特許第5786208号(P5786208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5786208-液体を高所へ移送する、省エネシステム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5786208
(24)【登録日】2015年8月7日
(45)【発行日】2015年9月30日
(54)【発明の名称】液体を高所へ移送する、省エネシステム
(51)【国際特許分類】
   F03D 9/00 20060101AFI20150910BHJP
【FI】
   F03D9/00
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-88427(P2015-88427)
(22)【出願日】2015年4月23日
【審査請求日】2015年4月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】710007397
【氏名又は名称】株式会社オージーエイ
(72)【発明者】
【氏名】大賀偉生
【審査官】 所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0182089(US,A1)
【文献】 英国特許出願公告第759910(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一段目揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁を有し、他端部密閉で、前記他端部側に吸引ポンプと開放弁を有し、前記一段目揚液パイプは、液槽の中に前記一端部開放側を下にして立て、二段目以降の揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁を有し、他端部密閉で、前記他端部側に吸引圧入ポンプと開放弁を有し、前段揚液パイプの中に前記一端部開放側を下にして立て、前記一段目揚液パイプの前記吸引ポンプを起動させ、前記一段目揚液パイプの空気を吸引し、前記一段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁が、開状態になり、前記液槽の液が吸い上げられ、前記一段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引ポンプを停止させ、前記開放弁を開き、前記一段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、下がり始め前記逆止弁が、閉と成り、前記液は、下がるのを止め、前記開放弁を閉じ、二段目揚液パイプの吸引圧入ポンプを起動させ、前記二段目揚液パイプの空気を吸引し、前記吸引した空気を前記一段目揚液パイプの上部に圧入し、前記二段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁が、開状態になり、前記液が吸い上げられ、前記二段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引圧入ポンプを停止させ、前記開放弁を開き、前記二段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、少し下がり、前記逆止弁が、閉と成り、前記開放弁を閉じ、三段目以降も同じ動きを繰り返し、前記液を高所へ移送する事を特徴とする
液体を高所へ移送する、省エネシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
近年、原子力発電の神話が揺らぎ、電力不足に陥り、節電の重要性と、必然性
が叫ばれています。最近は、企業のみならず、一般家庭でも、節電への協力、
努力が、不可欠と成って来ています。太陽光発電や照明のLED化等、いろんな
形で節電が実施されています。
【0002】
電力不足を補う為に、休止中の火力発電所を再稼働させたりしていますが、
燃料代が高い為に、電力会社の採算を悪くし、電気料金値上げなどの声も上がって来ています。節電を如何に進めるかが、企業の生命線になっています。
【0003】
工場やビル等の液体の移送に対して、省エネが、出来る方法を見つける事が課題です。
【背景技術】
【0004】
特開平5-196000に、移送装置が、述べられています。
【0005】
特開平11-236900に、移送装置が、述べられています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5-196000
【特許文献2】特開平11-236900
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
液体の移送は、ポンプで圧送する方法が、主流です。ポンプ以外で、液体を高所へ移送する方法を開発する事を課題とします。
【課題を解決するための手段】
【0008】
