【文献】
桑原恒夫,外6名,個人進度別教育支援システム(MESIA)における行き詰まり生徒の支援機能とその効果,電子情報通信学会論文誌,社団法人電子情報通信学会,2000年 9月25日,第J83-D-I巻,第9号,1013〜1024頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の携帯端末と、前記携帯端末のユーザを管理するユーザ管理装置とを通信可能に接続し、複数の前記携帯端末の間でメッセージを交換するメッセージ交換システムであって、
前記ユーザ管理装置は、
前記ユーザを設定するユーザ設定手段と、
前記ユーザに対し教師又は生徒の属性を設定する属性設定手段と、
教師の属性が設定された前記ユーザである教師ユーザ及び生徒の属性が設定された前記ユーザである生徒ユーザが属するグループを設定するグループ設定手段と、
前記グループ設定手段で設定されたグループに対し、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第1レベル通信設定、又は、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信及び前記生徒ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を行う通信設定手段と、
前記通信設定手段の設定内容に基づいて、複数の前記携帯端末の間でのメッセージの交換を制御するメッセージ交換制御手段とを有し、
前記携帯端末は、
メッセージの交換対象とする前記ユーザを選択する交換対象選択手段と、
メッセージを入力するメッセージ入力手段と、
前記メッセージ入力手段で入力されたメッセージを、前記交換対象選択手段で選択されたユーザの前記携帯端末に送信するメッセージ送信手段とを有することを特徴とするメッセージ交換システム。
請求項2乃至7のいずれか1項に記載のメッセージ交換システムにおける前記ユーザ管理装置と通信可能に接続する携帯端末に適用されるメッセージ交換プログラムであって、
メッセージの交換対象とする前記ユーザを選択する交換対象選択ステップと、
メッセージを入力するメッセージ入力ステップと、
前記メッセージ入力ステップで入力されたメッセージを、前記交換対象選択ステップで選択されたユーザの前記携帯端末に送信するメッセージ送信ステップとを含む処理を前記携帯端末に実行させるためのプログラムであることを特徴とするメッセージ交換プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載のメッセンジャーアプリケーションを教育現場で活用する場合において、メッセンジャーアプリケーションの利用に関する習熟度(以下単に「習熟度」という。)が低い生徒(例えば、小学校低学年の生徒)に合わせ、当該生徒が習熟している範囲の機能だけを限定的に利用できるようにカスタマイズすると、習熟度が高い生徒(例えば、小学校高学年の生徒)は、メッセンジャーアプリケーションを十分に活用することができない。これに対し、逆に、習熟度が高い生徒に合わせ、当該生徒が習熟している範囲の機能を利用できるようにカスタマイズすると、習熟度が低い生徒は、習熟度を超えた機能を利用することにより生徒同士でトラブルに発展する可能性があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、生徒の習熟度に応じた利用を図るのに好適なメッセージ交換システム、ユーザ管理装置及びメッセージ交換プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1のメッセージ交換システムは、複数の携帯端末の間でメッセージを交換するメッセージ交換システムであって、前記携帯端末のユーザを設定するユーザ設定手段と、前記ユーザに対し教師又は生徒の属性を設定する属性設定手段と、教師の属性が設定された前記ユーザである教師ユーザ及び生徒の属性が設定された前記ユーザである生徒ユーザが属するグループを設定するグループ設定手段と、前記グループ設定手段で設定されたグループに対し、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第1レベル通信設定、又は、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信及び前記生徒ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を行う通信設定手段と、前記通信設定手段の設定内容に基づいて、複数の前記携帯端末の間でのメッセージの交換を制御するメッセージ交換制御手段とを備える。
【0008】
このような構成であれば、ユーザ設定手段により、ユーザが設定され、属性設定手段により、ユーザに対し教師又は生徒の属性が設定され、グループ設定手段により、教師ユーザ及び生徒ユーザが属するグループが設定される。そして、通信設定手段により、設定されたグループに対し第1レベル通信設定又は第2レベル通信設定が行われ、メッセージ交換制御手段により、通信設定手段の設定内容に基づいて、複数の携帯端末の間でのメッセージの交換が制御される。
【0009】
第1レベル通信設定が行われたグループに属する生徒ユーザは、教師ユーザとの間でメッセージを通信することができる。また、第2レベル通信設定が行われたグループに属する生徒ユーザは、教師ユーザとの間だけでなく、他の生徒ユーザとの間でメッセージを通信することができる。
【0010】
ここで、メッセージとしては、テキスト、画像、動画又は音声が含まれる。以下、発明2のメッセージ交換システム、発明8のユーザ管理装置、及び発明9のメッセージ交換プログラムにおいて同じである。
【0011】
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。
【0012】
〔発明2〕 さらに、発明2のメッセージ交換システムは、複数の携帯端末と、前記携帯端末のユーザを管理するユーザ管理装置とを通信可能に接続し、複数の前記携帯端末の間でメッセージを交換するメッセージ交換システムであって、前記ユーザ管理装置は、前記ユーザを設定するユーザ設定手段と、前記ユーザに対し教師又は生徒の属性を設定する属性設定手段と、教師の属性が設定された前記ユーザである教師ユーザ及び生徒の属性が設定された前記ユーザである生徒ユーザが属するグループを設定するグループ設定手段と、前記グループ設定手段で設定されたグループに対し、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第1レベル通信設定、又は、当該グループに属する前記教師ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信及び前記生徒ユーザと前記生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を行う通信設定手段と、前記通信設定手段の設定内容に基づいて、複数の前記携帯端末の間でのメッセージの交換を制御するメッセージ交換制御手段とを有し、前記携帯端末は、メッセージの交換対象とする前記ユーザを選択する交換対象選択手段と、メッセージを入力するメッセージ入力手段と、前記メッセージ入力手段で入力されたメッセージを、前記交換対象選択手段で選択されたユーザの前記携帯端末に送信するメッセージ送信手段とを有する。
