(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0011】
[実施形態1]
<画像形成装置の構成>
以下、
図1を参照して、本実施形態1に係る画像形成装置の構成につき説明する。
図1は、実施形態1に係る画像形成装置1の構成を示す図である。ここでは、画像形成装置1がタンデム型の直接転写方式のカラープリンタとして構成されている場合を想定して説明する。また、以下に説明する「上流」及び「下流」は、用紙の搬送方向を基準にしている。
【0012】
図1に示すように、本実施形態1に係る画像形成装置1は、装置本体の筐体を構成するフレーム(以下、「本体フレーム」と称する)2の内部に、用紙トレイ100、用紙繰出部200、用紙搬送部400、画像形成部500、定着部700、及び、反転部800を備えている。
【0013】
用紙トレイ100は、印刷媒体としての用紙101を収容する収容部である。用紙トレイ100は、内部に用紙101が積層される。用紙トレイ100は、繰り出し側に、用紙繰出部200が設けられている。
【0014】
用紙繰出部200は、用紙101を1枚ずつ下流側に繰り出す機構である。用紙繰出部200は、ピックアップローラ201、フィードローラ203、及び、分離片204を備えている。ピックアップローラ201は、図示せぬ付勢手段によってある高さまで上昇された用紙101に圧接して、下流側に繰り出すローラである。フィードローラ203及び分離片204は、互いの間で、ピックアップローラ201によって繰り出された用紙101を挟み込むことによって、1枚ずつに分離する構成要素である。
【0015】
用紙搬送部400は、用紙繰出部200によって繰り出された用紙101を画像形成部500に搬送する機構である。本実施形態1では、用紙搬送部400は、用紙101を湾曲させて、画像形成部500に向けて用紙101を搬送する構成になっている。用紙搬送部400は、搬送路を介して対向して配置された、複数対の用紙搬送ローラ401a,401bを備えている。用紙搬送ローラ401a,401bは、いずれか一方が駆動ローラとして構成されており、他方が従動ローラとして構成されている。用紙搬送ローラ401a,401bは、駆動ローラとして構成された側のローラが回転しながら、互いの間で、用紙101を挟み込むことによって、用紙101を画像形成部500に向けて搬送する。
【0016】
画像形成部500は、用紙101に転写する画像を形成する機構である。画像形成部500は、トナー像形成部510、及び、転写部600を備えている。トナー像形成部510は、図示せぬ上位装置から送信される印刷データに基づいて、現像剤であるトナーを用いて、画像(トナー像)を、内部に設けられた感光ドラム511(
図2参照)の表面に形成する機構である。転写部600は、感光ドラム511の表面に形成された画像(トナー像)をクーロン力により用紙101の表面に転写する機構である。画像形成部500周りの構成については、後記する。画像形成部500は、トナー像が転写された用紙101を定着部700に向けて搬送する。
【0017】
なお、本実施形態1では、トナー像形成部510は、本体フレーム2(以下、「装置本体」と称する場合もある)に対して着脱自在な構成(装着及び取り外しが自在な構成)になっている。また、本実施形態1では、画像形成装置1は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)の各色に対応して、4つのトナー像形成部510が設けられている。4つのトナー像形成部510は、上流側から下流側に向けて直列に並べて設けられている。4つのトナー像形成部510は、内部に収容される現像剤(トナー)の色が異なる以外は、同じ構成となっている。
【0018】
また、本実施形態1では、転写部600は、用紙101を搬送する用紙搬送ユニットとして構成されている。そして、その用紙搬送ユニットとしての転写部600は、本体フレーム2(装置本体)に対して着脱自在な着脱ユニット60として構成されている。
【0019】
定着部700は、用紙101を加熱及び加圧して、用紙101の表面に転写されたトナー像を溶融させて用紙101に定着させる機構である。画像形成装置1は、定着部700によってトナー像が用紙101に定着されると、排出ローラ801a,801bによって用紙101を積載部805に向けて搬送し、積載部805の上に排出する。積載部805は、トナー像が定着された用紙101を積載する部位である。
図1に示す例では、積載部805は、画像形成部500の上方の、画像形成部500の外面部分に設けられている。用紙101は、図示せぬ排出口を通って、積載部805の上に排出される。
【0020】
反転部800は、両面印刷を行う場合に、用紙101を反転させる機構である。反転部800は、定着部700から排出された用紙101を反転させて、用紙搬送部400に戻す。用紙搬送部400は、反転された用紙101を画像形成部500に搬送する。画像形成部500は、トナー像形成部510がトナー像を感光ドラム511(
図2参照)の表面に形成し、転写部600が感光ドラム511の表面に形成されたトナー像を用紙101の裏面に転写する。画像形成部500は、トナー像が転写された用紙101を再び定着部700に向けて搬送する。その結果、定着部700が、用紙101を再び加熱及び加圧して、用紙101の裏面に転写されたトナー像を溶融させて用紙101に定着させる。画像形成装置1は、トナー像が用紙101に定着されると、排出ローラ801a,801bによって用紙101を積載部805に向けて搬送し、積載部805の上に排出する。
【0021】
<画像形成部周りの構成>
以下、
図2〜
図5を参照して、画像形成部500周りの構成につき説明する。
図2は、実施形態1に係る画像形成装置1の画像形成部500周りの構成を示す図である。また、