大気圧の中で、液槽の中に片面が開放で他面が密閉の揚液パイプを開放側が、液槽側になる様に立てます。開放側に逆止弁を取り付けます。密閉側に真空ポンプと開放弁を取付け、真空ポンプで揚液パイプ内の空気を吸引します。揚液パイプ内の空気が真空に近くなり、液槽面の大気圧に対して、負圧に成り逆止弁を開にし、液がパイプの中を吸い上げられ上部に移送します。液が揚液パイプの上部まで到達したら開放弁を開けて空気を取り込みます。揚液パイプ上部の液は、下に落ちますが、少し落ちたところで、逆止弁が動作し閉となり、液は、止まります。揚液パイプ上部の大気の圧力は、大気圧と同圧に成ります。
【0009】
一段目揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁を有し、他端部密閉で、前記他端部側に開放弁と吸引ポンプを有し、前記一段目揚液パイプは、液槽の中に前記一端部開放側を下にして立て、二段目以降の揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁を有し、他端部密閉で、前記他端部側に開放弁と吸引圧入ポンプを有し、前段揚液パイプの中に前記一端部開放側を下にして立て、周囲を密閉します。一段目揚液パイプの前記吸引ポンプを起動させ、前記一段目揚液パイプの空気を吸引し、前記一段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁が、開状態になり、前記液槽の液が吸い上げられ、前記一段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引ポンプを停止させ、前記開放弁を開き、前記一段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、下がり初め前記逆止弁が、閉と成り、前記液は、下がるのを止め、前記開放弁を閉じ、二段目揚液パイプの前記吸引圧入ポンプを起動させ、前記二段目揚液パイプの空気を吸引し、前記二段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁が、開状態になり、前記液が吸い上げられ、前記二段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引圧入ポンプを停止させ、前記開放弁を開き、前記二段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、少し下がり、前記逆止弁が、閉と成り、前記開放弁を閉じ、三段目以降も同じ動きを繰り返し、前記液を高所へ移送します。
【0010】
本システムは、揚液パイプの中の空気を抜き、真空に近づけると大気圧に対して、揚液パイプの中が負圧に成り、大気圧の力で、液を上部に移送しています。1気圧は、水の場合、10m移送出来ます。一段目1気圧としますと、二段目、三段目と高さが高くなり、気圧が低くなり移送力が弱まります。その為、揚液パイプから吸引圧入ポンプで吸引した空気を前段揚液パイプの上部の中に圧入する事で前段揚液パイプの内部圧力を高め、移送力の低下を防ぎ、更に強化します。
【発明の効果】
【0011】
ビル、マンションや工場など液体を高所に移送する時にポンプの力を借りているけど、本システムでは、僅かな電力で液を高所に移送でき、省エネ効果が上がる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】揚液のイメージ図 全体
図2】揚液のイメージ図 一段目途中
図3】揚液のイメージ図 一段目満管
図4】揚液のイメージ図 一段目開放弁開
図5】揚液のイメージ図 二段目途中
図6】揚液のイメージ図 二段目満管
図7】揚液のイメージ図 二段目開放弁開
図8】揚液のイメージ図 三段目途中
図9】揚液のイメージ図 三段目満管
図10】揚液のイメージ図 三段目開放弁開 四段目以降へ
【符号の説明】
【0013】
1 逆止弁
2 吸引ポンプ
3 開放弁
4 逆止弁
5 吸引圧入ポンプ
6 開放弁
7 逆止弁
8 吸引圧入ポンプ
9 開放弁
10 逆止弁
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を図に基づいて説明します。
図1の図面は、液移送の全体イメージ図です。液槽に液が入れられています。一段目は、下面が開放の揚液パイプの下面側に逆止弁1を取付けし、液の中に立てます。揚液パイプの先端部に吸引ポンプ2と開放弁3を取り付けます。二段目は、前段の揚液パイプの上部の中から揚液パイプを立ち上げます。揚液パイプの下部には、逆止弁4を取付し、上部には、吸引圧入ポンプ5と開放弁6を取付けします。3段目以降は、同じく揚液パイプ、逆止弁7、吸引圧入ポンプ8と開放弁9を順次取り付けます。
【0015】
一段目揚液ポンプの吸引ポンプ2を起動して、揚液パイプの中の空気を吸引し、真空に近づくと、揚液パイプの中を液が上昇します。上昇高さは、液の種類で様々です。