【0013】
このような構成であれば、ユーザ管理装置では、ユーザ設定手段により、ユーザが設定され、属性設定手段により、ユーザに対し教師又は生徒の属性が設定され、グループ設定手段により、教師ユーザ及び生徒ユーザが属するグループが設定される。そして、通信設定手段により、設定されたグループに対し第1レベル通信設定又は第2レベル通信設定が行われ、メッセージ交換制御手段により、通信設定手段の設定内容に基づいて、複数の携帯端末の間でのメッセージの交換が制御される。
【0014】
携帯端末では、交換対象選択手段によりユーザが選択され、メッセージ入力手段によりメッセージが入力されると、メッセージ送信手段により、入力されたメッセージが、選択されたユーザの携帯端末に送信される。
【0015】
第1レベル通信設定が行われたグループに属する生徒ユーザは、教師ユーザとの間でメッセージを通信することができる。また、第2レベル通信設定が行われたグループに属する生徒ユーザは、教師ユーザとの間だけでなく、他の生徒ユーザとの間でメッセージを通信することができる。
【0016】
ここで、メッセージ送信手段は、メッセージを直接又は間接的に携帯端末に送信するようになっていればよく、間接的に送信する場合としては、例えば、ユーザ管理装置その他の装置・端末を介してメッセージを携帯端末に送信することが含まれる。すなわち、メッセージの送信は、携帯端末及び1又は複数の外部端末の協働により行うことも可能である。
【0017】
〔発明3〕 さらに、発明3のメッセージ交換システムは、発明2のメッセージ交換システムにおいて、前記メッセージ交換制御手段は、通信可能な前記ユーザに関するユーザ構成情報を前記携帯端末に送信し、前記携帯端末は、前記ユーザ構成情報を受信するユーザ構成情報受信手段と、前記ユーザ構成情報受信手段で受信したユーザ構成情報に基づいて、メッセージの交換候補となる前記ユーザを表示する交換候補表示手段とを有し、前記交換対象選択手段は、前記交換候補表示手段で表示された交換候補のなかからメッセージの交換対象とする前記ユーザを選択する。
【0018】
このような構成であれば、ユーザ管理装置では、メッセージ交換制御手段により、通信可能なユーザに関するユーザ構成情報が携帯端末に送信される。
【0019】
携帯端末では、ユーザ構成情報受信手段によりユーザ構成情報を受信すると、交換候補表示手段により、受信したユーザ構成情報に基づいて、メッセージの交換候補となるユーザが表示される。ここで、ユーザは、表示された交換候補のなかからメッセージの交換対象とするユーザを選択することができる。
【0020】
ここで、ユーザ構成情報は、少なくとも通信可能なユーザに関する情報を含んでいればよく、他の情報を含むことを妨げない。
【0021】
〔発明4〕 さらに、発明4のメッセージ交換システムは、発明2及び3のいずれか1のメッセージ交換システムにおいて、前記メッセージ送信手段は、前記メッセージ入力手段で入力されたメッセージを、前記ユーザ管理装置を介して、前記交換対象選択手段で選択されたユーザの前記携帯端末に送信し、前記メッセージ交換制御手段は、前記メッセージ送信手段で送信されたメッセージの交換を制御する。
【0022】
このような構成であれば、携帯端末では、メッセージ送信手段により、入力されたメッセージが、ユーザ管理装置を介して、選択されたユーザの携帯端末に送信される。
【0023】
ユーザ管理装置では、メッセージ交換制御手段により、メッセージ送信手段で送信されたメッセージの交換が制御される。
【0024】
〔発明5〕 さらに、発明5のメッセージ交換システムは、発明2乃至4のいずれか1のメッセージ交換システムにおいて、前記ユーザ管理装置は、前記グループ設定手段で設定されたグループに対し、当該グループに属する前記教師ユーザ及び前記生徒ユーザが他の前記ユーザに一斉通知を行うことを許可しない第1一斉通知設定、当該グループに属する前記教師ユーザが他の前記ユーザに一斉通知を行うことを許可する第2一斉通知設定、又は、当該グループに属する前記教師ユーザ及び前記生徒ユーザが他の前記ユーザに一斉通知を行うことを許可する第3一斉通知設定を行う一斉通知設定手段を有し、前記メッセージ交換制御手段は、前記通信設定手段及び前記一斉通知設定手段の設定内容に基づいて、複数の前記携帯端末の間でのメッセージの交換を制御する。
【0025】
このような構成であれば、ユーザ管理装置では、一斉通知設定手段により、設定されたグループに対し、第1一斉通知設定、第2一斉通知設定又は第3一斉通知設定が行われ、メッセージ交換制御手段により、通信設定手段及び一斉通知設定手段の設定内容に基づいて、複数の携帯端末の間でのメッセージの交換が制御される。
【0026】
第1一斉通知設定が行われたグループに属する教師ユーザ及び生徒ユーザは、他のユーザに一斉通知を行うことができない。また、第2一斉通知設定が行われたグループに属する教師ユーザは、他のユーザに一斉通知を行うことができる。また、第3一斉通知設定が行われたグループに属する教師ユーザ及び生徒ユーザは、他のユーザに一斉通知を行うことができる。
【0027】
〔発明6〕 さらに、発明6のメッセージ交換システムは、発明2乃至5のいずれか1のメッセージ交換システムにおいて、前記ユーザ管理装置は、前記生徒ユーザと前記生徒ユーザとの間で通信されるメッセージから監視対象キーワードを検出する監視対象キーワード検出手段と、前記監視対象キーワード検出手段の検出結果に関する通知を前記教師ユーザの前記携帯端末に送信する監視結果通知手段とを有する。
【0028】
このような構成であれば、ユーザ管理装置では、監視対象キーワード検出手段により、生徒ユーザと生徒ユーザとの間で通信されるメッセージから監視対象キーワードが検出されると、監視結果通知手段により、監視対象キーワード検出手段の検出結果に関する通知が教師ユーザの携帯端末に送信される。
【0029】
