(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
主ハウジング(12)は、ハウジング本体(13A)、及びハウジング本体(13A)に解除可能に連結されるハウジングインサート(13B)を含み、主ハウジング(12)のマーキング(20)は、ハウジングインサート(13B)上に設けられる、請求項1に記載の薬物送達デバイス(10)。
それぞれのデバイス(10)の少なくとも一つが使い捨てであり、そしてそれぞれの別のデバイスが再使用可能である、請求項12に記載の薬物送達デバイス(10)のセット。
構成部材(11、12、25)は、同じマーキングを有する部材のみが、共に連結することができるように、コード化された機械的連結を有する、請求項8又は9に記載の薬物送達デバイスのセット。
薬物の特定カートリッジホルダは、特定のカートリッジのみが薬物の特定カートリッジ内にインサートできるように、特定カートリッジに対応する連結機能を備えている、請求項14に記載の薬物送達デバイスのセット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
新規な、好ましくは、改良された薬物送達デバイス、例えば、使用者にとって高い安全性を提供するデバイスの提供を支援することが、本開示の目的である。
【0007】
この目的は、特許請求範囲の独立項の主題により達成され得る。更なる機能及び有利な実施態様は、従属項の主題でもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様によると、薬物送達デバイス用の部材のセットが提供される。セットは、デバイス用の少なくとも二つの構成部材を含む。どちらの構成部材もマーキングを付けてもよい。マーキングは、都合よくは本質的には、同等又は同一である。
【0009】
デバイスの構成部材上に設けられるマーキングを用いて、情報、特にデバイスに関する情報は、使用者に提供され得る。それぞれのマーキングは、デバイス内に保持された特定の薬物を識別し得る。この方法で、使用者が正しいデバイスを使用するかどうか、そして特に、デバイスは、正しい薬物を保持するかどうかを確か得る。それぞれのマーキングは、デバイスの操作中いつでも使用者が見て、及び/又は、接触するように適合され、配置され得る。特に、マーキングの一つは、用量を設定したとき、使用者が接触し、又は見るように配置され得る。他方のマーキングは、設定された用量を送達するとき、使用者が接触し、又は見るように配置され得る。この方法において、デバイスを操作中、使用者は、常に、少なくとも一つのマーキングと接触し、又は見得る、
【0010】
実施態様によると、マーキングは、それぞれ、少なくとも一つの触覚マーキングを含む。
【0011】
触覚マーキングは、特に、視覚障害のある使用者、例えば、糖尿病を病んでいる使用者に適しているかもしれない。触覚マーキングは、使用者が正しいデバイスを使用していることを、最早、視覚的に確認できなくなっても、使用者により認識され得る。それぞれの触覚マーキングは、デバイスの操作中、いつでも、使用者が見て、及び/又は、接触するように適合し、配置し得る。特に、触覚マーキングの一つは、用量を設定するとき、使用者が接触し、又は見るように配置し得る。もう一つの触覚マーキングは、用量を送達するとき、使用者が接触し、又は見るように配置し得る。この方法において、デバイスの操作中、使用者は、常に、一つのマーキングと接触し、又は見得る。
【0012】
それぞれの触覚マーキングは、触覚マーキングを形成するためにグループ化し得る一つ又はそれ以上の構造エレメントを含み得る。好ましくは、前記エレメントは、使用者がそれぞれの触覚マーキングに接触するとき、触覚フィードバックを生成するのに十分大きい構造状の深さを含む。
【0013】
実施態様によると、マーキングは、それぞれ、少なくとも一つのカラーマーキングを含む。
【0014】
更に、又は、あるいは、触覚マーキングに対して、マーキングは色を含んでもよい。カラーマーキングを用いることにより、使用者は、それぞれのマーキングが関連する薬物のタイプを容易に理解し得る。色は、深刻な視覚障害を有する使用者でも認識し得る。操作のためにデバイスを準備中、及び、また、デバイスを操作中、それぞれのマーキングは、使用者によりビユーし得る。
【0015】
実施態様によると、各々のマーキングは、少なくとも一つのテキストマーキングを含む。
【0016】
実施態様によると、少なくとも一つのテキストマーキングは、デバイス用の薬物の名称、特に、デバイスのカートリッジに保持されている薬物の名称を含む。
【0017】
それ故、更に、又は、あるいは、触覚マーキング、及び/又は、カラーマーキングに対して、それぞれのマーキングは、テキスト又はテキスト様のマーキング、例えば、テキスト、数字、及び/又は、文字を含むマーキングを含み得る。それぞれのテキスト又はテキスト様のマーキングは、薬物送達デバイスで使用する薬物の名称を含み得る。
【0018】
実施態様によると、マーキングは、少なくとも一つの記号を含む。
【0019】
更に、又は、あるいは、触覚マーキング、カラーマーキング、及び/又は、テキストマーキングに対して、それぞれのマーキングは、薬物送達デバイスで使用される特定の薬物に特異的に関連し得る記号を含み得る。記号は、例えば、薬物と関連するロゴであってもよい。
【0020】
実施態様によると、少なくとも二つの構成部材は、薬物送達デバイス用の主ハウジング、及び/又は、一つ、二つ、三つ、又はそれ以上の次の追加構成部材を含む:薬物送達デバイス用の用量ボタン。薬物送達デバイス用のキャップ。薬物送達デバイス用のカートリッジ。薬物送達デバイス用のカートリッジホルダ。それぞれの追加の構成部材は、連結可能であり、好ましくは、主ハウジングに解除可能に連結可能であり得る。少なくとも二つの構成部材の、二つ、三つ、四つ、又はそれ以上の構成部材は、実質的に、同等の又は同一のマーキングを備えている。
【0021】
マーキングの以下のテキストの一つにおいて、特に、デバイスの主ハウジング上に設けられるマーキングは、「デバイスマーキング」と呼ばれる。デバイスの追加の構成部材上に設けられる少なくとも一つの他のマーキング、好ましくは、二つ、三つ、四つ、又はそれ以上のマーキングは、それぞれ、「構成部材マーキング」と呼ばれる。好ましくは、デバイスマーキングは、デバイスにより送達すべき薬物の用量を設定するとき、使用者が接触し、及び/又は、見られるように配置される。好ましくは、構成部材マーキングは、設定のためデバイスを準備するとき、及び/又は、設定用量を送達するとき、使用者が接触し、及び/又は、見られるように配置される。
【0022】
実質的に同等、又は、同一のデバイスマーキング及び構成部材マーキングは、デバイスのカートリッジに保持された一つの特定タイプの薬物を識別し得る。これは、使用者が正しい薬物を投与する使用者の自信を高めるかもしれない。デバイスの操作中、例えば、用量の設定及び送達中、及び/又は、操作のためデバイスを準備中のいつでも、使用者は、デバイスマーキング及び構成部材マーキングを接触し、又はその少なくとも一つを見得る。
【0023】
デバイスマーキングは、構成部材マーキングと比較して、異なった概観を有するマーキングを含み得る。例えば、デバイスマーキングは、触覚マーキングを含み得る。構成部材マーキングは、例えば、色、記号、及び/又は、テキストマーキングを含んでもよく、逆もまたその通りである。マーキングの外観は、異なっているかもしれないが、それぞれのマーキングは、同じ情報、例えば、デバイス、特に、デバイスのカートリッジに保持される薬物に関する情報を使用者に対して提供するように適合し、配置し得る。