図3〜
図5は、それぞれ、実施形態1に係る着脱ユニット60の構成を示す図である。
【0022】
画像形成部500は、前記した通り、トナー像形成部510、及び、転写部600を備えている。トナー像形成部510は、その筐体の下面が平坦な傾斜面として形成されており、その傾斜面が用紙101の走行をガイドするガイド面510aとして機能する。トナー像形成部510は、前記した通り、本体フレーム2(装置本体)に対して着脱自在な構成になっている。また、本実施形態1では、転写部600は、前記した通り、用紙101を搬送する用紙搬送ユニットとして構成されており、本体フレーム2(装置本体)に対して着脱自在な着脱ユニット60として構成されている。
【0023】
図2に示すように、トナー像形成部510は、感光ドラム511、帯電ローラ512、現像ローラ513、供給ローラ514、現像ブレード515、トナー収容部516、及び、清掃部材517を備えている。また、画像形成装置1は、トナー像形成部510の外部であって、かつ、感光ドラム511の周囲の、帯電ローラ512と現像ローラ513との間に、LEDヘッド520が設置される。
【0024】
感光ドラム511は、静電潜像及びトナー像が表面に形成される部材である。
帯電ローラ512は、感光ドラム511の表面を一様に帯電させる部材である。画像形成装置1は、帯電ローラ512が感光ドラム511の表面を一様に帯電させ、その後に、LEDヘッド520が図示せぬ上位装置から送信される印刷データに基づいて感光ドラム511の表面を部分的に露光する。これにより、画像形成装置1は、感光ドラム511の表面に静電潜像を形成する。
【0025】
現像ローラ513は、表面に、現像剤としてのトナーを担持する現像剤担持体である。現像ローラ513は、トナーを、表面に静電潜像が形成された感光ドラム511に供給して、静電潜像をトナー像として現像(可視像化)する。
供給ローラ514は、トナーを現像ローラ513に供給する部材である。
現像ブレード515は、現像ローラ513の表面に付着するトナーの層厚を規制する部材である。
トナー収容部516は、供給ローラ514に供給するトナーが収容される空間である。
【0026】
清掃部材517は、感光ドラム511の表面に当接して、感光ドラム511の表面から残留トナーを掻き落とす部材である。ここで、「残留トナー」とは、転写部600によって行われる感光ドラム511から用紙101へのトナーの転写処理後に感光ドラム511の表面に残留するトナーを意味している。
LEDヘッド520は、図示せぬ上位装置から送信される印刷データに基づいて、光を感光ドラム511の表面に照射して、感光ドラム511の表面を部分的に露光する露光部である。なお、画像形成装置1は、LEDヘッド520の代わりに、レーザ光源等を用いることもできる。
【0027】
また、転写部600は、ベルトローラ601,602、搬送ベルト603、転写ローラ604、スプリング604a、廃トナーボックス605、及び、用紙ガイド610を備えている。
【0028】
ベルトローラ601,602は、互いの間で搬送ベルト603を張架する1対のローラである。ベルトローラ601,602は、いずれか一方が駆動ローラとして構成されており、他方が従動ローラとして構成されている。ベルトローラ601,602は、駆動ローラとして構成された側のローラが回転することによって、搬送ベルト603を走行させる。
【0029】
搬送ベルト603は、用紙101を搬送する無端状のベルト部材である。本実施形態1では、搬送ベルト603は、その上に、4つのトナー像形成部510が配置されている。搬送ベルト603は、用紙101が4つのトナー像形成部510の感光ドラム511と各感光ドラム511に対向して配置された4つの転写ローラ604との間を通過するように、用紙101を搬送する。
【0030】
転写ローラ604は、感光ドラム511の表面に形成されたトナー像をクーロン力により引き寄せる部材である。転写ローラ604は、搬送ベルト603を介して、感光ドラム511に対向する位置に配置される。本実施形態1では、画像形成装置1は、4つのトナー像形成部510を有している。そのため、画像形成装置1は、4つの転写ローラ604が、4つのトナー像形成部510の各感光ドラム511に対向する位置に配置された構成になっている。
スプリング604aは、転写ローラ604を感光ドラム511側に押し付ける部材である。
【0031】
廃トナーボックス605は、廃棄するトナー(廃トナー)を収容する容器である。画像形成装置1は、廃トナーボックス605の上方に、図示せぬ清掃部材が設けられている。図示せぬ清掃部材は、転写処理後に、搬送ベルト603から、搬送ベルト603に付着したトナーを掻き落とす。廃トナーボックス605は、図示せぬ清掃部材によって掻き落とされたトナーを廃トナーとして収容する。
【0032】
用紙ガイド610は、後記する搬送部ガイド410との間で用紙101を挟み込むことにより、用紙101の走行をガイドする部材である。用紙ガイド610は、用紙搬送部400と画像形成部500の最上流側のトナー像形成部510との間に配置される。
【0033】
本実施形態1では、画像形成装置1は、用紙搬送部400が、用紙101を湾曲させて、画像形成部500の最上流側のトナー像形成部510に向けて用紙101を搬送する構成になっている。そのため、用紙101は、最上流側のトナー像形成部510の手前で浮き上がり易くなっている。用紙ガイド610は、用紙101を上から押さえつけて、湾曲搬送による用紙101の浮き上がりを防止する。
【0034】
用紙ガイド610は、着脱ユニット60に移動可能に設けられており、着脱ユニット60が本体フレーム2に装着されたときに、後記するガイド位置決め部26a(
図2参照)と当接して、その位置が規制される。