ここで、監視対象キーワード検出手段の検出結果に関する通知としては、例えば、監視対象キーワードが検出された旨の通知、監視対象キーワードを含む通知、監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信した生徒ユーザの氏名、出席番号その他のユーザ情報を含む通知、又は、監視対象キーワードが検出されたメッセージを受信した生徒ユーザの氏名、出席番号その他のユーザ情報を含む通知が該当する。
【0030】
〔発明7〕 さらに、発明7のメッセージ交換システムは、発明6のメッセージ交換システムにおいて、前記ユーザ管理装置は、前記生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージを記録するメッセージ記録手段と、前記教師ユーザに対し、前記監視対象キーワード検出手段で前記監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信した前記生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージの履歴、又は、前記監視対象キーワード検出手段で前記監視対象キーワードが検出されたメッセージを受信した前記生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージの履歴を提供するメッセージ履歴提供手段とを有する。
【0031】
このような構成であれば、ユーザ管理装置では、メッセージ記録手段により、生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージが記録される。そして、メッセージ履歴提供手段により、教師ユーザに対し、監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信した生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージの履歴、又は、監視対象キーワードが検出されたメッセージを受信した生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージの履歴が提供される。
【0032】
〔発明8〕 一方、上記目的を達成するために、発明8のユーザ管理装置は、発明2乃至7のいずれか1のメッセージ交換システムにおける前記ユーザ管理装置である。
【0033】
このような構成であれば、発明2乃至7のいずれか1のメッセージ交換システムと同等の作用が得られる。
【0034】
〔発明9〕 一方、上記目的を達成するために、発明9のメッセージ交換プログラムは、発明2乃至7のいずれか1のメッセージ交換システムにおける前記ユーザ管理装置と通信可能に接続する携帯端末に適用されるメッセージ交換プログラムであって、メッセージの交換対象とする前記ユーザを選択する交換対象選択ステップと、メッセージを入力するメッセージ入力ステップと、前記メッセージ入力ステップで入力されたメッセージを、前記交換対象選択ステップで選択されたユーザの前記携帯端末に送信するメッセージ送信ステップとを含む処理を前記携帯端末に実行させるためのプログラムである。
【0035】
このような構成であれば、携帯端末によってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従って携帯端末が処理を実行すると、発明2乃至7のいずれか1のメッセージ交換システムと同等の作用が得られる。
【0036】
ここで、メッセージ送信ステップは、メッセージを直接又は間接的に携帯端末に送信すればよく、間接的に送信する場合としては、例えば、ユーザ管理装置その他の装置・端末を介してメッセージを携帯端末に送信することが含まれる。すなわち、メッセージの送信は、携帯端末及び1又は複数の外部端末の協働により行うことも可能である。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように、発明1若しくは2のメッセージ交換システム、発明8のユーザ管理装置、又は発明9のメッセージ交換プログラムによれば、習熟度が低い生徒ユーザが属するグループに対し第1レベル通信設定を行えば、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信が許可されるので、習熟度を超えた機能を利用することにより生徒同士でトラブルに発展する可能性を低減することができる。また、習熟度が高い生徒ユーザが属するグループに対し第2レベル通信設定を行えば、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信だけでなく、生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信も許可されるので、メッセンジャーアプリケーションの活用範囲を広げることができる。したがって、従来に比して、習熟度に応じた利用を図ることができる。
【0038】
さらに、発明5のメッセージ交換システムによれば、習熟度が低い生徒ユーザが属するグループに対し第1一斉通知設定又は第2一斉通知設定を行えば、習熟度を超えた機能を利用することにより生徒同士でトラブルに発展する可能性を低減することができる。また、習熟度が高い生徒ユーザが属するグループに対し第3一斉通知設定を行えば、メッセンジャーアプリケーションの活用範囲を広げることができる。したがって、習熟度に応じた利用をさらに図ることができる。
【0039】
さらに、発明6のメッセージ交換システムによれば、教師は、監視対象キーワード検出手段の検出結果に関する事項を把握することができるので、例えば、監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信し又は受信した生徒に対し指導を行う機会が得られる。
【0040】
さらに、発明7のメッセージ交換システムによれば、教師は、監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信した生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージ、又は、監視対象キーワードが検出されたメッセージを受信した生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージを把握することができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至
図11は、本実施の形態を示す図である。
【0043】
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係るメッセージ交換システムの構成を示す図である。
【0044】