【0024】
しかしながら、デバイスマーキングの全てのタイプ、例えば、触覚、色、テキスト又は記号は、同じタイプの対応する構成部材マーキングを有することは好ましい。
【0025】
デバイスマーキング及び構成部材マーキングが、各々、触覚マーキングを含む場合、実質的に同等又は同一の触覚マーキングは、触覚のデバイスマーキング及び構成部材マーキングを形成するためにグループ化される一つ又はそれ以上又は全ての構造エレメントと同一の数、及び/又は、同一の形状を含み得る。実質的に同等又は同一の触覚マーキングは、異なったサイズ、及び/又は、異なった材質の構造エレメントを含み得る。しかし、上記の通り、実質的に同等又は同一の触覚マーキングは、都合よく、同じ情報、特に、認識可能な同等の触覚フィードバックを使用者に提供する。
【0026】
デバイスマーキング及び構成部材マーキングが、各々、カラーマーキングを含む場合、実質的に同等又は同一のカラーマーキングは、同じ色、又は少なくとも同等の色、特に、電磁スペクトルに隣接した色範囲を含み得る。実質的に同等又は同一のカラーマーキングは、同じ情報、特に、薬物に関する情報を使用者に提供する。
【0027】
デバイスマーキング及び構成部材マーキングが、各々、テキストマーキングを含む場合、実質的に同等又は同一のテキストマーキングは、同じテキスト、又は表現及びこの表現の略号などの同じ情報を含む異なったテキストを含み得る。しかし、構成部材のテキストマーキング、及びデバイスのテキストマーキングは、例えば、異なったザイズ、及び/又は、形状を含み得る。
【0028】
実施態様によると、主ハウジングは、ハウジング本体を含む。主ハウジングは、ハウジングインサートを含み得る。ハウジングインサートは、ハウジング本体と解除可能に連結され得る。主ハウジングのマーキング、特に、デバイスマーキングは、ハウジングインサート上に提供され得る。
【0029】
ハウジングインサート及びマーキングは、一体的に形成され得る。ハウジングインサートは、デバイスの交換可能な構成部材であり得る。従って、マーキングを含むハウジングインサートは、ハウジングインサートの代替により、代替可能である。代替のハウジングインサートは、異なったマーキング、例えば、異なった薬物を識別するマーキングを備え得る。これは、本質的に、再使用可能な薬物送達デバイス、及び、特に、異なった薬物を投与するように適合した薬物送達デバイスに対して適用可能であり得る。
【0030】
更なる実施態様によると、マーキングは、ハウジング本体上に設けられる。従って、少なくとも一つのマーキングは、交換不能なデバイスの部分上に提供され得る。この場合、ハウジングインサートは余分であるかもしれない。これは、特に、使い捨て薬物送達デバイス、及び/又は、一つの特定薬物のみを保持するように適合した薬物送達デバイスに適用可能であり得る。この場合、ハウジング本体は、主ハウジングを形成し得る。
【0031】
更なる態様によると、薬物送達デバイスが提供される。薬物送達デバイスは、主ハウジングを含み得る。薬物送達デバイスは、一つ、二つ、三つ、又はそれ以上の上述の部材のセットの次に追加する構成部材を含み得る:薬物送達デバイス用の用量ボタン。薬物送達デバイス用のキャップ。薬物送達デバイス用のカートリッジ。薬物送達デバイス用のカートリッジホルダ。部材のセットのそれぞれの追加の構成部材は、少なくとも、デバイスの保管モード、例えば、デバイスが貯蔵されたときのモード、特に、デバイスのその後の操作モード間で貯蔵されたときのモード、又は異なったデバイスに含まれる異なった薬物が投与されるときのモードにおいて、主ハウジングに連結され、好ましくは、解除可能に連結され得る。部材の構成部材のセットの一つのマーキング、例えば、デバイスマーキングは、主ハウジングに提供され得る。他の一つのマーキング、例えば、構成部材マーキングは、少なくとも一つ、好ましくは、二つ又はそれ以上の追加の構成部材上に提供され得る。
【0032】
マーキングを備えている主ハウジングは、薬物の用量を設定するとき、使用者が接触し、又は見られるように構成され得る。用量ボタン、カートリッジ、カートリッジホルダ、及びキャップの内の少なくとも一つ、特に、構成部材マーキングを備えている追加の構成部材は、操作のためデバイスを準備するとき、及び/又は、設定用量を送達するとき、使用者が接触し、又は見られるように構成され得る。実質的に同等、又は同一のマーキング、特に、構成部材マーキング及びデバイスマーキングは、薬物送達デバイスを、そして、特に、デバイスに保持されている一つの特定薬物を識別し得る。
【0033】
更なる態様によると、薬物送達デバイスのセットが提供される。セットは二つ、三つ、又はそれ以上薬物送達デバイスを含み得る。これらのデバイスは、同様の外形、及び/又は、色を含み得る。それぞれのデバイスは、上記の対応する部材のセットを含み得る。異なったデバイスの部材の構成部材のセットは、都合よく、異なったマーキングを備えている。異なってマークされた構成部材は、異なった薬物を保持するデバイスの部分であってもよい。異なってマークされた薬物送達デバイスは、常に、異なった薬物を保持する。
【0034】
薬物送達デバイスのセットの実施態様において、異なったデバイスの部材の構成部材のセットは、同じ(同一)マーキングを備えていてもよく、そして同じマークされた構成部材は、同じ薬物を保持するデバイスの部分であってもよい。
【0035】
薬物送達デバイスのセットの更なる実施態様において、少なくとも一つのそれぞれのデバイスは使い捨てであり、そして別のそれぞれのデバイスは、再使用可能である。
【0036】
薬物送達デバイスのセットの更なる実施態様において、部材のセットは、同じマーキング有する部材のみが、共に連結可能であるように、コード化された機械的連結を有する。
【0037】
薬物送達デバイスのセットの更なる実施態様において、薬物の特定カートリッジホルダは、特体カートリッジのみが薬物の特定カートリッジ内に挿入できるように、特体カートリッジに対応する連結機能を備えている。
【0038】
前述の部材の構成部材のセットは、特に、実質的に同等又は同一のマーキングを含む構成部材は、一つの単回使用の薬物送達デバイスを形成するために組立て得る。特に、一つの特別なデバイスの構成部材は、実質的に同等、又は同一のマーキングを含み得る。一つの構成部材マーキングは、例えば、用量ボタン上に提供され得る。追加の構成部材マーキングは、キャップ上に提供され得る。デバイスマーキングは、例えば、ハウジングインサート上に提供され得る。
【0039】
異なった薬物送達デバイスは、異なってマークされた構成部材を提供することにより、送達すべき薬物に特化し得る。特に、異なったマーキング及び異なってマークされた追加の構成部材は、それぞれのデバイスに保持された薬物を識別するために適合され得る。
【0040】