【0035】
本実施形態1では、用紙ガイド610は、
図3に示すように、着脱ユニット60の廃トナーボックス605に設けられた軸部606によって、軸支されている。そのため、本実施形態1では、用紙ガイド610は、軸部606を中心にして回転移動可能な構成になっている。用紙ガイド610は、着脱ユニット60が本体フレーム2に装着されたときに、後記する突当部610a(
図3参照)が後記するガイド位置決め部26a(
図2参照)と当接して、突当部610aの位置が位置決めされる構成になっている。
【0036】
用紙ガイド610は、
図3に示すように、用紙101が通過する部分が開口部610dとして開口された形状になっている。また、用紙ガイド610は、突当部610a、ガイド部610b、及び、取手部610cを備えている。
【0037】
突当部610aは、
図2に示すように、上流側に配置された本体フレーム2に設けられた後記する板金26の突出部26aの先端部分が突き当たる部位である。突当部610aは、板金26(
図2参照)の方向に向けて突出して形成されている。
【0038】
ガイド部610bは、用紙搬送部400によって搬送された用紙101と当接して、用紙101の走行をガイドする部位である。ガイド部610bは、取手部610cから下方向(すなわち、開口部601dの内側方向)に向けて突出するように形成されている。ガイド部610bは、その下端部の下面がガイド面610baとして形成されている。ガイド面610baは、用紙101の上面と当接する面である。ガイド面610baは、ラウンドした形状に形成されている。
【0039】
取手部610cは、利用者によって把持される把持部である。利用者は、取手部610cを把持することにより、着脱ユニット60を持ち上げることができる。取手部610cは、開口部610dの上方に設けられている。
【0040】
なお、
図3に示す例では、ガイド部610bは、取手部610cの両横に2つ設けられている。ここでは、2つのガイド部610b同士の距離(間隔)をLとして説明する。距離Lは、画像形成装置1の搬送可能な用紙101の幅よりも狭い値に設定される。例えば、距離Lは、画像形成装置1の搬送可能な用紙101の幅が148mmである場合に、約100mmの値に設定されるとよい。また、距離Lは、画像形成装置1の印刷可能な最小の定型サイズの用紙101の幅よりも狭い値に設定されていてもよい。また、距離Lは、画像形成装置1が両面印刷可能な装置である場合に、画像形成装置1の両面印刷可能な用紙101の幅よりも狭い値に設定されていてもよい。
【0041】
本実施形態1では、画像形成装置1は、
図2に示すように、用紙搬送部400に搬送部ガイド410が設けられている。搬送部ガイド410は、用紙ガイド610との間で用紙101を挟み込むことにより、用紙101の走行をガイドする部材である。搬送部ガイド410は、その上端部が用紙ガイド610に形成された後記するガイド面610baと対向する位置に設けられている。
【0042】
また、本実施形態1では、画像形成装置1は、
図2に示すように、本体フレーム2に板金26が設けられている。板金26は、用紙ガイド610と当接する当接部材である。板金26は、その一部分が、用紙ガイド610の方向に突出する突出部26aとして形成されている。突出部26aは、その先端部分が用紙ガイド610の突当部610aと突き当たる。これによって、板金26は、用紙ガイド610の突当部610aを所定の位置(後記する第3位置P3(
図6参照))に位置決めする。以下、板金26の突出部26aを「ガイド位置決め部26a」と称する。
【0043】
本実施形態1では、画像形成装置1は、搬送部ガイド410(
図2参照)が、軸部606(
図3参照)と用紙ガイド610のガイド面610ba(
図3参照)との間に、ガイド面610baと所定の間隙を有して対向するように配置される。また、ガイド面610ba(
図3参照)が、ガイド位置決め部26a(
図2参照)と軸部606(
図3参照)との間に位置するように配置される。さらに、ガイド面610ba(
図3参照)からガイド位置決め部26a(
図2参照)までの距離が、ガイド面610ba(
図3参照)から軸部606(
図3参照)までの距離よりも短くなるように配置される。
【0044】
画像形成装置1は、このように各構成要素を配置することにより、印刷媒体の搬送方向におけるガイド位置決め部26a(
図2参照)の取付誤差や製造誤差に伴う、ガイド面610ba(
図3参照)と搬送部ガイド410(
図2参照)との位置関係の変動を低減することができる。
【0045】
また、本実施形態1では、画像形成装置1は、
図4に示すように、本体フレーム2の側方部分を構成するサイドフレーム21a,21bを有している。サイドフレーム21aは、溝部901aと突当部902aとが設けられている。また、サイドフレーム21bは、溝部901bと突当部902bとが設けられている。また、画像形成装置1は、着脱ユニット60に、第1係合部911a,911bと第2係合部912a,912bとが設けられている。
【0046】
サイドフレーム21aの溝部901aは、着脱ユニット60に設けられた第1係合部911aと係合する部位である。また、サイドフレーム21bの溝部901bは、着脱ユニット60に設けられた第1係合部911bと係合する部位である。溝部901a,901bは、それぞれに対応する第1係合部911a,911bが、その内部に嵌まり込む形状に形成されている。以下、溝部901a,901bを総称して「溝部901」と称する場合がある。また、第1係合部911a,911bを総称して「第1係合部911」と称する場合がある。溝部901は、第1係合部911がその内部に嵌まり込むことにより、着脱ユニット60の板金26に向かう方向の位置、すなわち、着脱ユニット60の水平方向の位置を規制する水平方向位置規制部として機能する。