メッセージ交換システムは、例えば、1つの学校内に設置される。メッセージ交換システムは、
図1に示すように、スマートフォン等からなる複数の携帯端末300と、システム管理者が利用する管理者端末200と、複数の携帯端末300の間でのメッセージ交換を制御するメッセージ管理サーバ100とを有して構成されている。各携帯端末300は、例えば、学校内に設置された1又は複数の無線ルータ(不図示)と無線により通信可能に接続されている。メッセージ管理サーバ100、管理者端末200及び無線ルータは、例えば、LAN等のネットワークにより相互に通信可能に接続されている。
【0045】
メッセージ管理サーバ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びI/F(InterFace)等をバス接続した一般的なコンピュータと同一機能を有して構成されている。I/Fには、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、ディスプレイ等の表示装置、ネットワークアダプタその他の装置が接続されている。記憶装置は、複数の携帯端末300の間で行われたメッセージ交換に関する通信履歴等を記憶するためのデータベース110を構成する。
【0046】
管理者端末200は、例えば、CPU、ROM、RAM及びI/F等をバス接続した一般的なコンピュータと同一機能を有して構成されている。I/Fには、HDD等の記憶装置、ディスプレイ等の表示装置、ネットワークアダプタその他の装置が接続されている。
【0047】
携帯端末300は、例えば、CPU、ROM、RAM及びI/F等をバス接続した一般的なコンピュータと同一機能を有して構成されている。I/Fには、不揮発性メモリ、タッチパネル、音声出力装置、無線通信装置その他の装置が接続されている。
【0048】
次に、データベース110のデータ構造を説明する。
図2は、ユーザ管理テーブル400のデータ構造を示す図である。
【0049】
データベース110は、
図2に示すように、携帯端末300のユーザに関する情報を管理するユーザ管理テーブル400を記憶している。
【0050】
ユーザ管理テーブル400には、ユーザごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、ユーザを識別するためのユーザIDを登録するフィールド402と、ユーザ名を登録するフィールド404と、メッセージ交換システムへのログイン用のパスワードを登録するフィールド406と、ユーザの属性を登録するフィールド408と、ユーザが属するグループを識別するためのグループIDを登録するフィールド410とを有して構成されている。フィールド408の属性の値としては、「1」は生徒を示し、「2」は教師を示す。
【0051】
図2の例では、第1段目のレコードは、ユーザIDとして「001」が、ユーザ名として「user01」が、パスワードとして「1111」が、属性として「教師」がそれぞれ設定されていることを示している。また、第2段目のレコードは、ユーザIDとして「002」が、ユーザ名として「user02」が、パスワードとして「2222」が、属性として「生徒」がそれぞれ設定されていることを示している。そして、ユーザID「001」「002」のユーザはいずれも、グループID「001」のグループに属していることを示している。
【0052】
図3は、グループ管理テーブル420のデータ構造を示す図である。
データベース110は、
図3に示すように、ユーザが属するグループに関する情報を管理するグループ管理テーブル420を記憶している。
【0053】
グループ管理テーブル420には、グループごとに1つのレコードが登録されている。グループは、例えば、クラスごとに設定し、当該クラスの担任教師及び生徒がユーザとして属する。各レコードは、グループIDを登録するフィールド422と、グループ名を登録するフィールド424と、通信設定を登録するフィールド426と、一斉通知設定を登録するフィールド428とを有して構成されている。
【0054】
フィールド426の通信設定の値としては、「1」は、同一のグループに属する教師ユーザ(教師の属性が設定されたユーザをいう。以下同じ。)と生徒ユーザ(生徒の属性が設定されたユーザをいう。以下同じ。)との間の通信を許可する第1レベル通信設定を示す。「2」は、同一のグループに属する教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信及び生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を示す。
【0055】
フィールド428の一斉通知設定の値としては、「1」は、同一のグループに属する教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可しない第1一斉通知設定を示す。「2」は、同一のグループに属する教師ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可する第2一斉通知設定を示す。「3」は、同一のグループに属する教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可する第3一斉通知設定を示す。
【0056】
図3の例では、第1段目のレコードは、グループIDとして「001」が、グループ名として「group01」が、通信設定として第1レベル通信設定が、一斉通知設定として第1一斉通知設定がそれぞれ設定されていることを示す。したがって、このグループに属するユーザは、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信を行うことができ、教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことはできない。これは、低学年(例えば、小学校1、2年生)のクラス向けの設定の例である。
【0057】
また、第2段目のレコードは、グループIDとして「002」が、グループ名として「group02」が、通信設定として第2レベル通信設定が、一斉通知設定として第2一斉通知設定がそれぞれ設定されていることを示す。したがって、このグループに属するユーザは、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信及び生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信を行うことができ、教師ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことができる。これは、中学年(例えば、小学校3、4年生)のクラス向けの設定の例である。