液体が水の場合、1気圧の下で、揚水パイプの中を真空にすると約10m水が揚水パイプの中を上がります。図2は、その途中の状態で、液面が、半分位上がってきています。図3は、満管に成り、吸引ポンプ2を停止していますが、揚液パイプの中が、負圧になっていますので、液は、其の侭停止しています。図4は、開放弁3を開けた状態です。開放弁3から空気が入ってきて、揚液パイプの中は、負圧ではなく、大気圧に成ります。液は、空気が入ってきて、下がろうとしますが、逆止弁1が、閉となり、液は、上部に止まり、一段目の位相が完了します。
【0016】
二段目揚液ポンプの吸引圧入ポンプ5を起動して、揚液パイプの中の空気を吸引し、真空に近づくと、揚液パイプの中を液が上昇します。上昇高さは、液の種類で様々です。吸引した空気は、一段目の揚水パイプ上部に圧入して内部圧力を上げます。図5は、その途中の状態で、液面が、半分位上がってきています。図6は、満管に成り、吸引圧入ポンプ5を停止していますが、揚液パイプの中が、負圧になっていますので、液は、其の侭停止しています。図7は、開放弁6を開けた状態です。開放弁6から空気が入ってきて、揚液パイプの中は、負圧ではなく、大気圧に成ります。液は、空気が入ってきて、下がろうとしますが、逆止弁4が、閉となり、液は、上部に止まり、二段目の位相が完了します。
【0017】
三段目揚液ポンプの吸引圧入ポンプ8を起動して、揚液パイプの中の空気を吸引し、真空に近づくと、揚液パイプの中を液が上昇します。上昇高さは、液の種類で様々です。吸引した空気は、二段目の揚水パイプ上部に圧入して内部圧力を上げます。図8は、その途中の状態で、液面が、半分位上がってきています。図9は、満管に成り、吸引圧入ポンプ8を停止していますが、揚液パイプの中が、負圧になっていますので、液は、其の侭停止しています。図10は、開放弁9を開けた状態です。開放弁9から空気が入ってきて、揚液パイプの中は、負圧ではなく、大気圧に成ります。液は、空気が入ってきて、下がろうとしますが、逆止弁7が、閉となり、液は、上部に止まり、三段目の位相が完了します。
【0018】
一段目揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁1を有し、他端部密閉で、前記他端部側に吸引ポンプ2と開放弁3を有し、前記一段目揚液パイプは、液槽の中に前記一端部開放側を下にして立て、二段目以降の揚液パイプは、一端部開放で前記一端部開放側に逆止弁4を有し、他端部密閉で、前記他端部側に吸引圧入ポンプ5と開放弁6とを有し、前段揚液パイプの中に前記一端部開放側を下にして立て、周囲を密閉します。
【0019】
一段目揚液パイプの前記吸引ポンプ2を起動させ、前記一段目揚液パイプの空気を吸引し、前記一段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁1が、開状態になり、前記液槽の液が吸い上げられ、前記一段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引ポンプ2を停止させ、前記開放弁3を開き、前記一段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、下がり初め前記逆止弁1が、閉と成り、前記液は、下がるのを止め、前記開放弁3を閉じ、二段目揚液パイプの前記吸引圧入ポンプ5を起動させ、前記二段目揚液パイプの空気を吸引し、前記二段目揚液パイプの中が真空に近く成り、大気と比較し、負圧となり、前記逆止弁4が、開状態になり、前記液が吸い上げられ、前記二段目揚液パイプが、満管に近づき、前記吸引圧入5ポンプを停止させ、前記開放弁6を開き、前記二段目揚液パイプの中に空気を引込み、前記液が、少し下がり、前記逆止弁4が、閉と成り、前記開放弁6を閉じ、三段目以降も同じ動きを繰り返し、前記液を高所へ移送します。
【0020】
本システムは、揚液パイプの中の空気を抜き、真空に近づけると大気圧に対して、揚液パイプの中が負圧に成り、大気圧の力で、液を上部に移送しています。1気圧は、水の場合、10m移送出来ます。一段目1気圧としますと、二段目、三段目と高さが高くなり、気圧が低くなり移送力が弱まります。その為、揚液パイプから吸引圧入ポンプで吸引した空気を前段揚液パイプの上部の中に圧入する事で前段揚液パイプの内部圧力を高め、移送力の低下を防ぎ、更に強化します。
【要約】

【課題】
液体の移送は、ポンプで圧送する方法が、主流です。ポンプ以外で、液体を高所へ移送する方法を開発する事を課題とします。
【解決手段】
本発明の実施の形態を図に基づいて説明します。
図1の図面は、液移送の全体イメージ図です。液槽に液が入れられています。一段目は、下面が開放の揚液パイプの下面側に逆止弁1を取付けし、液の中に立てます。揚液パイプの先端部に吸引ポンプ2と開放弁3を取り付けます。二段目は、前段の揚液パイプの上部の中から揚液パイプを立ち上げます。揚液パイプの下部には、逆止弁4を取付し、上部には、吸引圧入ポンプ5と開放弁6を取付けします。3段目以降は、同じく揚液パイプ、逆止弁7、吸引圧入ポンプ8と開放弁9を順次取り付けます。
【選択図】 図1
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10