使用者は第一のデバイスを選択し得て、その結果、このデバイスの構成部材上に設けられるマーキングを見て、及び/又は、接触することにより使用することを希望する第一の薬物を選択し得る。使用者は、ハウジングに対して前記第一のデバイスの一つの構成部材に接触し、及び/又は、動かし、それ故、操作のため第一のデバイスを準備する。それにより、使用者は、少なくとも一つのマーキングを、例えば、ハウジングインサート上に提供し得るデバイスマーキングを接触し、及び/又は、見る。それ以降、使用者は、例えば、操作のため第二のデバイスに保持された第二の薬物を識別する、異なってマークされた追加の構成部材を含む第二のデバイスを準備するために、第一のデバイスを脇に置いてもよい。後程、使用者が第一の薬物を投与することを希望するとき、使用者は、操作のために既に準備した一つのデバイスをつかむ。マーキング、特に、前記デバイスの構成部材上に設けられるデバイスマーキング及び構成部材マーキングを用いて、使用者は、直ちに、正しいデバイス、即ち、第一の薬物を保持する第一のデバイスを握ったか、どうかを確認できる。それ故、使用者にとって高い安全性を提供するデバイスの提供が促進される。
【0041】
好ましくは、マーキングを備えているそれぞれのデバイスの全ての構成部品は、それぞれのデバイスのハウジング本体に解除可能に連結される。ハウジング本体はマーキングが無くてもよい。従って、異なってマークされた薬物送達デバイスは、同様に形成されたハウジング本体、例えば、同じ外形、色、及び/又は、サイズを含むハウジング本体を含み得る。単一タイプのハウジング本体は、異なった薬物送達デバイスのために使用し得るので、これは薬物送達デバイスのセットの製造コストを低減させるのに役立つ。更にその上、マーキング用を除いて、追加の構成部材の基礎形状、及び/又は、色は、全てのデバイスに対して同じものであってもよい。異なった追加の構成部材は、第二のデバイスに保持される異なった薬物を識別するために、異なった触覚、色、記号、及び/又は、テキストマーキングを有してもよい。
【0042】
異なった薬物送達デバイスのセットと共に、個別のデバイスの構成部材の個別のマーキングを、前記デバイスに保持された薬物に結合するために、テーブルを使用者に提供してもよい。
【0043】
続いて、薬物送達デバイス、薬物送達デバイス用の構成部材のセット、及び薬物送達デバイスのセットと関連して記載した機能は、互いに、そして以下に記載の機能と組み合わせてもよい。例えば、薬物送達デバイスに適切な機能は、構成部材のセット、及びデバイスのセットと同様に適切であり得る。
【0044】
実施態様によると、主ハウジングは、ウィンドウセクションを含む。ハウジングインサートはウィンドウセクションを含み得る。デバイスマーキングは、ウィンドウセクションからオフセット配置され、好ましくは、遠位的にオフセット配置され得る。
【0045】
ウィンドウセクションは、使用者がハウジングインサートを通して、好ましくは、主ハウジングの外側から主ハウジングの内側に、見れるように適合され、そして配置され得る。その結果、使用者は、ウィンドウセクションを通して提示される情報、例えば、設定用量のサイズに関する情報を集め得る。
【0046】
実施態様によると、デバイスはラベルを含む。ラベルは、主ハウジングに、特に、例えば、ハウジングインサートに解除可能に、又は恒久的に取り付けられ得る。あるいは、ラベルは、デバイスの他のいかなる部分上にも、例えば、カートリッジホルダ上に配置され得る。一つのマーキングは、ラベル上に提供され得る。
【0047】
ラベルはデバイスから容易に除去可能であり得る、その結果、異なったマーキング、例えば、異なった薬物を示す、例えば、構成部材マーキングを含む他のラベルで代替可能であり得る。
【0048】
実施態様によると、追加の構成部材は、カートリッジホルダを含む。カートリッジホルダは、ハウジング本体と連結し、好ましくは、解除可能に連結し得る。構成部材マーキング又は追加の構成部材マーキングは、カートリッジホルダ上に提供され得る。
【0049】
カートリッジホルダは、デバイスデバイスの交換可能構成部材であり得る。従って、カートリッジホルダは、デバイスから除去可能であり、そしてその結果、他のカートリッジホルダ、例えば、異なった薬物を示すための異なった構成部材マーキングを含む、例えば、カートリッジホルダにより代替することが可能であり得る。これは、再使用可能な薬物送達デバイスに対して、本質的に適用可能であり得る。
【0050】
実施態様によると、追加の構成部材は、用量ボタンを含む。用量ボタンは、設定用量を送達するために使用者が接触するように適合され、配置され得る。構成部材マーキング又は追加の構成部材マーキングは、用量ボタンの作動面上に、例えば、用量を送達するために接触するように適合された用量ボタンの表面上に提供され得る。
【0051】
用量ボタン上に提供された構成部材マーキングを見て、及び/又は、接触することにより、使用者はデバイス内に保持された薬物を識別でき得る。構成部材マーキング又は追加の構成部材マーキングを含む作動面は、薬物送達作動を開始するために、使用者が接触し、好ましくは、押え得る。
【0052】
実施態様によると、追加の構成部材は、キャップを含む。キャップは、主ハウジングに解除可能で、連結可能であり得る。キャップは、薬物送達デバイスの、特に、デバイスの保管モードにおいて、投与末端をカバーするように適合され、配置され得る。操作のためには、投与末端は、都合よく、カバーを外される。キャップは、カートリッジホルダをカバーするために適合され得る。構成部材マーキング又は追加の構成部材マーキングは、キャップの外面上に適用され得る。
【0053】
キャップ上に提供された構成部材マーキングを見ることにより、及び/又は、接触することにより、使用者は、一度に、デバイスに保持されている薬物を識別し、そしてその後、正しいデバイスを使用しているかどうかを確認し得る。デバイスを操作準備状態にするために、キャップはデバイスから取り外され得る。この目的のために、使用者はキャップの外面に接触し、それにより、使用者はキャップの外面に提供される構成部材マーキングに接触し、又は見る。使用者は、構成部材マーキング又はフィードバックを比較し得て、それで前記マーキングは、デバイスマーキング又はそのフィードバックを生成し、用量を設定したとき、あとで接触し、又は見る。更にその上、適用可能ならば、使用者は、前記構成部材マーキングを設定後、特に、設定用量を送達ために、使用者が接触する用量ボタンの作動面に配置された前記構成部材マーキングと比較し得る。前記マーキング、例えば、構成部材マーキング、追加の構成部材マーキング及びデバイスマーキングは、都合よく、実質的には同等又は同一である。従って、いつでも、使用者は、デバイスを、例えば、操作のためデバイスの準備中、用量の設定中、及び設定用量の送達中、接触し、又は少なくとも見る。
【0054】
実施態様によると、一つ、それ以上、又は全てのマーキングを含む薬物送達デバイスの追加の構成部材は、交換可能である。
【0055】
この方法において、マーキングは、デバイスに保持されている異なった薬物を識別するために異なったマーキングにより代替可能であり得る。これは、本質的に、再使用可能薬物送達デバイスに適用可能である。
【0056】
実施態様によると、薬物送達デバイスはペン形デバイス、特に、ペン形注射器である。
【0057】
あるいは、薬物送達デバイスは電子機械的デバイスであってもよい。薬物送達デバイスは、また、手持ち式デバイス又は輸液ポンプなどの装着式デバイスとしての使用に対して、異なった形状又はジオメトリを有してもよい。手持ち式の薬物送達デバイスは、例えば、参照することにより本明細書に導入される特許出願WO第03051428号で示される。
【0058】
実施態様によると、それぞれのデバイスは、使い捨てである。