【0058】
また、第3段目のレコードは、グループIDとして「003」が、グループ名として「group03」が、通信設定として第2レベル通信設定が、一斉通知設定として第3一斉通知設定がそれぞれ設定されていることを示す。したがって、このグループに属するユーザは、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信及び生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信を行うことができ、教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことができる。これは、高学年(例えば、小学校5、6年生)のクラス向けの設定の例である。
【0059】
次に、メッセージ管理サーバ100で実行される処理を説明する。
メッセージ管理サーバ100において、CPUは、ROMの所定領域に格納されているプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図4乃至
図6のフローチャートに示す処理を実行する。
【0060】
まず、ユーザ構成設定処理を説明する。
図4は、ユーザ構成設定処理を示すフローチャートである。
【0061】
ユーザ構成設定処理は、システム管理者のアクセス権限に基づく管理者端末200からの要求に応じてユーザ及びグループを設定する処理であって、メッセージ管理サーバ100で実行されると、
図4に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0062】
ステップS100では、ユーザ名等を入力することによりユーザを設定し、ステップS102に移行して、ユーザの属性として「教師」又は「生徒」を設定し、ステップS104に移行して、グループ名等を入力し、所属するユーザを選択することによりグループを設定し、ステップS106に移行する。
【0063】
ステップS106では、設定されたグループに対し、第1レベル通信設定又は第2レベル通信設定を行い、ステップS108に移行して、設定されたグループに対し、第1一斉通知設定、第2一斉通知設定又は第3一斉通知設定を行い、ステップS110に移行する。
【0064】
ステップS110では、設定されたユーザのリストを含むユーザ構成情報をデータベース110に記録し、ステップS112に移行して、設定されたユーザのリストを含むユーザ構成情報を、設定されたユーザの携帯端末300に送信し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0065】
次に、メッセージ交換制御処理を説明する。
図5は、メッセージ交換制御処理を示すフローチャートである。
【0066】
メッセージ交換制御処理は、複数の携帯端末300の間で行われたメッセージの交換を制御する処理であって、メッセージ管理サーバ100で実行されると、
図5に示すように、まず、ステップS200に移行する。
【0067】
ステップS200では、メッセージの送信元を示す送信元情報、メッセージの送信先を示す送信先情報及びメッセージを受信したか否かを判定し、送信元情報、送信先情報及びメッセージを受信したと判定した場合(YES)は、ステップS202に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、送信元情報、送信先情報及びメッセージを受信するまでステップS200で待機する。
【0068】
ステップS202では、受信した送信元情報、送信先情報及びメッセージを含む通信履歴をデータベース110に記録し、ステップS204に移行する。
【0069】
ステップS204では、グループ管理テーブル420、送信元情報及び送信先情報に基づいて、受信したメッセージの通信が許可されているか否かを判定する。具体的には、次のとおりである。
【0070】
送信元のユーザが属するグループに対し第1レベル通信設定がされている場合、送信元のユーザの属性が「教師」、送信先のユーザの属性が「生徒」であるとき、又は、送信元のユーザの属性が「生徒」、送信先のユーザの属性が「教師」であるときは、通信が許可されていると判定し、それ以外のときは、通信が許可されていないと判定する。
【0071】
送信元のユーザが属するグループに対し第2レベル通信設定がされている場合、送信元のユーザの属性が「教師」、送信先のユーザの属性が「生徒」であるとき、送信元のユーザの属性が「生徒」、送信先のユーザの属性が「教師」であるとき、送信元及び送信先のユーザの属性がいずれも「生徒」であるとき、又は、送信元及び送信先のユーザの属性がいずれも「教師」であるときは、通信が許可されていると判定し、それ以外のときは、通信が許可されていないと判定する。
【0072】
送信元のユーザが属するグループに対し第1一斉通知設定がされ、受信したメッセージが一斉通知である場合は、通信が許可されていないと判定する。
【0073】
送信元のユーザが属するグループに対し第2一斉通知設定がされ、受信したメッセージが一斉通知である場合、送信元のユーザの属性が「教師」であるときは、通信が許可されていると判定し、それ以外のときは、通信が許可されていないと判定する。
【0074】
送信元のユーザが属するグループに対し第3一斉通知設定がされ、受信したメッセージが一斉通知である場合、送信元のユーザの属性が「教師」であるとき、又は、送信元のユーザの属性が「生徒」であるときは、通信が許可されていると判定し、それ以外のときは、通信が許可されていないと判定する。
【0075】
上記いずれかの条件において通信が許可されていないと判定した場合は、他の条件において通信が許可されていると判定しても、通信が許可されていないと判定する。
【0076】
ステップS204で、通信が許可されていると判定した場合(YES)は、ステップS206に移行して、受信した送信先情報に基づいて、受信したメッセージを携帯端末300に送信し、ステップS208に移行する。
【0077】
ステップS208では、受信したメッセージから、いじめ、誹謗、中傷等に関する監視対象キーワードを検出したか否かを判定し、監視対象キーワードを検出したと判定した場合(YES)は、ステップS210に移行して、ユーザ管理テーブル400、グループ管理テーブル420、送信元情報及び送信先情報に基づいて、送信元のユーザが属するグループに属する教師ユーザの携帯端末300に検出通知を送信する。この検出通知は、例えば、監視対象キーワードを検出した旨、送信元及び送信先のユーザのユーザ名、並びに受信したメッセージを含む。なお、監視対象キーワードを検出する技術としては、例えば、特開2008−165097号公報の技術を用いることができる。