【0047】
サイドフレーム21aの突当部902aは、着脱ユニット60に設けられた第2係合部912aと係合する部位である。また、サイドフレーム21bの突当部902bは、着脱ユニット60に設けられた第2係合部912bと係合する部位である。突当部902a,902bは、それぞれに対応する第2係合部912a,912bがその上に載り、第2係合部912a,912bを下から支持する形状に形成されている。以下、突当部902a,902bを総称して「突当部902」と称する場合がある。また、第2係合部912a,912bを総称して「第2係合部912」と称する場合がある。突当部902は、第2係合部912を下から支持することにより、着脱ユニット60の上下方向の位置を規制する上下方向位置規制部として機能する。
【0048】
着脱ユニット60の第1係合部911a,911bは、それぞれ、横幅方向に突出する円形の軸として形成されている。第1係合部911a,911bは、それぞれに対応するサイドフレーム21a,21bに設けられた溝部901a,901bの内部に嵌まり込む。
【0049】
また、着脱ユニット60の第2係合部912a,912bは、それぞれ、横幅方向に突出する平板状の突出部として形成されている。第2係合部912a,912bは、それぞれに対応するサイドフレーム21a,21bに設けられた突当部902a,902bの上に載る。
【0050】
係る構成において、画像形成装置1は、サイドフレーム21a,21bの溝部901a,901bと着脱ユニット60の第1係合部911a,911bとが係合することによって、着脱ユニット60の板金26に向かう方向の位置、すなわち、着脱ユニット60の水平方向の位置を規制する。また、画像形成装置1は、サイドフレーム21a,21bの突当部902a,902bと着脱ユニット60の第2係合部912a,912bとが係合することによって、着脱ユニット60の上下方向の位置を規制する。
【0051】
その結果、画像形成装置1は、着脱ユニット60が本体フレーム2に装着されたときに、本体フレーム2の内部の所定の位置に着脱ユニット60を位置決めすることができる。
【0052】
着脱ユニット60は、本体フレーム2に装着されたときに、所定の位置に位置決めされる。このときの着脱ユニット60の位置は、用紙ガイド610に設けられた突当部610aが、板金26のガイド位置決め部26aと対向する位置となる(
図1参照)。
【0053】
用紙ガイド610は、前記した通り、軸部606(
図3参照)を中心にして回転移動可能な構成になっている。
図5は、その用紙ガイド610の動作を示している。
図5(a)は、用紙ガイド610が軸部606を中心にして斜め方向に倒れた状態を示しており、
図5(b)は、用紙ガイド610が軸部606を中心にして垂直方向に起立した状態を示している。
【0054】
図5に示すように、用紙ガイド610は、その下端部付近に穴部610xが設けられている。穴部610xは、廃トナーボックス605に設けられた軸部606が、その内部に嵌め込まれる。穴部610x及び軸部606は、ともに、略同径の円形に形成されている。軸部606は、用紙ガイド610の穴部610xに嵌め込まれることによって、用紙ガイド610を回転移動可能に支持している。したがって、穴部610x(軸部606)は、用紙ガイド610の回転移動支点(揺動支点)として機能する。
【0055】
用紙ガイド610は、その下端部付近に、位置決めレバー610zを備えている。位置決めレバー610zは、用紙ガイド610の回転移動位置(角度)を決定する部位である。位置決めレバー610zは、用紙ガイド610の下端部付近の一部分が軸部606から一方向に突出することによって形成されている。
【0056】
一方、着脱ユニット60は、位置決めレバー610zの先端部分と当接して、用紙ガイド610の突当部610aの位置を所定の位置(後記する第1位置P1(
図6参照))に位置決めする第1レバー位置決め部607a(
図5(a)参照)と、位置決めレバー610zの先端部分と当接して、用紙ガイド610の突当部610aの位置を所定の位置(後記する第2位置P2(
図6参照))に位置決めする第2レバー位置決め部607b(
図5(b)参照)とを備えている。
【0057】
位置決めレバー610zは、用紙ガイド610が軸部606(穴部610x)を中心にして回転移動する。その結果、位置決めレバー610zは、軸部606(穴部610x)を中心にして、廃トナーボックス605に設けられた第1レバー位置決め部607aと第2レバー位置決め部607bとの間を回転移動することができる。
【0058】
ここでは、位置決めレバー610zの先端部分が廃トナーボックス605の第1レバー位置決め部607aに接触する位置を「第1位置P1(
図6参照)」とし、位置決めレバー610zの先端部分が廃トナーボックス605の第2レバー位置決め部607bに接触する位置を「第2位置P2(
図6参照)」として説明する。したがって、位置決めレバー610zは、軸部606(穴部610x)を中心にして、第1位置P1と第2位置P2との間を回転移動することができる。
【0059】
なお、本実施形態1では、第2位置P2と軸部606(穴610x)とを結ぶ線と水平方向とのなす角度(ただし、板金26のガイド位置決め部26aに対向する側の角度)は、第1位置P1と軸部606(穴610x)とを結ぶ線と水平方向とのなす角度(ただし、板金26のガイド位置決め部26aに対向する側の角度)よりも大きく設定されている。
【0060】
着脱ユニット60は、用紙ガイドを第2位置P2から第1位置P1の方向に向けて付勢する付勢部材としての板バネ615を備えている。板バネ615は、