【0059】
実施態様によると、それぞれのデバイスは、再使用可能である。
【0060】
それぞれのマーキングを含むデバイスのインサート構成部材は、デバイスのハウジング本体に解除可能に連結し得る。従って、デバイスは、複数の異なった薬物を保持するように適合し得る。それぞれの薬物は、好ましくは、明確に、デバイスの構成部材上に設けられるマーキングにより識別され得る。
【0061】
実施態様によると、貯蔵ユニット、好ましくは、上記の薬物送達デバイス用などの薬物送達デバイス用の貯蔵ユニットが提供される。貯蔵ユニットは、ケース、例えば、デバイス用のキャリーケースを含み得る。ケースは、デバイスを受け入れ、保持し、特に、ケース内にデバイスを固定するように適合される。ケースは、デバイスがケース内に保持されるとき、デバイスに対する貯蔵と保護、特に、環境の影響からの貯蔵と保護を提供するように、都合よく、適合される。更に又はあるいは、貯蔵ユニットは、薬物のため、好ましくは、薬物を含むカートリッジのため、デバイスのため、薬物包装を含み得る。ケース、及び/又は、薬物包装は、少なくとも一つの貯蔵マーキングを備え得る。貯蔵マーキングは、触覚マーキングであってもよい。更に又はあるいは、貯蔵マーキングは、色、テキスト、及び/又は、記号マーキングであってもよい。貯蔵マーキングは、デバイス上に、又はデバイスのカートリッジ上に設けられる少なくとも一つのマーキング、例えば、デバイスマーキング、及び/又は、構成部材マーキングと実質的に同等、又は同一であり得る。
【0062】
ケースは、ケースの内側でデバイスを受けるように適合され、配置され得る。貯蔵マーキングは、使用者に、デバイス上のマーキング、特に、デバイスマーキング及び構成部材マーキングと同じ情報を、特に、デバイス内に保持される薬物に関する情報を提供し得る。
【0063】
追加の貯蔵マーキングが適用可能である場合、貯蔵マーキングは、薬物包装の外面上に提供され得る。薬物包装は、薬物送達デバイスの場合、デバイスと一緒に保持され、及び/又は、固定され得る。従って、追加の薬物は、例えば、薬物を含む代替カートリッジを用いて、デバイス内に含まれる薬物に加える場合に供給され得る。貯蔵マーキングは、使用者に、デバイス、及び、例えば、デバイスのカートリッジ上のデバイスの構成部材マーキングと同じ情報を、特に、薬物包装に保持される薬物に関する特別な情報と同じ情報を提供し得る。
【0064】
好ましい実施態様によると、デバイス用の少なくとも二つの構成部材を含む、薬物送達デバイス用の部材のセットが提供され、ここで、両部材はマーキングを備え、マーキングは、実質的に、同等又は同一である。
【0065】
特に、実質的に、同等又は同一であるマーキングは、使用者に、デバイスに関する情報を、そして、特に、デバイスに保持される薬物に関する情報を集めることを可能にする。第二の特別の薬物を保持する第二の薬物送達デバイスを識別するために、異なったマーキングを有する第二部材のセットは提供され得る。
【0066】
例示の実施態様において、識別され、そして専用の薬物送達デバイスが記載され、ここで、少なくともデバイスの幾つかの部分は、薬物のため識別され、そして、例えば、機械的コーディングにより互いに専用のものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】薬物送達デバイスの典型的な実施態様の透視側面図を概略を示す。
【
図2】
図2A〜2Cは、三つの、異なってマークした薬物送達デバイスのセットを概略的に示す。
【0070】
類似のエレメント、同種及び実質的に同等又は同一に作動するエレメントは、図において同一の参照番号で以って提供され得る。
【0071】
図1において、薬物送達デバイス10の例示的な実施態様が示される。薬物送達デバイス10は、注射デバイスであり得る。薬物送達デバイス10は、ペン形デバイス、特に、ペン形注射器であってもよい。デバイス10は、使い捨て又は再使用可能デバイスであってもよい。好ましくは、デバイス10は、再使用可能である。デバイス10は、薬物の固定用量を投与するように、特に、使用者により変更し得ない用量、好ましくは、使用者が設定可能な薬物の用量を投与するように構成され得る。薬物送達デバイス10は、手動駆動のデバイスであってもよい。あるいは、薬物送達デバイス10は、電気駆動のデバイスであってもよい。
【0072】
薬物送達デバイスは、主ハウジング12を含む。主ハウジング12は、管状形体を含む。主ハウジング12は、薬物送達デバイス10の駆動機構の部材を収容するように構成される。駆動機構12は、部材を、例えば、設定用量を投与するために主ハウジング内に配置されたピストンロッド(明確に図示されていないが)を駆動するように適合される。
【0073】
薬物送達デバイス10及び主ハウジング12は、遠位端及び近位端を有する。用語「遠位端」は、薬物送達デバイス10の端部、又は薬物送達デバイス10の投与端に最も近く配置される、又は配置されるべきその構成部材を意味する。用語「近位端」は、 デバイス10の端部、又はデバイス10の投与端から最も遠く離れて配置される、又は配置されるべきその構成部材を意味する。遠位端及び近位端は、軸24の方向において互いに間隔を置いて配置される。軸24はデバイス10の主縦軸であり得る。
【0074】
薬物送達デバイス10は、ハウジング本体13Aを含む。ハウジング本体13Aは、デバイス10の主ハウジング12の部分である。薬物送達デバイス10は、カートリッジホルダ11を含む。カートリッジホルダ11は、ハウジング本体13Aに連結可能であり、好ましくは、解除可能に連結可能である。好ましくは、カートリッジホルダ11は、代替カートリッジホルダ11をデバイス10内へ導入することが可能となるように、ハウジング本体13Aに解除可能に連結され、例えば、ねじ締めされる。特に、カートリッジホルダ11は、交換可能である。
【0075】
使用者により分離され、及び再連結されることが意図されているペン形システムの各部分は、実質的に同等又は同一のマーキング及び触覚機能を備え得る。更にその上、使用者により分離され、及び再連結されることを意図しているペン形システムの各部分は、正しく合致した実質的に同等又は同一のマーキングされたペン形システムの部分のみが共に嵌合できるようにユニークな機械的連結機能を備え得る。一般的に、使用者により分離され、及び再連結されるペン形システムの部分は、薬物送達ハウジングからのキャップ、そして再使用可能薬物送達デバイスの場合、また、薬物送達ハウジングからのカートリッジホルダである。使用者に対して更に安全性を向上させるために、薬物の特定カートリッジホルダは、正しい薬物カートリッジのみが挿入できるように、対応する特定の薬物カートリッジのためにユニークな機械的連結機能を備え得る。
【0076】
薬物送達デバイス10は、ハウジングインサート13Bを含む。ハウジングインサート13Bは、デバイス10の主ハウジング12の部分である。ハウジングインサート13Bは、主ハウジング12のハウジング本体13Aにインサートし、そして恒久的に、又は解除可能に、主ハウジング12のハウジング本体13Aに連結する。好ましくは、ハウジングインサート13Bは、ハウジング本体13A内への代替ハウジングインサート13Bの挿入を可能にするために、ハウジング本体13Aに解除可能に連結し、例えば、スナップ嵌めする。特に、ハウジングインサート13Bは交換可能である。ハウジングインサート13Bは、好ましくは、ハウジング本体13Aの凹部分に配置される(明確に図示されていない)。それ故、ハウジングインサート13Bは、デバイス10の半径方向の広がりを増加させない。好ましくは、ハウジングインサート13Bは、主ハウジング12の外面上のハウジング本体13Aとぴったり重なる(flush with)。