【0078】
ステップS210の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS208で、受信したメッセージから監視対象キーワードを検出しないと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0079】
一方、ステップS204で、通信が許可されていないと判定した場合(NO)は、ステップS208に移行する。
【0080】
次に、メッセージ閲覧処理を説明する。
図6は、メッセージ閲覧処理を示すフローチャートである。
【0081】
メッセージ閲覧処理は、教師ユーザに対し生徒ユーザのメッセージの履歴を提供する処理であって、メッセージ管理サーバ100で実行されると、
図6に示すように、まず、ステップS300に移行する。
【0082】
ステップS300では、教師ユーザのアクセス権限に基づき携帯端末300からメッセージ閲覧要求を受信したか否かを判定し、メッセージ閲覧要求を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS302に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、メッセージ閲覧要求を受信するまでステップS300で待機する。
【0083】
ステップS302では、監視対象キーワードが検出されたメッセージを送信した生徒ユーザ(以下「送信生徒ユーザ」という。)が送信し又は受信したメッセージの履歴、及び、監視対象キーワード検出手段で監視対象キーワードが検出されたメッセージを受信した生徒ユーザ(以下「受信生徒ユーザ」という。)が送信し又は受信したメッセージの履歴を要求元の携帯端末300に送信し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0084】
次に、携帯端末300で実行される処理を説明する。
携帯端末300には、メッセンジャーアプリケーションをダウンロードし、メッセンジャーアプリケーションを予めインストールしておく。そして、携帯端末300において、CPUは、ROMの所定領域にインストールされているメッセンジャーアプリケーションのプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図7乃至
図9のフローチャートに示す処理を実行する。
【0085】
まず、ユーザ構成情報受信処理を説明する。
図7は、ユーザ構成情報受信処理を示すフローチャートである。
【0086】
ユーザ構成情報受信処理は、携帯端末300で実行されると、
図7に示すように、まず、ステップS400に移行する。
【0087】
ステップS400では、メッセージ管理サーバ100からユーザ構成情報を受信したか否かを判定し、ユーザ構成情報を受信したと判定した場合(YES)は、ステップS402に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、ユーザ構成情報を受信するまでステップS400で待機する。
【0088】
ステップS402では、受信したユーザ構成情報を不揮発性メモリに記憶し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0089】
次に、メッセージ送信処理を説明する。
図8は、メッセージ送信処理を示すフローチャートである。
【0090】
メッセージ送信処理は、ユーザからの要求に応じて実行される処理であって、携帯端末300で実行されると、
図8に示すように、まず、ステップS500に移行する。
【0091】
ステップS500では、不揮発性メモリのユーザ構成情報に基づいて、グループに属するユーザをメッセージの交換候補としてタッチパネルに表示する。ここで、グループに属するユーザを交換候補から除外すること、及び、グループに属するユーザ以外のユーザを交換候補に追加することは、制限されている。
【0092】
次いで、ステップS502に移行して、表示された交換候補のなかからメッセージの交換対象とするユーザをタッチパネルにより選択し、ステップS504に移行する。
【0093】
ステップS504では、メッセージをタッチパネルから入力し、ステップS506に移行して、自己の携帯端末300を送信元とする送信元情報、選択されたユーザの携帯端末300を送信先とする送信先情報及び入力されたメッセージをメッセージ管理サーバ100に送信し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0094】
次に、メッセージ受信処理を説明する。
図9は、メッセージ受信処理を示すフローチャートである。
【0095】
メッセージ受信処理は、携帯端末300で実行されると、
図9に示すように、まず、ステップS600に移行する。
【0096】
ステップS600では、メッセージ管理サーバ100からメッセージを受信したか否かを判定し、メッセージを受信したと判定した場合(YES)は、ステップS602に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、メッセージを受信するまでステップS600で待機する。
【0097】
ステップS602では、メッセージの着信があったことをタッチパネルに表示し、ステップS604に移行する。
【0098】
ステップS604では、受信したメッセージを通知する。音声を含むメッセージである場合は、音声出力装置から音声を出力する。テキストや画像を含むメッセージである場合は、テキストや画像をタッチパネルに表示する。動画を含むメッセージである場合は、タッチパネルで動画を再生するとともに音声出力装置から音声を出力する。
【0099】
ステップS604の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0100】
システム管理者は、管理者端末200において、システム管理者のアクセス権限に基づきメッセージ管理サーバ100にアクセスし、メッセージ管理サーバ100において、ユーザ、属性及びグループを設定することができる。
【0101】
図10は、ユーザ、属性及びグループを設定する管理画面である。
グループは、
図10に示すように、階層構造で設定することができる。
図10の例では、グループ「向日葵」の下位階層にグループ「向日葵幼稚園」が設定され、グループ「向日葵幼稚園」の下位階層にグループ「テスト学年1」「テスト学年2」が設定されている。グループ「テスト学年1」の下位階層には、グループ「テスト学年2」「テストクラス(花)」が、他方のグループ「テスト学年2」の下位階層には、グループ「テストクラス(草)」がそれぞれ設定されている。ここで、例えば、グループ「テストクラス(花)」には、テストクラス(花)の教師及び複数の生徒がユーザとして属し、グループ「テストクラス(草)」には、テストクラス(草)の教師及び複数の生徒がユーザとして属するように設定される。
