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び説明は、解説的又は例示的であって限定するものではないと見なされるべきである。即ち、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他のバリエーションは、当業者により、請求項に係る発明を実施する際に、図面、開示内容、及び添付の請求項の精査から理解され、達成され得る。請求項において「有する(comprising)」なる単語は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を排除するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に引用されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせを有利に使用することができないということを示すものではない。請求項における任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。