【0077】
ハウジングインサート13Bは、ウィンドウセクション15を含む。ウィンドウセクション15は、好ましくは、ハウジングインサート13Bの近位端において配置される。ウィンドウセクション15は、透明又は半透明の窓を含む。窓は、使用者がハウジングインサート13Bを通して見ることが可能であり得る。好ましくは、ハウジング本体13Aは、ウィンドウセクション15が重なる開口部を含む。それ故、使用者は、ウィンドウセクション15において、主ハウジング12の壁を通して、その中に収容されている構成部材12、例えば、投与情報を提供するための記号を含む、例えば、用量ダイヤル部材16(後程記述する)を見得る。
【0078】
ハウジングインサート13Bは、ラベル部分を含む。ラベル部分は、オフセット配置され、好ましくは、ウィンドウセクション15から遠位的にオフセットされる。ラベル部分は、ラベル14を保持するために構成される。ラベル14は、解除可能に、又は恒久的にラベル部分に取り付けられる。好ましくは、ラベル14は、解除可能に、ラベル部分に取り付けられる。従って、ラベル14は交換可能である。
【0079】
主ハウジング12は、外側面12Aを含む。外側面12Aは、薬物送達デバイス10の遠位端面22A、例えば、カートリッジホルダ11の遠位端、及び薬物送達デバイス10の近位端面22B、例えば、後程、詳細に説明するデバイス10の駆動機構の部分により形成される表面を互いに連結する。
【0080】
デバイス10はカートリッジ25を含む。カートリッジ25は、カートリッジホルダ11に保持される。あるいは、カートリッジホルダ11は不要であり(dispensed with)、それで、カートリッジ25は直接ハウジング本体12に連結することができる。カートリッジホルダ11は、窓26を含む。カートリッジ25の部分は、窓26を通して見ることができる。カートリッジホルダ11は、カートリッジ25を機械的に安定化させる。カートリッジ25は、単一の、又は複数の薬物用量を保持し得る。本明細書で使用する用語「薬物」は、好ましくは、最大で1500Daまでの分子量を有する少なくとも一つの薬学的に活性な化合物、又は薬学的に活性なペプチド、蛋白質、DNA、RNA、抗体、酵素、ホルモン又はオリゴヌクレオチド、若しくはそれらの混合物を含み、好ましくは、少なくとも一つのペプチドを含み、更に好ましくは、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症の処置のためのペプチド、特に好ましくは、ヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む、少なくとも一つの薬学的に活性な化合物を含む薬学的製剤を意味する。
【0081】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B29位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0082】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0083】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH
2配列のペプチドを意味する。
【0084】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH
2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよく;
【0085】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH
2;
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH
2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH
2;
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH
2;
又は前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0086】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロパイン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0087】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩、及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na
+、又は、K
+、又は、Ca
2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN
+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1〜C6アルキル基;場合により置換されるC2〜C6アルケニル基;場合により置換されるC6〜C10アリール基、又は場合により置換されるC6〜C10ヘテロアリール基を意味する。薬学的に許容される塩の別の例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences” 17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark Publishing社,Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0088】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0089】
薬物送達デバイス10は、針を含むニードルアセンブリ(明確に図示されていない)を含み得る。ニードルアセンブリは、例えば、ねじ山を用いてカートリッジホルダ11に解除可能に取り付けられる。針は、取り付けられるとき、カートリッジ25の内面に流体連通し得る。
【0090】
栓(明確に図示されていない)は、カートリッジ25に可動に保持される。栓は、近位的にカートリッジ25をシールする。流体連通がカートリッジ25の内部と外部の間で確立されるならば、カートリッジ25に対して遠位方向における栓の運動は、薬物の用量をカートリッジ25から投与させる。
【0091】
デバイス10は、前述した駆動機構を含む。駆動機構は、薬物送達デバイス10の主ハウジング12内に少なくとも部分的に配置され、そして保持される。 駆動機構は、前述した用量ダイヤル部材16を含む。用量ダイヤル部材16は、解除可能に、又は恒久的に主ハウジング12に連結される。用量ダイヤル部材16は、ハウジング本体13Aとねじ係合され得る。用量ダイヤル部材16は、その外面上に用量数を備え得る。用量ダイヤル部材16、特に、その外面は、ハウジングインサート13Bの窓開口部を通して見得る。窓開口部において現在表示されている用量数は、現在設定された用量のサイズ示す。このサイズは、主ハウジング12に対して用量ダイヤル部材16を動かすことにより変更可能である。これにより、表示数は代えられるであろう。