【0102】
教師ユーザについても、個人情報の保護の観点からアクセス制限が設けられている。教師ユーザの携帯端末300には、自己が属するグループ以外のグループに属するユーザは表示されないし、メッセージを送信し又は受信することもできない。また、校長及び学年主任の携帯端末300には、どのグループに属するユーザも表示されないし、メッセージを送信し又は受信することもできない。
【0103】
図11は、通信設定及び一斉通知設定を設定するプロパティ画面である。
システム管理者は、例えば、
図10の管理画面においてグループを選択して
図11のプロパティ画面を起動し、選択したグループに対し通信設定及び一斉通知設定を設定することができる。
【0104】
メッセージ管理サーバ100では、ユーザ、属性、グループ、通信設定及び一斉通知設定が設定されると、ステップS110、S112を経て、ユーザ構成情報が携帯端末300に送信される。
【0105】
携帯端末300では、ユーザ構成情報を受信すると、ステップS402を経て、受信したユーザ構成情報が記憶される。
【0106】
メッセージを送信する場合、ユーザは、携帯端末300において、まず、メッセージの送信要求を入力する。携帯端末300では、ユーザから送信要求が入力されると、ステップS500を経て、ユーザ構成情報に基づいて、グループに属するユーザがメッセージの交換候補として表示される。ここで、ユーザは、交換候補のなかからユーザを選択し、メッセージを入力することができる。ただし、ユーザの除外及び追加が制限されているので、ユーザは、メッセージ管理サーバ100において設定されたユーザとの間でしかメッセージ交換を行うことができない。携帯端末300では、ステップS502、S504を経て、ユーザが選択され、メッセージが入力されると、ステップS506を経て、送信元情報、送信先情報及びメッセージがメッセージ管理サーバ100に送信される。
【0107】
メッセージ管理サーバ100では、送信元情報、送信先情報及びメッセージを受信すると、ステップS202、S204を経て、受信した送信元情報、送信先情報及びメッセージを含む通信履歴が記録され、受信したメッセージの通信が許可されているか否かが判定される。通信が許可されていると判定されると、ステップS206を経て、メッセージが送信先の携帯端末300に送信される。
【0108】
携帯端末300では、メッセージを受信すると、ステップS602を経て、着信があったことが表示される。ここで、ユーザが携帯端末300の画面をタップすると、携帯端末300では、ステップS604を経て、メッセージが通知される。
【0109】
次に、監視対象キーワードを含むメッセージが送信された場合を説明する。
メッセージ管理サーバ100では、携帯端末300から送信されたメッセージに監視対象キーワードが含まれていると、ステップS208、S210を経て、監視対象キーワードが検出され、教師ユーザの携帯端末300に検出通知が送信される。
【0110】
検出通知を受けた教師は、携帯端末300において、教師ユーザのアクセス権限に基づきメッセージ管理サーバ100にアクセスし、メッセージ閲覧要求を行うと、ステップS302を経て、送信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴、及び、受信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴が携帯端末300に送信される。
【0111】
携帯端末300では、メッセージの履歴を受信すると、メッセージの履歴が表示される。教師は、メッセージの履歴を確認し指導の必要があれば、該当のメッセージを送信し又は受信した生徒に対し指導することができる。
【0112】
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、メッセージ管理サーバ100は、ユーザを設定し、ユーザに対し教師又は生徒の属性を設定し、教師ユーザ及び生徒ユーザが属するグループを設定し、グループに対し、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信を許可する第1レベル通信設定、又は、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信及び生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を行い、通信設定の設定内容に基づいて、携帯端末300から送信されたメッセージの交換を制御する。
【0113】
これにより、習熟度が低い生徒ユーザが属するグループに対し第1レベル通信設定を行えば、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信が許可されるので、習熟度を超えた機能を利用することにより生徒同士でトラブルに発展する可能性を低減することができる。また、習熟度が高い生徒ユーザが属するグループに対し第2レベル通信設定を行えば、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信だけでなく、生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信も許可されるので、メッセンジャーアプリケーションの活用範囲を広げることができる。したがって、従来に比して、習熟度に応じた利用を図ることができる。
【0114】
また、グループに対し通信設定を行うことができるので、多数の生徒が1つのグループに属しても通信設定を容易に行うことができる。
【0115】
さらに、本実施の形態では、メッセージ管理サーバ100は、グループに対し、教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可しない第1一斉通知設定、教師ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可する第2一斉通知設定、又は、教師ユーザ及び生徒ユーザが他のユーザに一斉通知を行うことを許可する第3一斉通知設定を行い、通信設定及び一斉通知設定の設定内容に基づいて、携帯端末300から送信されたメッセージの交換を制御する。
【0116】