図5(b)に示すように、固定端615a側が転写部600に固定されており、自由端615b側が用紙ガイド610の係合部610eと係合することで、用紙ガイド610を第1位置P1の方向である矢印Dの方向(用紙ガイド610の突当部610aが位置決め部としての板金26と当接する方向)に付勢している。
【0061】
本実施形態において、着脱ユニット60の用紙ガイド610は、外力が加わっていない場合に、
図5(a)に示すように、位置決めレバー610zの第1被当接面610zaが廃トナーボックス605の第1レバー位置決め部607aと当接して、用紙ガイド610の回転移動が第1位置P1に規制された状態となる。
【0062】
一方、着脱ユニット60の用紙ガイド610は、外力が加わっている場合に、
図5(b)に示すように、位置決めレバー610zの第2被当接面610zbが廃トナーボックス605の第2レバー位置決め部607bと当接して、用紙ガイド610の回転移動が第2位置P2に規制された状態となる。
【0063】
係る構成において、画像形成装置1は、取手部610cとしても機能する用紙ガイド610が、回転移動可能な状態で、本体フレーム2に対して着脱自在な構成の着脱ユニット60に設けられている。そして、画像形成装置1は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、用紙ガイド610の突当部610aが本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aに突き当たり、その位置が規制される。その結果、画像形成装置1は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、同時に、用紙ガイド610を所定の位置に位置決めすることができる。
【0064】
これによって、画像形成装置1は、前後の機構(ここでは、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401b、並びに、画像形成部500のトナー像形成部510及び転写部600)に対する用紙ガイド610の位置精度を高水準に維持することができる。
【0065】
なお、本実施形態1では、着脱ユニット60が、用紙101を搬送する用紙搬送ユニットとして構成されており、その用紙搬送ユニットとしての着脱ユニット60が、無端状の搬送ベルト603と複数のローラ601,602,604とを備えるベルト搬送ユニットとして構成されている。しかしながら、着脱ユニット60は、用紙搬送ユニット以外の、例えば、定着器ユニットや両面印刷ユニット等のユニットとして構成することも可能である。
【0066】
<画像形成装置の動作>
以下、本実施形態1に係る画像形成装置1の動作につき説明する。ここでは、まず、画像形成装置1の全体の動作につき説明し、次に、着脱ユニット60周りの動作につき説明する。
【0067】
まず、
図1及び
図2を参照して、画像形成装置1の全体の動作につき説明する。
画像形成装置1は、図示せぬ上位装置から印刷データを受信する。すると、画像形成装置1は、トナー像形成部510(
図2参照)が、感光ドラム511を回転させて、画像(トナー像)形成処理を行う。
【0068】
その際に、画像形成装置1は、帯電ローラ512が、感光ドラム511の表面を一様に帯電させる。そして、LEDヘッド520が、印刷データに基づいて、感光ドラム511の表面を部分的に露光する。これにより、画像形成装置1は、感光ドラム511の表面に静電潜像を形成する。
【0069】
一方、画像形成装置1は、事前に、トナーがトナー収容部516から供給ローラ514に供給されている。供給ローラ514は、感光ドラム511の回転に伴って現像ローラ513が回転する際に、トナーを現像ローラ513に供給して、トナーを現像ローラ513の表面に付着させる。現像ローラ513の表面に付着したトナーは、現像ローラ513の回転に伴って、現像ブレード515と接触し、その層厚が規制される。
【0070】
この後、画像形成装置1は、現像ローラ513がトナーを感光ドラム511に供給する。このとき、トナーは、感光ドラム511の表面に形成された静電潜像上に付着する。これにより、トナー像が、感光ドラム511の表面に形成される。
【0071】
画像形成装置1は、トナー像が感光ドラム511の表面に形成されると、転写部600が転写処理を行う。その際に、転写部600は、搬送ベルト603が用紙101を搬送しながら、転写ローラ604が感光ドラム511の表面に形成されたトナー像を引き寄せる。その結果、トナー像が、感光ドラム511から用紙101に転写される。
【0072】
画像形成装置1は、トナー像が感光ドラム511から用紙101に転写されると、用紙101を定着部700(
図1参照)に搬送する。定着部700は、用紙101が搬送されると、定着処理を行う。その際に、定着部700は、用紙101を加熱及び加圧して、用紙101の表面に転写されたトナー像を溶融させて用紙101に定着させる。
【0073】
画像形成装置1は、トナー像が用紙101に定着されると、用紙101を積載部805に搬送して、積載部805の上に排出する。
画像形成装置1の全体の動作は、以上の通りである。
【0074】
次に、
図6〜
図9を参照して、本実施形態1に係る画像形成装置1の着脱ユニット60周りの動作につき説明する。
図6〜
図9は、それぞれ、実施形態1に係る画像形成装置1の動作を示す図である。
【0075】
(着脱ユニットの装着時の動作)
まず、着脱ユニット60の装着時の画像形成装置1の動作につき説明する。
図6は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着するときの画像形成装置1の動作を示している。
【0076】
着脱ユニット60は、板バネ615(
図5参照)が、常時、用紙ガイド610を第2位置P2(