【0092】
駆動機構は用量ボタン17を含む。用量ボタン17は、用量ダイヤル部材16に、恒久的に、又は解除可能に連結する。好ましくは、用量ボタン17は、代替用量ボタン17をデバイス10内で使用するのを可能とするために、用量ダイヤル部材16に、解除可能に固定され、例えば、スナップ嵌めされる。それ故、用量ボタン17は、都合よく、交換可能である。用量ダイヤル部材16は、例えば、用量ボタン17と用量ダイヤル部材16の機械的協動に基づき、設定用量を投与するために、用量ボタン17に対して回転可能であり得る。用量ボタン17は、用量ダイヤル部材16に対して、軸運動を確実にする。クラッチは、用量ボタン17と用量ダイヤルエレメント16の間に提供され得る。クラッチが係合される場合、用量ダイヤルエレメント16と用量ボタン17は、互いに回転をロックされる。クラッチは、好ましくは、用量を設定するとき係合される。クラッチが係合を解除される場合、用量ボタン17と用量ダイヤルエレメント16の間の相対回転運動が可能となる。クラッチは、好ましくは、例えば、使用者が用量ボタン17を押すことにより、トリガーする用量ダイヤルエレメント16に対する用量ボタン17の動きにより用量を送達するとき係合を解除される。
【0093】
用量ダイヤル部材16は、薬物の用量を設定するために作動可能である。特に、用量ダイヤル部材16は、用量設定のために主ハウジング12に対して近位方向に、回転可能、及び/又は、変位可能である。用量ダイヤルエレメント16は、設定面16Aを含む。設定面16Aは、用量ダイヤル部材16の外側面を含む。設定面16Aは、用量を設定するために主ハウジング12に対して用量ダイヤル部材16を動かすために、使用者に握られる。
【0094】
用量ダイヤル部材16は、用量を設定するために主ハウジング12に対して回転可能であり得る。特に、用量ボタン17は、用量ダイヤル部材16と用量ボタン17の機械的協動に基づき、例えば、用量が設定されるとき、係合される二つのエレメント間のクラッチに基づき(明確に図示されていない)、例えば、二セットの相互に係合するドッグティースに基づき用量の設定をおこなうために、用量ダイヤル部材16の回転に従動する。用量を設定するために用量ダイヤル部材16の回転中、用量ダイヤル部材16、及びその結果、用量ボタン17は、用量ダイヤルボタン17及び主ハウジング12、好ましくは、その内面の機械的協動、特に、ねじ係合に基づき、主ハウジング12に対して近位方向に動く。
【0095】
用量ボタン17は、設定用量を投与するために作動可能である。特に、用量ボタン17は、用量を送達するために主ハウジング12に対して遠位方向において軸方向に変位可能である。あるいは、電気的駆動デバイスの場合、用量ボタン17は、用量を投与するために接触可能である。
【0096】
用量ボタン17は、作動表面18を含む。作動表面18は、デバイス10の近位端面22Bを形成する。使用者は、設定用量を投与するために作動面を接触する。例えば、使用者は、用量ボタン17を変位させるために作動面を、そしてその結果、用量ダイヤル部材を遠位的に押す。用量ダイヤル部材16の遠位的変位は、用量ダイヤル部材16及び主ハウジング12の機械的連動に起因して、主ハウジング12に対する用量ダイヤル部材16の回転運動に転換される。用量が投与されるとき、用量ダイヤル部材16は、用量ボタン17に対して回転し得る。この目的のために、前述のクラッチは、都合よく、例えば、用量ダイヤル部材16に対する用量ボタン17の軸方向の変位運動により、係合を解除され、それによりクラッチの係合を解除する。
【0097】
薬物送達デバイス10は、キャップ23を含む。キャップ23は、主ハウジング12に連結可能である。特に、キャップ23は、ハウジング本体13Aの遠位端に固定可能である。デバイス10の保管モードにおいて、キャップ23は、適用可能ならば、前述のニードルアセンブリを含む薬物送達デバイス10の投与端をカバーするように適合し、配置され得る。キャップ23は、カートリッジホルダ11をカバーするよう構成される。デバイス10を、操作のために、特に、デバイスを操作モードに、例えば、薬物を設定し、そして送達することを可能にするモードにもたらすために、キャップ23は、カートリッジホルダ11、及び適用可能ならば、ニードルアセンブリのカバーを解除するようにハウジング本体13Aからの固定を解除される。
【0098】
薬物送達デバイス10は、少なくとも二つのマーキング19、20を含む。薬物送達デバイス10は、主ハウジング12又は主ハウジング12のエレメント上に設けられる少なくとも一つのマーキングを含み得る。前記マーキングは、次の「デバイスマーキング」20として呼ばれるものの中にある。薬物送達デバイス10は、少なくとも一つ、好ましくは、二つ又はそれ以上のデバイス10の追加の構成部材、例えば、用量ボタン17、カートリッジ25、カートリッジホルダ11、及び/又は、キャップ23上に設けられる少なくとも一つのマーキングを含み得る。それぞれのマーキングは、また、次に「構成部材マーキング」19として言及されたるものの中にある。更にその上、マーキング、例えば、構成部材マーキング19は、ラベル14上に提供され得る。デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19は、それぞれ、デバイス10の外面上に設けられる。
【0099】
それぞれのマーキング19、20は、触覚マーキングを含み得る。触覚マーキングは、特に、視覚障害を有する使用者、例えば、糖尿病を病む使用者にとって好適であるかもそれない。盲目の使用者にとって、触覚マーキングは、ブライユ点字で、文字又は言葉を提供してもよい。あるいは、触覚マーキングは、ブライユ点字の文字又は言葉と違ってもよい。
【0100】
触覚マーキングは、一つ又は複数の構造エレメント、例えば、隆起(elevation)を含み得る。好ましくは、前記構造エレメントは、使用者がそれぞれの触覚マーキングと接触するとき、触覚フィードバックを生成するのに十分大きい構造状の深さを含む。構造エレメントは、後程より詳細に記述する触覚マーキングのある種の構造を形成するためにグループ化してもよい。更に、又はあるいは、触覚マーキングに対して、それぞれのマーキング19、20は、カラーマーキング、例えば、色ドット又は着色化された突起を含み得る。更に、又はあるいは、それぞれのマーキング19、20は、テキストマーキング、例えば、薬物の活性化合物の商標又は名称を含み得る。デバイスマーキング20は、薬物送達デバイス10のカートリッジ25中に保持されている薬物の名称を含み得る。更に、又はあるいは、それぞれのマーキング19、20は、薬物送達デバイス10で使用されている特定薬物に具体的に関連する記号又は文字、例えば、薬物ロゴを含み得る。それぞれのマーキングは、使用者が見て、及び/又は、接触するように構成される。
【0101】
触覚マーキング19、20は、構造を含み得る。例えば、デバイスマーキング20と構造部材マーキング19の両方は、少なくとも一つの狭い隆起(insular bump)(
図3A及び3B参照)を含み得る。あるいは、デバイスマーキング20と構成部材マーキング19は、それぞれのマーキング19、20用の構造を形成するためにそれぞれグループで配置される複数の突起を含み得る(
図3E及び3F参照)。