これにより、習熟度が低い生徒ユーザが属するグループに対し第1一斉通知設定又は第2一斉通知設定を行えば、習熟度を超えた機能を利用することにより生徒同士でトラブルに発展する可能性を低減することができる。また、習熟度が高い生徒ユーザが属するグループに対し第3一斉通知設定を行えば、メッセンジャーアプリケーションの活用範囲を広げることができる。したがって、習熟度に応じた利用をさらに図ることができる。
【0117】
さらに、本実施の形態では、メッセージ管理サーバ100は、生徒ユーザと生徒ユーザとの間で通信されるメッセージから監視対象キーワードを検出し、教師ユーザの携帯端末300に検出通知を送信する。
【0118】
これにより、教師は、監視対象キーワードの検出結果に関する事項を把握することができるので、例えば、該当のメッセージを送信し又は受信した生徒に対し指導を行う機会が得られる。
【0119】
さらに、本実施の形態では、メッセージ管理サーバ100は、生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージを記録し、教師ユーザに対し、送信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴、及び、受信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴を提供する。
【0120】
これにより、教師は、送信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージ、及び、受信生徒ユーザが送信し若しくは受信したメッセージを把握することができる。
【0121】
本実施の形態において、メッセージ管理サーバ100は、発明2、4乃至9のユーザ管理装置に対応し、ステップS100は、発明1又は2のユーザ設定手段に対応し、ステップS102は、発明1又は2の属性設定手段に対応し、ステップS104は、発明1、2又は5のグループ設定手段に対応している。また、ステップS106は、発明1、2又は5の通信設定手段に対応し、ステップS108は、発明5の一斉通知設定手段に対応し、ステップS204、S206は、発明1、2、4又は5のメッセージ交換制御手段に対応し、ステップS208は、発明6又は7の監視対象キーワード検出手段に対応している。
【0122】
また、本実施の形態において、ステップS210は、発明6の監視結果通知手段に対応し、ステップS202は、発明7のメッセージ記録手段に対応し、ステップS302は、発明7のメッセージ履歴提供手段に対応し、ステップS502は、発明2若しくは4の交換対象選択手段、又は発明9の交換対象選択ステップに対応している。また、ステップS504は、発明2若しくは4のメッセージ入力手段、又は発明9のメッセージ入力ステップに対応し、ステップS506は、発明2若しくは4のメッセージ送信手段、又は発明9のメッセージ送信ステップに対応している。
【0123】
〔変形例〕
なお、上記実施の形態において、メッセージ管理サーバ100は、通信設定の設定内容に基づいて、携帯端末300から送信されたメッセージの通信の許否を判定し、通信が許可されていると判定した場合は、携帯端末300からのメッセージを転送するように構成したが、これに限らず、通信設定の設定内容に基づいて、通信可能なユーザのリストを含むユーザ構成情報を携帯端末300に送信するように構成することもできる。これにより、携帯端末300では、通信可能なユーザしか選択することができないので、メッセージ管理サーバ100は、携帯端末300から送信されたメッセージの通信の許否は判定せず、そのまま転送するだけでよい。この構成において、一斉通知設定の場合は、メッセージ管理サーバ100は、一斉通知設定に基づいて、ユーザが一斉通知を行うことが可能か否かを示すフラグを含むユーザ構成情報をそのユーザの携帯端末300に送信し、携帯端末300は、ユーザ構成情報に含まれるフラグに基づいて一斉通知を制御するように構成することができる。
【0124】
また、上記実施の形態及びその変形例において、携帯端末300でメッセンジャーアプリケーションのプログラムを実行する方式を採用したが、これに限らず、APS(Application Service Provider)サービスのように、携帯端末300がアクセスするサーバでプログラムを実行する方式を採用することもできる。
【0125】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ステップS500〜S504の順序で実行したが、ステップS500、S502とステップS504とは、逆の順序で実行してもよい。
【0126】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、送信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴、及び、受信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴を送信したが、これに限らず、送信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴だけを送信してもよいし、受信生徒ユーザが送信し又は受信したメッセージの履歴だけを送信してもよい。
【0127】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、通信設定又は一斉通知設定は、グループ単位で設定したが、これに限らず、ユーザ単位で設定することもできる。
【0128】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、メッセージから監視対象キーワードを検出したが、音声を含むメッセージである場合は、音声認識技術により、メッセージに含まれる音声から監視対象キーワードを検出し、画像や動画を含むメッセージである場合は、画像認識技術により、メッセージに含まれる画像や動画から監視対象キーワードを検出すればよい。
【解決手段】 メッセージ管理サーバ100は、ユーザを設定し、ユーザに対し教師又は生徒の属性を設定し、教師ユーザ及び生徒ユーザが属するグループを設定し、グループに対し、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信を許可する第1レベル通信設定、又は、教師ユーザと生徒ユーザとの間の通信及び生徒ユーザと生徒ユーザとの間の通信を許可する第2レベル通信設定を行い、通信設定の設定内容に基づいて、携帯端末300から送信されたメッセージの交換を制御する。携帯端末300は、メッセージの交換対象とするユーザを選択し、メッセージを入力し、入力されたメッセージを、メッセージ管理サーバ100を介して、選択されたユーザの携帯端末300に送信する。