図6参照))から第1位置P1(
図6参照))の方向に付勢している。そのため、用紙ガイド610は、
図6に示すように、着脱ユニット60が本体フレーム2から取り外されているときに、板バネ615からの付勢力を受けて、第2位置P2から第1位置P1の方向に回転移動する。その結果、用紙ガイド610は、位置決めレバー610zの第1被当接部610za(
図5(b)参照)が第1レバー位置決め部607a(
図5(a)参照)と当接した状態になる。したがって、用紙ガイド610の突当部610aは、着脱ユニット60が本体フレーム2から取り外されているときに、その位置が、第1位置P1に位置決めされる。
【0077】
利用者は、用紙ガイド610の取手部610cを把持して、着脱ユニット60を本体フレーム2の近傍まで持ち運び、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着する。その際に、利用者は、用紙ガイド610を第1位置P1(
図6参照)から第2位置P2(
図6参照)の方向に回転させた状態で、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着する。
【0078】
利用者は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着すると、用紙ガイド610の取手部610cから手を離す。このとき、用紙ガイド610は、板バネ615からの付勢力を受けて、第2位置P2(
図6参照)から第1位置P1(
図6参照)の方向に回転移動する。これにより、用紙ガイド610は、突当部610aが本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aと当接した状態になる。
【0079】
この後、着脱ユニット60は、本体フレーム2の内部に進入して、所定の位置に位置決めされた状態になる。その際に、用紙ガイド610は、その着脱ユニット60の動作に伴って、突当部610aが本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aに押圧されて、第1位置P1から第2位置P2の方向に押し戻される。その結果、用紙ガイド610の突当部610aは、その位置が、第1位置P1と第2位置P2との間の位置(以下、「第3位置P3(
図6参照)」と称する)に位置決めされる。したがって、用紙ガイド610の突当部610aは、着脱ユニット60が本体フレーム2に装着されたときに、その位置が、第1位置P1から第3位置P3に移動して、第3位置P3に位置決めされる。
【0080】
(印刷時の動作)
次に、印刷時の画像形成装置1の動作につき説明する。画像形成装置1は、印刷時に、画像(トナー像)形成処理、転写処理、及び、定着処理を行う。
図7は、その際に行われる、用紙搬送部400から画像形成部500への用紙101の搬送動作を示している。
【0081】
画像形成装置1は、本体フレーム2に設けられている図示せぬモータが駆動することにより、用紙繰出部200が用紙トレイ100から用紙101を用紙搬送部400に向けて繰り出し、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401bが用紙101を画像形成部500に向けて搬送する。
【0082】
このとき、用紙101は、着脱カセット60に設けられた用紙ガイド610のガイド部610bと用紙搬送部400に設けられた搬送部ガイド410との間を、ガイド部610bと搬送部ガイド410とによってガイドされながら、画像形成部500に向けて搬送される。
【0083】
この後、搬送ベルト603が、用紙101を定着部700に向けて搬送する。その際に、用紙101は、画像形成部500のトナー像形成部510の下端部に形成されたガイド面510aと搬送ベルト603との間を通過して、トナー像形成部510の感光ドラム511と定着部600の転写ローラ604との間を通過する。このとき、トナー像が、感光ドラム511から用紙101の表面に転写される。
【0084】
画像形成装置1は、4つのトナー像形成部510を有している。画像形成装置1は、カラー印刷を行う場合に、4つのトナー像形成部510のそれぞれで形成された、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)の各色のトナー像を用紙101の表面に重ねて転写する。これにより、カラー画像が、用紙101の表面に形成される。
【0085】
この後、用紙101は、転写部700で加熱及び加圧される。これにより、トナー像が、用紙101に定着する。画像形成装置1は、トナー像を用紙101に定着させると、積載部805に向けて搬送し、積載部805の上に排出する。
【0086】
(着脱ユニットの取り外し時の動作)
次に、着脱ユニット60の取り外し時の画像形成装置1の動作につき説明する。
図8及び
図9は、着脱ユニット60を本体フレーム2から取り外すときの画像形成装置1の動作を示している。
【0087】
利用者は、着脱ユニット60を本体フレーム2から取り外すときに、用紙ガイド610の取手部610cを把持して、第2位置P2(
図6参照)から第1位置P1(
図6参照)の方向に作用する板バネ615の付勢力に抗する外力を用紙ガイド610に与える。
【0088】
したがって、用紙ガイド610は、着脱ユニット60が本体フレーム2から取り外されたときに、第1位置P1から第2位置P2の方向に作用する外力を利用者から受ける状態になる。
【0089】
そのため、用紙ガイド610は、位置決めレバー610zの第2被当接部610zb(
図5(a)参照)が第2レバー位置決め部607b(
図5(b)参照)に当接された状態になる。その結果、用紙ガイド610の突当部610aは、その位置が、第3位置P3(