【0102】
構成部材マーキング19及びデバイスマーキング20は、実質的に同等の、又は同一のマーキング、例えば、実質的に同等の、又は同一の触覚、色、テキスト、記号、及び/又は、文字マーキングを含む。特に、触覚デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19は、同じ形状、及び/又は、互いに対してそれぞれのマーキング19、20の構造エレメントの相対的配置を含み得る。しかし、触覚マーキング19、20は、異なったサイズ、及び/又は、材質を含み得る。実質的に同等又は同一のカラーマーキング19、20は、同様の色、特に、例えば、電磁スペクトルに隣接する色範囲を含み得る。
【0103】
マーキング19、20は、同様の、好ましくは、同じ触覚、及び/又は、視覚のフィードバックを、使用者内に生成させるように適合される。特に、デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19は、使用者に同じ情報を提供する。デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19は、好ましくは、どの薬物がマーキング19、20を含むデバイス10に含まれるかを、使用者にシグナルを送るように適合され、配置され得る。実質的に同等又は同一の構成部材、及びデバイスマーキング19、20の一つのセットは、好ましくは、一つの特定のデバイス10、及びその結果、前記デバイス10のカートリッジ25内に保持される一つの特定薬物を識別する。
【0104】
デバイスマーキング20は、例えば、デバイス10の用量設定部分において薬物の用量を設定するとき、使用者が接触するように配置されたデバイス10の構成部材上で提供される。特に、デバイスマーキング20は、上記の主ハウジング12の少なくとも一部分上に設けられる。デバイスマーキング20は、主ハウジング12の外部側面12A上で提供される。デバイスマーキング20は、この目的のために、主ハウジング12の外部側面内に圧延され、旋盤にかけられ、又は成形され得る。
【0105】
デバイスマーキング20は、主ハウジング12の交換可能部分上に設けられる。
図1に示す実施態様によると、デバイスマーキング20は、ハウジングインサート13B上に、特に、ハウジングインサート13Bの外面上に設けられる。デバイスマーキング20は、使用者がデバイス10を保持するとき、例えば、左手の親指と人差し指の間で薬物の用量を設定するとき、使用者は容易にデバイスマーキング20に接触できるようにハウジングインサート13Bの遠位端部分に提供される。
【0106】
構成部材マーキング19は、デバイス10の交換可能構成部材上に設けられる。構成部材マーキング19は、好ましくは、デバイス10の交換可能構成部材と一体的に形成される。構成部材マーキング19は、前記構成部材の外面内に圧延され、旋盤にかけられ、又は成形され得る。一つのデバイスマーキング20のために、好ましくは、少なくとも一つの対応する、特に、実質的に同等又は同一の構成部材マーキング19が提供される。デバイス10は、
図1に示す通り、二つの構成部材マーキング19を含むことは好ましい。
【0107】
少なくとも一つの構成部材マーキング19は、例えば、デバイス10の用量送達部分において薬物の設定用量を送達するとき、使用者が接触するデバイス10の部分上に設けられる。
図1で示す実施態様によると、前記構成部材マーキング19は、用量ボタン17上に設けられる。構成部材マーキング19は、作動面18上に、例えば、用量ボタン17の近位端面上に設けられる。設定用量を送達するために、使用者は作動面18に接触する。使用者は、主ハウジング12に対して用量ボタン17を変位させるために、作動面18上を押し、それにより、その上に配置された構成部材マーキング19に接触する。
【0108】
追加の構成部材マーキング19、例えば、触覚、色、及び/又は、テキストマーキングは、薬物の設定、及び、特に、送達のため、デバイス10を準備するために、主ハウジング12に対して可動なデバイス10の少なくとも一つの構成部材上に適用され得る。
図1で示す通り、前記構成部材マーキング19は、キャップ23上に、特に、キャップ23の外面上に設けられる。デバイス10を操作準備のために、使用者は、ハウジング12からキャップ23の固定を解除し、それにより構成部材マーキング19と接触する。
【0109】
図1で示す通り、追加の構成部材マーキング19は、カートリッジホルダ11、特にカートリッジホルダ11の外側面上に設けられる。この追加のマーキング19は、カートリッジホルダ11の近位端部分に提供される。更に、又はあるいは、構成部材マーキング19は、カートリッジ25上に提供され得る。カートリッジ25の構成部材マーキング19は、カートリッジホルダ11の窓26を通して見得る。
【0110】
更にその上、追加の構成部材マーキング19は、例えば、ハウジングインサート13Bの外面に、特に、ラベル部分に解除可能に取り付けられる前記のラベル14上で提供され得る。ラベル14は、ウィンドウセクション15から遠位的にオフセットされ、配置し得る。あるいは、構成部材マーキング19を運ぶラベル14は、例えば、デバイス10を操作のために準備するとき、及び/又は、用量を送達するとき、使用者が見て、及び/又は、接触することができるデバイス10のいかなる部分にも解除可能に取り付けられ得る。
【0111】
デバイス10の操作中、使用者が正しいデバイス10を使用するか否かを、マーキング19、20を用いて、使用者は検証できる。
【0112】
デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19は、好ましくは、それぞれデバイス10の交換可能な構成部材上、例えば、例えば、ハウジングインサート13B上に、ラベル14上に、カートリッジホルダ11上に、カートリッジ25上に、キャップ23上に、及び/又は、用量ボタン17上に設けられる。これは、特に、再使用可能薬物送達デバイス10に好適であるかもしれない。異なった薬物を保持する代替カートリッジが、デバイス10に適用されるべきである場合、デバイスマーキング20、例えば、ハウジングインサート13B、及び/又は、カートリッジホルダ11、及び、構成部材マーキング19、例えば、用量ボタン17、及び/又は、キャップ23を備えているデバイス10の構成部材は交換してもよい。特に、ハウジングインサート13Bは、代替カートリッジにおいて保持される異なった薬物を識別するためにマーキング19、20を備えている代替ハウジングインサートと代替し得る。更にその上、カートリッジホルダ11は、代替カートリッジホルダで代替し得る。用量ボタン17は代替用量ボタンで代替し得る。キャップ23は、代替キャップで代替し得る。前記の代替構成部材は、それぞれ、代替カートリッジに保持された異なった薬物を識別するために異なったマーキング19、20を含む。
【0113】
デバイスマーキング20は、ハウジング本体13B上に恒久的に提供され得る。更に、デバイスマーキング20は、デバイス10の交換不可能部分上に提供され得る。この実施態様は、特に、使い捨て薬物送達デバイス10、又は唯一つの特定薬物を保持し、投与するように適合されたデバイス10に好適であり得る。
【0114】
図2A〜2Cは、三つの、異なってマークされた薬物送達デバイスのセットを概略的に示す。
図2Aで示すデバイス10は、
図1で示す薬物10と同様である。