図6参照)から第2位置P2(
図6参照)に移動する。
【0090】
これにより、利用者は、着脱ユニット60を本体フレーム2の上方に向けて引き出すこと、すなわち、着脱ユニット60を本体フレーム2から脱着させることができるようになる。
【0091】
利用者は、着脱ユニット60を本体フレーム2から脱着させると、用紙ガイド610の取手部610cから手を離す。すると、用紙ガイド610は、外力を利用者から受けない状態になる。
【0092】
このとき、用紙ガイド610は、板バネ615からの付勢力を受けて、第2位置P2(
図6参照)から第1位置P1(
図6参照)の方向に回転移動する。これにより、用紙ガイド610は、位置決めレバー610zの第1被当接部610za(
図5(b)参照)が第1レバー位置決め部607a(
図5(a)参照)と当接した状態になる。その結果、用紙ガイド610の突当部610aは、その位置が、第2位置P2(
図6参照)から第1位置P1(
図6参照)に移動する。
【0093】
本実施形態1に係る画像形成装置1は、取手部610cとしても機能する用紙ガイド610が、着脱ユニット60に、回転移動可能な状態で設けられている。そして、画像形成装置1は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、用紙ガイド610の突当部610aが本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aに突き当たり、その位置が規制される。その結果、画像形成装置1は、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、同時に、用紙ガイド610を所定の位置に位置決めすることができる。
【0094】
このような画像形成装置1は、着脱ユニット60の装着動作に伴って、着脱ユニット60と用紙ガイド610とが一緒に位置決めされる構成になる。そのため、画像形成装置1は、前後の機構(ここでは、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401b、並びに、画像形成部500のトナー像形成部510及び転写部600)に対する用紙ガイド610の位置精度を高水準に維持することができる。その結果、画像形成装置1は、搬送性能を向上させることができる。
【0095】
また、画像形成装置1は、用紙ガイド610が着脱ユニット60に設けられており、用紙ガイド610をトナー像形成部510の近傍に配置することができる。そのため、画像形成装置1は、これによっても、搬送性能をさらに向上させることができる。
【0096】
また、画像形成装置1は、用紙ガイド610が把持部としての取手部610cを有している。これにより、画像形成装置1は、着脱ユニット60を把持する把持部を実装するスペースを利用して、用紙ガイド610を実装することができる。そのため、画像形成装置1は、本体フレーム2の小型化を実現することができる。
【0097】
以上の通り、本実施形態1に係る画像形成装置1によれば、着脱ユニット60を装置本体(本体フレーム2)に装着することにより、同時に、用紙ガイド610を所定の位置に位置決めすることができる。
【0098】
[実施形態2]
以下、
図10及び
図11を参照して、本実施形態2に係る画像形成装置1Bの構成につき説明する。
図10及び
図11は、実施形態2に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【0099】
本実施形態2に係る画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1(
図2参照)と比較すると、センサレバー430及び図示せぬセンサが用紙搬送部400に設けられている点で相違している。その他の構成は、実施形態1に係る画像形成装置1と同じである。
【0100】
センサレバー430及び図示せぬセンサは、画像形成装置1Bの図示せぬ制御部に用紙101の位置を検知させるための
検知部材である。センサレバー430は、その先端部が揺動可能に本体フレーム2(装置本体)(
図1参照)側に配置された用紙搬送部400に設けられている。センサレバー430は、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401bによって搬送された用紙101がその先端部と接触することにより、先端部が傾く。図示せぬセンサは、そのセンサレバー430の先端部の傾きを表す信号を画像形成装置1Bの図示せぬ制御部に出力する。これにより、図示せぬ制御部は、用紙101の先端部がセンサレバー430の位置に到達したことを検知する。
【0101】
図10及び
図11に示すように、センサレバー430は、用紙搬送ローラ401a,401bの下流側の位置で、かつ、用紙101の走行をガイドする用紙ガイド610と鉛直方向上で重なり合う位置に配置されている。本実施形態2では、センサレバー430は、用紙ガイド610の2つのガイド部610bの間に配置されている。
したがって、センサレバー430は、着脱ユニット60に対し、用紙101の搬送方向の上流側に設けられている。図示せぬセンサは、そのセンサレバー430の先端部の周囲に配置されている。
【0102】
以下、
図12を参照して、画像形成装置1Bの動作につき説明する。
図12は、実施形態2に係る画像形成装置1Bの動作を示す図である。
【0103】
印刷時において、本実施形態2に係る画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、用紙ガイド610が本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aに押されて、用紙ガイド610の突当部610aが第3位置P3(