【0115】
構成部材マーキング19及びデバイスマーキング20は、互いに異なった薬物を保持する異なったデバイス10を区別するために役立ち得る。これらの薬物送達デバイス10は、
図2A〜2Cで示す同様の外形を含み得る。薬物送達デバイス10は、前述の通り、同様な交換可能構成部材及び同様な形状したハウジング本体13Aを含み得る。特に、それぞれのデバイス10は、好ましくは、主ハウジング13Aに解除可能で、連結可能である前述のキャップ23.カートリッジ25、カートリッジホルダ11、用量ボタン17、及びハウジングインサート13Bを含み得る。更にその上、薬物送達デバイス10は同様の色を含み得る。
【0116】
異なった薬物送達デバイス10は、異なった薬物を保持するように適合され得る。同様の外形、及び/又は、色に起因して、使用者は、異なった薬物送達デバイス10間で、特に異なった薬物を保持する薬物送達デバイス10間で容易に混同するかもしれない。これは使用者にとって致死的又は致命的な結果をもたらすかもしれない。
【0117】
しかし、それぞれのデバイス10の交換可能構成部材、特に、キャップ23.カートリッジ25、カートリッジホルダ11、用量ボタン17、ハウジングインサート13B、及び/又は、ラベル14は、デバイスのセット10のずれか他方のデバイス10のマーキング19、20とは異なるデバイスマーキング19及びデバイスマーキング20を含み得る。特に、マーキング19、20は、それぞれのデバイス10のカートリッジ25に保持されている異なった薬物に対して異なっているかもしれない。
【0118】
それぞれのマーキング19、20は、第一のデバイスに保持された第一の特定薬物を識別するため、
図2Aで示す通り、直線状に配置された狭い突起を含み得る。それぞれのマーキング19、20は、第二のデバイスに保持された第二の特定薬物を識別するため、
図2Bで示す通り、十字状のマーキングを含み得る。それぞれのマーキング19、20は、第三のデバイスに保持された第三の特定薬物を識別するため、
図2Cで示す通り、円形のマーキングを含み得る。これらの触覚マーキングに加えて、それぞれのマーキング19、20は、色、テキストマーキング、及び/又は、
図1の実施態様と関連して記述するいかなるマーキングを含み得る。
【0119】
従って、構成部材マーキング19及びデバイスマーキング20を用いて、使用者は、異なった薬物間を、そしてその結果、異なった薬物送達デバイス10間を容易に識別し得る。特に、前記デバイス10にそれぞれ配置されたマーキング19、20を見て、接触するとき、使用者は、どのデバイス10を操作するか、特に、どの薬物がそれぞれのデバイス10のカートリッジ25に保持されているかを容易に理解し得る。
【0120】
表はそれぞれのデバイス10に保持された薬物に、それぞれのマーキング19、20を結合するために使用者に提供され得る。特に盲目の使用者に対して、薬物名称に関連しているブライユ点字が、どのマーキング19、20、特に、どの触覚マーキング19、20がどの薬物を識別するかを使用者が学べるように、表で提供され得る。
【0121】
更にその上、少なくとも一つ又は複数のデバイス10用のケースが、提供され得る(明確に図示されていない)。ケースは、携帯用ケースであってもよい。ケースは、ケースの内側にあるそれぞれのデバイス10を受け入れるように適合され、そして配置され得る。ケースは強固で、そして発水性の材料で作られ得る。好ましくは、ケースは閉鎖可能である。ケースは、環境の影響、デバイス10を損傷するかもしれない振動又はその他の影響からそれぞれの薬物送達デバイス10のために追加の保護を提供し得る。
【0122】
更に又はあるいは、デバイス10に保持されている薬物のための薬物包装が、提供され得る(明確に図示されていない)。薬物包装は、薬物を保持するように、特に、例えば、デバイス10用の薬物を保持するためのカートリッジを保持するように適合され得る。薬物包装は、例えば、ケースに保持され得る。特に、薬物包装は、デバイス10と一緒にケース内に保持され得る。従って、追加の薬物は、デバイス10に含まれる薬物に加える場合に、例えば、薬物を含む代替のカートリッジを用いて供給され得る。
【0123】
マーキング、例えば、貯蔵マーキングが、ケース、及び/又は、薬物包装の外面上に提供され得る。貯蔵マーキングは、触覚、色、テキスト、及び/又は、記号マーキングを含み得る。この貯蔵マーキングは、使用者に対して、デバイスマーキング20及び構成部材マーキング19と同じ情報、特に、デバイス10に保持されている薬物に関する情報を提供し得る。特に、それぞれの貯蔵マーキングは、マーキング19、20と実質的に同等又は同一であり得る。従って、デバイス10に貯蔵中ですら、使用者は、ケース、及び/又は、薬物包装上に設けられる貯蔵マーキングを見て、及び/又は、接触することにより、デバイス10に保持された薬物を識別することができる。
【0124】
図3A〜3Fは、
図1の薬物送達デバイスの部分の典型的な実施態様の概略を示す。
図3A、3B及び
図3C、3Dを含むペア、並びに
図3E、3Fを含むぺアは、断面図(
図3A、3C及び3E)及び平面図(
図3B、3D及び3F)を基に同一の用量ボタンの実施態様を示す。
【0125】
用量ボタン17は、前述の作動面18を含む。作動面18は、構成部材マーキング19を備えている。用量ボタン17は、側面21を含む。側面21は、用量の設定及び送達のためには使用者が接触しない。
【0126】
図3Aにおいて、構成部材マーキング19は、作動面18の中間に配置された一つの狭いノブを含む。前記構成部材マーキング19は、一つの特定タイプの薬物、例えば、短時間作用型インスリンを識別する。ノブは使用者が作動面18に接触中、傷を付けないために曲面を含む。
図3Bは、
図3Aで示す用量ボタン17の平面図を示す。
【0127】
図3Cにおいて、構成部材19は、二つの環状形状で、同心円状に作動面18上に配置された突起19A、19Bを含む。平面は突起19A、19Bの間に提供される。前記構成部材マーキング19A、19Bは、薬物の他の特定タイプ、例えば、長時間作用型インスリンを識別する。
図3Dは
図3Cで示す用量ボタン17の平面図を示す。
【0128】
図3Eにおいて、構成部材マーキング19は、複数の狭いノブを含む。ノブは作動面18上に分布する。ノブは線状にグループ化される。線は十字形状を形成する。これらのノブを別にして、作動面18は、平面である。
図3Fで示す通り、ノブは、垂直及び水平線を形成する。前記直線は、用量ボタン17の作動面18の中間で交差する。
【0129】
構成部材19の上記の構造は、もちろん、デバイスマーキング20にも同様に適用する。
【0130】
他の実施も次の特許請求範囲内にある。異なった実施のエレメントは、本明細書で具体的に記載されない実施を形成するために組立てられ得る。
【0131】
参照番号リスト
10:薬物送達デバイス;
11:カートリッジホルダ;
12:主ハウジング;
12A:外部側面;
13A:ハウジング本体;
13B:ハウジングインサート;
14:ラベル;
15:ウィンドウセクション;
16:容量ダイヤル部材;
16A:設定面;
17:容量ボタン;
18:作動面;
19:構成部材マーキング;
19A:構成部材マーキング;
19B:構成部材マーキング;
20:デバイスマーキング;
21:側面;
22A;端面;
22B:端面;
23:キャップ;
24:軸;
25:カートリッジ;
26:窓;