図6参照)に位置決めされた状態になっている。
【0104】
印刷時において、本実施形態2に係る画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、本体フレーム2に設けられている図示せぬモータが駆動することにより、用紙繰出部200が用紙トレイ100から用紙101を用紙搬送部400に向けて繰り出し、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401bが用紙101を画像形成部500に向けて搬送する。
【0105】
このとき、画像形成装置1Bは、用紙搬送ローラ401a,401bによって搬送された用紙101が、センサレバー430の先端部と接触して、センサレバー430の先端部を押す。その結果、センサレバー430の先端部は、画像形成部500のトナー像形成部510の方向に傾く。画像形成装置1Bの図示せぬセンサは、そのセンサレバー430の先端部の傾きを表す信号を画像形成装置1Bの図示せぬ制御部に出力する。これにより、図示せぬ制御部は、用紙101の先端部がセンサレバー430の位置に到達したことを検知する。図示せぬ制御部は、用紙101の先端部の位置を、画像の書き出し位置の制御にフィードバックする。
【0106】
本実施形態2に係る画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、用紙ガイド610が着脱ユニット60に設けられている。そして、画像形成装置1Bは、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、用紙ガイド610の突当部610aが本体フレーム2の板金26のガイド位置決め部26aに突き当たり、その位置が規制される。その結果、画像形成装置1Bは、着脱ユニット60を本体フレーム2に装着することにより、同時に、用紙ガイド610を所定の位置に位置決めすることができる。
【0107】
このような画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、着脱ユニット60と用紙ガイド610とが一緒に位置決めされる構成になる。そのため、画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、前後の機構(ここでは、用紙搬送部400の用紙搬送ローラ401a,401b、並びに、画像形成部500のトナー像形成部510及び転写部600)に対する用紙ガイド610の位置精度を高水準に維持することができる。その結果、画像形成装置1Bは、搬送性能や画像の書き出し位置精度を向上させることができる。
【0108】
また、画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、用紙ガイド610が着脱ユニット60に設けられており、用紙ガイド610をトナー像形成部510の近傍に配置することができる。そのため、画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と同様に、これによっても、搬送性能や画像の書き出し位置精度をさらに向上させることができる。
【0109】
さらに、画像形成装置1Bは、実施形態1に係る画像形成装置1と異なり、センサレバー430が用紙101の走行をガイドする用紙ガイド610と鉛直方向上で重なり合う位置に配置されている。そのため、画像形成装置1Bは、センサレバー430による用紙101の先端部の位置の検出精度を向上させることができる。その結果、画像形成装置1Bは、これによっても、搬送性能や画像の書き出し位置精度をさらに向上させることができる。
【0110】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、本発明は、プリンタに限らず、ファクシミリ装置、複写機、MFP等の画像形成装置に用いることができる。なお、「MFP」とは、ファクシミリ機能やスキャナ機能、コピー機能等がプリンタに付加された、Multi Function Printerを意味している。
【0111】
また、例えば、実施形態1及び実施形態2では、着脱ユニット60が用紙搬送ユニットの一形態であるベルト搬送ユニットとして構成されている場合について説明した。しかしながら、本発明は、着脱ユニット60が、定着器ユニットや両面印刷ユニット等の、ベルト搬送ユニット以外の着脱可能なユニットとして構成されている場合にも適用可能である。
【0112】
また、例えば、着脱ユニット60は、一部の構成を変形することができる。
図13は、変形例に係る着脱ユニット60Cの構成を示す図である。変形例に係る着脱ユニット60Cは、実施形態1及び実施形態2に係る着脱ユニット60と比較すると、用紙ガイド610の代わりに、用紙ガイド620を用いる点で相違している。
図13に示すように、用紙ガイド620は、突当部620a、ガイド部620b、及び、取手部620cを備えている。突当部620a、ガイド部620b、及び、取手部620cは、それぞれ、実施形態1及び実施形態2に係る用紙ガイド610の突当部610a、ガイド部610b、及び、取手部610cと同様の構成要素である。
突当部620aは、実施形態1及び実施形態2に係る突当部610aと同じ形状になっている。これに対して、ガイド部620bは、実施形態1及び実施形態2に係るガイド部610bと異なり、その下端部の下面が横方向の全幅に亘って平面状に形成されている。また、取手部620cは、実施形態1及び実施形態2に係る取手部610cと異なり、その周囲がガイド部610bによって区切られていない形状になっている。
用紙ガイド620は、横方向の全幅に亘って平面状に形成された突当部620aによって用紙101と当接する。